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昭和40年(1965年)本場讃岐(香川県)で起こった“とんでもない事件”から今年で50年。
その事件が現在の大発展を生んだ近代史 、“本物の讃岐うどん”を知る事の大切さ、そして
“ 成 功 ・繁盛の絶対条件 ”な どを史実に 基づき解説 ・ ・ ・・ ・ これから開業を目指す 人は 必見 !
成功確率が高まる!
この史実を知る事で
讃岐うどん
の
近代史
激動の50年
はじめに ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
一. 本 物 の 讃 岐 う ど ん と は
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
( 1 )
( 2 )
二. 讃 岐 う ど ん の 発 展 を 阻 害 す る 多 く の 現 実 ! ・ ・ ( 3 )
三. 讃 岐 う ど ん の 課 題 と 魅 力 ! ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ( 4 )
四. 讃 岐 う ど ん の 近 代 史 と は ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ( 4 ~ 7 )
五. 成 功 確 率 を 高 め る 5 つ の 条 件 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ( 8 )
六. さ ぬ き う ど ん 技 術 研 修 セ ン タ ー ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ( 9 ~ 1 1 )
七. 讃 岐 う ど ん 製 法 と 製 麺 機 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ( 1 1 ~ 1 2 )
八. 讃 岐 う ど ん 製 法 「 手 打 ち 」 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
( 1 2 ~ 1 4 )
九. 加 水 量 の 推 移 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ( 1 5 )
十. 讃 岐 う ど ん 製 法 「 手 打 ち 式 製 麺 機 」 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ( 1 6 ~ 1 8 )
十一. ダ シ に つ い て ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
( 1 8 )
十二. 日 本 の 麺 専 門 家 組 織 「 さ ぬ き 麺 機 J A P A N 」 ・ ・
(19)
十三. 最 新 の 進 化 し た 製 麺 機 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
( 1 9 ~ 2 0 )
おわりに ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
( 2 1 )
讃岐うどんが全国に認知されてから今年で50年
大発展を遂げた“讃岐うどん”がいつ頃からどのように現在に至ったのか、その経緯を
知 る 人 はほ と んど い ま せ ん 。 そ の 歴史 の “ 生き 証 人” と し て さぬ き 麺 機 代表 岡 原 雄二
が 歩 ん だ 麺 業 界 5 0 年 の 実 体 験 か ら 『 本 物 』 の 讃 岐 う ど ん と は 何 か を お 伝 え し ま す 。
2015.04
さぬき麺機株式会社
代表取締役 岡原 雄二
はじめに・・・
私は、1965年(昭和40年)に讃岐うどんの機械化にかかわり今年で50年目になります。
まさに私が歩んで来たこの50年間が讃岐うどんの近代史そのものであり、讃岐うどんの発展の過程をじか
に実体験した数少ない一人と思います。そして多くの現場に立ち会い、問題と向き合い、そして沢山の讃
岐うどん職人とのかかわりの中で讃岐うどん製法を忠実に再現した製麺機を開発してきました。さらにそ
の製法を正しく伝えるため、また魅力と可能性を専門店経営に活かして頂く為「さぬきうどん技術研修セ
ンター」を開設して既に40,300名以上の方々に技術指導をさせて頂きました。
1970年(昭和45年)頃からの第一次讃岐うどんブームから現在の第四次ブームまで、その移り変わりを知
る“生き証人”として過去から現在に至るまで、そして今何が起こっているのかをぜひお伝えしたいと思い
ます。また、その間に日本の麺業界が讃岐うどんの機械化に多大な影響を受け、全国の麺の品質が高
品質化に向かい、うどんもラーメンも麺類全体が「多加水化」という品質での競合の時代に至るなど讃岐う
どんのコシと粘り、ソフトでモチモチした食感の美味しさは日本の麺業界をも一新したのです。
そのような史実を知り、今の時代から将来に於いて何が最も大切なのかをぜひ感じ取って頂きたいと思
います。最初から厳しい事を言いますが、表面だけのきれい事だけでは讃岐うどん事業は失敗します。
マスコミなどで報道される表面だけの華やかさではなく、これから自分の人生をかけ、夢を実現したいなら
ば真剣に現実を直視してください。
• ≪質問1≫・・・・・現在のように「讃岐うどん」が大発展を遂げたのはいつ頃からかご存知ですか?
[答え] それは「讃岐うどん」数百年の長い歴史の中でここ50年間の出来事なのです。
• ≪質問2≫・・・・・あなたは、本当に美味しく、人に紹介できる讃岐うどん店は何店ありますか?
• ≪質問3≫・・・・・讃岐製法を正しく学べるところを知っていますか?
• ≪質問4≫・・・・・今最も美味しいと言われる讃岐うどんの食感をご存知ですか?
[答え] 2~4の答えはこれからの説明の中でぜひ知って欲しい事なのです。
私は最近どうも気掛かりな事があります。
一つは、多くの開業希望者が讃岐うどんの知名度やブランド力を信じ、またセルフ店の行列に成功を夢
見て本来絶対に知るべき「本物の讃岐うどんの品質そのものを知っている人がいない事」です。
もう一つは現在の経営者が自分のうどんのレベルを知っているのかどうか又は知ろうとしない事です。
とにかく本物の讃岐うどんを知り原点からスタートする事、そして進化した最新製法を知るべきと思い
ます。ブームの最中はたとえ品質に問題があろうとも何でも『讃岐うどん』で通用しました。
しかし、ブームではなくすでに定着したと言われる讃岐うどんの美味しさについて、本当に知って頂きた
い事、学んで頂きたい事が沢山あるのです。現在、讃岐うどんにかかわっている人達でも近代史や発展
の過程、そして基本製法など専門的に多くの事を知っている人は少ないのです。この50年間に私の体験
した多くの出来事、そして製麺機メーカーの立場からぜひお伝えしたい事を順次説明させて頂きます。
【昔のうどん店(食堂)】
【現代のうどん専門店】
長田 in 香の香 様
1
山越うどん 様
讃岐うどんで成功する方法
まず『本物』を知る事!
一、本物の讃岐うどんとは!
大ブームとなり、全国に定着し、確実な成長を続ける『讃岐うどん』について、まず知って頂きたい事は
『本物』とは何か!です。現在本場讃岐の香川県には約650軒のうどん店があり、本場讃岐でベスト100
あるいはベスト20に入る店などと紹介され一躍全国の人たちに人気店が知られる事となりました。
マスコミの力はすごいもので、弊社の近くにある香川県内で、そして全国で常時食べログのトップクラスに
登場する程の人気度を誇る「須崎食料品店」はナビを利用してもなかなか到達できない立地にあり、メ
ニューは「醤油うどん」しかありません。
そこに地元はもとより全国の人が行列を作り、昼頃には売り切れとなります。そのうどんは、非常に丁寧に
丁寧にネリと鍛えを行い、しっかり熟成して打ちたて茹でたてのうどんに醤油をかけて食べるだけで
「一口で感動!」する程の美味しさであり、全くシンプルそのもののうどんにそれほどの人気があるのです。
私のご提案としていきなり『本物』を知る事!としましたが、讃岐うどんの知名度とイメージが先行し本物と
言われる美味しいうどんが殆んど存在しない事をまず知って欲しいのです。なぜ?と必ず疑問に思われ
るでしょうが、その事実を知る事から始めなければ『讃岐うどんで勝負!』する事は出来ません。
「うどん屋はうどんで勝負!」・・・この当たり前と思われる事が現実問題としてそうではないのです。
だからチャンス!なのです。
今からでも決して遅くはないのです。かえって今だからこそ“品質の差別化”で勝負できるのです
あなたは
「たったの一口で驚くほどの感動!」
それほど美味しい讃岐うどんを食べた事がありますか?
“百聞は一食に如かず”・・・そのうどんの品質を確認頂いた上で、まずはここから始めませんかという事を
ぜひお伝えしたいのです。
まずこれを知ってください!
日本最高の製麺技術「超多加水製法(さぬき黄金(こがね)製法)」で実現
一口で感動!
讃岐名物『醤油うどん』
讃岐うどんの原点は 「醤油うどん」 「釜揚げうどん」 「かけうどん」
シンプルな中に『最高のご馳走感』
この感動の美味しさを知る事で初めて讃岐うどんを語る資格が得られます
※これはさぬき麺機本社か、全国のさぬきうどん技術研修センターの支部にてご試食頂けます 。
※とにかくご試食の上、一口で感動する讃岐うどんの美味しさを知る事からスタートしましょう。
2
二、讃岐うどんの発展を阻害する多くの現実!
本題に入る前に、いきなり『本物』の必要性について説明させて頂きましたが、私が讃岐うどんについて
最もお伝えしたい事が品質への強い思いです。香川県は「うどん県」の企画を進めるのは良い事ですが
どこまで本質を理解しているのかが疑問であり、多くのメディアは知名度やブームを利用して表面だけの
姿を捉え品質や製法そのものに『本物』を追求する姿勢が殆ど見受けられません。
それはうどん店に於いてのみでなく、讃岐うどんの贈答物、土産物に至るまでの品質についても同じで消
費者庁所管の「讃岐うどんの表示基準」を満たしていない商品が多い事にも大きな問題があります。
この讃岐うどんの表示基準について厳しい指摘をする人は殆どいません。私はこの50年間、讃岐うどん
や手打ち式うどん等の商品表示を可能とする製麺機の開発をしてきただけに、その基準が守られず、結
果として讃岐うどんの名称を利用しただけの商品が多く出回っている事に大きな危機感を持っています。
現実、その品質が悪いためと思われますが、数年前から讃岐うどんの入店客数や、贈答物・土産物の売
り上げも減少しています。当然美味しくないものは売れなくなります。
このところ産地を偽った偽装商品や偽装メニューの問題が多発しているにもかかわらず、讃岐うどんの表
示基準は殆ど守られておらず、それすら知らない麺事業者が多いのも信じられません。香川県で製造し
たものは何でもかんでも讃岐うどんと表示できると思っている人が多く、讃岐うどんで生計を立て、事業を
営む人にとって最も肝心な讃岐うどんの表示についての法律をもっと真剣に学ぶべきと思います。
讃岐うどんを語る前にまずその現実を知って頂きたかったのです。
また本場讃岐にある約650店のうどん店において、手打ちの看板を掲げたり、純手打ちなのにコシが無い、
超有名店なのにダシもうどんも美味しくないなどと、多くのうどん店の品質がなぜ悪いのか。
本場なのになぜ?・・・・・有名店なのになぜ?・・・・・
私はこの香川県が「日本のうどんの最先進地」でなければならないと思っています。しかし、全国の麺の
専門家の方々、本物の麺の品質を求めている多くの人達がこの香川に来て落胆しています。
その現実をあなたは知っていますか?
大半のうどん店の経営者は自分の打つうどんの品質は絶対に良いものと思い込み、他店のうどんの品質
を知ろうとせず、さらに品質を向上させようとの研究心に欠けているように思います。
残念ながら日本一店舗数の多い讃岐うどんチェーンの高松一号店が開店からわずか3年で2015年1月
18日に閉店しました。以前より地元の経済情報誌にもうどんの品質面で厳しい評価をされていましたが、
その閉店が讃岐うどんの今後のイメージの悪化につながらない事を祈りたいと思っています。
とにかくこれまではブームに乗り讃岐うどんの知名度を利用して何でも讃岐うどんで通用しました。そこに
は『本物』を追求する姿がほとんど見られません。製法を正しく学び、本物の讃岐うどんで勝負すべきで
す。讃岐うどんの歴史と知名度、品質への評価、商品力などに於いては絶対的な魅力と可能性がありま
す。とにかく、それらの現実を捉える事で『本物』としての生きる道がある事を知り、讃岐うどんを基本とし
た事業計画を立てる事で確実な将来が築ける事と思います。
【本物の讃岐うどん製法手順】
練り
鍛え
菊もみ
鍛え直し
延し
3
包丁切り
茹で
三、讃岐うどんの課題と魅力!
冒頭からいきなり多くの問題を提起させて頂きましたがあなたはそれらの事をどの程度ご存知でしたか。
過去に4回もの大ブームを起こし、大変魅力的で強力ブランドに成長した讃岐うどんについて思わぬ事
が多かったかもしれません。しかし、それらの現実をしっかりと知り、これからの計画の指標としなければ
成功確率を高める事は出来ません。讃岐うどんで生計を立てたり麺事業化を進めるならば『プロの道』と
して今後歩むべき課題の克服から始めなければなりません。表面的な華やかさだけを求めるのではなく、
まず本物を知り、現実と向き合い、専門知識を学び、最新の製麺技術を習得し、そして経営企画を立て、
あらかじめ分かっている問題は当然避けなければなりません。
「讃岐と言えばうどん、うどんと言えば讃岐」という風に、讃岐うどんは日本人の心にしっかり定着しました。
そして今では世界中にその美味しさと名声が拡大し海外にも多くの専門店が開業し多くの繁盛例が増え
ています。うどんの消費量は過去27年間の消費者庁の生産実数から見ても確実に安定成長しています。
平成初期のバブル崩壊の時にも全くその消費量は減少していません。とにかく米やパンと並ぶ日本人の
主食として欠かす事の出来ない食品であり、その消化の良さや食べやすさからもこれからの高齢化社会
にも大きく期待されている食品に含まれています。
全国のスーパーマーケットやコンビニに並ぶ麺類、そして冷凍麺類の飛躍。それらは私が歩んだ50年間
の間に品質改良が進み、大きく進化しました。冷凍うどんは最近恐るべき品質に進化し、コンビニに並ぶ
調理麺の技術的な進化は讃岐うどん店やラーメン店にも今後大きく影響してくることが予測されます。そ
れほど製麺技術が進化している事を知らねばなりません。
私はそれらの商品開発に直接携わり、その品質改良を実体験していますのでこれは無視できない事と実
感しています。例えばコンビニで調理麺や弁当などを買われたら自分の店の客数がそれだけ減るのです。
コンビニはまだまだ全国に拡大します。そしてその商品は格段に優れ進化しています。うどん店やラーメ
ン店で食べるより美味しい麺商品が沢山出来ているのです。
それだけに今後の経営には、自分の技術や商品に自己満足せず、進化した麺類の実態を知る事が必
要です。私は、その進化の証を検証頂けるならば、ぜひご試食頂いた上でその品質を実感頂き、将来の
経営企画にお役立て頂きたいと思います。
四、讃岐うどんの近代史とは
さて、次に讃岐うどんの近代史についてお話します。
一般的に讃岐うどんの歴史として語られているのは、俗説としてではありますが今から1200年前奈良時代
の終わりに遣唐使として中国の西安に派遣された空海が生誕地である香川県にうどんの技術を持ち帰っ
た事が始まりとされています。しかし、小麦粉が一般庶民に広く行き渡ったのはヨーロッパから石臼の伝
来した室町時代で、今から約500年前とされ、讃岐うどんの歴史もそれからという説が正しいとされていま
す。
実際に讃岐うどんが全国に知られるようになったのは、江戸時代になり海の神様であるこんぴら詣りに全
国各地の人達が訪れ、その門前町で食べたうどんの美味しさが語り継がれたものと思われます。
今でもそうですが、旅先での食事はその土地の名物であったり、特別な料理であったりと旅の楽しみの
4
大きな一つです。あまりご馳走の無かった時代に讃岐うどんの美味しさが際立つほど美味しく魅力的で
あったものと推察されます。
日本にある名産麺は信仰に関係するものが多く、信州蕎麦は善光寺、出雲蕎麦は出雲大社、手延べそ
うめんは伊勢神宮に関係するなど、讃岐うどんについても金刀比羅宮への参拝が最も有力な説と思われ
ます。
うどん屋、蕎麦屋の商売が始まったのは今から約300年前の元禄時代(江戸時代中期)であり、そのころの
金刀比羅宮(こんぴらさん)で毎年10月10日に行われる大祭を描いた祭礼図(屏風絵)に3軒のうどん店が
描かれており、うどん店の描かれた絵図としては日本最古のものと言われています。現在その屏風絵は
香川県金刀比羅宮の宝物館に収納されています。
要するに讃岐うどんの歴史は数百年から一千年以上とされていますが、現在のように有名になったのは
ごく近年の1965年以来の50年間です。
この50年こそが讃岐うどんの大発展の歴史であり、近代史なのです。
まずここで一息つきましょう!
『とんでもない事件!』とは・・・・・
表題に出てきた
讃岐うどんの近代史として、讃岐うどんの大発展はここから始まりました。
今から50年前、讃岐うどんの『足踏みが禁止』されたのです。当然地元の麺業者からの猛反対がありましたが
1968年香川県条例にて禁止となりました。その『足踏み代用機』を依頼された弊社が手打ち職人代用機とし
て「手打ち式製麺機」を発明し1970年からの讃岐うどん第一次ブームに貢献し、以後第四次ブームに至るま
で、また全国の製麺業者により全国のスーパーに、そして大ヒットを生んだ『冷凍讃岐うどん』にと「さぬきの手
打ち式製麺機」が無ければ今日の讃岐うどんの大発展はなかったと言ってもいい程日本の麺業界の高品質
化に大きく貢献してきたのです。
足踏み禁止は当初猛反対がありましたが、結果として食品衛生に、重労働からの解放に、そして省力化、大
量生産化にと香川県が強引に決定した「足踏み禁止」がきっかけとして今日のように大発展に至ったのです。
※足踏み禁止は麺の製造卸業者のみ対象となります。
禁止された「足踏み作業」…とんでもない重労働から解放
体重の軽い婦女子は20kg程の荷を背負い大変な作業でした。
以後、この凹凸ロールは日本の麺業界になくてはならない存在に!
足踏み代用機として発明された凹凸ロールによる製麺作業
今ではこのような製麺機があれば素人の方でも簡単に製麺が可能!
≪追記≫
数百年伝承の手打ち(讃岐)うどん製法の要(かなめ)とも言える足踏みが禁止されるとなると猛反対があった事は簡単に想像で
きるでしょう。香川県と高松保健所がその禁止に動いた理由は、県外からの足踏みの不衛生さを指摘する声が多かった事でし
た。その当時、私も多くの足踏み作業の現場を見ましたが食品衛生という見地からするととんでもない光景でした。現在食品へ
の異物混入とか食中毒が多発し食の安全が求められていますが「足踏み禁止」は当然の事と思います。結果として香川県の英
断が製麺機械を生み、大ブームを起し今の大発展に繋がった訳ですから正しい処置であったと思います。
5
そしていよいよ讃岐うどんの大ブームにつながる近代史についてその史実をお伝えします。
足踏み禁止となった当時、香川県には500軒の製麺所がありました。そして全国には5,000軒の製麺工場
があり香川の工場数はダントツでした。その頃は現在のような専門店ではなく、製麺所から配達されたうど
んを温めるかけうどんしかない食堂が殆どでした。当時は県内に3,000軒のうどん食堂があったとの事で
すが、確かにその位の店舗数があったと思います。現在約650軒と言われていますが、私の住んでいる
三豊市高瀬町でも当時は20~30軒ほどのうどん屋がありましたが現在は8軒しかありません。
そしていよいよ足踏みが機械化され、その製麺機を使用して昭和44年(1969年)頃丸亀市に専門店が開
業し、瞬く間に近辺の市町に10数店舗拡大し、本場讃岐のセルフうどんの第一号店として大繁盛しまし
た。目の前で製麺機で仕上げたうどんを茹で、自分で温めてダシをかけ、薬味はねぎとショウガだけで一
杯20円でした。それが讃岐うどん第一次ブームとして当時は関西地区に大ブームを起こしたのです。
そこにもすでに弊社の製麺機がありました。
≪第一次ブーム≫
その第一回目のブームですが、1970年(昭和45年)の大阪万博のあった頃で、その頃から讃岐うどん専門
店が出来始めました。したがって、讃岐うどんの専門店化はまだ45年ほどしか経っていません。それまで
は香川県にもうどん食堂しかなかったのです。
要するにそれまでの讃岐のうどん店は、製麺所から配達されたうどんを温めて提供する食堂であり、その
後専門店として打ちたて、茹でたてを提供しました。その当時の事をもう少し詳しく説明すると、香川県に
は当時500軒の製麺所があり、うどん好きの人は茹であがる時間を見計らってその製麺所に行き、茹で釜
の前に立ち茹でたてのうどんを立ち食いしていました。それが以後有名になった『○○製麺所』といううど
ん店の原点でした。
その後、製麺所は全国にスーパーマーケットが増えるにつけ衰退し、生き残りをかけて製麺所タイプとい
ううどん店となり、それがセルフサービスの店となり讃岐うどんブームの先駆けとなりました。
当時はファミリーレストランやファストフード店などの外食産業のスタートの時期でもあり、日本経済の急速
な伸びと共に讃岐うどんも順次全国に伸びる事となりました。
このように讃岐うどん専門店の歴史は意外と近年になってからのものなのです。
≪第二次ブーム≫
1970年(昭和45年)の大阪万博
当時、本場讃岐にはもともと、かけうどん、醤油うどん、釜揚げうどんしかありませんでした。最近のような
多くのメニューが登場したのは1977年(昭和52年)頃からの讃岐うどん第二次ブームからです。
その第二次ブームは経済成長とともに全国に巻き起こった脱サラ転業ブームに乗って起こりました。その
当時は「本物志向」の時代として、店舗の入り口には必ず手打ち台を設置しました。手打ちの実演が必須
の時代で、実際に手打ちをしない店でも打ち台だけは設置して、包丁と麺棒を置き、打ち粉を振りまいて
おいて見せ掛けだけの手打ちうどん専門店が多く出現した時代でした。
その頃、本場讃岐には多くのセルフサービスの店があり、京阪神や関東方面にも多くの店舗が出来まし
た。しかし、その当時はセルフサービスが受け入れられず殆どすべての店舗がフルサービスに切り替え
たり閉店しました。
6
≪第三次ブーム≫
第三次ブームは1987年(昭和62年)頃からの外食産業の全盛期に起こりました。日本にいれば世界中の
食事が出来る時代と言われ、フランス料理やイタリア料理などの和洋食中華の店が急増し、国内全域に
ファミリーレストランやファストフードの全盛期を迎えた時期でした。
その頃全国に驚くほどの美味しさで大ヒットした冷凍讃岐うどんのご記憶があると思います。その冷凍うど
んの美味しさも讃岐うどんの魅力がさらに認知され、ブームに拍車をかけ、ブランド力が強化された時代
でした。
当時のメニューはさらにご馳走感のあるセットメニューや創作メニューなどの手の込んだ、そして価格の
高いものが求められました。昼はうどん、夜は居酒屋という二毛作店が流行したのもこの時代でした。
≪第四次ブーム≫
そしていよいよ2002年に「100円うどん」で渋谷駅前にセルフうどんが開業した頃から第四次ブームの幕開
けとなりました。一日に2,500人もの客が行列を作り、マスコミで大きく報道され爆発的なブームの到来と
なったのです。その後多くのセルフうどん店を中心に讃岐うどん店が全国各地にオープンし現在に至っ
ています。
ブームというのは一回限りで終わるものですが、讃岐うどんは四回ものブームが起こりました。そのブーム
は映画化されたり、多くのマスコミに捉えられたりしながら延々と続き現在に至り、すでにブームではなく
しっかり定着したとも言えるでしょう。
物が売れるとなれば一斉に物まねが始まります。「讃岐」「さぬき」という名称が全国に氾濫し、何でもかん
でも讃岐うどんの名称が使用され、偽物が氾濫してとんでもないうどんでも平気で讃岐うどんと称された
のです。それだけに今後に於いて、『本物』の存在が確実なビジネスチャンスを生むでしょう。
Check!
もう一回、一息つきましょう!
なぜ?
全国に大ヒットしたのか…
讃岐うどんが
全国に信州蕎麦、名古屋きしめん、出雲蕎麦、水沢うどん等の名産麺が
ある中でなぜ讃岐うどんだけが全国に大発展したのでしょうか?
それは香川県に足踏み代用機として誕生した製麺機があったからなのです。その他の名産麺は「手打ち」に
こだわり、またその土地には製麺機が無く全国に発展しませんでした。讃岐うどんはたまたま足踏み代用機
が生まれ、また弊社の店舗用小型機の完成から当時の高度経済成長期に当たり、脱サラ転業者が続出し、
讃岐うどんが未経験者(素人)にも簡単に作れるようになった事から多くの開業につながりブームを巻き起こし
たのです。
その当時からすでに手打ちと機械をうまく使いこなし『本物』を提供した人が成功していったのです。意外な
事実なのですが、製麺機を使い手打ちの技術をいかに再現するかの成果が以後現在の第四次ブームにま
で至ったのです。現状を見ればわかりますが、全国に大ヒットした讃岐うどんチェーンなどに手打ち職人の姿
はほとんど見られません。
7
五、私がこの50年で知り得た成功確率を高める・・・・・5つの絶対条件!
【その一】
毎日、そして一日中うどんの品質(コシと粘り)が安定している事!
いつ行ってもあの店のうどんは最高!と言われる事が繁盛の決め手!
しかし現実は、いつも安定した品質のうどんを出している店が非常に少ないのです。讃岐製法の基本を学ばず、
ただ単に讃岐の名称を利用しただけの店が多いのです。「団子の鍛え直し」の大切さこそ讃岐製法の秘訣なので
すが、これを知らずして讃岐うどんを語る事は出来ません。いつも最高のコシと粘りを保ち、昼時の短時間に同じ
品質で大量に提供するには製麺機の方が確実に優れ繁盛店の条件を満たしているのはご存じの通りです。
【その二】
たったの一口で驚くほどの感動!
一杯のうどんを食べて美味しいのではなく、「一口で感動」するほど美味しいことが条件です。
「うどん屋はうどんで勝負!」・・・自信を持って言えるだけのうどんを提供しましょう。
最新製法「さぬき黄金(こがね)製法」にその秘訣があり、その進化した讃岐製法を基礎から正しく学びましょう。
この製法がいま日本の麺業界の品質向上に多大な貢献をしている現実をお伝えします。
【その三】
ダシについて
うどんの品質の話ばかりしてきましたが、ダシ取りのいい加減さにはあきれます。
正しいダシの取り方を基本から学んでいる人があまりに少ない事には驚きです。イリコのうまみ成分を活かすことは
絶対条件ですが、昆布との関係や和食の基本に従った正しいダシの取り方が殆ど出来ていません。
削り節のイノシン酸のうまみ成分と昆布のグルタミン酸との味の相乗効果で美味しいダシが生まれます。
「返し」を知っていますか? 醤油はそのまま直接合わせをせずこの「返し」を使用する事が美味しいダシ取りには
鉄則です。適当なダシ、見よう見まねのダシを見直し、基本から学び直すことが必要です。
【その四】
「さぬきうどん技術研修センター」で学ぶ!
本場讃岐で唯一、香川県から委託を受けた「讃岐うどん学校」で正しい製法を基礎から学ぶ事が必須です。
その製法をどこで学ぶかも問題で、成功確率を高める為にはいい加減な指導を絶対に受けない事です。
とにかく当センターの充実した講師陣や指導内容をぜひご確認ください。過去は手打ち職人のもとでの修行が基
本でしたが、今では原材料から最新製法の学べる当センターで学ぶ事が必要な時代となっています。
【その五】
製麺機の選定
製麺機の本来の目的は「手打ち製法をいかに忠実に再現しているか」です。ブームに於いては何でも通用しまし
た。何も知らない人に「讃岐うどん用製麺機」というだけで通用しました。
また中古機を買った人の殆どは失敗しました。いかに安く買っても製麺技術やノウハウが無くては目的の最高品
質の讃岐うどんが作れるはずがありません。同じ製麺機でも『さぬきの製麺機』でなければ通用しません。その事は
永年伝承の讃岐製法を正しく学んだ人は判断頂けると思います。最近多くの使用者がその事に気付き始めてくれ
ています。製麺機の選定はベテランの手打ち職人を雇うに等しく、その選定を誤ると成功確率は極端に下がる事
を知るべしです。この分野では日本で最も納入実績が多い事は事実ですから弊社製麺機がベストと言えるでしょう。
8
Check!
うまい宣伝やイメージだけで製麺機を購入する事は危険です!
今、様々な商品に於いてインターネット販売が急速に伸びていますが、せっかく購入したのに期待した品質や性
能でなかったと約40%の人が使用していないという事です。今、讃岐うどん店開業には「さぬきの製麺機」が必須
の時代ですが、製麺機の選定を誤ると危険です。購入してしまうと新たに買い替えが出来ず、店舗の生命にもか
かわって来るのです。
製麺機はベテランの「手打ち職人」を雇う事に等しく、その職人が最高の製麺技術を発揮しなければなりません。
要するに、宣伝や見せ掛けだけで判断せず、正しい讃岐製法で『本物の讃岐うどん』が作れるのかどうかを確認
下さい。
成功確率を高める事は、この「製麺機の選定」と「さぬきうどん技術研修センター」で正しい製法を基本から学ばな
ければ達成できません。さぬき麺機の手打ち式製麺機は、ネリから包丁切りまでの全てを手打ち職人の技術を再
現しています。
また、○○学校とか△△道場等と称してそれらしい指導をして讃岐うどんの名称を使用するなど「偽(にせ)物と言
われる讃岐うどん」が氾濫しているのです・・・これは私が50年間讃岐うどんとかかわって来た中で大変残念に
思っている事です。
六、さぬきうどん技術研修センター
基本を学びたい、正しく学びたい・・・・・その期待にお応えします!
≪当センターの2つの基本理念≫
① うどん屋は、うどんで勝負!
② やれない事はやらない!
当センターは、本場讃岐に於いて唯一、香川県から委託を受けた讃岐うどんの技術研修所です。
弊社以外に数社が指導に参加しましたが結果として弊社一社のみが指導を行っています。讃岐うどん製
法を基礎から正しく教える事がいかに難しいかという事ですが、讃岐うどんの信用と将来を担う責任を感
じて努力しています。弊社は45年間の指導実績があり約40,300名にお教えし開業者も13,000店舗以上
おられます。当センターの専任講師もベテラン揃いで是非その指導内容をご見学頂きたいと思います。
原材料や副資材に精通し、うどんだけでなく蕎麦、ラーメン、パスタ製法等の製法指導にも信頼頂けるだ
けの技術と経験を有しています。さらに、ダシの取り方や天麩羅その他の調理指導まで納得頂ける内容
と思います。弊社は製麺機メーカーでありながら、麺の試作・研究における品質改良に於いては日本の
麺業界に多大な貢献をし、スーパーやコンビニに並ぶ多くの麺製品を生み出し、また多くの専門店開業
に携わるなど、日本ではここまで指導できるのは弊社のみと自負しています。
当センターは支部も含め全国に10会場ありますが、実績ある製粉メーカー、削り節・醤油メーカーなどの
専門家組織による最新情報や最新技術を交えた専門指導を行っています。
経営講義
元祖しょうゆうどん
ダシ取り実習
製麺実習
天ぷら実習
とり天つけ汁うどん
天ぷら盛り付け実習
味噌煮込みうどん
手打ち体験実習
個別相談
※研修参加費用(受講料)は多くの協力会社の協賛により安価にて実施しています。ぜひ一度内容をご見学ください!
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【基本理念 ①】・・・うどん屋はうどんで勝負!
当センターは専門店開業を目的とした技術研修で『たったの一口で驚くほどの感動』をテーマとします。
つまり、成功確率を高めるには『本物の讃岐うどん』をすべて習得頂く事です。その為には小麦粉の種類
別の選定をし、個性を知り最も感動する食感の得られる品種の選定から始まり、塩の働き、加水量の大切
さ、ネリ、鍛え、団子づくり、熟成、麺打ち、包丁切り等、伝承の讃岐製法をしっかり体験頂き、まず『醤油
うどん』の驚くほどの美味しさを知って頂きます。
この美味しさに自信が持てる迄徹底指導します。素人の方も自信が持てるまでになります。このシンプル
な美味しさが専門店経営の基本となります。
これで『うどん屋はうどんで勝負!』という基本理念をしっかり習得頂きます。
【基本理念 ②】・・・やれない事はやらない!
讃岐うどん店経営の本質を分かっていないコンサルタントなどは創作メニューや素人には出来ないセット
メニュー等を必須のように指導します。これが失敗のもとです。讃岐うどん店経営は飲食店経営の未経験
者(素人)が始めるケースが圧倒的に多く、手の込んだ調理は出来るはずがなく『やれない事はやらな
い!』に徹するべきです。とにかく、メニューは必要最小限度に絞り込むことが確実に成功確率を高める
事となります。
Check!
【経営企画研修に於ける大切なお知らせ】
当研修センターの最大の目的は『本物の讃岐うどんの習得で成功確率を高める事』です。まずは一口で感動の
『醤油うどん』から始まり、必要とされる調理製法指導の全てを習得頂きます。次に大切な「経営企画研修」に入りま
す。絶対に自信のある品質を習得しても「売る技術」も必要となります。その「売る技術」とは、難しく考える事はなく、
自分が最もこだわりたいものは何か、たとえば徹底して讃岐にこだわりたい人は、小麦粉は「讃岐の夢」、塩やイリコ
も讃岐産を使用、店名や装飾関係も讃岐一色にイメージを整えるなど、また、ヘルシーメニューや地産地消食材、
あるいは最新の個性ある装飾や独自の食器類にこだわる等『顧客満足』を創出する為のそして自分の「夢」を果た
す為の魅力的な個性を発揮する事で、専門店としての存在価値が認知される事を目指す必要があります。多くの
例を参考に指導します。
≪讃岐うどん(麺総合)技術研修センターのご案内≫
【概要】
会場(全国10会場):香川県(総本部)、仙台、小山、高崎、東京、名古屋、金沢、京都、大阪、久留米
専任講師
:全国に48名
協力会社
:製粉5社、削り節、醤油、副資材、厨房機器、食器、店舗設計、その他(18社)
受 講 料
:速習2日間講習(全国10会場)・短期5日間研修・・・一日12,000円/人
受講料は、協力各社の協賛により大変安価です。全国に異常に高い受講料の学校や道場がある中で、ベテラ
ンの専任講師による正しい製法や本物を基礎から学べる内容はここでしか学べないものが多く好評です。
ぜひご確認の上受講ください。
うどん講習会・研修会コースご紹介
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●[速習2日間講習] 総本部(香川)その他、全国10会場で毎月実施
第一日目:≪午前≫讃岐うどんの現状、成功確率を高める実践計画などの講義
≪午後≫うどん製法とダシの取り方の体験実習
第二日目:≪終日≫うどん、ダシ、天麩羅の製法指導と実習、経営企画相談
●[短期5日間研修] 総本部のみで毎月実施
第一日目と第二日目は・・・「速習2日間講習」と同じプログラム
オススメ!
第三日目:≪終日≫うどん、ダシ、天麩羅、その他のメニューを繰り返し徹底実習
第四日目:≪午前≫純手打ち(手ゴネ・足踏み・団子づくり・手打ち・包丁切り)実習
伝承の讃岐製法実体験し、基本と原点を学びます
≪午後≫本場讃岐の有名繁盛店の食べ歩き(セルフ・フルサービス・釜揚げ店)
第五日目:≪午前≫製麺調理技術の徹底研修
≪午後≫経営企画相談
●[トレーニング・無料27日間] 総本部・全会場で年間を通し実施
オススメ!
トレーニングの条件:本部短期5日間研修を受講しトレーニング契約を交わす事
トレーニング場所 :全国10会場
トレーニングの日程:本部5日間研修含み3か月以内で27日間
本部は年間234日(月末週と毎週火・水曜日実施)・他会場は毎月2日
トレーニングの内容:各自の目的を徹底練習(小麦粉・原材料はメーカー協力で無料)
※この27日間トレーニングで殆どの方は開業します。
●[本格3か月研修コース] 総本部のみで実施
実施内容と参加の条件:香川県ハローワークの募集要項参照
実施の日程
:夏季(7~9月)冬季(1~3月)年二回
研修内容
:讃岐うどんの製法、ダシ取り他調理全般の研修、店舗実習
食品衛生学・調理加工学、経理、設備、経営企画研修等
※開業・就職支援事業として多くの実績を上げています。
七、讃岐うどん製法と製麺機
一般概念として『手打ちと機械はどちらが上か?』と聞かれると“手打ちが上”と答えるでしょう。
やはり日本の伝統技術であるだけにその印象は強く、本物志向の強い日本人にとっても貴重な存在で
す。
しかし、ここにも進化の波はすでに到達し、さぬき麺機の開発した「手打ち式製麺機」は讃岐うどんの大
ブームに貢献しこれまでの大発展を支えてきたようにすでに機械が主役となっているのです。それでもま
だ手打ちの印象はぬぐいきれないと思います。そこには『職人』という日本には多岐にわたり卓越した技
で様々な日本の伝統文化を支えてきた達人としての存在が日本人の誇りとして心に定着しています。
確かにその手打ち職人の技術は最高品質の原理を備えていますが進化した最新技術には勝てません。
小麦粉をこねるにしても今は真空式ネリ機の時代となり、例えば手ごねで練り上がった麺生地をカステラ
状に例えた場合、真空式ネリ機は羊羹(ようかん)状に練り上がり熟成後のような完璧なコシと粘りを実現し
ます。私の開発の原点は手打ちの技をいかに忠実に再現するかです。ネリから鍛え、仕上げ延ばしに包
丁切りの包丁刃の動きに至るまで讃岐うどん製法にふさわしい機能を備える事を条件としてきました。
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とにかく、製麺機の選択はベテランの、そして信頼できる「手打ち職人」を雇うに等しいのです。決して手
打ちを否定するのではありませんが、スーパーマンではない限り生身の体での手打ち作業には限界があ
り、うどん店の性格として昼時の1時間前後に押し寄せる全ての客に本物の品質を提供するには製麺機
が必須なのです。その証拠に、4度の大ブームを起こした讃岐うどん店には殆ど弊社の製麺機がかか
わっていました。そして過去を振り返ると殆どの専門店で手打ち職人の姿が無くなったことも現実なので
す。
私はこの50年、多くの讃岐うどん店の開業に携わり成功例も失敗例も目の当たりにしてきました。とにかく
失敗しない事です。手打ちは“最高品質の象徴”として誰もがあこがれ、それこそ本物と思い込むことはそ
れなりに正しいと思います。しかし、現実は製麺機の方が成功確率が高い事を知って下さい。
但し、その製麺機も手打ち技術を忠実に再現した『さぬきの製麺機』でなければなりません。
八、【讃岐うどん製法・・・・・古来よりの手作り方法】
●本場讃岐(香川県)に伝承された讃岐うどんには「2種類のうどん」があります。
【(一)讃岐(手打ち)うどん】・・・一般の手打ち製法ですが「すかし打ち」を特徴とします。
(加水40%以上・塩3~6%)
【この製法には2つの大切な教えが伝承されています】
1、製法の秘訣として伝えられた「土三寒六常五杯」は年間の塩加減を表すもので、夏季は一杯の
塩に3杯の水で、冬季は一杯の塩に6杯の水、春と秋は5杯の水で練り水を作るという事の教え
です。しかし、これは昔のにがりの含まれた塩を使用する場合の事で現在の塩とは違う為、現在
では適合しません。
2、「鍛えて休ませ、鍛えて休ませ」は小麦粉を練り、うどんにするまでの過程に於いて、熟成と鍛
えを繰り返し行なうことの重要さを意味し、「団子の鍛え直し」の重要さはここに含まれます。
【(二)打ち込みうどん】・・・・・・製法は同じ手打ち製法で生麺をダシ汁で煮込むうどんです。
(加水40%以上・塩0∼1%)
家庭に引き継がれた料理で讃岐のソウルフードでとして根強い人気がありましたが、殆ど姿を消
しつつあり、店舗のメニューにも殆ど存在しません。名古屋の味噌煮込み、群馬のおっ切り込み、
山梨のほうとう等と同じ料理です。コメの代用食として家庭に根付いた伝統食ですので何とか後
世に伝えたいと思っています。
●ここでは(一)の讃岐(手打ち)うどん製法を紹介します。
うどんの原材料は小麦粉と塩と水です。まず、その原材料について説明します。
【塩について】
塩の働きは小麦粉に含まれる蛋白質(グルテンという)に作用し強靭なグルテン組織を形成します。その
ほか保水効果や乾燥防止、そして夏季の高温時には塩度を高く、冬季の低温時には塩度を低くする事
で年間一定の麺生地の状態を保つというグルテンの収斂性を調整する効果があります。古来より伝承の
『土三寒六常五杯』の教えはこれに基づきます。塩は一般の1kg60円位の並塩で十分ですが、5倍も10倍
もする天然塩や自然塩を使用しても殆ど効果はありません。並塩の塩(Nacl)の純度は約99.8%で、天然塩
は85~93%で純度が低くニガリを多く含んでいます。双方の塩をなめるともちろん並塩は辛く、天然塩はま
ろやかで甘く感じます。それは塩の純度の違いで当たり前の事なのですが、知らない人は簡単に信じ込
みます。天然塩が粘りや腰を強くすることはありません。原価が高くなるだけで何の効果もないとお考えく
ださい。ニガリは豆腐を凝固させる作用があるように蛋白質を硬くする為、うどんには不適と言えます。
【水について】
麺を茹でると水の占める割合が70%以上となります。従って水の影響はかなり大きいと思われますが水道
水で何の問題もありません。日本の水道水は軟水で、中程度以下の硬度ですとそのまま使用しても問題
ありません。軟水器を使用する必要はありません。ただし、海外は硬度の高い水が多く、国によっては軟
水器と浄水器を併用する場合があります。しかし、麺に与える影響は硬水ではなく、アルカリ度の高い水
の方が麺の肌荒れや茹で上がりが遅くなるなど影響力が大きく出ます。アルカリイオン水等の使用で麺
質が向上する等の説明で整水器が販売されています。全くゼロとは言いませんが、塩や水の違いでうど
んの品質が大きく変わる事はありません。
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【水のPH調整について】
水のPHは中性が7であり6・5・4と数字が少なくなると酸性が強くなり,逆に8・9・10と大きくなるとアルカリ
性が強くなります。うどんと蕎麦は酸性側に、ラーメンはアルカリ側の性質をもちます。うどん・蕎麦の場合、
PH5.3~5.5の弱酸性水がベストです。その必要性は麺の表面が茹でる時に溶け出し歩留まりが悪くなる
のを防ぐ為とされています。しかし、現在小麦粉の品質や製麺方法の進化により歩留りが悪くなるほど肌
荒れはしません。またその歩留まりを必要とするのは大量生産する製麺工場に於いてですが、肌荒れす
るような麺はその製法に主な原因があります。今、多加水に、そして熟成工程を加える等正しく製麺すれ
ばPH調整の必要はないと考えます。昔はうどんを茹でた後水洗いすると白濁しましたが、今は濁るようで
あれば主に製麺方法に欠陥があると考えられます。
【小麦粉について】
うどん用小麦粉は中力粉であり、オーストラリア産(ASW)・国内産・ミックス粉などに分類されます。麺に最
も影響するのは小麦粉です。種類によりその品質は大きく変わるので小麦粉の選定は最も重要です。小
麦粉による腰と粘り、モチモチ感などの違いは試食によりその大切さを実感します。この違いを確認せず
に開業するなどはとんでもない事です。『さぬきうどん技術研修センター』で必ずご確認ください。専門ス
タッフが対応します。
それらの知識を確認頂ければ次に基本製法の説明に入ります。
①小麦粉は中力粉を使用し、4~6%の塩と40∼45%の水を加えて練り、それをひとまとめにしてビニール等
で覆いその上に乗り足踏みで薄くなれば折りたたみながら何度も鍛えます。塩の役割は、小麦粉に8∼9%
含まれる蛋白質(グルテンという)に作用し踏めば踏むほど(鍛えれば鍛えるほど)そのグルテンを引き出す
事となり、次第に強靭な網目状組織となります。それを麺生地と言います。
②そして乾燥しないように1時間以上熟成します。(宵ネリと言って一晩熟成する場合もあります)
③熟成後の麺生地は1∼2kgずつに切り分け、丸い団子を作ります。ただ丸くするだけでなく、揉みとひね
りを加えて練り込むことにより、熟成でダレた状態になっていたグルテンが再び活性化し強靭な弾力を帯
びた麺生地となります・・・これが品質の条件となります。
④再度その団子を30分以上を目安に熟成します。
⑤熟成後の団子を足で踏み、15~20mmの厚さに伸ばし再度熟成します。通称、座布団熟成と言い15分
以上時間を置くとグルテンが緩和して延ばしやすくなります。
⑥座布団状の生地を麺棒に巻き、麺線が交錯するように順次タテヨコ伸ばしをします。この麺打ち作業が
「すかし打ち」といい、讃岐うどん製法だけに見られる製法です。
⑦目的の厚さ(3∼4mm)に延ばされた麺生地を20cm幅に折りたたみ包丁切りして出来上がりです。
※この包丁切りされた生麺のグルテンの強靭さが麺質となって現れます。
Check!
【製法の秘訣】
特に③の団子づくりが品質の決め手となります。この団子づくり工程の無いものは正しい讃岐製法ではありま
せん。さらに、④の熟成された団子はすぐにうどんにする場合は別ですが、残った団子は時間とともに必ず麺生
地にダレが起こります。熟成庫を使用しても必ずダレます。このダレが品質に最も悪影響を及ぼします。・・・コシ
の無いうどんの原因は殆どこれです。
ならばどうするのか?・・・・ここが秘訣!
その団子を再度揉み直せばグルテンは簡単によみがえり、コシと粘りのある「本物」の品質となります。
麺生地を長時間保管する事になるので、この揉み直しは何度も必要となりその都度行う必要があります。そうする
事で、毎日、そして一日中コシの強いうどんが提供できるのです。要するに、この団子づくりと団子の揉み直しの
大切さを教えてくれる人は殆どいません。グルテンは生き物と言われる理由はここにあります。最も適切な麺生地
の状態を見極めうどんにする必要があるのです。
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ここに説明した製法は従来の「伝承の讃岐製法」です。しかし、これは「過去の製法」でありこれからは進
化した製法を学ぶ必要があります。
最新製法
進化
●さぬき黄金(こがね)製法
この製法は説明にも何度か出てきましたが「一口で感動」する程の美味しさで勝負するならばこの製法
を学ばねばなりません。要するに現状の手打ち製法も他社製麺機の製法もすでに『過去の製法』なので
す。現在、日本の製麺技術に於いて最も進んだ“最新製法”としてその実績は大きく伸びています。
これからの麺ビジネスには品質に於いて確実に差別化の出来る『さぬき黄金(こがね)製法』を習得する事
が絶対に必要です。この技術は国内だけでなく、海外にも実績が広がっています。
この製法の基本は伝承の讃岐製法をさらに高度に研究を進めたもので勝手に異質なものに変えたのと
は違います。
この技術はすでに多くの讃岐うどん店のコシと粘りなどの食感改良により、売り上げ減少に悩む人達の業
績アップに貢献し、新規に開業する人達に将来への夢と可能性を与えています。
但し、この製法は従来の手打ち製法や他社の製麺機では絶対に作る事の出来ない製法です。
その理由を知り、その製法を知る事で確実に成長につながり成功確率を高める事になります。このような
進化に対して麺業界のプロ(専門家)の方々はすぐ反応し、讃岐うどん専門店だけでなく、すでに全国の
スーパーやコンビニ等の麺製品に、そして冷凍麺製品の技術にも生かされ“差別化商品”を実現してい
ます。ぜひ進化した最新製法に関心を持ち、挑戦してください。
全国10会場の「さぬきうどん技術研修センター」にて確認頂けます。
Check!
『本物』とは進化した最新製法『さぬき黄金(こがね)製法』により実現できます。
※製法特許申請中・さぬき麺機ユーザーには無償で使用権許諾予定
小麦粉は、国内産・ASW・ブレンド粉等何でも可能です。
讃岐うどん製法は確実に進化!しています。
その進化した「さぬき黄金製法」は“他社製麺機では無理です”
「さぬきの製麺機」でなければ実現できない製法です。
最新機構!
真空プレスニーダー
【ぜひ一度、試作と試食により確認ください!!】
最新技術の「真空式ネリ機」を知る事であなたの技術は確実に進化します
「真空式ネリ機」は日本の製麺業界では常識で、殆ど全ての製麺工場で使用。
しかし、うどん店やラーメン店では殆ど使用されていません。
麺の品質に絶対の自信! 他店との確実な差別化を実現します!!
※真空ニーダーの価格は少し高いのですが税制優遇措置の申請が出来ます。
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練り上がりで驚くほどの粘りに!
九、加水率の推移
今、日本の麺が多加水化、超多加水化『さぬき黄金(こがね)製法』に進化していますが、その加水率の変
化を知りこれまでの考え方を改め、より高品質な麺に挑戦してください。これまでの製法に固執する事で
は成長できません。この現実を知り、品質での確実な差別化を実現!しましょう。
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十、【讃岐うどん製法・・・・・最新の手打ち式製麺機による製麺方法】
手打ち式製麺機のトップブランド「さぬきの製麺機」
スーパーニーダー
ローリングプレス
さぬき一番AP-6型1K
●讃岐うどん製法の『秘訣!』ともいえる大切な技術を3点のみ紹介します。
もちろん、ネリ・鍛え・熟成・団子・麺打ち・包丁切りの基本製法は全て公開し、ご指導させて頂きますので
是非『さぬきうどん技術研修センター』にお越しください。
①ネリ機(ミキサー)
「麺はネリで決まる!」と言われるほどネリは大切で、ミキシングからすでに讃岐うどん製法が始まっており、
ただ単に水和をするだけでなく、しっかりとしたネリ込みが必須です。手打ち製法も手延べそうめんの製
法もそのネリの大切さには徹底して気配りをしています。ミキシングにより塩がグルテンを引き出し、同時
にしっかり練り込むことで麺生地が鍛えられグルテンが強靭な網目状を形成していきます。練り上がりの
麺生地形成は品質に重大な影響を与えます。
製麺機の選定はまずこの違いを知る事から始めてください。
この違いは歴然!
ミキサーだけでもこれだけ違います
さぬき麺機のニーダー・練り上がりでこの粘り!
完璧な水和とグルテン形成
重要!
他社製ピンミキサー・練り上がりはバラバラ状!
麺生地形成も水和も不完全
②団子作り機(ローリングプレス)
最大の秘訣!と説明しました団子作りと団子の揉み直しが簡単にできる機械です。
さぬき麺機の製麺機が優れていると言われる理由に①のネリ機と、この団子作り機が上げられます。
麺生地がダレたら簡単に揉み直しができ、揉み直しをしながらうどんに仕上げる事で、麺生地内のグ
ルテン組織をいつも活性化した状態に保つ事が出来ます。だから品質が安定します。
コシと粘り・品質の格差
さぬきのプレス
RP-1P型
簡単に誰でも軽作業・団子の組織が活性化します
讃岐製法の秘訣! 揉みひねり効果が抜群
重要!
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他社製
プレス生地
団子づくり機能が無い事は大問題!
品質のぶれが大きく品質では戦えません
一度鍛えただけの麺生地は必ずダレを
起こし、コシの無いうどんとなります!
③包丁切り
刃物で切る基本は刺身を切るように「引き切り」が基本です。
さぬきの製麺機はその引き切り(スライドカッター方式)機構を備え、切り口も鋭利となります。
包丁切り機構に関しての特許は5件あり、麺業界では多大な実績があります。
鋭利さの違いは鮮明に
引き切り(スライド式)の為理想の切り口
食感にも大きく影響します
重要!
タタキ切りの為、角立ちに問題が
見た目も問題に・・・・
以上、製麺機の事を理解頂けましたか。
同じ製麺機と言っても弊社製麺機と他社製麺機とではこれほどの違いがあるのです。決して弊社の製品
が優れているという比較の話ではありません。基本的に「手打ちの技術が忠実に再現できているか」という
事です。製麺機は経営の心臓部です。ベテランの手打ち職人を雇うに等しい性能が必要です。したがっ
て、製麺機の選択を間違えると大変厳しい現実が待っており、成功確率も大きく下がる事になるのです。
とにかく店舗の生命にかかわる事ですのでその性能の確認(比較)をしっかりして頂きたいと思います。
尚、弊社製麺機も基本製法を学び正しく使用しなければ良い品質にはなりません。機械にしろ手打ちに
しろ讃岐うどんの美味しさを確実に提供するものでなければなりません。
それだけに基本となる讃岐製法を「さぬきうどん技術研修センター」にてしっかり学んでください。
【手打ちと機械についてのおさらい】
あなたはまだ手ごね、足踏み、手打ちの純手打ちが最高と思っていますか?
私も50年間この本場讃岐に於いて多くの手打ち職人の元で学び、またこの15年間香川県の委託を受け
た讃岐うどん学校の経営に於いて300人以上の方に手打ちを教えてきましたから当然その良さは分かっ
ています。しかし、手打ちは一つの手段として考えなければなりません。事業を成功させるには手打ちが
最高ではないという事です。
基本的にはその手打ち製法をいかに正しく学ぶかであり、手打ちか機械かは経営の手段として選択すべ
きものでうどんの品質に於いては機械の方が優れた働きをします。今モチモチ感を求め最高品質と評価
される粘り強さなどは小麦粉の選定から始まり、副資材や加水量等最新製法の技術の習得が絶対条件
と言えます。
これは大変重要な事ですのでこの最新製法を知らなければ今後の発展は望めないと言い切れます。と
にかく周囲を見渡すと殆ど全てのものが進化しています。讃岐うどん製法も進化しているのです。いつま
でも手打ちが最高ではないのです。
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次に手打ち蕎麦の例をお知らせします。関東地区に於いて10年ほど前から手打ち蕎麦にあこがれた人
が、脱サラ、転業、退職後の事業を夢見て手打ち職人の元で何か月も修行をし、本格的に石臼で自家
製粉し、高い厨房設備や店舗の内装、そして高い蕎麦粉を使用し作務衣を着て職人になりきって手打ち
蕎麦を打つという光景が一つのブームとなりました。しかし、現在ほとんどの店が失敗して廃業しました。
私は最初からその光景は分っていました。そもそも蕎麦人口、いわゆる日本の蕎麦の消費量がうどんや
ラーメンよりはるかに少ない上、高い原価で自己満足の世界での店舗経営は趣味の世界を通り越し一日
20~30人程度の客が相手では経営が成り立つはずがないのです。
決して手打ちを否定するのではありません。当然手打ちの良さや本物志向への訴求効果などは十分理
解していますが、経営となると自分の能力や体力、最新製法の認知度、麺の消費実態、最近の客の求め
る麺の品質などをしっかりと学び、情報を収集し、そして経営に臨む必要があります。
とにかくやるからには成功しなければなりません。失敗するとその後の生活は負債を抱え大変です。
とにかく冷静に経営と向き合い、「たったの一口で驚くほどの感動!」を与える事の出来る品質であるかど
うかの原点からスタートしましょう。
十一、ダシについて
ダシ汁を温めた一升徳利
昔のうどん店の風物詩として、一升徳利に入れたダシ汁を茹で釜に浸して温めておき、せいろのうどん玉
を温めてそのダシをかけ、薬味はねぎ、生姜、薄く切ったかまぼこを載せて食べる風景が昔のうどん店の
風景でした。徳利を使用する理由は、口が小さい為ダシが蒸発して辛くなるのを防ぐ効果があったので
す。讃岐うどんのダシは、瀬戸内海で取れるカタクチイワシ(イリコ)で取ることは周知の事実です。
しかし、そのダシの取り方には大きな問題があります。要するに見よう見真似のいい加減さには専門店の
条件には大きく当てはまりません。醤油も返しを使わずそのまま使用するなど和食の基本から見ると問題
なのです。関東と関西のダシの取り方は大きく違います。
讃岐うどんのダシも次第に関西風のダシが主流となっています。その理由は最も美味しいからです。イリ
コだけのダシも美味しいのですが、関西風のダシはイリコ以外に鰹節や雑節など5~6種類の削り節を使
用しますのでコクがあるのです。
昔の讃岐うどんのダシは今よりもっと透き通り色が薄いものでした。その理由は醤油を倹約し、塩で味を
整えた為でした。しかし、昔はそれで美味しかったのですが、やはり関西風のダシの取り方、そしてその
ダシ汁の美味しさから順次変化をして行き、今では関西風のダシが主流になったのです。
昆布の扱い方、熱の加え方、水の量に対する雑節やイリコの量、アク取りから煮出しの方法、そして返し
の作り方など、『さぬきうどん技術研修センター』にてしっかり学んでください。驚くほど美味しいダシが出
来上がります。雑節(ザツブシ)は関西しか使用しませんがその重要性も学びましょう。
昆布・雑節・イリコ・鰹
イリコダシ取り
イリコダシ
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さぬきのかえし
黄金ダシパック(簡単パック)
十二、日本の麺専門家組織・・・「さぬき麺機JAPAN」のご紹介
さぬき麺機は、日本の麺業界に関するあらゆる情報や製麺設備、製麺技術、原材料、副資材、添加物等
の全てに対応できる専門家の組織を形成しています。今後の麺の専門店経営に、そして麺事業の推進
にお役にたてる技術やノウハウを有した日本で唯一の組織です。
【
麺専門家組織】
さぬき麺機㈱営業所:福岡、大阪、東京各営業所
全国の販売店:札幌・仙台・高崎・小山・東京・名古屋・金沢・京都・岡山・広島・山口・大分・熊本・宮崎
販売グループ:福島鰹㈱・ヒガシマル醤油㈱・日本丸天醤油㈱・柄木田製粉㈱・吉原食糧㈱
木下製粉㈱・㈱ホーコク製粉・フーディストジャパン㈱
海外販売拠点:韓国・中国(上海・香港)・台湾(台中)・シンガポール・オーストラリア(シドニー)
ロシア(モスクワ)・オランダ・フランス・アメリカ(ロサンゼルス)
十三、最新の製麺機(うどん・そば・ラーメン)のご紹介
Check!
【うどんについて】
2015年(平成27年)『夢』の製麺機誕生!
私は讃岐うどん用製麺機の開発の基本として、ネリ、鍛え、団子づくり、熟成、タテヨコ延ばし、包丁切り等に伝承
の手打ち職人の技術を一つ一つ忠実に再現することを使命としてきました。結果として全国に多くの讃岐うどん店
の成功を実現し日本の製麺技術の革新的役割も果たしてきました。
日本の製麺技術の多加水化(多加水化とは手打ち製法の事です)のリード役を果たし、冷凍讃岐うどん、土産、贈
答物、地産地消商品の開発、全国のスーパーに並ぶ讃岐(手打ち式)うどん、そして全国に伸びるコンビニエンス
ストアーで販売されている高品質な麺製品などに貢献し、品質の向上に革新的な役割を果たしてきました。
さらに、2015年2月「粘力マルチシステム」という明治時代に製麺機が発明されて以来の発明とも言われる全加水
帯の製麺設備を開発し日本の麺業界に発表しました。全加水帯とは、一台の製麺機で機械麺も手打ち麺もすべ
てを可能とした事です。もちろん、讃岐うどんだけでなく、ラーメン、蕎麦、パスタ、焼きそばなどあらゆる麺の製造
を可能とする、麺業界にとっては『夢』の製麺機なのです。
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蕎麦・ラーメンについて
Check!
【蕎麦について】
蕎麦もうどんと並び『手打ち製法』が伝承され、現在でも最高品質の象徴として本物志向を支える存在価値、
そしてその美味しさは貴重な日本の財産であると思います。蕎麦については蕎麦粉の産地とその品質、石臼挽
きかロール挽きか、蕎麦粉の粒子、蕎麦粉の割合、蕎麦打ち製法(手打ちか機械か)、ダシ取りの技術など、そ
れらにはうどんとは違った厳しさがある為本格的に学んでいる人が多く、ダシの取り方についても和食の基本が
しっかりと守られています。
関西はうどん、関東は蕎麦と日本では長い歴史の中でそのようなイメージが定着し、蕎麦文化は特に関東地区
で発達しました。しかし、今では全国に広がり、西日本全域に蕎麦の愛好者が増え専門店の増加、スーパーや
コンビニなどでの蕎麦製品の販売数は急増しています。蕎麦粉には血圧を下げる効果のあるルチンが含まれて
いる事もあり、健康にも良いという事で今後の高齢化社会にも大いに期待されている食品です。
弊社の蕎麦用設備も多くの実績と成功例があります。最近では東北大地震で被害を受けた岩手県釜石市の
㈱川喜様が、平成26年度岩手県ふるさと食品コンクールに於いて『最優秀賞(東北農政局賞)』を獲得しました。
「いわて南部地粉蕎麦」という品名で90点の応募の中から見事一位に選ばれました。
そこにも弊社の包丁切りの手打ち式自動製麺設備が使用されています。
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【ラーメンについて】
ラーメンはうどんと並び日本では最も多く消費されています。ラーメン店の数はうどん・蕎麦店より多く、海外に
も活発な開業が見られ世界の食べ物として成長を続けています。今後に於いてもラーメンは世界中に大きく
成長していく事は間違いないと思います。しかし、そのラーメンはスープに全神経を傾け、ラーメンの麺そのも
のには無関心の人が大半です。『ラーメン屋はラーメンで勝負!』という『本物のラーメン』そのものに成功確
率を高める秘訣がある事を理解する人が少なく、スープは美味しいけれどもラーメンの美味しい店が無いとも
言われ、ラーメンそのものの美味しさが今後の最大の課題ともされています。スープの大切さは十分に理解で
きますが、あまりに凝ったスープは必ず飽きられます。
結果として、うどん・蕎麦店よりラーメン店の方が失敗例も多いのです。
ラーメン店の確実な成功確率を高める方法は是非ご相談頂きたいと思います。
ラーメンはその製法(博多・札幌・佐野・喜多方など)によりいろいろな種類があり、スープも豚骨をはじめこって
り味からすっきり味まで多くの選択肢があります。
ラーメン店で成功する為には、まず「麺とスープを確立」しなければなりません。
ラーメン用の製麺機も、日本中に、そして今では世界各国に多大な実績を持ち、ミキシングから包装までの全
自動ラインの設備も行います。今、日本で小型製麺機から量産設備、そしてさまざまな自動化ラインに対応で
きる「総合製麺機メーカー」は弊社しかありません。全国の、そして海外のラーメン店の多店舗展開におけるセ
ントラルキッチン設備(麺の量産設備)の実績も増えています。
最後に念押しをしたいと思います。ラーメン店経営に於いて「自家製炊き出しスープ」にあまりこだわり過ぎる
と危険であり、「自家製ラーメン」に重点を置き、ラーメンそのものの美味しさを提供する事で成功確率が高ま
ります。
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おわりに・・・
いかがでしたでしょうか。
私は、この50年間の出来事、そして讃岐うどんの現実問題に関して厳しく、また正しくお伝えしたつもりで
す。そして今感じる事は、今年2015年に入り「常識をくつがえす」必要性を感じています。昨年迄の傾向と
して、多くの人が讃岐うどんのブランド力を利用し、様々な手段を用いて利益の追求に走って来たように
思います。しかし、やはり原点に立ち返り『本物』を知り再出発すべきではないでしょうか。
うどんも蕎麦もラーメンも「麺で勝負!」です。
品質を言葉や活字では十分にお伝えできませんが、今日本に於いて最も求められる食感は「モチモチ
感」です。その「モチモチ感」を作り出すには様々な原材料や副資材そして最新の進化した製麺技術を
必要とします。日本の伝統技術である『手打ち製法』は将来に受け継ぐべき貴重な財産です。
しかし、現実では「手打ちは過去の製法」となり今からはその手打ち製法をさらに進化させた「さぬき黄金
(こがね)製法」を学ぶ事で確実に成功確率を高め、すでに全国に多大な実績が広がっている事を知って
頂きたいと思います。新しい技術には抵抗がありすぐに挑戦できないかも知れません。
しかし、時代は大きく変わっています。
さぬき麺機株式会社
代表取締役
岡原 雄二
さぬきうどん技術研修センターへのお問い合わせは
フリーダイヤル:0120-21-3300
E-mail:[email protected]
HP:http://www.menki.co.jp
〒767-0011
香川県三豊市高瀬町下勝間148-3
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