Comments
Description
Transcript
地域のつながりの変化による影響
2 第 第2章●地域のつながり 節 地域のつながりの変化による影響 1.地域のつながりが生み出すやすらぎや地域力 近隣関係は人々に安心感をもたらす 人々は以前のような深いつながりを地域に求めなくなったが、多くの人は困った時には住民と 助け合いたいと考えており、地域の人々とのつながりを持ちたくないと考えている人はごく少数 に過ぎない。つまり地域のつながりは、いざという時の頼みの綱としての安心感を、多くの人々 に与えていると言える。この点を明らかにするため、地域のつながりと精神的やすらぎの関係に ついて統計的に見ると、隣近所と行き来している人は、精神的やすらぎを得ている傾向が確認で きた(第2−2−1表)。なお、エリア型地域活動やテーマ型地域活動については、参加の有無 と精神的やすらぎには明確な関係が見られなかった。つまり、地域のつながり、特に近所付き合 いは、人々にいざという時の安心感を与えていると見ることができる。 第2-2-1表 隣近所と行き来をする人は精神的やすらぎを得ている やすらぎを感じる確率が高くなる要素 ・隣近所と行き来していること ・配偶者がいること ・平日に自由な時間が3時間以上あること ・休日に自由な時間が3時間以上あること ・持ち家(1戸建て) であること やすらぎを感じる確率が低くなる要素 ・週60時間以上働いていること (2007年)により作成。 (備考)1.内閣府「国民生活選好度調査」 2.やすらぎを感じているかいないかと隣近所との行き来の有無や個人の属性との関係を、統計モデル(プロビ ット・モデル)により推定し、 5%水準に有意な結果が得られた変数を示すもの。 3.詳しくは、付注2−2−1参照。 地域活動は人々に充実感を与える では、エリア型地域活動やテーマ型地域活動は、人々にどのようなことをもたらすのだろうか。 地域活動に参加している人に対して「活動への参加を通じて、どんなことを得ましたか」と尋ね たところ、 「地域の様々な人とのつながりができた」と回答した人が58.9%、 「価値観を共有でき る仲間ができた」が40.8%、 「達成感・充実感を味わえた」が39.1%となっている(第2−2−2 図) 。 96 第2節●地域のつながりの変化による影響 第2-2-2図 地域活動に参加して得られたことはつながり、仲間、達成感・充実感 地域活動に参加して得られたこと 0 10 20 30 40 50 地域の様々な人との つながりができた 70(%) 58.9 価値観を共有できる仲間ができた 40.8 達成感・充実感を味わえた 39.1 34.9 地域・社会に対する貢献ができた 知識やノウハウが豊かになった 33.0 地域・社会の仕組みや問題がわかった 26.2 活動の成果を実感できた 第 2 章 21.3 地域への愛着心が深まった その他 60 17.6 3.5 地 域 の つ な が り (備考) 1.内閣府「ソーシャル・キャピタル:豊かな人間関係と市民活動の好循環を求めて」 (2003年) (郵送版アンケート 調査)により作成。 2.「あなたは、上記の活動(A.地縁的な活動、 B.スポーツ・趣味・娯楽活動、 C.ボランティア・NPO・市民活動、 D.その他 の団体・活動)への参加を通じて、 どんなことを得ましたか。当てはまるものすべて選び、 その数字に○印をつけてくだ さい。」という問に対して、回答した人の割合。 3.回答者は、全国の20歳以上の男女1,086人。 また、別の調査で60歳以上の人に対して地域活動に参加して良かったことを尋ねたところ、 「新しい友人を得ることができた」と回答した人が52.9%、「生活に充実感ができた」と回答した 人が52.7%であった(第2−2−3図) 。 このように地域活動へ参加することで、地域において新しいつながりを築くきっかけを得られ る人や、精神的な充実感を感じる人が多いことが分かる。 97 第2-2-3図 地域活動に参加して新しい友人や充実感を得る高齢者が多い 社会活動へ参加して良かったこと 0 10 20 30 40 50 60(%) 新しい友人を得ることができた 52.9 生活に充実感ができた 52.7 健康や体力に自信がついた 35.1 お互いに助け合うことができた 30.8 地域社会に貢献できた 23.2 社会への見方が広まった 21.1 自分の技術、経験を生かすことができた その他 特にない 17.1 0.5 3.9 (2003 年)により作成。 (備考) 1.内閣府「高齢者の地域社会への参加に関する意識調査」 2. 「あなたは、この1年間に、個人または友人と、あるいはグループや団体で自主的に行われている次のような 活動に参加したことがありますか。いくつでもお答えください。」という問に対して、何らかの活動に参加した ことがあると答えた人に、 「あなた自身にとって、そのような活動全体を通じて、参加して良かったと思うのは どのようなことですか。この中からいくつでも選んでください。」と尋ね、回答した人の割合。 3.回答者は、60 歳以上の男女 1,566 人。 地域のつながりは地域力の向上を通じて住民の生活の質を高める 地域のつながりは、つながりを持つ本人の安心感や充実感を高めることで、人々の生活を豊か なものとする。しかし地域のつながりは、つながりを持つ人々のみならず、地域全体に資する価 値を生み出す可能性がある。 「グループ内部またはグループ間での協力を容易にする共通の規範や価値観、理解を伴ったネ ットワーク」 (OECD(経済協力開発機構) )と定義されるソーシャル・キャピタルは、まさに、 地域のつながりの典型と言えるが、このソーシャル・キャピタルは、健康増進を導いたり、教育 面での成果を上げたり、犯罪発生率を低下させたりする可能性が指摘されている20。 また、ボランティア活動を行う団体に対して「貴団体・グループのボランティア活動は社会的 にどのような効果を生んでいると考えていますか」と尋ねたところ、「活動に関わる人達の間で 絆が深まって地域への愛着が生まれた」が63.5%と最も多く、 「活動対象の問題について、社会の 関心を集めることができた」との回答も43.7%と多かった。つまり、地域活動は、参加する人に 地域への愛着を抱かせるだけでなく、地域の問題について地域全体の関心を集めることで、解決 につながりやすい状況をも生み出していることがうかがえる(第2−2−4図) 。 20 これらは、内閣府「ソーシャル・キャピタル:豊かな人間関係と市民活動の好循環を求めて」 (2003年)に詳 しい。 98 第2節●地域のつながりの変化による影響 第2-2-4図 ボランティア活動によって、地域への愛着が生まれた人が多い ボランティア活動による社会的な効果 0 10 20 30 40 50 活動に関わる人達の間で絆が深まって地域への愛着が生まれた 70(%) 63.5 活動対象の問題について、社会の関心を集めることができた 43.7 43.1 今まで活動に参加しなかった人の参加を促すことができた 20.9 活動が刺激となり、行政等による新しいサービスが開始された 17.6 活動が刺激となり、行政等によるサービスの内容が改善された 13.7 親団体のメンバー間で、組織を超えたコミュニケーションがとれた 親団体の活動が活性化したり、活動の幅が広がったりした 13.0 親団体の存在が社会的に評価された 12.2 自治会や生協等の他の団体の活動に何らかの刺激となった 8.7 その他 7.5 無回答 60 4.0 第 2 章 地 域 の つ な が り (2002 年)により作成。 (備考) 1.社会福祉法人全国社会福祉協議会「全国ボランティア活動者実態調査」 2. 「貴団体・グループのボランティア活動は社会的にどのような効果を生んでいると考えていますか。当てはま る番号にすべて○をつけてください。」という問に対して、回答した団体の割合。 3.回答者は、全国各地の社会福祉協議会に登録している1,539 のボランティア団体・グループ。 このように、地域におけるつながりは、つながりを持つ本人に安心感や充実感を与えるのみな らず、地域全体の問題解決に資する可能性も秘めていると言える。 コラム 地域力を測る指標ソーシャル・キャピタル 内閣府「ソーシャル・キャピタル:豊かな人間関係と市民活動の好循環を求めて」 (2003 年)では、ソーシャル・キャピタルが国民生活に影響を及ぼす可能性を分析し、ソーシャル・ キャピタル指数21を求めている。ここで求められたソーシャル・キャピタル指数を利用し、同 指数と2003年の刑法犯認知件数(人口千人当たり)および合計特殊出生率との関係を都道 府県別にそれぞれ見てみると、ソーシャル・キャピタル指数は、刑法犯認知件数とは負の相 関関係が、合計特殊出生率とは正の相関関係が認められた。つまり、ソーシャル・キャピタ ルが豊かな地域ほど、犯罪率は低く、出生率は高いことがうかがえる。したがって、ソーシ ャル・キャピタルつまり地域力を高めることは、社会全体の利益にも貢献し得る可能性があ る。なお、ソーシャル・キャピタルに関する議論は、その概念についても様々な考え方があ る段階であり、今後さらなる調査・研究が期待される。 21 ソーシャル・キャピタルを構成する要素と言われている「つきあい・交流」 、 「信頼」 、 「社会参加」の程度を 表すと考えられる指標をそれぞれ複数選択し、これを指数化した上で合成することで、ソーシャル・キャピ タル指数を試算している(付注2−2−2参照) 。 99 ソーシャル・キャピタルと刑法犯認知件数の相関 刑 法 犯 認 知 件 数 ︵ 人 口 千 人 当 た り ︶ -1.5 35 30 25 20 15 10 5 -1.0 -0.5 0 0.5 1.0 1.5 2.0 ソーシャル・キャピタル指数 (2003 年)、 (備考) 1.内閣府「ソーシャル・キャピタル:豊かな人間関係と市民活動の好循環を求めて」 警察庁「犯罪統計書」 (2003 年)および総務省「国勢調査結果による補間補正人口」 (2006 年)により作成。 2.ソーシャル・キャピタル指数と刑法犯認知件数(人口千人当たり)の関係を都道府県別デー タで回帰分析を行った結果。 3.分析結果 y=-4.759x + 18.383, 自由度調整済み決定係数= 0.255 (-4.090) (25.725) ※( )内はt 値 ソーシャル・キャピタルと合計特殊出生率の相関 2.0 1.8 1.6 合 計 特 殊 出 生 率 1.4 1.2 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 -1.5 -1.0 -0.5 0 0.5 1.0 1.5 2.0 ソーシャル・キャピタル指数 (2003 (備考) 1.内閣府「ソーシャル・キャピタル:豊かな人間関係と市民活動の好循環を求めて」 年)および厚生労働省「人口動態統計」 (2003 年)により作成。 2.ソーシャル・キャピタル指数と合計特殊出生率の関係を都道府県別データで回帰分析を 行った結果。 3.分析結果 y=0.124x + 1.360, 自由度調整済み決定係数= 0.374 (5.336) (95.023) ※( )内はt 値 100 第2節●地域のつながりの変化による影響 2.地域に期待される役割とつながりの希薄化 地域のつながりは、様々な分野において地域が抱える問題の解決に資する価値を生み出す可能 性を秘めているが、人々はどのような分野で地域のつながりに期待しているのだろうか。地域の 人が中心となって積極的に取り組むことが必要だと感じる分野について尋ねたところ、「防犯や 防災にむけた対策」 (84.4%) 、 「高齢者への介護、福祉」 (78.5%) 、 「少年の健全な育成」 (74.3%) を挙げた人が多かった(第2−2−5図) 。 第2-2-5図 防犯や防災に向けた取組が必要と感じる人が最も多い 地域における取組別の必要性 第 2 章 無回答 わからない 必要だと感じる 特に必要はないと感じる 84.4 防犯や防災にむけた対策 78.5 高齢者への介護、福祉 12.1 71.0 身のまわりの環境保全 0 10.7 74.3 少年の健全な育成 祭りなどのイベント 7.9 6.7 40.5 20 16.6 40.9 40 60 10.0 0.7 12.6 1.0 11.1 1.4 17.4 80 1.1 地 域 の つ な が り 1.2 100 (%) (2003 年)による。 (備考) 1.内閣府「国民生活選好度調査」 2. 「あなたは、次の項目についてあなたの住んでいる地域の人が中心となって積極的に取り組むことが必要だ と感じますか。それぞれについて、あてはまるものに○をお付けください。 (○はそれぞれ1つずつ)」という問 に対して、回答した人の割合。 3.回答者は、全国の 15 歳以上 80 歳未満の男女 3,908 人。 また、第1章で示したように、子育て支援についても、近年、地域における取組への期待が高 まっている。そこで以下では、地域のつながりが果たす役割の中から「地域における教育」 、 「子 育て支援」 、 「防犯・治安」 、 「防災」 、 「高齢者福祉」を選択し、それぞれ詳しく見ていくこととす る。 (1)地域における教育 子どもは社会に適応するために必要な知恵を家庭や学校だけでなく、地域においても得ている。 特に、地域は子どもにとって、様々な年齢層や立場の人々と触れ合うことで、社会経験を積み重 ね、社会性や公共性を得ることのできる「場」であり、その意味からも地域における教育は重要 である。そして74.3%の人が地域の人が中心となり積極的に取り組むことが必要なこととして、 「少年の健全な育成」を挙げているなど(前掲第2−2−5図) 、多くの人が地域における教育に 期待を寄せていることが分かる。以下では、地域における教育の現状について見ていくこととす る。 101 地域における教育に関する期待 まず、地域に対する子どもの教育への期待を保護者の側から見ていこう。文部科学省が実施し た「地域の教育力に関する実態調査」(2006年)では、小・中学生の子どもを持つ保護者に、 小・中学生を育てる上で地域が果たすべき役割について、どの程度地域にかかわって欲しいか尋 ねている。その結果を見ると、「社会のルールを守ることを教える」については61.5%が、また 「自然や環境を大切にする気持ちを育てる」、「人を思いやる気持ちを育てる」、「ものを大切にす る気持ちを育てる」についても約半数が『積極的に関わるべき』と回答している。そして、『あ る程度関わるべき』まで加えると、いずれも95%を超える保護者がこれらの役割について地域の かかわりを期待していることが見て取れる(第2−2−6図) 。 第2-2-6図 地域では社会のルールを守ることを教えることに積極的にかかわるべき 小・中学生を育てる上で地域が果たすべき役割 0 20 46.4 46.1 48.0 ものを大切にする気持ちを育てる 47.1 36.6 56.7 39.9 30.5 51.5 57.0 欲望を抑えたり、我慢したりする気持ちを育てる 29.3 52.3 規律ある生活や基本的な生活習慣を身につけさせる 29.4 49.4 積極的に関わるべき 100(%) 35.7 49.3 人を思いやる気持ちを育てる 異なる考えや文化を尊重する気持ちを育てる 80 49.9 自然や環境を大切にする気持ちを育てる 正しい言葉づかいを教える 60 61.5 社会のルールを守ることを教える 地域の歴史や文化を重んじる気持ちを育てる 40 ある程度関わるべき あまり関わるべきではない まったく関わるべきではない 不明 (2006 年)により作成。 (備考) 1.文部科学省「地域の教育力に関する実態調査」 2. 「子どもたち(小・中学生)を育てる上で、地域が果たすべき役割についてうかがいます。次の①∼⑨の項 目について、どの程度『地域』に関わってほしいか、あなたのお考えに近いものを、それぞれ1つ○をつけて ください。」という問に対して、回答した人の割合。 3.回答者は、小学2年生、5年生、中学2年生の子どもの保護者 2,888 人。 また、地域における教育という観点から、地域が持つ少年非行を防止する役割を見よう。少年 を非行に走らせないようにするため、地域住民がどのように対応するのがよいと考えるか尋ねた ところ、 「よその家庭の子どもであっても悪いことをしたときは叱る」 (49.8%) 、 「近所付き合い をし、家族同士の交流をする」 (48.5%) 、 「日頃から地域の少年に声を掛ける」 (44.7%)など、地 域のつながりに基づく活動が必要であると回答する人が多くなっている(第2−2−7図) 。 102 第2節●地域のつながりの変化による影響 第2-2-7図 少年の非行を防止するためには、よその家庭の子どもであっても 悪いことをしたときは叱るのがよい 少年非行防止のための地域住民の対応 0 10 20 30 40 50 60 (%) 49.8 よその家庭の子どもであっても悪いことをしたときは叱る 48.5 近所付き合いをし、家族同士の交流をする 44.7 日頃から地域の少年に声を掛ける 少年が遊んだり、 スポーツをするなどの様々な 体験をする機会を作る ピンクビラの撤去や有害図書の自動販売機の撤去運動 などの地域における有害な環境を浄化する活動を行う 38.9 33.8 23.4 学校行事に参加するなど学校のことに関心を持つ 少年に関する地域の集まりやイベントに参加する 20.9 少年の健全育成に関するボランティアに協力、参加する 20.9 少年に関わる行政機関に協力して 地域におけるサポート体制を作る 20.0 10.9 子育てや子どもの教育について保護者に助言する その他 1.0 特にない わからない 1.3 第 2 章 地 域 の つ な が り 3.2 (2005 年)により作成。 (備考) 1.内閣府「少年非行等に関する世論調査」 2. 「少年を非行に走らせないようにするために、地域社会の住民はどのように対応するのがよいと思いますか。 この中からいくつでもあげてください。」という問に対して、回答した人の割合。 3.回答者は、全国の 20 歳以上の者 2,047 人。 地域のつながりの希薄化により地域の教育力が低下していると考える人が多い このように現在も、地域の教育の役割に対する期待は高いが、実際にこの役割はどのように変 化しているのだろうか。前出の「地域の教育力に関する実態調査」では、小・中学生の子どもを 持つ保護者に対して、自分の子ども時代と比べて、現在の地域の教育力がどのような状態か尋ね ているが、その結果から、半数以上の55.6%の人が、 「以前に比べて低下している」と考えている ことが分かる(第2−2−8図) 。さらに同調査では、 「以前と比べて低下している」と回答した 人に、その理由を聞いているが、 「個人主義の浸透」を挙げる人の割合が56.1%と最も高かった。 また、 「地域が安全でなくなり、子どもを他人と交流させることに対する抵抗が増しているため」 も33.7%と、後に示すように地域が持つ防犯・治安機能が弱まったことが、地域の教育力も弱め た可能性を示唆する回答も多かった。そして、これらに「近所の人々が親交を深められる機会が 不足しているので」と「人々の居住地に対する親近感が希薄化しているので」がそれぞれ33.2%、 33.1%と続いており、地域のつながりの希薄化により地域の教育力が低下していると考える人も 多い。 103 第2-2-8図 自分の子ども時代と比べて地域の教育力は低下していると考えている人が多い 自分の子ども時代の教育力との比較と低下の理由 不明 1.5 わからない (%) 22.7 55.6 15.1 以前に比べて低下している 以前に比べて向上している 以前と変わらない 5.2 その理由 0 10 20 30 40 個人主義が浸透してきているので (他人の関与を歓迎しない) 地域が安全でなくなり、子どもを他人と交流 させることに対する抵抗が増しているため 33.7 33.2 人々の居住地に対する親近感が希薄化しているので 33.1 30.1 母親の就労が増加しているので 28.0 高層住宅(マンション)の普及など居住形態が変化しているので 昔より地域における行事がなくなったため 18.2 13.4 新しく移住してきた世帯が増加しているので 近所の人たちの連帯感を培うリーダーが不足しているので 8.8 労働時間が長くなってきているため 7.8 転勤等で転居が頻繁になっているので 6.2 父親の家庭の教育や地域活動への参加が不足しているため 6.0 その他 不明 60(%) 56.1 近所の人々が親交を深められる機会が不足しているので 学生時代の友人、趣味のグループの仲間など、 人々の行動範囲が広域化しているため 50 5.0 4.0 0.2 (2006 年)により作成。 (備考) 1.文部科学省「地域の教育力に関する実態調査」 2. 「地域内の子ども、保護者、一般住民が交流などを行うことにより、地域全体で子どもを育て・守る雰囲気 やしくみを生み出す『地域の教育力』についてお聞きします。あなたの住んでおられる地域では、 『地域の教 育力』はご自身の子ども時代と比べてどのような状態にあると思われますか。あなたのお考えに最も近いも の1つに○をつけてください。」という問に対して、回答した人の割合。 3.回答者は、小学2年生、5年生、中学2年生の子どもの保護者 2,888 人。 4.上記2.で、地域の教育力が「以前に比べて低下している」と答えた保護者に、 「『地域の教育力』が低下 している原因は何だと思われますか。あなたのお考えに最も近いものを3つまで選んで○をつけてください。」 と尋ね、回答した人の割合。 104