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ホテルラフォーレ東京でのインターンシップ ハンス・ウィルベルス 2週間

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ホテルラフォーレ東京でのインターンシップ ハンス・ウィルベルス 2週間
ホテルラフォーレ東京でのインターンシップ
ハンス・ウィルベルス
2週間ホテルラフォーレ東京で職業体験をさせていただき、どうもありがとうご
ざいました。ご迷惑をおかけしてしまったところも多いと思いますが、大変お世話に
なり心から感謝しております。ホテルの方々のお陰で大変良い経験になりました。日
本の接客業を体験することができただけではなく、オランダにはない「先輩−後輩」
という関係も体験ができ、嬉しく思っています。またホテルで一泊宿泊させていただ
いた上、レストランで夕食・朝食までいただきました。ホテルラフォーレ東京の素晴
らしさを実感し、さらにお客様がどのようなサービスを受け、何を感じているのかを
知りました。そしてお客様の視線からベルスタッフが仕事をしている姿を見て、どの
ように改善できるか自分なりに思いついたこともありました。
初日の5月 15 日は、まだまだ緊張していましたが、ホテルの案内をしていただい
たり、先輩の方々に出会ったりして、落ち着けそうな雰囲気を感じました。翌日仕事
が始まる前は、やはりまだ緊張していましたが、先輩に質問に答えていただいたり、
仕事に参加させていただいたりして、少しずつ環境に溶け込んでいけたような気がし
ます。そのような働きやすい環境で5月 29 日まで 2 週間働かせていただきました。
私は、このインターンシップで大きな声を出すことや積極的に声をかけることの大
切さを勉強しました。最初の日は、それらが全くできませんでしたが、日が経つにつ
れ、自分からお客様に大きな声で積極的に声をかけないと仕事ができないことに気が
つきました。それは、私が西洋人で西洋人であるせいか、お客様のほうからはあまり
何も聞かれないからです。この点に気がつき頑張ってみると、お客様の私に対する態
度がすぐ変わりました。それでようやくベルの仕事ができる環境が整い、同時にベル
の仕事にやりがいを感じるようになってきました。お客様を案内できると、満足感を
感じたものです。2週目に入ると、一人でやれることがだんだん増えてきて、インタ
ーンシップがさらに面白くなり、自信も増してきました。先輩に様々なことを教えて
いただき、どのようにすればお客様に喜んでいただく環境が作れるのかというような
ことも学びました。例えば、ドアの開け閉めさえも、お客様が大切にされているよう
に感じられるにはどのようにすべきかというような点です。
ベルの研修以外にも、ベットメイク、フロント、ドアマンの研修もさせていただき
ました。それは、ホテルでそれらの仕事が互いにどのようなつながりがあるかを知る
のに大変役に立ちました。例えば、ベットメイクの研修では、客室に何があるかをき
ちんと学んだため、ベルの仕事の1つであるキーチェックがもっと早く仕上げられる
ようになったのです。正直に言うと部屋の掃除はつまらないと以前は思っていました
が、実際にやってみると、意外にもその面白さが発見できました。しかし一方で、フ
ロントの研修時には様々な壁を感じました。朝はチェックアウトで忙しいため、先輩
から直接教えていただける時間はなかったのですが、先輩が何をしているのか、お客
様にどのような話をしているのかを見るだけでも勉強になりました。チェックアウト
が一段落した後、それらについて先輩に質問すると、丁寧に説明していただき、私も
同じようなことをさせていただけました。また、フロントの研修はパソコンなどの複
雑な操作があり難しかったです。ドアマンの研修もさせていただきましたが、それは
想像と全く異なり、ホテル前の安全を守る役割も果たしていることを知りました。同
時に、ただお客様に接するだけではなく、例えばタクシー会社との関係もあることが
分かりました。お客様がホテルにいらっしゃると、最初に出会うのも、また最後に出
会うのもドアマンなので、仕事に対する態度が最も求められる大事な役割だというこ
とがわかりました。このように各仕事がどのようにつながっているのか、またどのよ
うにお互いに助け合うことができるのかが少し分かったので、迅速に行動できるよう
になりました。例えば、ベルスタッフが正面玄関にいない時にお客様がいらっしゃっ
たら、ドアマンがそのお客様を手伝います。逆に、ドアマンが忙しい時に VIP が車で
来たら、ベルが VIP のためにその車の扉を開けるのです。この例一つとっても、ホテ
ルの仕事はなんといってもチームワークが一番大切だと実感しました。
この2週間で一番よかったと感じた経験をした日は、5月 24 日でした。その日は結
婚式が7件もあり、とても忙しい一日でしたが、これまでに学んできたことを活かせ
る機会がたくさんありました。宴会場までの案内やお荷物のお預かりも無事にこなす
ことができ、楽しく仕事することができました。日本の素敵な花嫁さんや花婿さんま
で見られたのもよかったです。
私がこの研修を希望した理由の一つに、これまで本でしか読んだことがない「先
輩−後輩」関係について、それが実際にどういうものかに非常に関心を持っていたこ
とが挙げられます。確かに2週間は短いのですが、その2週間で自分なりにそれはど
のような関係なのか味わえて良い経験になりました。「先輩−後輩」というのは、先
輩が後輩に自分がしたくないことを代わりにやらせることではなく、先輩が後輩にた
とえ簡単なことでもそれに磨きをかける機会をあげることだと思います。後輩はその
簡単なことからまず上手にできるようになり、そしてどんどん難しいこともできるよ
うになるからです。そうすることで後輩が先輩の負担を軽減でき、先輩に教えていた
だいたことや助けていただいたことに対して感謝を表す気持ちも含まれているのだと
感じます。例えば、私がある案内を間違えてしまった時、先輩に「これからはこのよ
うに言えば良い」と教えていただき大変助かった経験があります。オランダでは「先
輩−後輩」関係はあまりないのですが、私はオランダが日本の「先輩−後輩」関係か
ら学べることが多くあると思います。そのことをこのインターンシップで学べてとて
もありがたく思っています。オランダに帰国しても、是非なんらかの形で活かしたい
と思っています。
1つ提案があります。私が行ったことがあるオランダのホテルとホテルラフォー
レ東京を比較してみると、オランダのホテルにはあってホテルラフォーレ東京になか
ったものがあることに気がつきました。オランダのほとんどのホテルでは、フロント
やレストランがどこにあるのかがすぐわかるように、目につきやすいところにある看
板に書かれています。たとえホテルのスタッフがいなくても、お客様が探している場
所がすぐ見つけられるように、玄関の辺りにそのような看板を置いたらいいのではな
いかと感じました。もちろんベルスタッフが周りにいないことは、あまりないのです
が、それでもお客様の助けになるだろうと思います。
この2週間に大変なこと、困ったこともありましたが、皆様のお陰で楽しく過ごす
ことができました。また今後も活かすことができそうなことも多く学びました。皆様
のご親切、そして根気よく教えていただいたことを心から感謝申し上げます。また、
仕事以外にもホテルの社員の皆さんと一緒に BBQ に参加させいただき、皆様と知り合
う機会もいただき、うれしかったです。この経験は、一生の忘れられない思い出にな
りました。本当にどうもありがとうございました。チャンスがあれば、是非オランダ
へ遊びに来てください。皆様が私を歓迎してくださったように大歓迎いたします。
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