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栄養成分表示をめぐる事情
資料 2 栄養成分表示をめぐる事情 平成22年12月 消費者庁食品表示課 目次 Ⅰ.栄養成分表示制度について Ⅰ-①:我が国の栄養成分表示制度の概要 Ⅰ-②:(参考)栄養成分表示の例 Ⅰ-③:栄養強調表示について Ⅰ-④:(参考)栄養強調表示の例 Ⅰ-⑤:栄養機能食品について① Ⅰ-⑥:栄養機能食品について② Ⅰ-⑦:栄養表示基準に関する執行手続 Ⅱ.栄養成分表示制度の変遷 Ⅱ-①:栄養成分表示制度の変遷 Ⅱ-②:健康・栄養政策と栄養表示基準① Ⅱ-③:健康・栄養政策と栄養表示基準② Ⅱ-④:(参考)日本人の食事摂取基準 Ⅲ.栄養成分表示に関する調査結果 Ⅲ-①:栄養成分表示の実態調査結果 Ⅲ-②:栄養成分表示に関する消費者の意識① Ⅲ-③:栄養成分表示に関する消費者の意識② Ⅲ-④:栄養成分表示に関する消費者の意識③ Ⅳ.栄養成分表示をめぐる国際的な動向 Ⅳ-①:栄養成分表示をめぐる国際的な動向① Ⅳ-②:栄養成分表示をめぐる国際的な動向② Ⅳ-③:コーデックス 栄養成分表示に関する ガイドラインの概要 Ⅳ-④:米国の栄養成分表示制度の概要 Ⅳ-⑤:EUの栄養成分表示制度の概要 Ⅳ-⑥:(参考)栄養成分表示の例(海外) 我が国の栄養成分表示制度の概要 販売に供する食品について、栄養成分の含有量表示や、「○○ゼロ」「○○%カット」などの栄養強調表示、栄養 成分の機能を表示する場合には、健康増進法に基づく栄養表示基準に従い、必要な表示をしなければならない。 ① 含有量表示(栄養表示基準第2条~第4条) <栄養成分表示をする際の必要表示事項> 1.100g、100ml、1食分、1包装その他の 1単位当たりの 熱量及び主要な栄養成分の量(一般表示事項という)を表示。 <適用対象> 容器包装及び 添付文書 栄養成分表示 1袋(75g)当たり エネルギー たんぱく質 脂質 炭水化物 ナトリウム 390kcal 5.3g 19.1g 49.1g 311mg 熱量(エネルギー) たんぱく質 脂質 炭水化物(糖質及び食物繊維でも可) ナトリウム <任意表示事項> 2.以下の栄養成分については、栄養表示基準に表示の基準が定められている。 13のビタミン・12のミネラル 糖類(単糖類、二糖類) 飽和脂肪酸 コレステロール (ビタミン) ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、ビタミンA、ビタミンB1、 ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、 ビタミンE、ビタミンK、葉酸 (ミネラル) 亜鉛、カリウム、カルシウム、クロム、セレン、鉄、銅、 ナトリウム、マグネシウム、マンガン、ヨウ素、リン 3.栄養表示基準で定められていない栄養成分も、 科学的根拠に基づく限り、任意に表示して差し支えない。 ② 栄養強調表示(栄養表示基準第5条~第10条) 栄養強調表示をする場合は、栄養表示基準に定める事項 を遵守するとともに、一般表示事項を表示しなければならない。 コラーゲン ガラクトオリゴ糖 ポリフェノール など 絶対表示(高~、~含有、~ゼロ、~控えめ等) 相対表示(~倍、~%カット等) ③ 栄養成分の機能表示(栄養表示基準第2条) 17種類のビタミンやミネラルについては、栄養成分の機能の表示をすることができる。 この場合には、1日当たりの摂取目安量に含まれる栄養成分量が定められた上・下限値の範囲内にある必要がある。 3 (参考)栄養成分表示の例 4 栄養強調表示について 栄養強調表示では、その欠乏や過剰な摂取が国民の健康の保持増進に影響を与えている栄養成分について、 補給や適切な摂取ができる旨の表示をする際の基準を定めている。 栄養強調表示 補給ができる旨の表示 適切な摂取ができる旨の表示 国民の栄養摂取の状況からみて、その欠乏が国民の健康の保持 増進に影響を与えるもの(健康増進法施行規則第11条第1項) ○栄養成分が多いことを強調する場合の表示の基準 栄養強調 表示の種類 強調表示に 必要な基準 強調表示の 表現例 該当する 栄養成分 (内閣府令 第19条第1項) 高い旨 含む旨 強化された旨 絶対表示 相対表示 食品100g(もしくは飲用に供 する液状100ml)当たりで規 定された基準値以上 ・比較対象商品との成分量の 差が食品100g(もしくは飲用 に供する液状100ml)当たり で規定された基準値以上 ・強化された量(割合)を明記 高○○ △△豊富 ××多く含む ○○30%アップ △△2倍 ○○含有 △△源 ××入り たんぱく質、食物繊維、亜鉛、カルシウム、鉄、銅、 マグネシウム、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、 ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、 ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、葉酸 国民の栄養摂取の状況からみて、その過剰な摂取が国民の健康の保持 増進に影響を与えるもの(健康増進法施行規則第11条第2項) ○栄養成分が少ないことを強調する場合の表示の基準 栄養強調 表示の種類 強調表示に 必要な基準 強調表示の 表現例 該当する 栄養成分 (内閣府令 第19条第2項) 含まない旨 低い旨 絶対表示 食品100g(もしくは飲用に供す る液状100ml)当たりで規定さ れた基準値未満 無○○ △△ゼロ ノン×× ☆☆フリー 低○○ △△控えめ ××ライト 低減された旨 相対表示 ・比較対象商品との成分量の 差が食品100g(もしくは飲用 に供する液状100ml)当たり で規定された基準値以上 ・低減された量(割合)を明記 ○○30%カット △△~gオフ ××ハーフ 熱量、脂質、飽和脂肪酸、コレステロール、糖類、 ナトリウム 5 (参考)栄養強調表示の例 補給ができる旨の表示 高い旨 含む旨 適切な摂取ができる旨の表示 含まない旨 低い旨 6 栄養機能食品について① ○栄養機能食品とは、食生活において特定の栄養成分の補給を目的として摂取する者に対し、当該栄養成分の機能 の表示をするもの。 ○栄養機能食品として販売するためには、1日当たりの摂取目安量に含まれる当該栄養成分量が定められた上・下 限値の範囲内にある必要がある。 ○個別の許可申請を行う必要がない自己認証制度となっている。 ≪パッケージ表示例≫ 商品名:●▲ 栄養機能食品(ビタミンC) 栄養機能食品(ビタミンE) ☆BALANCE☆ ブルーベリー味 ビタミンEは、抗酸化作用により、 体内の脂質を酸化から守り、 細胞の健康維持を助ける 栄養素です。 栄養機能食品 (ビタミンC) ●▲サプリメント ビタミンCは、皮膚や粘膜の 健康維持を助けるとともに、 抗酸化作用を持つ栄養素です。 ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ栄養素です。 「食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。」 名称:ビタミンC含有食品 原材料名:・・・、・・・、・・・ 賞味期限:枠外○○に記載 内容量:○○g 製造者:△△株式会社 栄養成分表示:1粒当たり エネルギー○kcal、たんぱく質○g、脂質○g、炭水化物○g、ナトリウム○g、 ビタミンC○mg 1日当たりの摂取目安量:1日当たり2粒を目安にお召し上がり下さい。 摂取の方法及び摂取する上での注意事項 本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものではありません。 1日の摂取目安量を守ってください。 1日当たりの摂取目安量に含まれる機能の表示を行う栄養成分の量の栄養素等表示 基準値に占める割合:ビタミンC ○% 調理又は保存の方法:保存は高温多湿を避け、開封後はキャップをしっかり閉めて 早めにお召し上がり下さい。 本品は、特定保健用食品と異なり、消費者庁長官により個別審査をうけたものでは ありません。 7 栄養機能食品について ② 栄養機能を表示するための基準が定められている栄養成分は、現在のところ17種類(ビタミン12種類、ミネラル5種類) (ビタミン) :ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、 ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、葉酸 (ミネラル) :亜鉛、カルシウム、鉄、銅、マグネシウム <栄養機能表示及び注意喚起表示の例> 栄養成分 栄養機能表示 注意喚起表示 ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助けるととも に、抗酸化作用を持つ栄養素です。 本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するも のではありません。1日の摂取目安量を守ってください。 葉酸 葉酸は、赤血球の形成を助ける栄養素です。 葉酸は、胎児の正常な発育に寄与する栄養素です。 本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するも のではありません。1日の摂取目安量を守ってください。 葉酸は、胎児の正常な発育に寄与する栄養素ですが、多量摂取に より胎児の発育がよくなるものではありません。 カルシウム カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です。 本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するも のではありません。1日の摂取目安量を守ってください。 鉄は、赤血球を作るのに必要な栄養素です。 本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するも のではありません。1日の摂取目安量を守ってください。 ビタミンC 鉄 8 栄養表示基準に関する執行手続 販売に供する食品につき、栄養表示基準に従った表示をしない者に対しては、内閣総理大臣(消費者庁) が健康増進法に基づき、勧告・命令等を行う。 通報 栄養表示食品 収去検査や試売調査等 (収去) 第32条第3項で準用する第27条 違反 勧告 1 内閣総理大臣又は都道府県知事は、必要があると認めるときは、当該職員に栄養表示食 品の製造施設、貯蔵施設又は販売施設に立ち入らせ、 販売の用に供する当該栄養表示食 品を検査させ、又は試験の用に供するのに必要な限度において当該栄養表示食品を収去さ せることができる。 3 第1項に規定する当該職員の権限は、食品衛生法第30条第1項に規定する食品衛生監視 員が行うものとする。 (勧告等) 第32条第1項 内閣総理大臣は、栄養表示基準に従った表示をしない者があるときは、その者に対し、栄養 表示基準に従い必要な表示をすべき旨の勧告をすることができる。 (勧告等) 第32条第2項 命令 内閣総理大臣は、前項に規定する勧告を受けた者が、正当な理由がなくてその勧告に係る 措置をとらなかったときは、その者に対し、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることが できる。 (罰則) 第37条第1項 第32条第2項の規定に基づく命令に違反した者は、50万円以下の罰金に処する。 罰則等適用 (罰則) 第39条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人 の業務に関し、第37条又は前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又 は人に対して各本条の刑を科する。 9 栄養成分表示制度の変遷 平成7年の栄養改善法の一部改正により、栄養成分の補給ができる旨の表示をする食品を厚生大臣が個別に 許可する「栄養強化食品」から、現在の「栄養表示基準」へ移行した。 特殊栄養食品 特殊栄養食品制度 昭和27年 特殊栄養食品制度の創設(栄養改善法に規定) 特に栄養的に優秀な食品について、それが表示事項と間違いない ことを保証し、消費者が安心して入手できるよう考慮 平成3年 「補給できる旨の表示」から「栄養強化食品」に ☆国民の健康志向の高まり ☆食を通じた健康づくりへの関心の高まり ☆「高たんぱく質」「低糖」「低カロリー」等、 栄養成分等についてアピールする食品の増加 など 補給できる旨の表示(大臣許可) 特定の栄養成分の補強を行い、その栄養成分が 積極的に補給され得る旨の表示 栄養強化食品(大臣許可) 【強化食品】 米、押麦、小麦粉、食パン、 ゆでめん、乾めん、即席めん、みそ、マーガリン、 魚肉ハム・ソーセージ(10品目) 【栄養成分】 ビタミンA、B1、B2、C、D、カルシウム、 鉄、L-リジン(8成分) 【許可】 補給ができる旨又は強化されている旨 (強化、添加、含有等) 特殊栄養食品制度 平成7年 栄養改善法の一部改正(平成8年より施行) 栄養表示基準(自己認証) ○特殊栄養食品制度の廃止 ○栄養表示基準の施行 ○「栄養強化食品(厚生大臣許可)」→「栄養表示基準(自己認証)」 平成15年 健康増進法の施行(栄養改善法の廃止) *健康増進法に基づく栄養表示制度の規定に変更はなし 10 健康・栄養政策と栄養表示基準 ① 健康増進法では、厚生労働省において進められる健康・栄養政策と、消費者庁において進め る栄養表示政策とは、整合性がとられる仕組みとなっている。 健康増進法施行規則(厚生労働省令) (健康増進法第30条の2に基づく) 国民の栄養摂取の状況からみてその欠乏・過剰な摂取が国民の健康の保持増進に影響 を与えている栄養素を定める。 内閣府令(健康増進法第31条に基づく) 健康増進法施行規則に定められた栄養素のうち正確 な情報伝達が必要な栄養成分を定める。 食事摂取基準(厚生労働省告示) 健康増進法施行規則に定められた各栄養素につ き、摂取量の基準を定める。 健康・栄養政策と 栄養表示政策との調整 栄養表示基準(消費者庁告示) ①健康増進法施行規則に定められた栄養素の中から、必 要な栄養成分を選択し、その量に関し表示すべき事項 及び表示の方法を定める。 ②内閣府令に定められた栄養成分について、補給・適切 な摂取ができる旨を表示する際の遵守事項を定める。 11 健康・栄養政策と栄養表示基準 ② 《食事摂取基準において摂取量の基準が定められている栄養素》 欠乏が健康に影響を与えるもの 過剰な摂取が健康に影響を与えるもの 熱量 たんぱく質 n-6系脂肪酸、n-3系脂肪酸 脂質、飽和脂肪酸、コレステロール 炭水化物、食物繊維 糖類(単糖類又は二糖類であって、 糖アルコールでないものに限る。) ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、 ビタミンK、ビタミンB1、ビタミンB2、 ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、 パントテン酸、ビオチン、ビタミンC カリウム、カルシウム、マグネシウム、 リン、鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、 セレン、クロム、モリブデン ナトリウム 《栄養表示基準において表示の基準が定められている栄養成分》 栄養表示基準に含有量表示を定めている栄養成分 「補給ができる旨」の基準を定めている栄養成分 「適切な摂取ができる旨」の基準を定めている栄養成分 12 (参考)日本人の食事摂取基準 ○ 厚生労働大臣は、健康増進法に基づき、食事による栄養摂取量の基準(食事摂取基準)を定めている。 ○ 食事摂取基準とは、健康な個人または集団を対象に、国民の健康の維持・増進、生活習慣病の予防を目的として、エネルギー 及び各栄養素の摂取量の基準を示すもの。 (参考)食事摂取基準を策定した栄養素と設定した指標(1歳以上) ○健康増進法に基づき、厚生労働大臣告示として 規定(平成22年3月18日厚生労働省告示第86号) ○指標の概要 健康の維持・増進と欠乏症予防、過剰摂取による 健康障害の予防や生活習慣病の一次予防を目的 として、6つの指標を設定 ・推定エネルギー 必要量(EER) エネルギー出納が0(ゼロ)となる確率が最 も高くなると推定される習慣的な1日あたり のエネルギー摂取量 ・推定平均必要量 (EAR) 50%の人が必要量を満たすと推定される1 日の摂取量 ・推奨量(RDA) ほとんどの人において1日の必要量を満た すと推定される1日の摂取量 ・目安量(AI) ある一定の栄養状態を維持するのに十分 な量 ・耐容上限量 (UL) ほとんどすべての人々が、健康障害をもた らす危険がないとみなされる習慣的な摂取 量の上限を与える量 ・目標量(DG) 生活習慣病の一次予防を目的として、現在 の日本人が当面の目標とすべき摂取量 推定平均 必要量 (EAR) ○ たんぱく質 脂質 炭水化物 脂 溶 性 ビ タ ミ ン ミ ネ ラ ル 水 溶 性 多 量 微 量 脂質 飽和脂肪酸 コレステロール n-6系脂肪酸 n-3系脂肪酸 炭水化物 食物繊維 ビタミンA ビタミンD、E ビタミンK ビタミンB1、B2、 B12、ビタミンC ナイアシン ビタミンB6 葉酸 パントテン酸 ビオチン ナトリウム カリウム カルシウム マグネシウム リン 鉄、亜鉛、銅、 ヨウ素、セレン、 モリブデン マンガン クロム 推奨量 (RDA) 目安量 (AI) ○ - 耐容 上限量 (UL) - - - - - ○ - - ○ - ○ - - - - ○ ○ - ○ - ○ ○ ○ ○ - - ○ ○ - - - ○ ○ - ○ - ○ ○ - ○※ - - - ○ - - ○ ○ ○ - ○ ○ - ○ ○ ○ ○※ ○ ○ ○ - ○ ○ - ○ - ○ ○ ○ - ○ - - ※ 通常の食品以外からの摂取について定めた 目標量 (DG) - 13 栄養成分表示の実態調査結果 消費者庁において、市販の食品の栄養成分表示の実態調査を実施したところ、全体の約8割の食品に一般表示 事項が表示されていた。また、栄養強調表示は全体の約2割を占めた。 調査対象:関東地域の大手スーパー3店舗 調査方法:食品の買い上げ調査、無作為抽出633品 <食品群別 一般表示事項の有無> 畜産加工品 乳製品 表示 なし 18% 農産加工品 6.7 2.6 97.4 大豆・同加工品 4.3 95.7 酒類 清涼飲料水 9.8 90.2 その他 0.0 100.0 0% 20% 40% 97.8 2.2 60% ※2 80% 100% 68.9 31.1 89.7 10.3 97.4 2.6 93.0 7.0 菓子類 酒類 62.2 37.8 調理食品 大豆・同加工品 27.9 72.1 菓子類 調味料 44.1 調理食品 97.9 11.1 食用油・同加工品 55.9 87.5 12.5 93.3 88.9 84.1 15.9 パン類 パン類 68.1 31.9 8.5 製穀粉・同加工品 2.1 <栄養強調表示の有無> 表示 なし 84% 乳製品 91.5 調味料 97.7 2.3 製穀粉・同加工品 食品単位当たりで、熱量、たんぱく質、脂質、 炭水化物、ナトリウムが記載された表示 表示 あり 16% 畜産加工品 農産加工品 25.0 75.0 <食品群別 栄養強調表示の有無> 無 水産加工品 15.9 84.1 食用油・同加工品 ※1 2.1 97.9 水産加工品 表示 あり 82% 7.0 93.0 <一般表示事項※1の有無> 有 15.2 84.8 17.8 82.2 清涼飲料水 54.1 45.9 その他 91.7 18.3 0% 20% 40% 栄養機能食品の表示は2%、トランス脂肪酸に関する表示は0%であった。 60% 80% 100% (消費者庁調べ 中間報告) 14 栄養成分表示に関する消費者の意識 ① 栄養バランスを意識していると回答した人は全体の約8割を占め、年代とともに意識が高くなる傾向を示した。また、 男性の約6割、女性の約7割が、食習慣の改善に栄養成分表示が必要だと回答した。 <栄養バランスの意識> <食習慣改善のために必要なこと> (問) あなたは、栄養バランスを意識して食事を摂っていますか。 (問) 食習慣を改善しようとする場合、どのようなことが必要と思いますか 性 女 性 男 調査対象:全国18歳以上の男女 調査期間:平成21年11月19日(木)~12月4日(金) 調査方法:調査会社の登録モニターに対するインターネット調査 回答者数:1,820人 時間的なゆとり (77.4%) ※ 年 齢 総数WB (1,820人) 18歳~19歳 (260人) 20歳~29歳 (260人) 30歳~39歳 (260人) 40歳~49歳 (260人) 50歳~59歳 (260人) 60歳~69歳 (260人) 70歳以上 (260人) 51.7 32.2 12.6 3.5 時間的なゆとり (73.5%) 9.2 学校での教育 (66.1%) 市販食品や外食メニューの 栄養成分表示 (70.9%) 70 学校での教育 (70.4%) 21.5 45.0 28.8 24.2 46.9 38.1 16.9 42.7 50.4 性 別 男性 (910人) 20% 概ね意識している 4.2 13.1 2.3 18.8 7.7 1.5 70.8 20.8 7.7 0.8 34.7 8.9 33.8 40% 時々意識している 5.5 19.1 33.0 47.9 0% 13.5 71.9 55.2 参考:単純集計 (1,820人) 4.2 30.8 40.7 女性 (910人) 15.0 31.9 53.8 7.3 60% あまり意識していない 80% 市販食品や外食メニューの 栄養成分表示 (62.1%) 食品メーカーからの 情報提供 (60.4%) 60 スーパーマーケット、コンビニエンス ストア等での情報提供 (52.1%) 身近な場所での栄養士など専門家 によるアドバイス (52.1%) 保健所、保健センター等、行政からの 情報提供 (64.7%) スーパーマーケット、コンビニエンス ストア等での情報提供 (60.9%) 身近な場所での栄養士など専門家 によるアドバイス (58.9%) 保健所、保健センター等、行政 からの情報提供 (58.6%) 50 飲食店での情報提供 (51.4%) 飲食店での情報提供 (46.4%) 40 3.0 14.0 食品メーカーからの情報提供 (67.8%) 4.2 100% 職場での情報提供 (33.8%) 30 職場での情報提供 (34.2%) ほとんど意識していない ※ WB(ウェイトバック):我が国の人口の年齢別の構成比に応じてデータに重みをつけた集計結果 参考:内閣府 「食事に関する習慣と規範意識に関する調査報告書」 0 (%) 参考:厚生労働省「平成17年度国民健康・栄養調査」 15 栄養成分表示に関する消費者の意識 ② 食品選択の際に栄養成分表示が重要と考える人は約6割。また、栄養成分表示の義務化について、よいことだ と思うと回答した人は、8割以上と大多数を占めた。 <食品を選択する際の各表示事項の重要度> <すべての食品の栄養成分表示義務化についての意識> (問) あなたは、食品を購入する際に、下記の表示事項はそれぞれどの程度重要だと 考えますか。(○は1つ) (問) 現在、栄養成分表示は、ほとんどの海外主要国で義務化されているところです が、日本では、「1個当たり40kcal」、「脂肪分20%カット」等と表示して販売する 場合に限り栄養成分表示が義務づけられており、基本的には任意表示です。 今後、すべての食品について、栄養成分表示を義務化することについて、あな たはどう思いますか。(○は1つ) 回答者数:全国国民生活モニター1,807人 日付 (賞味期限、消費期限等) 59.9 原産国 (原産国、製造国) 58.4 回答者数:全国国民生活モニター1,807人 添加物がどの程度 使われているか 35.4 41.4 45.4 36.6 原材料名 農薬や抗生物質を 使っているかどうか 49.6 44.3 58.1 41.4 国産品の原料原産地 遺伝子組換え食品を 含むかどうか 内容量 14.8 栄養成分表示 15.2 アレルギー物資を 含むかどうか 47.7 50.5 0% とてもよい ことだと思う 46.5% 46.8 23.5 10.4 どちらかと 言えばよいこ とだと思う 39.7% 37.2 19.3 全く必要 がない あまり必要 0.5% わからない がない 0.9% 3.5 % 41.6 36.1 製造業者名又は 販売業者名 どちらでも よい 9.0% 39.2 25.2 保存方法 食品の名称 35.4 35.0 とても重要 重要 33.6 20% 40% 60% 80% 100% 参考:内閣府「平成20年度国民生活モニター調査結果概要~食品表示等に関する意識調査~」 16 栄養成分表示に関する消費者の意識 ③ 栄養成分表示を見たことがあると回答した人は全体で42%であり、男性よりも女性でその割合は高い。また、栄養 成分表示を見たことがある人のうち、男性では2人に1人、女性で4人に3人が栄養成分表示を参考にしている。 <食品や料理の栄養成分表示の普及状況> <栄養成分表示を参考にする者の割合> (問) あなたは飲食店、レストラン、食品売場および職場(学校)の給食施設・食堂 等のような場所で食品や料理の栄養成分表示を見たことがありますか。 調査対象:全国15歳以上の男女 総数 48.6 33.1 女性 調査対象:左問で「ある」と回答した者 3,346人 回答者数:7,970人 42.0 男性 57.3 41.1 49.7 0% 20% 40% ある (問) 栄養成分を参考にしてメニューを選びますか。 ない 60% わからない 80% 9.4 総数 9.5 男性 7.0 9.2 女性 11.6 100% 9.9 0% 55.7 34.4 43.9 49.0 62.4 20% いつも参考にして選ぶ 40% 26.0 60% 時々参考にして選ぶ 80% 100% ほとんど参考にしない 参考:厚生労働省「平成17年度国民健康・栄養調査」 17 栄養成分表示をめぐる国際的な動向 ① 深刻な慢性疾患問題を抱える米国では、1994年に栄養成分表示が義務化され、その後、ブラジル(2001年)、オースト ラリア・ニュージーランド(2002年)、カナダ(2005年)などの各国が続いている。また、アジアでも、台湾(2002年)、韓国 (2006年)、中国(2008年)、インド(2009年)などの国や地域で栄養成分表示が義務化されている。 栄養成分表示に関する世界の動向 香港 2010年から 義務化 中国 2008年から 義務化 カナダ 2005年から 義務化 韓国 2006年から 義務化 米国 1994年から 義務化 台湾 2002年から 義務化 インド 2009年から 義務化 ニュージーランド 2002年から 義務化 オーストラリア 2002年から 義務化 栄養成分表示が義務の国・地域 【参考: 栄養成分表示が任意の国の例:EU諸国・シンガポール・スイス・タイ・日本・フィリピンなど】 ブラジル 2001年から 義務化 パラグアイ 2006年から 義務化 チリ 2006年から 義務化 アルゼンチン 2006年から 義務化 ウルグアイ 2006年8月 から 義務化 18 栄養成分表示をめぐる国際的な動向 ② 栄養成分表示が義務の国・地域の例 栄養成分表示が任意の国の例 EU諸国 ア ル ゼ ン チン 米国 韓国 ウル グア イ 香港 台湾 中国 日本 ニュー ジ ー ラン ド パ ラグア イ カナダ オー ス ト ラリア フィリ ピン シ ンガ ポール 必須* 必須* 推奨 タイ 基本 ブ ラジ ル エ ネルギ ー 炭水化物 たんぱく質 脂質 ナトリ ウム 義務 義務 義務 義務 義務 義務 義務 飽和脂肪酸 義務 義務 義務 義務 義務 義務 トランス 脂肪酸 義務 義務 義務 義務 義務 コレス テ ロール 義務 義務 任意 (基準あり) 任意 (基準あり) 糖類 義務 義務 任意 (基準あり) 食物繊維 義務 任意 (基準あり) ビタミ ンA ビタミ ンC カルシ ウム 鉄 義務 任意 (基準あり) 必須* (糖類・飽和 脂肪酸・食物 繊維・ナトリウ ムを表示 の場合) 必須 (ナトリウ (ナトリウム ムは は任意) 任意) 必須 (ナトリウム は任意) 必須* 任意 (基準あり) 任意 (基準あり) 任意 任意 (基準あり) (基準あり) 必須* 任意 (基準あり) 必須* 任意 (基準あり) 任意 (基準なし) 任意 (基準なし) 任意 任意 任意 任意 (基準あり: (基準なし: (基準なし) (基準なし) 検討中) 検討中) 任意 (基準なし: 検討中) 任意 (基準あり) 任意 (基準あり) 任意 (基準あり) 任意 (基準あり) 任意 任意 (基準あり) (基準あり) 必須* 任意 (基準あり) 任意 (基準あり) 義務 任意 (基準あり) 義務 任意 (基準あり) 任意 (基準あり) 任意 任意 (基準あり) (基準あり) 必須* 任意 (基準あり) 必須* 義務 任意 (基準あり) 任意 (基準あり) 任意 (基準あり) 任意 (基準あり) 任意 (基準あり) 任意 任意 (基準あり) (基準あり) 必須* 任意 (基準あり) 必須* 任意 (基準あり) 任意 (基準あり) 任意 (基準あり) 任意 (基準あり) 任意 (基準あり) 任意 (基準あり) 任意 (基準あり) 任意 (基準あり) * * 栄養成分の強調表示をする場合には、表示が必須である。 【注釈1】(基準あり):強調表示する場合の基準がある。(基準なし):強調表示する場合の基準がない。 【注釈2】(検討中):強調表示する場合にトランス脂肪酸の表示を必須項目とするかどうか検討中である。 必須* 任意 (基準あり) * 必須* (ビタミンC は任意) 19 コーデックス 栄養表示に関するガイドライン(CAC/GL2-1985)の概要 ○ 国際食品規格の作成などを行うコーデックス委員会において「栄養表示に関するガイドライン(CAC/GL2-1985 )」が定め られている。 ○ 現在、常に表示するべき栄養素リスト(任意又は義務)の改定等に関して、食品表示部会で検討されている。また、栄養素 等表示基準値(NRV)の見直しについても、栄養・特殊用途食品部会において検討されている。 ガイドラインの目的 以下の各点において、効果的な栄養表示を実現すること。 ・ 食品を賢く選択できるよう、食品についての情報を消費者に提供する。 ・ ラベルにおいて、食品の栄養成分に関する情報を伝える方法を提供する。 ・ 公衆衛生に資するような食品を調整するにあたって、健全な栄養原則の適用を 奨励する。 ・ ラベルに栄養に関する補足的な情報を記載する機会を提供する。 栄養表示が、いかなる方法態様によってであれ、虚偽である、誤解を招く、消費者 を欺く又は無意味であるような形で製品を説明したり、製品に関連する情報を提供 したりしないようにすること。 栄養表示無しに、栄養強調表示が行われないようにすること。 ガイドラインにおける定義 栄養表示 :食品中の栄養特性に関する情報を消費者に提供するための記述。 栄養表示は、次の2つの構成要素からなる。 (a)栄養成分表示 (b)栄養に関する補足的な情報 栄養成分表示 :食品の栄養素量を一定の様式で記述、又は一覧表にしたもの。 栄養強調表示 :ある食品が、熱量や、たんぱく質・脂質・炭水化物量、ビタミン・ミネラル量などに 関して、際立った栄養特性を有することを明示、示唆又は暗示するあらゆる表示。 栄養素 :通常食品の構成要素として摂取される物質で、以下のいずれかに該当するもの。 (a)熱量となるもの (b)生命の成長、発達、維持に必要なもの (c)欠乏すると、特徴的な生化学的又は生理学的変化を引き起こすもの その他 :「糖類」「食物繊維」「多価不飽和脂肪酸」「トランス脂肪酸」の定義が定められて いる。 栄養成分表示の考え方 ①栄養強調表示を行う食品については、栄養成分表示を義務とすべき ②それ以外の全ての食品については栄養成分表示は任意とすべき ③栄養成分表示を行う場合、以下の項目を義務表示とすべき 熱量 たんぱく質、糖質(炭水化物から食物繊維を除いたもの)及び脂質の量 →現在ここに飽和脂肪酸、(ナトリウム/食塩)及び糖類を加え、トランス 脂肪酸についてはフットノート(脚注)に記載する案が検討されている。 その他、栄養または健康強調表示を行う栄養素の量 その他、各国の法令又は食事指針による求めに応じ、良好な栄養状態を 維持するのに役立つと考えられる栄養素の量 栄養成分量の表示方法 <熱量/たんぱく質、炭水化物及び脂質の量> 100 g、100 mℓ 又は1個包装となっている場合は1包装当たりのkJ 及び kcal/グラム数で表示すべき。これに加え、ラベルに1食当たりの分量が明 記されている場合は1食当たり、若しくは、1包装が何個入りか明記されて いる場合は1個当たりの値を表示してもよい。 <ビタミン及びミネラルに関する数量情報> 100 g、100 mℓ 又は1個包装となっている場合は1包装当たりの含有量を 表示する、及び/又は、NRVに対するパーセンテージで表示すべき。これに 加え、ラベルに1食当たりの分量が明記されている場合は1食当たり、若し くは、1包装が何個入り分か明記されている場合は1個当たりの値を表示し てもよい。 参考 厚生労働省ホームページ http://www.mhlw.go.jp/topics/idenshi/codex/06/dl/06a.pdf 20 米国の栄養表示制度の概要 制度のポイント 13の栄養成分(総脂肪、飽和脂肪酸、トランス脂肪酸 コレステロール、ナトリウム、総炭水化物、食物繊維 糖類、たんぱく質、ビタミンA、ビタミンC、カルシウム、 鉄分)の表示が義務 1サービングサイズあたりで表示 139の食品カテゴリー(例:穀類、デザート類、乳製品、 油脂、魚・肉類、ナッツ・豆類、サラダ、飲料等)にサー ビングサイズに関する規定(RACC)がある 表面積の小さい食品や、零細企業(正社員100人 以下、年間販売数が10万個以下など)は、義務表示 が免除 1日総摂取目安量に対する割合(Daily Value) も表示(トランス脂肪酸はなし) ビタミン・ミネラルは、種類で単位が大きく異なり誤解 を招く可能性があるため、Daily Valueの割合のみ表示 栄養表示制度の変遷 【1990年】 連邦食品・医薬品・化粧品法 の改正により、 栄養表示・ 教育法 (Nutrition Education and Labeling Act) が成立(1994年施行) 【2003年】 トランス脂肪酸の表示を義務化する法案が 成立(2006年施行) 【2009年】 Front-Of-Package Initiative(包装食品の前面 表示)の検討を開始 【2010年】 医療制度改革法が成立:レストランチェーンの 定番メニューや、自動販売機の食品における栄養情報 の提供を義務付け(施行は2011年以降) 栄養成分表示の例 義務表示 サービングサイズ 製品中の総サービングサイズ エネルギー 脂肪由来のエネルギー 1日総摂取目安量に対する割合 総脂肪 飽和脂肪酸 トランス脂肪酸 コレステロール ナトリウム 総炭水化物 食物繊維 糖類 たんぱく質 任意表示の 基準あり 飽和脂肪酸由来の エネルギー 一価不飽和脂肪酸 多価不飽和脂肪酸 カリウム 水溶性食物繊維 不溶性食物繊維 糖アルコール その他の炭水化物 ビタミン・ミネラル (栄養所要量の%) ビタミンA、ビタミンC カルシウム、鉄分 1日総摂取目安量に対する割合 (Daily Value)に関する注釈 脂肪・炭水化物・たんぱく質 1グラムあたりのエネルギー 栄養強調表示の例 「無」(Free, Zero, No, Trivial source of) 「低」(Low, Little, Contains a small amount of, Low source of) 「減」(Reduced, Less) 「高」(High, Rich in, Excellent source of) 「強」(More, Fortified, Enriched, Added, Extra, Plus) 「示唆」(Healthy) 「抗酸化物質、食物繊維」 21 EUの栄養成分表示制度の概要 制度のポイント 栄養成分表示の義務化に向けた動き 栄養成分の表示は任意 グループ1:表示を行う場合は、エネルギー、 たんぱく質、炭水化物、脂肪の表示が必須 グループ2: 糖類、飽和脂肪酸、食物繊維あるいは ナトリウムの強調表示を行う場合は、グループ1に 加え、糖類、飽和脂肪酸、食物繊維、ナトリウムを表示 不飽和脂肪酸及び/あるいはコレステロールを表示 する場合は、飽和脂肪酸の表示が必須 【2003年】 欧州委員会は、栄養表示の義務化に向けて、メンバー国に意見を求める その他、表示の基準が示されている栄養成分 でんぷん 多糖類 一価不飽和脂肪酸 多価不飽和脂肪酸 1日当たりの栄養推奨量が定められたビタミン・ミネラル 【2008年】 1月:欧州委員会は、2回の意見報告の結果から、法改正に向け提案法案を採択 - 提案の義務表示:エネルギー、脂肪、飽和脂肪酸、炭水化物、糖類、及び食塩 - 提案の任意表示:トランス脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸、たんぱく質、食物繊維、でんぷん、 多糖類、ビタミン・ミネラル 11月:欧州議会の環境・公衆衛生・食品安全に関する委員会 において、「トランス脂肪酸と健康:健康ハザード と現行の法律」が公表され、結論としてトランス脂肪酸の禁止(原材料中の最大含有量を2%とする)を推奨 【2006年】 欧州委員会は、メンバー国等に2回目の意見を求める 【2007年】 欧州委員会は、「健康問題に関する栄養、過体重、及び肥満に関する欧州戦略」を公表し、消費者が 健康的な食品の選択をできるようにするために、栄養成分表示制度を改正し、脂肪、飽和脂肪酸、トランス脂肪 酸、食塩、糖類に関する食品の改良の必要性があると述べる 適用範囲 販売に供する包装食品(レストラン、病院、学生食堂、 社員食堂を含む) 対象外: 水、食品サプリメントなど 【2010年】 4月:欧州議会は、2008年のレビューをもとに、 欧州委員会の提案法案に対する改正案を議会に提出 - 改正案の義務表示:たんぱく質、炭水化物、食物繊維・天然由来のトランス脂肪酸・工業由来のトランス脂肪酸 を含まなければいけない 6月:欧州議会は第一読会を行い、たんぱく質、炭水化物、食物繊維、トランス脂肪酸(天然・工業由来)は義務 表示項目として採択 表示を行う場合 欧州議会 立法・民主的統制 (EU市民から選出 された751人) 年次報告 法案・ 予算案 を提出 意思決定・立法 協議 【1990年】 食品の栄養表示に関する指令において、 栄養成分を表示を行う際の必須項目を定める (90/496/EEC)、(2003/120/EC) 、(2008/100/EC) 【2006年】食品の栄養・健康強調表示に関する指令 において、強調表示を行う際の基準(低、無など)を 定める(EC1924/2006) 共同参加・ 協力 栄養表示制度の変遷 EU理事会 規制・ 司令塔の決定 栄養強調表示(絶対表示、相対表示) 熱量 (低、低減、無) 脂肪、飽和脂肪酸 (低、低減) 糖類 (低、無、糖類無添加) ナトリウム/食塩 (低、超低、無) 食物繊維、たんぱく質 (供給源、高) ビタミン・ミネラル (供給源) 欧州委員会 行政 (27カ国の代表) 委員会不信任 議決権意見 EUにおける立法の手順 欧州委員会が法案を欧州議会とEU理事会に提出 欧州議会で第一読会を開催し、結果をEU理事会に報告 EU理事会 - 承認の場合は、法案採択 - 否認の場合は、「共通の立場」を採択し、欧州議会に戻す EU理事会で否認の場合、欧州議会で第二読会が開かれる - 承認の場合は、法案採択 - 否認の場合は、不採択 - 修正の場合は、欧州議会とEU理事会が調停委員会を開 き、共同案を承認すれば、法案採択だが、否認の場合は 不採択 参考:総務省 http://g-ict.soumu.go.jp/country/eu/pdf/eu.pdf#search='EU 第一読会 第二読会 理事会 22 (参考)栄養成分表示の例(海外) チリ カナダ シンガポール INFORMACION NUTRICIONAL Porción: ........ unidades (....g) Porciones por envase:............. 100 g 1 porción ó 100 ml Energía (kcal) ......... ........ Proteínas (g) ......... ......... Grasa total (g) ......... ........ Grasa saturada (g) ......... ......... Ácidos grasos trans (g) .... ........ Grasa monoinsat (g) ........ ......... Grasa poliinsat (g) ........ ......... Colesterol (mg) ......... ......... Hidratos de carbono disponibles (g) .......... .......... Sodio (mg) ........... ............ ドイツ イギリス オランダ (信号表示の例) 香港 23