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(案) に対する市民意見の内容及び市の考え方

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(案) に対する市民意見の内容及び市の考え方
名古屋市都市計画マスタープラン(案)
に対する市民意見の内容及び市の考え方
名古屋市都市計画マスタープラン(案)に対し、ご意見をお寄せいた
だきありがとうございました。みなさまからいただきましたご意見の概
要と、それに対する市の考え方を公表いたします。
お寄せいただいたご意見をもとに、計画を一部変更させていただきま
した。内容の充実にご協力いただき、ありがとうございました。
また、そのほかの意見につきましては、今後の施策展開の参考にさせ
ていただきます。
なお、ご意見のうち、内容について趣旨の類似するものはまとめさせ
ていただいたほか、原文を一部要約、または分割して掲載しております
ので、ご了承下さい。
平成 23 年 12 月
名古屋市住宅都市局都市計画部都市計画課
電話 : 052-972-2712
F A X : 052-972-4164
電子メール : [email protected]
1
【パブリックコメントの実施結果】
1.期間
平成 23 年 10 月 3 日(月)~11 月 4 日(金)
2.提出状況
意見提出者数
意見件数
提出方法
81
284
電子メール
人
件
ファックス
郵送
持参
合計
提出者数
40
14
23
4
81
件数
197
38
57
7
299
3.意見の内訳
項
目
意見数
都市計画マスタープラン全般に関することについて
6
1
策定にあたってについて
7
2
長期的視点に立ったまちづくりについて
4
3
めざすべき都市の姿について
3
4
まちづくりの方針について
5
分野別構想について
45
159
分野別構想全般について
2
土地利用
6
交通
66
港湾・空港
3
緑・水
19
住宅・住環境
16
防災
11
景観・歴史
26
低炭素・エネルギー
9
供給処理施設等
1
6
戦略的まちづくりの展開について
23
7
地域まちづくりの推進について
20
8
評価・見直しの方針について
6
その他
26
合
計
2
299
<都市計画マスタープラン全般に関することについて 6 件>
【市民意見の概要】
・都市計画マスタープラン策定にあたり、人口の減少基調や少子高齢化の進行、東海・東南海・南海
連動地震などの中・長期的視点を踏まえて、
「人・まち・自然」に重点を置いた「まちづくりの方針」
を示し、それを実現する為の都市構造としても、
「駅そば生活圏」という具体的な集約連携型都市を
明示してあり、大変わかりやすく評価できる。
・全体骨子は良く理解できましたし、異論は御座いません。
・都市計画マスタープランは高く評価しますが、具体策が見えてこないのでもっと具体的な内容を詰
めて考えてほしかったです。
・名古屋でなくとも他の都市でも使えそうな内容。マスタープランなので仕方ないかもしれないが、
的を絞った内容も欲しかった。インパクトのある都市計画が欲しい。
・分野別構想、戦略的まちづくりの展開はあまりに抽象的、概括的で何をするのか解りません。具体
的な項目、いつまでにやるか、その予算などを示すべきです。
・全国の自治体が作る計画と同じような用語がちりばめられており、夢や感動が感じられない。
【市の考え方】
名古屋市都市計画マスタープラン(案)(以下、本計画)にご賛同、ご意見ありがとうございます。
本計画は、長期的な視点に立ち、将来の都市像やまちづくりの方向性を示すとともに、地域住民・
企業・行政などの協働によるまちづくりをすすめるガイドラインとなるまちづくりの基本方針であり、
具体的な施策につきましては、今後この方向性を踏まえて検討・実施していきます。
めざすべき都市構造の実現に向けた第一歩となる取り組みとしての「駅そばまちづくり」、これから
のまちづくりのすすめ方としての「戦略的まちづくり」、戦略的まちづくりを支える仕組みとしての「地
域まちづくり」の 3 点を特色としてまとめました。
<1 策定にあたってについて 7 件>
(区域について)
【市民意見の概要】
・前提条件として、対象区域を現在の名古屋市の区域としているが、清須市、尾張旭市等の区域につ
いても、当該地方公共団体の同意も得て、対象区域とすることが望ましい。
・周辺市町村や名古屋大都市圏の各都市との交流についても考慮するとあるが、基本的には名古屋市
域で完結するプランに見える。行政区域を超える視点が薄いのは残念だ。
・市長は日頃、グローバルに大規模でといわれているのにこのマスタープランは逆行するように思わ
れる。地域ごとに考えるのもいいが区域に限定せず各区が連携して行った方が良い事例もあると思
う。
【市の考え方】
本計画は、都市計画法第 18 条の 2 に定められた市町村の都市計画に関する基本的な方針であり、市
町村ごとに作成するものです。また、一市町村を超える広域的な見地から定める都市計画に関する基
本的な方針は、愛知県が都市計画区域マスタープランとして作成しています。
広域的な視点を持って都市計画マスタープランを策定することは重要であり、本計画は、名古屋市
全体を基本としつつ、愛知県の都市計画区域マスタープラン等を踏まえ、名古屋大都市圏の各都市と
の交流についても考慮しています。
また、都市レベルの視点と地域レベルの視点からまちづくりの方向性を示すことが重要と考えてお
り、本計画の構成として、全体構想と地域別構想の二層構造を掲げています。
1
(人口想定について)
【市民意見の概要】
・2025 年までの人口増の想定は、かなり強い仮定だと思われる。名古屋市への人口流入を大きく見積
もっても、2020 年までには減少するというのが妥当だと考えられる。政策人口分を加味しても増加
の程度や期間を大きく見積もりすぎていると感じる。
・計画では、名古屋市の人口は、2025 年頃から減少基調に入ると予測されています。しかし、名古屋
市に隣接した東部の都市域では、2035 年にいたっても人口は増加し続けると予測されています。こ
れらの都市と連携した計画により、名古屋市の人口減少を補う活力を維持することが可能であり、
重要です。
【市の考え方】
人口の想定については、
「コーホート要因法」という最も一般的とされる手法で行われており、5 年
ごとの①「生存率」、②「出生率」、③「移動率」を変動要因とし、入手可能な直近の数値を基本とし
て算出されています。移動率については幅を持たせており、今回、上限値を採用いたしました。
名古屋市の人口が 2025 年頃に減少基調に入ることが想定されている中で、本市の活力を維持してい
くためにも、都市圏内外の交流を促進することで、名古屋大都市圏の活力を高め一体的な発展をはか
ることが重要と考えています。
(特色について)
【市民意見の概要】
・特色が3点書いてあるが、それぞれ総括的な用語をあてはめてほしい。皆が覚えられるようにするこ
とが大切である。
【市の考え方】
ご意見のとおり、みなさまにわかり易いフレーズは重要と考えます。
特色のうち、
「将来的な人口減少や高齢化、大規模災害、地球環境問題への対応を考慮した都市構造
をめざし、その第一歩となる取り組みを示す」は「駅そばまちづくり」、「戦略的なまちづくりの展開
に向けて、まちづくりの戦略と重点的に取り組む地域におけるまちづくりのイメージを示す」は「戦
略的まちづくり」、「戦略的なまちづくりを支えるしくみとして、多様な主体による地域まちづくりの
推進のプロセス等を示す」は「地域まちづくり」とタイトルを表示します。
(目標年次)
【市民意見の概要】
・本マスタープランは長期的視点で計画したとしながらも、目標年次が 9 年後の 2020 年は近すぎる。
20 年程度後の姿をイメージしつつ、10 年後、5 年後にはどうあるべきかといった考え方で方向性を
示すべきである。
【市の考え方】
本計画は、目標年次を 2020 年(平成 32 年)としていますが、長期的な視点に立った計画づくりが
必要との認識のもと、概ね 20 年の長期的な見通しのもとに計画を策定しています。
2
<2 長期的視点に立ったまちづくりについて 4 件>
(データについて)
【市民意見の概要】
・
「地域活動への参加意向」や「分野別取り組むべき主体者」等の図表は、最新のデータに基づいたも
のにすべきかと思います。
【市の考え方】
本計画は、これまでに実施した市政アンケートなど、現時点の最新データを参考に策定をしており
ます。
(グローバル化の浸透)
【市民意見の概要】
・国境を越えた都市間競争の激化をうたうが、横浜、京都、福岡と張り合うことそのものが時代錯誤
と感じる。中部地域の中核都市としての存在意義をふまえたまちづくりを志向すべきである。一方
で、市民が地域の課題解決や魅力づくりに積極的に関われるよう、地域の主体性を尊重したまちづ
くりが求められているとするのは正しい認識であり、この視点を随所に盛り込んでいただきたい。
(地域主権型社会の幕開け)
【市民意見の概要】
・「地域の主体性を尊重したまちづくり」とありますが、「地域まちづくりの推進」とも関わり、尊重
すると同時に、地域の主体性を育んでいくことも必要かと思います。
【市の考え方】
本計画では、まちづくりの方針に「名古屋大都市圏を牽引する交流・創造的活動の場づくり」を掲
げ、
「名古屋大都市圏の中枢都市として、国際的・広域的な交流を促進する」としています。名古屋大
都市圏の魅力・活力を高め一体的な発展をはかるため、名古屋大都市圏の中枢都市としての役割を踏
まえ、まちづくりをすすめていきたいと考えています。
また、地域のまちづくりをすすめるにあたっては、地域の主体性を尊重するとともに、地域の担い
手を育んでいくことが重要と考えており、これまで以上に、情報提供やまちづくり支援制度などによ
り地域の主体的な取り組みを促していきます。
(他都市を参考に)
【市民意見の概要】
・自分たちの街なので名古屋の人の意見を大切にしたいとはおもいますが、多くの街を見聞した人、
他の都市に住んでいる人などの意見も参考にして欲しいと思っています。やはりこの街しか知らな
い人には比較する材料がないと思うからです。その両方が融合して名古屋が魅力ある街になってく
れたらと願っております。
【市の考え方】
名古屋を魅力的なまちとするためには市民のみなさまだけでなく、市外にお住まいの方のご意見も
重要と考えます。パブリックコメントやイベントなどを通して市外にお住まいの方のご意見も頂いて
いますが、今後も、このようなご意見を大切していきたいと考えています。
3
<3 めざすべき都市の姿について 3 件>
【市民意見の概要】
・言葉、用語の定義をしっかりとさせること。たとえば、人、まち、自然、交流、安全安心、つなぐ
こと、創造などを説明してほしい。
・「やすらぎ」とは何か、「ときめき」とはなにか、「うるおい」とは何か、が書けていない。
・
「交流・創造都市」という表現が意味不明でイメージが湧かない。交流がないと賑わいがない、創造
がないと発展できないという意味であれば、めざすべき都市像そのものを考え直す必要がある。
【市の考え方】
本計画においては、めざすべき都市の姿を「人・まち・自然がつながる交流・創造都市」とし、
「や
すらぎのあるくらし」「ときめきのあるくらし」「うるおいのあるくらし」の実現をめざすとしていま
す。
「やすらぎ」とは、一人ひとりが豊かな暮らしを実感できること、
「ときめき」とは、まちの鼓動や
躍動を実感できること、
「うるおい」とは、水や緑、生き物などの自然を身近に感じられることをイメ
ージしています。
本計画に基づく都市計画の実施により、この 3 つのくらしをバランスよく実現することで、多様な
世代や地域でいきいきとした交流が生まれ、その交流により創造的活動が活発に行われる都市が形成
されるものと考えています。
4
<4 まちづくりの方針について 45 件>
(まちづくりの方針)
【市民意見の概要】
・都心機能の集約・高度化に重点が置かれていて、安全・安心、共生社会、低炭素など 21 世紀のまち
づくりに不可欠な要素が隅に追いやられている。
・持続可能な概念個別のイメージは①総合医療・福祉。介護を焦点とする理工産業都市。②生涯学習
館を中核とする。実験、実習、実践を重視する教育産業都市。③緑・水・風の道を幹線とする環境
都市。④ミニ里山による森林浴を楽しめる健康都市。⑤都市計画に内周圏に行政機関、医療、福祉、
教育機関のネットワーク化による便宜性確立。⑥商業地域を外周圏に分散化する都市計画。⑦防災、
安全感のある魅力都市。
・省エネルギー・省資源型であると同時に高齢化・少子化に伴う様々な問題に取り組みやすい構造で
あること
【市の考え方】
本計画の全体的な方針として「暮らしやすさを実感できる安心・安全・便利な生活環境づくり」
「名
古屋大都市圏を牽引する交流・創造的活動の場づくり」
「持続可能な社会を支える低炭素・自然共生都
市づくり」を掲げており、災害に強いまちづくりにより防災性の向上をはかるとともに、少子高齢化
や環境といった様々な課題に対応できるまちづくりの方針としています。それらの方針にもとづいた
めざすべき都市構造として「集約連携型都市構造」の実現を掲げています。
【市民意見の概要】
・3つの大項目があるが、それぞれ6つずつ小項目があり、それが3つずつ中項目に整理されている。こ
れを項目別にまとめてほしい。
【市の考え方】
本計画の全体的な方針につきましては 3 つのまちづくり方針に整理しており、方針の下の項目は方
針の内容を総括的に説明している文章としてご理解ください。それぞれの方針に沿った個別の項目は、
分野別構想において整理しています。
(めざすべき都市構造)
【市民意見の概要】
・都市構造とは何かを説明してほしい。ここに揚げた4項目は都市構造とはいえない。4つの表題とも
都市構造を必要とする目的を揚げているが、都市構造そのものを言っていない。
【市の考え方】
めざすべき都市構造を考える上での視点として、
「安心・安全な暮らし」
「交流社会」
「地球環境問題」
「都市の効率的な維持管理」の 4 項目に整理しています。この 4 つの視点より、駅を中心とした歩い
て暮らせる圏域に、商業・業務・住宅・サービス・文化等の多様な都市機能が適切に配置・連携され
ており、さらに景観・歴史・環境や防災に配慮された、魅力的で安全な空間づくりがなされている都
市構造として、集約連携型都市構造の実現を掲げています。
(安心・安全・便利な生活環境づくり、安心・安全な暮らしを支える都市構造)
【市民意見の概要】
・人口減少社会を迎えて、理念としての、めざすべき都市の姿、まちづくりの方針はある程度賛成し
ます。この考え方は経済情勢や人口減少の程度など具体的なデータに基づいたものとはいえず、漠
5
然としたものに感じます。
・公共の乗物(バス、地下鉄など)にもっと皆が乗るような街作りを期待します。
・高齢社会に突入しようとしています。人口構造が根本から変わりつつある現状、これまでのような
車での移動を前提とした都市構造は是正されなければなりません。そのためにも駅そばのまちづく
り、道づくり、公共交通重視のコンセプトを持つ本マスタープランに沿った都市計画を実現する必
要があります。
・集約連携型構造への転換や誘導地域、重点地域といった拠点整備にしても、とにかく人が移動する
手段が便利にならなければ、活発な交流や便利な暮らしは期待出来ない。
【市の考え方】
本市の人口は、時代の潮流にてお示ししたとおり、2025 年頃に減少基調に入ることを想定していま
す。このような中、地下鉄などの鉄道駅を中心に、過度に自動車に依存することなく、歩いて暮らせ
る利便性の高い生活圏の形成をめざしています。具体的な施策については第 5 章の分野別構想の「土
地利用」や「交通」の方針等に沿って今後検討・実施していきます。
【市民意見の概要】
・分野別構想でようやく防災という言葉が出てくるが、やはり、計画における防災の位置づけが低す
ぎると思われる。まちづくりの重点的な戦略に防災が必要であるし、方針の安心・安全・便利のう
ち、やはり安全が最初に来なければならないと思う。都市計画においてきっちりと防災重視を打ち
出すことが必要だと思う。
【市の考え方】
東日本大震災以降、市民の防災への関心が一層高まっており、本計画においても防災の視点は欠く
ことのできないものと考えていることから、めざすべき都市の姿の実現に向けたまちづくりの方針と
して、
「災害に強いまちづくりにより防災性の向上をはかる」を掲げています。また、目標年次までの
取り組みとして、「大規模災害にそなえ、防災性の高い都市構造の構築をすすめる」としています。
(交流・創造的活動の場づくり・交流社会をリードする都市構造)
【市民意見の概要】
・今後リニアが開通すれば首都機能一部移転といったことも現実化してくると思います。 それに対応
した街づくりが必要だと思います。都心部に古い木造一戸建てが多数あるような地域こそ行政の力
で適切な街づくりに誘導する必要があるのではないかと思います。
・対象区域で、
「名古屋大都市圏の各都市との交流について考慮する」とあるが、交流の場所を名古屋
市外に求めるという意味か。
・国内外との広域交流都市をめざすのは、成長を張り合っていた時代の名残か。
【市の考え方】
リニア中央新幹線の整備を見据え、都心域においては、土地の高度利用および適切な機能更新によ
り、商業・業務、文化等の都市機能のより一層の集積をはかります。また、地域間連携や交流機能を
高める交通基盤の整備をすすめ、国際的・広域的な交流を促進することで、名古屋大都市圏の発展を
めざします。
【市民意見の概要】
・デザイン博、愛地球博、トリエンナーレ等々で市民が受けた感動が受け継がれているように感じら
れなかった。
6
・ものづくりの中心都市から「観光都市なごや」を都市戦略にし、
「広域観光」の「起点」としてだけ
ではなく、観光を、地域への愛着を育てるまちづくりの原動力と位置づけることが重要。
・名古屋市はものづくりの中心都市と考えられ、これまでは「観光都市」とはみなされませんでした。
しかし、観光は産業政策として重要であるだけではなく、観光客を迎えることは、住民が地域を見
直し愛着を育てるという、まちづくりの原動力になるものです。
・「交流」という幅広い表現だけではなく、「観光都市なごや」を都市戦略とすることを明確に入れる
必要があります。
・信長の楽市楽座や宗春の活性化策のように後世の名古屋市民の誇りとなるような何かが足りない。
【市の考え方】
戦略的まちづくりの展開における重点地域における取り組みとして「また来たくなる名所づくり」
を掲げており、観光資源を有する地域において観光資源と一体的なまちづくりをすすめることにより、
市民の誇りとなる名古屋の魅力醸成をはかります。
【市民意見の概要】
・もっと電車で移動したいのだが、できない。例えば、帰りにスーパーで買い物しようと思っても、
駅の近くにはほとんどない。映画も郊外の車でないといけない所ではなく街中で見たい。名駅の一
部以外は、ほとんど郊外の映画館ばっかり。名古屋の中心部の栄に映画館がないというのは「都市
の魅力」に欠けるということ。若者が楽しむような所もまた、街の中心部にない。道路だけでは『ま
ち』はできない。そこに「わくわく・ドキドキ」するものがないと存在しないと。
【市の考え方】
「わくわく・ドキドキ」といった、まちの鼓動や躍動を実感できるまちづくりは重要と考えます。
そのため、都心域においては、歴史的資源の保全に配慮しつつ、再開発や低未利用地の活用など土
地の高度利用および適切な機能更新により商業・業務、文化等の都市機能のより一層の集積をはかり
ます。また、拠点においては、高い公共交通利便性等の地域特性を生かし、商業・業務・サービス・
文化施設等の集積維持をはかります。
具体的には、重点地域における取り組みのイメージとして「栄・伏見・大須」にて、
「広域から集客
できる商業・文化・娯楽の中心地にふさわしい活力のある都市空間の創出」を掲げています。ご意見
についてはその趣旨を踏まえ、今後の参考とさせていただきます。
(都市の効率的な維持管理に資する都市構造)
【市民意見の概要】
・低コスト型構造に改編することは必然と考える。
・これまでの都市計画は自動車活用型として広く平面上に拡げるものであったが、広範囲に分散分布
する為何事にも大金を要する非効率で無駄の多い、不便な街になった。成熟社会化した今、行政が
責任を負える構造に改めねばならない。
【市の考え方】
ご指摘のとおり、市財政規模の縮小に備え、都市基盤や都市施設の効率的な維持管理が可能な都市
構造として、集約連携型都市構造をめざします。
7
(集約連携型都市構造の実現)
【市民意見の概要】
・集約連携型都市構造をめざす理由がわからない。東京と比べて公共交通網が粗い名古屋で駅周辺に
都市機能を集約するのはなぜか。クルマの利用を含めた多様な交通手段で結ぶのが現実的ではない
のか。
【市の考え方】
本市は、大阪、東京都区部、京都に次ぎ第 4 位の駅密度となっています。しかし、大阪、東京都区
部より自動車利用の割合が高く、それらの都市や公共交通の整備水準が同程度の他都市と比べ、運輸
部門の二酸化炭素排出量はかなり多くなっています。
地球環境問題への対応が求められる中で、二酸化炭素の排出量を削減するため、公共交通の利用を
促進して集約連携型都市構造をめざすことが必要と考えています。
(駅そば生活圏の形成)
【市民意見の概要】
・駅の周辺が魅力的であることを強調しているが、どのようにこれからしていくのかについて、具体
的な目標と実現方法(実現する空間イメージ)を提示する必要がある。下手をすれば、今のまま何
もしないことの口実になりかねない。新たに集約する施設は既にできているものが多い。どの施設
が何処に不足しているのか、はっきりとしない。
・駅そばの開発について、駅そばをどのように開発するのか。駅そばに拠点をつくることは明記され
ているが、簡単なイラストが添えられているだけで、あまり現実味がないという印象を受ける。そ
れぞれの拠点で開発密度や交通など、より丁寧な議論が必要ではないか。また、建物更新が比較的
遅い拠点における開発手法としては、再開発や建て替えだけでなく、建物改装・機能転換の促進策
をマスタープランで位置づけてもよいのではないか。
・駅とその周辺の土地の記憶を振り返り、その記憶に逆らわない都市機能の在り方を謙虚に考えたい。
住人にとって有効と思われる機能集積が果たしてその地域にふさわしいのかどうか。
・天白区役所を利用するに当たって市バス利用の方法しかありません。地下鉄鶴舞線上の植田駅か平
針駅を新たに新築し、合同庁舎を建てたならば、
“駅そばまちづくり”になるのではないかと思いま
す。公共交通機関を利用しての区役所訪問とても便利かと思います。
・自宅から鳴子北駅が便利で徒歩 10 分の位置です。送り迎えで、車を使っているが、駐車場もないし、
タクシー場もなく不便です。なんとかあの膨大な人工池を利用できませんか?鳴子北にはURもあ
るし若い人たちに住んでもらいたいものです。市営住宅も建て替えして、診療所、コンビニ、買い
物もできる町にしてください。これだけ重要なバス路線の発着ができるのにもったいないです。
・鳴子北駅隣接の鳴子池に、何十年とゴミさらえがされていないと思うので、きれいにしてから、新
海池のような噴水を設置してほしい。通勤通学者及び近隣及び市営住宅の人、バス待ちの人等の目
の保養になり、環境美化の一環としていいのではないか。また、駅から中央公園にいたる街路も花
木を整備して通行人やバスの乗客にいやし効果をもたらしてほしい。
・地下鉄駅から半径 800m の圏域に「駅そば生活圏」が設けられ集約連携型都市構想の実現を進められ
るなら「鳴子北駅」から沿線「徳重」は近年開けた一大住宅地帯でありバランスの取れた秩序ある
都市計画案として「相生緑地」と隣接した「駅そば生活圏」の対象地域に取り上げられることを要
望。
・
「鳴子北駅そば生活圏」の促進の為、①鳴子池の溜池機能を維持し、タクシー・一般車輌のロータリ
ー機能の確保②地下鉄出入りとバス出入り口の過密による将来の交通事故リスクの回避③相生緑地
の課題解決とUR余剰地開発と既存市営住宅・鳴子池を含めた多目的駅ビルの一体開発で表玄関が
出現する事は、少子高齢化に今後進む団地再生と都市高齢化対応ヘの財政面も加味したモデルの要
8
になり得ると考え要望します。
・鳴海駅前に、市立大学病院の早期建設を。
・黒川駅周辺は、北区役所があるので、北区の拠点として、もっと便利になってもいいのではないか
と思います。
【市の考え方】
利便性の高い魅力的な駅そば生活圏の形成をめざし、鉄道駅を中心とした生活圏において、都市機
能の更なる強化と居住機能の充実をはかる駅そばまちづくりをすすめます。
駅そばまちづくりの推進にあたっては、駅を中心とした歩いて暮らせる圏域に多様な都市機能を適
切に配置することとあわせて、魅力的で安全な空間づくりをすすめていくことが重要であり、具体的
な取り組みについては、今後、地域特性も考慮しながら検討していきます。
ご意見についてはその趣旨を踏まえ、今後の参考とさせていただきます。
(拠点について)
【市民意見の概要】
・鉄道以外の公共交通網や最近増えている自転車通勤者を考慮すると、必ずしもすべてが鉄道駅に集
約されるとは考えづらいのではないか。そこで、鉄道網だけでなく、バス路線や自転車レーン等の
自転車に関わる整備計画も含めた集約拠点の検討も必要ではないかと考える。その結果、 駅そば圏
以外にも小さな集約化拠点を設定する可能性が出てくるのではないかと考える。
【市の考え方】
拠点については、全市的な視点から、駅そば生活圏において強化する拠点のほか、駅そば生活圏外
においても新たに形成する拠点を設定しています。
(駅そば生活圏以外の地域について)
【市民意見の概要】
・駅そば生活圏については駅そばの発達をメインに考えているため、市の一部の発展についてのみに
考えが偏ってしまい、駅そば生活圏以外の地域においては過疎化してしまう可能性があるのではな
いか。そのため、駅そば生活圏の強化以前に市営バスなどの交通網を発達させなければならないと
考える。
・駅そば生活圏の 800m圏外に関する視点が足りない。ほとんどの市民は 800m 圏外に現在住んでおり、
駅そば生活圏への集約を考えるのではあれば、集約する際の 800m 圏外の考え方についてより言及す
る必要があると考える。
・800m 圏外で生まれ育ちその土地から離れたくないと考える住民もいると思うが、その人たちをどの
ように駅そば生活圏に誘導するのか。また、駅そば生活圏への集約をはかっていくと、800m 圏外に
住む人はどのような生活になるのかを示す必要があると考える。
・今後予測される人口減少や、さらには駅そば生活圏への集約に伴って 800m 圏外では、さらに空地等
が増えていくと考えられ、それらの土地利用や土地の管理をどのようにするか十分に議論する必要
があると考える。
【市の考え方】
本計画では、本市の人口増加が 2025 年頃まで続くことを前提に、駅そば生活圏に居住人口を誘導し
たいと考えていますが、駅そば生活圏以外の地域の居住も想定しています。現在、本市人口の約 67%
の方が駅そば生活圏にお住まいですが、本計画では平成 32 年までに駅そば生活圏にお住まいの方を
70%とする評価指標を設定しています。
今後、駅そば生活圏における都市機能の更なる強化と居住人口の増加をはかる具体的な施策を検討
9
するとともに、駅そば内外を問わず、将来的な人口減少により市域全域で懸念される空地・空家の増
加などと、それに伴う地域環境の悪化や都市経営の非効率化に対し、適切な対応策の検討をすすめま
す。
(将来都市構造図)
【市民意見の概要】
・都心域を中心とした放射状の概念図は概ね間違っていないと思います。
・都心域の範囲は、北は黒川辺りまで、南は熱田辺りまで、西は中村公園辺りまで、東は覚王山辺り
までとすべきでは。そうした方が都市機能の為の建造物と、そのすぐ近くでの住居用の建造物との
組み合わせ、また、その中での緑化地帯の組み合わせがより将来的なものとして考えられると思い
ます。
【市の考え方】
将来都市構造図は、ゾーニング、目標年次までの取り組みを踏まえて作成しています。
都心域は、名古屋大都市圏の中心的な役割を果たす地域として、多様な交流を生み出す商業・業務
機能などが集積した、概ね出来町通(都市計画道路新出来町線)、JR 中央線・東海道線で囲まれた区
域(都心部を含む)で、金山、千種などを含む区域を設定しています。
(イメージ図について)
【市民意見の概要】
・駅そばのイメージの中の総合病院の位置ですが、これは(まちなか)と(郊外)の両方に必要と思
います。劇場は(郊外)よりもむしろ(まちなか)でよいのではないかと思います。
・緑被率の低下にショックを受けました。にもかかわらず P16,17 の「まちなか」
「郊外」のイメージ
絵に緑が少ないことに H32 目標 27%をこれで達成できるのだろうかと心配になりました。
・駅そばのイメージですが、駅そばであっても、いろいろなイメージがありうるように思えます。
「ま
ちなか」と「郊外」がそれぞれ一つ例示されていますが、一つのイメージが先行するのではなく、
多様な豊かな空間のカタチがあることが見えてくることが大事だと思います。もう少し緑地空間や
水空間があるもの、オープンスペースが豊かに活用されているもの等ですが。
【市の考え方】
駅そばにおける各施設の配置については、すべての駅に同じ機能・施設を配置するのではなく、鉄
道で結ばれた複数の地域において、現状の都市機能を生かしつつ、相互に補完できるように都市機能
を分担して配置することが必要と考えています。
駅そばのイメージ(まちなか)
(郊外)については、駅を中心とした歩いて暮らせる圏域に多様な都
市機能が配置されて、魅力的な空間づくりがなされている状態を表現することを意図しています。
どちらも一例と考えていますが、魅力的な空間づくりにはオープンスペースや緑地空間も重要であ
るため、公園等を追記させていただきます。
10
<5 分野別構想について 159 件>
(分野別構想全般について 2 件)
【市民意見の概要】
・集約連携型都市をめざしながら、住環境や防災、魅力ある景観づくりが可能なのか。トレードオフ
になることがわかっていて、心地よい方針を羅列しているように感じる。
【市の考え方】
駅を中心とした歩いて暮らせる圏域において、多様な都市機能の集積をはかりつつ、景観・歴史・
環境や防災に配慮された、魅力的で安全な空間づくりがなされている都市構造として集約連携型都市
構造をめざしています。
【市民意見の概要】
・計画の目標とそれを実現する手段・方法が記述されているが、手段が先に述べられ、目的が後にな
っている。これを逆にすべきである。
【市の考え方】
施策の方向性をわかりやすく示すため、このような形式の文章としています。ご理解ください。
「土地利用 6 件」
(土地利用の方針について)
【市民意見の概要】
・津波被災のあり得る地域は同時に発生する火災やその他の危険など重複被災もあり得るから、少な
くとも居住地とはしない。
・豪雨時水没する危険ある地域も居住地としない。居住地でなくなった水没危険地は様々に有効活用
する。
・名古屋市西部は標高も低い地域が多く洪水や地震に対しても弱い地域が多いと思いますので、積極
的に居住環境としてお勧めできません。
・名古屋駅以西の地域の拠点について、災害危険度の高い名古屋駅以西の地域に拠点を立地させてよ
いか、また、立地させるとすれば、建物の形態や避難場所・経路などどのような配慮が必要か
名古屋駅以西の地域は、過去には東海豪雨など大きな水害を経験している。また今後 30 年の発生確
率が 87%の東海地震などにより液状化や津波被害が懸念される。一方で、今後名古屋市の生産年齢
人口は減少し、それにともなって住宅需要は減少すると考えられる。従って、この地域に人口を集
中させるような新たな拠点をあえて形成するべきなのか、より踏み込んだ議論が必要だと考える。
また拠点の形成をする場合は、水害や液状化に耐えられる建物デザイン、多様な雨水マネジメント
策(従来からの下水道や河川に加え、浸透ますや透水性舗装、バイオスウェイル)などについて検
討・言及する必要がある。
【市の考え方】
本計画では、現状の土地利用を踏まえ、災害の発生が危惧される地域についても、居住されること
を想定していますが、ご意見のとおり、都市機能の適切な誘導をはかるために防災性に配慮すること
も必要です。
また、こうした地域においては、都市機能の更なる強化と居住機能の充実をはかるため、今後、見
直しがすすめられる大規模地震や津波による被害想定をもとに、避難地・避難路の計画や土地利用の
あり方を含めた震災に強いまちづくりについて検討することが必要と考えています。あわせて、お住
まいの地域の危険性を日頃から認識していただくことも重要と考えており、自助・共助を促す災害危
険度などの情報の提供に努めていきます。
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こうしたことから、土地利用分野の方針及び防災分野の施策の方向性について、下記のとおり修正
させていただきます。
P28 第 5 章分野別構想 ●土地利用 方針
■めざすべき土地利用に向けて、現状の土地利用を踏まえつつ、商業・業務、住居、工業・
物流などの都市機能の適切な誘導をはかるとともに、地区計画※等の活用により、地域の特
旧
性に応じたきめ細かな土地利用の誘導につとめます。
新
■めざすべき土地利用に向けて、現状の土地利用や防災性に配慮しつつ、商業・業務、住居、
工業・物流など都市機能の適切な誘導をはかるとともに、地区計画※等の活用により、地域
の特性に応じたきめ細かな土地利用の誘導につとめます。
P48 第 5 章分野別構想 ●防災 施策の方向性 ■防災対策の強化 ●震災に強いまちづくり方針
旧
●震災に強いまちづくり方針の見直し
従来の防災対策を最新の知見に基づいて十分に検証した上で、「震災に強いまちづくり方
針」を津波・液状化などの危険性を考慮した防災都市づくり計画へと見直し、多様な主体に
よる防災まちづくりを推進します。
新
●震災に強いまちづくり方針の見直し
従来の防災対策を最新の知見に基づいて十分に検証した上で、「震災に強いまちづくり方
針」を見直し、多様な主体による防災まちづくりを推進します。
見直しにあたっては、津波・液状化などの危険性を考慮し、避難地・避難路の計画や土
地利用のあり方を含めた震災に強いまちづくりについて検討します。
■住居系の土地利用
【市民意見の概要】
・住宅地で戸建ての住宅とマンションが混在して、街の統一感や品位をなくしている所が多い。名古
屋に多い住居地域でも、現状戸建て中心の街は高さ規制を強くして、高層マンションが忽然とそび
えるという状況は減らすようにすべきではないか。
【市の考え方】
本市では、地域にふさわしくない極端な高層建築物を制限し、秩序ある良好なまちなみを形成する
ため、平成 20 年に建物の高さを制限する「高度地区」を拡充し、それまで市域の約 3 割だった指定区
域を、都心部などを除く市域の約 8 割に拡大しました。
また、地域のみなさまの合意にもとづき、地区計画や建築協定を策定し、高度地区より厳しい制限
などをまちのルールとして定めることができます。こうした制度の活用により、地域特性に応じたき
め細かな土地利用の誘導に努めていきたいと考えています。
■工業・物流系の土地利用
(住工複合地における工場の操業環境の維持)
【市民意見の概要】
・名古屋市西部(港区、中川区)の環境(工場と住宅が接近し騒音、悪臭、有機溶剤、アスベスト等
公害問題)改善対策が必要。
【市の考え方】
住工複合地においては、特別工業地区の指定などにより住環境との調和をはかりながら、工場の適
正な操業環境の維持をはかっていきたいと考えています。
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「交通 66 件」
(交通の方針について)
【市民意見の概要】
・交通の施策の方向性の「公共交通利用の促進」「自転車利用環境の整備」を進めることに賛成です。
なぜなら、環境にやさしい交通体系の形成が実現されると考えるからです。
「基幹ネットワークの整
備」は、自動車利用を促進させ、二酸化炭素の排出につながると思います。もちろん基幹ネットワ
ークの整備も交流機能を高めることができるため、利便性の向上を考えると大切だと思いますが、
それよりも「公共交通利用の促進」
「自転車利用環境の整備」を優先させ、環境にやさしい交通体系
の形成に実現させるべきだと考えます。
・「自動車利用台数の削減に資する都市構造」とし、「自動車利用から公共交通利用への転換や自転車
の利用環境の向上などを促進」する施策を図っていくべきである。
・現在の高速道路を東京、大阪のような『環状線』に造り変えます。
【市の考え方】
集約連携型都市構造の実現に向け、安心・安全・便利に移動できる交通サービスにより、環境にや
さしい移動手段が選択される交通体系の形成をはかります。
自動車から公共交通への利用転換をはかることを基本としつつ、名古屋大都市圏の中枢都市として
都市間連携・交流や円滑な物流を支える基盤である名古屋環状 2 号線、名古屋高速道路の早期完成を
めざしています。これらの整備により、名古屋市を中心として放射状に伸びる幹線道路や名古屋高速
道路等と主要地点で連結し、都心部に流入・集中する交通を適切に迂回・分散させ、交通混雑の緩和、
社会経済活動の発展に寄与するネットワークが形成されます。
■駅そばまちづくりを支える交通体系の形成
(公共交通利用の促進)
【市民意見の概要】
・環状線には文句がないですが、今後名古屋駅が今より巨大なターミナルとして発展する時に名古屋
駅を含む環状線があっていいのではないかと思います。城北線を枇杷島、勝川で接続させて環状線
にすることはできないでしょうか?
・城北線の位置付けを明確にされたい。
・公共交通の利用者に重要なのは接続連絡が良いこと。
・名鉄呼続駅を山崎川を越え、妙音通駅寄りに移動させれば、乗り換えが容易になり、便利な接点に
なる。
・子どもの施設にアクセスしやすい公共交通網を整備する。
・名古屋の場合、都心や観光地、住宅街といったまとまりが小さく散在していると思うので、これら
の間をいかに便利に結ぶかが市全体の活性化につながるカギとなるのではないかと考える
・大深度地下高速鉄道とセントレア―ポートアイランド―金城ふ頭―名古屋駅―小牧空港など空,海,
陸の拠点が高速鉄道(基幹ライン)で有機的に結合されているとよい
・久屋大通と桜通の交差点に近鉄を都市中心部に引き込む。近鉄の終着駅を建設すれば、もっと大阪
と近づくことにもなります。当然久屋大通と公園は大幅な改修工事も一緒にできれば名実共に名古
屋市の中心としての存在感ができます。公園改修の発想も変わる。
・既存&これから整備される道路ネットワークを活用した有機的な公共交通網整備。
(たとえば、国道 302 号東北部、東部、東南部区間を活用し、ゆとりーとライン小幡緑地駅~名鉄
瀬戸線喜多山駅~基幹バス 2 号系統引山バスターミナル~地下鉄東山線上社駅~地下鉄鶴舞線原駅
~地下鉄桜通線神沢駅~名鉄名古屋本線有松駅~JR 東海道本線南大高駅を結ぶ鉄軌道(LRT、モノレ
ール、磁気浮上式(リニモ方式)
)整備もしくは BRT 路線整備)
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・LRT など軽量軌道のループの組み合わせにより、都心域内や準都心、名所が繋がれているとよい。
・“歩行者がいつでも手軽に乗ることが出来る”新しい装置として、LRT による市街地再構築を検討し
ていただきたい。
・広小路通りの歩道を拡幅し車道には芝生敷き軌道を敷設し,架空電力線とバッテリーを併用する新
型 LRT を走らせる。軌道は笹島からあおなみ線に接続し直通運転すれば,あおなみ線の利用者も大
幅に増えることが予想される。また一方,赤字で存続に疑義が生じているリニモについても,その
道床を軌道に転換し,LRT を乗り入れさせれば,存続は可能ではないか。
・広小路通のみならず,縦横に LRT 網を敷設すれば,都心部へのマイカー流入を抑制する効果も期待
できる。
・LRT の都心部への採用と地下鉄環状線の完成により役目を果たした感のある、基幹バスの廃止を求め
たいです。名古屋市独自の交通機関であるため、他都市から訪れた人にとっては非常にわかりづら
く危険なところもあると感じます。車との同じ交通基盤のうえで分かりにくい交通機関は廃止すべ
きだと思います。
・低コストで利用がわかりやすく(単純な料金制度、詳細な乗り継ぎ情報の提供等)
、きめ細かなネッ
トワークの移動手段の整備が必須(ソフト、ハード両面で)
・子どもに対する公共交通機関の運賃割引を拡大する。中学生を大人料金と同じにせず割引運賃にす
る。
・ドニチエコキップ以下の価格で、域内に存在する全ての公共交通機関を対象とした平日でもいつで
も使える「一日移動フリーパス」を導入
・名古屋市にある会社と学校に通う人、名古屋市内に住む年金受給者への「市営地下鉄・バスの乗り
放題」の適用を望みます。メリットは、1.交通の利便性の向上、2.地域活性化、3.交通移動にかか
るエネルギー消費の削減です。
・大都市の公共交通機関に必要なのは利便性と安全、健全経営です。
・地下鉄の案内表示を、単純明快にしてほしいです。
・乗り継ぎをスムーズにするために、時刻表の見直しがされたらいいと思います。
・基幹バスを除きバスの小型化を図り、本数を増やし利用者の要望に応える。バリアフリーを基本と
する。路線を見直し要望に応える。(赤字の削減)、地下鉄など乗降の際に手助けをする乗客には訓
練されたボランティアを配置する。
(経費削減)、公共交通機関網を充実させることによる環境改善、
地下鉄の車両整備(混む時間帯、平日昼)乗客数が違うので車両を減らしコストを削減する。
・豊田市方面の電車は、快速や特急がなく普通電車しかありません。駅近、電車中心の都市に将来な
るならば、他都市に向けて、快速電車を出したらよいと思います。
【市の考え方】
自動車利用から公共交通利用への転換をはかり、都市の活力を高めるため、安心・安全で利便性の
高い交通環境の形成に向けた取り組みをすすめていく必要があると考えています。
今後は、LRT(路面電車)をはじめ新たな公共交通の導入などの公共交通施策について検討するとと
もに、現在の公共交通のサービス水準を維持しつつ、より利便性の高いサービスの提供に努めていき
ます。
ご意見についてはその趣旨を踏まえ、今後の参考とさせていただきます。
(交通施設の防災性)
【市民意見の概要】
・庄内川が台風 12 号、15 号で大分あばれたが、地下鉄の庄内川の下のくぐる穴にひびが入ったら大風、
水が津波に負けずに入ってくる。
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【市の考え方】
地下鉄トンネルは、強固な鉄筋コンクリート等の構造物で、十分な耐力を有しており、また、庄内
川の川底から十分な離隔があるため、庄内川の水が浸水することはありません。
(自転車利用環境の整備)
【市民意見の概要】
・自転車利用環境の整備について賛成である。しかし、自転車専用道を順次増やしていくとしても、
自転車通行者が増えきちんと自転車専用道をつかって通行するとは必ずしも考えられない。
その為警察による利用促進の呼びかけなどをする必要があると考える。また自転車専用道の必要な
地区の調査も必要である。自転車の通行量を増やしていくという構想であるならば、自転車の通行
量に合わせて自転車専用道の道幅を広くとるなど地域ごとの整備をしていかなければ、車道や歩道
を走る自転車と車や歩行者の接触事故が多発する危険性がある。
・全国の都市における模範となるモデル自転車道となることを願う。
・サイクリングロードの整備がすすめる。
・名古屋を縦横断する主要河川(運河も含む)沿いに「サイクルハイウェイ(自転車高速道)」を構
築する。
・名古屋は坂道がほとんどなく、自転車で移動するにはとても便利に感じています。一部の地区では、
自転車専用の道を見掛けるので、もっと範囲を広げて作って欲しいです。
・電車・バス等のインフラは整っているが、歩行者や自転車の交通がしにくい街だと感じている。
・「自転車利用環境の整備」について、
「歩行者と自転車利用者の分離をはかり、自転車が安全・快適
に走行できる空間を確保する」とある。しかし、ただ空間(自転車専用道路)を確保するだけでは
失敗に終わるケースが多い。成功事例であるイギリスでは空間の確保だけではなく、同時に自動車
流入規制を行っており、本計画には「空間を確保する」とは記載されているものの、自動車から自
転車への転換方法、の解決のアプローチが示されていない。
・自転車愛好仲間の間で、
“変な自転車道”として真っ先に挙がるのは伏見通や桜通の自転車道である。
・平坦な道をできれば真直ぐに走りたい。現実には自転車にとっての現在の道路状況はストレスを感
じながら走らざるを得ない。
・自転車を通らせるのになぜ歩道同様インターロッキング・ブロック敷とするのか。自転車通行帯の
表示・標識があるにも係わらず、路面全体が歩道帯構造であるため歩行者に区別する意識は全くな
い。自転車帯はアスファルトにするのがもっともよい。
・建設中の三階橋の歩道をゆるやかな道にしていただきたい。自転車の利用に不便。
・車道の沈下、陥没、マンホールでのふらつき、スリップ、自転車通行帯の歩車道境界の縁石への衝
突、車乗入れ防止(自転車速度抑制)のための歩道ポールへの衝突、車道センターライン上に設け
られたはみ出し防止の埋め込み(センター灯)があるために極端に幅寄せされることや、路側帯白
線に施された凸凹へ乗り上げてハンドルを取られ転倒しかけるなど、ドライバー警告のための安全
対策は、決して自転車には優しくない。
・自転車と歩行者の分離にあたっては、路面表示等のみではなく、プラスチック素材等のソフトなガ
ードレール等で区分すること。
・自転車専用道路の整備は、
「名古屋走り」や交通事故ワースト記録といった悪名の高い車中心社会名
古屋にとって画期的な企画かと思います。もっと都心部に駐輪場を設置し、専用道を整備して行く
といいと思います。
・自転車交通がこれほど問題化してきた原因には、自転車利用者のマナー、モラルの悪さがあること
は誰もが感じるところである。車には自転車レーンへの駐停車に厳罰で処するなど強い規制で臨む
ことも秩序維持には必要である。
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【市の考え方】
自転車利用環境の向上に向け、自転車走行空間の整備を推進しますが、歩行者・自転車・自動車利
用者にとって安全・快適な空間を確保するための記述を加え修正します。
また、行政・民間の役割分担のもと自転車駐車場を整備し、鉄道駅周辺や都心部の放置自転車対策
を推進します。さらに、交通ルール・マナー向上のための取り組みも関係機関と連携して推進してい
きます。
P32 第 5 章分野別構想 ●交通 施策の方向性
■駅そばまちづくりを支える交通体系 ●自転車利用環境の整備の見直し
旧
環境にやさしい交通手段である自転車の役割や機能などを整理したうえで、歩行者と自転車
利用者の分離をはかり、自転車が安全・快適に走行できる空間を確保するとともに、行政・
民間の役割分担のもと自転車駐車場を整備し、鉄道駅周辺や都心部の放置自転車対策を推進
します。
新
環境にやさしい交通手段である自転車の役割や機能などを整理したうえで、歩行者・自転
車・自動車の分離をはかるなど、安全・快適な空間を確保するとともに、行政・民間の役割
分担のもと自転車駐車場を整備し、鉄道駅周辺や都心部の放置自転車対策を推進します。
(コミュニティサイクルについて)
【市民意見の概要】
・「街のにぎわいや放置自転車対策につながるコミュニティサイクルは、社会実験から得られた効果・
課題などを検証し民間主体での導入をめざします」ということに賛成しています。市民からの認知
度という面がまだ欠けているので、すでに行った事例を市民に周知されたりすることが必要と思い
ます。また、コミュニティサイクルを促進するための環境整備は、具体的にどのように整えていく
のか示していただきたいです。二酸化炭素の削減にもつながるので、さらなる普及をしてほしいで
す。
・名古屋市の駅周辺や路上駐輪の多い場所に自転車シェアリングのシステムを設置してはどうか。企
業と連携しカードリーダーを利用した貸借システムを作り、利用者の事前登録を必要とすることで、
盗難等の防止を図ります。事前登録時に利用者から低価格での定額制料金や、自転車等での広告を
希望する企業からの広告収入を事業資金とします。この案を実現することで、公共交通利用の促進、
交通移動にかかるエネルギー消費の削減が可能となります。また、人々の運動不足の解消になり、
健康促進につながります。
【市の考え方】
コミュニティサイクルの導入にあたっては、歩行者の安全に配慮し、放置自転車対策や自転車走行
空間の整備など他の自転車施策とあわせて実施することや、公共交通と連携した利用のための仕組み
づくりが必要であると考えています。
これまでに行ったコミュニティサイクルの社会実験で得られたデータの分析結果等をふまえ、民間
主体で継続的に事業を行えるよう、事業モデルの構築や規制緩和の検討をすすめていきます。
また、イベントやホームページ等を活用しながら、コミュニティサイクルという新しい仕組みを市
民の皆様に理解してもらえるよう、広報を続けていきます。
(総合的な駐車施策の推進)
【市民意見の概要】
・住宅街にコインパークが点在しているので災害時危険。集約するか助成が必要では。
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・都心部で駐車スペースが供給過多であるにもかかわらず相変らずコインパーキングが増えつづける
のを抑制し、街の空きスペースを活性化する事業を支援する。
・供給過多の公共駐車場のスペースを他の用途に利用できるようにする。たとえば、災害時の避難者
および帰宅困難者のための防災用品の備蓄倉庫にしたり、不法駐輪した自転車の一時保管場所とす
る。
・駐車場が市内のあちこちを虫食い状態にし、街を殺風景にさせてしまっています。歩車の分離もま
まならず特にお年寄りにとって危険と思われる所が多く見受けられます。駐車場を作る上で余分と
なる敷地を緑化し道路沿いに小さな公園を造ることで街に潤いを与えながら危険性も回避させる事
が出来ます。
・人口が増加し続ける名古屋東部の都市との連携が重要であるが、都心部への自動車流入量の増加の
危険性がある。
「異なる交通事業者間での乗継抵抗の低減」などの施策とあわせて、都心部への自動
車交通の流入を抑制する政策を真剣に検討することが重要。
・名古屋東部の都市は、多くが住宅地や大学となっているため都心的魅力は十分ではなく、自由目的
行動で名古屋の都心へ向かう大きなニーズがあります。この都心部へ向かう行動が自動車に片寄る
なら、
「集約連携型都市構造」が郊外部から崩されることになります。
・域境の主要ターミナルにパークアンドライド施設を整備し、域内への自動車交通を抑制する。
・車から地下鉄への転換を促進するため、地下鉄各線の終点駅辺りの駐車場料金を安く設定すること、
市内に入るのに対して自動車入場料を取ること、自動車を市内で所有することに対して税金を掛け
ることなどにより「パーク&ライド」を積極的に導入する。
・パーク&ライドの推進をして都心域に入る車の量を減らし、通勤・通学で公共交通機関の利用を促
進する。そのために、天白区・緑区・港区・守山区などの空き地に市営の駐車場を設ける。
・都心には人を集める魅力と円滑に人を集める交通政策が必要だ。都心の駐車場の制限や料金を高め
て強制的に車を入れない策もあるが、既設の公共交通機関を点検し、移動しやすくする方が重要だ
と思う。
・都心部はたとえば半径 2 キロメートル位の範囲を、自動車の乗り入れ禁止区域とし、代表的・主要
な機能などを置く。
【市の考え方】
本市の駐車施策は、これまで駐車場法にもとづいて駐車場整備地区を定め、一定量以上の駐車場の
整備を義務付けるなどとして、道路に駐車車両があふれることのないよう、駐車スペースの充実をは
かってきました。量的に充足されている中で、都心部などの駐車場の適正な供給・配置の誘導やパー
クアンドライドを推進することにより、自動車の適正利用や公共交通機関への転換をはかっていきま
す。
(環境にやさしいライフスタイルへの転換)
【市民意見の概要】
・CO2 の排出量の少ない地下鉄や市バス・自転車や徒歩で通勤するものも良いかもしれない。一人ひと
りの力で、街の空気がきれいになって、「空気のきれいな街名古屋」をつくることは可能だと思う。
【市の考え方】
環境にやさしいライフスタイルへの転換には、一人ひとりの意識や行動への働きかけが重要と考え
ています。モビリティマネジメントなどを展開し、過度に自動車に頼らないライフスタイルへの転換
を促進します。
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■交流機能を高める交通基盤の整備
(道路施設の健全な維持管理)
【市民意見の概要】
・住宅地の道路舗装など、以前に比べ全体的に良くなって来たと思われます、但し、区役所等周辺の
中心地に比べ離れた所、区と区の間の辺など後回しにされない様に配慮されたい。
【市の考え方】
道路舗装の維持管理を行うにあたっては、職員による日常的な点検やパトロールを通じて路面の状
態把握に努め、状態に応じて、計画的な補修をすすめていきますのでご理解ください。ご意見につい
ては趣旨を踏まえ、今後の参考とさせていただきます。
【市民意見の概要】
・道路の側溝に、土、ごみ、雑草等が溜まり、雨水の流れを妨げ、不衛生と洪水の要因になるのでは
ないかと思わる場所を見かけます。これらの場所は、殆ど、人の住んで居ない駐車場の出入り口と
か、重い鉄板が側溝に被せられ年老いた人では掃除が困難な状態の所です。特に駐車場の出入り口
は車が出入りする都度、砂、ほこり、ジャリ等を側溝に落とし、定期的な清掃等管理がされていな
い所が多いと思われます、市として、所有者、管理会社、等に清掃管理の PR、通知、勧告など致し、
それでも、改善されない場合、市が行い、その費用負担を請求する様な制度は出来ないものでしょ
うか。
【市の考え方】
各土木事務所において、側溝や桝の清掃を行なっていますが、各ご家庭の前の側溝の清掃について
は市民のみなさまにご協力をお願いしています。ご意見についてはその趣旨を踏まえ、今後の参考と
させていただきます。
■まちの魅力・にぎわいや個性を高める道路空間の再生
(道路空間の利活用)
【市民意見の概要】
・
「道路空間の活用」とありますが、交流・創造的活動の場づくりには、広い意味での多様な公共空間
の活用が必要かと思います。道路空間を創造的な公共空間にとの意味合いも込めているようにも捉
えられますが、多様な空間の活用が必要だと思います。
・
「道路空間の再配分」として、既存道路空間の見直し、車道・自転車道・歩道・植樹帯などの道路構
成各要素の幅員の再構築を掲げており、これは画期的発想。
・道路空間の見直し、再構築を真剣に考えるなら、今までの車中心の道路から歩行者、自転車の安全
確保を優先した上での自動車との共存を中心軸として再考していくべきである。
「自動車利用から公
共交通利用への転換や自転車の利用環境の向上」、「できるだけ自動車に頼らず歩いて暮らせる都市
構造」へ大きく方針転換すべきである。
・名古屋の通りはすべて広く車が通れるようになっています。用の無い人はむやみに乗り入れないよ
うな道にしたらどうか。道路幅が短いところは向かいの店から店へ車に気兼ねせずに歩けるような、
歩くのが楽しい道にしてほしいものです。
・大津通、広小路通、本町通などの主要道路が車の乗り入れを規制する。
・広小路通の歩道整備を進めてほしい。歩行者と自転車を分離自転車ゾーンは上りと下りを分け、車
道との間に分離帯を設ける。
・錦三丁目の違法駐車対策のため、桜通は夜間駐車できるようになっているが、夜間とはいえ、通行
の妨げとなり危険であり、災害時には救援の妨げとなるので、禁止が望ましい。
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・
「恵まれすぎた」道路空間を歩行者や公共交通へ配分する『土地の再編』が名古屋には求められます。
中心部への LRT 等新たな公共交通の導入、地下鉄、バスなど既存の交通機関の更なる利便性向上。
クルマ優先の「車会主義」から歩行者が主役の「歩主主義」へ。街を元気にするのはクルマのアク
セス向上ではなく使いやすい公共交通、歩きたくなる歩道作りからです。
・名古屋市の「豊かな道路基盤を有効に活用」した市内幹線自転車道網の整備を早急に実施してほし
い。
【市の考え方】
本市の道路の整備水準は他の大都市と比較して高く、道路空間を有効に活用しながら交通施策を推
進していくことが重要だと考えています。
今後は、これまで自動車交通の処理に特化してきた道路の使い方を抜本的に見直し、人が主役の安
心・安全で便利な空間へと再配分することをめざし、地域が主体的に道路空間を利活用する取り組み
を推進することで、まちのにぎわいを支える交流空間を創出していきたいと考えています。
「港湾・空港 3 件」
(港湾・空港の方針について)
【市民意見の概要】
・海上交通を整備することで新たな動線を引き、人の流れが生まれ町の活性化を期待できる。セント
レア空港と金城ふ頭、名港、熱田(宮の渡し)をつなぎ、中川運河と堀川に水上バスを走らせる。
・ポートアイランドをカジノ特区として整備。
・ポートアイランド及び防潮堤を補強改修し、大津波の場合、津波の勢いを木曽三川方面に誘導する。
【市の考え方】
多くの人々が訪れ、交流するウォーターフロントとして、魅力ある親しまれる港づくりをめざして
おり、施策の方向性として、金城ふ頭の開発、水辺の交流空間の魅力とにぎわいづくり、中川運河の
再生など掲げています。これらの施策の連携をすすめ、交流に資する港づくりに努めます。
また、東日本大震災を受け、防災施設・防災体制を検証し、今後のあり方について検討をすすめ、
防災性の向上をはかります。
「緑・水 19 件」
(緑・水の方針について)
【市民意見の概要】
・人間に都合のいい自然は、本当の自然とは言えません。草を食べる昆虫、昆虫を食べる鳥、鳥が運
ぶ種で木々が育つ。食物連鎖で自然は存在しています。名古屋市も自然との共存とうたいながら、
街路樹をまだ落葉しない前から、枝をきったりしています。どんどん人を自然から切り離している
様に思います。自然の森で子供たちが遊びながら、生き物について学べる場所を身近に作っていた
だきたいと思います。
【市の考え方】
自然に関しては、分野別構想「緑・水」の方針として、公園・緑地の整備、緑の保全・創出や水辺
空間の整備により、身近に自然が感じられる環境づくりをすすめるとともに、生物多様性の保全など
により人や生き物にとって快適な環境づくりをすすめます。
これらの方針に沿って、取り組みをすすめていくことが、子供たちが遊びながら生き物について学
んでいく場づくりにもなると考えています。
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■公園・緑地の整備・運営
【市民意見の概要】
・この項目は細かすぎる。3つにわけない方がいいのではないか。公園緑地を充実させ、しっかりと管
理するために、不足する地域に公園を増やすこと、特定の施設の運営に市民参加を図ること、顧客
の志向や経営手法を検討すること、などを書けばよい。ここでは、市民参加のための組織づくりを
検討することが大切ではないか。
【市の考え方】
公園・緑地の整備・運営については、
「整備」
「維持管理」
「市民や企業の参画の促進」を柱に、わか
りやすい内容となるよう 3 つに分けて整理しています。
(公園・緑地の管理運営)
【市民意見の概要】
・ボール遊び可能な公園を増やしてほしい。
・久屋大通公園北部分ですが、特別お金をかけず、札幌大通り公園のように芝生広場へと変えてもら
いたく思います。
・緑を増やしてほしい。例:白川公園の地面の芝生化。
・大高緑地の中に、相当な面積にわたって金網でかこった鳥天国を作り、入場料を取り適当な餌を販
売して、人々と鳥類を親密にする楽園を作ってはどうか。
・ランの館ができた時はこんな市中、土地の高い所に勿体ない施設ができたものだと思いました。ま
た、何でランの館なのか、その目的もわからずにいました。時々催事などで訪れる毎に、便利な市
の中心部にこんな心休まる空間があるのもいいと思うようになりました。只、入館料が高い。園内
には小部屋も数々あるのだから他施設のように貸し出して利用度をあげたらいいと思う。花の好き
な人がもっと簡単に出入りできるようになってほしい。
【市の考え方】
ご意見についてはその趣旨を踏まえ、今後の参考とさせていただきます。
■緑の保全と創出
(開発について)
【市民意見の概要】
・昨年まで問題になっていた「平針の里山」の件、開発計画を進めすぎた結果、乱開発となり住宅の
供給過剰を引き起こしています。失われた自然は元には戻りません。今後の開発計画に配慮を求め
ます。
【市の考え方】
東部丘陵地に残っている樹林地の多くは、都市計画決定された公園緑地内にあり、名古屋市が先行
取得なども含め用地の取得や借り受けをすすめてきた結果、保全されてきましたが、都市計画による
公園緑地などの決定がない区域で樹林地の減少が危惧されている地域については、開発などの計画が
持ち上がった段階で、土地所有者と保全の為の協議を行うことにより、できる限り緑地の保全をはか
りたいと考えています。
(市街地の緑化)
【市民意見の概要】
・都市の緑を増やすためには、マンションにも一定の緑化を義務付けるべきです。
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・自然破壊につながる開発を止めるだけでなく、自然を再生させ、生活環境施設の整備と拡充を図る
こと。
・名古屋はまとまった緑地が市内に点在はしていて、そこに行けばホッとできます。でも、もっと身
近な日常生活の場に緑を今以上に置くことはできないものでしょうか?マンションや戸建、ビルや
公共建築物の建設にあたり緑化を強制してもいいのではないかと思います。
・中川区役所、保健所、消防署の緑化推進ヒートアイランド防止、特に北側の緑化必要。
【市の考え方】
名古屋市では全国に先駆けて緑化地域制度が導入されており、一定規模以上の敷地での建築などの
際には敷地面積の10~20%の面積を緑化することが義務付けられています。さらに名古屋市が建築など
する場合は、この割合に5%加算することにしており、民有地での緑化を先導的に牽引していきたいと
考えています。
■魅力的な水辺空間の整備
(身近な親水空間の整備)
【市民意見の概要】
・川は少なくとも 2 倍に川幅を拡げ、平常時は「憩いの場」とする。
・川は文化・歴史である。河川敷周辺には文化遺産・緑地も多い。川を起点とした「文化の道」を地
域毎に指定し、多くの文化財、遺跡、公園へと 誘導できればと思う。
・扇川の大池から平手までの散策路で地域の散策される人から聞き取りした結果、12 ヶ所にベンチが
欲しいことが分かりました。区民が行った調査結果を少しでも実現されてこそ、区民がより大きな
力を発揮されることに繋がると思います。
・天白川・扇川左岸、緑区区域側は遊歩道利用への整備がなされていない現状です。右岸側はコンク
リート階段やスロープも整備され、南区側市民の散歩やウォーキングで大いに賑わっています。左
岸側(緑区、東海市側)は以前は田んぼや非居住地だったためか、階段などは金属製の輪っぱ形式
で手で持って岸に下りなくてはならず遊歩道や散歩に利用とはならないのが現状です。緑区側も住
宅街となった現状からも、魅力あるし、区とするためや健康増進推進からも、天白・扇川左岸側に
も遊歩道利用可能な階段など整備をお願いしたい。
【市の考え方】
水辺が身近に感じられ、生活にうるおいを与える空間の創出をめざし、水辺空間の整備・保全をす
すめます。
また、現在、扇川では河川整備計画に基づいて改修をすすめています。整備にあたっては、散歩、
ジョギング、釣りなど身近に利用されている状況や名古屋市及び日進市の公園やサイクリングロード
などの計画、「名古屋市天白区水辺協議会」等の川での自然体験活動や地域間交流の実施状況を踏ま
え、関係機関や地域住民と連携により、川とふれあえ親しみやすく潤いのある河川空間の維持・形成
に努めていきます。
■緑と水の回廊の形成と風の道づくり
(緑と水の回廊の形成)
【市民意見の概要】
・栄・矢場町から大須の少し東を通るル-トでセントラルパークから熱田神宮を全長 7kmの緑の街路
でつなぐ。セントラルパークが 3kmなので総延長 10kmの緑の街路を。
【市の考え方】
ご意見についてはその趣旨を踏まえ、今後の参考とさせていただきます。
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(風の道づくり)
【市民意見の概要】
・施策の方向性として、
「河川や運河が運ぶ冷涼な海風を市街地へ導くため、沿川の緑化や建物の配置
などの工夫による風の道づくりについて検討を進めます。
」とされています。具体的な計画を教えて
いただきたいです。
【市の考え方】
風の道づくりについては、実態や効果を踏まえ、今後検討していきます。
「住宅・住環境 16 件」
■様々な居住ニーズに対応できる多様な住宅・住環境づくり
(駅そば居住の推進)
【市民意見の概要】
・駅のそばにまず住むべきは、シニア世代だと思う。駅に近いところに高齢者専用賃貸住宅をつくり、
スーパーなど買い物ができ病院があれば住みやすい街になると思う。シニア向けの住居づくりに市
もサポートしてほしい。防災(避難場所)としてもいかせる。
・駅そば居住を促進する為、駅そばに何を配置すると効率が良いのか行政に考えて頂きたい。
・鉄道沿線に集合住宅を帯状に配置する。
・鳴子団地は、約 50 年の歴史ある「緑豊かな団地」ですが、再開発による恩恵は「戻り入居」に限定
され、結果として高齢化率 40%前後を示し超高齢化社会の縮図に向かっております。地域住民から
は再開発による余剰地を活用し、若者世帯との共存が叫ばれ若返りを目的とした町づくりを要望。
・なぜタワーマンションが名古屋にもできるようになってきたのか。たとえば一戸建てよりも所得の
高い高齢者にとっては住みやすいという背景がある。可能な人たちはより利便性の高い安全な生活
を求めている。
【市の考え方】
駅周辺の状況はそれぞれのまちの成り立ちが様々であることから、駅そば居住の促進や必要な都市
機能については、それぞれの駅そば生活圏の状況に応じた施策を展開していく必要があると考えてい
ます。ご意見についてはその趣旨を踏まえ、今後の参考とさせていただきます。
(多様な住宅の供給促進)
【市民意見の概要】
・新規供給される住宅の適切な水準を確保するために、建築関係条例でチェックすることを考えるべ
きではないか。住生活基本法ではこれは充足できない。
・既存ストック住宅の水準を高め維持することも必要である。耐震・防災対策、設備水準向上による
「省エネ住宅化」などはどうしても推進しなければならない。
・孤立型戸建て住宅を可能な限りなくして集合住宅化する。
・待機児童日本一である都市であるのに都市計画に上記項目がひとつも入っておりません。また、全
体的に子どもや老人に対する配慮がひとつもありません。また、市民税を納めている女性労働者へ
の配慮もありません。横浜では東急線沿線に駅型保育所、そして、学童保育であるキッズベースキ
ャンプなど時代にあったサービスがありました。それゆえ、東急線沿線には子供を持つ共働き夫婦
が多く転居してきており、人口が増加それに伴い、税収も上がっているはずです。また、待機児童
には認可保育所の下の組織として横浜保育室があり、1 人 10 万円/月の補助がありました。このプラ
ンは時代錯誤の内容で、横浜市からは 10 年以上遅れていると思っています。名古屋市の男女比率、
年齢、就労比率等をよく分析し、時代にあったプランを作成すべきです。
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・空き家があると空き巣が入りやすい環境をつくってしまうので、極力空き家は解体して、見通しの
よい街づくりをしたら良いと思います。
【市の考え方】
多様な住宅の供給促進のため、高齢者の居住に配慮した賃貸住宅の供給支援や、子育て世帯のニー
ズに対応した賃貸住宅の供給など、ライフスタイルやライフステージに応じた適切な住まいが選択で
きる環境づくりをすすめます。
また、耐震改修費助成、太陽光発電システム設置費補助、障害者住宅改造補助などの助成制度、介
護保険法による住宅改修費の支援制度のほか、住宅リフォームに関する国の減税制度などの活用によ
り、既存住宅の耐震化、省エネ化、バリアフリー化を支援します。
さらに、将来的な人口減少により懸念される空地・空家の増加などと、それに伴う地域環境の悪化
などに対し、適切な対応策の検討をすすめます。
(良好な住宅環境の形成)
【市民意見の概要】
・良好な住宅環境の形成は、もっとも大切な項目なので、しっかりと書いてほしい。
【市の考え方】
良好な居住環境の形成については、地域の方々の合意にもとづく、地区計画や建築協定などの制度
の活用が考えられます。このような制度の活用にあたっては、地域が主体的にまちづくりに取り組ん
でいくことが重要であり、地域の取り組みを支援していきたいと考えています。
■安全で安心して住み続けることができる住宅・住環境づくり
(住宅地等における交通安全対策の推進)
・住宅地の通過交通の阻止だけでなく、人と車の共存を図る時代になっている。コミュニティ道路を
活用することをここで述べるべきではないか。交通計画とも重複させるべきである。
【市の考え方】
住宅地においては、人の安全性を重視した交通環境の整備が重要と考えます。自動車通過交通の抑
制のため、歩行者・自転車の安全性に重点をおいた道路の整備について検討をすすめます。
【市民意見の概要】
・住宅地域の歩道には段差が作ってある。車椅子や歩いて危険なので他の街の様に段差をなくして安
全な歩道にしてほしい。
【市の考え方】
あらゆる人が円滑に移動できるようにするため、安全性に重点をおいた歩行者優先の道路整備など
安全に通行できる交通環境の形成に向けた取り組みを行います。
(住宅セーフティネットの充実)
【市民意見の概要】
・アフォーダブル住宅について書く必要がある。アフォーダブル住宅は、公営住宅だけではなく、民
間開発業者への負担としても考えるべきである(アメリカ、イギリスでは、開発戸数の2~3割を低
価格、低家賃住宅とすることを義務付けている)。
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【市の考え方】
生活の基盤となる住まいの確保をはかるため、住宅に困窮する世帯に対し、市営住宅で住まいを確
保していくとともに、公的賃貸住宅や民間住宅を有効に活用することで、賃貸住宅全体を活用した住
まいのセーフティネットの充実に取り組みます。
(良好なコミュニティの形成)
【市民意見の概要】
・エコシェアハウスなど拠点間での交流を進め、趣味、子育て、様々な活動の交流を図る。市街地の
市民が、郊外に赴き畑作業などを定期的に行い地元の市民との交流を図る多くの市民が参加できる
スポーツを通じて交流する。
【市の考え方】
少子高齢化の進行により生活に対する不安が広がるとともに、将来的な人口減少に伴う都市活力の
低下が懸念されており、交流は将来の都市の人々にとって、安心・安全な暮らしにもつながる重要な
概念だと考えます。
交流については、地域内・地域間において様々な形態が考えられ、交流の場づくりや交流を支える
交通環境づくりに都市計画の面からも取り組んでいきます。
また、住宅・住環境における交流の促進に対しては、新たなつながりを生む住まい方として関心が
高まっているシェア居住やコレクティブハウスなどの「共に住む」居住スタイルについて、民間等に
おける先導的な事例などの情報提供をすすめ、普及をはかります。
「防災 11 件」
■都市の構造的な防災対策の推進
(避難地・避難路等の整備と安全性の向上)
【市民意見の概要】
・平成 12 年 9 月の東海豪雨で床上浸水を経験しました。そして今年 9 月の台風の折にも、庄内川の水
位上昇により避難指示が出されました。また今後東海地震が来れば、土地は液状化すること間違い
なしとも言われ、この地域に住み続ける意欲が無くなっています。まずは住んでいる住人が安心安
全に暮らせる街を最優先に考える。避難指示が出ても避難場所がないのは不安なので、水害にも地
震にも強い避難場所を早急に作る。
【市の考え方】
地震・火災・大雨などの災害に強いまちづくりにより、防災性の向上をはかり、多くの人が安心
して安全に暮らすまちを実現していくことが必要だと考えています。
現在、災害時に避難する場所については、避難者の安全が確保できる学校などを指定しており、避
難所として使用する名古屋市の施設においては、耐震補強などの対策を講じています。
今後は、東日本大震災及び今年 9 月の台風 15 号災害を受け抽出された課題について検討するととも
に、地震に伴う市街地大火や津波・液状化の危険性を考慮した避難地・避難路の計画づくりをすすめ、
災害時に求められる役割を十分に果たせる避難場所の確保に努めます。
あわせて、自助・共助による避難行動を促す取り組みをすすめていきます。
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■雨に強いまちづくり
(河川の洪水に対する安全度の向上)
【市民意見の概要】
・河川等の整備を時間雨量 135 ミリとすること。
・庄内川堤防の高さを(低くなっているところ)普通にしてください。
・やるべきことは、先ず防災で、河川の洪水対策としての浚渫、堤防の強化、市街地のゲリラ豪雨に
よる溢水対策工事、次は地震対策で建築物の耐震強化工事です。ここ 10 年の戦略的まちづくりはこ
れに集中すべきです。その他の項目は当分の間、凍結しやるべきではないと考えます。
・猪高緑地公園、牧野池の堤防工事など全く意味のない工事に大金を投入しています。
【市の考え方】
現在、河川の整備は河川管理者が作成する河川整備計画に基づきすすめています。河川整備計画で
は、圏域および河川の状況を考慮し、当面急ぐべき治水整備や河川環境整備について目標を定め、こ
れまでの事業規模を考慮した上で、概ね30年間で実施可能な整備項目などを示しています。
今後、計画的な整備を継続するとともに、社会環境の変化や技術革新などについては、整備効果を
最大限発揮するよう適宜反映し、効率的な整備を実施していきます。
(浸水に対する安全性の向上)
【市民意見の概要】
・現在土地区画整理事業を進めている最中に、台風 15 号により新しい土地を求めてこられた方々が水
害で避難され大変でした。
「想定外」の降雨量とはいえ、現在進めている事業にどう反映させるのか
緊近の問題です。
【市の考え方】
土地区画整理事業中の志段味地区については、保留地の購入時などに洪水・内水ハザードマップの
情報等を周知するよう組合に対し助言・指導するとともに、転入届を出された際にお渡しする「暮ら
しの便利帳」にハザードマップの記載をして啓発に努めていきます。
また、本市では、河川整備と下水道整備の連携をはかりつつ、全市域を対象に1時間50mmの降雨に対
応する施設整備をすすめています。台風15号による被害を受けた守山区吉根地区及び下志段味地区に
おいて、浸水被害の軽減をはかるため、排水施設、雨水貯留施設、ポンプ等の整備をすすめていきま
す。
(雨水流出抑制等の推進)
【市民意見の概要】
・水害の抑制策について、河川・下水道整備といった従来からの高コストな方法を重視した水害抑制
策は現実的か、また、屋上緑化、未舗装化、バイオスウェイルなどの雨水流出抑制策をより重視す
るべきではないか。
雨水流出抑制策に比べて、河川・下水道整備がより重要視されている印象を受ける。しかし河川・
下水道整備は(1) 一般に高コストで、今後増設/維持管理することは財政的にみて難しくなること
が予想され、(2) 平常時には過剰で無用な設備である。一方で雨水流出抑制策は(1) 一般に低コス
トで、(2)デザインを工夫することで、平常時も都市のアメニティを向上させることができる。より
現実的な方法は、河川・下水道整備に雨水流出抑制策を最適に組み合わせることで、総合的にみて
投資に見合った効果を得る方法ではないか。
【市の考え方】
本市では、
「雨水流出抑制」について、市の施設での実施に加え、民間施設での普及促進に努めてい
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ます。
水害からまちを守るためには、河川や下水道施設は必要不可欠なものであり、着実な施設整備を進
めることが重要ですが、近年頻発する豪雨に対し、これら施設整備だけでは限界があるため、さらな
る減災をめざした「自助」
・「共助」を支援・促進する取り組みの 1 つとして、雨水流出抑制施設の設
置の働きかけを引き続き行っていきます。さらに、市域のどのあたりが雨水の浸透に適しているかの
目安を示す「浸透適地マップ」を公表しており、雨水流出抑制施設を設置する際に利用していただく
よう継続的に PR 活動を実施します。
■地域の防災力の向上
(自助・共助の支援)
【市民意見の概要】
・3 連動地震発生により津波が扇川を遡上することは予想されます。地震はいつ来るか分かりません。
市民への警戒心をもってもらうため、判る所から発表してその対策とハザードマップづくり等を至急
お願いしたいと思います。
【市の考え方】
現在、国では東日本大震災を鑑み、被害想定を含め、防災基本計画の見直しを行っています。本市
も、国の行う被害想定の策定動向を見据えながら、津波対策などの震災対策について地域防災計画の
見直しを実施しており、それを受けハザードマップの作成などの対応をしていきます。
(復旧・復興体制づくりの促進)
【市民意見の概要】
・防災・減災も重要ですが、
「事前復興まちづくり」の視点から都市計画も今後は考える必要があるか
と思います。
【市の考え方】
復興まちづくりに対して事前に準備していくことは重要と考えます。
NPO・企業・周辺自治体等との連携やコミュニティレベルの防災体制の構築など、発災後いち早く復
旧・復興できる体制づくりに向けて、自助・共助・公助の範囲・役割を明確にするとともに、地域に
おける復旧・復興のあり方の検討などにより防災意識の醸成をすすめます。
■防災対策の強化
【市民意見の概要】
・浜岡原発は、東海地震が発生した場合、原発事故を起こす恐れがあるため、今後の名古屋の都市計
画プランにおいて、原発防災を防災計画に入れる必要があると考えられる。防災対策には行政区画、
地勢等地域に固有の自然的、社会的周辺状況等を考慮し、重点的に配慮すべき地域の範囲(例えば
産業集中地域、都心など)を指定する上、原子力防災に関する住民等への知識の普及と啓発も重要
である。特に地震と原発災害と合わせた緊急対処、救援と住民への災害対応の教育は必要であると
考えられる。
【市の考え方】
原発事故などの原子力災害対策は、非常に専門性が高く、多数の専門家の意見を踏まえることが必
要であるため、国家レベルで行うことが前提となっています。名古屋市の防災計画への反映は、国の
原子力安全委員会の原子力災害における安全対策等の見直し作業などの動向を見守りつつ、国や県の
防災計画と整合を図りながら連携し対応していきます。
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(その他)
・避難所における食糧、水の備蓄は大丈夫でしょうか?東日本大震災では各避難所に物資を届けるた
め、また避難所の場所を特定するためにかなりとまどったと聞いています。
【市の考え方】
避難所における備蓄物資が不足した場合は、区役所・支所にある備蓄物資の払い出しを行います。
それでも不足する場合は、備蓄倉庫より区へ払い出しを行います。
なお、物資を輸送するのに、トラックの確保と備蓄倉庫からの払い出しや避難所で下す職員の確保
等時間を要しますが、少しでも早く対応できるよう検討していきます。
「景観・歴史 26 件」
■良好な景観の形成に向けた施策の充実
(総合的な景観施策の推進)
【市民意見の概要】
・現在の名古屋のように青空や夕焼けが透けて見えるようなすがすがしく美しい名古屋のままでいて
もらいたいです。どんな立派なビルや建造物でもこの美しさにはかなわないと思います。現在の美
しい名古屋の都市景観を保ちつつまちづくりを推進していただきたいと思います。
・名古屋の都市づくりは、日本の他都市の追従を許さない程の傑出している。広く直線的で碁盤状に
出来上がった都心とグリッドプランの広い道路構成、公園が適切に配置された整然とした区画の住
宅地、である。この特徴を生かすことが、名古屋市の景観整備の基本ではないか。
・疑似的人工的に作り出す自然ではなく、その土地の持つ歴史・風土を大事にしたまちづくりを進め
るとよいと思う。
・歴史や景観は民にまかせるべきです。税金を投入すべきではないとかんがえます。
町の景観は欧米の町に比較して貧しく汚いところが多い、これは住民に景観をも考慮した住宅投資、
改善などに回す資金が不足しているからです。行政は税を徴集し公共物件を作るのではなく、減税
により民の間に金が回るようにするべきです。
【市の考え方】
本市では、都市空間が市民やそこを訪れる人々にとってかけがえのない共有財産であるとの認識の
もとに、名古屋のまちをさらに美しく魅力あふれた快適な都市に育て、これを次代の市民に引き継い
でいくため、都市景観条例を制定するとともに、都市景観基本計画や景観計画の策定により、総合的
な施策を実施しています。今後もこれら施策の充実により、良好な都市景観の形成と保全をはかり、
名古屋のまちの魅力を高めていきます。
(良好な景観形成の誘導)
【市民意見の概要】
・ヨーロッパの都市の美しさのポイントは建物や橋などのテイストが統一されていることが大きい。
かといって名古屋の建物の色やデザインを統一するというのも、ニセヨーロッパのテーマパークの
ようになりそうで絶対に失敗しそうである。
・都心から郊外へ向けた幹線道路沿いの景観は壁面と高さを揃えて、整然とした街並み、高層住宅も
ある街を構成する。並木道も。大通りの景観整備は言うまでもないことであろう。近隣と共存する
低層(中層も限度を持っていればよい)住宅地、高層住宅は排除する。など、少し気をつければ、
優れた景観と住みやすい街を維持し、創出できる可能性を持っている。しかし、これは自覚しない
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と、バラバラな住宅が建てられて自己崩壊する恐れもある。
・ここでは、特定の街の景観だけでなく、景観基本計画にあるように、市内すべての街が持っている
個性を生かして、それぞれが街並み景観を良くすることを強調してほしい。どの街も、その資格が
あり、関係者(土地建物所有者、居住者、関係する建築業者、不動産業者、および名古屋市)はそ
の責任を持っていること、を説明してほしい。特に建築設計者の責任が大きい。
・街並み景観はじめ、街づくりに関して、建築デザインをする人(業界)の責任が大きい。市民は業
界のすることに従っていることが殆どであろう。市は特に建築設計者(含む住宅業者)への働きかけ
を行うことを主張してほしい。新しい建築を設計する建築デザイナーはその責任があること、を強
調すべきである。
・住宅地の空を見上げると、電気、電話、各種の電線がいっぱい張りめぐり、それは蜘蛛の巣みたい
な光景がみえます。電線の地中化は幹線道路から進んでいると思われますが、美観と防災の問題か
らも、都市計画の中で重要な比重を示していると思います。この問題の推進に取り組んで頂きたい。
・都市景観形成地区の説明がありますが、具体的な例(地区名)を挙げると、よりそのイメージが掴
みやすくなると思います。
・観光地として史跡の歴史的価値を再評価する。専門家による史跡の発掘。日本のみならず、世界に
発信する。近隣の地域と連携して海外の観光客の獲得を目指す。
・歴史、文化、自然、産業力を生かし、名古屋圏独特の観光事業が盛んにする。
・ファミリーレストラン、ガソリンスタンド、携帯電話看板、居酒屋の派手な看板、路上の移動式の
看板等の広告・看板など規制をもっと厳しくして街を美しく、静かで落ち着いた外観を。
・歴史的街並みの保存に関して、街並みが新しい機能(建物)をつくることを否定するのではなく、
新しい建物がこれまでの街並みに調和すること、むしろ、さらによい美しい街並みになること、を
主張すべきである。
【市の考え方】
本市では、「ふれあい」と「調和」を基本理念とする都市景観基本計画を上位計画として、「秩序
ある都市空間の中にゆたかな自然をとり入れた美しいまち」、「活気にみちた魅力あるまち」、「歴
史の深みを感じさせるまち」、「人びとの心遣いとときめきをかもしだすまち」の4つ都市イメージの
実現を図ることを全体方針とする景観計画を策定しています。この計画では、一定規模以上の建築物
等や都市景観形成地区内の建築物等と屋外広告物に対する景観形成基準を定め、届出や許可制度によ
って良好な景観形成への誘導をはかっています。
また、幹線道路を中心として違反広告物パトロールを実施しており、はり紙、はり札等、広告旗又
は立看板等の違反広告物で一定の要件に該当するときはその場から撤去をすすめています。
有松地区など 4 地区を「町並み保存地区」に指定し、建物の外観に関する基準に基づき、町並みの
特性と調和するようにお願いしています。
■都市の風格と魅力が感じられる景観づくり
(名古屋の玄関・顔となる景観づくり)
【市民意見の概要】
・リニア中央新幹線の整備を見据えた交通基盤の整備や国際的、広域的な交流、リニアの誘致によっ
て都市が発展すると、商業ビル等が当然建てられる可能性がある。そこで、行政には建造物などの
規制誘導が求められる。例としては、歴史的建造物の付近には高層ビルを建てない等。
【市の考え方】
名古屋市景観計画に基づき、名古屋城、徳川園、町並み保存地区など本市の景観を形成する上で特
に重要な建造物や地域の周辺では、大規模建築物の新築等にあたり景観上の十分な配慮を行うよう助
言・指導を行っています。また、一定規模以上の建築物等や都市景観形成地区に指定されている名古
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屋駅一帯での建築計画については、届出制度等により良好なまちなみ形成をはかっていきます。
■歴史まちづくりの推進
【市民意見の概要】
・歴史まちづくり戦略に触れていないのはどうしてですか?
【市の考え方】
本計画は、歴史まちづくり戦略などの個別計画と整合をはかりつつ作成しています。なお、歴史ま
ちづくり戦略をはじめとする個別計画との関係については本計画の1ページ目に記載しています。
【市民意見の概要】
・市を特色づけるなど保存の必要な地は維持する。
・日本の成長エンジンたるに相応しい名古屋のまちづくりに心血を注いだ先人のご努力には感謝しな
ければならないが、名古屋の個性なのか 20 世紀的機能主義が幅を利かせすぎ、場の風土的意味合い
にあまり注意が払われてこなかったような気がする。住民に愛され住んで誇りに思えるまちのエッ
センスは都市の一面を薄く切り取った機能主義でなく、まちの歴史性・風土性の尊重に尽きると考
える。
【市の考え方】
歴史的な町並みや建造物等をはじめとする歴史的資源は、市民共有の財産であるともいえます。そ
のため、地域住民・行政をはじめとする多様な主体が協働しながら、歴史的資源を生かしたまちづく
りをすすめていきます。
(尾張名古屋の歴史的骨格の見える化)
【市民意見の概要】
・鷲津砦公園、丸根砦城跡、大高城跡を訪ねた時、草ぼうぼうであまり手入れされていない点です。
緑区役所が行った地産地消スタンプラリーは、地元のぶどうや野菜をアピールしていました。これ
らが、ばらばらに点在して統一性がありません。丸根砦など全国的の見ても価値に高い歴史遺産が
あります。歴史遺産の特区のように予算を投入して緑区の眠っている遺産を日の目が見えるように
してほしいと同時に街並みを整備し JA や農政課とも協力し、特産品を売れるようにしたらどうでし
ょう。
【市の考え方】
大高一帯は、古代の伝承が残る氷上姉子神社や大高城跡、鷲津砦跡、丸根砦跡など戦国時代の史跡
を背景にもち、旧大高集落に残る醸造蔵のあるまちなみが残っています。これらの歴史的資源を生か
した魅力あるまちづくりに努めていきます。
(世界の産業文化都市・名古屋のまちづくり資産の活用)
【市民意見の概要】
・歴史のある公会堂(藤島公会堂、豊橋、名古屋は市有形文化財)を活用、維持してゆくべき。
【市の考え方】
公会堂や市本庁舎など名古屋市所有のものをはじめとした市内の各所に残されている近代建築は、
近代都市化を物語る歴史資産であり、これらの保存・活用を通じ、魅力あるまちづくりに努めていき
ます。
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(身近な歴史に親しむ界隈づくり)
【市民意見の概要】
・民間に埋もれている文化財の把握、保護をお願いしたい。
・歴史的まちなみの例として、市民活動も活発に行われている有松や白壁、四間道ではなく、中小田
井を挙げているのは何か理由があるのでしょうか?
・PR 下手と言われる名古屋ですが、全国にも誇れるものが多くあるので、それを生かしてもっと情報
発信して、名古屋をもっとメジャーにすることが必要。地元の人も、よそから来た人に教えられて、
初めて名古屋の価値に気がつくということがあると思う。マスタープランにも情報発信について明
記してほしい。
【市の考え方】
それぞれの地域に残る多様な歴史・文化資源の発掘・活用などを促進し、名古屋のあちらこちらで
市民が歴史に親しみ楽しむことができる環境づくりをすすめます。民間に埋もれている文化財などは、
地域主体による歴史的資源等のマップ作りなどを通じて、地域の魅力の情報発信を促進します。
なお、身近な歴史に親しむことができる界隈の例として中小田井の写真を掲載しました。
(地域力で歴史的資源を「まもり・いかし・つなぐ」仕組みづくり
【市民意見の概要】
・地域資源として、文化資源などだけでなく建物ストックも考慮する必要があるのではないか。
・これからの文化は我々世代が時間をかけてゆっくりと立派に後世に残してゆかねばならない。不況
の時代だが、壊すことを考えずに今あるものは大切に充分活用して次の時代に残してゆかねばなら
ないと思う。
【市の考え方】
景観に深みと個性をもたらし、地域を特徴づける身近な歴史的建造物については、「登録」
「認定」
制度の活用による保存・活用に向けた取り組みを支援し、地域で愛されてきた建造物を「壊さず使う」
という風土を醸成していきたいと考えています。
【市民意見の概要】
・一つの観光スポットだけではなく観光地を巡る観光案内ボランティアの育成。個人での海外からの
お客様にも対応できるようにする。
・名古屋というとビジネスのイメージが強いが、歴史的な町並みも残っている。最近はわざわざ東京
大阪からそういう場所を見に来る人も多くなっている。それをもっと都市の売りとして活用してほ
しい。名古屋城のおかげ横丁も良いと思う。
【市の考え方】
ご意見についてはその趣旨を踏まえ、今後の参考とさせていただきます
「低炭素・エネルギー 9 件」
(スマートエネルギーシステムの構築)
【市民意見の概要】
・
「スマートエネルギーシステムの構築」のようなものが書かれておりますが、一体どういうものなの
かよく分からないので、具体的な未来像を示していただきたいです。
・中部州が送電網を所有し、発電業者の競争は自由にすべき。
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【市の考え方】
スマートエネルギーシステムとは、分散型エネルギーシステムに再生可能なエネルギーや未利用エ
ネルギーを導入して、エネルギー需要を最適に制御するシステムです。エネルギーの供給側と需要側
を情報通信技術(ICT)で結ぶことで、地域資源を有効に活用したり、システム変化に柔軟に対応でき
るものとして技術開発がすすめられています。スマートエネルギーシステムを構築する際には送電網
が重要な役割を担うことから、ご意見についてはその趣旨を踏まえ、今後の参考とさせていただきま
す。
■未利用・自然エネルギー等の活用
【市民意見の概要】
・小規模な公園が多くあるので、簡易太陽光発電機を設置して鍵つきのコンセントをつけて、その場
で充電できるようにして、各地区の子供会や消防団や公共団体が利用できるようにしてはどうでし
ょうか。
・プラスチックごみからガソリンができる機械があるらしいので、これを各地の消防団など火気を扱
える専門の場所に設置してもらい、広報車のガソリンに利用してはどうでしょうか。
・ゴルフ場で刈り取った芝、枝豆のから、茶がら、シュレッダーの紙などからバイオエタノール生成
できるので、それを回収して燃料とし、市バスなど公共の乗り物に利用、あるいは市内の企業に安
く販売する、小規模の発電に使うなどしてはどうだろうか。
・浜岡原発の運転中止の現状を踏まえ、低炭素社会とエネルギー政策の今後の方向性を関連づけ、原
子力なしの今後のエネルギー発展計画を都市マスタープランに記すべきと思われる。再生エネルギ
ー分野において、安定的エネルギーは優先的に発展させるべきである。また、地域冷暖房において、
化石燃料以外の代替エネルギーの導入は中長期のビジョンにも必要である。
・各分野別構想に於いても、大都市の取り組むべき内容を具体的に打ち出しており、施策の方向性は
良く理解できるが、東日本大震災での教訓を生かした、防災面での更なる方策が必要と考える。記
載の施策に加えて、空調分野や交通分野を含めた各分野でのエネルギー多様化を推進することが、
災害時のリスク分散という観点でも重要と考える。海外では、姉妹友好都市のロサンゼルス市が交
通分野でのエネルギー多様化に取り組んでおり、参考となる事例だと考える。
・低炭素・自然共生都市づくりについて今後のエネルギーの代替として、太陽光発電をより広めたら
と思います。まず、避難所に指定されている学校等に設置をしてほしいと考えています。災害が起
こった時には多くの人が避難所に来る可能性が高いと思うからです。また、学校の授業内容に取り
組むことによって、幼い頃から身近に「代替エネルギー」と接することができる。さらに、大型施
設に設置して、少しでも電力を補ったり、公共機関にも太陽光を活かして日常生活の中に取り込ん
でいければと思います。イルミネーションを太陽光で点けて、晴れていて電力供給が多い日限定で
点くイルミネーション等を設置したら、晴れている日に多くの人が来るのではないか。
【市の考え方】
東日本大震災の影響で、エネルギー供給に対する不安もあり、太陽光をはじめとする未利用エネル
ギー・自然エネルギー等の活用への期待が高まっています。
未利用エネルギーや自然エネルギーの導入などにより、化石燃料に過度に頼らないまちづくりをす
すめます。
31
(その他)
【市民意見の概要】
・道が広い土地柄を利用し、電池自動車の市街地レースを招致、企画するような思い切った啓蒙活動
を期待したい。
【市の考え方】
ご意見についてはその趣旨を踏まえ、今後の参考とさせていただきます。
「供給処理施設等 1 件」
(下水道の整備)
【市民意見の概要】
・上下水道の老朽化に伴う交換工事は計画的にきちんとやっていただきたい。
【市の考え方】
本市の上下水道事業は、創設期から稼働しているものを含め膨大な施設を有していますが、昭和 40
年代から 50 年代にかけて集中的に建設されたものが多く、老朽化にともない今後一斉に更新時期を迎
えることとなります。これらの施設の改築・更新には多額の費用がかかるため、施設の重要度や老朽
化の度合いなどを考慮した優先順位を踏まえた計画的な改築・更新に努めます。
32
<6 戦略的まちづくりの展開について 23 件>
(戦略的まちづくり全般について)
【市民意見の概要】
・「戦略的まちづくりの展開」と「3 つのまちづくりの戦略」という言葉が出てきます。3 つの戦略が
あることが戦略的ということなのでしょうか?あるいは、方法論として戦略的思考のもとでやって
いくということも含意しているのでしょうか。
・戦略3では、一般的な居住地が最重要であることを、指摘し地区計画や建築協定にとどまらず、街並
みデザインガイドラインによる街づくりを推進することを主張してほしい。
デザインガイドによる景観整備地区の候補は、地区計画建築協定地区もあるが、さらにコミュニテ
ィ道路の整備地区や狭あい道路の拡幅整備必要地区などは、その候補地区になろう。
重点地区の事例として、これらの地区が揚げられることを期待する。
【市の考え方】
「めざすべき都市の姿」の実現に向けて、
「まちづくりの方針」および「分野別構想」に沿った取り
組みを効率的・効果的にすすめていくための今後のまちづくりのすすめ方として、
「戦略的まちづくり
の展開」を示しています。
具体的には、
「3つのまちづくり戦略」を掲げ、それに基づき、市内各地域において地域まちづくり
をすすめるとともに、
「誘導地域」においては、生かすべき地域資源や地域特性などを示した上で、地
域まちづくりを誘導し、さらに、
「重点地域」においては、
「3つのまちづくり戦略」に基づく重点的な
取り組みを行政発意型の地域まちづくりにより、積極的にすすめます。
(重点地域)
【市民意見の概要】
・都心や名所づくりといった拠点整備にはテーマを持った回遊性が必要と考える。
・民間レベルで動いている方向性を無理に行政で動かそうとするのは無理があります。
具体的にはどういった地域に市民が住みたいと思っているかという視点が重要と思います。
人気がある地域には多くの人が集まってきますし、商業も発展していくものです。
2004 年に地下鉄が環状化して以後の変化に注目して、もう一段踏み込んだ、地下鉄を中心とした現
行の都市交通を中心としたプランへの変更が望ましいと思います。
【市の考え方】
「重点地域」は、
「3つのまちづくり戦略」に基づく重点的な取り組み(
「世界に誇る都心づくり」
、
「ま
た来たくなる名所づくり」
、
「広域後背圏を有する既存拠点の再生」
、
「新たな拠点を中心とした生活圏
の形成」、
「趣を生かした住宅地の再生」
)を推進すべき地域として位置づけており、本計画の目標であ
る今後10年以内にその取り組みの展開が期待される地域として、積極的に行政発意型の地域まちづく
りをすすめます。
■戦略 1 都心部の機能強化や名所づくりによる名古屋の魅力・都市力の向上
(世界に誇る都心づくり)
【市民意見の概要】
・行政発意型のまちづくりとして「世界に誇る都心づくり」とあるが、時代錯誤と感じる。名古屋大
都市圏の成長をけん引しなければならない理由がわからない。全体を通して成長・開発・拡大志向
の 20 世紀型都市計画であり、住民の生活向上やコミュニティの維持など、地域課題に向き合うよう
な視点が薄いのは致命的。
・都心は名駅と栄地区です。これは問題ありません。
33
・名古屋は都市型のエンターテイメントがなく、他地域から来てみて面白くないというのが正直な感
想です。名古屋の都心部でもっと世代を問わず楽しめる施設を整備し、アピールするべきだと思い
ます。
・
「栄・伏見・大須」という言い方でこれから展開していくと理解すればいいのでしょうか?動線的に
は、「伏見・栄・大須」の気がします。
・名古屋駅と栄を中心にした都心の機能・魅力・安全性の向上が重要。両地区内の魅力等の向上のた
め、トランジット・モール実現と、両地区を結ぶため、人々の移動手段選択に大きなインパクトを
与える機能・魅力を持った公共交通サービスを検討することが重要。
・人・まち・自然がつながる交流・創造都市を作る為、まずは、人が集まれる場を作って頂きたい。
特に、栄の休日の歩行者天国化は大賛成。継続して頂きたい。もし可能ならば、歩行者天国の道に
街路樹を植えて頂ければもっと良い。また、歩行者天国でのイベントを実施も奨励して頂きたい。
【市の考え方】
名古屋市を中心とする大都市圏域は、日本経済を牽引してきたものづくり産業の一大集積地であり、
リニア中央新幹線の整備を見据え、その果たすべき役割は重要であると考えています。
そのため、都心域において、開発誘導・回遊性向上・にぎわい創出の相乗効果により、中枢機能の
集積と広域交流機能の充実や風格と魅力ある都市空間の形成をはかり、都心を再生することは、重要
であると考えています。
また、具体的な取り組みについては、今後、地域の多様な主体の参画により、その内容を決めてい
きますので、ご意見についてはその趣旨を踏まえ、今後のまちづくりの参考とさせていただきます。
なお、
「栄・伏見・大須」の表示については、名古屋駅周辺と並ぶ都心域の核である「栄」を中心に、
連携してまちのにぎわいを創出する地域として「伏見・大須」を記載しています。
(また来たくなる名所づくり)
【市民意見の概要】
・築地がなぜ入っているのか理解できません。
・商業・湾岸地域として魅力を高めるために、金城ふ頭の開発は重要と思います。
・八事を入れるべきだと思います。興正寺の門前町として発展した地域であり、日泰寺同様にお年寄
りが集まってくる地区だと思いますし、住みたい町の上位ランキングにも入ってくるところです。
八事の坂を中心としたウォーキング企画も面白いと思います。
・「名古屋城周辺から「文化のみち」にかけて」とありますが、「文化のみち」エリアがそもそも、名
古屋城から徳川園に至る地域一帯かと思います。とすれば、上記表現は適切ではないと思います。
・名古屋市出身の信長や秀吉、三河出身で質素倹約の家康、地元志向が強いという風土も重なり、今
でも生粋の“ナゴヤ人”の誇りからか、この地への愛着も一潮です。名古屋のシンボル名城公園に
隣接する形で大学のキャンパスが開校することなので、名古屋開府四百年という節目を昨年終え、
現在も尚、名古屋城本丸御殿の復元工事中であり、この地域独特の魅力に加え「学び」というテー
マのもと活発に交流する街(づくり)を今後展開してはいかがでしょうか。
【市の考え方】
人・歴史・文化の交流を促進するために、観光資源を有する地域において、観光資源と一体的なま
ちづくりをすすめることにより、ホスピタリティの強化と市民の誇りとなる名古屋の魅力の醸成をは
かり、名所をつくることは、重要であると考えており、この考え方に沿って、積極的に行政発意型の
地域まちづくりを推進すべき地域として当該重点地域を抽出しています。
また、重点地域以外の地域においても、地域の方々からの発意によるまちづくりを支援し、その推
進に努めていきます。
なお、具体的な取り組みについては、今後、地域の多様な主体の参画により、その内容を決めてい
34
きますので、寄せられたご意見についても、その趣旨を踏まえ、今後のまちづくりの参考とさせてい
ただきます。
また、
「名古屋城周辺から『文化のみち』にかけて」という表現は、ご指摘のとおり下記のように修
正させていただきます。
P66 第 6 章戦略的まちづくり ●重点地域における取組イメージ
●また来たくなる名所づくり ■名城・白壁
旧
名古屋城周辺から「文化のみち」にかけて歴史と緑が調和した趣のある良好な居住環境の形
成をめざします。
新
「文化のみち」において歴史と緑が調和した趣のある良好な居住環境の形成をめざします。
■戦略 2 拠点機能・拠点間連携の強化や緑・水との調和による都市の持続性の向上
(広域後背圏を有する既存拠点の再生)
【市民意見の概要】
・金山・今池・大曽根の再生は重要です。特に金山は副都心としての機能を強化すべきであり、新た
なランドマークや商業地区の確立が望ましいと思います。たとえば百貨店の誘致などはいかがでし
ょうか。
【市の考え方】
都市力・都市魅力を強化するために、広域後背圏を有する都心域周辺の交通結節点において、回遊
性向上・にぎわい創出をはかり既存拠点を再生することにより、後背圏との一体性と市街地のメリハ
リを確保していくことは重要であると考えており、この考え方に沿って、積極的に行政発意型の地域
まちづくりを推進すべき地域として当該重点地域を抽出しています。
また、具体的な取り組みについては、今後、地域の多様な主体の参画により、その内容を決めてい
きますので、ご意見についてはその趣旨を踏まえ、今後のまちづくりの参考とさせていただきます。
(新たな拠点を中心とした生活圏の形成)
【市民意見の概要】
・志段味、南陽、荒子、高畑荒子川公園、港明などはあおなみ線や志段味線のテコ入れという意図が
見え見えです。人は魅力のあるところに集まってくるものであり、これらの地区に住みたいでしょ
うか?
・志段味の空き地は、森林活性化の為、ニュータウンは放棄するべき。荒野でも、生物は生息してい
る。
・ターミナル地区である徳重・藤が丘(すでに発展し尽くしているようにも思いますが)はよいと思い
ます。
・星ヶ丘や東山公園も住宅地としては成熟しつつあります。
・徳重交差点のあたりに 24 時間対応の郵便局、先端技術導入の総合医療センター(高齢者対応強化を
つくっていただきたい。
【市の考え方】
土地の有効活用や緑・水辺などの地域資源を生かしたまちづくりと、公共交通の利便性の向上を一
体的にすすめることで新たな拠点と生活圏の形成をはかり、市域で均衡のとれた集約連携型都市構造
をめざすことは、本計画の趣旨からも重要であると考えており、この考え方に沿って、積極的に行政
発意型の地域まちづくりを推進すべき地域として当該重点地域を抽出しています。
また、重点地域以外の地域においても、地域の方々からの発意によるまちづくりを支援し、その推
進に努めていきます。
35
なお、具体的な取り組みについては、今後、地域の多様な主体の参画により、その内容を決めて行
きますので、ご意見についてはその趣旨を踏まえ、今後のまちづくりの参考とさせていただきます。
■戦略 3 地域資源を生かした居住環境の向上と生活利便性を生かした既成市街地の再生
(趣を生かした住宅地の再生)
【市民意見の概要】
・このコンセプト自体必要なのか疑問です。名古屋市西部の住民が少ないか人気の今一つな地域が多
くあるように思います。 再生しない住宅地はもともと魅力がないということを意味します。
・地域特性についての区分がいろいろあって分かりにくいので、主要な軸とサブ的な地区を設定した
方が良い
地域戦略では、戦略地域区分を、1.都心戦略、2.拠点戦略、3.一般既成再生の3つに分けて、
計画提案していると思われるが、このうち一般既成居住地再生が大まかすぎる。来る人と居る人が
交流することを重視するならば、数少ない重点地区ではさびしい。
「地域まちづくりの推進」の概要を見ると、一般地区や街での取り組みを用意しているように思わ
れるので、ここはしっかりと記述してほしい。
【市の考え方】
居住環境の向上が必要な既成市街地において、路地空間などの地域資源の活用と防災性の確保の両
立により、多様で趣があるまちの形成をはかり、既成市街地を再生することは、重要であると考えて
おり、この考え方に沿って、積極的に行政発意型の地域まちづくりを推進すべき地域として当該重点
地域を抽出しています。
36
<7 地域まちづくりの推進について 20 件>
(地域まちづくり全般について)
【市民意見の概要】
・「地域まちづくりの推進」は、本計画の目玉の一つかと思います。その中で、本編78頁に、地域ま
ちづくりのイメージとして、①構想づくり→②実践→①構想づくり・・とありますが、実際のまち
づくり活動を見ると、構想づくりが先行するよりも、今までの活動を広げたり、あるいは、実験的
な取り組みから構想づくり(ビジョンづくり)へと展開していくことがあるかと思います。地域ま
ちづくりには、多様なスタートの入り口があるような表現や図の作成が必要かと思います。
・街づくりの最小単位は、1本の通りとそれに面する敷地群、向こう6軒とこちら隣5軒程度であろう。
そして、さらに最小単位は、交差点を囲む4軒であろう。4軒ががんばれば美しい交差点ができる。
この規模まで視野に入れた発想で、ここは書いてほしい。この最小単位から、徐々に大きくなって、
近隣100軒、小学校区、中学校区・・となる。拠点区はその一つだろう。その上で、地域とは何か、
を説明してほしい。最小単位を大切にしてほしい。
・内容について、『…「構想づくり」とその「実践」です。』とあるが、その「実践」の意味が分か
らない。文章全体で再考してほしい。
・PDCA を考えてみると、実践の後には、評価や振返りにあたるプロセスもあるかと思います。簡略化
してイメージを伝えるのであれば、「構想づくり」と「実践」でいいのかもしれませんが、「評価や
振返り」も大事かと思います。
【市の考え方】
まちづくりにはさまざまなすすめ方があると思いますが、戦略的まちづくりを支える仕組みとして
は、地域まちづくり構想の策定と、その実践の一連の流れである地域まちづくりを継続していくこと
が必要と考えています。
地域の最小単位は、コミュニティの広がりや、課題や魅力の有無・範囲などにより、地域ごとに異
なるものと考えています。
地域まちづくりの「実践」は、まちづくり構想を実現するために、地域の多様な主体がルールづく
りや施設整備、活動等を行うことであり、また、実践から次の構想づくりにすすむ際には、それまで
の地域まちづくりについての評価や振り返りは必要であり、現在の表現には評価や振り返りの意味を
含んでいると考えています。
【市民意見の概要】
・目的について、「…目的は、地域の方々にとって、よりよい環境を作り上げることです。」から「…
地域の方々とそこを訪れる方々にとって、よりよい環境をつくることです」に変えてほしい。
・地域街づくりの内容は、「地域の方々と訪れる人々のためによりよい環境の構想をつくること」で
あり、「多様な主体がそれぞれの役割を担うことにより、それを実現することです」。ではいけな
いか?
・地域まちづくりの多様な主体として①町内会、神社・仏閣関係(その土地の)②医療関係(その土
地の開業医さん、病院)③各種施設関係(老人用、障害者用、母子寮、父子寮、保育所、幼稚園、
学童保育など児童帰校後の預かり所)及び④学校教育関係(小学校、中学校、高等学校、大学、専
門学校)⑤消防、警察関係の 5 種類を主体として是非加えていただきたい。
【市の考え方】
地域まちづくりの目的は、地域の方々(現在または将来、地域に住み・働き・憩う方々)にとって、
より良い環境を築きあげることであり、地域まちづくりの多様な主体は、訪れる人々など、ご指摘の
方々も含んでいると考えています。
37
【市民意見の概要】
・町内会など地域の団体の組織力を期待するのか、特定の地域の NPO などに期待しているのか、それ
とも行政の働きかけはいるにせよ自主的に住民主体のまちづくりが進むのかなどなど、地域まちづ
くりの主役は具体的には誰、どんな組織なのか。その場合、行政の具体的なサポートは何か。
【市の考え方】
地域まちづくりは、地域が発意し、地域を構成する多様な主体が地域まちづくりを行うための組織
をつくり、役割分担を明確にしつつ取り組むものです。
行政は、地域まちづくり組織の立ち上がりや地域のまちづくり構想策定とその実践のために、コン
サルタント等の専門家をアドバイザーとして地域に派遣するまちづくり支援制度等により、地域まち
づくり組織を支援していきます。
【市民意見の概要】
・地域づくりを多様な主体が担うという考え方は正しいと思うが、
「まちづくり構想」のテーマが小さ
すぎる。これではご近所問題は皆さんで解決しなさいというように見え、地域のガバナンスを確保
するレベルにない。
「市民参加」の範囲をまちづくり全体に拡大すべき。市民は都市の成長よりも安
全・安心で支えあう暮らしを望んでいるはずだ。
・多様な主体という言葉でひとまとめにするより、うまく進んでいるところや想定している、より具
体的な事例を示していただければ一般市民でも取り組みが分かりやすい。
「地域活動に無関心な多数の住民≒地域の団体の閉鎖性」と「まちづくりに関心のある少数の住民・
組織がいる場合、町内会等地域の団体との対立」という図式が成り立っている。そこをどう打破し
ていくのかが、地域まちづくりを本当の意味で進めることができるカギになると思う。行政のサポ
ートにその意味で期待したい。
・次世代の未来のために今できること。人と人とのつながりを地域に普及してコミュニケーションの
ネットワークを作ること。シニアの経験をコーディネイトする楽しいサークルを作りボランティア
化させる。若い人に希望を持たせるため信頼のネットワークを情報の力を使って作っていくボラン
ティア NPO 法人等の育成を地域に作る。地域、趣味の緩やかなネットワークを広げ地域の交流へつ
なげるソフトな政策が第一段階で、次にハードへとつなげていくことが大事。
・ “地域まちづくり”というのがどういう意図かわかりません。何か高い理想のように思われます。
私たちは理想よりももっと常日頃身近に困っている事をまずしてほしいのです。また、私のような
高齢者にとってこういうことをしてほしいという意見もあります。
・官民一体となって取り組まないと計画は実現できないのでネットワークづくりなど積極的に取り組
まなければならないと考えています。市民の取り組みが問題となるので一人ひとりが参加できる社
会づくり計画がみそとして計画を実現できるようにしてほしいです。
【市の考え方】
地域まちづくりのすすめ方は地域の実情などにより、さまざまであると考えており、幅広い市民参
加や、行政も含めたネットワークづくり、まちづくり団体等の育成などを取り入れながらすすめて行
くことも必要だと考えています。
ご意見についてはその趣旨を踏まえ、今後の参考とさせていただきます。
(まちづくり構想の例)
【市民意見の概要】
・まちづくり構想の例として、「テーマ」「エリア」「将来像」「方針」という順番になっていますが、
38
地域委員会もそうですが、
「エリア」「テーマ」という流れの方が分かりやすいかと思います。
【市の考え方】
地域まちづくりのすすめ方は、地域の実情などによりさまざまであると考えていますので、ご意見
のように「エリア」
「テーマ」という流れになる場合もあり得ると考えていますが、基本的には、地域
の魅力や課題等の特定のテーマに対し、地域のさまざまな方々が参加することによりエリアが定まる
ものと考えていますので、今回の記述については「テーマ」
「エリア」という順番にさせていただきま
した。
(役割分担とまちづくりの構想づくりの例)
【市民意見の概要】
・まちづくりの発意として、
「重点地域においては、行政が発意します」とありますが、具体的な発意
のイメージや、地域の人々はどのように関わるのかが書いてあると分かりやすいかと思います。関
連して、情報提供等とありますが、何かしらのイベント的仕掛けも想定されているのでしょうか。
【市の考え方】
重点地域においては、本計画63ページの「重点地域における取り組みのイメージ」でお示ししてい
るものなどを、行政として情報提供等をしながら地域に働きかけていきます。
情報提供等につきましては、地域まちづくりの推進や重点地域での行政提案を理解してもらうため、
イベントを通じた手法もあり得ると考えています。
・「まちづくり支援制度」が簡単に書かれていますが、「実践のしくみ」も含めて、もう少し具体的に
書かれていないとイメージがしにくく、実践につながらない。まちづくり支援制度に関しては、地
域と派遣される間でのマッチングの仕組みがどうなるのかも気になります。
【市の考え方】
地域まちづくりの「実践」については、まちづくり構想を実現するために、地域の多様な主体がル
ールづくりや施設整備、活動等を行うことであり、具体的な内容については、地域の実情などにより、
さまざまであると考えています。
まちづくり支援制度は、平成23年10月より「地域まちづくりアドバイザー派遣」として実施してい
るもので、まちづくり構想策定のために、コンサルタント等の専門家をアドバイザーとして地域に派
遣する制度で、市に登録されたアドバイザーが、地域まちづくりをすすめる上での課題に対して助言
を行います。
マッチングについてですが、地域の求めに応じたアドバイザーの派遣ができるよう、アドバイザー
の得意分野や実績経験を市のホームページ等で公表し、地域まちづくり団体が派遣申請する際に、情
報をもとに希望するアドバイザーを指定できる仕組みとしています。
(都市計画マスタープランへの位置づけ)
【市民意見の概要】
・地域別構想が、都市計画上の指針となり、具体のまちづくりや開発事業の推進力となることが期待
されます。何かしらの担保や制限する力とは異なることは、多くの市民と共有すべき事項かと思い
ます。
・
「地域別構想」に関して、今後、適宜位置づけしていくということで、実際には地域別構想がないと
いう地域もあり続けると理解していいでしょうか。都市計画マスタープランは、ファイル型で適宜
アップデイトされるというイメージでいいでしょうか。時間軸との観点で、そうしたアプローチで
39
あることを明示してもいいかと思います。
・方向性に沿うとは、都市計画マスタープランに記載されている内容が(絶対的な)前提になるとの
ことでしょうか?場合によっては、地域別構想を踏まえ、都市計画マスタープランの全体構想や分
野別構想自体に修正が求められる状況が生まれることもありえます。
【市の考え方】
地域別構想は、地域の合意形成がはかられた内容を都市計画マスタープランに位置づけるものであ
り、都市計画上の指針となり、具体のまちづくりや開発事業の推進力として地域における合意内容が
実現されていくことを期待するものです。
また、地域別構想は、都市計画マスタープランの全体構想を前提に、地域の合意のもと作成された
段階で、都市計画マスタープランに適宜追加されていくものと考えています。
【市民意見の概要】
・
「2020 年持続可能な名古屋市の実現」とあるが、年数が少ないにもかかわらず具体的な方策が示され
ていない。
「まちづくり構想」の〈合意形成の場〉として「名古屋アジェンダ 2020 検討委員会(仮)」
を発足し、多様な主体のキーパーソンと行政が水平的なパートナーシップによりローカルアジェン
ダを策定する。
【市の考え方】
ご意見についてはその趣旨を踏まえ、今後の参考とさせていただきます。
40
<8 評価・見直しの方針について 6 件>
(評価・見直しの方針全般について)
【市民意見の概要】
・2025 年までというなら 2 年ごとに見直せるよう、4 年~5 年かけて進められるものとすべき。
・
「評価」は大事な取り組みですが、本編でも簡単な記述であるように思えます。都市計画マスタープ
ラン策定後の運用次第かもしれませんが、もう少し詳細な記述が欲しいと思います。
・都市計画マスタープランの目玉である「地域まちづくりの推進」に関わるアウトカム的な指標の設
定も必要かと思います。
・評価方法としてロジックモデル(事業名⇒①活動⇒②直接の結果⇒③短期成果⇒④中間成果⇒⑤長
期成果)の活用を提言する。理由は、政策や企画立案が、
『成果目標を達成するうえで有効かどうか』
を基準にして判断するための適切な手段と考えられるからである。
・数値など使って計画が実現できているかどうかの検証をしてより良い社会になってほしいです。
・PDCA の A の日本語「処置」は、表現としていくらか違和感を感じます。
【市の考え方】
本計画は長期的な視点に立ち、将来的な都市像やまちづくりの方向性を示しており、目標年次(2020
年)の中間年次に評価し次期都市計画マスタープランに反映する予定としています。全体構想の評価
指標としては駅そば生活圏人口比率を現状の67%から目標年次に70%にするとしています。地域まち
づくりについては、具体的な指標は設けていません。
また、本計画でのPDCAの「A」は、評価した内容を反映し、新たな計画作りに取り組むことと
しており、「処置」と表記していましたが、わかりづらい面もございますので、
「見直し」と改めさせ
ていただきます。
P84 第 8 章評価・見直しの方針 ●PDCA
旧
都市計画マスタープランのP(Plan:計画)、D(Do:実施)、C(Check:評価)、A(Action:
処置)は、下記のとおりです。
新
都市計画マスタープランのP(Plan:計画)、D(Do:実施)、C(Check:評価)、A(Action:
見直し)は、下記のとおりです。
41
<その他 26 件>
(施設の設置・拡充・運営の要望について)
【市民意見の概要】
・児童館・学童保育所など、施設を増設・拡充する。また 10 代の子ども青年が自由に集まれる野外の
遊び場、図書館、博物館、ホール、おもちゃライブラリーなどの文化施設を増設拡充や職員等の充
実をする。施設の運営などにあたっては、子どもの参加を積極的に位置づけ、地域の親・住民・NGO
などの参加を求める。子どもが利用する公共施設の料金は無料にする。
・差別なく多様な要求と必要性を充足できるように、既存施設の利用内容の改善と必要とされる施設
の増設・改築をする。
・特別な事情をもった子どもに、既存施設の開放と拡充を図ること。
・ビック・アイのような車椅子生活者の利用できる宿泊設備を伴った、会合や簡単な室内スポーツ等
が可能な施設が必要。
・市役所の食堂におばあちゃんが料理するレストランを作ってほしい。
・高齢者が楽々部屋をとれる施設が少ない女性会館についても、毎月朝から並び 2 時間くらいかかっ
て部屋をとるという状態でとても大変。地域の生涯教育センター、東山荘は夜中から門前に並ぶ状
態と聞きます。こんな状態では高齢者が気楽に集まってコミュニケーションをとることはできませ
ん。
・便利で安全な、市内の施設が使いやすくなれば、敬老手帳の稼働率も上がり高齢者が元気になれる
相乗効果があると思う。
・国及び自治体による財政援助は「団体」に対して行うのでなく団体が行う公共的な「活動・事業」
に対して行うこと。
・都市計画法や都市計画条例の中に、住宅政策、道路計画、都市計画に子どもの意見の尊重を義務づ
ける条項を入れ、子どもの最善の利益が保障されるようにすること。
・増えた高齢者夫婦に、増えた子供の昼間の保育をボランティアで。
(啓発等)
【市民意見の概要】
・名古屋らしさをしっかりアピールし外から人を呼べるようお願いします。
・南区は信長の塩田開発の地でもあります。
『信長塩』を知多のかたがたと協力しておみやげとしても
良いのでは。
(マナー等)
【市民意見の概要】
・名古屋は、車の事故率が高いとよく聞きます。追い越したら左車線に戻る事、遅い車は左車線を走
る事を、もっと皆が意識的に取り組めば、事故は減ると思います。
・朝のラッシュ時間にもっと奥に詰めるよう、周知徹底をはかればスムーズに電車が利用できると思
います。
・これだけ大都市であるにもかかわらず、公共の交通機関を利用する乗客の不認識も早急に改善する
べきだと思います。
(市政等)
【市民意見の概要】
・“仕分け”という作業は市の負債を減ずるもののように思われているが、何でも効率の上がらぬも
のは“廃止・とりこわし”では誰でもできる。事業に携わっている人は知恵を出し目先の効率ばか
り考えず充分に議論を重ねてほしい。
・河村節税は、市政破綻の元。節税と箱ものは今後の為にもやめるべき。
・行政主導で、ベーシックインカム (BI)制度が導入すれば、社会保障制度が簡素化できる。
・道州制が導入されて、名古屋が州都となる。
42
・中川区を庄内川を境に二つに分け、区を中川区と富田区とする。
・たばこを吸っていない、お酒を飲まない市民には健康保険の減免、優遇措置を行う。スポーツをし
ている市民の優遇措置を行う。
(その他)
【市民意見の概要】
・名城住宅取り壊し予定地を中国領事館へ売却することを反対する。
・名古屋の街づくりに風水を取り入れてほしい。
・駅を中心とするゾーンなんか、地下モグラ方式でどんどん地下を掘り直して、大局に立った時、こ
の地下が沈下したらどうなるか。
・名古屋は他の自治体の状況を見て、公共サービスは他地域並みにしてもらいたい。図書館やスポー
ツ施設の営業時間ですが、他地域は 9 時からが当たり前です。
・市役所の私服勤務はちょっとだらしなさ過ぎです。名古屋の顔ですから、私服にするにしても統一
感とかセンスを見せてもらいたいものです。
【市の考え方】
ご意見についてはその趣旨を踏まえ、今後の参考とさせていただきます。
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名古屋市都市計画マスタープラン(案)からの変更点
P2
第1章策定にあたって ●特色
旧
―
各特色に「●駅そばまちづくり」、「●戦略的まちづくり」、「●地域まちづくり」の
新
見出しを追加
P16 第4章まちづくりの方針 ■実現に向けた取り組み 駅そばのイメージ(図)
旧
―
新
公園など緑を中心に追記
P28 第5章分野別構想 ●土地利用 方針
■めざすべき土地利用に向けて、現状の土地利用を踏まえつつ、商業・業務、住居、工
旧
業・物流などの都市機能の適切な誘導をはかるとともに、地区計画※等の活用により、地
域の特性に応じたきめ細かな土地利用の誘導につとめます。
新
■めざすべき土地利用に向けて、現状の土地利用や防災性に配慮しつつ、商業・業務、住
居、工業・物流など都市機能の適切な誘導をはかるとともに、地区計画※等の活用によ
り、地域の特性に応じたきめ細かな土地利用の誘導につとめます。
P32 第5章分野別構想 ●交通 施策の方向性
■駅そばまちづくりを支える交通体系 ●自転車利用環境の整備
環境にやさしい交通手段である自転車の役割や機能などを整理したうえで、歩行者と自
転車利用者の分離をはかり、自転車が安全・快適に走行できる空間を確保するとともに、
旧
行政・民間の役割分担のもと自転車駐車場を整備し、鉄道駅周辺や都心部の放置自転車対
策を推進します。
環境にやさしい交通手段である自転車の役割や機能などを整理したうえで、歩行者・自
転車・自動車の分離などをはかり、安全・快適な空間を確保するとともに、行政・民間の
新
役割分担のもと自転車駐車場を整備し、鉄道駅周辺や都心部の放置自転車対策を推進しま
す。
P36 第5章分野別構想 ●交通 道路ネットワーク(図)
旧
―
「高速4号東海線」の木場出入口から東海ジャンクションまでの区間(5.3km)を供用中
新
(実線)に変更
P45 第5章分野別構想 ●住宅・住環境ー 施策の方向性
■地球環境にやさしく、長く住み継がれる住宅・住宅地づくり ●環境に配慮した住宅の供給・改善
旧
循環型社会対応住宅(エコビレッジ志段味のイメージ)
新
循環型社会対応住宅(エコビレッジ志段味)
P48 第5章分野別構想 ●防災 施策の方向性
■防災対策の強化 ●震災に強いまちづくり方針の見直し
従来の防災対策を最新の知見に基づいて十分に検証した上で、「震災に強いまちづくり
旧
方針」を津波・液状化などの危険性を考慮した防災都市づくり計画へと見直し、多様な主
体による防災まちづくりを推進します。
新
従来の防災対策を最新の知見に基づいて十分に検証した上で、「震災に強いまちづくり
方針」を見直し、多様な主体による防災まちづくりを推進します。
見直しにあたっては、津波・液状化などの危険性を考慮し、避難地・避難路の計画や土
地利用のあり方を含めた震災に強いまちづくりについて検討します。
P55 第5章分野別構想 ●低炭素・エネルギー 施策の方向性
■建物のエネルギー負荷の削減 ●省エネルギー建築の促進
旧
環境負荷の少ない建築物(科学館のイメージ)
新
環境負荷の少ない建築物(科学館)
P66 第6章戦略的まちづくり ●重点地域における取組イメージ ●また来たくなる名所づくり ■名城・白壁
名古屋城周辺から「文化のみち」にかけて歴史と緑が調和した趣のある良好な居住環境の
旧
形成をめざします。
「文化のみち」において歴史と緑が調和した趣のある良好な居住環境の形成をめざしま
新
す。
P84 第8章評価・見直しの方針 ●PDCA
都市計画マスタープランのP(Plan:計画)、D(Do:実施)、C(Check:評価)、A
旧
(Action:処置)は、下記のとおりです。
都市計画マスタープランのP(Plan:計画)、D(Do:実施)、C(Check:評価)、A
新
(Action:見直し)は、下記のとおりです。
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