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「がんばる!学生プロジェクト」 NHK ロボコンプロジェクト

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「がんばる!学生プロジェクト」 NHK ロボコンプロジェクト
「がんばる!学生プロジェクト」
活動報告書
NHK ロボコンプロジェクト
◎実施期間
2009 年 10 月~2011 年 3 月
◎プロジェクトの目的
本プロ-ジェクトは講義で学んだ知識や技術を生かし、ロボットの作製や構造
などを検討する。また、NHK 大学ロボコンの出場を目指しメンバー同士の意見
の出し合いや、やる気・協調性を高める。自分たちでロボットを設計・作製す
ることにより、講義以上の知識や技術をつけることが出来、モノづくりの難し
さや楽しさを味わうことが出来る。
◎プロジェクトの内容
NHK 大学ロボコンの出場を目指すため、毎年変更される競技課題にあったロ
ボットの立案・設計・製作・プログラミングを行う。また、NHK 大学ロボコン
は書類審査があり、書類の作成を行う。書類の内容として、今回の競技の作戦
や開発体制、予算などがある。それをメンバーで話し合い書類を作成する。書
類だけではなく、考えた作戦を基にロボットの図面を作る。
図1
上面図
図2
側面図
◎活動報告
Ⅰ.今年度の活動として、NHK 大学ロボコンから出された今大会の競技課題
に合ったロボットの作戦を検討した。今回の競技の課題として、次ページに
NHK 大学ロボコンのルールブックを載せる。
1. 競技の概要
各チームは、1 台の手動ロボットと最大 2 台の自動ロボットを用いることができる。
まず、はじめに手動ロボットは、3 つの「線香立て」を取り「ポール 1(共通ゾーンのポー
ル)」に置かなければならない。
この課題をクリアしなければ、手動・自動ロボットともその他の課題に取り組むことが
できない。
3 つの「線香立て」を「ポール 1(共通ゾーンのポール)」に置いた手動ロボットは、「ろ
うそく台」を取り、自チーム色の「ステージ」の「デコレーションポイント」に置く。また「ポ
ール 1(共通ゾーンのポール)」に置かれた「線香立て」から、「線香」を集める。
自動ロボットは、「かざり」と「花」を集め、「ポール 2(ステージ脇のポール)」に置く。そし
て、自チームの「デコレーションポイント」に置かれた「ろうそく台」に、「かざり」、「花」の
順に積み上げ、「クラトン」を飾り付ける。
手動ロボットが、飾り付けられた「クラトン」に 3 本の「線香」を挿せば「クラトン」の
完成。完成した「クラトン」を自動ロボットが持ち、自チーム色の「川面」に落とし載せる。
このとき、全てのロボットのいかなる部分も「川面」に触れてはいけない。
自動ロボットは、「川面」に浮かんでいる完成した「クラトン」の「ろうそく」の先に、「炎」
を落とし載せる。その際、ロボットは、直接、間接を問わず「川面」や完成した「クラトン」
に触れてはいけない。
相手チームより先に「ろうそく」に「炎」を被せたチームが「ロイ・クラトン」達成とな
り、勝利する。
3 分以内にどちらのチームも「ロイ・クラトン」を達成できない場合、獲得した得点で勝敗
が決まる。試合は 3 分、赤と青のチームの対戦形式である。
2. 「競技フィールド」の構造と仕様
2.1
「競技フィールド」は、一辺 12,000mmの正方形。中央部分で赤チーム用、青チー
ム用に分かれている。外周および中央部分には、図 3-1 のように木製フェンス(高
さ 100mm、幅 50mm)が設置されている。 試合は赤と青のチームの対戦形式。
(図 3-1 を参照)
2.2
「競技フィールド」には、幅 30mmのテープで白線が引かれている。
2.3
「競技フィールド」内には、「共通ゾーン」「ステージ」、「川面」、「スタートゾーン」、
「ポール 2(ステージ脇のポール)」、「かざり・花置き場」「ろうそく台置き場」
「炎
置き場」「線香立て置き場」がある。
2.3.1
「共通ゾーン」は、幅 500mm、長さ 3500mmの長方形で、色はライトグ
リーン。「共通ゾーン」の中心線には「線香立て」を載せるための金属製の
「ポール 1(共通ゾーンのポール)
」が 6 本立っている。ポールは、500
mm間隔で立っており、各チームは「共通ゾーン」から、それぞれ最大 9
本の「線香」を取り「クラトン」を完成させる。
2.3.2
「ステージ」は、高さが 300mm、幅 4000mm、長さ 5000mmで図のよう
に赤チーム用、青チーム用に分かれている。それぞれのチーム用に、高さ
10mm、幅 10mmのフェンスによって囲われた円形の「デコレーションポ
イント」(直径 510mm)が設置されており、「ステージ」の両側面には、
それぞれのチームのロボットが登れるよう、床面と接する部分の長さが
1000mmの「スロープ」を設置している。
2.3.3
「川面」は、「ステージ」の中央部分にあり、「クラトン」を落とすことによっ
て、揺れ動くようになっている。
(1)
「川面」は、木製で、厚さ 4mm、幅 700mm、長さ 2400mm「川面」
は「川面」の下面と「ステージ」の間が 280mmになるよう、直径
1.5mm、長さ 350mmのステンレス製ワイヤ 4 本で吊られている。
「川面」を構成する全てのパーツ、構造は、「川面」と見なされる。い
かなるロボットも「川面」を固定したり「川面」に触れたりしてはい
けない。
(2)
「川岸」は、幅 10mm、「ステージ」から計って高さ 180mmの木製
フェンスで、「川面」の四方を囲んでいる。
2.3.4
各チームのフィールドには、2 つの「自動ロボット用スタートゾーン」と、
1 つの「手動ロボット用スタートゾーン」がある。「スタートゾーン」は、
一辺が 1000mmの四角形で、赤は赤チーム用、青は青チーム用。
2.3.5
「かざり・花置き場」「ろうそく台置き場」「炎置き場」「線香立て置き場」
ならびに「ポール 2(ステージ脇のポール)」は、金属性のポールで、競技
用オブジェクトを置く場所。
図 3-1
フィールド
3.「クラトン」、その他の競技オブジェクトの仕様
3.1
競技で使用する、「ろうそく台」、「かざり」、「花」、「線香」「線香立て」、「炎」は、
主催者側が提供する。
3.1.1
「ろうそく台」の重さは、約 800g。
3.1.2
「かざり」の重さは、約 250g。
3.1.3
「花」の重さは、約 250g。
3.1.4
「線香」の重さは、約 100g。
3.1.5
「炎」の重さは、約 200g。
3.2
完成した「クラトン」の重さは、約 1800g。
3.3
「ろうそく台」「かざり」「花」「線香立て」の「上面用カバー」は、厚さ 3mmの
ゴム、プラスチックまたは厚紙などをドーナツ型に切ってつくる。赤チーム用の「上
面用カバー」はピンク、青チーム用の「上面用カバー」は、スカイブルー。
3.4
「かざり」
「花」
「線香立て」の「下面用カバー」は、厚さ 3mmのゴム、プラスチ
ックまたは厚紙などをドーナツ型に切ってつくる。赤チーム用の「下面カバー」は
ピンク、青チーム用の「下面用カバー」は、スカイブルー。
3.5
「クラトン」は「ろうそく台」
「かざり」
「花」で構成されます。詳細は、以下のと
おり。
3.5.1
「ろうそく台」(図 3-2)は、4 つの部品で構成される。
(1)ベースは、厚さ 4mmの木材、またはプラスチックを直径 500mmの円形に
切ってつくる。
(2)ベースに内径 70mm、外径 500mm、高さ 100mmの円柱形発泡スチロール
を貼付ける。
(3)円柱形発泡スチロールを「上面用カバー」で覆う。
(4)ベースに、木製またはプラスチック製の「ろうそく」を取り付ける「ろうそ
く」は、直径 60mm、高さは、ベースから計って 503mm。
厚さ 4mmのゴムや木、プラスチックまたは厚紙などをつかって「ろうそく」
上部にふたをし、半分ずつ白と黒に塗る。
図 3-2
ろうそく台
3.5.2 「かざり」(図 3-3)は、内径 76mm、外径 400mm、高さ 100mmの円柱形
発泡スチロール製で作られている。
図 3-3
かざり
3.5.3 「花」(図 3-4)は、内径 76mm、外径 280mm、高さ 100mmの円柱形発泡
スチロール製で作られている。
図 3-4
3.6
花
「線香」(図 3-5)は、直径 34mm、高さ 250mmのプラスチックまたは木製の中空パ
イプで作られている。
図 3-5
3.7
線香
「線香立て」(図 3-6)は、内径 76mm、外径 280mm、高さ 100mmの円柱形発泡
スチロール製で作られている。 重さは、約 250g。
図 3-6
3.8
線香立て
「炎」(図 3-7)は、円柱型のキャップの上に、炎を模したオブジェクトを取りつけた
もの。
図 3-7
炎
4.試合の進め方
4.1
4.2
試合時間
4.1.1
各試合は最大 3 分間。
4.1.2
以下のいずれかの場合、3 分を待たずに試合が終了する。
(1)
「ロイ・クラトン」が達成されたとき。
(2)
両チームとも失格になったとき。
(3)
審判が競技の継続が不可能と判断したとき。
ロボットのセッティング
4.2.1
各試合ともスタート前のセッティングタイムは 1 分間。
4.2.2
セッティングを行えるのは、チームメンバーの学生 3 人。
4.2.3
1 分間でロボットのセッティングが終らなかったチームは、試合開始後に
セッティングの続きを行わなくてはいけない。
4.3
試合開始時のチームメンバーとロボットの配置
4.3.1
手動ロボットは、「手動ロボットスタートゾーン」からスタートする。
4.3.2
自動ロボット 1 は、「自動ロボットスタートゾーン 1」からスタートする。
4.3.3
自動ロボット 2 は、「自動ロボットスタートゾーン 2」からスタートする。
4.3.4
チームメンバーは、自動ロボットをスタートさせたら、ただちに「競技フ
ィールド」の外に出なければならない。
5.競技課題
試合開始後、チームは以下の課題を行う。
5.1
手動ロボットは、3 つの「線香立て」を取ります。そして「ポール 1(共通ゾーン
のポール)」の上に置く。「線香」を置くポールは、どれを選んでもかまわない 3
つの「線香立て」のうち、ふたつは自チーム色、ひとつは相手チーム色。この課題
を達成させない限り、他の課題を行うことはできない。また、自動ロボットをスタ
ートさせてもいけない。
5.2
手動ロボットは、「ろうそく台」を、「ステージ」にある「デコレーションポイント」
に置く。
5.3
自動ロボットは、「かざり」と「花」を集め、競技フィールド図面 1 に緑色で示され
た床面から「ポール 2(ステージ脇のポール)」に置く。
5.4
自動ロボットは、「ステージ」に登ったあと「ポール 2(ステージ脇のポール)」か
ら「かざり」と「花」を取り「デコレーションポイント」に置かれた「ろうそく台」に
積み上げ「クラトン」を飾りつけます。積み上げる順番は「かざり」
、「花」の順。
5.5
手動ロボットは「共通ゾーン」から自チーム色の「線香」を取り「ステージ」にあ
る、飾りつけられた「クラトン」の 3 つの穴に 3 本の「線香」を挿し「クラトン」
を完成させる。「線香」を挿す際、手動ロボットは「デコレーションポイント」に
置かれた「クラトン」に触れても構わない。
5.6
自動ロボットは、完成した「クラトン」を運び、「川面」に落とし載せる。このとき、
全てのロボットのいかなる部分も直接、間接を問わず「川面」に触れることはできな
い。
5.7
自動ロボットは「炎」を運び、「川面」に載っている完成した「クラトン」の「ろうそ
く」に落とし載せる。このとき、ロボットのいかなる部分も直接、間接を問わず完
成した「クラトン」または「川面」に触れてはいけない。また、「炎」を「川面」もし
くは床面に落とした場合、それを試合で再度使用することはできない。
5.8
床面に落としてしまった「炎」は、再度使用することはできない。
5.9
「線香立て」
「線香」
「ろうそく台」を床面に落とした場合、自チームエリア内にあ
る場合のみ、手動ロボットを用いて拾い上げることができる。拾ったオブジェクト
は、再度使用してもかまわない。
5.10
自動ロボットが手動ロボットの課題に取り組んでも構わない。
5.11
手動ロボットは「線香立て」を「共通ゾーン」に移動させた後、審判の許可を得た上
で、自動ロボットに変身することができる。ただし、ロボットの変身は、どちらか
の自動ロボットスタートゾーンで行わなければいけない。また、自動ロボットに変
身したあとは、手動ロボットに戻ることはできない。
5.12
完成していない「クラトン」を「川面」に落とし載せても得点にはならない。 同
様に、未完成の「クラトン」に「炎」を落とし載せても、得点を得ることはできな
い。
6.ロボットのリトライ
6.1
チームは、審判の許可を得て、ロボットを再スタート(リトライ)させることがで
きる。
6.2
リトライの際、チームメンバーは、ロボットに触れてもかまわない。
6.3
リトライの回数に制限はない。また、複数のロボットを同時にリトライしてもかま
わない。
6.4
手動ロボットのリトライは、手動ロボットスタートゾーンで行う。
6.5
自動ロボットのリトライは、自動ロボットスタートゾーン 1、または自動ロボット
スタートゾーン 2 で行う。
6.6
リトライ中、チームメンバーは、床面に落とした「かざり」や「花」をリトライ直
前に「かざり・花置き場」や「ポール 2(ステージ脇のポール)」に正しく置かれ
ていた状態に戻すことができる。獲得していた得点に変更はない。
6.7
完成した「クラトン」を「川面」に運ぶあいだに床に落としてリトライした場合、
チームメンバーは「クラトン」を完成した「クラトン」の状態にして「デコレーシ
ョンポイント」に戻すことができる。獲得していた得点に変更はない。
6.8
チームメンバーは、リトライを申請したときにロボットが搭載していた全てのオブ
ジェクトをロボットとともに「スタートゾーン」に戻すことができる。ただし、ロ
ボットを再スタートするとき、オブジェクトを含め、8.5、8.6 にあるロボットの
スタート時のサイズ制限を守らなければいけない。制限を越えた場合、オブジェク
トは床面に落としたものと見なされる。
6.9
手動ロボットが「共通ゾーン」に「線香立て」を運ぶ途中で落としてしまった場合、
リトライを申告すれば、チームメンバーの手で「線香立て」を元の「線香立て置き
場」に戻すことができる。
6.10
自動ロボットは「ステージ」に乗っている状態で「かざり」や「花」を「ポール 2
(ステージ脇のポール)」に置くことはできない。この行為は違反となり、リトラ
イが必要。この行為によって「ポール 2(ステージ脇のポール)」に置かれた「か
ざり」や「花」は「かざり・花置き場」に戻される。
6.11
完成した「クラトン」を「川面」に落とし載せるあいだ、自動ロボットのあらゆる
部分、またはロボットが持っている「クラトン」が、直接、間接を問わず「川面」
に触れた場合、この行為は違反と見なされ、リトライが必要となる。チームメンバ
ーは、違反した自動ロボットを自動ロボットスタートゾーンから再スタートさせな
ければいけない。その際「クラトン」は再度試合で使うことはできない。
6.12
「川面」に浮かぶ完成した「クラトン」の「ろうそく」に「炎」を落とし載せるあ
いだ、自動ロボットのあらゆる部分、またはロボットが持っている「炎」が、直接、
間接を問わず「ろうそく」
「クラトン」
「川面」に触れた場合、この行為は違反と見
なされ、リトライが必要となる。チームメンバーは、違反したこの自動ロボットと
「炎」を持った自動ロボット(があれば)を自動ロボットスタートゾーンから再ス
タートさせなければいけない。自動ロボットが「炎」を持っている場合「炎」もロ
ボットと一緒に「自動ロボットスタートゾーン」に戻して構わない。ただし、ロボ
ットを再スタートするときは、8.5、8.6 にある、自動ロボットスタート時のサイ
ズ制限を守らなければいけない。サイズ制限を超えた場合「炎」は「炎置き場」に
戻さなくてはいけない。
6.13
1 台の自動ロボットが「炎」と完成した「クラトン」を同時に持つことはできない。
この行為は、違反とみなされ、リトライが必要となる。この場合「炎」は「炎置き
場」に戻され、完成した「クラトン」は「デコレーションポイント」に戻される。
6.14
リトライを前提にした戦略を練っても構わない。
7.勝敗の決定
7.1
自動ロボットが「川面」に浮かんでいる完成した「クラトン」の「ろうそく」に、「炎」
を落とし載せたら「ロイ・クラトン」達成となり、その時点で競技は終了。先に「ロ
イ・クラトン」を達成したチームの勝利。
7.2
3 分間のうちに両チームとも「ロイ・クラトン」を達成できなかった場合は、得点の
多いチームの勝利とする。得点配分は以下のとおり。
7.2.1
手動ロボットが、3 つの「線香立て」を「共通ゾーン」に置く: 1 本あた
り 2 点、合計 18 点
7.2.2
手動ロボットが、「ろうそく台」を「デコレーションポイント」に置く: 12
点
7.2.3
自動ロボットが、2 つの「かざり」と 2 つの「花」を 4 ヶ所の「ポール 2(ス
テージ脇のポール)」に置く: 各 10 点 X4 で 40 点
7.2.4
自動ロボットが「ポール 2(ステージ脇のポール)」にある「かざり」を
「デコレーションポイント」に置かれた「ろうそく」の上に積み上げる:
10 点
7.2.5
自動ロボットが「ポール 2(ステージ脇のポール)」にある「花」を「デ
コレーションポイント」に置かれた「かざり」の上に積み上げる: 10 点
7.2.6
手動ロボットが「デコレーションポイント」に置かれた、飾りつけられた
「クラトン」に、3 本の「線香」を挿し込む: 各 10 点で 30 点
7.2.7
自動ロボットが、完成した「クラトン」を「川面」に落とし載せる: 30 点
7.2.8
自動ロボットが、「川面」に浮かぶ完成した「クラトン」の「ろうそく」の上
に「炎」を落とし載せた後 3 秒経過する: 50 点
7.3
試合結果
7.3.1
試合結果は、3 分の試合時間終了後、審判が減点行為を確認したうえで、
発表される。
7.3.2
試合は以下のときに終了とする。
(1)
3 分終了後
(2)
両方のチームが失格になった時
(3)
一方のチームが「ロイ・クラトン」を達成した時
7.3.3
「ロイ・クラトン」を達成したチームの合計得点は、300 点。
7.3.4
「ロイ・クラトン」達成前であれば、「クラトン」をもう 1 セットつくり
「川面」に落とし載せても構いまない。
7.3.5
同点の場合は、審査員判定とする。
8.ロボットの設計と制作にあたっての注意点
8.1
各チームは、1 台の手動ロボットと、2 台の自動ロボットを使うことができる。
8.2
ロボットは、分離してはいけない。また、単にコードでつながっている場合は、分
離とみなす。
8.3
8.4
8.5
自動ロボット同士の通信のみ許可する。ただし、無線電波の使用は禁止する。
競技で使用するロボットは、同じ大学のチームメンバーが製作しなければならない。
自動ロボット
8.5.1
自動ロボットは、チームメンバーによるスタート操作後、自動的に動かな
ければならない。
8.5.2
スタートゾーンでの自動ロボットのサイズは、奥行き 1000mm、幅 1,000
mm、高さ 1400mmを超えてはいけない。試合開始後は、自動ロボット
のサイズ制限はなし。
8.6
手動ロボット
8.6.1
手動ロボットは、有線操縦か、赤外線、可視光線、または音波を用いた遠
隔操作によって行う。無線電波による操縦は認められない。また、操縦者
は、ロボットに乗ってはいけない。
8.6.2
有線操縦の場合、手動ロボットと操縦者をつなぐケーブルの長さは 1000
mm以上 3000mm以下でなければならない。ケーブルをロボットに接続
する位置は、「競技フィールド」床面から 1000mm以上でなければいけな
い。
8.6.3
手動ロボットの大きさは、スタートゾーンでは奥行き 1000mm、幅 1,000
mm、高さ 1400mmを超えないものとします。ロボットは、真上から見
て直径 2000mmの円の範囲内で、アームやその他のパーツを伸ばすこと
ができるものとする。
8.7
ロボットの重量
8.7.1
大会を通じて使用するロボットと、そのほかの機器の総重量は、電源、ケ
ーブル、操縦器、その他の部品を含め、50kg以内でなければいけない。
ただし、同型、同重量、同電圧の予備バッテリーは、総重量に含まない。
8.8
ロボットの動力源
8.8.1
各チームは、試合で用いるロボットの動力源を自分で用意しなければなら
ない。
8.9
8.8.2
各ロボットが使用する動力源の電圧は、公称 DC24V 以下。
8.8.3
使用できる圧縮空気は、6bar 以下。
8.8.4
主催者が危険または不適切とみなす動力源は、使用できない。
安全の細則
8.9.1
爆発物、火気、および危険な化学薬品を使用してはいけない。
8.9.2
レーザーを使用する場合、クラス 2 以下でなければいけない。競技会場
で、全ての人々に危害を与えないよう、設計の段階から十分に注意を払わ
なければいけない。特に、観客の目にレーザー光線が当たらないよう、方
向を調節しなければいけない。
8.10
ロボットの検査
8.10.1
大会前日に行われるテストラン前、および大会当日の競技開始前にロボッ
トの検査を行う。検査に合格しないロボットは、「テストラン」および競技
に出場できない。
8.10.2
検査の方法、種類については、後日、伝達される。
9.違反
ルールに違反した場合、1 つの違反につき、ただちに 20 点減点される。また、その違反行
為が続いた場合、3 秒ごとに 20 点減点される。減点の回数が違反の数になる。5 回の違反
でそのチームは、競技停止となる。以下の場合は違反と見なされる。
9.1
ロボットの一部、またはロボットが持ったオブジェクトが、上空を含めて競技フィ
ールドの外にでること。
9.2
ロボットの一部、またはロボットが持ったオブジェクトが、上空を含めて相手チー
ムのゾーンに侵入すること。
9.3
手動ロボットの一部、またはロボットが持ったオブジェクトが、上空を含めて「川
面」に侵入すること。
9.4
手動ロボットの一部が、直接、間接を問わず自動ロボットに触れること。
9.5
「共通ゾーン」内でのロボットやロボットが持ったオブジェクトによる相手チーム
への妨害。
9.6
「共通ゾーン」に「線香立て」を置こうとしている相手チームに対し、手動ロボッ
トの操縦者が手動ロボットを使って、妨害行為をすること。
9.7
自動ロボットの一部が、完成した「クラトン」を「川面」に落とし載せている間、
直接、間接を問わず「川面」に触れること。
9.8
自動ロボットの一部が「川面」に載っている完成した「クラトン」に「炎」を落とし載
せている間、直接、間接を問わず「クラトン」に触れること。 10
9.9
自動ロボットが「炎」と完成した「クラトン」を同時に持ったとき。
9.10
自動ロボットが「ステージ」にいる状態で「かざり」や「花」を「ポール 2(ステ
ージ脇のポール)」に置くこと。
9.11
その他、失格に該当しない、ルールに抵触する行為。
10.失格
以下の行為があったチームは、その試合において失格となる。
10.1
「競技フィールド」やその設備、備品、または相手チームのロボットを損傷する、ま
たは損傷しようとすること。
10.2
操縦者のフェアプレー精神に反する行為。
10.3
審判の警告や指示に従わないこと。
10.4
1 試合に不正なスタートを 3 回行うこと。
11.ロボットの安全性
11.1
すべてのロボットは、会場にいる全ての人に対し、いかなる場合でも危害を与えな
いよう設計、製作しなければならない。
11.2
すべてのロボットは、相手チームのロボット、および「競技フィールド」を損傷しな
いように設計、製作しなければならない。
12.チーム構成
12.1
チームは、同じ学校に所属する学生 3 人と教員 1 人で構成される。ただし、競技
に参加できるのは、学生 3 人のみ。
12.2
ロボットの調整のため、3 人のピットクルーが大会に参加できる。ピットクルーは、
チームと同じ学校に所属する学生でなければならない。
12.3
大学院生は、大会に出場できない。
13.その他
13.1
本ルールに記載されていない行為については、審判の決定にゆだねられる。
13.2
本ルールに記載されている競技フィールドや、設備・備品などのサイズ・重量は、
特別に記載のない限りは、±5%以内の誤挿があるものとする。ただし、本ルール
に記載されているロボットの重量、サイズは、最大値とし、これを超えてはいけな
い。
13.3
本ルールに補足や訂正がある場合は、公式ホームページで公表する。
13.4
ロボットの安全性が不確かな場合は、審判が安全性の説明を求める場合がある。
以上が今回のルールである。
書類審査に応募するために書類の作成をする。書類の内容として、競技の作
戦や開発体制などがある。以下が書類審査に提出したものである。個人情報の
ため、名前は控えさせていただきます。
1.開発体制と、スケジュール(書式自由、ページ制限なし)
※開発に携わるメンバー全員の所属、学年、名前を記入してください。また、12 月から大会本番ま
での開発スケジュールについて記入してください。
開発体制・メンバー
所属
学年
氏名
工学部ヒューマンロボット学科
4年
学生 A
作戦・設計・プログラム
〃
〃
学生 B
設計・製作
〃
〃
学生 C
作戦・製作
〃
〃
学生 D 作戦・製作
1年
学生 E
作戦・加工・プログラム
〃
〃
学生 F
製作・加工・プログラム
〃
〃
学生 G
製作・加工・プログラム
〃
〃
学生 H
加工・プログラム
工学部ヒューマンロボット学科
担当
以上のメンバーのため、人数が少なく基本的にはメンバー全員で作業をします。
担当の内容として、以下に示します。
作戦
今回の競技の作戦を考えます。競技の作戦をいくつか考え、現実的なも
のやロイ・クラトンを早く達成できるものを検討し設計に引き継ぎます。
主に全員で考えます。
設計
作戦にあったロボットの設計をしていきます。設計をしたものを3次元
CAD を使用して強度計算や穴の位置を確認して設計のミスをなくしてい
きます。設計したものを製作に引き継ぎます。主に4年生が担当で行い
ます。
製作
設計で出来た図面を元にロボットを作製していきます。主に全員で行い
ます。
加工
製作をしたロボットの軽量化などを行っていきます。主に1年生が担当
で行います。
プログラム
作戦にあったロボットのプログラムを作り、走行試験などを行っていきま
す。
また、アームなどのプログラムも作成していきます。主に1年生が担当
で行います。
設計は講義の少ない4年生が行い時間を無駄にしないようにします。
製作や加工は4年生が卒業しても困らないように1年生を担当に置いています。
スケジュール
内容
期間
予算
応募書類提出
12 月 7 日
設計・検討
12 月上旬
ロボット用部品発注
12 月中旬
ロボット製作・加工開始
プログラミング開始
操縦練習
簡単なフィールド作製
試験走行
12 月下旬~1 月中旬
200 万
10 万
1 月上旬~5 月下旬
1 月上旬~1 月中旬
20万
走行の検討
プログラムの検討
ロボットの検討
1 月中旬~1 月下旬
作戦の検討
ビデオ撮影
説明書作成
プログラムの改良
1万
1 月下旬~2 月下旬
ロボットの改良
ビデオ提出
20万
2 月下旬
ロボットの改良
プログラムの改良
ビデオ撮影
20万+10万
2 月下旬~4 月中旬
1万
説明書作成
ビデオ提出
プログラムの最終確認
ロボットの最終確認
大会本番
4 月中旬~4 月下旬
4 月下旬~6 月 1 日
6月5日
2万
以上が主なスケジュールです。
手動ロボットは操縦練習を多く取りたいので1月上旬までに作製を完了させます。
ロボットの作製ですが、手動、自動共に同じような形で作るので、作製に沢山の時間を
使うことがなく1月上旬までにロボットの車体は作ることが出来ます。そのため、プログ
ラムなどに時間を多く取ることが出来ます。
設計での遅延を防ぐための工夫として、以前までに設計したロボットの車体が今回の競
技にも使用が可能なため、その設計図に今回の競技用のアームなどを取りつける方法を考
えています。また、設計ミスをなくすために3次元 CAD を使用して穴の位置など確認して
いきます。
2.試合に勝利するための基本的な戦術・戦略(最大 2 ページ)
作戦 1(ロイ・クラトンを達成できなくても高得点を狙える)
ロボットは自動ロボット 2 台と手動ロボット 1 台を使用する。
手動ロボットで線香立てを 3 個同時に取りポール 1 に置き、手動ロボットは線香を持ちそ
の場で待機をさせる。また、アームを伸縮できるので、間隔をあけポール 1 に置くことが
できます。
線香立てを置き終わったら、2 台の自動ロボットを作動させ、自動ロボットスタートゾーン
2 にあるロボット(以後、自動 2 とする)がろうそく台を取りに行きます。ろうそく台までは
ライントレースを使わず横に動きます。その後、ライントレースを使用してスロープを登
りデコレーションポイントにろうそく台を置きます。
その間に自動ロボットスタートゾーン 1 にあるロボット(以後、自動 1 とする)は、かざ
りと花を同時に 4 個取り、ポール 2 に運ぶ。自動 1 はアームが伸縮できるので、4 個同時に
取った後ポール 2 にも同時に 4 個置くことができます。その後、残りのろうそく台と炎を 2
つ取りステージに登ります。
自動 2 はステージで手動ロボットスタートゾーンに近いポールからかざりと花を取りクラ
トンを飾り、手動ロボットをステージ横の緑ゾーンで線香を付けます。その後、ポール 1
に戻り線香を 3 つ同時に取りステージ横の緑ゾーンで待機をさせます。そして、自動 2 に
よって川面にクラトンを置きます。クラトンの置き方は少し、高いところから落とすよう
に置きます。
自動 1 がステージに上がってきたら、まずろうそく台をデコレーションポイントに置き、
川面のクラトンに炎を灯します。失敗したら、もう 1 つの炎を灯します。それも失敗した
ら、自動 1 はステージからおりて待機します。
炎を灯している間に自動 2 が残りのかざりと花を取り飾ります。そして、手動ロボットで
線香を置き自動 2 が川面にクラトンを置きます。
作戦 2(ロイ・クラトンを達成する)
作戦 1 とほぼ同様に手動ロボット 1 台、自動ロボット 2 台を使用する。
1.手動ロボット(以後、手動 1 とする)が線香立てを 3 つ同時に取り、ポール 1 に置く。
置くときにアームを伸ばし 1 個飛ばしで置く。
2.自動ロボットスタートゾーン 2 に置いてあるロボット(以後、自動 2 とする)がろうそく
台を取りに行き、スロープを登りデコレーションポイントにろうそく台を置く。その間に、
自動ロボットスタートゾーン 1 に置いてあるロボット(以後、自動 1 とする)がかざりと花
を同時に 4 個取り、ポール 2 に置く。アームが横に伸びるので、同時に 4 個置くことが可
能である。自動 1 は自動 2 よりスピードが速いので、自動 2 がデコレーションポイントに
ろうそく台を置いてる間にポール 2 にかざりと花を置いておく。
3.自動 2 がポール 2 の手動ロボットスタートゾーンに近い方からかざりと花を取り、クラ
トンを組み立てる。
組み立てている間に手動 1 が線香を 3 つ同時に取り、デコレーションポイントの横の緑ゾ
ーンから線香を挿す。挿すときに手動 1 が花を回転させる仕組みを考えている。自動 1 が
炎を水平に 2 つ同時に取り、そのままステージに登る。
4.自動 2 がクラトンを川面の内側の方置き揺れを小さくする。ように置く。その後、自動 1
が炎をクラトンに乗せる。炎を乗せるときにセンサーを使用してクラトンの先端と常に平
行を保ちながら置く。
作戦 1 の簡略図
手動ロボット
線香立てをポール 1 に置く
手動ロボット
自動 1
自動 2
かざりと花を取りポール
ろうそく台を取りデコレ
2 に置く
ーションポイントに置く
線香を取り待機
待機
待機
自動 2
自動 1
ろうそく台と炎を 2 個取
クラトンを飾る。
る
待機
手動ロボット
クラトンに線香を付ける
待機
自動 1
自動 2
クラトンを川面に落とす
ろうそく台をデコレーショ
ンポイントに置く
手動ロボット
線香を取りに戻る。
自動 1
クラトンに炎を灯す
自動 1
自動 2
クラトンを飾る。
クラトンに炎を灯す
自動 1
ステージから降りる
手動ロボット
自動 2
クラトンを川面に落とす
クラトンに線香を付ける
以上が書類審査に提出したものである。
Ⅱ.書類審査に応募をし、書類審査の結果が来るまでに今回、購入した 3 次元C
ADソフトを使用し 2 次元で設計したものを 3 次元で設計しなおした。また、
ロボットの質量が重いため軽量化を検討し、CAD による設計・解析を行った。
CAD による設計・解析
これまでは、競技のルールやロボットの作戦を述べてきた。これからは、その
競技と作戦にあったロボットの設計を行う。
まず、作戦にあったロボットに必要なアーム部分を設計する。
以前、ロボットの車体部分を設計していたので、その車体を使用し今回の競技
用のアームを上に乗せていく。私の考えた作戦では、同時作業が多いため同時
に作業を行う機構を考える必要がある。
最初に、CAD を使用しないで紙にフリーハンドでどのような形のロボットにな
るかを描く。これをポンチ絵と言う。ポンチ絵は目的を果たすために考えた機
械の機構・構造をはじめて絵の形に表したものである。それを CAD に書き直す。
それを行うと CAD での設計で大体の形や機構・構造がわかり、設計が楽になる。
以下の図がフリーハンドで描いたロボットの形である。
←図 4-1 手動ロボット
図 4-2 自動ロボット 1→
図 4-3 自動ロボット 2
フリーハンドで描いたものを次に CAD で描き直す。CAD を使用することによ
り、直線や曲線などを正確に描くことができ、寸法も決めていくことが出来る。
今回、私は寸法を考えずフリーハンドで描いてしまい CAD で寸法を決めて描い
たときに競技課題の指定サイズをオーバーしてしまった。そのため、フリーハ
ンドの図と CAD の図では多少の違いが出ている。
以下に CAD を使用して描いた図を示す。
図 4-4 手動ロボット
図 4-5 自動ロボット 1
図 4-6 自動ロボット 2
今回の競技では、手動ロボット(図 4-4)のスタート時の大きさは 1m×1m×1.4m
なので、始めにサイズにあった四角形を描きその中でロボットのアームなどを
考えた。また、スタート後の大きさが真上から見て直径 2m を越えないという
指定があるのでその指定以内で動作ができ、作戦にあっているように考える。
自動ロボットのサイズはスタート時は手動ロボットと同じでスタート後は制
限がないため、大きさを大きくすることが出来るが大きくすると重量の制限に
ぶつかってしまう。そこを考慮して考える。
自動ロボット 1 はアームを 2 つ使用し、大きさの違うオブジェを取ることが
できる。
自動ロボット 2 では、同時作業をすることが出来る作戦を考えたので、その
作業を行うアームを指定サイズ内にすることに苦労をした。またオブジェを取
り、置くときにアームを伸ばすことができる。図 4-7 のようにアームを伸ばす。
アームを伸ばした後に、ポールの上に載っているオブジェを取るためにアーム
部分の高さを上げるように考えた。最初の段階では高さを上げるのにシャフト
を 1 本ずつで行う方法を考えたが、アームを上げたときにズレが生じる恐れが
あったため、シャフトを 3 本ずつにして強度を付けた。
図 4-7 ロボットの動作図
手動ロボット、自動ロボットともに車体は一緒のものを使用している。
車体の大きさは約 420 ㎜×330 ㎜である。(図 4-8)
車体の中心の前後に車輪を取り付けている。四隅に車輪を置いていないため、
モータなどの数を減らすことができる。そのため、重量を軽くすることができ
コストも抑えられる。また、前後だけでバランスを崩さないために横に補助輪
を取り付けた。以前の補助輪は図 4-9 を取り付けた設計になっている。メリッ
トとして中に球体が入っていて 360 度どの方向にも移動が可能である。そして
取り付けも容易であり多少の高さ調節も可能である。しかしながら重量がある
ため 4 箇所の取り付けをしたらかなりの重さになってしまう。そのため、補助
輪の設計を変更し図 4-10 を使用している。図 4-10 では真上からみて上下左右
の方向に移動が可能で、図 4-9 に比べかなり軽量である。しかし、取り付けが
難しく軸穴を作るときに高さを精度よくそろえないといけない。
車輪の上に、舵を取るためのサーボモータを取り付けてある。サーボモータ
は力が強く、急な方向転換にも対応できる。
車輪にはステッピングモータを使用している。ステッピングモータは位置制御
が容易である。
センサを車体の前と車輪の横に取り付けている。しかし、今回の競技用アーム
の取り付け位置が、車体の前後になってしまうため車体のセンサは今回使用し
ない。
図 4-8 車体の上面図
図 4-9 補助輪
図 4-10 補助輪
図 4-8 のように全体の設計を行ったら、それを一つ一つの部品図にしていく。
部品図では寸法などを正確に描き、誰が見てもわかるように描く。また、材質
や数量も書き込みそのまま加工ができるようにする。加工方法を考え無理のな
い図面を描く。
図 4-11 部品図
部品図が描けたら、それを組み立て図にする。組み立て図にすることで穴のズ
レなどを確認することができ、ズレや寸法のミスなどが見つかった場合は部品
図に戻り修正をすることができる。今回は、車体の一部の組立を 3 次元 CAD で
行った。3 次元 CAD は部品を立体的に見ることができ、平面上では確認できな
いところの確認ができる。そのため、部品ごとがぶつかっていないか、穴の位
置があっているかなどを確認できる。また、3 次元の図面を 2 次元にすることも
可能である。
図 4-12 は部品を 9 個合わせているものである。
3次元 CAD では部品の材質を定義して重心計算や質量計算など様々な機能が
ある。しかし、操作方法が難しく重心計算や質量計算などはできなかった。
図 4-12 組み立て図
図 4-13 はアーム部分を 3 次元にしたものである。今回は時間が無く出来なかっ
たが、部品ごとの穴の軸をあわせることで、その軸を中心に部品を回転させる
ことなどが可能である。また、全体がどのように動くかも設定をすることでシ
ミュレーションが可能である。
図 4-13 組み立て図
3次元 CAD で作ったものに力を加えるとどのようになるかのシミュレーショ
ンができる。図 4-14 は車体の土台部分に力を加えたものである。
車体の左側を固定して、右側に 50kgの力を加えた。赤くなっているところが
一番、力が加わり青い部分が一番、力が加わっていないところである。土台の
左右に折り曲げを付けているため左右には力の加わりが強く、真ん中の方は左
右より力の加わりを抑えられている。そのため、真ん中の方にも支えをつける
ことが出来れば全体的に強度が強くなると考えた。
図 4-13 はどのように力が加わっているかを分かりやすくするため水色の線の
元の形から色のついた形までの距離が大きく表されているが実際は、ほとんど
動きはなかった。
図 4-14 3次元 CAD による応力計算
図 4-15 3次元 CAD による応力計算
図 4-15 は板の上全体に 50 ㎏の力を加えたものである。上全体に力を加えたが、
真ん中の方だけにしか力が加わっていない。この部品は、板周りを曲げている。
そのため、板の周りには力が加わらず、真ん中に力が逃げて行ったと考えられ
る。
力が真ん中に加わらないようにするために、コの字型にした鉄板を板の真ん中
の裏から取り付けることができれば強度をつけることが出来ると考えた。
Ⅲ.メンバーを集めるため、ヒューマン・ロボット学科 1 年のCADの講義の
時間前にNHKロボコンプロジェクトのチラシを配布した。配布だけではなく、
学生と話をした。
Ⅳ.書類審査の結果が届くまでに設計が終わらず、設計を行った。しかしなが
らメンバー全員4年生であったため卒業研究や就職活動があり、設計の時間が
あまりとれなかった。今回、書類審査の審査方法が変わり書類審査を通過する
ことが出来た。しかし、1次ビデオ審査へのロボットの作製が出来ず、ビデオ
審査に応募が出来なかった。
◎今後の課題
毎年の競技課題の変更により、1 からロボットを作ると時間やコストがかかる
ため競技課題が変更されても使える車体の詳細設計を行う。
試験用車両を設計だけでなく作成をし、それを使いプログラムの練習やセン
サの試験をしていく。
以上
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