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第5回学識経験者資料③(PDF形式:2.7MB)

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第5回学識経験者資料③(PDF形式:2.7MB)
平成24年11月27日
北アルプス広域連合
一般廃棄物処理施設
建設予定地選定会議
追加資料(速水氏提供)
建設用地の選定に係るコメント(施設)その2
第3回選定会議におけるコメントに関連して次の事項について補足します。
1.山間地における一般廃棄物処理施設の建設について
2.一般廃棄物処理施設の耐震対策について
(1) 震災廃棄物対策指針
(2) 官庁施設の総合耐震計画基準
(3) 国家機関の建築物及びその付帯設備の位置、規模及び構造に関する基準
3.一般廃棄物処理施設の特性を活かした地域貢献策に向けての検討課題
1
3.一般廃棄物処理施設の特性を活かした地域貢献策に向けての検討課題
(1)
東日本大震災の概要
地震と災害の発生状況
震源の位置と各地の震度
地震の概要
・観測が開始されて以来最大の地
震
・ 発生日時
2011年3月11日 14:46
・ マグニチュード 9.0
・ 震源の深さ 24 km
・ 日本における災害状況(9月11日
現在)
死者
15,782人
行方不明者 4,086人
負傷者
5,932人
全壊建物数
半壊建物数
105,895棟
106,974棟
出典:「東日本大震災と災害廃棄物処理」
(一財)日本環境衛生センター
(2)
速水章一作成資料より抜粋
東日本大震災における廃棄物処理施設の被害状況
東日本大震災に伴い、12 都県、90 カ所以上の廃棄物処理施設が被害を受けた。水道等
のライフラインの断絶や計画停電のほか、配管類の破損、水没などによる機器類の使用
不能などにより一時的に運転停止を余儀なくされたものの、停止期間は 1 週間~10 日
間と短期間であった。しかし、資材、薬剤、燃料の確保が困難になるなど、今後の安定
的な施設運営に不安を残し、自然災害に対するリスク管理に新たな課題を残した。
出典:「東日本大震災後 2 カ月後の廃棄物処理施設の被災状況と災害廃棄物の実態」
公共投資ジャーナル社編集部
(3)
篠田淳司
地域貢献策に向けての検討
① 廃棄物処理施設の特性を活かしての利活用
② 施設規模に合った活用方法の検討
③ 災害発生時の住民ニーズに応える活用方法の検討
災害発生後、時間経過とともに変化するニーズ
④ 住民との協働
2
資料より抜粋
平成24年11月27日
北アルプス広域連合
一般廃棄物処理施設建設予定地選定会議
別添1
震災廃棄物対策指針
平成 10 年 10 月
厚生省生活衛生局水道環境部環境整備課
災害廃棄物対策検討委員会
(平成 10 年 3 月 31 日現在)
委員長
小林
康彦
財団法人
廃棄物研究財団
顧問
荏本
孝久
神奈川大学工学部建築学科
小泉
明
東京都立大学工学部土木工学科
酒井
伸一
京都大学環境保全センター
入江
登志男 大阪湾広域臨海環境整備センター
委員
三本木
徹
専任講師
教授
助教授
大阪湾広域臨海環境整備センター
常務理事
(~平成9年6月)
常務理事
(平成9年7月~)
島岡
隆行
福岡大学工学部土木工学科
助教授
鈴木
俊行
東京都清掃局ごみ減量総合対策室
高橋
壽正
前社団法人
武田
信生
京都大学大学院工学研究科
田中
勝
国立公衆衛生院廃棄物工学部
永田
勝也
早稲田大学理工学部機械工学科
小川
雄三
神戸市環境局業務部
南野
誠二
神戸市環境局業務部長
中村
泰政
埼玉県環境生活部廃棄物対策課
課長
(~平成9年 3 月)
野辺
八雄
埼玉県環境生活部廃棄物対策課
課長
(平成9年4月~)
春風
敏之
兵庫県生活文化部環境局環境整備課
杉山
吉男
横浜市環境保全局調整部
廣田
勝彦
横浜市環境保全局調整部廃棄物対策課
福井
和巳
川崎市環境局環境企画室
古市
徹
北海道大学大学院工学研究科
松藤
康司
福岡大学工学部土木工学科
教授
吉田
行夫
神奈川県環境部環壕整備課
課長
副参事
全国産業廃棄物連合会技術部
部長
(平成9年10月~)
教授
部長
部長
教授
(~平成9年3月)
(平成9年4月~)
課長
(~平9年 3 月)
次長
課長
(平成9年4月~)
主幹
教授
(アイウエオ順)
事務局
佐藤
哲志
財団法人
廃棄物研究財団
技監
高田
光康
財団法人
廃棄物研究財団大阪研究センター
主任研究員
目
次
第1章
震災廃棄物対策の目的 ······························································ 1
第2章
廃棄物処理に係る防災体制の整備 ················································ 3
2-1
一般廃棄物処理施設の耐震化等 ·············································· 3
2-2
震災時応急体制の整備 ························································· 4
(1) 震災時の相互協力体制の整備 ············································· 5
(2) 仮設便所等し尿処理体制の整備 ·········································· 6
(3) 緊急出動体制及び一般廃棄物処理施設の補修体制の整備 ·········· 6
ア.緊急出動体制の整備 ······················································· 6
イ.一般廃棄物処理施設の補修体制の整備 ································ 7
(4)
震災廃棄物の処理・処分計画の作成等 ································ 7
ア
震災廃棄物の収集運搬体制の整備 ······································ 7
イ
震災発生時におけるがれきの発生量の推計 ·························· 8
ウ
がれきの仮置場の確保と配置計画 ······································ 8
エ
がれきの処理・処分計画の作成 ········································· 9
オ
有害廃棄物対策等 ·························································· 10
(5)都道府県等の支援 ····························································· 10
(6)住民への啓発・広報 ·························································· 11
第3章
震災発生時における震災応急対策 ················································ 12
(1)被災地の状況把握 ····························································· 12
(2)震災による廃棄物の処理 ···················································· 13
(3)仮設便所等のし尿処理 ······················································· 14
(4)生活ごみの処理 ······························································· 14
(5)がれきの処理 ·································································· 15
第4章
震災復旧・復興対策 ·································································· 16
(1) 一般廃棄物処理施設の復旧 ················································ 16
(2) 震災に伴って発生した廃棄物の処理 ···································· 16
第1章
震災廃棄物対策の目的
阪 神・ 淡路大 震災 でも明 らか なよう に、 大地震 によ る災害 は、 被害が 広い 範囲に 及ぶ ほか 、
ライフラインや交通の途絶などの社会に与える影響が風水害等の災害と比較して大きい。がれ
き等の廃棄物の発生量も他の災害と比べ大量であるほか、交通の途絶等に伴い一般ごみについ
ても平常時の収集・処理を行うことが困難である。
【資料 1-1
我国における主な被害地震(明治以降)】
このため、自治体は事前に震災に対する対応策について準備しておく必要がある。
震災により発生した廃棄物の処理を迅速かつ的確に行うためには、国、都道府県、市町村が、
それぞれの役割分担に応じて対応する必要がある。
すなわち、震災廃棄物の処理を担う市町村においては、一般廃棄物処理施設の耐震化、震災
時における応急体制の整備、震災発生時における応急対策の実施が求められる。都道府県にお
いては、市町村間における広域的支援体制の整備に関する指導・助言・震災発生時における市
町村、国との連絡調整、広域的な支援の要請・支援活動の調整といった役割が求められるとこ
ろである。また、国においては、広域的な支援体制の整備に関する指導・助言、震災発生時に
おける情報収集、全国的な支援要請活動を行うものである。
そこで、厚生省は平成 8 年1月厚生省防災業務計画を改定し、この計画の中で震災廃棄物の
処理・処分計画の作成の廃棄物処理に係る応急体制の整備及び震災が発生した場合における応
急対策の内容について明らかにしたところである。この計画では、防災に関しとるべき措置、
地域防災計画の作成の基準となるべき事項等を明らかにしており、市町村及び都道府県におい
てはこれらの内容を基に適切な震災廃棄物対策を検討する必要がある。
【資料2
厚生省防災業務計画、資料3
災害対策に関する行政監察結果に基づく勧告】
1
なお、本指針で対象とする範囲を以下に列記する。
①対象とする主な廃棄物(以下「震災廃棄物」という。)
a.がれき(損壊建物の撤去等に伴って発生するコンクリートがら、廃木材等)
b.生活ごみ(震災により一時的に大量に発生した生活ごみや粗大ごみ)
c.し尿(仮設便所からのくみとりし尿)
d.環境汚染が懸念される廃棄物(アスベスト等)
②対象とする業務
自治体が行う①に示す廃棄物の収集、処理及びそれに関する一連の業務。ただし、作業の一
貫性と迅速性の観点から廃棄物処理を行っている部門が解体・撤去についても、関与する場合
があるため、この点についても触れている。
本指針は、以下のように記述している。
・実線枠内は、厚生省防災業務計画の内容を列記している。
・実線枠内の内容について阪神・淡路大震災の事例を紹介するとともに、解説を箇条書きで
列記している。
2
第2章
2-1
廃棄物処理に係る防災体制の整備
一般廃棄物処理施設の耐震化等
1
市町村は、一般廃棄物処理施設の耐震化、不燃堅牢化等を図るよう努める。
2
市町村は、一般廃棄物処理施設の非常用自家発電設備等の整備や、断水時に機器冷却
水等に利用するための地下水や河川水の確保に努める。
3
都道府県は、市町村が行う一般廃棄物処理施設の耐震化に関し、必要な指導・助言そ
の他の支援を行う。
4
○
厚生省生活衛生局水道環境部は、情報の収集及び技術的、財政的援助を行う。
阪神・淡路大震災では、煙突の破損等があった一部の例を除いて施設本体への影響はそれ
ほど大きくなかったが、緊急事態に対する混乱、冷却水の断絶による施設の運転停止、橋梁
等の搬入路の被災・遮断により処理施設の使用が困難になるなどの問題が発生した。
【資料 4
阪神・淡路大震災におけるごみ焼却施設等の被害状況】
また、震災発生時に大量に発生したガラスや陶磁器等が大量に混入したため、クリンカの
溶着等の問題が発生した。
○
地震に強い廃棄物処理施設とするため、市町村は、既存の施設については耐震診断や煙突
の補強等による耐震性の向上や不燃堅牢化等を図る必要がある。また、新設の処理施設につ
いては、あらかじめ耐震性等に配慮した施設づくりを目指す必要がある。
○施設自体に被害のない場合でも、水道等の断絶により施設の稼働が困難となる場合もあるた
め、廃棄物処理施設に配水する管路については、その耐震性を高めるべきである。さらに、
必要に応じ予備冷却水、非常用発電機等を確保する必要がある。
○なお、補助事業に係るごみ処理施設の施設整備にあっては、構造指針(昭和 61 年 8 月)に
おいて耐震化について次のとおりとされており、参考とすること。
3
「ごみ処理施設構造指針」(抜粋)
3
ごみ処理施設の耐震・防災対策
ごみ 処理施設に おける地震 、風水害、 火災、爆発 等の災害対 策は、関 係
法令を遵守するとともに、設備の機能、特性、運転条件、周辺条件等を勘
案し、全体として均衡のとれたものでなければならない。
(1)主要設備の耐震設計の考え方
焼却炉、ボイラ、集塵器、蒸気配管、制御装置等主要設備の設計
に際しては、建築基準法等関係法令に基づき設計する建物等と調和
のとれた耐震力を確保するものとする。特に、個々の機器、設備等
に基準が設けられている場合は、これに関連する他の機器、設備等
についても、それらの重要度、危険度に応じた耐震力を確保するよ
う配慮するものとする。
(2)震災時におけるニ次災害の防止
各設備は、震災等による二次災害を防止するため、必要な保安距
離を確保するとともに、設備を安全に停止させるための制御システ
ム及び異常時(震災、風水害、断水、停電等)の危険を回避するた
めの保安設備を設けるものとする。
2-2
1
震災時応急体制の整備
市町村は、廃棄物処理に係る災害時応急体制を整備するため、以下の措置を行うよう
努める。
大規模な地震が発生した場合には、一時的に大量の震災廃棄物が発生し、平常時の体制では
その処理が困難となることが予想される。
震災時に発生する廃棄物をできる限り迅速かつ計画的、効率的に処理し、住民の生活環境の
保全に努めつつ都市機能の早期回復を図る必要がある。このためには、市町村において周辺市
町村との相互協力体制、廃棄物処理に必要な資機材の備蓄、がれきの一時保管場所である仮置
場の配置計画、し尿、生活ごみ及びがれきの処理・処分計画を作成すること等により、あらか
じめ震災時における廃棄物処理の応急体制を確保することが必要である。
震災時応急体制の整備に当たっての市町村、都道府県及び国の役割は次のとおりである。
・市町村は、域内で発生した震災廃棄物を適正に処理するため、廃棄物処理に係る震災時応急
体制を整備する。
・国及び都道府県は、都道府県聞及び市町村間における広域支援体制の整備に関し、必要な指
導・助言その他の支援を行う。
4
(1)震災時の相互協力体制の整備
( 1) 市 町 村 は 、 周 辺 の 市 町 村 及 び 廃 棄 物 関 係 団 体 等 と 調 整 し 、 震 災 時 の 相 互 協 力 体 制 を 整
備すること。
○
阪神・淡路大震災では、膨大な震災廃棄物の処理について、周辺市町村間の協力はもとよ
り、周辺府県等での処理も行われた。
大規模な震災が発生した場合、市街地が連たんする大都市圏等においては、一時に膨大な
震災廃棄物が発生し、市町村内、都道府県内での対応が困難となると想定される。このため、
市町村、都道府県、廃棄物関係団体、厚生省がそれぞれの役割分担をもとに、広域的な協力
体制をあらかじめ整備することが必要である。
○
相互協力体制の整備に当たっては、それぞれの地域の状況に応じ検討する必要がある。
そのためには、都道府県とも連携し、市町村、都道府県及び国のそれぞれの役割に応じた
相互協力体制を確立する必要がある。
相互協力体制(参考)
・市町村
:都道府県との連絡体制
周辺市町村との協力体制
関係団体との協力体制(震災時に対応するための協力協定の締結等)
ボランティアへの協力要請
・都道府県:市町村間の相互協力体制
周辺都道府県との協力体制
国との連絡体制
・国
○
:全国的な支援体制(都道府県、関係団体等)
阪神・淡路大震災では、直接的被害を受けた地域では発生直後は大きな混乱が生じ、被災
地側から迅速な応援要請を行うことができなかった。
震災後に必要とされる廃棄物対策は、震災後の経過時期によって内容が異なるため、市町
村及び都道府県はそれに迅速かつ的確に対応できるよう、あらかじめ周辺市町村・都道府県
が被災した場合の協力体制を確立しておく必要がある。
5
(2)仮設便所等し尿処理体制の整備
(2)市町村は、仮設便所やその管理に必要な消毒剤、脱臭剤等の備蓄を行うとともに、そ
の調達を迅速かつ円滑に行う体制を整備すること。
○
阪神・淡路大震災では、特に震災発生の初期段階では断水や避難者の集中によって便所
の不足が深刻な問題となった。さらに、仮設便所に慣れていない人が多いことから、悪臭や
汚れに対する苦情が多く寄せられた。不足する仮設便所、バキュームカー等の機材について
は、他市町村、関係団体の支援、協力を求めて対処したが、特に下水道普及地域ではバキュ
ームカーが少なく、必要台数の確保に手間取るなど混乱が生じた。
【資料 5
○
阪神・淡路大震災における仮設便所の設置状況】
震災時には公共下水道が使用できなくなるなどの恐れもあり、震災発生後直ちに問題と
なるし尿処理を被災住民の生活に支障が生じないよう迅速に対処するためには、あらかじめ
仮設便所、消毒剤、脱臭剤等の緊急資機材について備蓄を行う必要がある。
しかし、一市町村単独で大規模震災に対処しうる備蓄を行うことは合理的でないため、周
辺市町村と協力し、広域的な備蓄体制を確保するとともに、仮設便所を備蓄している建設業
界、レンタル業界等を把握し、協力が得られる可能性について事前に協議し、支援協定を締
結する等により緊急時に迅速なし尿処理体制を確保する必要がある。
(3)緊急出動体制及び一般廃棄物処理施設の補修体制の整備
(3)市町村は、一般廃棄物処理施設の補修等に必要な資機材の備蓄を行うとともに、収集
運搬車両や機器等を常時整備し、緊急出動できる体制を整備する。
ア.緊急出動体制の整備
○
阪神・淡路大震災では、平常時における情報伝達系統が機能せず、市町全域及びその
周辺市町も含めた被害状況等の全体像の把握が遅れた。また、職員自身も被災したこと
から、必要な職員の体制が確保できず、指揮伝達系統も混乱したため収集・処理現場に
おいて、迅速・計画的な対応がとれなかった。
○
震災発生時において、できる限り迅速に適切な初期活動を行うことは極めて重要であ
り、そのための緊急出動体制として、地域防災計画において、廃棄物処理対策の役割の
明確化、震災時の動員、配置計画、連絡体制、指揮伝達系統等を定めておく必要がある。
6
イ.一般廃棄物処理施設の補修体制の整備
○
ごみ焼却施設、し尿処理施設、最終処分場などの廃棄物処理施設が被災した場合に対
処するため、市町村が主体となって補修等に必要な資機材の備蓄を行う。
また、震災による被災の内容や程度を直ちに把握し、修復するための点検手引きをあ
らかじめ作成しておく。点検、修復に備え、当該施設の施工業者等との連絡、協力体制
を確立しておく必要がある。
【資料 6-1,6-2
処理・処分施設の点検手引きの例】
(4)震災廃棄物の処理・処分計画の作成等
(4)市町村は、生活ごみや震災によって生じた廃棄物(がれき)の一時保管場所である仮
置場の配置計画、し尿、生活ごみ及びがれきの広域的な処理・処分計画を作成すること
等により、震災時における応急体制を確保すること。
ア
震災廃棄物の収集運搬体制の整備
○
阪神淡路大震災では、道路の損壊、道路上への建物の倒壊による通行の障害、緊急車
両・緊急物資車両の走行、被災者の避難等により、被災地内の道路は大渋滞となり、収
集運搬車両等の運行効率は極端に低下した。また、収集運搬車両基地も被災した。
このため、震災廃棄物の収集・運搬は、交通量の少ない夜間にも行うとともに、仮置
場、最終処分場への搬入道路については、経路の指定、2 車線確保等ができる道路につ
いては搬入車両の専用車線を設置するなどで対応した。
○
膨大な震災廃棄物を効率的に処理するためには、廃棄物収集運搬車両が円滑に走行で
きるようにする必要があるが、震災時の混乱により生じる交通渋滞の中で、どのように
して運行効率の低下を招かないようにするかは、重要な課題である。
○
このため、震災廃棄物の収集運搬計画において、次の事項について検討する必要があ
る。
①
廃 棄 物収 集 運 搬 車両 の 円 滑 な運 行 ( 地 域防 災 計 画 の中 に 緊 急 車両 と し て 位置 付 け
るなど)
②
河 川 等の 水 運 の 活用 ( 使 用 船、 船 着 き 場・ 運 行 航 路等 に つ い て震 災 時 に 確保 可 能
か検討する)
③
収 集 運搬 車 両 に 無線 等 を 設 置す る な ど 、震 災 時 に おけ る 収 集 運搬 車 両 間 の連 絡 ・
相互応援体制の確保
④
収集運搬車両の運搬経路を考慮したがれきの仮置場の配置計画
7
イ
震災発生時におけるがれきの発生量の推計
○
阪神淡路大震災のような都市部における激甚な地震は、近年ではなかったことに加え、
地震の被害想定の中でがれきの発生量の予測を行っていなかったため、がれきの発生量
の推計を行うことが難しく、検討しながらの推計していく状況であった。
○
震災によりどの程度の震災廃棄物が発生するかをあらかじめ予測することは、がれき
の仮置場の設定、処理・処分計画の作成等の検討をするために最も基礎的な資料となる
ものであり、あらかじめ検討することが必要である。
○
震災廃棄物の発生量について、地域特性等を適切に反映するため、土地利用(建物密
度等を含む。)、発生原単位、容積から重量への換算係数、建物等の構造別(RC造、木
造等)設置状況等を把握し、適切な震度設定を行い震災廃棄物の発生量 の推計を行 う。
【資料7
ウ
がれきの発生量予測方法】
がれきの仮置場の確保と配置計画
○
震災によるがれきが多量に発生した場合は、特に建築物が密集する都市部においては
交通渋滞の発生も予想されるため、がれき等を一時的に保管する仮置場の確保が必要で
ある。
なお、仮置場は中継機能や場合によっては分別処理を行う 1 次仮置場と、コンクリ
ートがらのリサイクルや廃木材の焼却処理を行う 2 次仮置場に分けて設置することも
考えられる。2 次仮置場の場合には、仮置き用地に加えて、破砕作業の用地、破砕され
たものの保管用地、焼却施設用地及び焼却灰仮置き用地が必要である。震災廃棄物が混
合状態で搬入される場合には、さらに大きな仮置場の用地が必要となる。
○
阪神・淡路大震災では、幸い多くの都市において臨海部に比較的広い未利用空間が存
在し、震災廃棄物(特にがれき)の仮置場としての活用が図れたが、内陸部では、最終
処分場、河川敷、採石場、工場跡地等において分散的に確保された。
【資料 8
阪神・淡路大震災におけるがれきの発生量】
【資料 9
阪神・淡路大震災における仮置場の設置状況】
がれきの仮置場の確保については、特に未利用空間等の少ない都市域では困難が予想
される。
○
このため、1 次仮置場については、大震災時に発生するがれきの量を推計し、それを
仮置きする場所として、未利用空間地、河川敷広場等の空間地をできるかぎり
8
分散的な配置により確保できるよう事前に検討する。なお、2 次仮置場については、 1
次仮置場よりもより広い用地が求められるとともに、1次仮置場の配置状態を考慮しつ
つ設定する必要がある。
○
空地については、震災時の必要性を考慮しつつ都市づくりの中で、確保を検討する必
要がある。また、空地の情報を電子化し一元的に管理する等、震災時にいつでも利用で
きるようにしておくことも必要である。
エ
がれきの処理・処分計画の作成
○
阪神・淡路大震災では、大量に発生した震災廃棄物(特にがれき)の処理に苦慮した
が、被災後、時間が経過するにつれて、分別搬入、仮置場における選別を進め、リサイ
クル・適正処理に努めた。選別等の施設については、各市で試行錯誤的に導入されたの
が実情だった。
【資料 10
○
阪神・淡路大震災におけるがれき処理の流れ】
大震災の発生した非常時においても適正に廃棄物処理が行われるよう、震災時におけ
る処理システムを検討し、計画的ながれき処理の体制を整備し、極力リサイクルや適正
処理を実施する必要がある。
また、がれきを可能な限りリサイクルすることは、大量のがれき処分量を減少させる
ためにも有効であり、積極的に検討する必要がある。
【資料 11
○
リサイクルの方法】
このため、震災時におけるがれきをどのように分別、中間処理、最終処分するのか、
あらかじめ処理・処分計画を定め、そのために必要となる場所、施設(破砕・選別施設、
焼却施設、最終処分場)等を確保する 手段につい て検討する 必要がある 。なお、処理・
処分施設については、あらかじめ周辺の地域も含め処理能力、残容量を調べておく必要
がある。
○
阪神・淡路大震災の経験から、がれきの処理・処分計画を作成するための検討事項は
次のとおりである。
①
全壊、半壊等の解体を要する家屋数とがれき発生量の予測
②
がれきの仮置場の確保と分散配置
③
解 体 の優 先 順 位 (倒 壊 に よ る二 次 災 害 の可 能 性 が 高い 危 険 な 家屋 、 通 行 上支 障 が
あるものから優先的に処理するなど)
④
解体現場、仮置場、中間処理(廃木材の焼却等)及び最終処分といった処理手順
9
⑤
市町村内で処理が困難な場合を想定した周辺市町村等との協力体制の確保
⑥
解体現場での廃木材等の分別や仮置場での破砕、分別を行う体制の確保
⑦
廃 木 材の 適 正 な 処理 方 法 ( 分別 後 も 土 砂等 め 付 着 が多 く 、 焼 却残 さ の 量 が多 く な
るため)
⑧
廃 棄 物処 理 過 程 にお け る 粉 じん 、 ア ス ベス ト 等 の 飛散 防 止 、 騒音 ・ 振 動 等の 環 境
対策
⑨
がれき収集運搬車両からの落下物防止対策
⑩
交通混雑によるがれき搬入車両の渋滞対策
⑪
関 係 機関 に よ る 協議 会 の 設 置( が れ き の処 理 が 長 期間 に わ た る場 合 は 、 総合 的 、
計画的にがれき処理を進める観点から、必要に応じ関係機関による協議会を設置し、
全体の進行管理を行う)。
○
市町村は、通常、震災廃棄物の収集・運搬・処分を行うものであるが、阪神・淡路大
震災においては、その被害の甚大さ、復旧・復興の緊急性を考慮し、作業の一貫性と迅
速性の観点から、損壊家屋の解体についても、特例的に所有者の了解の下で、市町村の
事業として行われた。その受付事務において、申請書類の地図上の物件確認、家屋調査
等に膨大な時間と人手を要したことから、今後、同様の事態が生じた場合に対処するた
め、必要に応じ地理情報システムの整備等、解体家屋に係るがれき撤去の受付事務の円
滑化を図るための方策を検討する必要がある。
オ
有害廃棄物対策等
○
アスベストについては、解体、保管、輸送、処分の過程において問題が生じる可能性
があるため、解体、処理行為時における飛散防止対策(散水の徹底等)についてあらか
じめ定めておく必要がある。
なお、阪神淡路大震災では、関係 8 省庁で構成する石綿対策関係省庁会議において
「建築物の解体・撤去に係るアスベスト飛散防止対策」を定め、関係者に対し通知され
ている。
【資料 12
○
建築物の解体・撤去に係るアスベスト飛散防止対策】
また、有害物質の漏洩等によりがれきに有害物質が混入すると、廃棄物の処理に支障
をきたすこととなる。このため、有害物質取扱事業所を所管する関係機関とも連携し、
厳正な保管及び震災時における対応が講じられるようにしておく必要がある。
10
(5)都道府県等の支援
2
厚生省生活衛生局水道環境部及び都道府県は、都道府県間及び市町村間における広域支援
体制の整備に関し、必要な指導・助言その他の支援を行う。
○
都道府県においては、市町村における震災廃棄物処理体制の指導・助言・広域的な協
力体制の確保、被害情報収集体制の確保、市町村・都道府県・廃棄物関係団体・関係省
庁との連絡調整等を行う必要がある。
○
特に、大規模な震災が発生した場合は、市町村内や都道府県内での対応が困難になる
と想定されるため、都道府県が中心となり、広域的な協力体制をあらかじめ整備するこ
とが必要である。
(6)住民への啓発・広報
○
阪神・淡路大震災では、破損した家財の整理等から粗大ごみが日時をかまわず排出さ
れるなど、平常時の分別基準と排出方法が守られなかった。また、ごみ集積所や道路上
に事業系の粗大ごみの不法投棄もなされた。
○
震災廃棄物の適正処理を確保する上で、住民の理解は欠かせないものである。このた
め、震災当初の混乱の中でも行えるリサイクルのための分別方法や粗大ごみ、腐敗物の
排出方法などをあらかじめ定め、住民の理解を得るよう啓発を行う必要がある。
特に、混乱に乗じた不法投棄や野焼き等の不適正な処理が行われることのないよう、
日頃から住民意識への啓発活動を行う必要がある。また、防災訓練において、仮設便所
の使用方法、維持管理方法等について住民の意識を高めることも一つの方法である。
○
また、震災発生時点における住民への情報提供の方法についても、あらかじめ検討す
ることが望ましい。
11
第3章
震災発生時における震災応急対策
震災が発生したときは、被災市町村、被災都道府県は、被害の状況を的確に把握するととも
に、あらかじめ定めた地域防災計画に基づき、震災廃棄物について、迅速に応急対策を講じる
必要がある。
また、震災発生後即座に対応することができるように、作業手順を簡単に示した図等を用意
しておくことも重要である。
さらに、震災発生後、時間の経過とともに震災廃棄物対策の重点は変化するため、時期に応
じた適切な対応を行うことが重要である。
震災に伴う廃棄物の処理には、①道路上の廃棄物の除去、②避難所における仮設便所の設置
やし尿の処理、③生活ごみ等の処理、④がれき処理がある。これらは、それぞれ重点的に対応
すべき時期が異なる。概ね応急対策時には①から順に処理が求められることから、計画的、総
合的に処理を実施する必要がある。
【資料 13
時期別の震災廃棄物処理一覧表】
(1)被災地の状況把握
厚生省生活衛生局水道環境部は、発災直後から都道府県を通じて、施設の被害状況、
仮設便所の必要数、生活ごみの発生量見込み、建物被害とがれきの発生量見込み等につ
いて情報収集を行う。
○
震災が発生した場合には、直ちに被害の状況を把握することが、震災廃棄物の迅速で
円滑な処理を行う上で非常に重要である。
○
被災市町村は、次の事項を把握し、被災都道府県に連絡する必要がある。被災都道府
県は、これらの情報を国に連絡するものとする。
①
一般廃棄物処理施設(ごみ処理施設、し尿処理施設、最終処分場)中継基地等の
被害施設数及び被害の内容
②
避難所箇所と避難人員の数及び仮設便所の必要数とし尿の収集・処理方法
③
生活ごみの発生見込み量と処理方法
④
全半壊の建物数と解体を要する建物数及びがれきの発生見込み量と処理方法
なお、避難所に必要な仮設便所、し尿収集運搬車両及び人員など、迅速な対応が必
要なものは、優先的に調査し、被災都道府県に連絡する。
12
○
必要とする情報の収集方法や管理方法、担当部署を決めておくことが重要である。ま
た、震災発生後、被害状況等は変化することから、応急対策が完了するまで、定期的な
報告を行う必要がある。
○
一般廃棄物処理施設については、あらかじめ定めた点検手引きにより被害状況の点検
を行い、点検結果に基づき施設ごとに、震災復旧事業の計画を作成する。
(2)震災による廃棄物の処理
1
被災市町村は、地域防災計画、震災廃棄物の処理・処分計画に基づき、震災により生じ
た廃棄物の処理を適正に行う。
2
被災市町村は、廃棄物の収集・処理に必要な人員・収集運搬車両が不足する場合には、
被災都道府県に対して支援を要請する。
3
被災都道府県は、都道府県内の市町村、関係団体及び国に対して、広域的な支援を要請
し、支援活動の調整を行う。
4
厚生省生活衛生局水道環境部は、被災都道府県からの要請があった場合又は被災状況か
ら判断して必要と認める場合には、全国的な支援の要請等を行い、派遣可能な人員・機材
のリストを都道府県に提供する。
また、被災都道府県が他の都道府県に対して支援を要請する場合には、必要な調整を行
う。
○
被災市町村は、あらかじめ定めた地域防災計画に基づき震災廃棄物の処理を適切に行
う。
○
被災市町村は、自己のみでは震災廃棄物の処理を行うことが困難な場合は、被災都道
府県に対して支援を要請する。
要請事項には、次のようなものが考えられる。
①
し 尿 処理 ( 仮 設 便所 の 必 要 数、 設 置 に 要す る 人 員 と車 両 台 数 、し 尿 収 集 運搬 車 両
台数と人員、し尿処理受入先)
○
②
生活ごみの処理(収集運搬車両台数と人員数、処理受入先)
③
がれきの処理・処分(処理・処分受入先)
④
応援者の宿泊場所等の確保
被災都道府県は、被災市町村からの応援要請の内容等に基づき、広域的な支援体制を
確 立 す る ため 、 都 道 府県 内 の 市 町村 、 関 係 団体 及 び 国 と支 援 活 動 につ い て の 調整 を 行
う。
13
(3)仮設便所等のし尿処理
1
被災市町村は、被災者の生活に支障が生じることのないよう、し尿のくみ取りを速やか
に行うとともに、仮設便所の設置をできる限り早期に完了する。なお、仮設便所の設置に当
たっては、障害者への配慮を行う。
2
被災市町村は、水道や下水道の復旧に伴い水洗便所が使用可能になった場合には、仮設
便所の撤去を速やかに進め、避難場所の衛生向上を図る。
○
避難所では、避難者の生活に支障が生じないよう必要な数の仮設便所を設置する。
仮設便所は、次の事項を勘案して計画的に設置する。
○
①
避難箇所数と避難人員
②
仮設便所の必要数の確保
③
応援供給を受ける仮設便所を一時保答する場所の確保
④
他市町村等からの応援も含めた仮設便所設置体制の確保
仮設便所が設置された後、被災市町村は次の事項を勘案して計画的に仮設便所の管理
及びし尿の収集・処理を行う。
①
仮設便所の衛生管理に必要な消毒剤、消臭剤等の確保
②
他市町村やし尿処理業者等からの応援も含めたし尿の収集・処理体制の確保
③
仮設便所の管理、収集・処理に要する期間の見込み
(4)生活ごみの処理
被災市町村は、発災後の道路交通の状況などを勘案しつつ、遅くとも発災数日後には収集
を開始し、一時的に大量に発生した生活ごみを早期に処理するよう努める。
○
震災により一時的に大量に発生した生活ごみや粗大ごみについては、震災後の都市機
能の麻痺状態などを勘案しても、遅くとも震災発生後3~4日後(特に、夏季は早期の
取り組みが必要)には収集・処理を開始することを目標とすべきである。
また、生活ごみの処理に当たっては収集したごみの一時的な保管場所や処理ルートの
確保を図る必要がある。
○
多種多様な廃棄物が大量に敷地、道路を問わず排出される可能性がある。このため緊
急道路に指定されている道路上の廃棄物を除去する収集運搬車両、人員を用意する必要
がある。
14
○
○
被災市町村は、次の事項を勘案して、生活ごみの計画的な収集・処理を行う。
①
震災に伴う生活ごみ、粗大ごみの発生見込み
②
生活ごみの保管場所の確保(焼却等の処理前に保管が必要な場合)
③
他市町村等からの応援を含めた収集・処理体制の確保
特に都市ガスを使用している地域では、ガスの供給が停止した場合は脱着式コンロの
使用量が増えるため、収集作業時には発火事故に留意する必要がある。
○
断水が続いている場合には、生活ごみのうち食品容器や飲料容器が大量に発生する可
能性があることに留意する必要がある。
(5)がれきの処理
1
被災市町村は、危険なもの、通行上の支障のあるもの等を優先的に収集・運搬する。また、
選別・保管・焼却のできる仮置場の十分な確保を図るとともに、大量のがれきの最終処分
までの処理ルートの確保を図る。
2
応急活動後は、処理・処分の進捗状況を踏まえ、がれきの破砕・分別を徹底し、木材や
コンクリート等のリサイクルを図る。また、アスベスト等の有害な廃棄物は、廃棄物の処
理及び清掃に関する法律(昭和 45 年法律第 137 号)等の規定に従い、適正な処理を進め
る。
○
がれき処理については、あらかじめ定めたがれきの処理・処分計画に基づき、実際に
発生した被害の状況を勘案し、迅速にその処理を進める必要がある。
震災緊急対策としては、危険なもの、通行上支障のあるもの等について優先的に対処
するなどの配慮が必要である。なお、大量ながれきが発生した場合、その処理は長期間
にわたる。その処理については「第4章震災復旧・復興計画」に後述する。
15
第4章
震災復旧・復興対策
(1)一般廃棄物処理施設の復旧
1
被災市町村は、復旧に当たっては、事故防止等安全対策に十分注意し、施設の稼働を図
る。この場合において、応急復旧後、震災に伴う廃棄物の発生量や処理に要する時間等を勘
案し、施設ごとの工事期間、工事時期、必要事業費等を定め、計画的に施設の復旧作業を
進める。
2
厚生省生活衛生局水道環境部は、一般廃棄物処理施設の復旧が適切かつ速やかに実施さ
れるよう、また、再度の被災の防止を考慮に入れ、必要に応じ、国庫補助を活用しつつ復
旧が図られるよう努める。
○
被災市町村は、適正に廃棄物処理施設の復旧を図る。また、施設の震災復旧事業を実
施している間に排出される廃棄物を処理するための施設を確保する必要がある。
○
被災した廃棄物処理施設について、その設置者(市町村等)が実施する復旧事業は国
庫補助の対象となっており、「廃棄物処理施設災害復旧費の国庫補助金について」昭和
50 年 2 月 18 日厚生省環第 110 号厚生事務次官通知)に基づき実施される。
【資料 14
国庫補助事業の概要】
(2)震災に伴って発生した廃棄物の処理
1
被災市町村は、がれきの発生量を的確に把握するとともに、処理・処分の方法、処理の
月別進行計画、最終処理完了の時期等を含めた処理計画を作成する。
2
被災都道府県は、被災市町村の処理計画をまとめ、処理事業の進行管理等を行うための
がれきの全体処理計画を作成する。また、必要に応じ、被災市町村の参加する協議会を設
置し、情報収集・提供及び相互の協力体制づくりを図る。
3
厚生省生活衛生局水道環境部は、処理計画の素案を作成・提示するとともに、複数府県
にわたる計画の総合調整を図る。
○
震災によりがれきが大量に発生した場合は、広域的な処理が必要であり、かつ、その
処理に長期間を要することから、被災市町村は処理計画を作成し、計画的に処理を行う
必要がある。
○
被災市町村は、次の事項を内容とする処理計画を作成する。
①
がれきの発生見込み量
16
②
がれきの処理・処分方法
③
がれき処理に要する期間の見込み
④
がれき処理の月別進行計画
この場合、金属ぐず、木くず等のリサイクル及びリサイクルのための選別施設等の
設置、解体時等におけるアスベスト対策、がれきの発生量を勘案した仮置場の確保、が
れき処理を委託する廃棄物処理業者の確保と適正な委託等に留意する必要がある。
○
被災都道府県は、がれき処理が総合的かつ計画的に行うことができるよう、被災市町
村のがれき処理計画をまとめ、全体計画を作成する。
この場合、必要に応じ関係者による協議会を設置し、がれき処理の全体調整、進行
管理を行う。
○
被災市町村が実施する災害廃棄物処理事業は国庫補助の対象となっており、「災害廃
棄物処理事業の国庫補助について」
(昭和 50 年 2 月 18 日環第 109 号厚生省事務次官通
知)に基づき実施されている。
【資料 14
国庫補助事業の概要】
17
平成24年11月27日
北アルプス広域連合
一般廃棄物処理施設建設予定地選定会議
別添2
平成24年11月27日
北アルプス広域連合
一般廃棄物処理施設建設予定地選定会議
別添3
国家機関の建築物及びその附帯施設の位置、規模及び構造に関する基準
[ 平 成 6年 12月 15日
建 設 省 告 示 第 2379 号 ]
[改正
平 成 16年 1月 9日
国土交通省告示第
4号 ]
[改正
平 成 18年 3月 14日
国 土 交 通 省 告 示 第 336号 ]
第一 趣旨
国 家 機 関 の 建 築 物 及 び そ の 附 帯 施 設 ( 以 下 「 官 庁 施 設 」 と い う 。) の 位 置 、 規 模 及
び構造については、官公庁施設の建設等に関する法律その他の官庁施設の位置、規
模及び構造に関する法律並びにこれらに基づく命令及び条例に定めるもののほか、
この告示の定めるところによる。
第二 位置に関する基準
官庁施設の位置は、当該官庁施設の用途に応じて、次に定める事項を総合的に勘
案して選定するものとする。
一 原則として当該官庁施設を使用する国家機関の所管区域内にあること。
二 地形、地質、気象等の自然的条件からみて、災害の防止が図られ、かつ、環境
の保全に配慮されていること。
二 の 二 地 震 災 害 時 に お い て 、災 害 応 急 対 策 を 行 う た め に 必 要 な 官 庁 施 設 の 位 置 は 、
電気、ガス及び水の供給、下水の排除、通信並びに前面道路の機能に障害が生
じないものであり、又は、これらの機能に障害が生じた場合であっても、早期
に復旧が可能なものであること。また、当該官庁施設の存する地域の地域防災
計画に配慮し、地方公共団体との連携が図られたものであること。
三 周辺の地域において、道路、鉄道等の公共の用に供する施設が整備され、又は
整備される見込みがあり、公衆の利便及び公務の能率増進が図られること。
四 当該官庁施設を使用する国家機関と業務上関連がある機関の施設の整備の現状
及びその将来の見通しに配慮されていること。
五 道路、公園、下水道、一団地の官公庁施設等に関する都市計画との整合性が図
ら れ て お り 、か つ 、こ れ ら の 施 設 の 整 備 の 現 状 及 び そ の 将 来 の 見 通 し か ら み て 、
当該官庁施設の建設が周辺の環境に著しい影響を及ぼさないこと。
六 都市計画その他法律に基づく土地利用に関する計画との整合性が図られ、良好
な市街地環境等の形成に寄与すること。
七 当該官庁施設の敷地は、当該敷地全体を有効に利用できる形状であり、当該官
庁施設の利用者、執務者等が安全かつ円滑に出入りできる構造の道路に接する
こと。
第三 規模に関する基準
官庁施設の規模は、当該官庁施設の用途に応じて、公衆の利便及び公務の能率増
進が図られるよう設定するものとし、少なくとも次に定める事項を満たすものとす
る。
一 建築物の規模
建築物の規模は、当該建築物を使用する国家機関の所掌事務の内容及び組織
の構成並びに当該建築物の利用者、執務者等の数を適切に反映させることを基
本とし、必要に応じ、利用者又は執務者のための休憩所等及び事務能率の向上
に資する機器等の設置場所の確保等に配慮して設定すること。この場合におい
て、敷地の高度利用に配慮するものとすること。
- 1 -
二 敷地の規模
イ 敷地の規模は、建築物の規模に応じたものとし、必要に応じ適切な規模の
駐車場、緑地等に必要な面積を確保したものであること。
ロ あらかじめ当該官庁施設について増築等の計画が定められている場合にお
いては、当該増築等のために必要な敷地の確保に配慮したものであること。
第四 構造に関する基準
官庁施設の構造は、当該官庁施設の用途に応じて、地域性、機能性、経済性及び
環境保全の各観点から次に定める事項を総合的に勘案して決定するものとし、その
施工に当たっては、安全性、経済性等を考慮して工法及び工期を適切に定めるもの
とする。また、決定した構造に応じた当該官庁施設の使用の条件及び方法を定める
ものとする。
一 地域性
イ 地域の歴史、文化及び風土に配慮し、周辺の自然環境及び都市環境と調和
したものであること。
ロ 官庁施設の敷地内における緑化を図ること等により、地域の良好な景観の
形成に寄与するものであること。
二 機能性
イ 官庁施設の利用者、執務者等の安全性及び利便性が確保されたものである
こと。
ロ 高齢者、身体障害者等が円滑に利用できるものであること。
ハ 適切な温湿度の維持、明るさの確保等により快適な室内環境が確保された
ものであること。
ニ 高度な情報処理を行うための機器等を設置することができるものであり、
かつ、適切な情報の管理及び当該機器等の安全性の確保が可能なものである
こと。
ホ 地震、火事、暴風雨等による災害時に必要とされる機能を発揮することが
できるものであること。
三 経済性
イ 構造体(建築基準法施行令(昭和二十五年政令第三百三十八号)第一条第
三 号 に 規 定 す る 構 造 耐 力 上 主 要 な 部 分 を い う 。 以 下 同 じ 。) に は 、 長 期 間 の
使用に耐える建築材料を使用するものとすること。
ロ 構造体以外の部分には、修繕又は更新の合理的な周期に見合った耐久性を
有する建築材料、機器等を使用するものとすること。
ハ 補修及び更新しやすい建築材料、機器等の使用、点検、保守等に必要な空
間 の 確 保 等 に よ り 、修 繕 及 び 保 全 を 容 易 に 行 う こ と が で き る も の で あ る こ と 。
ニ 行政需要の変化に対応して、空間の有効利用及び機能の向上を図ることが
できるよう、間仕切の変更、機器の増設又は移設等を伴う修繕又は模様替を
容易に行うことができるものであること。
ホ 建築材料、機器等は、品質、性能、耐久性等を総合的に勘案し、長期的に
みて官庁施設の建設、修繕、保全等に要する全体の費用の節減が図られるよ
う配慮したものであること。
四 環境保全
- 2 -
イ 官庁施設には、熱の損失の防止及びエネルギーの効率的な利用に有効な措
置を講ずるものとすること。
ロ 建築材料、機器等は、環境の保全に配慮したものとし、建築材料について
は 、再 生 さ れ た 、又 は 再 生 で き る も の を で き る 限 り 使 用 す る も の と す る こ と 。
2
地震に対する安全性の確保を図るため、官庁施設の構造は、前項に定めるも
ののほか、次に定める事項を勘案して決定するものとする。
一 基本事項
構造体、建築非構造部材(屋根ふき材、内装材、外装材、帳壁その他これら
に類する建築物の部分及び広告塔、装飾塔その他建築物の屋外に取り付けるも
の を い う 。 以 下 同 じ 。) 及 び 建 築 設 備 に つ い て は 、 官 庁 施 設 が 有 す る 機 能 、 地
震により被害を受けた場合の社会的影響及び立地する地域的条件を考慮した官
庁施設の重要度に応じて、それぞれ次号から第4号までに規定する極めて稀に
発 生 す る 地 震 動 ( 以 下 「 大 地 震 動 」 と い う 。) に 対 す る 耐 震 性 能 の 目 標 の 達 成
が図られたものであること。
二
構造体の耐震性能
イ 構造体の耐震性能の目標は、別表に掲げる官庁施設の種類に応じて次
によるものとすること。
(1) 別 表 ( 一 ) か ら ( 三 )、( 五 ) 及 び ( 十 ) に 掲 げ る 官 庁 施 設 に つ い
ては、大地震動後、構造体に修繕を必要とする損傷が生じないもので
あること。ただし、建築基準法施行令第八十二条の四に規定する構造
計算により安全さを確かめる場合においては、同条第二号に規定する
式で計算した数値に1.5を乗じて得た数値を各階の必要保有水平耐
力とすること。
(2) 別 表 ( 四 )、( 六 ) か ら ( 九 ) 及 び ( 十 一 ) に 掲 げ る 官 庁 施 設 に つ
いては、大地震動後、構造体に大規模の修繕を必要とする損傷が生じ
な い も の で あ り 、か つ 、直 ち に 使 用 す る こ と が で き る も の で あ る こ と 。
ただし、建築基準法施行令第八十二条の四に規定する構造計算により
安全さを確かめる場合においては、同条第二号に規定する式で計算し
た数値に1.25を乗じて得た数値を各階の必要保有水平耐力とする
こと。
(3) 別 表 ( 十 二 ) に 掲 げ る 官 庁 施 設 に つ い て は 、 大 地 震 動 後 、 構 造 体 全
体の耐力が著しく低下しないものであること。ただし、建築基準法施
行令第八十二条の四に規定する構造計算により安全さを確かめる場合
においては、同条第二号に規定する式で計算した数値を各階の必要保
有水平耐力とすること。
ロ 建築非構造部材及び建築設備の損傷の軽減を図るため、大地震動時に
おける上部構造(基礎より上に位置する建築物の部分をいう。以下同
じ 。) の 変 形 が 制 限 さ れ た も の で あ る こ と 。
ハ 上部構造の柱、はり、壁等は、水平力に耐えるように、つり合いよく
配置されたものであること。また、基礎の構造は、その損傷により、上
部構造に有害な影響を与えないものであること。
ニ 工作物の構造体は、機能に応じた耐震性能が確保されたものであるこ
と。
- 3 -
三 建築非構造部材の耐震性能
イ 建築非構造部材の耐震性能の目標は、別表に掲げる官庁施設の種類に
応じて次によるものとすること。
(1) 別 表 ( 一 ) か ら ( 七 )、( 十 ) 及 び ( 十 一 ) に 掲 げ る 官 庁 施 設 に つ
いては、大地震動後、建築非構造部材が、災害応急対策若しくは危険
物 の 管 理 へ の 支 障 と な る 損 傷 又 は 移 動 し な い も の で あ る こ と 。た だ し 、
災害応急対策を行う拠点となる室、これらの室の機能を確保するため
に 必 要 な 室 及 び 通 路 等 並 び に 危 険 物 を 貯 蔵 又 は 使 用 す る 室 ( (2)に お い
て こ れ ら を 総 称 し て 「 特 定 室 等 」 と い う 。) 以 外 の 室 等 内 に 面 す る 部
分におけるものについては、この限りではない。
(2) 別 表 ( 八 )、( 九 ) 及 び ( 十 二 ) に 掲 げ る 官 庁 施 設 及 び 特 定 室 等 以
外の室等内に面する部分については、大地震動後、建築非構造部材の
損傷又は移動による被害が拡大しないものであること。
ロ 建築非構造部材は、建築設備の機能の維持を阻害しないように配慮さ
れたものであること。
四 建築設備の耐震性能
イ 建築設備の耐震性能の目標は、別表に掲げる官庁施設の種類に応じて
次によるものとすること。
(1) 別 表 ( 一 ) か ら ( 六 )、( 十 ) 及 び ( 十 一 ) に 掲 げ る 官 庁 施 設 に つ
いては、大地震動後、設備機器、配管等の損傷又は移動による被害が
拡大しないものであるとともに、必要な建築設備の機能を直ちに発揮
し、かつ、相当期間維持することができるものであること。また、必
要な建築設備の機能についての信頼性の向上が図られたものであるこ
と。
(2) 別 表 ( 七 ) か ら ( 九 ) 及 び ( 十 二 ) に 掲 げ る 官 庁 施 設 に つ い て は 、
大地震動後、設備機器、配管等の損傷又は移動による被害が拡大しな
いものであること。
- 4 -
別表
種
類
(一) 災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第二条第三号に
規定する指定行政機関が使用する官庁施設(災害応急対策を行う拠点と
なる室、これらの室の機能を確保するために必要な室及び通路等並びに
危険物を貯蔵又は使用する室を有するものに限る。以下(二)から(十
一 ) に お い て 同 じ 。)
(二) 災害対策基本法第二条第四号に規定する指定地方行政機関(以下「指
定 地 方 行 政 機 関 」 と い う 。) で あ っ て 、 二 以 上 の 都 府 県 又 は 道 の 区 域 を
管轄区域とするものが使用する官庁施設及び管区海上保安本部が使用す
る官庁施設
(三) 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、愛知県、大阪府、京都府及び兵
庫県並びに大規模地震対策特別措置法(昭和五十三年法律第七十三号)
第三条第一項に規定する地震防災対策強化地域内にある(二)に掲げる
もの以外の指定地方行政機関が使用する官庁施設
(四) (二)及び(三)に掲げるもの以外の指定地方行政機関が使用する官
庁施設並びに警察大学校等、機動隊、河川国道事務所等、開発建設部、
空港事務所等、航空交通管制部、地方気象台、測候所及び海上保安監部
等が使用する官庁施設
(五) 病院であって、災害時に拠点として機能すべき官庁施設
( 六 ) 病 院 で あ っ て 、( 五 ) に 掲 げ る も の 以 外 の 官 庁 施 設
(七) 学校、研修施設等であって、災害対策基本法第二条第十号に規定する
地 域 防 災 計 画 に お い て 避 難 所 と し て 位 置 づ け ら れ た 官 庁 施 設 (( 四 ) に
掲 げ る 警 察 大 学 校 等 を 除 く 。)
( 八 ) 学 校 、 研 修 施 設 等 で あ っ て 、 (七 )に 掲 げ る も の 以 外 の 官 庁 施 設 ((四 )
に 掲 げ る 警 察 大 学 校 を 除 く 。)
(九)社会教育施設、社会福祉施設として使用する官庁施設
(十) 放射性物質若しくは病原菌類を貯蔵又は使用する施設及びこれらに関
する試験研究施設として使用する官庁施設
(十一) 石油類、高圧ガス、毒物、劇薬、火薬類等を貯蔵又は使用する官庁
施設及びこれらに関する試験研究施設として使用する官庁施設
( 十 二 )( 一 ) か ら ( 十 一 ) に 掲 げ る 官 庁 施 設 以 外 の も の
備考
一
こ の 表 に お い て 、「 管 区 海 上 保 安 本 部 」 と は 、 海 上 保 安 庁 法 ( 昭 和 二 十
三年法律第二十八号)第十二条及び国土交通省組織令(平成十二年政令第
二百五十五号)第二百五十八条に規定する管区海上保安本部をいう。
二 こ の 表 に お い て 、「 警 察 大 学 校 等 」 と は 、 警 察 法 ( 昭 和 二 十 九 年 法 律 第
百六十二号)第二十七条に規定する警察大学校、同法第二十九条第四項に
規定する皇宮警察学校、同法第三十二条に規定する管区警察学校並びに同
法第五十四条に規定する警視庁警察学校及び道府県警察学校をいう。
三 こ の 表 に お い て 、「 機 動 隊 」 と は 、 警 察 法 施 行 令 ( 昭 和 二 十 九 年 政 令 第
百五十一号)第三条に規定する機動隊をいう。
四 こ の 表 に お い て 、「 河 川 国 道 事 務 所 等 」 と は 、 国 土 交 通 省 設 置 法 ( 平 成
十三年法律第百号)第三十二条及び地方整備局組織規則(平成十三年国土
交通省令第二十一号)第百四十条に規定する河川国道事務所、砂防国道事
- 5 -
務所、河川事務所、国道事務所及び営繕事務所をいう。
五 こ の 表 に お い て 、「 開 発 建 設 部 」 と は 、 国 土 交 通 省 設 置 法 第 三 十 四 条 に
規定する開発建設部をいう。
六 こ の 表 に お い て 、「 空 港 事 務 所 等 」 と は 、 国 土 交 通 省 設 置 法 第 三 十 九 条
及び地方航空局組織規則(平成十三年国土交通省令第二十五号)第三十五
条に規定される空港事務所、空港出張所、空港・航空路監視レーダー事務
所、航空路監視レーダー事務所、航空無線標識所、航空無線通信所及び航
空衛星センターをいう。
七 こ の 表 に お い て 、「 航 空 交 通 管 制 部 」 と は 、 国 土 交 通 省 設 置 法 第 四 十 条
に規定する航空交通管制部をいう。
八 こ の 表 に お い て 、「 地 方 気 象 台 」 と は 、 国 土 交 通 省 設 置 法 第 五 十 条 第 一
項に規定する地方気象台をいう。
九 こ の 表 に お い て 、「 測 候 所 」 と は 、 国 土 交 通 省 設 置 法 第 五 十 条 第 三 項 に
規定する測候所をいう。
十 こ の 表 に お い て 、「 海 上 保 安 監 部 等 」 と は 、 海 上 保 安 庁 法 ( 昭 和 二 十 三
年法律第二十八号)第十三条及び海上保安庁組織規則(平成十三年国土交
通省令第四号)第百十八条に規定する海上保安監部、海上保安本部及び海
上保安署をいう。
附 則
この告示は、公布の日から適用し、この告示の施行の際現に存する官庁施設及
び現に建築、修繕又は模様替えの工事中の官庁施設については、適用しない。
- 6 -
平成24年11月27日
北アルプス広域連合
一般廃棄物処理施設建設予定地選定会議
別添4
官庁施設の総合耐震計画基準(国土交通省中部地方整備局ホームページより)
1.耐震安全性の分類
耐震安全性の分類
施設の用途
対象施設
構造体
建築非
構造部
材
建築設
備
A類
甲類
A類
甲類
乙類
指定行政機関が入居する施設
指定地方行政ブロック期間が入
居する施設
東京圏、名古屋圏、大阪圏及び
地震防災対策強化地域にある指
定行政機関が入居する施設
Ⅰ類
指定地方行政機関のうち、上記
以外のもの及びこれに準ずる機
能を有する期間が入居する施設
Ⅱ類
病院、消防関係機関のうち、災害
時に拠点として機能すべき施設
Ⅰ類
上記以外の病院、消防関係施設
Ⅱ類
学校、研修施設等のうち、地域防
避難所として位置付け
災計画で、避難所として指定され
られた施設
た施設
Ⅱ類
A類
放射性物質又は病原菌類を取り
扱う施設、これらに関する試験研
究施設
Ⅰ類
A類
災害対策の指揮、情
報伝達等のための施
設
被災者の救助、緊急
医療活動、消火活動
等のた目の施設
危険物を貯蔵又は使
用する施設
甲類
石油類、高圧ガス、毒物等を取り
扱う施設、これらに関する試験研
究施設
Ⅱ類
A類
多数の者が利用する
施設
文化施設、学校施設、社会教育
施設、社会福祉施設
Ⅱ類
B類
乙類
その他
一般官公庁施設
Ⅲ類
B類
乙類
参考) 必要保有水平耐力×1.5 Ⅰ類
必要保有水平耐力×1.25 Ⅱ類
必要保有水平耐力×1.0 Ⅲ類
-1-
2.耐震安全性の目標
部位
構造体
分類
耐震安全性の目標
Ⅰ類
大地震動後、構造体の補修をすることなく建築物を使用
できることを目標とし、人命の安全確保に加えて十分な機
能確保が図られている。
Ⅱ類
大地震動後、構造体の大きな補修をすることなく、建築物
をしようできることを目標とし、人命の安全確保に加えて
十分な機能確保が図られている。
Ⅲ類
大地震動により構造体の部分的な損傷は生ずるが、建築
物全体の耐力の低下は著しくないことを目標とし、人命の
安全確保が図られている。
大地震動後、災害応急対策活動や被災者の受け入れの
A類
建築非構造部材
円滑な実施、又は危険物の管理のうえで、支障となる建
築非構造部材の損傷、移動等が発生しないことを目標と
し、人命の安全確保に加えて十分な機能確保が図られて
いる。
B類
大地震動により建築非構造部材の損傷、異動などが発生
する場合でも、人命の安全確保と二次災害の防止が図ら
れている。
甲類
大地震動後の人命の安全確保及び二次災害の防止が図
られていると共に、大きな補修をすることなく、必要な設備
機能を相当期間継続できる。
乙類
大地震動後の人命の安全確保及び二次災害の防止が図
られている。
建築設備
-2-
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