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高次元臨界高階重力

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高次元臨界高階重力
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高次元臨界高階重力
山口大院理工 KS SSI2013: 9 月 4 日 (水) 14:30-14:55
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This talk is based on
Critical Higher Order Gravities in Higher Dimensions,
PRD88 (2013) 044035 [7 pages], arXiv:1306.5059,
by Nahomi Kan, Koichiro Kobayashi and Kiyoshi Shiraishi.
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高階微分を含む重力理論ではスカラー自由度が現れること
が知られているが,近年,3 次元重力理論 (New Massive
Gravity) (及び 4 次元以上への一般化 (Critical Gravity と
呼ばれている) の研究において,スカラー自由度が分離する
特別な場合があることがわかった。
われわれは一般高次元への拡張を視野に入れ,
Meissner-Olechowski 重力を出発点に高階微分を含むモデ
ルを考えたところスカラー自由度が現れず,また critical な
結合定数をもつ高階微分重力モデルを構築できることを見出
した。
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目次
§1. Introduction
§2. 背景場の方法
§3. Critical Gravity
§4. 高階微分重力理論への拡張
§5. More Higher Order Gravity
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§1. Introduction
アインシュタイン重力 は (摂動論的) 場の理論としてユニタリー性
OK,しかしくりこみ可能ではない [負の質量次元を持つ結合定数]
くりこみ可能重力理論のために,高階微分 (曲率) 項を作用に付加
一般に,スピン 2 の massless graviton に加えて,スピン 2・ス
ピン 0 の massive graviton が伝播モードとして出現する。
massive スピン 2 はゴーストモード・・・ユニタリー性は破綻
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AdS 時空 (負の定曲率時空) で,理論に含まれるパラメータ間の適
当な調整→massive スピン 2 が無くなる・・・Critical Gravity
・理論は繰り込み可能かつユニタリー(?)
・量子重力理論の toy-model(?)
われわれは,Critical Gravity を導く,高次元で高階微分項を含
む作用を構築する。
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§2. 背景場の方法
計量テンソル→
(背景場+量子場)
(以下,bar のついたものはすべて背景場のみからつくられるもの)
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Einstein-Hilbert term + cosmological term
・Einstein 方程式の解→背景場
(Λ<0…AdS 時空)
・線形化された量子場の方程式
(
←一般座標変換不変性)
(transverse and traceless mode は massless (graviton))
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§3. Critical Gravity
曲率の2次を含む (H. Lu and C. N. Pope, PRL 106 (2011) 181302)(注:表記は異なる)
ここで
・massive scalar mode は無い (
におけるリッチとスカラー曲率の割合による)
・線形化された量子場の方程式
ゲージ条件
をおくと運動方程式より
transverse and traceless mode の運動方程式
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→ massless and massive spin-2 modes
1
1
1
( p2(p2+m2) ∼ p2 − p2+m2 ゆえに massive mode は「ゴースト」,
ユニタリー性を破る元)
3次元では massless mode は伝播しないので,符号を反転して massive graviton のモ
デル ができる (New Massive Gravity, E. A. Bergshoeff, O. Hohm and P. K. Townsend,
PRL 102 (2009) 201301)
Critical Coupling α=∞ ・・・(massive mode→massless)
(Log mode が出る!)
このときのラグランジアンは
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§4. 高階微分重力理論への拡張
Meissner-Olechowski 重力 (K. A. Meissner and M. Olechowski,
PRL 86 (2001) 3708)
一般化クロネッカーデルタ
と
Schouten テンソル
からつくられた
(MO 項 ) の 線形結合 で表されたラグランジアンでは, massive
scalar mode は現れない。
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注:
Lovelock ラグランジアンは
Weyl テンソルは
C
C
μσ
μ
σ
σ
μ
μ
σ
σ
1
=R
−
δ R +δ R −δ R −δ R
βα
βα
β
α
α
β
α
β
β
D−2
μ
σ
μ
σ
1
−
δ δ −δ δ
R
β
α
α
β
(D−1)(D−2)
μσ
βα
μσ
=0 のとき, R
μσ
βα
∝δ
[μ
[β
S
μ
α
σ]
α]
([] は反対称化を表す)
なので,Lovelock ラグランジアンと MO ラグランジアンは等価
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曲率の O(h) の部分を
のように表す。このとき,Schouten テンソルの O(h) の部分は
と表される。
これを使った次のような invariant をつくる:
これは MO 項の線形結合であることに注意。
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一方で
(これは前に見た Critical Gravity のラグランジアン),そして
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これは,hの2次のラグランジアンとして,係数を除き前出の
Critical Gravity と同一である。
したがって,高階重力作用
は Critical Gravity を導く
(運動方程式が宇宙項Λの AdS 背景場を解に持つことは容易に確かめられる)。
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§5. More Higher Order Gravity
Lovelock tensor
から,一般化された Schouten テンソル
をつくる。
一般化された Schouten テンソルを MO 項の Schouten テンソル
の代わりに用いれば,スカラー自由度が decouple する理論を導く,
さらに高階微分項をつくることができる。
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§6. Summary and outlook
高次元高階重力理論から Critical Gravity が導かれることを示した。
課題
BHなど様々な古典解と物理量 (質量,エントロピー)
他の古典解 (真空) の存在とその物理について
物質場を含む高次元臨界高階重力理論
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Thank you!
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