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ゴルフ市場に関する調査結果 2014

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ゴルフ市場に関する調査結果 2014
2014 年 9 月 5 日
ゴルフ市場に関する調査結果 2014
【調査要綱】
矢野経済研究所では、次の調査要綱にて国内のゴルフ用品市場の調査を実施した。
1.調査期間:2014 年 5 月~7 月
2.調査対象:日本国内のゴルフ用品関連企業
3.調査方法:ゴルフ用品の出荷量に関する郵送留置調査、ゴルフ用品の市場動向に対する面接取材及び電話調査
<ゴルフ用品とは>
本調査におけるゴルフ用品とは、ゴルフ用品取扱関連企業が生産・販売を行う、個人消費者向けのものをさす。
また、自社ブランド商品の国内出荷分を対象とし、「OEM 請負分」は対象外とする。
【調査結果サマリー】
◆ 2013 年の国内ゴルフ用品出荷市場は、前年比 104.6%とプラス成長
2013 年の国内ゴルフ用品出荷市場規模(メーカー出荷金額ベース)は、前年比 104.6%の 2,629 億
6,000 万円となった。ウッド及びハイブリッド(ユーティリティクラブ)が好調に推移、さらに超軽量スパイク
シューズが市場を牽引し、東日本大震災前の 2010 年の同出荷市場規模 2,589 億 3,000 万円とほぼ同等
の水準にまで回復した。
◆ 商品カテゴリーでは、ゴルフクラブが前年比 108.9%と高い成長を維持
商品カテゴリー別に 2013 年国内ゴルフ用品出荷市場規模(メーカー出荷金額ベース)を見ると、ウッド
が前年比 110.8%の 473 億円、ハイブリッドが同 113.2%の 79 億円と高成長を維持している。これにより、
2013 年の国内ゴルフ用品市場におけるゴルフクラブの構成比率は 39.4%にまで上昇した。
◆ 2014 年のゴルフ用品国内出荷市場は、前年比 98.3%のマイナス予測
2014 年の国内ゴルフ用品出荷市場規模(メーカー出荷金額ベース)を、前年比 98.3%の 2,585 億円と
予測する。2014 年 4 月から施行された消費増税が当該市場にマイナスの影響を与えているほか、これま
で恒常的に行われてきた、ゴルフ用品の過剰供給の反動減が顕在化していると考える。
◆ 資料体裁
資料名:「2014 年版ゴルフ産業白書」
発刊日:2014 年 8 月 6 日
体 裁:A4 判 640 頁
定 価:140,000 円(税別)
‹ 株式会社 矢野経済研究所
所在地:東京都中野区本町2-46-2 代表取締役社長:水越 孝
設 立:1958年3月 年間レポート発刊:約250タイトル URL: http://www.yano.co.jp/
本件に関するお問合せ先(当社 HP からも承っております http://www.yano.co.jp/)
㈱矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム TEL:03-5371-6912 E-mail:[email protected]
本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。
本資料内容を転載引用等されるにあたっては、上記広報チーム迄お問合せ下さい。
Copyright © 2014 Yano Research Institute Ltd.
2014 年 9 月 5 日
【 調査結果の概要 】
1. 市場概況
2013 年のゴルフ用品国内出荷市場規模(メーカー出荷金額ベース)は、前年比 104.6%の 2,629 億
6,000 万円となった。以下、主な商品カテゴリー別の市場概況を記述する。
①ゴルフクラブ(ウッド)
ドライバー及びフェアウェイウッドで構成されるウッドの 2013 年国内出荷市場は、数量ベースで前年比
113.3%の 213 万本、金額ベースで前年比 110.8%の 473 億円となった。2012 年から続く「飛距離訴求型
フェアウェイウッド」の人気により、数量・金額とも二桁の成長を遂げた。
しかしながら、「飛距離訴求型フェアウェイウッド」の人気も一巡し、実需要を伴わない過剰供給の反動
もあり、2014 年は数量ベースで前年比 95.8%の 204 万本、金額ベースで前年比 97.9%の 463 億円と予
測する。
②ゴルフクラブ(ハイブリッド)
ハイブリッド(ユーティリティクラブ)の 2013 年国内出荷市場は、数量ベースで前年比 112.3%の 73 万本、
金額ベースで前年比 113.2%の 79 億円と、数量・金額とも二桁のプラス成長となった。2012 年に引き続き、
ウッド市場における飛距離訴求型フェアウェイウッドの人気に牽引されるような形で市場が活性化した。し
かしながら、ウッド市場と同様に、2014 年は数量ベースで前年比 95.9%の 70 万本、金額ベースで前年
比 99.1%の 78 億 3,000 万円と数量・金額ともにマイナスに転じると予測する。
③アイアン
アイアンの 2013 年国内出荷市場は、数量ベースで前年比 106.4%の 483 万本、金額ベースで前年比
106.6%の 419 億円となった。数量・金額ともプラス成長であるが、需要が回復しているとは言い難い状況
にある。
2014 年は数量ベースで前年比 91.5%の 442 万本、金額ベースで前年比 94.7%の 397 億円と数量・
金額ともにマイナスに転じると予測する。
④パター
パターの 2013 年国内出荷市場は、数量ベースで前年比 102.7%の 75 万本、金額ベースで前年比
105.6%の 65 億 8,000 万円となった。小売段階におけるマークダウン品(特価処分品)の構成比も下落し
てきており、平均小売単価も上昇傾向にある。
2014 年は数量ベースで前年比 86.7%の 65 万本、金額ベースで前年比 95.4%の 62 億 8,000 万円と予
測する。実需要そのものが増加しない中で、各メーカーとも高付加価値商材を強化する方向にある。
⑤ゴルフボール(ラウンドボール)
ラウンドボールの 2013 年国内出荷市場は、数量ベースで前年比 102.0%の 879 万ダース、金額ベー
スで前年比 99.7%の 197 億円と数量ベースでプラス、金額ベースで微減となった。数量ベースではプラ
スとなったものの、2010 年の同出荷金額 236 億 7,000 万円と比較しても、集計している商品カテゴリーの
中で最も回復が遅れている。
2014 年は数量ベースで前年比 100.8%の 886 万ダース、金額ベースで前年比 103.1%の 203 億 1,000
万円といずれもプラスと予測する。
⑥ゴルフシューズ
ゴルフシューズの 2013 年国内出荷市場は、数量ベースで前年比 102.7%の 188 万足、金額ベースで
前年比 106.9%の 120 億 8,000 万円となった。小売段階における平均実売価格 10,000 円台中盤の超軽
量スパイクシューズ、BOA テクノロジー(ダイヤルを回して、ミリ単位の締め付け調整ができるシステム)搭
載シューズなど高付加価値品が好調に推移した。
しかしながら 2013 年の市場成長が、実需要を伴わない一部メーカーの出荷によって底上げされていた
側面が強く、その反動減により 2014 年は数量ベースで前年比 93.1%の 175 万足、金額ベースで前年比
90.7%の 109 億 6,000 万円と大幅なマイナスを予測する。
Copyright © 2014 Yano Research Institute Ltd.
2014 年 9 月 5 日
⑦キャディバッグ
キャディバッグの 2013 年国内出荷市場は、数量ベースで前年比 96.8%の 92 万本、金額ベースで前
年比 98.5%の 97 億 7,000 万円となった。震災以降上昇を続けていた小売市場におけるマークダウン品
(特価処分品)の構成比も徐々に下落しているが、まだ健全とは言い難い状況である。
2014 年は数量ベースで前年比 91.3%の 84 万本、金額ベースで前年比 97.0%の 94 億 8,000 万円と予
測する。製造コストが上昇していることもあり、各メーカーとも実需要を伴わない過剰な生産を避ける傾向
にあると考える。
⑧ゴルフグローブ
ゴルフグローブの 2013 年国内出荷市場は、数量ベースで前年比 96.2%の 834 万枚、金額ベースで前
年比 96.0%の 59 億 8,000 万円と数量・金額ともマイナスとなった。当該市場はゴルフボールと同じく消耗
品として扱われているが、ゴルフボール市場同様に、2010 年の出荷金額 62 億円の水準までに回復して
いない。
2014 年は数量ベースで前年比 98.6%の 822 万枚、金額ベースで前年比 101.8%の 60 億 9,000 万円
と数量ベースでマイナス、金額ベースでプラスと予測する。
⑨ゴルフウエア
ゴルフウエアの 2013 年国内出荷金額は、前年比 102.6%の 926 億円と 2008 年以来 5 年ぶりのプラス
成長となった。若年層のゴルフ競技者の増加によって当該市場は 2008 年までプラス成長を続けてきたが、
2009 年以降はその反動減によりマイナスが続いていた。2013 年のプラス成長の要因としては、反動減に
歯止めが掛かりつつあること(底打ちの気配が見え始めたこと)が挙げられるが、本格的な需要回復とは
言い難い状況である。
2014 年は前年比 99.4%の 920 億円と再びマイナスに転じると予測する。消費増税の影響もさることなが
ら、2008 年までの当該市場の成長を牽引した「アスリートスタイル」に代わる新たなスタイリングの提案を行
えていないことが、ゴルフウエア国内出荷市場のマイナスの主要因と考える。
2. 将来予測
2014 年のゴルフ用品国内出荷市場規模(メーカー出荷金額ベース)は、前年比 98.3%の 2,585 億円に
なると予測する。震災発生によって 2011 年は大幅なマイナスを余儀なくされた当該市場であるが、数字
上では 2012 年以降堅調に回復した。しかしながらその回復も、実需要を伴わない、各メーカーによるパイ
の奪い合いを目的とした出荷によって実現していたのが実情である。2014 年 4 月に施行された消費増税
の影響もさることながら、これまで恒常的に行われてきた、ゴルフ用品の過剰供給の反動減が 2014 年に
なって一気に表面化したというのが、マイナスの主たる要因である。
否定的な見方をすれば上述したような内容になるが、好意的な見方をすれば 2014 年の同市場規模の
マイナス予測は、メーカー各社が「実需要を無視した無理な押し込みを回避し始めたこと」、「需給バラン
スの取れたビジネス構築を目指し始めたこと」の表れとも捉えることができる。
現在もゴルフクラブを中心に小売段階では過剰な価格競争が引き続いており、ゴルフ用品業界全体の
収益性も悪化する傾向にあるが、今後は需給バランスの取れた健全な市場へと変化する可能性もあると
考える。
Copyright © 2014 Yano Research Institute Ltd.
2014 年 9 月 5 日
表 1. ゴルフ用品別国内出荷市場規模推移
単位:百万円、%
2011年
2012年
構成比
ゴルフクラブ
2013年
構成比 前年比
2014年(予測)
構成比 前年比
構成比 前年比
88,430
36.5
95,210
37.9
107.7
103,680
39.4
108.9
100,110
38.7
96.6
ウッド
40,300
16.6
42,700
17.0
106.0
47,300
18.0
110.8
46,300
17.9
97.9
ハイブリッド
6,130
2.5
6,980
2.8
113.9
7,900
3.0
113.2
7,830
3.0
99.1
アイアン
36,400
15.0
39,300
15.6
108.0
41,900
15.9
106.6
39,700
15.4
94.7
パター
5,600
2.3
6,230
2.5
111.3
6,580
2.5
105.6
6,280
2.4
95.4
ゴルフ用品
31,140
12.8
33,370
13.3
107.2
34,210
13.0
102.5
32,850
12.7
96.0
シューズ
10,280
4.2
11,300
4.5
109.9
12,080
4.6
106.9
10,960
4.2
90.7
キャディバッグ
9,110
3.8
9,920
3.9
108.9
9,770
3.7
98.5
9,480
3.7
97.0
その他バッグ、
カバー類
6,080
2.5
5,920
2.4
97.4
6,380
2.4
107.8
6,320
2.4
99.1
グローブ
5,670
2.3
6,230
2.5
109.9
5,980
2.3
96.0
6,090
2.4
101.8
ゴルフボール
21,540
8.9
21,790
8.7
101.2
21,600
8.2
99.1
22,030
8.5
102.0
ラウンドボール
19,660
8.1
19,750
7.9
100.5
19,700
7.5
99.7
20,310
7.9
103.1
レンジボール
1,880
0.8
2,040
0.8
108.5
1,900
0.7
93.1
1,720
0.7
90.5
ゴルフウエア
90,500
37.3
90,280
35.9
99.8
92,600
35.2
102.6
92,000
35.6
99.4
その他ゴルフ用品
10,800
4.5
10,770
4.3
99.7
10,870
4.1
100.9
11,510
4.5
105.9
合計
242,410
100.0
251,420
100.0
103.7
262,960
100.0
104.6
258,500
100.0
98.3
矢野経済研究所推計
注 1:メーカー出荷金額ベース
注 2:ゴルフ用品取扱関連企業が生産・販売を行う、個人消費者向けのものをさす。また、自社ブランド商品の国内出荷
分を対象とし、「OEM 請負分」は対象外とする。
注 3:その他ゴルフ用品は、個人消費者向けの用品で、ティー・マーカー類や練習機器、コンペ商品等が含まれる。
注 4:(予測)は予測値 注 5:四捨五入のため、図表データ内の比率合計が一部異なる。
Copyright © 2014 Yano Research Institute Ltd.
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