...

広島県警察速度管理指針

by user

on
Category: Documents
19

views

Report

Comments

Transcript

広島県警察速度管理指針
広島県警察速度管理指針
平成28年
交通事故の発生状況を見ますと,車両の走行速度の低下が交通事故の発生抑止や被害の
軽減に結びついており,交通事故を減少させるためには,速度規制や取締りなどにより,適切
に速度を管理する必要があります。
そこで,県警察では,速度管理の必要性・在り方についての認識を県民の皆様と共有し,速
度管理による交通事故抑止活動を推進するため,「広島県警察速度管理指針」を取りまとめ,
公表しています。
広島県における総合的な速度管理の必要性
交通事故の発生状況(H27)
走行速度と対歩行者事故等の関係
○ 第一当事者が原付以上の車両を運転中
に発生した死亡事故の件数は86件で,その
うち4割の39件が規制速度を超えている。
○ 事故直前の速度が高いほど,致死率
が高くなる。
(事故直前の速度が,40km/hを超えると
死亡事故となる確率が急激に上昇)
○ 衝突時の速度が30km/hを超えると歩行
者の致死率が上昇する。
事故直前速度と致死率の関係
9.00%
8.00%
7.00%
6.00%
5.00%
4.00%
3.00%
2.00%
1.00%
0.00%
衝突時の走行速度と歩行者が致命傷となる確率
1~ 11~ 21~ 31~ 41~ 51~ 61~ 71~ 81~
10km 20km 30km 40km 50km 60km 70km 80km 90km
/h
/h
/h
/h
/h
/h
/h
/h
/h
致死率 0.32% 0.20% 0.46% 0.68% 2.33% 4.49% 2.70% 5.00% 8.33%
衝突時
30km/h
50km/h
致死率
10%
80%以上
規制速度の遵守による被害の軽減
重傷以上の交通事故発生件数の推移
○ 規制速度を超えた事故の致死率は,規
制速度を遵守した事故の約10倍となる。
○ 事故の多くは,前方不注意や安全不確
認等が原因と認められるが,致死率は,速
度違反を原因とする事故が50%と最も高い。
○ 過去3年ごとの重傷以上の交通事故は,
大幅に減少しており,総合的な速度管理に
よる交通事故の抑止効果が認められる。
※ 重傷以上の交通事故
負傷程度が1ヶ月以上の治療を要するもの及び
死亡のもの
規制速度遵守・超過別致死率
6.00%
5.89%
5.00%
過去3年(平均)ごとの交通事故の推移
約10倍
4.00%
3.00%
8000
7000
6000
5000
4000
3000
2000
1000
0
2.00%
1.00%
0.57%
0.00%
規制速度遵守
規制速度超過
法令違反と致死率の関係
60.0%
50.0%
40.0%
30.0%
20.0%
10.0%
0.0%
50.0%
33.3%
4.5%
1.8%
0.7%
0.6%
8.1%
0.3%
0.5%
最高速
通行区 歩行者 優先通 前方不 ハンド 安全不
酒酔い
その他
度
分
妨害
行
注意 ル操作 確認
致死率 50.0% 33.3% 4.5%
1.8%
0.7%
0.6%
8.1%
0.3%
0.5%
600
500
400
300
7141
5740
5004
4573
200
100
H16-18
H19-21
H22-24
H25-27
重傷事故
7141
5740
5004
4573
死亡事故
517
392
357
320
0
広島県警察における総合的な速度管理の内容
交通事故発生状況(平成27年)
交通事故発生件数11,152件,死者数95人,負傷者数13,865人
生活道路
(市町道)
発
生
状
況
道
路
の
分
類
ご
と
の
目
標
の
提
示
主
な
路
線
・
地
域
高速道路等
(高速隊管轄の高速自動車国道+自動車専用道路)
・交通事故発生件数4,849件
(重傷以上699件(内数))
・死者数29人
・負傷者数5,717人
・交通事故発生件数5,640件
(重傷以上696件(内数))
・死者数57人
・負傷者数7,280人
・ 交通事故発生件数190件
(重傷以上34件)
・ 死者数7人
・ 負傷者数319人
(交通事故の特徴)
・全発生件数の4割が生活道路で発生してい
る。
・時間帯別では,朝夕の通勤通学時間帯の発
生が多く,「対歩行者」,「対自転車」の事故割
合が高い。
・速度が起因する事故のうち,「正面衝突」が
3割を占める。
・速度が起因する事故による致死率は,生活
道路での全発生件数に占める致死率の5倍。
(交通事故の特徴)
・全発生件数の5割が幹線道路で発生してい
る。
・時間帯別では,「16-20時」の発生が多く,
「対歩行者」,「正面衝突」の事故割合が高
い。
・速度が起因する事故のうち,「単独事故」が
半数を占める。
・速度が起因する事故による致死率は,幹線
道路での全発生件数に占める致死率の1倍。
・幹線道路のうち,国道では,速度が起因す
る事故の7割が非市街地で発生している。
(交通事故の特徴)
・高速道路等で発生した事故の6割を山陽自
動車道が占めている。
・時間帯別では,「8-12時」及び「16-20時」の
発生が多い。
・事故形態では,追突事故が6割を占める。
・速度が起因する事故のうち,「単独事故」が
7割を占める。
・速度が起因する事故の7割が夜間に発生し
ている。
・速度が起因する事故による致死率は,高速
道路等での全発生件数に占める致死率の7
倍。
(目標)
・通り抜け等通過車両の速度抑制
・歩行者及び自転車利用者の安全確保に資
する面的な低速度規制(「ゾーン30」等)の検
討
・交通安全意識(歩行者保護等)の醸成
(目標)
・円滑な交通に配意した交通規制
・走行車両の規制速度遵守による交通事故
の抑止及び被害軽減
・沿線住民に配意した振動・騒音対策及び物
流基幹道路としての効用最大化
(目標)
・円滑な道路交通の確保
・走行車両の規制速度遵守による交通事故
の抑止及び被害の軽減
・適正な交通管理により,道路交通の円滑と
交通安全の両立を図る。
・交通事故抑止及び被害の軽減を図るため,
朝夕における速度取締り,パトカー等による
警戒活動を実施する。
・速度規制遵守と交通弱者保護を働きかける
運転者教育と広報啓発活動を実施する。
・交通事故の抑止に加え,円滑な交通にも配
慮した交通規制の見直しを行う。
・速度取締り及びパトカー等による警戒活動
により,規制速度遵守を促す。
・各警察署が公表する速度取締り指針によ
り,ドライバーに対し自発的な速度規制遵守
を促す。
・情報板等を活用した広報啓発活動を実施す
る。
・実勢速度や道路構造を考慮し,道路管理者
等と協議の上,適宜最高速度規制見直しを
検討するほか,安全施設の設置による適正
な走行速度を維持する。
・交通事故分析に基づいた速度取締り指針を
策定,指針に沿った取組を推進する。
・SAの情報掲示板やホームページ等におい
て速度超過の危険性等について情報発信す
る。
「ゾーン30」の整備地区及び予定地区
・ 広島市:中区広瀬町,安佐南区伴南4丁
目,安佐北区口田2丁目等
・ 呉市:広塩焼2丁目
・ 三原市:円一町2丁目
・ 竹原市:本町1丁目,忠海中町
・ 福山市:新涯町1丁目,東川口町2丁目等
・ 安芸郡府中町:瀬戸ハイム
・ 安芸郡熊野町:呉地5丁目
各警察署,高速道路交通警察隊では,管轄する地域ごとの交通事故実態や速度取締りの
重点路線,時間帯等を示した「速度取締り指針」を策定しておりますので,そちらをご覧くだ
さい。
※「ゾーン30」
最高速度30km/hの区域規制を実施し,
生活道路における歩行者等の安全な通
行を確保するもの。
分
類
ご
と
の
施
策
の
例
示
幹線道路
(国道+県道)
ゾーン30
薄暮・夜間帯キャンペーン
簡易情報板の設置
Fly UP