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公開シンポジウム 和光大学総合文化研究所 主催 ポール・ギルロイ講演 Could You Be Loved? 2007年10月10日 和光大学J棟301教室 =プログラム= 講演『Could You Loved?』 ポール・ギルロイ(ロンドン経済政治学術院(LSE)教授) 通訳:木幡和枝(東京芸術大学美術学部先端芸術表現科教授) ディスカッション 毛利嘉孝(東京芸術大学美術学部音楽環境創造科准教授) 鈴木慎一郎(信州大学全学教育機構准教授) 司会:上野俊哉(所員/表現学部総合文化学科教授) 『ブラック・アトランティック』の翻訳、刊行によって、日本でもますます注目されつつある ポール・ギルロイ氏をお招きし、和光大学で語りあいの集いをもった。 何百年もかけて新大陸に移動した「黒い大西洋」 、ディアスポラ(離散)のネットワークは、 もうひとつの近代とも言うべき文化と政治、自由や自律に対する特異かつ普遍的な問いかけ や構えを生みだしてきた。 では、9・11以降の世界、 「テロに対する戦争」の時代に、ブラック・アトランティックの 思考と身ぶりは、どのようなグルーヴを紡ぎだすのでしょうか? それはグローバル資本主義のサウンドトラックに終わるはずはない。 コ ス モ ポ リ タ ニ ズ ム では、 「黒い大西洋」の文化は、どのような惑星規模の、あるいは世界市民主義的な広がりに 連なっていくのでしょうか? 今回のシンポジウムでは、アメリカでボブ・マーリーの音楽がよく聞かれるようになった移 動の経緯をふりかえりつつ、移動や離散の文化政治と音楽、物語のもつアクチュアルな力の 可能性について考えてみることにした。 日本でも、レゲエやダブなどの黒人音楽は、日常的に聞かれているポップやダンス音楽、そ の周辺文化のすみずみにまで影響を与えており、その意味でも、今の時代/世界状況でディ アスポラの重要な結び目の一つであるボブ・マーリーをきっかけに考えられることは少なく ないはずである。 ── 123