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小型モーター用のブラシの加工
第 11 回 本連載では、プレス加工を製品側から眺め、図と写真で理解しながら加工の仕方をわかりやすく解説します。 小型モーター用のブラシの加工 小型モーター用のブラシの加工方法を知る。 小型モーターのブラシの特徴 小型直流モーターの構造を図 1 に示す。 コンミテータ ブラシはコンミテータに電流を流す接点で マグネット エンドベル モーターケース ある。 シャフト ブラシは常にコンミテータに接し、回転 するロータのコイルに電流を流す。ブラシ は一定の圧力でコンミテータに接し、振動 等で接続(通電)が途切れることがないよ うにしてある。また、接続部分の摩耗を押 軸受け 軸受け さえるため、カーボンが埋め込まれている。 ロータ ロータ ブラシ 図 1 小型直流モーターの構造 ブラシの加工 ブラシは一種の板ばねといえる。同時に電流を流す端子でもある。ばね性と導電性を備えた特性の良 い材料としてはベリリウム銅がある。熱処理されたベリリウム銅は大変優れたばね特性を示すことから、 ブラシにはよく使われている。材料板厚は 0. 15 mm 程度のものが多い。 ブラシは複雑な形状をしているものが多く、材料板厚も薄いことから順送り加工でつくられることが 多い。そのいくつかを解説する。 A 単純形状のブラシ加工 1 B 単純形状のブラシ加工 2 ブラシの加工 C やや複雑なブラシ加工 D 複雑なブラシ加工 やまぐち ふみお:所長/〒195−0074 東京都町田市山崎町 1380−G−1005/TEL : 042−793−7422/FAX : 042−793−4936 94 プ レ ス 技 術