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平成28年熊本地震における民間賃貸住宅借上げ制度実施要領
平成28年熊本地震における民間賃貸住宅借上げ制度実施要領 (趣旨) 第1条 この要領は,平成28年熊本地震における災害(以下「当該災害」という。 )により,住居を失 い,又は使用することができず,自らの資力では住居を確保することができない被災者に対して,災 害救助法(昭和22年法律第118号。以下「法」という。 )に基づき,鹿児島県(以下「本県」という。 ) が応急仮設住宅として借り上げる民間賃貸住宅(以下「借上げ住宅」という。 )を供給する制度(以 下「制度」という。 )を実施するために必要な事項について定めるものとする。 (入居対象者) 第2条 借上げ住宅に入居できる者は,次の各号の全ての要件を満たす者とする。 ⑴ 当該災害発生時に熊本県に居住し,本県に避難してきた者 ⑵ 当該災害により次のいずれかに該当する者 ① 住居の全壊又は大規模半壊により居住する住宅がない者 ② 二次災害等により住宅が被害を受ける恐れがある,ライフライン(水道,電気,ガス,道路 等)が途絶している,地すべり等により避難指示等を受けているなど,長期にわたり自らの住 居に居住できないと市町村長が認める者 ③ 「半壊」であっても,住み続けることが危険な程度の傷みがあったり,生活環境保全上の支障 となっていることなどにより取り壊さざるを得ない家屋を解体・撤去することに伴い,自らの 住居に居住できない者 ⑶ 自らの資力をもってしては住居を確保することができない者 ⑷ 当該災害により法に基づく住宅応急修理制度を利用していない者 (対象となる賃貸住宅) 第3条 借上げ住宅の対象となる民間賃貸住宅は,原則として,次の各号の全ての条件を満たすものと する。ただし,第4号については,特別の事情がある場合においては,この限りでない。 ⑴ 前条で規定する入居対象者で構成する世帯(以下「対象世帯」という。 )に係る応急仮設住宅と して使用されることについて,その貸主(所有者)から同意を得ているものであること。 ⑵ 県,貸主及び入居者との間において賃貸借契約が締結された上で,対象世帯に提供されるもので あること。 ⑶ 管理会社等により賃貸可能と確認されたものであること。 ⑷ 家賃が,1か月当たり原則6万円(世帯員が5名以上(未就学児を除く。 )である場合は9万円) 以下であること。 (費用負担) 第4条 借上げ住宅に係る費用は,原則として,県及び入居者がそれぞれ次の各号により,負担するも のとする。 ⑴ 県が負担する費用 ① 家賃(前条第1項第4号によるものとする。 ) ② 礼金(家賃の1か月分を限度とする。 ) ③ 仲介手数料(家賃の0.54か月分を限度とする。 ) ④ 退去修繕負担金(家賃の2か月分を限度とする。 ) なお,借上げ住宅の明け渡し時における原状回復(通常損耗及び経年劣化を含む。 )に要する 費用に充てるものとする。 ⑤ 火災保険等損害保険料(1年当たり1万円を限度として,県が加入する。 ) ⑵ 入居者が負担する費用 光熱水費,管理費,共益費その他前号以外の費用 (借上げ住宅の賃貸借契約) 第5条 借上げ住宅に係る賃貸借契約は,貸主,県(借主)及び入居者の3者により締結する。 (入居期間) 第6条 借上げ住宅の入居期間は,最長2年間とする。 (契約の手続) 第7条 市町村は,被災者に対してこの制度について周知を図るとともに,説明及び相談対応を行う。 2 借上げ住宅への入居を希望する被災者(以下「入居希望者」という。 )は,この制度による借上げ であることについて貸主又は仲介業者から同意を得た上で住宅を選定し,以下の書類を居住しよう とする又は現に居住している本県市町村に提出する。 ⑴ 民間借上げ住宅入居申込書(様式1) ⑵ り災証明書(第2条第1項第2号①及び③に該当する場合に提出) ⑶ 説明事項確認書(様式2) ⑷ 暴力団員の照会等に係る「同意書」 (様式3) ⑸ 応急仮設住宅としての使用に係る「同意書」 (様式4) ⑹ 入居条件の遵守使用等に係る「誓約書」 (様式5) ⑺ 住民票 3 入居希望者は,契約の締結及び履行並びに契約代金の請求及び受領に関する一切の権限を代理人に 委任する場合は,前条に規定する各号のほかに,委任状(様式6)を提出する。 4 市町村は,入居希望者から提出された書類に不備等がないか確認の上,県に提出する。 なお,その場合,入居希望者が第2条第1項第2号②に該当する場合は,申立書(様式7)を申込 書に添付するものとする。 5 県は,市町村から提出された書類を審査の上,適当と認める場合は,入居希望者又は仲介業者に契 約書(様式8) (3部)及び支払先申出書(様式9)の提出を依頼する。 6 県は,提出された契約書の内容が適正と認める場合は契約を締結し,2通を入居希望者又は仲介業 者に送付する。 7 締結した契約書は,貸主,県及び入居希望者において各1通保管する。 8 県は,第4条第1項第1号に掲げる家賃及び一時金等(以下「家賃等」という。 )を,契約書及び 支払先申出書に基づき支払うものとする。 (既に入居している者の取扱い) 第8条 第2条に規定する入居対象者のうち,第3条に規定する条件を満たす民間賃貸住宅に既に入居 していた者については,貸主の同意が得られた場合は,この制度に基づく手続を行うことにより,当 該住宅を借上げ住宅とすることができる。 2 前項の場合,入居した日からこの制度を利用して入居した者とみなし,入居者から「家賃等代理受 領承諾申請書(様式10) 」により支払い済みの家賃等の申請があれば,県から支払うものとする。 ただし,第4条第1項第1号⑤は除く。 (退去の手続) 第9条 入居者は,契約期間の途中で借上げ住宅を退去する場合は,退去の1か月前までに「民間借上 げ住宅退去届(様式11) 」を県に提出しなければならない。 (雑則) 第10条 この要領に定めるもののほか,この要領の施行に関し必要な事項は,その都度熊本県に協議の 上定める。 (附則) この要領は,平成28年8月15日から施行する。