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Critical Archive vol.3
シンポジウム:「批評 前/後ーー継承と切断」
日 時 : 2015 年 10 月 3 日 ( 土 ) 15:00-17:00 (14:30 開 場 ) 会 場 : 東 京 国 立 近 代 美 術 館 B1F 講 堂 (東 京 都 千 代 田 区 北 の 丸 公 園 3-1) 参 加 方 法 : 申 し 込 み 不 要 、 無 料 登 壇 者 : 沢 山 遼 (美 術 批 評 ) *進 行 土 屋 誠 一 (美 術 批 評 家 、 沖 縄 県 立 芸 術 大 学 准 教 授 ) 成 相 肇 (東 京 ス テ ー シ ョ ン ギ ャ ラ リ ー 学 芸 員 ) 松 井 茂 (詩 人 、 情 報 科 学 芸 術 大 学 院 大 学 准 教 授 ) 李 美 那 (神 奈 川 県 立 近 代 美 術 館 主 任 学 芸 員 ) 主 催 : ユ ミ コ チ バ ア ソ シ エ イ ツ http://www.ycassociates.co.jp/ この度、ユミコチバアソシエイツでは、「美術批評の批評」をテーマに、戦後美術批評を再配置することを目的と
したプロジェクト『批評 前/後ーー継承と切断 Critical Archive vol.3』を発足しました。
第二次大戦を通して新たな絵画的諸問題に直面した画家たちの実践を取り上げながら、その思考が戦後の活
動にいかに表出されたかを論じた書籍『前夜/前線―Critical Archive vol.2』を継承し、本企画は、複数の時代/人
材を繋ぐ結節点である 1950 年代前後の美術批評を軸として、戦前から戦後にかけて展開されてきた現代美術批
評を再考し、今後私たちが美術批評とどのように向き合っていくべきなのかを探求します。
本シンポジウムでは、企画者の沢山遼氏の他、来春〜夏に刊行予定である書籍の執筆者である土屋誠一、成
相肇、松井茂の各氏に加え、李美那氏を迎え、批評家や学芸員として活動されている各者それぞれの見解を持
ち寄り美術批評についての意見を交わします。是非ともご聴講ください。
■開催にあたって
戦前から戦後にかけての日本の芸術批評は、中井正一、瀧口修造、花田清輝らを経て、美術の分野では、
美術批評の御三家と呼ばれる針生一郎、中原佑介、東野芳明へと引き継がれた。戦後の美術ジャーリズム
において、針生、中原、東野の批評は、微妙かつ周到な棲み分けがなされていたように見える。その一方
で、その批評はいずれも、それぞれの立場から、花田清輝をはじめとする戦前に企図されたさまざまな批
評的概念を継承あるいは部分的に接ぎ木するものだった。かつて、これら戦前の批評と戦後の批評とを結
節する主要な舞台として、『美術批評』という名の雑誌が存在した。
『美術批評』の名が示すように、その媒体は、「批評を批評」し、批評を主導する場として、批評相互
の緊張関係を構築することを目的とする場でもあった。とくに 1950 年代の後半において、『美術批評』
では、さまざまな批評的概念が、複数の書き手を往還し、沸騰していた。そこは、批評的アイデアの継承
や誤読、あるいはその無軌道な変節や修正が行なわれる場でもあった。
おそらく、遅れてきた私たちが美術批評を「読む」ことにおいて重要なのは、個々の書き手の活動の総
体からそのテクストを照射することではなく、複数の批評家のあいだを無軌道に漂い、転移し、置換され
てきた批評的アイデアを、複数の批評家のテクストの閾で思考することではないだろうか。その過程で、
読売アンデパンダンや「具体」「もの派」などの戦後前衛の展開と美術館制度の充実と成立のなかで、戦
後美術批評が、過去の批評概念を再活用しつつ、新時代の動向を活性化させることに成功するが、同時に
いかに多くのものを失い、あるいはその可能性を歪め、殺してきたのか、あるいは、なにに挫折してきた
のか、等々のことが、明らかにされるのではないだろうか。
テクストをテクストの主体から開放することによって、どのような風景が見えてくるのか――。この企
画では、現代美術批評が徐々に独自の展開を見せ始めた 1950 年代の交差的な批評実践とその言説空間を
中心として、美術批評の意義とその可能性を再考してみたいと思う。
2015 年 9 月
沢山 遼
■登壇者プロフィール
沢山 遼(さわやま りょう)
1982 年生まれ。武蔵野美術大学大学院造形研究科修了。美術批評。
主な論考に「差異と関係—―ジョセフ・アルバースとブラック・マウンテン・カレッジの思想」(『ART TRACE PRESS 03』、
ART TRACE、2015 年)など。
土屋 誠一(つちや せいいち)
1975 年、神奈川県生まれ。美術批評家、沖縄県立芸術大学准教授。多摩美術大学大学院修了。共著に『拡張する戦
後美術』(小学館、2015 年)、『『美少女戦士セーラームーン』研究論集』(少女マンガの表象研究会、2015 年)、『キュレ
ーションの現在』(フィルムアート社、2015 年)、『現代アートの巨匠』(美術出版社、2013 年)、『実験場 1950s』(東京国
立近代美術館、2012 年)など。展覧会企画に「「反戦」 来るべき戦争に抗うために」(SNOW Contemporary、2014 年)
など。
成相 肇(なりあい はじめ)
1979 年生まれ。東京ステーションギャラリー学芸員。府中市美術館学芸員を経て、2012 年から現職。同年より「基礎芸
術 Contemporary Art Think-tank」。専門は戦後日本のアヴァンギャルド。主な企画展に「石子順造的世界―美術発・マ
ンガ経由・キッチュ行」(2011-2012 年、第 24 回倫雅美術奨励賞)、「冨永大尚+末井史裕+冨田大彰+森井浩裕+末
田史彰+森永浩尚」(2010 年)、「不幸なる芸術」(2011 年)、「植田正治のつくりかた」(2013-2014 年)、「ディスカバー、
ディスカバー・ジャパン 「遠く」へ行きたい」(2014 年)など。
松井 茂(まつい しげる)
1975 年東京生まれ。詩人、情報科学芸術大学院大学(IAMAS)准教授。詩集に『同時並列回路』『量子詩』『オルガ・ブ
ロスキーの墓』(Aloalo International、2006)『音声詩 時の声』(photographers' gallery、2010)など。編著に『虚像の時
代 東野芳明美術批評選』(河出書房新社、2013)『日本の電子音楽 続 インタビュー編』(engine books、2013)。論文
に「今野勉 ラディカルなテレビ表現をするレジスタンス」(『放送研究と調査』、2015)など。展覧会の監修に「磯崎新
12×5=60」展(ワタリウム美術館、2014)など。
李 美那(り みな)
1966 年東京生まれ。神奈川県立近代美術館主任学芸員。東京藝術大学大学院美術研究科修了、1993 から 2003 年
まで静岡県立美術館学芸員。主な企画に、「東アジア/絵画の近代 油画の誕生と展開」(1999-2000 年、静岡県立美
術館他)、「アルベルト・ジャコメッティ」(2006 年、神奈川県立近代美術館他)、「アントニー・ゴームリー TWO TIMES IN
葉山」(2012-13 年、神奈川県立近代美術館)、「日韓近代美術家のまなざし―『朝鮮』で描く」(2015-16 年、神奈川
県立近代美術館他)。主な論考に『日韓近代美術―二重性を越えて』(「日韓近代美術家のまなざし」展図録)、『李王
家徳寿宮日本美術品展示―植民地朝鮮における美術の役割』(「東アジア/絵画の近代」展図録)など。
■出版
「批評 前/後ーー継承と切断 Critical Archive vol.3」として、各執筆者による研究冊子を刊行いたします。
※2016 年春〜夏の刊行を予定しています。
執筆者: 沢山遼(美術批評)、土屋誠一(美術批評家、沖縄県立芸術大学准教授)、成相肇(東京ステーションギャ
ラリー学芸員)、松井茂(詩人、情報科学芸術大学院大学准教授)、野田吉郎(表象文化論、美術批評)
編集: 櫻井拓
デザイン: 小沼宏之
仕様: A5 サイズ、和英表記、他未定
発行: ユミコチバアソシエイツ
--------------------------------------------------------------------------------------------------------【本企画に関するお問合せ】
ぜひ貴社にて御紹介くださいますよう宜しくお願い申し上げます。尚、御質問および画像データの御依頼は下記までご連絡下さい。
ユミコチバアソシエイツ 担当:千葉 広報担当:鈴木
〒160-0023 東京都新宿区西新宿 4-32-6 パークグレース新宿#316 Tel: 03-6276-6731 e-mail: [email protected]
website::www.ycassociates.co.jp 営業時間:12:00-19:00 定休日:日・月・祝日
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