...

報告集はこちら(PDF:11.29MB)

by user

on
Category: Documents
34

views

Report

Comments

Transcript

報告集はこちら(PDF:11.29MB)
TO HOK U
Volunteer
の現状を
閖上
つたえる
夏休み登録学生ボランティア
現地の人と
繋
つながる
ンティア活
動
ボラ
生
続
を
伝
REPORT
学
東日本大震災復興支援
KOBE
つづける
ボランティア実施日
神 戸 市 社 会 福 祉 協 議 会
2015 8/27(thu)~9/1(tue)
大学コンソーシアムひょうご神戸
T OHOK U
KOBE
Volunteer
REPORT
「ありがとう! おねえちゃん、また来てくれる?」
「絶対くるよ!また遊ぼうね!」
そ
の
一
言 が 、 私 を
動
か
す
原
動
力
。
Contents
ごあいさつ
2
ボランティア概要
4
スケジュール
5
伝
つたえる
閖上の記憶
6
被災地の現状と未来
8
震災学習ワークショップ
11
名取市役所を訪れて
12
繋
つながる
尚絅学院大学での意見交流会
13
学生ボランティアチーム報告
14
復興支援活動写真
22
続
つづける
事後報告会
24
学生ボランティア・スタッフの声
25
TO HO KU
KOBE
Volunteer
REPORT
わかりあって、
土 井 敏
神戸市社会福祉協議会 広報交流部長
ごあいさつ
たすけあって、
神戸市社会福祉協議会と大学コンソーシアムひょうご神戸
の共催によるこの取組みは今回で6回目となります。今日ま
で継続して実施できるのも大学コンソーシアムひょうご神戸
及び今までに参加した学生のみなさんの真摯な取組みの賜物
ふれあって、
と敬意を表する次第です。また、東北学院大学・尚絅学院大
学、名取市役所、各仮設住宅、保育所、児童センターなど被
災地の関係者のみなさんのご支援・ご協力の賜物と深く感謝
を申しあげます。
被災地の人たちにとって、震災を乗り越えてきた神戸から
継続的に支援してくれることが大いに励みとなっていると聞
いております。みなさんが気持ちよく、達成感を得られるの
人はつながる。
も受け入れてくれる尚絅学院大学、被災地のみなさんのやさ
しさ・温かさがあることを忘れてはなりません。このように
神戸と東北の交流、人と人とのつながりなどにより参加した
学生のみなさんは、様々なことを感じ、経験し、学んだこと
と思います。少しでも支援を必要とする人たちは、被災地以
外にもたくさんいます。今回の経験が「学生生活の思い出」
にとどまらず、ボランティアにかかわる第一歩となっていた
だければうれしく思います。また、このかけがいのない経験
は、きっと今後の学生生活や社会人となっても生かされるも
のと確信しております。
2
情です。
「行ってらっしゃい、気をつけて!」まぶしい笑顔
の皆さんを見送ったあと、急に静かになったとたん、いろい
ろな思いが湧きあがってきました。
2011 年3月 11 日東北地方を襲った地震、
津波と原発事故。
大学コンソーシアムひょうご神戸もすぐに学生ボランティア
を組織し派遣しました。神戸市社会福祉協議会のご支援もい
ただき、
今回ではや6回目。その間学生は、
一部を除いて、
年々
メンバーが代わっています。支援する各大学の教職員、協議
会の皆さんも然りです。受け入れてくださる東北の大学、仮
設住宅、保育所や児童センターでもメンバーは変わっていま
す。関係者の新陳代謝だけでなく、東北をめぐる状況も日々
変わっています。その中で私たちが毎年学生を送り出す意義
を皆で考え直す時期に来ているのかなと思うのです。
学生にとってのボランティア活動の意義って何だろう?優
等生的な答えなら、災害ボランティアの体験を内在化し、他
者の痛みに共感し、自ら考え行動するきっかけになること、
くらいかな。またわれわれ大学関係者としては教育的な意義
をいかにも考えそう。神戸市福祉協議会の皆さんだと、地域
社会への貢献ができる人物の育成、みたいなことになるのか
な、東北の皆さんにとってはどうかな…。などと遠ざかるバ
スを見つめながら、ぐるぐると考えたわけであります。今も
考え続けていますけどね。
江 角 早 織
るボランティア活動に期待して学生諸君はみな晴れやかな表
関西国際大学4年 ボランティアリーダー
前から、東北へ向けてバスが出発しました。これから経験す
変 化 を 支 え合うために
伊 庭 緑
学生コンソーシアムひょうご神戸
学生交流委員会 委員長代理 甲南大学学長補佐
夏休み登録
ボ ラ ン テ ィア活動の意義
2015 年8月 28 日金曜日、こうべ市民福祉交流センター
今年度の夏休み学生登録ボランティアは、募集定員数の3
倍近い応募者が集まったところから始まりました。東日本大
震災から 4 年が経っても、様々な思いを持って「現地に行
きたい」と願う学生たちがいます。
私も参加者のひとりとして 3 年目を迎え、少しずつ変わっ
ていく閖上の姿に、切なさと感動を覚えています。また、そ
の中で喜びも痛みも受け止め、笑顔で生きていこうとする
方々に、いつも勇気をいただいております。
震災が過去の出来事であっても、震災がもたらした変化は
今も残っています。復興には長い時間が必要です。そもそも、
何をもって復興とするのか、それは実現できるものなのか、
という問いの答えは人によって違うでしょう。ある人にとっ
ては、復興はいつまでも終わらないものかもしれません。し
かし、そこには、希望もあります。
震災の記憶がある限り、私たちは失ったものの大切さを忘れ
ずにいられます。現地にニーズがある限り、私たちは誰かのた
めに立ち上がることができます。復興の過程には、喜ばしい成
長、多くの発見、そしてかけがえのない出会いがあるはずです。
また、年々、阪神淡路大震災を経験していない学生の割合
が増しています。こうした現状においては、現地の方々から
教わることのほうが多いのではないでしょうか。現地に足を
運ぶ身である私たちもまた変わりゆく存在であり、現地の方々
に助けられています。復興にかかる時間の分だけ、震災の記
憶を分かち合う機会が与えられると、私は信じております。
現地では、閖上中学校の解体が始まりました。あの日の
14 時 46 分から、少しずつ、少しずつ時間が動いています。
このような変化を、学生ボランティアによってほんの少しは
支えられたこと、そして今後も支えていけることを、願って
やみません。
私たちが見聞きしたことを「つたえる」
、小さな活動を確
実に「つづける」
、そして次世代に「つなげる」
、その役割を
果たすために報告書を作りました。
この報告書を通して、
現地で精一杯生きておられる皆様と、
神戸で今後の活動を支えてくださる皆様に、私たちの思いが
伝わるよう願っております。
3
TO HO KU
KOBE
Volunteer
REPORT
の主な概要
ボランティア
LINE
T
U
O
M
A
R
PROG
プログラム名
夏休み登録学生ボランティアバス
ボランティアの趣旨
訪 問 先
【1日目】
・閖上の記憶 ・名取市役所 ・尚絅学院大学
【2日目】
これまで東日本大震災の復興支援活動として、5回にわ
・愛島東部仮設住宅 ・植松入生仮設住宅
たる学生ボランティア活動により宮城県名取市の仮設住宅
【3日目】
支援、保育所・児童センターや現地の学生と交流を行って
・名取が丘保育所・児童センター
きました。平成27年度も引き続き震災復興支援に当たり、
・増田保育所・児童センター
被災地の多様化されるニーズをミーティングと研修会を通
し、兵庫県内の大学に通う学生が中心となり企画し、実行
しました。
共 催 者
神戸市社会福祉協議会 大学コンソーシアム兵庫
協 力
学都仙台コンソーシアム大学間連携
活動内容
【1日目】
・閖上の記憶、名取市役所への訪問
・尚絅学院大学生との交流
【2日目】
・仮設住宅での清掃活動・交流会企画(お茶会、モノづくり等)
【3日目】
・保育所・児童センターでの交流企画(体操、縁日等)
災害ボランティアネットワーク(東北学院大学)
尚絅学院大学 名取市社会福祉協議会
実 施 日
平成27年8月27日(木)~9月1日(火) 4泊5日
参加人数
学 生 33 人(現地訪問 32 人) スタッフ 8人
経 緯
昨年度に引き続き夏休み学生ボランティア登録制度を実
施し、学生の応募を募りました。書類選考を通過した学生
は5月から7回の研修参加およびミーティングも行った。
また6月には6人の学生代表とスタッフが現地事前調査へ
宮城県に赴き、現地の声・ニーズを取り入れ学生が主体と
なり活動を行いました。
4
LE
U
D
E
H
C
S
E
TIM
5/16 ㈯ オリエンテーション
程
までの主な日
ボランティア
7/4 ㈯ ボランティアミーティング
(神戸市社会福祉協議会)
【第一回研修会】
研修会1 「阪神・淡路大震災から学ぶ」
講師:神戸市社会福祉協議会
8/1 ㈯ ボランティアミーティング
土井 敏 研修会2 「クロスロードによるワークショップ」
(甲南大学岡本キャンパス)
(甲南大学岡本キャンパス)
8/8 ㈯ ボランティアミーティング
講師:兵庫区社会福祉協議会
【第四回研修会】
中村 美保 氏
(甲南大学岡本キャンパス)
研修会1 「被災した子どもたちに対する覚書」
講師:神戸親和女子大学
5/30 ㈯ ボランティアミーティング
(神戸市社会福祉協議会)
【第二回研修会】
研修会1 「宮城県名取市閖上地区の現状と尚絅学院大
学学生ボランティアの取組について」
講師:尚絅学院大学
大島 剛 氏
8/22 ㈯ ボランティアミーティング
(甲南大学岡本キャンパス)
【第五回研修会】
佐々木 真理 氏
研修会1「被災者とのコミュニケーションについて
研修会2 「被災地における学生ボランティアの可能性
と担う役割」
- ボランティアマナー -」
講師:神戸大学
林 大造 氏
講演者:神戸大学 3年生 稲葉 滉星 研修会2「震災復興について」
研修会3 「女川町復興支援インターンについて」
講師:神戸大学大学院工学研究科
講演者:甲南大学 2年生 谷口 優樹 6/13 ㈯ ボランティアミーティング
(人と防災未来センター・兵庫県立大学防災教育研究センター)
近藤 民代 氏
8/28㈮~9/1㈫ ボランティア実施
【第三回研修会】
(宮城県名取市)
各グループがそれぞれ事前に準備してきた企画を実施。
研修会1 「阪神淡路大震災からの教訓」
講師:兵庫県立大学防災センター
青田 良介 氏
6/26㈮~7/2㈪ 事前ヒアリング調査
9/26 ㈯ ボランティア事後報告会
(神戸市社会福祉協議会)
ボランティア活動の報告をそれぞれ報告。
学生代表6名とスタッフ3名が仮設住宅2ヶ所、児童セ
ンター1ヶ所、保育所2ヶ所を訪問した。
事前に作成したボランティアの企画についてプレゼン
し、意見をいただき先方でのニーズも併せてヒアリングし、
企画作成に活かす。
5
TO HO KU
KOBE
Volunteer
REPORT
つたえる
地 震、 津 波 の 恐 ろ し さ、 防 災、 減 災 を ど う し て い く べ き な の か。
現 地 で 見 て、 聞 い て、 感 じ た 様 子 を 伝 え て い く こ と が 未 来 を つ く る。
1 閖上の記憶
私たちが訪れた『閖上の記憶』では、語り部の長沼さんと大川さんのお二人から震災当時の状況についてお話
を伺うことができました。名取市の閖上地区は、2500 世帯 5000 人が住む町でしたが、あの震災による津波で
800 人近くの方が亡くなり、被災地の中でも特に大きな被害を受けた地区の一つでした。
震災時の状況と語り部さんの思い
長沼さんのお話
屋根の上で過ごした一晩
「震災当時、私は 7 人で生活していました。仕事場で大き
な揺れを感じ、家を確認しに戻ると、消防団の人がもの
そうです。昭和 8 年の津波は、石碑に残っていましたが、
教訓は生かされず大きな被害が出たため、津波の教訓を石
碑ではなく、人から人に伝えるのがよいのだとおっしゃっ
ていました。長沼さんからは、何もなくなった閖上の現状
はもちろん、被災地ではいろんな方がそういった体験をし
て、身内を亡くして悔しい思いをしてらっしゃる人が何年
経ってもいるのだということを覚えておいてほしい、伝え
てほしいというメッセージをいただきました。
すごい大声で「津波が来るから逃げろ」と叫んでいて初
めて、津波の危機が迫っていると感じたのです。そして、
家の 2 階に避難し、「2 階なら大丈夫だろう。」と思って
大川さんのお話
いると、「ドーン」というすごい音がして津波で家が流さ
れてしまいました。2 階では水が入ってくるため、3 階
の屋根裏部屋、そして屋根の上まで避難してみると、周
りが海のようになっていたのです。だんだん日が暮れて
きて雪が降って寒い中、身動きも取れず妻と二人で不安
な一晩を過ごして、ようやく 24 時間後の翌日に自衛隊
の人に救助されました。連絡のつかなかった息子たちの
ことも不安でしたが、全員無事でした。でも、近所には
身内を亡くした家もあります。その人たちには、「閖上に
おばあちゃんの様子を見に行ってくれ」と言って行かせ
た息子が亡くなった人もいて、4 年以上が経った今でも
「あの時、地震の直後にすぐに逃げていればよかったのに」
と、とても悔やんでいますね。ほんの 5 分前に逃げた人
が亡くなり、逃げずに家にいた自分が助かるという状況
次に、大川さんからも震災当時の状況についてお話をい
に、あの時逃げていればよかったとかいうことは決して
ただきました。大川さんは、震災当時 5 人で生活されて
言えなくて、運命だったのかなと思いますね。でも、大
いました。大きな揺れで恐怖を感じ、大津波警報が出たの
切な人を亡くした人にとっては、運命ではやりきれない
で、家に向かいましたが、まさか津波が本当に来るとは思
思いがあって、後悔して生きているのですよ。」
わなかったそうです。道は渋滞で前に進めず、対向車の人
人から人に伝える
6
自分だけ助かってごめんね
から閖上は水浸しだから入れないと言われ、翌日閖上に入
り家に行ってみると、もう何もなかったそうです。近くで
語り部の長沼さんからは、震災当時のお話をいただきま
家のものを見つけるとガラクタなのに宝物に見えたそうで
した。このほかにも 3 月 11 日の震災直後の津波の様子
す。長男の無事は確認されましたが、父と次男の行方が分
を映像で見て、震災当時のことを知りました。閖上は、昭
からず、遺体安置所に行って並べられた棺の中の亡くなっ
和 8 年にも津波が来ていたにもかかわらず、何の根拠も
た人の顔を一人ひとり確認して捜したそうです。しかし、
なしに津波は来ないから大丈夫だとずっと伝えられてきた
父と次男は、亡くなったことが確認されたそうです。津波
に流されながらも助かった長男は、「自分だけ助かってご
めんね。じいちゃんと弟に言って避難していれば助かった
のにごめんね。」と言ったそうです。助かったのに、
助かっ
たことでつらい思いをするというのは、本当に悲しいこと
だと思いました。
ただいた中で、私はこの経験を忘れてほしくない、風化さ
せてほしくないという強い思いを感じました。ここでお話い
ただいたことをより多くの人に伝えることはもちろん、より
津波の教訓
多くの人に実際に被災地に足を運んで、さらに津波や被災
大川さんは、一つの命が失われることで多くの人が苦し
み、悲しむのだということを伝えてくださいました。また、
大川さんは津波による大きな被害を教訓に「想定外のこと
地について理解を深めてもらう必要があると思いました。
語り継ぐ役割
が起きた時に、自分はどうしたらよいのか、家の回りや避
閖上は津波が来ないと伝えられており、その結果大きな
難所など身の回りを確かめてみてください」というメッ
被害が出たのだということを知り、地震が起きたら津波が
セージもいただきました。
来るということをしっかりと後世に語り継ぐことが重要
で、その役割は津波を経験した人たちだけでなく、その経
験を伝え聞いた私たちも担っていかなければならないと思
います。「閖上の記憶」の訪問では、津波を経験したこと
のない私たちに、津波の恐ろしさや教訓など多くのことを
お話してくださいました。この先も決して津波の恐ろしさ
を忘れません。語り部の長沼さんや大川さんをはじめ、閖
上の方々には心から感謝を申し上げたいと思います。
(甲南大学 2 年生 谷口優樹)
語り部さんのお話を受けて感じたこと
風化させてはならない
私は、津波の映像や語り部の方から震災当時の状況や壮
絶な体験を聞き、とても大きな衝撃を受けました。そして、
涙を流しながらも津波の恐ろしさや震災当時のつらい体験
を話されている姿に、私は言葉が出ませんでした。お話い
7
TO HO KU
KOBE
Volunteer
REPORT
2 被災地の現状と未来 長沼さんインタビュー
私たちが訪れた名取市閖上地区は、震災による大きな津波の被害を受け、亡くなった方々を慰霊し、震災当時
の閖上の様子を語り継ぐ場所として『閖上の記憶』が設けられています。私たちは『閖上の記憶』を訪問し、閖
上地区をバスで巡り、語り部の長沼さんにお話を伺うことができました。
ぎくしゃくする関係
―――震 災から 4 年半が経ちましたが、被災者の方々の心
境に何か変化はありましたか?
高齢者の気持ちに寄り添う
―――普段の生活で私たちが被災地に貢献できることってあ
るでしょうか?
一番思うことは、震災から 4 年経って、被災者の中でも
もちろん、町ができて建物ができる復興っていうのもとて
住宅を早々と再建した人、まだ仮設住宅にいる人など被災者
も大切なんだけど、何カ月も仮設で暮らしてきた高齢者の気
の中でも様々な人が出てきたわけなんですよ。再建した人は
持ちっていうのが一番心配なんですよ。そういう人たちに寄
周りに誰もいなくて、一人で生活していて、仮設住宅に遊び
り添うっていうのは、普段の生活で学生たちにもできると思
に行こうと思うんだけれど、仮設にいる人たちに申し訳ない
うんですよ。例えば、手紙を書くとかね。遠く離れた人たち
と思って行けないし、仮設にいる人たちもひがみとかはない
が忘れず思ってくれてるというのは、本当に心の支えになっ
けれども、早々と再建した人がうらやましいという思いも少
ているんですよ。そうゆう人たちを支えるっていうのも一つの
しあって、お互いがぎぐしゃくしてしまうんですよね。そう
復興なのかなと思うんですよね。あとは、こういう被災地の
いう人たちの思いをなるべく少なくして、同じ閖上で被災を
現状をより多くの人たちに話す、伝えるっていうのが、一種の
して何もかもなくした人たちなのだから先に再建しようがし
復興の手助けなんじゃないですか。そうすれば、今の被災地
まいが、仲良くしたいという思いが出てきているのは確かな
の現状をいろんな人に知ってもらえるし、それから関心を持っ
んですよ。
てくれる人が生まれてくるわけですよ。関心を持ってもらわな
今まで 4 年間被災地に来てくれた例えばコンソーシアム神
いと被災地が今どうなっているのか見えてこないんですよ。
戸の人などで、個人的につながっている閖上の人はいると思
うんですよ。その人たちがもし住宅を再建した人ならば、そ
の人たちを仮設に呼ぶっていうことはできると思うんですよ。
これが地元の人たちだけだったらできないんですよね。だか
らほかの地域から来られた人たちや若い人たちの力でうまく
復興はない
―――長沼さんはどのような状態を復興と考えてらっしゃる
のですか?
仲をとりもってほしいですね。やっぱり町って建物とか公園
8
とか道路とかそうゆうものは行政が作ってくれるけれども、
私の中で復興はないと思っています。閖上の中に町ができ
人のつながりは人が作っていかなければいけないんですよね。
て、そこに住宅を再建しても私は復興だとは思ってないんで
なってくる中でそれは難しいのかなって今思っているんです
よね。なので、俺たちのような閖上の昔の暮らしを知ってい
る年代が、それを閖上の若い世代の人たちに伝えて、語り継
がれて、少しでも閖上の昔の暮らしを取り戻せたらなって
思っていますね。
まだまだ復興は終わっていない
―――私たちが神戸に帰ったあと、学生に対して何を一番伝
えてほしいですか?
若い人たちに伝えてほしいと一番思うのは、震災で大変な
ことが起きたのはみんなもよくわかっていると思うんです
よ。でも、4 年半が過ぎてもうほかの地域ではみなさんは復
興して落ち着いた生活をしているんじゃないかという見方に
なっているんだけれども、まだまだ決してそうではないんだ
すよ。私が一番最初に思い浮かべた格好っていうのは、閖上
よと。小さい大きいはあっても苦労、苦しみを抱えているん
の人たちが全員とは言わないが、ある程度の人が戻ってきて
だよということを伝えてほしいですね。ここに来て地元の人
家を建てるなり、公営住宅に入るなどして、地元の閖上の人
としゃべって、仮設住宅の人たちとしゃべらないとわからな
たちで町ができればよいと思っていたんですよ。実際どれだ
いこともあるわけですよ。そういうことを、ぜひここに来た
けの人が戻ってくるかはわからないけれども、いろいろ聞いた
人には来れなかった人たちに伝えてもらいたいですね。
りした中では私が思い描いていたこうした閖上の町はできない
と思っているんですよ。子供たちは、住宅が再建して復興し
たと思うかもしれないが、私は復興とは思わないんですよ。
神戸と東北
―――神戸と東北で共有していることは何かありますか?
共有しているものは本当にあるなと思っています。やっぱ
り 4 年半いろいろやってきましたけれども、経験しないと
わからないものっていうのが一番だと思いますね。
それは、体験していなくても当時のことを親などからたく
さん聞いて、ここまでなるには大変なことがあったんだと聞
いているから、震災当時生まれていようが、生まれていなか
ろうが関係ないと思っているんですよ。大変っていう中には
ものすごく大変っていうのがあって、その中の一つでも二つ
でも三つでも知っていれば、知らない人たちとは全然違うと
<インタビューをして>
復興の意味
思っています。皆さんにも見てもらったらわかる通り、何も
こうして語り部の方からお話を伺う中で、
長沼さんの「私
なくなった閖上ってあるんですよね。だけども何もなくなっ
の中の復興はない」という言葉に、私も復興についてもう
た閖上が 10 年後、20 年後にはたぶんきれいな素晴らしい
一度考え直すことができました。道路や建物などがたくさ
街になっていくと思うんですよ。だけども皆さんは、きれい
ん建ち、眼に見える復興は進んで、復興したと報道される
になった閖上の前には何もない閖上があったっていうことを
ことがあっても、決して心の底から復興したとは思えない
次の年代の人たちに話すことができるわけですよ。だからぜ
人がいるということを忘れてはいけないと思いました。
ひそうゆうことを若い人たちには話してほしいんですよ。も
うその頃には、俺たちはいなくなったり話せなくなったりし
ているんですよね。
昔の閖上を取り戻したい
―――震 災から 4 年半が経ち少し復興も進んできていると
思いますが、これからの閖上のまちにはどのように
なってほしいですか?
俺は、できるだけ閖上で昔あった元の生活を少しでも取り
戻せればいいなと思っていたけど、戻ってくる人が少なく
9
TO HO KU
KOBE
Volunteer
REPORT
変化するボランティアのニーズ
また、私たちが被災地に関心を
持ち続けることが大切で、私たち
以外のより多くの人にもこの被災
地の現状を伝えて、知ってもらう
ことが私たちの役割なのだと強く
感じました。
長沼さんがおっしゃっ
ていた、
「人のつながりは人が作
る」という言葉はとても印象的で、
仮設住宅を出られた人と仮設住
宅にいる人の仲を取り持つといっ
たことも、これからのボランティ
アに必要なことなのだと思いまし
た。ボランティアのニーズが変化
する中、私たちが力になれること
を少しでもしたいと思いました。
そして、最後にインタビューを
受けてくださいました長沼さんに
感謝を申し上げます。
(甲南大学 2 年生 谷口 優樹)
(甲南女子大学
4 年生 岩井麻里奈)
。
た
し
ま
い
ざ
ご
う
長沼さんありがと
10
3 震災学習ワークショップ
この靴の山から、自分にあった靴を選んで歩いていたそう
閖上中学校見学
です。また、1.9m の高さの津波は、今でも分かるほどくっ
きりと壁や黒板にその跡が残っていました。校舎の横につ
失われた 14 人の命
ながっている運動場には、震災当時、大きな船が 3 隻も
長沼さんの案内のもと、私たちは、津波を受けた当時の
まま残されている、閖上中学校を訪れました。中学校の周
りの家は流され、中学校が津波の盾になったために残った
乗りあげていたそうです。
当たり前に訪れるはずの“明日”
と思われる一軒の家以外、辺りは雑草に囲まれていました。
また、教室の黒板には、次に登校するはずだった 3 月
3 月 11 日の津波によって、14 人の生徒の命が失われま
14 日と書かれていました。子供達が、当たり前に次の日
した。長沼さんによると、ちょうどこの日、閖上中学校で
が来ると信じ、週末明けの 14 日を黒板に書いていたので
は卒業式が行われていたそうです。もし、一日授業があれ
す。同じく黒板には、
「復興」や「早く復興することを願っ
ば、生徒全員が先生の指示のもと避難し、帰宅途中で亡く
ています」という観光客からのメッセージも書かれていま
なる子はいなかったかもしれない、と話されました。
した。
観光客からのメッセージによって、
卒業生のメッセー
ジが見えなくなってしまい、一部の教室を除き、黒板は上
階や市で保管されるという対応が取られていました。
中学校を残す意味
そして、私たちが中学校を訪れた 8 月末、既にこの閖
上中学校が取り壊されることが決定されていました。長沼
さんは、この取り壊しについて、写真ではなく、実際に被
害を受けたモノを見てもらうことで、震災のことを知って
もらいたい、と強く話されました。例え、使えなくなって
しまった校舎であっても、学校とは人・情報が自然に集ま
る場所であり、その地域、特に卒業生にとっては特別な思
いのある場所なのだと思いました。取り壊しが遅れれば遅
れるほど、誰がやるのか、費用はどうするのか、といった
問題が発生してしまうため、負担が増えてしまうと話され
ていました。
今も残る津波の跡
四年以上たった今も、黒板に津波の跡が風化せず残って
震災当時のまま
いる様子に衝撃を受けました。想像以上の高い津波であっ
中学校は、言葉通り、まさに震災当時のままでした。昇
たことに加え、今でも跡が残っていることにとても驚き、
降口には、津波で流された靴が山のように積み重なってい
水の力の恐ろしさを改めて実感しました。
ました。当時、がれきの中を裸足で歩かなければならず、
(関西学院大学 1年生 松田 彩花)
11
TO HO KU
KOBE
Volunteer
REPORT
4 名取市役所を訪れて
名取に着いて
働きかけました。未曽有の震災で 7 万人を超える人々の声
を聞き一つにまとめるのは不可能に近いと思います。担当さ
名取市に到着した日の朝、閖上地区を見学した。朝早くか
れていた方は震災から数日間は家にも帰らず、市役所に泊
らダンプカーが行き交い、ショベルカーの働く姿が小雨の降
まって仕事をしたそうです。その時、相当な苦労があったの
る中遠くに見えました。語り部の方と移動している最中にバ
だと改めて感じました。ただ、復興計画を早急にまとめたの
スの中から、数軒の家が不自然に残っているのが見えたし、
は、一刻でも早く今の状況を打開したいという思いがあるの
嵩上げされ道路より2〜3メーターほど高くなっている土地
だと私は思いました。
も確認できました。約9メーターの津波が襲った日から約 4
年。名取市閖上の現状を知った後、宮城県名取市震災復興部
全体を通して
の方のお話を聞く機会をいただきました。
震災前の閖上を取り戻すことはできません。しかし、今回、
名取市の被害
市役所職員の方の話を聞いて名取市は確実に新しい理想の街
を目指しているのだと感じました。「震災から 5 年」と節目
名取市は、北海道・東北エリアで 1 番の住みやすさを誇
の時期などにはよく言います。その年月は私にとっては長く
ります。そんな名取市が震災で受けた傷について現実的な数
感じることがあります。
しかし、
その日々は被災地の方にとっ
値で教えていただきました。震度6強、死者 923 人、全壊
ては非常に短いのだと思います。復興し終えるのには時間も
2801 件、仮設住宅入居者数 2013 人…聞くに堪えないそ
苦労もまだまだ必要だと感じさせてくれました。
の数字は被災者への複雑な思いとともに、お話をされている
(甲南大学 1年生 小西 颯馬)
市役所職員の方の苦労の数でもあるなと思いました。
課題が山積みの震災当時
震災から数日間は避難所での生活を余儀なくされていまし
た。日常では滅多に経験することのないような状況に突然変
化してしまうのです。「トイレの使い方が悪い」「炊き出しが
避難所によって異なる。不平等では。」などたくさんの苦情
が市役所に寄せられたのだといいます。それを解決したのが
避難所ごとで作った「グループ」でした。それまではトイレ
の清掃担当などは決まっていませんでした。しかし、グルー
プを作ることで清掃担当が明確になり改善が図れたのでし
た。一つ一つの小さな仕組みを変えることにより全体が変わ
れるのだと私は感心しました。
Q&A
Q:嵩上げした土地に災害公営住宅を建てるとあったのです
復興計画の作成まで
が、何年ぐらいに完成予定ですか?
A:災 害公営住宅は三期に分けて完成を目指しています。
名取市は住民との意見交換、懇談会などを通して、震災復
28 年の春から 30 年の 12 月の間に完成できる予定です。
興計画を比較的早めに策定しました。人口 7 万人を超える
予定地に残っている住宅もあります。そのような住民と
名取市にとって、それは少し早すぎたのかもしれません。復
の話し合いによって進捗状況が変わってきますね。
興計画を住民に発表した際、計画の見直し、改正を求める声
が止まなかったそうです。そのような言葉に名取市は個人面
Q:一番忙しい時期はどのような勤務体制でしたか?
談を実施して、なるべく多くの住民の意見を取り入れようと
A:震 災直後は役所に一週間ぐらいは寝泊まりしましたね。
復興交付金の申請時期は特に忙しかったです。土日にも
出勤していました。
Q:市役所の方で被災された方はどのぐらい、いらっしゃい
ますか?
A:市 役所の中で「閖上会」というものがあり、(閖上の方
ばかりではないですが)その中だと三十人ぐらいかと思
います。
Q:復興計画を早く出せた要因は何ですか?
A:市長から復興計画を早く策定するという指示があったた
め。しかし、そこまでの道のりは長く苦労しました。
12
つながる
今も生々しく傷跡の残る被災地を訪れる
尚 絅 学 院 大 学 生、 子 ど も た ち、 仮 設 住 宅 の 方 々
1 尚絅学院大学での意見交流会
実 施 日
○各チームが話し合った内容としては以下のようなものがあ
りました
8月 29 日(土)15 時~ 18 時
「被災地に対する認識の差」
・建物などのかさ上げ工事は始まっていても、実際には進
んでいないこと。
・相手の要望に応えるのもボランティアであること。
・被災者の方に被災当時のことを聞くことはあまりよくな
いと思っていること。
「今後の交流をどうしていくのか」
① 情報共有
・尚絅学院大学の学生が、関西に行って東北の現状を伝
趣 旨
える。
・尚絅学院大学の学生が、阪神淡路大震災について学び
現地で活動する大学生から見た被災地の現状を把握、ボラ
に行く。(阪神淡路大震災の犠牲者の鎮魂の意を込め
ンティア活動を行う際のアドバイスを貰う。
た“ルミナリエ”、防災や減災に関する情報を発信し
徐々にボランティアの受け入れを減らしているのが現状で
ている“人と防災未来センター”など)
ある。被災地の方々と今後どのように交流を続けていくのか
② 交 流
を考え、意見を交換する。
・講義やイベントを通して、
神戸と東北の学生が交流する。
③ 現 地
東日本大震災を教訓に、大学生の視点から「被災地に対す
・神戸の学生は東北へ、東北の学生は神戸へ互いに現地
る認識の差」と「今後の交流はどうしていくのか」の2つの
を訪れて、観光案内をし合う。
テーマについて話し合いました。4つのグループに分かれ、
それぞれが意見を出し合いました。同世代の学生と直接意見
交流会終了後には、東北の学生と神戸の学生で一緒に夕食
交換が出来る貴重な体験となりました。
を食べながら、情報交換をしたりして交流を深めました。
(甲南女子大学 4年生 岩井麻里奈)
13
TO HO KU
KOBE
Volunteer
REPORT
2 名取が丘保育所
活動チーム
課 題
あいふぁみ・笑顔宅急便
◦準備不足
企画開始直前に雨が降ってきてしまったため、急遽スー
参加人数
パーボールすくいを体育館にブルーシートを引き行いまし
学生ボランティア 17 名
なくなったため、水なしのスーパーボールすくいになって
児童 48 名(4歳児:26 名、5歳児:22 名)
しまいました。雨天の場合を考え、違う企画を準備してお
た。体育館なので、ビニールプールに水を張ることが出来
くべきでした。
活動日時
8月 31 日(月) 10 時~ 11 時 30 分
趣 旨
児童達がダンスや縁日を学生ボランティアと一緒に体験し
触れ合います。その中で楽しい時間を共有します。
活動内容
ダンス(ラーメン体操)、じゃんけん列車
縁日企画(輪投げ、スーパーボールすくい、魚釣り、飲み物配布)
感 想
縁日を実施するにあたって、児童達の安全面をはじめ、あ
らゆることを考えて企画しなければなりませんでした。当日
にならなければ何が起こるか分からないのが児童企画だと思
います。ですが、学生一人一人が今何をしなければいけない
のかを考え行動に移せた結果、大幅なタイムスケジュールの
変更にも、臨機応変に対応出来たのが一番の成果だと思いま
す。
成 果
◦ラーメン体操
ラーメン体操は仙台発祥なので、児童達は日頃から練習
していたこともあり、音楽が流れ始めるとすぐに踊り出し
ている児童達が多かったです。学生と一緒になって楽しく
ダンスを行うことが出来ました。
◦じゃんけん列車
縁日企画の時間を1時間設けていましたが、20 分程度で児童
全員が回り終わってしまいました。そこで、急遽じゃんけん列
車を行いました。歌の区切り区切りでじゃんけんをして、どんど
ん長い列が出来ていくというじゃんけん列車のルール説明に少
し戸惑いましたが、児童達は笑顔いっぱいで楽しんでいました。
◦臨機応変な対応
タイムスケジュールが大幅にずれてしまいましたが、臨
機応変に対応でき、子供たちの安全面にも学生一人一人が
考慮出来たことが良かったと思います。
14
(甲南女子大学 4年生 岩井麻里奈)
3 名取市立増田保育所
活動チーム
意しておらず、3つの教室を行き来しながら色を付けていく
パズル・りんくチーム
ところどころ見られたりしましたが、学生たちが臨機応変に
ことになったり、液が固まらず、スライムにならないことも
動けていて活動が大幅に遅れることもなく、魔法の水を使っ
参加人数
たパフォーマンスに興味津々な子どもたちの様子が見られた
学生ボランティア 16 名(担当チーム:パズル・りんく)
りしていました。
り、できたスライムを使って手で感触を楽しみながら遊んだ
児童数 53 名(3・4・5 歳児)
活動日時
2015 年 8 月 31 日(月) 10 時~ 11 時 30 分
趣 旨
・児童と一緒に遊び、身体の健康の促進と心のリフレッシュ
をはかる。
・児童に、遊びを通して作った成果物を家に持ち帰ってもら
うことで、一日の出来事を家庭で話すきっかけをつくる。
・児童と学生ボランティアが交流し、楽しい時間をすごす。
課 題
活動内容
◦準備不足
今回の大きなミスは、スライムを着色するための粉が足
◦オリエンテーション
りなかったという点です。一セット分しか用意されておら
一人ずつ学生が自己紹介をする。
ず、他の教室を行ったり来たりすることになってしまいま
◦ラーメン体操
した。原因としては、
当日に学生たちがいくつに分かれて、
学生と児童全員で行った。増田保育所の児童たちにとっ
それぞれが、何歳児の何人の子どもたちにどのように説明
てなじみのあるダンスである。学生と一緒に元気に体を動
して、何を使って何をするのかきちんと事前に本番を想定
かすことが目的。
したシュミレーションができていなかった点です。ラーメ
◦スライムづくり
ン体操の練習やスライムを試しに作るだけにとどまらず、
3 歳児、4 歳児、5 歳児と年齢別に分かれて行った。学
もう少し集まる機会を増やして、練習すべきだったと思い
生が事前に決めた担当につくことで、人数や年齢にあった
対応をし、スライムづくりが終わったら、そのスライムを
ます。
ラーメン体操も完璧に覚えられてはいませんでした。
◦学生の専門性をいかす
容器にいれ持って帰ってもらうようにしました。
今回のメンバーには教員を目指すものもおり、今回の活
動に関する指導略案を作り、その学生たち主導のもと行う
べきだったように思います。チーム単位でお互いに、大学
で何を専攻しており、
なにが得意なのかしっかりと把握し、
それぞれの得意分野を活かした活動を心がけることが大切
だったように思います。
感 想
子どもたちが家に帰って今日のこ
とをどのように家族と話したのか
とても気になりました。また、子
どもたちの笑顔から自分たちの活
動の達成感を感じることができた
成 果
とてもよい活動になったと思いま
当初は、スライムづくりの後に、水遊びを行う予定でした
ちょうど給食のときだったため、口いっぱいに頬ばったまま
が、時間不足と、スライムづくりをしっかりと楽しんでほし
玄関にでてきて私たちを見送ってくれました。そのときの子
いということで、ラーメン体操が終わった後、残りの時間を
どもたちの笑顔が今でも忘れられません。
スライムづくりに当てました。着色用の粉を1セットしか用
す。帰る際には、子どもたちは、
(神戸常盤大学 3年生 山本優一郎)
15
TO HO KU
KOBE
Volunteer
REPORT
4 名取が丘児童センター
活動チーム
課 題
あいふぁみ・笑顔宅急便
◦準備不足
臨機応変に対応できていたため、大きな問題はなかった
参加人数
と思いますが、縁日のヨーヨーすくいをするにあたって水
学生ボランティア 17 名
でした。また、職員の方に手伝ってもらっていた部分もあ
児童数 72 名
りもう少し自分たちで工夫できた部分はあったのではない
風船の作り方に苦労したので、もう少し準備しておくべき
かと思いました。また、90 分という時間を無駄なく有効
活動日時
に使うにはどうすべきかもう少し考えて、様々なことを想
定しておくべきだと思いました。
2015 年 8 月 31 日(月) 14 時~ 15 時 30 分
趣 旨
児童たちが縁日企画を学生スタッフと一緒に体験し触れ合
う。その中で楽しい時間を共有する。そして最後まで全員が
笑顔で過ごす。
活動内容
縁日企画(綿菓子、一円玉落とし、ストラックアウト、ヨー
ヨーすくい)
感 想
◦企画・実行の難しさ
今回、
このボランティアで企画・実行をしていくにあたっ
て、あらゆることを考えて企画しなければならないため企
画の難しさや、企画の遂行の大変さがよくわかりました。
メンバーと企画について話し合いを続け、当日想定外のこ
とにも臨機応変に対応し、大きな問題なく縁日をできたこ
とは、とても大きな経験となりました。
◦私たちがボランティアで来た意味
また、何よりも企画した縁日を児童たちに楽しんでもら
い、
笑顔になってもらえたことが一番よかったと思います。
成 果
児童に「また来てね」と言ってもらえたことは、私たちが
◦たくさんの笑顔
じさせられました。
今回のボランティアでは縁日企画を行いましたが、子供
たちは、とにかく元気いっぱいで、縁日を楽しんでもらえ
ましたし、児童たちの『笑顔』をたくさん見られたことが、
一番の成果だと思います。また、事故やケガもなく無事に
企画を終えられたこともとてもよかったと思います。
◦臨機応変の対応 子供たちの予想以上の反響や児童たちの帰宅時間につい
て細かく把握していなかったことにより大幅な時間・スケ
ジュールの変更をしたり、後から来た児童への対応、片づ
けなどで慌ただしくなりましたが、臨機応変に学生が対応
できていたこともよかったと思います。
16
ボランティアで東北に来た意味があったのではないかと感
(甲南大学 2 年生 谷口 優樹)
5 増田児童センター
活動チーム
成 果
チームりんく、チームパズル
◦予想を上回る参加者だった
事前の呼びかけ等による効果か、参加者は予想を上回る
人数でした。多くの児童が参加してくれたため趣旨の「児
童同士の親交を深める」は達成できたと思います。
◦たくさんの児童の笑顔が見れた
楽しんでゲームに参加してくれたり、ゲームに何度も挑
戦したり、友達と喋りながらお菓子を食べたりと、様々な
場面で笑顔を見ることができました。
参加人数
学生ボランティア 16 名
児童数 100 名程度
活動日時
8 月 31 日(月曜日)14 時~ 15 時 30 分
課 題
趣 旨
◦準備物の不足
予想以上の人数に対応できませんでした。特にかき氷の
児童の思い出作りや、楽しい時間を共有する。児童同士の
ブースおかわり用の皿やスプーンが途中で足りなくなって
親交を深める時間を作る。
しまいました。
活動内容
◦各ブースのコミュニケーション不足
各ブース間でのコミュニケーションがあまり取れていま
縁日のように、かき氷、ボタン落とし、スーパーボールす
せんでした。全体的な動きを見渡すことができませんでし
くい、景品玉入れを楽しんでもらう。
た。
◦順番抜かし等のトラブルへの対応
各ブースにできている列での順番抜かしなど、トラブル
が起きた時の対応が不十分でした。
感 想
この企画を実施する前は「被災地の子供達」と、どうして
も思ってしまいがちでした。しかし、この企画を通して、そ
うではないことがよくわかりました。児童達が楽しんんでい
る様子を見たり、何度もゲームに挑戦する姿を見るとそう感
じました。また、各ブースには行列ができていました。児童
たちが喜んでくれた証拠だと思います。バスに私たちが乗り
込む際には最後まで手を振ってくれました。企画してよかっ
たなと、強く思いました。(甲南大学 1年生 小西 颯馬)
17
TO HO KU
KOBE
Volunteer
REPORT
6 愛島東部仮設住宅(清掃活動)
活動チーム
天だったにもかかわらず、的確に対応することが出来た。
りんく、笑顔宅急便
課 題
参加人数
◦事前アンケートの内容不足
15 名
活動日時
事前に窓拭き以外の清掃希望を取れば、用具数や使用可
能な種類もあり、清掃しやすかったのかもしれない。
◦想定不足
雨天時を想定していなかったために戸惑った。
8月 30 日(日)
10 時~ 11 時 30 分
趣 旨
清掃活動をすることで住居者の方々とのコミュニケーショ
ンのきっかけとなることを目的とする。
活動内容
事前アンケートで希望調査を行い、希望された住宅の清掃
を行う。また、窓拭きだけでなく、他に要望があれば可能な
範囲で応える。
成 果
◦事前アンケート調査
感 想
事前アンケート調査のおかげで一軒一軒計画的なタイム
雨天にもかかわらず、臨機応変に活動することが出来た。
スケジュールで行えた。
事前アンケート内容に、窓拭き以外何を希望するかもアン
そして、コミュニケーションもとれた。
ケートすれば、
道具も増え活動しやすかっただろう。しかし、
事前調査のおかげでタイムスケジュールを組むことができ、
◦臨機応変の心がけ
事前に臨機応変な対応を心がけるようにしていたため、雨
18
清掃しながらもコミュニケーションをとることが出来たのは
良かった。
(神戸親和女子大学 4年生 藤岡 理紗)
7 愛島東部仮設住宅(ものづくり交流会)
活動チーム
成 果
りんく 笑顔宅急便
◦仮設住宅の方の笑顔
ものづくり中の会話だけではなく、最後に参加者全員で輪
になって踊る時間がありました。仮設住宅の方も笑顔で踊っ
参加人数
学生ボランテイア 15 名
ている様子で、
楽しんでいただけたのではないかと思います。
◦震災の話、被災者の方の思いを知る
仮設住宅の方 15 名程度
作品を製作していく中で、会話をしていると自然に仮設
住宅の方が震災当時の話をしてくださる場面が何度もあり
ました。1 対 1 での活動により、寄り添うことが出来た
のではないかと思います。
課 題
活動日時
◦物の準備不足
お茶菓子を取り分ける紙皿や紙コップ等の準備をし忘れ
8 月 30 日(日)13 時 30 分〜 16 時
ていました。そのため、近くのスーパーに急遽買い出しに
行かなければならない状況となりました。事前のシュミ
趣 旨
レーション不足だったと考えられます。
◦交流する人が限定的
ものづくりを通して楽しみながら思い出を作り被災者の方
席について行う活動であったため、仮設住宅の方が一度
との交流を深める
座るとその場を離れにくい状態でした。そのため、1 対 1
での活動・会話が円滑になっていたといえます。一つの作
品を作り終えるごとに学生が席を移動する等の行動を取る
活動内容
ことが出来たのではないかと思いました。
◦ストラップ
毛糸を使い、フェルトで作った耳や目を付け動物スト
ラップを作る
◦小物入れ
牛乳パックを使用し、表面を折り紙で飾る
◦エコバック
新聞紙を用いて取っ手付きのエコバックを作る
感 想
午前中の清掃企画の際に、このプログラムを宣伝していた
ことにより、当初はそもそも来てくれる人がいるのかという
不安を抱えていたものの、15 人ほどの方々は来てください
ました。震災から4年経った今も他の人に震災のことを話す
ことの出来ない人は少なくありません。しかし、ものづくり
を通すことにより程よく緊張がほぐれて気軽に話せたのでは
ないかと思います。企画の最後に仮設住宅の方たちがいつも
踊ってくださる踊りを披露してくださり、最後には学生ボラ
ンティアも含めみん
なで輪になって踊り
ました。とても短い
時間でしたが、仮設
住宅の方にとって少
しでも笑顔あふれる
時間を作ることがで
き、よかったと思い
ます。
(神戸親和女子大学 4年生 藤岡 理紗)
19
TO HO KU
KOBE
Volunteer
REPORT
8 植松入生仮設住宅(清掃活動)
活動チーム
成 果
パズル・あいふぁみ
◦事前アンケート
前もってアンケートをとっていたため一軒一軒に時間をか
参加人数
けて清掃することができました。
17 人
◦幅広い交流
お茶会に参加できない人ともコミュニケーションをとるこ
活動日時
とができました。
8月 30 日(日) 10 時~ 11 時 30 分
趣 旨
仮設住宅の清掃によって、居住者の方々の住みやすい環境
を作ります。またコミュニケーションをとることによって、
仮設住宅の方々との交流を図ります。 課 題
◦お茶会
お茶会の呼びかけを行う機会が限定され告知が足りませ
んでした。
◦時間の調整
時間を気にしてコミュニケーションをどうするか迷いが
生じました。
活動内容
清掃を希望する住宅を事前にアンケートで募集し、希望の
◦清掃用品の数
あった住宅の窓、網戸、エアコンフィルターの掃除を行いま
清掃用品が余ったため早めに事前アンケートをとる必要
す。学生は3人一組で行動し、他の希望があれば臨機応変に
があると感じました。
行動します。
感 想
仮設住宅では清掃活動をしながら、交流ができたのでとて
も有意義な時間を過ごすことができました。とくに印象に
残ったことは、涙を流しながら清掃活動に感謝してくださっ
た方がいることでした。普通に掃除をしているという感覚で
したが、高いところなど掃除しにくいところをお手伝いする
ことができ、やりがいを感じました。
20
(甲南大学 4年生 沓脱大志)
9 植松入生仮設住宅(お茶会)
活動チーム
活動内容
パズル・あいふぁみ
学生がサンドイッチ(5種類)を作り、居住者の方に食べ
ていただき神戸の飲み物も提供し、神戸のこともしってもら
参加人数
うきっかけを作ります。
学生ボランティア 17 名
仮設住宅の方 12 名程度
活動日時
8月 30 日(日) 14 時~ 15 時 30 分
成 果
居住者の方1人につき学生が 1 ~2人隣に座り、しっか
りとお話を聞くことができました。
課 題
サンドウィッチとお茶の量。作りすぎて余ってしまいました。
趣 旨
周りを見て行動するべきでした。
学生ボランティアがお茶会を開き、居住者の方々とリラッ
クスして会話できるようにします。この交流を通し、東北の
感 想
現状について理解を深めるとともに、地元神戸や学生自身に
お茶会では、一人ひとり仮設住宅の方とコミュニケーショ
ついてもお話する機会にします。
ンをとることができ、お互いのことを知る良い機会になりま
した。震災当時の話だけではなく仮設住宅や家族のこと、ま
た私の学校生活のことまで幅広い会話をし、和やかな雰囲気
で盛り上がりました。
(甲南大学 4年生 沓脱 大志)
21
TO HO KU
KOBE
Volunteer
REPORT
T O H OK U
Volunteer
22
PHOT
K O B E
OTO GALLERY
23
TO HO KU
KOBE
Volunteer
REPORT
つづける
毎 年 ボ ラ ン テ ィ ア を 続 け て い くこと で 前 回 の 経 験 を 活 か す こと が で き、
東 北 の 人 に ま た 会 い に 行 け た。 震 災 を 風 化 さ せ な い た め に も 続 け る
こ と の 大 切 さ を 学 ん だ。
事後報告会
(9 月 26 日(土))
プレゼンテーション発表
はじめに私たち学生による現地ボランティアの活動報告を
行いました。このプレゼンテーションを通してグループの垣
根を越え、現地での活動の詳細を伝えるとともに、私たち学
生ボランティアを送り出してくださった方々に、被災地の今
と私たちが感じたことを伝えました。また、学生たちの間で
も、異なった場所で活動していたチームが実際にどのような
た人たちがさらに活動を推進していくためには何が必要なの
ことをしたのか、沢山の写真から知り、改めて今回の活動の
か、という段階です。このように 4 つのステージに分けるこ
意義、活動を経て、私たちが何をしていかなければならない
とによって、ボランティア活動への参加のプロセスが理解で
かを再確認出来ました。
きた上、何かを人が行うときには、周りを巻き込む力が必要
不可欠なのだと思いました。これから先、このボランティア
を含め、私が周りにボランティア活動を広める際に、このポ
イントを押さえて人に伝えようと思います。その後、自分の
普段の学びをいかに震災に生かすのか、というサービスラー
ニングの視点を学びました。普段の自分の学問を震災の復興
につなげるという視点は私にとって新しい発想でした。これ
からも被災地のことを忘れずに何か行動を起こしたい、とい
う思いを具体的な行動でイメージすることが出来ました。
サービスラーニングとは
続いて、長谷部さんからこの学生ボランティアの振り返り
をしていただきました。この振り返りは様々なワークを通し
て行われました。例えば、そもそも人はどのような経緯でボ
ランティアに参加するのか、その防災・減災活動のピラミッ
ドについて考えました。被災地やボランティアに無関心な人
たちにどのようにして関心を持ってもらうのか、関心を持っ
ている人たちにどのようにして実践してもらうのか、実践し
若者がボランティアに行く意義
話の最後に、長谷部さんは、このようなメッセージを私た
ちに下さいました。社会福祉協議会の立場で考えると、ボラ
ンティアに行くことは、現地の人々を助けるだけではなく、次、
地震が起こったときに助かり、他の人々を助けるためである、
ということです。私たちのような若い世代・学生がボランティ
アに行く意味はここにあるのだと感じました。自分の今の学
びがボランティアの現場も含め、社会にどのような形で貢献
することが出来るのかを考え、これからの勉強に励み実際に
貢献したいと考えます。今後も継続的に東北へ足を運びたい
と思います。
24
(関西学院大学 1年生 松田 彩花)
VOICE
学生ボランティアの声
本ボランティア事業に参加した学生ボランティアの感想・
思 い を 紹 介 さ せ て い た だ き ま す。
関西学院大学・3 年生 角田 和真
いたように、写真や話だけでは伝わらない思いがあるし、亡
くなった生徒さんが生きていた証として残してほしいと感じ
私は今回生まれて初めてボランティアに
ました。
参加しました。今まではボランティアに対
このようなきっと思い返すだけでも辛い出来事や思いを、
してどこか上から目線感、偽善感を感じて
関西に住む若い世代の私たちに伝えていただいたことに素直
いて、あまり良い印象は持っていませんで
に感謝したいです。そして、被災したことのない自分たちが
した。しかし、イメージだけで決めつける
今後どのように周りに伝えていけばいいのかを考える良い
のは良くないし、実際やってもないのにどうこう言えないな
きっかけとなりました。きっかけで終わらずに何らかの形で
と思い、思い切って申し込みました。また、祖父母がずっと
ちゃんと実行していかなければならないと思います。また、
仙台に住んでいて幼いころから仙台が好きで、少しでも大好
ほぼさら地の状態だった閖上が、今現在自分が住んでいる場
きな宮城に貢献したいと思い、数あるボランティアの中から
所と同じような住宅街であったと聞き、今ある当たり前だと
この東北の震災ボランティアを選びました。
思っている環境に心から感謝すべきだと考えました。
津波の被害を受けた閖上中学校を訪問した際に、語り部の
今、夏のこの活動を終えて、ボランティアとは何なのかが
方から「生徒たちは来週も登校するつもりだった。」と聞き、
自分なりにわかった気がします。今後、私が色んな経験をし
黒板の日付が 3 月 14 日 ( 月 ) となっているのを見て胸が苦
ていく上で変わっていくのだとは思いますが、ボランティア
しく張り裂けそうになりました。そんな、明日も、またその
は、何か人のために……とか助けたい……とかではありませ
次の日も、変わらず訪れるであろう日常を、たった数時間で
ん。ボランティアとは、どんな形でもいいから人と人との交
非日常へと変えてしまう津波の恐ろしさを、身をもって感じ
流を絶やさず、心と心で「つながり」「つづける」ことであ
ました。教室内の黒板や各生徒の使用していたロッカーなど
ると思います。
もすべて当時のまま残っていて、語り部の方がおっしゃって
このボランティアを通じて得たものをしっかりと今後の学
25
TO HO KU
KOBE
Volunteer
REPORT
生生活で生かしていきたいと思っています。早速ですが、私
で暮らすことは、私たちが想像する以上にストレスを強いら
の所属するゼミ内で、夏季休暇中どのように過ごしたか、ど
れる状況下にあることを知った。そして、そのようなストレ
んなことに取り組んだかを発表する報告会があり、このボラ
スは時に人を尖らせてしまうこともある。
ンティアでの経験を発表します。少しでもゼミ生に東北の現
一方で、国としてはこれから仮設住宅の数を減らしていか
状や防災への意識を「つたえる」ことができたらいいなと考
なければならない。東北に行く前、私はより早く仮設がなく
えています。
なることこそが復興の証だと考えていた。
しかし、
それは少々
また、自分の大切な人を災害から守るため、連絡がとれな
客観的で冷徹な考えであったように感じる。なぜなら仮設と
い状況が想定される災害があったときにどうするかを家族の
いえども、
そこには生活があって、
たとえその生活を気にいっ
間で決めておきたいです。
てないとしても出ることができない、という儘ならない状況
そしてまた必ず何らかの形で東北に行って、いろんな人と
なのである。そこで、仮設住宅の期限は迫ってくるがそれま
交流を深めたいと思います。
での間を、より質の良い生活を送ることこそが、被災者の心
参加してよかったです。本当にありがとうございました。
の実質的な復興となり得るのではないか。そのためには、震
災を風化させないこと、東北とつながりを持つことは被災者
たちの心を支える一つの手段であるように考える。建物の建
関西学院大学・2 年生 許 愛里
て替えや仮設住宅を早くなくすといった「目に見える」復興
ボランティア経験のなかった私ははじ
して寄り添うという「目に見えない」復興も大切にしたい。
を進める一方で、被災者の気持ちの整理に付き合うこと、そ
め、「ボランティア」と聞くと、正直に言
えば、就職に有利、自己満足のイメージが
大きかった。今回、ボランティアに参加し
た目的は、ボランティアというものが、自
26
甲南大学・4 年生 沓脱 大志
分が想像していたようなものなのかを確かめにいきたいと
このボランティアを通して学べたこと
思ったからである。
が大きく 2 つあります。1つ目はボラン
しかし実際は、決して自己満足というようなものではな
ティアをする意義はどこにあるのかという
かった。
「いつもひとりでさみしいの。若い人が来てくれる
こと。2 つ目はチームで動くパワーです。
だけでありがたいわ。」そう言ってくれたのは仮設住宅に住
私は今まで人のことを思い何かをするとい
む被災者のおばあちゃんだった。東北にいく、たったそれだ
うことは意識せず自分のために何かを行動することを中心に
けでも誰かが嬉しく思ってくれるということは、とても素敵
生きていました。今回、ボランティアに参加し意識の高い仲
なことだと思った。本当に、人は支え合って生きていくこと
間たちとの出会いや研修会を重ねるにつれて、「自分にも何
が大切なのだと実感した。ただそれと同時に仮設住宅におけ
かできることがあるかもしれない」という意識が芽生えてき
る、買い物のアクセスの不便さや難しい近所付き合いゆえの
ました。ミーティングや研修を重ねていくにつれその思いは
孤独感、キャンキャンと響くペットの鳴き声、かといって経
強くなり、企画を考えること自体に楽しさも増してきました
済的に引っ越すことも叶わないジレンマ、高齢で引っ越すこ
が、1つだけ不安がありました。それは本当に現地の方に笑
とへの不安…。望んで引っ越してきたわけではない仮設住宅
顔になっていただけるのかということです。今までの自分が
そうであったように自己満足になってしまってはいけないと
掃除をしていて、一人暮らしの方が多いことを知った。お茶
思い、何度も原点に返ってボランティアをやる意義を考えま
会でお話をしているときに
「私にはもう帰る場所がないのよ」
した。東北の方々を思い、少しでも何かしたいと。
と話していただいたときは言葉が出なかった。何か言わなく
現地の活動でとても感銘深い出来事が起きました。仮設住
ちゃと思って必死に言葉を探したが出てきた言葉は「そうな
宅において清掃活動で換気扇を洗っているときのことです。
んですね…」だった。もっと何か適切な言葉があったのだろ
訪問先の方とお話しをしながら洗っていると、突然涙を流し
うと思う。だが、私は今でもこれ以外の言葉が出てこない。
ながら「わざわざ神戸から来てくれてありがとう」といって
保育所や児童センターでは、子供たちにたくさん元気をわ
いただきました。私はただ換気扇を洗っているだけでしたし、
けてもらった。とても元気な子が多くて、
とても楽しかった。
お家にお邪魔してまで掃除することに申し訳なさを感じてい
縁日をして、喜んでくれている子供たちを見て「ああ、用意
ましたが、その時初めて人の役に立てたかもしれないと実感
頑張ってよかった」と心の底から思った。児童センターでは
できた瞬間でした。
女の子たちに綺麗に色を塗った塗絵をもらった。ジバニャン
初めに言ったボランティアをする意義……それは言葉で言
と綺麗なドレスを着たお姫様の絵でとてもうれしかった。ま
い表すことは難しいですが、ふとした時にあの「ありがとう」
た、
見送りに来てくれる子もいて「来年も絶対きたい」と思っ
という言葉を思い出します。そして自分も人に何かを助けて
た。
もらったとき、心から「ありがとうございます」と言うよう
さらに 2 日目の夜に、夕食を食べた定食屋さんではすご
になりました。もしかしたらボランティアの意義の 1 つに、
くおもてなしをしていただいて心が温かくなった。ご主人と
感謝する気持ちを改めて考え、実感させていただいたける機
奥さんのお二人で切り盛りしているお店で、量がものすごく
会があるのかもと考えています。
多い。そのうえ、とてもおいしい。6 人で行ったのだがお二
人とも私たちがいる間、たくさんのことをお話ししてくだ
さった。奥さんは私たちに「ここまで復興できたのは、あな
神戸松蔭女子学院大学・1年生 志水 愛莉紗
たたちのような若い人の力のおかげ。ありがとう」と何度も
まず、私がこのボランティアに参加しよ
のことをしていただいて、むしろ感謝しなければならないの
うと思ったきっかけは高校時代の気仙沼の
はこちらの方だと思った。
ボランティアにあった。当時、陸上部に所
私は今、1 回生である。よって、来年も再来年もこのボラ
属していた私は練習が忙しくそのボラン
ンティアに参加したい。今回、宮城県へ行って初めて知った
言ってくださって、行くことでこんなに喜んでもらえて沢山
ティアに参加することができなかった。大
こと気づいたことが多々あった。その経験を、来年生かして
学生になり、このボランティアのことがポータルのメールで
いきたいと考える。また、今年は初めてのことばかりで周り
送られてきたときは「これだ!」と思った。
に頼ってしまうことがよくあった。上級生の方たちに、頼り
仮設住宅での掃除は貴重な体験ができたと思う。私は初め
すぎてしまったことが反省点である。そこで来年は自分から
て間近で仮設住宅を見た。「落着けないだろうな」と思った。
行動するように心がけたい。自主的にボランティアで行く以
27
TO HO KU
KOBE
Volunteer
REPORT
上、何事にも積極的にチャレンジしていきたいと考える。ま
つ機会が多くありました。人前に立つことが苦手な私でした
た、東北の現状を知らない人たちに興味を持ってもらえるよ
が、振り返ってみるとよい経験になったと思っています。ま
う情報の発信も行っていきたい。まずは大学の友人に「こん
た、今回のボランティア活動では、グループみんなの目線に
なことをした」「あんなことをした」などと話していきたい。
立ち、メンバーが活動しやすい雰囲気作りを目標にしていま
東日本大震災は決して過去のことではない。今も苦しんでい
した。発言していないメンバーには声かけをしたり、プライ
る人がいるし、必死に前を向いて生きようとしている人、忘
ベートの話しもすることでメンバーとの距離を縮めることが
れないでほしいと懸命に活動する人、いろいろな人がいるこ
出来ました。どこのチームにも負けない、元気で笑顔いっぱ
とを知ってほしい。災害を生み出さないためにも、過去のこ
いの素敵なグループでした。
とにしないことが大切だと私は思う。過去になってしまわな
最後に、私が今年もボランティアに参加して良かったこと
いために、忘れてしまわないために、私も自分にできること
は、会いたかった人に再会することが出来たということで
を精いっぱいやっていきたい。
す。長沼さんをはじめ、尚絅学院の学生さん、活動に参加し
て出会ってきた人たちに再会できたことは非常に嬉しかった
です。増田児童センターで昨年ひまわりバッチをプレゼント
神戸親和女子大学・4 年生 藤岡 理紗
が出そうなぐらい嬉しかったです。帰り際に、「また来年も
私は今年の参加で 3 年目でした。実際
来てね」と笑顔で言われたのは忘れられません。
のところ、今年は就職活動もあり、両立で
今年もボランティア活動に参加して、人前で話すことの難
きるかどうか不安で参加することに悩んで
しさ、人をまとめることの大変さ、そのほかにもたくさん悩
いましたが、一昨年から学んだ三つの「つ」
みましたが乗り越えることが出来ました。来年からは私も社
である、「続ける」ということ、昨年一緒
会に出ます。この活動以上に大変なことが待ち受けていると
に活動してきたメンバーからの誘い、そして、ボランティア
思いますが、これまでの 3 年間が無駄にならないようにま
活動を始めて出会った宮城の方に再会したいという気持ちも
ずは私の出来ることからやっていき、どんな困難も絶対に乗
あり参加する決心をしました。
り越えてみせようと思います。またこの 3 年間に出会えた
まず、ボランティア当日までの振り返りとして、今年は最
方々を大切にし、
これからも繋がっていたいと思っています。
上級生、学生リーダーと非常に責任感のある立場で人前に立
28
した女の子が私のことを名前も覚えていてくれたことには涙
VOICE
今回のボランティア活動に関わる関係者の方々に
コ メ ン ト を い た だ き ま し た。
神戸市社会福祉協議会 広報交流部 課長 福井 徹
兵庫県立大学 防災教育研究センター 准教授 青田 良介
「夏休み登録学生ボランティア」に参加された皆さんは、
阪神・淡路大震災からの教訓の一つに「最後のひとりまで
目的を持ち、多くの時間と労力を傾け、多忙な学生生活との
置き去りにしない」というのがあります。東日本大震災の被
折り合いをつけて臨まれたことと思います。甲斐あって現地
災地でも、今後住宅が整備されていくと、復興が完了したよ
では、貴重な体験と被災者の皆さんからの様々な「思い」を
うに見えるかもしれません。しかし、それで被災された方の
いただくことが出来ました。
気持ちが完全に癒えるでしょうか。被災者に寄り添い、和気
そこで今、あらためて振り返ってみてください。あなたは
あいあいと時間を過ごす、そうした小さな行為をこれからも
何かを見つけられましたか?ご自身の中で何かが変わりまし
積み重ねていくことが大切に思います。そして、学生の皆さ
たか?当初の目的は達成されましたか?
んには被災地以外でも心のつながるボランティアを続けてほ
被災から5年目を迎えた現地では、神戸から訪れた私たち
しいと願っています。
が直接的にお手伝いできることは限られています。
しかし、皆さんの心の中に生まれた「何か」こそが、私た
ち自身はもちろん、現地で受け入れてくれた方々にとっても、
かけがえのない大きな「成果」なのではないでしょうか?
甲南大学 フロンティア研究推進機構事務室 課長 松下 賢一
今夏の登録ボランティアは、応募者数の増加により選考会
議も熱の入ったものとなりました。昨年のボランティア参加
神戸市社会福祉協議会 広報交流部 主事 藤崎圭多朗
者に学生リーダーとして活動に参加してもらい新たな学生ボ
ランティアたちをリードしてもらったこと、また活動期間中
今回の活動は、
「誰か(なにか)のために自分は何ができ
に学生発案による「地元の学生ボランティアとの交流事業」
るだろう」という世の中と自身との関わり方を見つめなおす
を尚絅学院大学キャンパスで開催できたことは思い出に残っ
ことに本質があったと考えています。みなさんはこの活動を
ています。また「閖上の記憶」での語り部の方のお話、名取
通じてそのヒントを得られたでしょうか。
市震災復興部職員の方からの震災復興の取組みについてのお
残念ながら、世の中には災害に限らず大小様々な課題が残
話など、常に変化している名取の様々な状況について学ぶこ
されています。
とができたことは、学生ボランティアにとって貴重な経験に
今回の学びをご自身で深めながら、これからの日常で目の
なったと確信します。このボランティア活動の経験を糧に、
当たりにする課題に向き合ってみてください。意外と身近な
これからの学生生活の充実に是非とも繋げていただきたいと
ところで、あなたの力を必要としていることがあるかもしれ
思います。
ませんよ。
甲南大学 フロンティア研究推進機構 心山 潤
神戸親和女子大学 地域交流センター センター長 大島 剛
今回のボランティアは登録ボランティア制度を開始して3
今年も元気な学生が東北に行ってきた。年に1度訪ねるこ
回目となり、1回目から継続して参加してくれている学生と昨
とは、向こうの方々にとってはお客さんである。お客さんが
年から参加してくれた学生が、学生リーダーとして今回も参加
非日常を連れてやってくるのだから楽しい。こちらの学生た
してくれました。3年目・2年目・1年目の学生が集まったこ
ちも楽しい。そして濃い 1 日が過ごされていく。ただ、月
とにより、はからずも中高の部活のような構成になったため、
に 1 度、週に1度ないしは毎日営まれる関係とは異なって
メンバー間の意思疎通も例年になく円滑であり、充実した活
いて、できることの質も違う。お客さんができることの意味
動になりました。学生が企画立案から実施まで主体的に行動
をわきまえた上で、つたえる、つながる、つづけることが大
する、事前に東北まで行き現地のニーズ調査を行う、現地の
切だろう。そして地元兵庫ではお客さんではない何かができ
学生ボランティアと協力して交流会を実施する等様々な取組
ればと考える。
を行いました。その成果は、学生の皆さんが現地で接した人
たちの言葉や笑顔で感じられたと思います。今回のボランティ
アで得たものを各人の将来に活かすとともに、それぞれので
きる範囲でボランティアを継続していただければ幸いです。
29
TO HO KU
KOBE
Volunteer
REPORT
甲南大学 フロンティア研究推進機構 小脇 勇耶
今回現地での活動は3日間と短い期間でしたが、準備期間
等も含めると約 5 か月間にも渡り、皆さんはこのボランティ
今回だけでなく、これまで度々お世話になっておりま
す、尚絅学院大学の佐々木様よりコメントを頂きました
ので、ご紹介します。
アに携わってきました。
この 5 か月間を振り返って、皆さんは以前の自分から成
長することができたでしょうか。おそらく、この活動に参加
尚絅学院大学 連携交流課 佐々木真理
氏
する前と今とで、「変わったこと」と「変わらなかったこと」
5 月、夏のボランティアに向けて、被災地の状況や地元学
の両方があるのではないでしょうか。私が見ている限りでは、
生(尚絅学院大学ボランティアチーム TASKI)の活動を伝
最初から最後まで皆さんの「東北に対する想い」は変わらず
えるため、
神戸にうかがいました。
「イベントはあくまでツー
熱いものがあったように感じます。
ル。計画どおりにこなすことが目的にならないように、寄り
それぞれの「変わったこと」と「変わらなかったこと」の
添う気持ちを持って住民さんとたくさん交流してほしい。
」
両方を大切にして、これからの皆さんの人生に活かしていっ
と、繰り返し話しました。
て頂ければ嬉しく思います。
8 月、名取を訪れた皆さんが放つエネルギーに驚きました。
様々な人の話に真摯に耳を傾け、考え抜いてきた姿のように
大学コンソーシアムひょうご神戸事務局 山﨑智佳子
民の皆さんが“明日の一歩を踏み出すための力”になったこ
今年度も参加学生にとって、実りある 5 ヶ月となり嬉し
とと思います。
く感じます。チームプレー、企画達成力を体得したり、ボラ
最終日、バス乗り場としてお借りした施設の方が「兵庫か
ンティアに対する自分自身の向き合い方等考える機会になっ
ら若い人たちがたくさん来てくれて、なんだか希望が持てる
たのではないでしょうか。今後の学生生活、そして社会人に
ね。嬉しいね。」と目を細めながら、一緒に手を振ってバス
なっても、
「伝える・繋げる・続ける」を、目の前にあるこ
を見送ってくださいました。心がじんわり温かくなり、私ま
とから実践してください!これができるのは経験した皆さん
で元気をいただきました。
だけです!東北、神戸、日本、世界……の未来、を考えなが
ありがとうございました!
ら、行動あるのみです!更なる活躍、期待しています!
本プログラム実施にあたって、ご尽力頂きました皆様に厚
く御礼申し上げます。
30
見えました。皆さんの“思い”は“ふれあい”をとおし、住
神戸市社会福祉協議会・大学コンソーシアムひょうご神戸共催
平成 27 年度
グループ
名
夏休み登録学生ボランティア 参加者
名 前
学校名
学
年
江角 早織
関西国際大学
川久保 淳
名 前
学校名
学
年
4
知識 清花
甲 南 大 学
4
関西国際大学
2
牟田 真彬
関西国際大学
2
松下侑里香
関西学院大学
1
志水愛莉紗
神戸松蔭女子学院大学
1
大平 修彌
神戸親和女子大学
2
甲 南 大 学
2
甲 南 大 学
3
関西学院大学
2
神戸常盤大学
3
谷口 優樹
アイデント
ファミリー 許 愛里
9名
華 龍
関西学院大学
3
鶴目 夏鈴
神戸松蔭女子学院大学
3
牛尾 公美
神戸親和女子大学
3
中井 裕加
神戸女子大学
3
上原 舞子
神戸常盤大学
3
沓脱 大志
甲 南 大 学
4
植田 理沙
兵庫教育大学
3
山村 光貴
関西国際大学
4
岩井麻里奈
甲南女子大学
4
藤岡 理紗
神戸親和女子大学
4
藤井 里名
神戸市外国語大学
3
小西 颯馬
甲 南 大 学
1
関西国際大学
1
りんく 松田 彩花
8名 寺坂 郁香
関西学院大学
1
神戸女子大学
1
神戸松蔭女子学院大学
2
日下部嘉常
笑顔
宅急便 塚廣 杏樹
7名
稲葉 滉星
神 戸 大 学
3
清水 凜風
神戸常盤大学
2
中山 和洋
甲 南 大 学
3
角田 和真
関西学院大学
3
藤岡 知世
神戸女子大学
3
清瀬 千尋
甲 南 大 学
3
パズル
河合 恵里
9名
山本優一郎
グループ
名
計 33 名(現地訪問 32 名)
スタッフ一覧
○神戸市社会福祉協議会 広報交流部 課長 福井 徹
主事 藤崎圭多朗
○大学コンソーシアムひょうご神戸 学生交流委員会
神戸親和女子大学 地域交流センター センター長 大島 剛
兵庫県立大学 防災教育研究センター 准教授 青田 良介
甲南大学 フロンティア研究推進機構事務室 課長 松下 賢一(学生交流委員会事務局)
甲南大学 フロンティア研究推進機構事務室 心山 潤(学生交流委員会事務局)
甲南大学 フロンティア研究推進機構事務室 小脇 勇耶(学生交流委員会事務局)
○大学コンソーシアムひょうご神戸事務局 山﨑智佳子
計8名
31
TO HO KU
32
KOBE
Volunteer
REPORT
名取が丘児童センターの子ども達から頂きました!
Let’s make together
平成 27 年度の活動に参加した学生の感想をチームごとにまとめて紹介。
今、参加を迷っているあなたにぜひ読んでいただきたい感想が沢山!
さらに今年は神戸での活動も加わり、より一層活動の幅が広がる予定。
一緒に今年度のボランティアを作り上げましょう!
仮設住宅にお住いの方々
とのものづくり交流会、
仮 設 住 宅で の 清 掃 活 動 、
児童センターで の縁日企
画 、保 育 所で は スラ イ ム
作りなどを行い ました。
物を作る中で 多 くの方々
と交流したり 、 様々な活
動を行うと、被災地の
方々の笑顔を見ることが
できたり、お話 を聞くこ
とができました 。また、
一 から 企画 す る ので 自己
成長の場にもなりまし
た。被災地の現状を見て、
苦労やその中にある楽し
さを知りましょう!
チーム名:アイデントファミリー
Ⅲ
チーム名:パズル
パズルチームは東北の
方々の為に何をすべきか
試行錯誤し企画を考えま
した。ミーティングを積
み重ねる度にチー ムの仲
も深 まり「チ ー ムで 動 く
パ ワー 」を学 ぶ こと がで
きました。そして、現地
で子供達とふ れあい、名
取 市 役 所で 復 興 へ の 年
間の歩みを聞き 、仮設住
宅の方々の直接生の声を
聞 く中で 「 私 た ち に もで
きることがあ る 」と 思え
ました。震災 から5年、
神 戸 に 住む 私 た ち だ から
こ そで き る こ と が あ り ま
す 。被 災 地で 一 緒に ボラ
ンティアをしませんか。
仮設住宅の方々とお茶会
を通して交流したり、清掃
活動を行ったり、児童セン
ターや保育所の子供たち
との交流を行いました。こ
のボランティア活動を通
して 東北の復興について
真剣に考えるきっかけに
もなりましたし、活動の企
画から実行まで学生自身
で行うので大きな経験に
もなりました。また活動を
通して知り合った仲間と
はとても仲良くなりまし
た!私たちと 一緒にボラ
ンティアを作りましょ
う!
Ⅳ
この2泊5日の 東北ボラ
ンティアに参加し、たく
さんのことを 学 ぶことが
できました。閖 上の記憶
での語り部さん、仮設住
宅の方々のお話 にはとて
も衝 撃を 受け ま した 。当
時のことを聞 き ながら 想
像すると 本当 に 恐ろ しく
思い、明 日が 当 たり前に
くるということではな
い、生きること の大切さ
など を 感じ ま し た 。一方
で、こうやって 私たちに
被災した 経験 を 語って く
だ さること に 、 復興 に 向
けての前向き さや、強さ
を 感じ ること が で き まし
た。
被災地へ行き 自 分の目で
現地の状況を知り、そこ
から 自分がで き ること を
考えて 実行して いくこと
が大切だと思いました。
Ⅱ
右:パズル 楽しく活動中!
↑左:笑顔宅急便
4
<写真紹介>
Ⅰ縁日企画でかき氷を渡す一コマ Ⅱ保育園での活動。自己紹介しま
す!! Ⅲ閖上中学校には震災当時のままの黒板。明日が普通に来る
ことを幸せに感じます。 Ⅳ仮設住宅の清掃活動。磨きます!!
Ⅰ
和気藹々と!
右:りんく
↓左:アイデントファミリー
↑縁日企画での景品はお菓子!どれにする?
↑仮設住宅の方との交流風景
↑昨年ボランティア実施時の宮城県閖上の様子
チーム名:りんく
チーム名:笑顔宅急便
TOHOKU
K O B E
夏 休 み 登 録 学 生 ボ ラ ン テ ィ ア 録
本活動は、兵庫県「平成 27 年度 復興サポート事業」の助成を受けて実施しております。
発行日・2016 年3月 発行・神戸市社会福祉協議会・大学コンソーシアムひょうご神戸 印刷・イワサキ出版印刷有限会社
Fly UP