メリーランド州が鉄道への投資計画に乗り出す 複合輸送の効率化と貨物

輸送・安全・環境
メリーランド州が鉄道への投資計画に乗り出す
原題：Maryland
embarks on rail investment programme
●著者・所属：Julian Wolinsky ; Metro Report International 誌 , 記者 , アメリカ
●誌名：MRI: Metro Report International Vol.28 No.1（2014-3）
p26-29
●言語：英語 ●原文中図：6 ●表：0
アメリカのメリーランド州は、夢のような野心的な鉄
道による大量輸送計画に投資しつつある。この計画は、2
本の新しい LRT 線の新設だけでなく、ボルティモアのメ
トロ車両と信号設備の更新、既設の LRT ネットワークで
53 両の車両改修、MARC（メリーランド州の地域コミュ
ーター）の鉄道網で新しい機関車と客車およびインフラ整
備による輸送量拡大である。メリーランド交通局が以前
に LRT ラインを開設したのは 1990 年代後半であり、今回
のプロジェクトが動き出すまでには長期の空白期間があ
った。また、既設の LRT とメトロおよび MARC 間では相
互の接続が良くなり、今回の新しい 2 本の LRT は互いにリ
ンクするように設計されている。一方の Red Line は 2016
Purple Line の Riverdale Park 駅は、乗降客のために部分的な屋根シェルタ
ーを装備すると同時に、周囲の環境と調和するように設計される
年に工事を開始して 2021 年に完成、他方の Purple Line は
出典 MRI: Metro Report International
2015 年に工事を開始して 2020 年に完成する計画である。
複合輸送の効率化と貨物輸送の最適化
原題：Transportoptimierung
im und durch Kombinierten Verkehr
●著者・所属：Robert Breuhaln ; ドイツ複合貨物輸送協会 , 会長 , ドイツ
●誌名：IV: Internationales Verkehrswesen Vol.66 No.2（2014-5）
p53-55
●言語：独語 ●原文中図：4 ●表：0
道路、水運、鉄道のいずれか 2 つ以上を利用して物資
を輸送する複合輸送（KV）は、すでに配送網の最適化面で
大きな貢献をしている。しかし、現状の複合輸送は、荷
物の積み替えによる時間的ロスとコスト面で経済的に不
利な点があり、大型運搬車、コンテナおよびトレーラー
等の積荷を単に肩代りしているに過ぎない。このような
背景のなか、ドイツ∼トルコ間のトラック輸送の積荷は、
原則としてフランクフルトまたはルートヴィヒスハーフ
ェンの複合輸送専用駅に搬送し、大型トレーラーや大型
コンテナ等は鉄道で輸送するといった、極めて簡明な協
定が結ばれ、実績を上げつつある。この事例から、複合
輸送のさらなる発展のためには、トラック輸送の柔軟性
を高めるとともに、鉄道輸送との協調を一層強める必要
がある。そのために貨物列車長の拡大と重軸重化、積荷
オーストリアのシュヴァーツとインスブルックの間を走る複合輸送の貨物
列車
出典 IV: Internationales Verkehrswesen
直行便と積下し駅の組合わせ、複合輸送駅での管理の簡
素化、大型トレーラー専用貨車や冷蔵機能付き貨車の開
発等が必要である。そして今後は、環境や省エネルギー
対策なども重要な課題となろう。
World Railway Technology 2014.7
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