Comments
Description
Transcript
情勢分析 - 一般財団法人日本エネルギー経済研究所 中東研究センター
-情勢分析20010216- (財)中東経済研究所 ― 中東・エネルギー情報 ― 2001 年 2 月 16 日 Vol.2, No.20 情勢分析 目次 米 新 政 権 の エ ネ ル ギ ー 政 策 ......................................................... 2 I 国家エネルギー・タスクフォース ................................................................................ 2 II タスクフォースの主な顔触れ ....................................................................................... 3 III 対 OPEC 政策 ................................................................................................................... 5 <トピックス> ........................................................................................................................... 6 アラブ首長国連邦:ドルフィン・エナジーとカタルは間もなくガス取引で合意へ ... 6 イラン:アルメニアとのガス・パイプライン建設計画が復活 ....................................... 6 カタル:2001/02 年予算の想定原油価格 ............................................................................. 7 アゼルバイジャン:米新政権はバクー・ジェイハン・ルート支持か ........................... 7 カザフスタン:大統領が OKIOC オペレーターの早期決定を要求 ................................ 7 <石油データ> ........................................................................................................................... 9 I 価格動向(1 月 31 日 - 2 月 13 日)........................................................................................ 9 II 需要、供給、在庫 .............................................................................................................. 12 1. 需要動向(2 月 16 日更新)............................................................................................... 12 2. 生産動向(2 月 2 日更新)................................................................................................. 13 3. 在庫動向(2 月 16 日更新)............................................................................................... 14 III 需給実績と短期需給見通し ............................................................................................. 17 1. IEA, Oil Market Report, 2001 年 2 月号(2 月 16 日更新).............................................. 17 2. 米エネルギー省 , Short-Term Energy Outlook, 2001 年 2 月号(2 月 16 日更新)........ 18 3. その他 (2 月 2 日更新).................................................................................................... 19 4. 原油価格見通し(2 月 2 日更新)..................................................................................... 20 1 -情勢分析20010216- 米新政権のエネルギー政策 I 国家エネルギー・タスクフォース 新政権発足から 10 日足らずの 1 月 29 日、ブッシュ大統領は国家エネルギー・タスク フォースの責任者としてチェイニー副大統領を指名し、第 1 回会合を開いた。このタス クフォースに参加している顔触れは、エネルギー、商務、農務、財務、内務、運輸、環 境保護庁の各長官である。タスクフォースの役割として、(1)エネルギー価格の低下、(2) カナダ、メキシコを除く外国石油への依存度の低下、(3)パイプラインや発電能力拡充の 奨励、が挙げられている。タスクフォースの成果は大統領に報告されるが、その期限は 定められていない。タスクフォースの事務局長には、翌 1 月 30 日、1998 年以来上院エネ ルギー天然資源委員会の調査室長をしていた Lundquist が任命された。Lundquist は 1998 年以前はマコウスキ上院議員 (共和、アラスカ)の首席スタッフだった。 西海岸での電力問題から、エネルギー政策への関心が強まっている。ブッシュは 1 月 29日に「カリフォルニアでカリフォルニア人によって事態の最良の解決が図られようと しているので、喜ばしい」と述べた (Foster Natural Gas Report, 2001.02.01)。同時に「カ リフォルニアの事態が近隣州に影響を与え始めていることを承知している。西部州知事 たちが副大統領に、また、自分にも会いにきた。事態がカリフォルニアを超えて拡がる ことを州知事たちは憂慮しており、副大統領や自分もそうである。そこで、タスクフォー スは・・・西部の非常に短期的な問題を扱うだけでなく、我が国が直面するだろう明ら かに長期的な問題も扱うことになろう」と語った。 ホワイトハウスの広報担当補佐官のフレイシャーは同日、タスクフォースの初回会合 でカリフォルニアに関して何か決まったわけではなく、むしろ目標は、大統領選キャン ペーン中にブッシュが打ち出した供給重視の長期国家戦略を肉付けすることだ、と述べ た。 「大統領は供給と需要に不均衡があると信じており、これに対処する最良の方法は米 国の供給を増やすことだ」として、フレイシャーは石油、天然ガス、大気汚染の少ない 石炭を挙げた。需要面についてフレイシャーは、断熱材利用や低所得家庭エネルギー支 援に言及した。最後に短期的な米国エネルギー問題については「様子をみたい」と答え るにとどまった。 これより先、1月8日にエネルギー長官に指名したアブラハムを紹介する場でブッシュ は、「新たな国内探鉱と生産によって、われわれは需要の伸びに対応しなければならな い」と述べ、 「われわれはあらゆる形態のエネルギーを米国で生産し、保存しなければな らない。そしてそれを経済的に健全で、環境に配慮した方法で実施しなくてならない。ア ブラハムはホワイトハウス勤務経験者であり、議会を理解しており、わが内閣の強力な 一員となろう」と語っている (Inside Energy, 2001.01.08)。 その際、記者の質問に答えてブッシュは、OPEC が原油生産を減少させることは「外 国産原油に頼る度合いを少なくするエネルギー政策を米国が実施する必要があることを 示している」 「理想的な世界は、世界市場でだれかが供給を減らすことをわれわれが心配 2 -情勢分析20010216- する必要がないことだ」 「しかし、われわれは米国内の石油とガスについて、環境に配慮 して探鉱する必要がある」などと述べた。またブッシュは、大統領選キャンペーンの中 で、大気汚染の少ない石炭生産の技術開発がエネルギー政策の優先課題であり、石炭を もっときれいに燃やす発電所の研究に 10 年以上にわたって 20 億ドルを費やす旨約束し ている。 こうした一連の動きを見ると、タスクフォースのねらいは、(1)西海岸の電力問題への 関与は極力避ける、(2)エネルギーをめぐる国際問題への関与は極力避ける、(3)エネルギー の国内供給拡大問題に集中する、(4)省庁間調整と議会政府間調整を副大統領に委ねる、 と 整理できるのではないか。 II タスクフォースの主な顔触れ 1, チェイニー副大統領 チェイニーがエネルギー・タスクフォースの責任者になったことについて、産業界と 消費者グループの反応は大きく分かれた。副大統領就任前まで石油・天然ガス・サービ スの大手企業ハリバートンの社長であったチェイニーは、石油問題に詳しいだけでなく、 Coal Outlook (2001.01.08)が指摘するとおり、大きな石炭産出州ワイオミング州選出の下 院議員を 5 期勤めて、石炭問題にも詳しい。米国の天然ガス配送事業を代表する米国ガ ス協会はチェイニーが責任者となったことを歓迎して、同協会理事長が以下のように述 べている。「国家エネルギー政策の方向付けを決めるホワイトハウスのリーダーシップ は、国家エネルギー資源の多くが連邦保有地にあるが故に必要であり、特に天然ガスに ついてそうである」。対照的に、消費者団体 Public Citizen の主任エネルギー・アナリスト は、チェイニーがエネルギー・タスクフォースの責任者になったことについて、 「ニワト リ小屋の責任者にキツネをあてるもの」と手厳しい。ただし、消費者団体もそうした反 応一色というわけではない。The Consumer Federation of America の調査部長は、チェイ ニーのタスクフォースについて評価するのは早すぎるとしたうえで、ブッシュ政権が供 給増大だけを重視するのではなく、よりバランスのとれたアプローチを取ることが重要 だと述べた。その理由として、カリフォルニアのエネルギー危機は、供給の乏しさだけ によるものでなく、規制や市場のまずさによるものでもあったから、後者の問題への取 り組みがないかぎり、環境に打撃を与える供給拡大を消費者に納得させるのは難しいこ とを挙げている。(Dow Jones Energy Service, 2001.01.29) 2, アブラハム・エネルギー長官 エネルギー長官には 2000 年 11 月までミシガン州選出上院議員 (共和)であったアブラ ハムが就任した。彼はレバノン系で48 歳、上院議員となる前に共和党のクエイル副大統 領の補佐官を勤めたこともある。上院議員時代に 2 度にわたってエネルギー省廃止法案 の提案者となっており、今回のエネルギー長官就任は皮肉な巡り合わせともいえる。ア ブラハムはエネルギー分野での経験が特にあるわけではない。その点で、前任のリ チャードソンが石油やガスを産出するニューメキシコ州の下院議員出身で、エネルギー 3 -情勢分析20010216- 分野の経験が豊富だったり、オリアリーがエネルギー省職員出身だったりしたのと異な る。ただし、過去のエネルギー長官をみると、エネルギー分野の経験の乏しい者が就く 場合が比較的多い。レーガン政権下のエドワーズは歯科医師、へリントンは人事部長、過 去のブッシュ政権当初のワトキンスは海軍司令官、クリントン政権のペニャは前運輸長 官でデンバー市長だった。エネルギー省の核兵器プログラムは同省予算 180 億ドルの大 きな部分を占める。安全保障と環境管理を含む防衛問題が、オリアリー、ペニャ、リ チャードソン時代のエネルギー省の最重要事項であって、エネルギー問題への関心は省 全体としてはさほど大きくなかったともいえるだろう。 環境保護を重視する民間団体the Natural Resources Defence Councilが、これまでの上院 での投票実績などからアブラハムのエネルギー問題への考え方を評価したところによれ ば、(1)アラスカの国家野生動物保護区 (ANWR)での石油と天然ガスの採掘を支持、(2)京 都議定書に反対、(3)ネバダ州のYucca山地での核廃棄物の一時貯蔵を支持、(4)自動車の 燃費向上基準設定に反対、(5)再生可能エネルギーへの追加資金配分に反対、となってい る(Inside Energy, 2001.01.08)。 3, ノートン内務長官 前コロラド州司法長官のノートンが、内務長官に就任した。彼女は経済政策、環境政 策の面で保守的な共和党員である。ブッシュの大統領選挙キャンペーンでの保守的な環 境政策を作るにあたって「反環境」の立場から大きな影響を与えたともされる。1991 年 にコロラド州司法長官になる前は、デンバーにある Mountain States Legal Foundation (初 代理事長はレーガン政権時代の内務長官であったワット)という非営利の法律センターに 4 年勤めた。そうした背景からすれば、米国の石油・天然ガス産業は、ノートン内務長官 のもとでは、連邦所有地での探鉱・開発について、より友好的な扱いを受けることにな る可能性が強い。独立石油生産者協会 (IPAA)のジョーダン会長は 12 月 29 日に声明を発 して、 「ノートンは健全で能力高いコロラドの司法長官であり、連邦所有地が天然資源へ のアクセスを支配している西部の問題を理解している」と述べた。しかし反面、ノート ンは環境グループからの強い反対を受けることになりそうだ。 4, ホイットマン環境保護庁長官 ニュージャージー州知事のホイットマンが環境保護庁長官に就任した。就任の承認を 受けるための上院環境・公共事業委員会での証言において、彼女は環境保護のこれまで の指令・統制モデルを超えることによって、 「環境保護庁をその使命に合うように変えて いく」(Dow Jones Energy Service, 2001.01.17)などと語った。ニュージャージー選出の2名 の民主党議員も彼女の就任を承認した。なお、ホイットマンは、クリントン政権がその 末期に決定したディーゼル燃料の硫黄分規制の劇的な強化 (2006 年までに 500ppm から 15ppm へと 97% 削減、クリントン政権下の環境保護庁が 2000 年 12 月に決定して 2001 年 1 月に公布)については、見直す意向を表明した。 4 -情勢分析20010216- III 対 OPEC 政策 前政権のリチャードソン・エネルギー長官については、(1)産油州であるニューメキシ コ州選出の下院議員を7期勤めたことから石油に詳しい、(2)エネルギー長官の前に国連 大使を勤めたことなどから国際政治を理解している、(3)クリントン前大統領とは毎年スー パーボウルをいっしょに見る間柄で、個人的な関係が強い、などの事情から、評価は比 較的高かったといえそうだ。しかし、OPEC との関係については、在任中に湾岸 OPEC 諸 国を 4 回にわたって歴訪したのはよいとして、目立ちすぎる言い方で反発を招いたこと が指摘されている。たとえば、2001 年 1 月の OPEC の 150 万 b/d 減産決定について、サウ ジ政府でなく自分が削減幅を抑えたのだとリチャードソンが発言している。これは、た とえ真実であるにしても、 サウジアラビアなど同盟国の立場からは見逃し得ないものだ、 との指摘がある (Weekly Petroleum Argus, 2001.01.22)。 新政権の対 OPEC 政策については、形式面ではサウジアラビアなど同盟国との協調路 線を取り、米国側がぶしつけな言い方をしないように努めるであろう。一方、内容面で は、ブッシュが輸入石油の位置づけを固めることが先決であるかもしれない。つまり、輸 入石油を供給の不可欠の部分と位置づけるのか、石油輸入を基本的に悪だとして国内政 策決定の梃子に使うのか、ということだ。米国民の間には第 1 次石油危機以来、OPEC は とんでもない悪者であるとの素朴な観念が根づいていると考えられ、こうした点を新政 権が重視すれば、石油輸入は悪であるとのナショナリズム的な立場に新政権が傾く可能 性なしとしない。この場合には、OPEC との対決姿勢が強まることとなろう。しかし他 方、ネットの石油輸入量が石油消費の 51% を超えている (2000 年)ことや、OPEC が純経 済組織としての色彩を強めていることを簡単に無視し去るわけにはいかないだろう。新 政権の対 OPEC 政策が固まるにはなお時間を要しよう。 (遠藤 昌雄) 5 -情勢分析20010216- <トピックス> アラブ首長国連邦:ドルフィン・エナジー とカタルは間もなくガス取引で合意へ カタル産天然ガスを UAE、オマーン (お よびパキスタン)に供給することを目論むド ルフィン・プロジェクトの関係者達による と、アブダビのドルフィン・エナジー (DEL:アブダビUAE Offsets Group 51%、仏 TotalFinaElf 24.5%、米 Enron 24.5%)とカタ ルは、間もなくガス輸送契約を締結する見 込みである。UAE Offsets Goup とカタル国 営石油会社 (Qatar Petroleum:QP)は 1999 年 3月にstatement of principleを結んで以来、交 渉を続けてきたが、ようやく合意に至った ようである。 カタルのアル・アティーヤ石油相による と (2 月 12 日)、以前はカタルと供給先ドバ イが望むガス価格に違いがあったが、これ も解決されたとのことである。また、同石 油相やDELのプロジェクト・マネージャー Khaldoon al-Mubarak氏によると、DELとQP は 2 月末か 3 月初めに生産分与 (PS)契約を 締結する可能性もある。この契約にはカタ ル・ノースフィールド・ガス開発が含まれ ており、最初の段階の生産量は最大20億cf/ d となるもようである。ガス生産・輸送の 開始については 2004 年末か 2005 年初めを 目標としており、約 10 億 - 15 億 cf/d はアブ ダビで使用され、残りはドバイに輸送され る。ただし、カタルの高度ガス利用 (EGU) プロジェクトでノースフィールドを開発す る ExxonMobil が、3 億 - 5 億 cf/d のガスを 供給するとの話もあり、実際にガス供給源 がどうなるかは2月中旬現在、不明である。 ところで、アブダビからドバイへのガス 6 供給は 2001 年 6 月に開始される。これは 1998年2月のガス供給契約 (5億cf/d)に基づ くもので、初期段階ではアブダビ産ガスが 供給されるが、将来的にはドルフィン・プ ロジェクトのカタル産ガスが、アブダビ産 ガスに取って代わるようである。 (高橋) イラン:アルメニアとのガス・パイプライ ン建設計画が復活 イランからアルメニアに天然ガスを輸出 するためのパイプライン (以下、 P/L)建設計 画が復活してきた。両国は 1995 年に 10 億 m3/y の供給を行うことで合意しているが、 その後 P/L の建設が進まず、アルメニアへ のガス輸出は未だ実現していない。しかし 両国の政府間協力委員会は 1 月末にアルメ ニアの首都エレヴァンで会合を行い、P/L 建設を含む協力協定に合意した。アルメニ アの Karen Galustyan エネルギー相によれ ば、P/L は総延長 140km で、建設コストは 1 億 3800 万ドル、両国がそれぞれの領土内 の P/L の建設を行い、アルメニア側は 9600 万ドル、イラン側は 4800 万ドルである。同 相によれば、P/L建設は露Gazprom、仏GdF、 アルメニア・エネルギー省、イラン国営ガ ス会社 (NIGC)によるコンソーシアムが行う としており、2001 年にも P/L 建設に取りか かり短期間で完成させる予定である。 また、イラン、ウクライナ両国政府は 2 月初、イランからアルメニア、グルジアを 経由してウクライナへの天然ガス供給の検 討を行うことで合意しており、合意にはさ らに欧州へ輸送することが含まれている。 イランの天然ガス輸出の展開の一つとし て、今後の動向が注目される。 (徳原) -情勢分析20010216- カタル:2001/02 年予算の想定原油価格 済的独立のためにロシアを通らないバ クー・ジェイハン・ルートを推進しており、 エネルギー・セキュリティー面において も、新ルートが建設されればボスポラス海 峡を通るタンカーを増やす必要がなくな り、エネルギー供給の信頼性が拡大すると している。 現在同パイプライン建設プロジェクト は、2600万ドルを費やしての初期設計調査 を行っており、2001 年半ばまで続けられ る。次にその調査結果を踏まえ、1 億ドル をかけて詳細設計調査を12カ月間行い、最 終的に建設工事に入るかどうかの判断が下 されると見られる。プロジェクト当事者は 2004 年の完成を目指している。 (山本) 財務経済貿易省筋が 2 月 3 日に語ったと ころによると、カタルの 2001/2002 年 (4 月 1 日 - 3 月 31 日)予算策定上の想定原油価格 は $16/b である。2001 年の実際の平均原油 価格は $20/b 以上になると見込んでいるも のの、原油価格が予想以上に低下した場合 に、大きなショックを受けないようにする ことを意図している。カタルとしては例年 と同様の考え方であり、2000/2001年度予算 も $15/b で算定した。多額の対外債務を抱 えており、歳出をできるだけ抑えたいと いった側面もあると考えられる。なお、カ タルは歳入の約70%を石油収入に依存して いる。(高橋) カザフスタン:大統領が OKIOC オペレー アゼルバイジャン:米新政権はバクー・ ターの早期決定を要求 ジェイハン・ルート支持か ナザルバエフ大統領が、カスピ海のカザ ブッシュ米大統領・パウエル国務長官の フスタン沖合いにあるカシャガン油田を探 カスピ海エネルギー政策担当特別顧問であ 鉱 し て い る カ ザ フ 沖 合 国 際 操 業 会 社 るJones大使は、閣僚級での合意には至って (OKIOC)に対して、単一オペレーターを早 いないとしながらも、ブッシュ新政権がカ 期に選定するよう要求している。それが決 スピ海原油をトルコ経由で西側市場へ輸送 まっていないことによって、同プロジェク するバクー・ジェイハン・パイプラインの トの生産分与契約では 2005 年開始となっ 建設案を支持していることを明らかにし ている原油生産が遅れかねず、実際に遅れ た。同パイプラインは、24 億 - 30 億ドルを ればカザフ政府としては「契約の実現性を 投じて、アゼルバイジャンの首都バクーか 見直さなければならないかもしれない」と らグルジアを経由し、トルコの地中海沿岸 警告している。OKIOC は 2000 年 12 月にオ のジェイハン港までの約 1700km をパイプ ペレーターの予備的決定を行う予定だった ラインで結び、原油輸送を行うというもの が、まだ決まっていない。ExxonMobil と で、これには現在 SOCAR、BP を中心とす TotalFinaElfのいずれかに絞られているもよ る AIOC 各社 (Lukoil、ExxonMobil は除く) うだ。 がプロジェクトに出資している。 OKIOCには両社の他にAgip、BG、Shell、 Jones大使によると、ブッシュ政権もクリ B P ( ただし 2 月末までに持ち株全部を ントン前政権と同様に、カスピ海諸国の経 TotalFinaElf に売却予定)、インドネシア石 7 -情勢分析20010216- 油、Phillips、Statoilが参加している。OKIOC 側は、カシャガン油田の埋蔵量はあと 2 - 3 年は確認できないとの立場だが、カザフ筋 は、同油田には 300 億バーレル以上の石油 があり得て、その場合、ここ数十年では世 界最大の発見になるとしている。 (遠藤) 8 -情勢分析20010216<石油データ>(今号担当:牛嶋) I 価格動向(1 月 31 日 - 2 月 13 日) (1) WTI は 30 ドル強 ウエスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)原油スポット価格は 1 月 31 日、API 週間 在庫統計でガソリン在庫が増加したことを材料に28ドル台まで下がったものの、2月2日には OPEC 減産の影響が予想以上に広まるとの観測から 31 ドル台へと値を上げた。5 日はヌアイ ミー・サウジアラビア石油相が「現在の原油価格は妥当であり、OPECの追加減産は必要ない」 と発言し、また翌 6 日は米国エネルギー省 DOE/EIA が今後の需要見通しを下方修正したこと から、両日とも一旦 30ドル台へ下がった。しかし、7 日はガソリン価格の急騰につられて原油 価格も値上がりし、8日にはパレスチナ情勢の緊迫や米国北東部の寒波といった要因も重なっ て$31.58/bまで上昇した。その後、イラク原油輸出量が通常レベルまで戻ってきていることな どを背景に価格は若干下がり、13 日は $30.38/b となっている。 (2) OPEC バスケット価格 2 月の OPEC バスケット価格は、プライス・バンド圏内($22 - 28/b)の高値水準、25 - 27 ドル 台で推移している。 (3) WTI 先物はバックワーデーション NYMEX の WTI 先物市場は、依然としてバックワーデーション(期近物が期先物より高い 状態)が続いている。2001 年 2 月は期近物の価格上昇と同時に先物の価格も上がっているた め、結果的に価格差が 1 月よりも小さくなっている。 最近の原油スポット価格の推移 ($/b) 36.00 34.00 32.00 30.00 28.00 26.00 24.00 22.00 20.00 Brent WTI Dubai OPEC Basket 2001年 18.00 11/8 11/14 11/20 11/24 11/30 12/6 12/12 12/18 12/22 12/28 出所:Wall Street Journal. 日本経済新聞, OPEC通信。 9 1/4 1/10 1/16 1/22 1/26 2/1 2/7 2/13 -情勢分析20010216- 原油スポット価格の推移(1年) ($/b) 36 34 32 30 28 26 24 Dubai Brent WTI OPEC Basket 22 20 2001年 18 2/11 3/10 4/7 5/5 6/2 6/30 7/28 8/25 9/22 10/20 11/17 12/15 1/12 2/9 出所:Platt's Oilgram Price Report, OPEC通信。 ($/b) WTI先物価格価格差(期先物価格-期近物価格) 2.00 コンタンゴ 1.00 0.00 Jan.93 Jan.94 Jan.95 Jan.96 Jan.97 Jan.98 Jan.99 Jan.00 Jan.01 -1.00 -2.00 -3.00 2nd month 3rd month 4th month -4.00 バックワーデーション -5.00 出所:PMIおよびOMI, 2001年1月以降についてはWall Street Journalより算出。 (¢/gal) NYMEX:製品先物価格の推移(期近物) 110.0 100.0 90.0 80.0 暖房油 70.0 ガソリン 2001年 60.0 2/10 3/13 4/11 出所:Wall Street Journal. 5/11 6/12 7/13 8/11 10 9/12 10/11 11/9 12/12 1/12 2/13 -情勢分析20010216- 表I - 1 原油価格動向(ロッテルダム・米国湾岸) (単位: $/b) 2000年 2月 3月 4月 5月 アラビアン・ライト34° ネットバック 23.82 25.22 22.16 23.71 スポット 26.25 26.30 22.38 27.05 アラビアン・ヘビー27° ネットバック 20.77 23.10 19.72 19.84 スポット 24.40 24.80 21.43 26.05 イラニアン・ライト34° ネットバック 22.94 24.97 21.88 22.58 スポット 26.10 26.15 22.23 26.90 クウェート31° ネットバック 21.75 23.93 20.67 21.06 スポット 25.10 25.35 21.73 26.40 イラク・キルクーク37° ネットバック 23.28 25.44 22.71 23.68 スポット n.a. n.a. n.a. n.a. ドバイ・ファテ32° ネットバック 23.73 25.11 22.06 23.60 スポット 25.15 25.35 21.50 26.75 ナイジェリア・ボニー・ライト37° ネットバック 25.98 27.22 24.73 26.85 スポット 28.50 29.05 22.90 29.15 OPECバスケット (7油種平均)* 26.84 26.71 22.93 26.94 イギリス・ブレント38° ネットバック 25.65 27.02 24.46 26.42 スポット 28.10 28.55 22.65 28.80 ノルウェー・エコフスク43° ネットバック 25.24 27.59 25.46 26.33 スポット 28.60 28.95 22.80 29.20 メキシコ・イスムス34°** ネットバック 27.41 28.40 23.78 28.60 スポット 28.07 29.16 23.70 28.03 ウエスト・テキサス・インターミディエイト40°** ネットバック 29.49 30.24 27.11 31.70 スポット 29.90 31.50 26.30 29.85 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 2001年 1月 25.99 28.80 25.01 27.38 25.79 27.33 29.42 31.93 28.51 30.13 27.46 30.73 22.52 21.45 22.45 22.60 29.70 22.51 26.18 21.26 25.73 25.20 29.33 24.70 28.03 23.22 28.98 18.74 19.60 20.95 25.00 28.70 25.77 27.28 24.41 27.23 28.84 31.83 28.15 30.03 27.04 30.63 22.27 21.35 22.35 23.63 28.15 23.84 26.53 22.70 26.28 26.95 30.28 26.24 28.88 24.95 29.78 20.26 20.40 21.65 26.21 26.24 24.94 30.44 29.35 28.22 23.17 n.a. n.a. n.a. n.a. n.a. n.a. n.a. n.a. 25.90 28.35 25.02 26.40 25.68 27.05 29.25 31.20 28.47 30.55 27.42 31.65 22.57 20.90 22.80 29.12 30.15 28.40 27.85 29.64 28.90 33.32 32.75 32.13 30.35 31.77 33.60 26.32 23.05 25.25 29.12 27.94 28.30 31.48 30.42 31.22 24.13 24.05 28.96 30.00 28.41 28.25 29.04 29.65 32.50 33.00 32.04 30.65 31.30 33.40 26.54 23.20 25.25 28.97 30.35 30.10 27.70 28.08 28.60 32.92 33.15 32.24 30.30 31.45 33.40 26.56 22.90 25.30 29.95 29.66 29.29 28.07 27.87 29.39 32.81 32.52 31.57 29.87 30.83 31.73 25.56 23.41 25.34 33.75 32.05 31.73 31.15 32.80 31.63 35.97 36.05 34.87 33.30 34.78 34.85 29.71 27.80 30.05 出所:ネットバックはOil Market Intelligence, スポットはPlatt's Oilgram Price Report月央値, OPECバスケット価格はOPEC通信。 注:*OPECバスケットはサウジ産Arab Light, UAE産Dubai, ナイジェリア産Bonny Light, アルジェリア産Saharan Blend, ベネズエラ産T.J. Light, インドネシア産Minas, メキシコ産Isthmusの7油種平均。 **米国湾岸市場、他はロッテルダム市場の価格。 表I - 2 製品価格動向(スポット、シンガポール市場) ガソリン(プレミアム) ジェット燃料 軽油 重油(硫黄3.5%) (単位:$/b, 重油のみ$/Metric Ton) 2000年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 27.96 31.03 33.03 27.98 32.11 32.94 35.96 38.31 35.00 33.08 32.88 29.54 31.29 31.07 32.91 27.84 29.09 30.99 33.15 38.04 42.14 43.31 39.81 32.54 28.25 29.83 33.14 26.81 28.07 30.48 31.77 36.97 40.17 38.98 34.90 29.22 136.55 143.05 171.85 155.08 164.33 174.60 151.92 148.83 170.98 182.62 168.27 134.88 出所:Oil Market Intelligence, EIG 注:いずれもf.o.b.価格 11 -情勢分析20010216II 需要、供給、在庫 1. 需要動向(2 月 16 日更新) (1)12 月の米国の石油需要 2074.2 万 b/d DOE, Monthly Energy Review, 2001 年 1 月号によると、2000 年 12 月の米国の石油需要は前 年同月比 1.2% 増の 2074.2 万 b/d となった。 製品別ではガソリンが 4.1% の減少、中間留分が 8.0% 、重油が 36.7% の増加となった。 (2) 11 月の日本の石油需要 446.4 万 b/d 石油連盟『石油資料月報』2001 年 1 月号によると、2000 年 11 月の日本の石油需要は前年同 月比 5.6% 減の 446.4 万 b/d となった。 製品別ではガソリンが 1.1% の増加、中間留分が 1.1% 、重油が 6.7% の減少となった。 表II- 1 主要7カ国の石油需要動向 (単位:1000b/d, %) 2000年 7月 8月 9月 10月 11月 12月 米国 ガソリン 8,600 (-2.1) 8,762 (2.1) 8,416 (0.8) 8,364 (-1.9) 8,297 (0.6) 8,498 中間留分 3,373 (-1.3) 3,694 (9.2) 3,775 (11.0) 3,736 (-0.9) 3,742 (4.7) 4,204 重油 979 (27.0) 876 (-13.6) 852 (6.5) 1,029 (45.8) 836 (9.6) 1,165 その他 6,632 (1.6) 6,892 (-0.2) 6,698 (-4.1) 6,572 (-4.1) 6,189 (-3.9) 6,875 合計 19,584 (0.4) 20,224 (1.7) 19,741 (1.0) 19,701 (-0.8) 19,064 (0.2) 20,742 日本 ガソリン 1,070 (4.0) 1,151 (3.1) 1,036 (3.6) 953 (-1.3) 981 (1.1) 中間留分 945 (-3.4) 957 (0.5) 1,048 (2.5) 1,032 (-5.8) 1,310 (-1.1) 重油 994 (4.6) 1,057 (7.2) 1,078 (-0.8) 944 (-3.8) 1,026 (-6.7) その他 1,257 (8.7) 1,307 (0.5) 1,241 (0.4) 1,130 (1.0) 1,148 (-14.1) 合計 4,265 (3.7) 4,472 (2.7) 4,403 (1.3) 4,058 (-2.5) 4,464 (-5.6) ドイツ ガソリン 690 (-2.8) 680 (-4.2) 690 (-2.8) 650 (-8.5) 660 (-4.3) 中間留分 1,280 (17.4) 1,570 (21.7) 1,550 (11.5) 1,370 (-4.9) 1,380 (-8.6) 重油 180 (28.6) 170 (41.7) 160 (23.1) 170 (13.3) 170 (13.3) その他 610 (-7.6) 660 (4.8) 600 (-9.1) 600 (-6.3) 640 (1.6) 合計 2,760 (6.2) 3,080 (12.0) 3,000 (3.8) 2,790 (-5.1) 2,850 (-4.4) フランス ガソリン 350 (-7.9) 350 (-2.8) 310 (-8.8) 310 (-3.1) 290 (-9.4) 中間留分 1,050 (-0.9) 1,080 (9.1) 920 (-14.0) 1,340 (20.7) 1,120 (-5.1) 重油 120 (0.0) 110 (-8.3) 120 (-7.7) 140 (-6.7) 150 (-11.8) その他 420 (-2.3) 410 (0.0) 420 (-4.5) 430 (0.0) 450 (-2.2) 合計 1,940 (-2.5) 1,950 (3.7) 1,770 (-10.6) 2,220 (10.4) 2,010 (-5.6) イギリス ガソリン 500 (-2.0) 500 (2.0) 490 (-2.0) 500 (2.0) 540 (1.9) 中間留分 770 (4.1) 820 (7.9) 850 (10.4) 840 (7.7) 830 (3.8) 重油 70 (-12.5) 70 (-12.5) 80 (-11.1) 70 (-22.2) 90 (0.0) その他 280 (-26.3) 350 (-7.9) 350 (-7.9) 360 (-2.7) 350 (-12.5) 合計 1,620 (-5.3) 1,740 (1.8) 1,770 (1.7) 1,770 (2.3) 1,810 (-0.5) イタリア ガソリン 420 (-10.6) 440 (0.0) 420 (-6.7) 410 (-4.7) 400 (-7.0) 中間留分 620 (1.6) 540 (3.8) 670 (4.7) 680 (3.0) 670 (-4.3) 重油 420 (-8.7) 460 (7.0) 460 (-2.1) 350 (-14.6) 340 (-26.1) その他 310 (10.7) 330 (17.9) 340 (-8.1) 380 (8.6) 360 (2.9) 合計 1,770 (-2.7) 1,770 (6.0) 1,890 (-2.1) 1,820 (-1.6) 1,770 (-8.8) カナダ ガソリン 700 (-1.4) 720 (2.9) 660 (-2.9) 650 (0.0) 650 (-1.5) 中間留分 540 (1.9) 620 (12.7) 640 (0.0) 640 (6.7) 650 (0.0) 重油 140 (7.7) 120 (-7.7) 190 (35.7) 170 (54.5) 180 (28.6) その他 760 (4.1) 720 (4.3) 720 (7.5) 760 (8.6) 810 (26.6) 合計 2,140 (1.9) 2,180 (5.3) 2,210 (3.8) 2,220 (7.8) 2,290 (9.6) 主要7カ国計 ガソリン 12,330 (-2.1) 12,603 (1.6) 12,022 (-0.1) 11,837 (-2.1) 11,818 (-0.3) 中間留分 8,578 (1.8) 9,281 (9.9) 9,453 (5.8) 9,638 (1.9) 9,702 (-0.4) 重油 2,903 (9.5) 2,863 (-0.6) 2,940 (3.3) 2,873 (10.6) 2,792 (-2.8) その他 10,269 (1.0) 10,669 (0.7) 10,369 (-3.5) 10,232 (-2.2) 9,947 (-3.0) 合計 34,079 (0.7) 35,416 (3.2) 34,784 (0.7) 34,579 (-0.1) 34,258 (-1.3) 出所:米国:Monthly Energy Review, DOE 日本:石油連盟『石油資料月報』 ドイツ, イギリス, フランス, イタリア, カナダ:Oil Market Report, IEA 注:( )内は前年同月比。 日本はキロリットルからバーレルに換算している。中間留分は軽油と灯油の和とする。 ドイツ, イギリス, フランス, イタリア, カナダの中間留分はJet/Kerosene, Diesel, Other Gasoilの和とする。 12 (-4.1) (8.0) (36.7) (-0.3) (1.2) -情勢分析200102162. 生産動向(2 月 2 日更新) (1) 12 月の OPEC 原油生産量は 2763.4 万 b/d EIG, Oil Market Intelligence, 2001 年 1 月号によると、2000 年 12 月の OPEC 原油生産量はイ ラクが前月比 152.4 万 b/d 減産し、他に大きく増産した国もなかったため、全体では前月より 170.1 万 b/d 減の 2763.4 万 b/d となった。 (2) 非 OPEC 生産は 4098.7 万 b/d 同誌によると、2000 年 12 月の非 OPEC 原油生産量は、ノルウェーが310.4 万 b/d 増加したが、 その他の地域で 282.6 万 b/d 減少したため、全体では 78.8 万 b/d 増の 4098.7 万 b/d となった。 表II - 2 原油生産動向* 2000年 3月 4月 5月 サウジアラビア 7,600 7,800 8,080 イラン 3,600 3,650 3,650 イラク 2,210 2,680 3,080 クウェート 1,750 1,800 1,780 UAE 2,200 2,300 2,300 カタル 670 680 700 中立地帯 580 600 620 ナイジェリア 1,970 2,050 2,000 リビア 1,350 1,380 1,400 アルジェリア 760 800 810 ベネズエラ 2,800 2,850 2,850 インドネシア 1,310 1,310 1,300 OPEC計 26,800 27,900 28,570 米国 5,522 5,499 5,485 うちアラスカ 1,011 1,008 966 メキシコ 2,998 3,041 3,040 イギリス(北海のみ) 2,601 2,466 2,510 ノルウェー(北海のみ) 3,260 3,077 3,041 中国 3,281 3,300 3,251 旧ソ連 7,315 7,291 7,341 その他 15,209 15,090 15,007 非OPEC計 40,186 39,764 39,675 世界計 66,986 67,664 68,245 出所:Oil Market Intelligence, EIG. アラスカのみMonthly Energy Review, DOE. 注:* NGLとコンデンセートは含まない。 **2000年10月31日からの合意産油量。 6月 8,100 3,700 2,590 1,850 2,335 700 640 2,030 1,400 820 2,900 1,300 28,365 5,409 925 3,056 2,511 3,024 3,294 7,421 15,115 39,830 68,195 7月 8,350 3,715 2,560 1,875 2,370 725 645 2,010 1,350 800 2,920 1,305 28,625 5,420 913 2,876 2,488 3,410 3,228 7,506 15,077 40,005 68,630 13 8月 8,500 3,565 2,990 1,850 2,325 725 645 2,050 1,360 810 2,930 1,280 29,030 5,922 914 3,162 2,296 3,039 3,191 7,712 14,752 40,074 69,104 9月 8,550 3,720 2,865 1,865 2,325 725 645 1,980 1,380 830 2,950 1,300 29,135 5,514 892 3,174 2,222 3,020 3,252 7,474 14,645 39,301 68,436 10月 8,490 3,750 3,010 1,875 2,310 725 660 2,195 1,400 830 3,000 1,270 29,515 5,627 966 2,861 2,262 3,263 3,211 7,751 14,719 39,694 69,209 (単位:1,000b/d) 00年10月 11月 12月 合意** 8,558 8,365 8,674 3,780 3,780 3,917 2,800 1,276 1,838 1,840 2,141 2,350 2,350 2,333 730 730 692 665 680 2,175 2,178 2,198 1,400 1,400 1,431 810 820 853 2,980 3,000 3,077 1,250 1,215 1,385 29,335 27,634 26,700 5,631 5,666 986 1,013 2,965 3,180 2,317 2,550 3,368 6,472 3,206 3,212 7,782 7,803 14,930 12,104 40,199 40,987 69,534 68,621 -情勢分析200102163. 在庫動向(2 月 16 日更新) (1) OECD 諸国の在庫動向 IEA, Oil Market Report, 2001 年 1 月号によると、2000 年 11 月の OECD 諸国の民間原油在庫 は、9 億 1000 万バーレルとなり、前月の 8 億 7500 万バーレルより 3500 万バーレル増加した。 製品別ではガソリンが 3 億 7600 万バーレル、中間留分が 5 億 1300 万バーレル、重油が 1 億 5300 万バーレルとなった。 (2) 米国の在庫動向 API (米国石油協会), Weekly Statistical Bulletin 最新号によると、2001 年 2 月第 1 週(2/3 - 9) の米国の民間原油在庫は、2 億 9073.5 万バーレルとなり、前週の 2 億 8665.1 万バーレルより 408.4 万バーレル増加した。 製品別ではガソリンが 2 億 360.1 万バーレル、軽油が 1 億 1377.7 万バーレルとなった。 表II - 3 OECD諸国の民間在庫 (単位:100万バーレル) 1997年 1998年 1999年 2000年 11月 11月 11月 6月 在庫変動(対前月比) 7月 8月 9月 10月 11月 9月 10月 11月 388 237 181 46 630 1,162 377 238 188 44 649 1,175 387 224 186 46 637 1,172 385 226 188 46 641 1,172 380 218 190 45 626 1,154 403 227 192 48 628 1,163 -2 2 2 0 4 0 -5 -8 2 -1 -15 -18 23 9 2 3 2 9 333 127 235 82 536 927 340 118 219 76 511 917 343 121 230 78 530 940 320 119 232 83 537 925 338 122 225 78 526 928 323 125 225 85 538 928 327 124 227 81 534 928 18 3 -7 -5 -11 3 -15 3 0 7 12 0 4 -1 2 -4 -4 0 190 23 90 25 205 481 181 26 93 23 213 476 186 26 70 22 180 446 191 26 79 24 198 472 167 24 81 24 200 451 168 26 82 24 203 453 171 27 92 26 219 472 180 26 94 24 221 486 1 2 1 0 3 2 3 1 10 2 16 19 9 -1 2 -2 2 14 968 399 597 163 1,506 2,786 915 389 546 155 1,410 2,619 914 382 470 144 1,321 2,525 911 385 497 146 1,377 2,587 875 367 500 152 1,375 2,548 892 373 495 148 1,370 2,553 875 370 506 155 1,382 2,554 910 376 513 153 1,383 2,577 17 6 -5 -4 -5 5 -17 -3 11 7 12 1 35 6 7 -2 1 23 北米 原油 ガソリン 中間留分 重油 製品計* 北米計 419 234 225 47 673 1,247 428 243 241 52 725 1,318 402 235 218 49 661 1,216 欧州 原油 ガソリン 中間留分 重油 製品計* 欧州計 343 128 233 88 538 941 350 133 267 86 577 987 太平洋 原油 ガソリン 中間留分 重油 製品計* 太平洋計 197 25 99 27 221 513 OECD** 原油 ガソリン 中間留分 重油 製品計* OECD合計 959 387 558 162 1,432 2,700 出所: Oil Market Report, IEA *製品計はガソリン、中間留分、重油その他の石油製品の合計を示す。 **OECDには全加盟国(29カ国)を含む。 注:いずれも月末値 14 -情勢分析20010216- OECD諸国の民間原油在庫(1996 - 2000年) (100万バーレル) 1020 1000 980 1996 1997 1998 1999 2000 960 940 920 900 880 860 Jan Feb Mar Apr May Jun Jul Aug Sep Oct Nov Dec OECD諸国の民間ガソリン在庫(1996 - 2000年) (100万バーレル) 460 440 420 1996 1997 1998 1999 2000 400 380 360 340 Jan Feb Mar (100万バーレル) Apr May Jun Jul Aug Sep Oct Nov Dec OECD諸国の民間中間留分在庫(1996 - 2000年) 650 600 1996 1997 1998 1999 2000 550 500 450 400 Jan Feb Mar Apr May Jun Jul Aug 出所:Oil Market Report, IEA 15 Sep Oct Nov Dec -情勢分析20010216米国の原油在庫(1997∼2001年) (100万バーレル) 360 350 340 330 1997 1998 1999 2000 2001 320 310 300 290 280 270 J F M A M (100万バーレル) J J A S O N D 米国のガソリン在庫(1997∼2001年) 235 230 225 1997 1998 1999 2000 2001 220 215 210 205 200 195 190 185 J F M A M (100万バーレル) J J A S O N D 米国の中間留分在庫(1997∼2001年) 160 150 140 1997 1998 1999 2000 2001 130 120 110 100 90 J F M A M J J A 出所:API, Weekly Statistical Bulletin 注:月ラベルは2001年各月第1週の位置に表記。 2001年は2月9日までの数値(週末値)。 16 S O N D -情勢分析20010216III 需給実績と短期需給見通し 1. IEA, Oil Market Report, 2001 年 2 月号(2 月 16 日更新) ・2000 年 10 月以来、石油需要増加量は予測を下回り続けている。欧州、アジアでの高油価、 暖冬が一因と考えられる。世界経済は減速しており、需要を抑制している。 ・1 月の世界の石油生産量は約 50 万 b/d 増加して 7790 万 b/d となった。増加分はイラクの生産 再開によるものである。1 月半ばまでにイラクのオイル・フォー・フード計画における輸出 量は 180 万 b/d (昨秋のピーク時より 40 - 50 万 b/d 少ないレベル)まで回復している。 ・OPEC の減産によって1月の軽質油価格は上昇を続けた。米国では地域によって原油在庫が 記録的低水準に落ち込んでいる。 ・1月のガソリン価格は大西洋両岸で急騰した。米国のドライビング・シーズンを前にしてNY 港で 18%、北西ヨーロッパ・地中海では約 10% 値上がりした。暖房油の季節が終わりに近 づき、中間留分、重油の価格は下落している。ロッテルダム、地中海、シンガポールでは マージンが減少して生産を抑制させているが、米国湾岸ではマージンは高く、生産を支え ている。 ・12 月の OECD 原油在庫は 11 月レベルより、6100 万 bbl (200 万 b/d)減少した。第 IV 四半期 の在庫変動予測は平年より低い 40 万 b/d の在庫減少となる見通しである。 表III - 1 石油需給見通し(IEA, 2月12日予測) (単位:100万b/d, %) 1997年 1998年 1999年 <需要> 北米 欧州 太平洋 OECD計* 旧ソ連 中国 欧州 中南米 アジア 中東 アフリカ 非OECD計 需要合計 <供給> OECD諸国* 旧ソ連 中国 その他非OPEC プロセスゲイン** 非OPEC計 2000年 2001年 平均 平均 IQ IIQ IIIQ IVQ 平均 IQ IIQ IIIQ IVQ 平均 IQ IIQ IIIQ IVQ 平均 22.7 15.0 9.0 23.1 15.3 8.4 23.6 15.8 9.4 23.5 14.4 7.9 24.1 14.7 8.2 24.3 15.6 9.1 23.9 15.1 8.6 23.6 15.1 9.3 23.7 14.5 8.0 24.3 15.0 8.3 24.4 15.4 8.8 24.0 15.0 8.6 24.3 15.3 9.5 23.9 14.6 8.1 24.5 15.1 8.4 24.8 15.7 9.1 24.4 15.2 8.8 46.7 46.8 48.7 45.7 47.0 49.0 47.6 47.9 46.3 47.6 48.6 47.6 49.1 46.6 48.0 49.6 48.3 (1.7) (0.2) (3.2) (0.7) (0.9) (1.9) (1.7) (-1.6) (1.3) (1.3) (-0.8) (0.0) (2.5) (0.6) (0.8) (2.1) (1.5) 3.8 4.2 0.8 4.7 6.7 4.0 2.3 3.7 4.2 0.8 4.8 6.7 4.2 2.3 3.6 4.4 0.8 4.6 7.0 4.3 2.3 3.3 4.6 0.7 4.8 7.1 4.4 2.3 3.4 4.3 0.7 4.9 7.1 4.4 2.3 3.7 4.6 0.7 4.8 7.1 4.2 2.4 3.5 4.5 0.7 4.8 7.1 4.3 2.3 3.6 4.7 0.8 4.7 7.1 4.3 2.4 3.4 4.5 0.7 4.8 7.3 4.4 2.3 3.5 5.1 0.7 4.9 7.3 4.5 2.3 3.7 4.8 0.8 4.9 7.3 4.3 2.4 3.5 4.8 0.8 4.8 7.2 4.4 2.3 3.7 4.9 0.8 4.8 7.4 4.4 2.4 3.4 5.0 0.8 5.0 7.5 4.6 2.4 3.3 5.0 0.7 5.0 7.5 4.7 2.4 3.5 5.3 0.8 5.0 7.6 4.5 2.4 3.5 5.0 0.8 4.9 7.5 4.6 2.4 26.5 26.7 27.0 27.2 27.1 27.5 27.2 27.5 27.6 28.2 28.1 27.9 28.4 28.6 28.7 29.1 28.7 (3.1) (0.8) (-1.5) (0.0) (1.1) (2.2) (1.9) (1.9) (1.5) (4.1) (2.2) (2.6) (3.3) (3.6) (1.8) (3.6) (2.9) 73.1 (2.1) 73.5 (0.5) 75.8 (1.7) 72.9 (0.4) 74.0 (0.8) 76.5 (2.1) 74.8 (1.8) 75.5 (-0.4) 73.9 (1.4) 75.9 (2.6) 76.8 (0.4) 75.5 (0.9) 77.5 (2.6) 75.2 (1.8) 76.7 (1.1) 78.7 (2.5) 77.0 (2.0) 22.1 7.2 3.2 10.4 1.6 21.9 7.3 3.2 10.7 1.6 21.5 7.4 3.2 10.9 1.7 20.9 7.4 3.2 10.8 1.6 21.3 7.5 3.2 10.9 1.6 22.0 7.6 3.2 11.1 1.7 21.4 7.5 3.2 10.9 1.7 22.3 7.7 3.3 10.9 1.7 21.8 7.8 3.2 11.1 1.7 21.7 8.0 3.2 11.1 1.7 21.9 8.2 3.2 11.2 1.7 21.9 7.9 3.2 11.1 1.7 22.2 8.2 3.2 11.3 1.8 22.0 8.3 3.2 11.3 1.7 21.9 8.4 3.2 11.3 1.7 22.6 8.4 3.2 11.3 1.8 22.2 8.3 3.2 11.3 1.8 44.5 44.7 44.6 44.0 44.6 45.5 44.7 45.9 45.5 45.8 46.4 45.9 46.7 46.5 46.5 47.2 46.7 (2.1) (0.4) (-1.5) (-1.6) (1.4) (1.8) (0.0) (2.9) (3.4) (2.7) (2.0) (2.7) (1.7) (2.2) (1.5) (1.7) (1.7) OPEC 原油 OPEC・NGL 27.2 2.7 28.0 2.8 27.8 2.8 26.3 2.8 26.2 2.8 26.1 2.8 26.6 2.8 26.5 2.8 27.8 2.9 28.4 2.9 29.0 2.9 27.9 2.9 27.8 3.0 25.7 3.0 27.2 3.0 28.5 3.0 27.3 3.0 OPEC合計 29.9 (5.3) 30.8 (3.0) 30.6 (-2.2) 29.1 (-6.7) 29.1 (-4.0) 29.0 (-4.9) 29.4 (-4.5) 29.3 (-4.2) 30.7 (5.5) 31.3 (7.6) 31.9 (10.0) 30.8 (4.8) 30.8 (5.1) 28.7 (-6.5) 30.2 (-3.5) 31.5 (-1.3) 30.3 (-1.6) 供給合計 74.4 (3.3) 75.5 (1.5) 75.3 (-1.8) 73.1 (-3.6) 73.6 (-1.1) 74.5 (-0.9) 74.1 (-1.9) 75.2 (-0.1) 76.2 (4.2) 77.1 (4.8) 78.2 (5.0) 76.7 (3.5) 77.5 (3.1) 75.2 (-1.3) 76.7 (-0.5) 78.7 (0.6) 77.0 (0.4) 在庫変動 1.3 2.0 -0.5 0.2 -0.4 -2.0 -0.7 -0.2 2.3 1.2 1.5 1.2 - - - - - 出所:Oil Market Report 2000年2月号, IEA 注:( )内は対前年伸び率。 2000年第IV 四半期以降(囲み部分)は当研究所にて在庫変動0で試算。 *OECDには全加盟国(29カ国)を含む。 **プロセスゲインは精製過程(ただし旧ソ連、中国、非OECDヨーロッパは含まない)、海上輸送損失におけるネット量。 17 -情勢分析200102162. 米エネルギー省(DOE/EIA), Short-Term Energy Outlook, 2001 年 2 月号(2 月 16 日更新) ・米国では、暖房油の供給拡大と北東部での暖冬のおかげで、暖房油価格上昇圧力が和らい でおり、前回の予測と比較して在庫水準が改善している。依然として供給量は平年より少 ないが、北東部の暖房油不足の問題は解決する方向に向かっている。 ・1 月 17 日の OPEC 総会における 150 万 b/d 減産合意によって、OPEC 10 の実質生産量は 2000 年12月のレベルから約100万 減少するだろう。この減少分の半分はサウジアラビアによる ものである。イラクの生産量を若干下方修正したため、OPEC全体での生産量は前回の予測 よりも平均で 30 万 b/d 減少している(2001 - 2002 年)。この予測には 2001 年中のさらなる減 産は考慮されていない。 ・非 OPEC 供給は 2001 年に 60 万 b/d、2002 年に 80 万 b/d 増加すると考えられる。増加分の供 給地域は主として旧ソ連である。 ・世界の石油需要は今後も増加を続けるだろうが、アジア諸国では需要の伸びが鈍化すると見 られ、2001 - 2002 年の世界需要量は前回の予測より 30 万 b/d 下方修正した。これによって 需要増加量は 160 万 b/d となっている。 ・EIA の OECD 在庫予測は、2001 年も「ミッシング・バーレル」の問題が続くが 2002 年まで には縮小するだろうとの見通しに基づいて修正されている。その結果、OECD 在庫は 2001 年、2002 年を通してゆっくりと増加する見通しであるが、依然として通常レベルを下回る 状態が続くと予想される。 表III - 2 石油需給見通し(DOE, 2月6日予測) (単位:100万b/d, %) 1998年 1999年 2000年 <需要> 北米 欧州 太平洋 OECD計* 旧ソ連 欧州 中国 その他アジア その他非OECD 非OECD計 需要合計 <供給>** OECD諸国* 旧ソ連 中国 メキシコ その他 非OPEC計 OPEC 供給合計 在庫変動 2001年 2002年 平均 平均 IQ IIQ IIIQ IVQ 平均 IQ IIQ IIIQ IVQ 平均 IQ IIQ IIIQ IVQ 平均 21.1 14.7 6.4 21.7 14.5 6.6 21.5 14.6 7.0 21.6 14.0 6.0 22.1 14.4 6.4 22.2 15.2 7.0 21.8 14.5 6.6 22.1 15.0 7.2 21.9 14.0 6.1 22.4 14.6 6.3 22.6 15.2 6.9 22.3 14.7 6.6 22.4 15.1 7.4 22.4 14.2 6.2 22.9 14.7 6.3 22.9 15.4 6.9 22.7 14.8 6.7 42.2 42.9 43.0 41.5 42.9 44.2 42.9 44.3 42.1 43.3 44.6 43.6 44.9 42.8 44.1 45.2 44.2 (1.0) (1.7) (-1.8) (0.7) (1.2) (0.2) (0.0) (3.0) (1.4) (0.9) (0.9) (1.6) (1.4) (1.7) (1.8) (1.3) (1.4) 4.2 3.6 3.9 3.7 3.7 3.7 3.7 3.8 3.7 3.7 3.7 3.7 3.9 3.7 3.7 3.7 3.8 1.5 3.9 8.7 13.2 1.6 4.3 8.8 13.6 1.5 4.6 9.2 13.7 1.5 4.5 9.3 14.0 1.5 4.5 9.0 14.0 1.5 4.5 9.4 14.0 1.5 4.5 9.2 13.9 1.6 4.8 9.6 14.1 1.6 4.7 9.6 14.3 1.6 4.7 9.3 14.4 1.6 4.7 9.7 14.3 1.6 4.7 9.6 14.3 1.6 5.0 9.9 14.4 1.6 5.0 9.9 14.7 1.6 4.9 9.6 14.8 1.6 5.0 10.1 14.7 1.6 5.0 9.9 14.6 31.5 31.9 32.8 33.0 32.8 33.1 32.9 33.9 33.9 33.6 34.1 33.9 34.8 34.9 34.6 35.1 34.9 (0.3) (1.3) (2.8) (3.8) (3.5) (2.5) (3.1) (3.4) (2.7) (2.4) (3.0) (3.0) (2.7) (2.9) (3.0) (2.9) (2.9) 73.8 74.8 75.8 74.5 75.7 77.4 75.8 78.2 76.0 76.9 78.7 77.4 79.7 77.7 78.7 80.3 79.1 (0.8) (1.4) (0.1) (1.9) (2.2) (1.4) (1.3) (3.2) (2.0) (1.6) (1.7) (2.1) (1.9) (2.2) (2.3) (2.0) (2.2) 19.7 19.4 20.2 19.7 19.6 20.1 19.9 20.0 19.8 19.9 20.5 20.1 19.9 19.8 19.9 20.5 20.0 7.2 3.2 3.5 10.9 44.5 7.4 3.2 3.4 11.2 44.6 7.6 3.3 3.5 11.2 45.7 7.7 3.3 3.5 11.2 45.4 7.9 3.2 3.5 11.4 45.7 8.0 3.3 3.6 11.4 46.3 7.8 3.3 3.5 11.3 45.8 7.9 3.2 3.8 11.1 45.9 8.0 3.2 3.8 11.2 46.1 8.2 3.2 3.8 11.4 46.5 8.2 3.2 3.7 11.5 47.2 8.1 3.2 3.8 11.3 46.4 8.3 3.1 4.0 11.4 46.8 8.5 3.1 4.0 11.5 46.9 8.6 3.1 4.0 11.7 47.4 8.6 3.1 3.9 11.8 48.0 8.5 3.1 4.0 11.6 47.2 (0.9) (0.2) (2.7) (3.2) (2.5) (1.8) (2.7) (0.4) (1.5) (1.8) (1.9) (1.3) (2.0) (1.7) (1.9) (1.7) (1.7) 30.4 29.3 29.3 30.7 31.6 31.6 30.8 30.9 31.1 31.3 31.4 31.2 32.0 32.0 32.1 32.1 32.1 (1.7) (-3.6) (-3.6) (6.2) (8.2) (10.1) (5.1) (5.5) (1.3) (-0.9) (-0.6) (1.3) (3.6) (2.9) (2.6) (2.2) (2.9) 74.9 73.9 75.0 76.1 77.3 77.9 76.6 76.8 77.2 77.8 78.6 77.6 78.8 78.9 79.5 80.1 79.3 (1.2) (-1.3) (0.1) (4.4) (4.7) (5.0) (3.7) (2.4) (1.4) (0.6) (0.9) (1.3) (2.6) (2.2) (2.2) (1.9) (2.2) 1.2 -0.9 -0.8 1.6 1.6 0.6 0.8 -1.4 1.2 0.9 0.0 0.2 -0.9 1.2 0.9 -0.2 0.2 出所:Short-Term Energy Outlook, 2001年2月号, DOE/EIA 注:( )内は対前年伸び率。 *OECDにはチェコ、ハンガリー、メキシコ、ポーランド、韓国は含まない。 **供給にはNGL、コンデンセート等も含む。 18 -情勢分析200102163. その他 (2 月 2 日更新) Petroleum Argus 社 , Petroleum Argus Weekly Global Markets, 2001 年 1 月 22 日号 ・2000 年の急激な価格上昇が一因となり、経済成長が鈍化しているため、Argus は 1 カ月前よ りも世界の石油需要予測を下方修正し、IEA や EIA の 200 万 b/d より大幅に少ない 140 万 b/ dと予測する。ガス価格が高騰しているため製油所稼働率は引き続き高いが、今年の米国の 輸入量は横這いだろう。 ・2000 年末に価格が予期せず急落したが、即座に価格崩壊には至らないだろう。価格低下の 要因は、第 IV 四半期初めの OPEC 増産分と米国の SPR 放出分が 同時期に消費地に到着し たためと言える。イラクの供給途絶、SPR 放出の終了によって再び、次第に価格が上昇し てきている。 ・イラクと国連の係争が続けば、2 月の OPEC 生産量は第 IV 四半期より 170 万 b/d 減少して 2720 万 b/d まで下がり、これによって世界在庫は 140 万 b/d 減少する。もし今年 OPEC が増 産しなければ、2001 年の在庫レベルは 200 年末と同レベルに留まるであろう。 ・2000 年の世界在庫は 50 万 b/d 増加したが、大西洋市場においては 1999 年末と同レベルで、 アジア諸国で増加したと見られる。昨年、輸出よりも生産が急ピッチで進んだ結果、中東 産油国の積出港のタンクに原油が積み上がったようだが、100 万 b/d 以上の世界の需要増加 量を考えると、カバー日数は依然として歴史的低レベルである。 表III - 3 石油需給見通し(Argus, 1月22日予測) (単位:100万b/d, %) 1998年 1999年 2000年 2001年 平均 IQ IIQ IIIQ IVQ 平均 IQ IIQ IIIQ IVQ 平均 IQ IIQ IIIQ IVQ 平均 47.6 48.6 45.7 46.9 49.1 47.6 47.8 46.3 47.6 49.3 47.7 49.2 46.4 48.2 49.9 48.4 27.4 27.3 27.2 27.6 27.6 27.5 28.3 28.0 28.5 29.0 28.5 29.1 28.9 29.0 29.6 29.2 75.0 75.9 72.9 74.5 76.7 75.1 76.1 74.3 76.1 78.3 76.2 78.3 75.3 77.2 79.5 77.6 (1.6) (1.7) (0.0) (0.9) (2.1) (0.1) (0.3) (1.9) (2.1) (2.1) (1.5) (2.9) (1.3) (1.4) (1.5) (1.8) 21.4 21.5 20.9 21.2 22.1 21.4 22.2 21.8 21.7 22.5 22.1 22.5 22.0 22.0 22.5 22.2 23.1 23.0 23.0 23.2 23.4 23.2 23.6 23.7 23.9 24.1 23.8 24.3 24.3 24.5 24.6 24.5 44.5 44.5 43.9 44.4 45.5 44.6 45.8 45.5 45.6 46.6 45.9 46.8 46.3 46.5 47.1 46.7 (0.2) (-1.8) (-1.8) (0.9) (2.0) (0.2) (2.9) (3.6) (2.7) (2.4) (2.9) (2.2) (1.8) (2.0) (1.1) (1.7) 26.5 27.6 26.1 26.3 26.0 26.5 26.3 27.9 28.6 28.9 27.95 27.2 28.4 28.4 28.4 28.06 2.9 2.9 2.9 2.9 2.9 2.9 2.9 2.9 2.9 2.9 2.9 2.9 2.9 2.9 2.9 2.9 29.4 30.5 29.0 29.2 28.9 29.4 29.2 30.8 31.5 31.8 30.9 30.1 31.3 31.3 31.3 31.0 (-2.0) (-2.9) (-6.5) (-2.7) (-3.7) (0.0) (-4.3) (6.2) (7.9) (10.0) (4.9) (3.1) (1.6) (-0.6) (-1.6) (0.4) 73.9 75.0 72.9 73.6 74.4 74.0 75.0 76.3 77.1 78.4 76.8 76.9 77.6 77.8 78.4 77.7 (-0.7) (-2.2) (-3.7) (-0.5) (-0.3) (0.1) (0.0) (4.7) (4.8) (5.4) (3.7) (2.5) (1.7) (0.9) (0.0) (1.2) -1.1 -1.0 -0.1 -1.0 -2.4 -1.1 -1.1 2.0 0.9 0.0 0.5 -1.4 2.2 0.5 -1.2 0.0 需要 供給 50.5 44.0 51.0 44.1 49.0 43.3 50.5 43.7 52.0 44.8 50.7 44.0 50.2 44.9 49.7 44.8 50.9 45.1 52.8 46.2 50.9 45.3 51.9 46.2 50.1 45.7 51.5 45.9 53.4 46.5 51.7 46.1 供給-需要*** -6.6 -6.8 -5.7 -6.8 -7.2 -6.6 -5.2 -4.9 -5.8 -6.6 -5.6 -5.6 -4.4 -5.6 -7.0 -5.7 需要 20.1 20.7 19.5 19.7 20.6 20.1 21.7 20.1 20.8 21.4 21.0 22.0 20.6 21.1 21.8 21.4 供給 8.1 8.1 8.0 8.1 8.1 8.1 8.3 8.4 8.3 8.4 8.3 8.4 8.4 8.4 8.4 8.4 -12.0 -12.6 -11.5 -11.6 -12.5 -12.1 -13.3 -11.8 -12.5 -13.0 -12.7 -13.6 -12.3 -12.8 -13.4 -13.0 <需要> OECD諸国 非OECD 需要合計 <供給> OECD諸国 その他非OPEC 非OPEC計* OPEC原油 OPEC NGLs OPEC計 供給合計 供給-需要 大西洋市場** アジア太平洋市場 供給-需要*** 中東市場 需要 4.3 4.2 4.3 4.4 4.1 4.3 4.2 4.4 4.4 4.2 4.3 4.4 4.5 4.6 4.3 4.5 供給 21.8 22.7 21.5 21.8 21.4 21.8 21.7 23.1 23.7 23.8 23.1 22.2 23.5 23.5 23.5 23.2 供給-需要*** 17.6 18.5 17.1 17.4 17.3 17.6 17.5 18.7 19.3 19.6 18.8 17.8 18.9 18.9 19.2 18.7 出所:Petroleum Argus Weekly Global Markets, Petroleum Argus社 注:( )内は対前年伸び率。 *非OPEC供給はプロセス・ゲイン(160万b/d)、米国のSPR放出を含む。 **大西洋市場には南北米、欧州、旧ソ、アフリカを含む。 ***大西洋市場、アジア太平洋市場、中東市場の需給バランスは在庫変動0とする。 19 -情勢分析200102164. 原油価格見通し 予測者(機関) 価格見通し ・WTIスポット平均価格 DOE/EIA (Energy Information Administration) 2000 2001 1Q 28.82 30.15 2Q 28.78 29.31 3Q 31.61 29.97 4Q 31.96 30.62 Avg. 30.29 30.01 (斜体は実績) 理由・根拠 ・ 世界経済の減速が懸念されるものの 需要は伸びており、原油価格が急落 することはない。OECD諸国の在庫は 今後もタイトで、現在の価格水準を 下支えする要因となり、2001年平均 のWTIスポット価格は30ドルを越える と見られる。2月1日からのOPEC 10 の減産により、OPECバスケット価格 はプライス・バンド圏内(特に28ド ル付近)に収まるだろう。 2002 29.55 29.04 29.14 28.97 29.18 20 出所 Short-Term Energy Outlook Feb. 01