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ネットワークアーキテクチャ 第12回(2004/1/8) 「これからのネットワーク
2003年度秋学期授業日程 ネットワークアーキテクチャ 第12回(2004/1/8) 「これからのネットワークアーキテクチャ」 あけましておめでとう! 村井 純(ボス猿) 09/29 10/06 10/13 10/20 10/27 11/03 11/10 11/17 11/24 11/26 12/01 12/08 12/15 12/22 ∼ 01/08 01/12 01/19 (最新情報はSoI*で確認してください) (1) 講義概要/インターネットのアーキテクチャ (2) もうインターネットを分かっちゃおう 体育の日 (3) DNSのアーキテクチャ (4) インターネット自動車のアーキテクチャ 文化の日 (5) SOIのアーキテクチャ (6) メールのアーキテクチャ 勤労感謝の日の振替休日 (7) WWWのアーキテクチャ <-(水曜日) (8) セキュリティーのアーキテクチャ (9) インターネット上の様々なサービスを見てみよう (10) P2Pとオーバレイネットワーク (11) 天文とネットワーク 冬休み (12) これからのネットワークアーキテクチャ 今日はここ 今日はここ 成人の日 (13) 最終試験 と子分たち 2004/1/9 Network Architecture 2002f 1 2004/1/9 Network Architecture 2002f 2 まず全体の総括 • 着眼点はそれぞれ面白かった • 但し、内容にはちょっと不満 – ほとんどの人が文章のみでまとめていた • システム図を書いていたのは水谷正慶くんだけ。 • やっぱりシステムを説明するには図解しないと分かりづらい。 →登場人物と役割と関係を分かりやすくまとめる 第二回課題レビュー – サーベイが甘い! • 「もし∼があったら…」で止まっているものが多かった。 • 実はぱっと思いつくことの大部分はどこかで実現しているか研究が進 んでいるのできちんと調べてみる! – 空想に留めるのはやめよう! • 夢を語るのはもちろん良いが、一番重要なのは「実現に向けて真剣に 考えること!」 • 「たら、れば」で終わるのではなく、もっと実現可能性に向けてサーベイ を進めたり、アイデアを捻り出すなりの努力が欲しい! 2004/1/9 Network Architecture 2002f 3 2004/1/9 Network Architecture 2002f 4 例えば「ピアノのレッスンをメールでやりたい」 ちなみに… <目的> 遠隔地にいながらあたかも先生の隣にいるようにレッスンをしたい <抽象化> 先生と生徒の間で、演奏に関する情報をやり取りする <何が必要?> 演奏に必要なデータ 送りたい情報をデジタル化すればメールで送れる 音程・ピッチ、打鍵の強 演奏の情報→シーケンサを使ってMIDIデータに変換 弱、ペダル操作など <登場人物と役割は?> 1997年1月23日に行われた坂本龍一さんのコンサート「f」では、坂本さんの演奏し たデータをMIDIデータに変換して遠隔地のピアノにインターネットで配信する試 みを行った。 登場人物 役割 キーボード 演奏データの入力 シーケンサ(or シーケンスソフト) 演奏したデータをデジタルデータに変換 メールソフト 変換したMIDIデータを添付して送・受信 先生 左と同じステップを経て Network Architecture 2002f メール メーラー MIME で添付 メーラー 変換 データ MIDI シーケンサー 2004/1/9 演奏に必要なデータ 再生 キーボード 生徒 入力 <演奏データの流れ> • 坂本氏がMIDI対応の「コンサートグランドピアノCF」を演奏 • 坂本氏の演奏をMIDIデータ(鍵盤を押す/離す、打鍵の強弱、ペダル操作な どの情報)に変換し会場に設置したサーバーのパソコンに取り込む • 「リアルタイム送信プログラム(サーバーソフト)」により演奏データをストリーミ ング化(注2)してインターネットを通じて6カ所の実験会場へ配信 • インターネットに接続したパソコンで「リアルタイム受信再生プログラム(クライ アントソフト)」によりストリームデータを受信して演奏データ(MIDIデータ)に復 元。 • パソコンに接続された「サイレントアンサンブルピアノ」にMIDIデータが送られ、 ピアノが坂本氏の演奏を再現 5 2004/1/9 Network Architecture 2002f 6 1 「f」のシステム構成 皆さんのアイデアをジャンル分けすると。。。 • 現在のメールへの追加機能を考えたもの – メールが相手のメールボックスへ届いたかどうかを確認できるシステム – アバターを使ってよりエンターテイメント性を高める • より感覚的なものを伝えたい! – 味覚・触覚・嗅覚などをメールで交換したい – 手書きの温かみとか表情などより感情豊かなデータを送りたい • 様々なものを遠隔操作したい! – 遠隔のコンピュータ、家電や楽器、ロボットなど • 現実でのサービスと連携するもの – メールの宛先にプレゼントが届く – 店舗の在庫情報などが引き出せる – 救急システムとの連携を図る 新しいデバイスの出現が求められる! そこで今回はこれからのネットワークを 形成する新しい技術を見ていこう! 出典:ヤマハ株式会社 http://www.yamaha.co.jp/news/1997/97012301.html 2004/1/9 Network Architecture 2002f 7 2004/1/9 今日のお品書き Network Architecture 2002f 8 新しいデバイスの紹介 最新デバイスの紹介 ネットワークを変えるテクノロジ ネットワークとデバイスの融合 これからのネットワーク 2004/1/9 Network Architecture 2002f 9 2004/1/9 Network Architecture 2002f dog on a chip バーチャル・リアリティー手袋 • 米ジョージア工科大学のSchool of Electrical and Computer Engineeringが開発 • 嗅覚をデジタル化 →麻薬取締警察犬と同等の働きをするチップ • anti-BZE抗体というタンパク質抗体をセットしたチップ • コカインの構成分子が抗体に触れると、そこから発する 音波が電気的な信号で探知され、瞬時に判別 • ハプティック(触覚)技術の1つ。 • ニューヨーク州立大学バッファロー校バーチャル・リアリ ティー研究所が開発。 • 指先に小型センサーがついた手袋。 • 押したときの感触をデータとして転送。 出典:http://www.ece.gatech.edu/ 2004/1/9 Network Architecture 2002f 10 •ネットワークにつながると・・・ 触感を転送できる! 出典: http://www.vrlab.buffalo.edu/ 11 2004/1/9 Network Architecture 2002f 12 2 味覚センサ アノトペン • 九州大学 都甲・林研究室が開発。 • 人間の感じる塩味、甘味、酸味、苦味、うま味を 検出 • 脂質/高分子膜という、味物質と結合すると電気 特性が変わる物質を使って、味を数値化 • 小型カメラ内蔵ペン • 専用用紙(アノトペーパー)に 書くことで、筆跡情報を Bluetoothで他機器へ送信 • ネットワークにつなげると・・・ – 手書きの情報を転送! • ネットワークにつながると・・・ – 味覚を転送できる?! 出典: http://ultrabio.ed.kyushu-u.ac.jp/ 2004/1/9 出典: http://www.anotofunctionality.com/ Network Architecture 2002f 13 トロスシステム • • • • 2004/1/9 Network Architecture 2002f NOMAD 巨大なテレビ会議システム 高さ3m、直径7mの円筒形ディスプレイ 指向性のマイクとスピーカーを内蔵 街角で遠隔地同士(ex.ロンドンとパリ)を接続し、リアル タイムコミュニケーションの実現を目指す • 網膜投影ディスプレイ • レーザー光線で網膜に直接投影 • 手元から目を離さずにコンピュータ画面を見るこ とができる • 手術、航空機の操縦、車の整備、等 出典 MICROVISION http://www.mvis.com/ 出典 THOLOS SYSTEMS http://www.tholos-systems.com 2004/1/9 Network Architecture 2002f 15 2004/1/9 Fog Screen Near-eye • エアカーテンの間に濃い霧のスクリーンを作りだ し、そこに映像を投影 • 空気の層で守られているので画像の乱れが少な い、通り抜け可能 • • • • Network Architecture 2002f Network Architecture 2002f 16 親指の爪サイズの小型ディスプレイ 432x320の解像度 24bit full color デジタルカメラやヘッドマウントディスプレイなど の組み込み機器として 出典 Displaytech http://www.displaytech.com 出典 FogScreen http://www.fogscreen.com 2004/1/9 14 17 2004/1/9 Network Architecture 2002f 18 3 3Dディスプレイ 火星探査機「スピリット」 • メガネ不要の3Dディスプレイ • 眼の錯覚を利用して実際にそこにないものを3D 映像としてみせる技術 • ディスプレイを見る位置を変えると様々な角度か ら3D映像を見ることができる • NASAの火星探査機スピリットが日本時間1月4日 午後1時35分に火星へ着陸 • 周波数帯の違う4つのアンテナを使って地球や火 星軌道衛星と通信 • 探査機⇔地球 – 350bps∼12kbps • 探査機⇔軌道衛星 スピリット – 約128kbps 出典 ニューヨーク大学先端技術センター http://cat.nyu.edu 2004/1/9 Network Architecture 2002f • 計画の進行に合わせて遠隔からプログラムの アップデートを行う 出典 19 2004/1/9 Network Architecture 2002f NASA 20 http://marsrovers.jpl.nasa.gov パトロールロボ アフガン・エクスプローラー • 米アクティブメディア・ロボティクスが開発。 • 無線LANを搭載。インターネット経由で操作可能。 • 不審者に警告を発したり、ガス探知・温度センス による異常の発見も可能。 • 米マサチューセッツ工科大学メディアラボに属す る「コンピューティング・カルチャー・グループ」が 開発。 • 生身の人間が行けないような危険な場所にも踏 み込んでいけるジャーナリスト・ロボット • 衛星ネットワークを利用して、 遠隔操作。 出典: http://compcult.media.mit.edu/afghan_x/ 出典: http://www.activrobots.com/BldgPropty/patrolbot.html 2004/1/9 Network Architecture 2002f 21 2004/1/9 Network Architecture 2002f AIBO ERS-7 ISee Pet • 各種センサーを内臓 • ネットワーク経由で利用 可能な、カメラ&マイク付 フードサーバー – 赤外線距離センサー – 加速度センサー – 振動センサー – 静電タッチセンサー – あごセンサー – 肉球センサー • webを利用して、ペットの 状態を見たり、餌供給を 指示したり、呼びかけたり 出来る。 • ワイヤレスLANを搭載。インターネット経由で AIBOに操作コマンドをメール送れる (写真を撮る、メッセージを読ませる) 出典:http://www.sony.net/Products/aibo/index.html 2004/1/9 Network Architecture 2002f 22 出典: http://www.aostech.co.jp/wnt/iSeePet_s/product.html 23 2004/1/9 Network Architecture 2002f 24 4 インターネット: 個別の通信技術に依存しない情報社会作り Society ネットワークを変えるテクノロジ Internet Technology CATV Cable Modem Wireless 2004/1/9 Network Architecture 2002f 25 2004/1/9 Satelite ATM ISDN Communication Technology Network Architecture 2002f POF: Plastic Optical Fiber GI型ポリマー光ファイバー • 10Gbps • 銅線より丈夫 • Graded Index Plastic Optical Fiber • 屈折率分布型 26 – 石英系光ファイバの伝送速度を凌ぐ – 数Gbit-数百mを可能とする – 温度 –40℃ ∼ 80℃ – 半径20mmに曲げても転送に影響無し – 半径 1mmに曲げても傷つかない • モードカップリングが存在しない • 小池 康博 教授 • 安価で軽い 2004/1/9 Optical Fiber Copper Cable WDM/SDH – 慶応大学・理工学部・物理情報工学科 Network Architecture 2002f 27 使いみち 2004/1/9 Network Architecture 2002f 28 Network Architecture 2002f 30 使いみち • 通信媒体(ネットワークケーブル) – コア・クラッド • 導光体(ディスプレイバックライト) • 光増幅器 • コンタクトレンズ 2004/1/9 Network Architecture 2002f 29 2004/1/9 5 (1) (1) 超高速フォトニックネットワーク技術 超高速フォトニックネットワーク技術 光ルータ −その1 −その1 全体像− 全体像− • SOAG: Semiconductor Optical Amplifier Gate、 半導体光アンプゲート • ナノ秒クラスの高速切替時間 • 信号光増幅作用 現在の光通信 フォトニックネットワーク 通信網の中継点や分岐点等において、電 気信号に変換して処理。 通信網の端から端まで全てにおいて、情報 を電気を介さず光のままで伝送。 光信号 電気信号 光信号 光信号 超高速化 光ファイバ 光→電気変換 電気→光変換 光処理…光速で伝送・処理を行うため、数Tbps以上も可能。 電気的処理…半導体など電子デバイス内での電子の移動速度に 限界があるため、40Gbps程度が限界。 フォトニックネットワークの構成に必要な主要技術 • NEC corporation (1)超高密度WDM(波長分割多重)技術 (1)超高密度WDM(波長分割多重)技術 研究開発目標: 研究開発目標: 10Tbps級の 級の 2005年までに 2005年までに 超高速インターネットを実現 超高速インターネットを実現 (2)超高速TDM(光時分割多重)技術 (2)超高速TDM(光時分割多重)技術 (3)光ルータ技術 (3)光ルータ技術 2004/1/9 Network Architecture 2002f フォトニックネットワーク(Photonic network):端末から端末までの間の中継、増幅、交換、処理など全てのプロセスを光信号のままで行うネットワークで、全光化ネット ワークともいう。現在の光ファイバー通信が「光通信」と呼ばれてきたため、これとの混同を避けるため「フォトニックネットワーク」と呼ばれる。 WDM:Wavelength Division Multiplexing 2004/1/9 Network Architecture 2002f 32 TDM:Time Division Multiplexing 31 7 (1) (1) 超高速フォトニックネットワーク技術 超高速フォトニックネットワーク技術 (1) (1) 超高速フォトニックネットワーク技術 超高速フォトニックネットワーク技術 −その3 −その3 超高速光ルータ技術− 超高速光ルータ技術− −その2 −その2 超高速バックボーン技術− 超高速バックボーン技術− 現在のルータ 現在の光通信 光→電気変換 (処理速度:数Gbps程度) 10Gbps 電気→光変換 光ファイバ デジタル信号 経路1 1波長のみ 10 10Gbps/光ファイバ Gbps/光ファイバ 011010 011010 データ 経路2 ヘッダー 光ファイバ (0、1のデジタル信号を光の点滅に変換) :IPパケット 電気スイッチ…電気信号で経路選択(低速) 光ルータ 光ルータ A.超高速TDM(時分割多重)通信 A.超高速TDM(時分割多重)通信 B.超高密度WDM(波長分割多重)通信 B.超高密度WDM(波長分割多重)通信 いくつものチャンネルの信号を、信号のパルス幅を極めて短くして1つの 波長に多重して送る。 10Gbps 光の波の重ね合わせ(合波) 10Gbps ch. 1 ch. 2 ch. 2 波長1 波長2 波長3 ch. 3 波長m n=16 10 10Gbps Gbps × × nn(=16) (=16)ch. ch. = = × × 64 64波 波 = = 入力 ① 光スイッチ…光信号のまま経路選択(高速) ch. m ② ③ ④ ① 極小ミラー この位置で反射 コイル ③ 1000波を波長分割多重すると 10Tbpsを実現 m=1000 10 10Tbps/光ファイバ Tbps/光ファイバ 技術課題: 10 10Gbps Gbps × × 1000 1000波 波 = = 電圧OFF 2005年に 2005年に10Tbps 10Tbpsを実現 を実現 等 超広帯域光増幅技術、可変波長変換アレー技術 Network Architecture 2002f 伝送速度 伝送速度 等 電圧ON (鏡の位置が上昇 (鏡の位置が下降 して光を反射。) して光を透過。) ④ (上から見た図) 10 10Tbps/光ファイバ Tbps/光ファイバ 極小ミラーの動作原理 (横から見た図) 技術課題: 極小ミラー制御技術、低損失化技術 等 技術課題: 極短パルス発生技術、超高密度光キャリア発生技術 2004/1/9 極小の鏡の位置を変化させ、光信号の 反射の向きを変えることにより制御を行う。 経路2 ② 160 160Gbps/波 Gbps/波 さらに、64波を波長分割多重すると、 10Tbpsを実現 160 160Gbps/波 Gbps/波 経路1 光の波の分解(分波) 光ファイバ 16ch.を時分割多重すると、 160Gbpsを実現 ch. n (例)極小ミラー式: 出力 ch. 1 ch. 3 光スイッチ 光ファイバ いくつものチャンネルの信号を別々の波長に乗せて1本のファイバを通す。 33 8 参考資料2 2004/1/9 Network Architecture 2002f 34 9 無線技術: ユービキタス時代への期待 伝送速度とは: 通信回線において、1秒当たりに送ることができるデジタル信号(0 又は1)の量。単位はビット/秒(bps)で、1秒間に0又は1の信号1個 を送る速度を1ビット/秒(bps)という。 伝送速度とダウンロード時間 アクセス系 バックボーン 回線 ISDN (電話回線) ADSL FTTH 伝送速度 64kbps 26Mbps 100Mbps 携帯電話 (PDC/CDMA ) ギガビット級 テラビット級 ペタビット級 ネットワーク ネットワーク ネットワーク 1Gbps 1Tbps 音楽(1曲) MP3(約5分) 約4.8Mbyte 約10分 約1.5秒 約0.4秒 − − − 音楽(アルバム) CD(約74分) 約680Mbyte 約23時間 約3分37秒 約54秒 約5.4秒 − − 映画(DVD) MPEG2(2時間) 約3.6Gbyte 約125時間 約18分28秒 約4分48秒 約28.8秒 約0.03秒 − ハイビジョン 映像(1時間) 13Gbyte 約20日 約66分40秒 約17分20秒 約1分44秒 約0.1秒 0.00001秒 FM放送 Network Architecture 2002f 無線LAN AMラジオ TV放送 526.5kHz1606.5kHz 90MHz-108MHz 170MH-222MHz 470MHz-770MHz 2400-2483.5MHz 2655-2690MHz 21 2004/1/9 300MHz 2000.8~ 156M~1Gbps 22.0-22.4GHz 25.25-27.0GHz 38.0-38.5GHz 39.0-39.5GHz 1998.12~ 10M~155Mbps 2Mbps~11Mbps UHF 35 54.25-66.0GHz 加入者系無線 アクセスシステム 1999.10~ UHF VHF (注) k(キロ)は1000倍(103)、M(メガ)は100万倍(106)、G(ギガ)は10億倍(109)、 T(テラ)は1兆倍(1012)、P(ペタ)は1000兆倍(1015) 2004/1/9 携帯電話(PDC) 1429MHz-1453MHz 1477MHz-1501MHz 76Mz90MHz ミリ波伝送システム (MMAC) 携帯電話(IMT-2000) 1885MHz-2200MHz の一部 810MHz940MHz の一部 1Pbps EHF (milli-wave) SHF (microwave) 1GHz 3GHz2002f Network Architecture 30GHz 300GHz 36 6 2.4GHz帯 無線LAN • IEEE802.11 – IEEE802.11a アマチュア無線 • 使用帯域5GHz帯最大54Mbpsに対応するがIEEE802.11bとは互換性がない。 – IEEE802.11b MSS移動衛星業務 • 使用帯域2.4GHz帯もっとも普及している規格。最大11Mbps。 移動体識別システム – IEEE802.11g • 使用帯域2.4GHz帯最大54Mbpsに対応する。IEEE802.11bと互換性をもつ。 – IEEE802.11n bluetooth VICS 無線LAN • 100Mbps以上を実現。策定準備中。 • インフラストラクチャモードとアドホックモード – インフラストラクチャモード 無線LAN • 無線基地局(アクセスポイント)に複数の端末が接続することで通信するモード – アドホックモード • 互いの電波到達範囲内に存在するノード同士がP2Pで通信するモード ISM バンド 2004/1/9 2400 Network Architecture 2002f 2500 37 インフラストラクチャモード 無線基地局A 2004/1/9 2004/1/9 Network Architecture 2002f 38 Network Architecture 2002f 40 アドホックモード 無線基地局B Network Architecture 2002f 39 2004/1/9 アドホックネットワーク Mobile IP Phone • 個々のノードの無線電波範囲は限られる • その場に集まったノードが協力して、バケツリ レー形式(マルチホップ)でデータを転送 • これによって、直接電波が届かないノードにも、 データを送り届けることができる • 802.11bで接続するIP電話 – Symbol • http://www.symbol.com • NetVisionPhone – Cisco • http://www.cisco.com • Wireless IP Phone 7920 パケットが 直接届かない 2004/1/9 間にいるノードが 中継する Network Architecture 2002f 41 2004/1/9 Network Architecture 2002f 42 7 Bluetooth Bluetoothによるネットワーク Master • Bluetoothとは – Ericsson社、IBM社、Intel社、Nokia社、東芝の5社が中心となっ て提唱している携帯情報機器向けの近距離無線の通信規格 – ノートPCやPDA、携帯電話から、ヘッドフォンやゲームのコント ローラまで様々な機器に搭載することが可能 – 2.4GHz帯のISMバンドを使用し、データ伝送レートは下り 721kbps、上り57.6kbpsの1Mbps Master Slave Master • Bluetoothによるネットワーク – 通信範囲内の最初のデバイスが「マスタ」として機能し、その 後からマスタへのリンクを確立したデバイスが「スレーブ」とし て参加するという形でピコネットを形成 – 最大7台までのBluetoothデバイスが参加できる – マスタは他のピコネットのスレーブになることが可能なため、ピ コネット同士をデイジーチェーン(数珠繋ぎ)接続した「スタッカ ネット」を構築することも可能 2004/1/9 Network Architecture 2002f 43 Slave Slave Master Slave Slave Slave Slave Slave 単純なピコネット 2004/1/9 Slave Slave Slave 複数のピコネットで構成されたスカッタネット Network Architecture 2002f 44 人・モノの情報を取り扱う • RFID – Radio Frequency IDentification – 無線による個体認識技術 ネットワークと融合するデバイス ∼リアルスペース上の全ての情報をネットワーク化∼ 2004/1/9 Network Architecture 2002f 45 2004/1/9 Network Architecture 2002f RFID Tagの概要 RFID vs. Barcode • Passive(受動) • バーコード – 手法:Modulated Backscatter – リーダからの要請に応じてデータを送信 46 – “目に見える線”をリーダを近接させて、読み取ること により、IDや情報を取得 • RFIDの利点 • Active(能動) – “目に見える線”が不要 – 箱などの障害物があっても読み取り可能 – IDやデータの読み書きが自由に行える – 手法:Transmitters or Transponders – タグが送信機器を持ち、データを送信 4 907652 134014 F127.C23.DF1B.177CC 2004/1/9 Network Architecture 2002f 47 2004/1/9 Network Architecture 2002f 48 8 つまり、どんなものの情報も自由に知り、使えるようになる タグのついた商品 • RFIDは電波で情報を発信す る – 湯飲みの温度がわかる – 牛乳の賞味期限がわかる RF-ID MYCOM PC WEB http://pcweb.mycom.co.jp/news/2 001/07/05/22.html • プライバシやセキュリティ – 便利になるのはいいけど、 – なんでもわかっちゃいやだ! IC card コークのペットボトルだけでな く、パレットにもタグが付けら れている Feed grain Humberger Cow Meat RF-ID tag and reader 2004/1/9 Network Architecture 2002f 49 2004/1/9 Network Architecture 2002f 我々を取り巻く環境をネットワーク化 MOTE • センサノード • • • • • – センサとネットワークをつなぐ小さなコンピュータ • 役割 – 様々なセンサから取得される情報をデジタル化 • 温度、光、赤外線などなど CPU 7.4MHz データメモリー 512KB Tiny OS 無線周波数 315MHz 10bit A/D Converter – センサから取得した情報をネットワーク越しに提供 50 出典 シリコンセンシングシステムジャパン http://www.spp.co.jp/sssj/motemica.html • 各種センサーを基盤に取り付けることが可能 • 自動中継機能により自律的にネットワークを構成 • 加速度センサーと組み合わせて無人ヘリの運行 制御などに利用 2004/1/9 Network Architecture 2002f 51 Smart Dust 52 これ 出典 カリフォルニア大学バークレー校 http://robotics.eecs.berkeley.edu/~pister/SmartDust/ Network Architecture 2002f 53 2004/1/9 光センサー 温度センサー シャッターの開閉などと連携 重量センサー シャッターの開閉などと連携 加速度センサー ナビゲーションシステムなどと 連携 Network Architecture 2002f 空調などと連携 湿度センサー 空調などと連携 乾燥・湿潤機などの設定 赤外線センサー 防犯システムなどと連携 ネットワーク上の機器やアプリケーション U.C.Berkleyで開発 Smart Dust → 賢いチリ 体積は約100立方ミリメートル その中に通信装置、センサ、メモリ、電池を搭載 太陽光や振動などから動力を得る ビルの壁に埋め込んで光と温度を感知 無駄なエネルギー消費の節約に 2004/1/9 Network Architecture 2002f センサーノードとネットワーク ネットワーク上の機器やアプリケーション • • • • • • • 2004/1/9 54 9 モニタリング 呼吸・心拍センサー • 人間の日常的に行うような動作をセンシングして、そこ から得られる情報を蓄積 • →普段からの健康管理と体調変化の事前検知 • 座布団に座った状態で 空気 チューブに伝わる振動を感知 – 呼吸、心拍、いびき etc… 体重計 体脂肪計 • センサデバイス開発 呼吸の波形 1分間に21.1回の呼吸 心拍の波形 1分間に78.5回の心拍 – 法政大学 渡辺教授による • 遠隔医療などにも 血圧計 歩数計 出典 TANITA Health Planet http://www.tanita.co.jp/products/planet/index.html 2004/1/9 Network Architecture 2002f 55 センサノード (WWWサーバ) センサデバイス (空気圧変動検出) 空気チューブ 2004/1/9 Network Architecture 2002f 56 エアロバイク • 運動時の心拍数や消費カロリーなどを取得 • 運動履歴や負荷の大きさによる体力の可視化 • 専門家との連携による遠隔コーチング – より効率的な運動が可能に これからのネットワーク 脈拍データ 負荷データ 脈拍と負荷のグラフ 2004/1/9 Network Architecture 2002f 57 2004/1/9 Network Architecture 2002f 58 とくかく全てが繋がる IPv6の必要性 • デバイス • インターネットは、既存のIPv4ネットワークでは対 応できない規模に発展しようとしている – ネットワークを通じて操作 – 各デバイス間の連携 – 新しいデバイスは、新しいコミュニケーションを作る – センサ、家電、デバイス、PC、商品、 – 全てにアドレスが必要 • 放送 • IPv6 – インターネット内の放送はもちろん – 放送の基盤技術もインターネットに – 潤沢なアドレス資源 • なんでもつなげるネットワーク • End-to-Endモデルへの再帰 • コミュニケーション – 電話は今やインターネットの一部 – 先進的な機能 • システム • 移動してもシームレスな通信 • Plug and Play – 流通、在庫管理、健康管理、医療、エンターテイメント 2004/1/9 Network Architecture 2002f 59 2004/1/9 Network Architecture 2002f 60 10 目指すところは。。。 何でもつながる情報の空間 Geographical Location Peer to Peer Sharing Contents Repository 創造性と自由! Time for new applications and biz models Global Rendezvous Space by DNS ISPs and IXes Fiber Optics IPv6 Address/Routing Space ASDL Data Center 移動体通信網 CATV 地上波デジタル IPv6 Space 移動中 通信 認証 セキュリティ End‐to‐End 通信 2004/1/9 IP 電話 双方向リアル タイム画像通信 ホーム ルータ ストリーム 無線 LAN 高速 ルーティング リモート アクセス Network配信 Architecture 2002f PSTN Wiless Dark Fiber Power Line ‥‥ ‥‥ 地上波ディジタル 放送との融合 異環境接続確認 NWトラヒック状況 ストリーミング等 61 2004/1/9 Network Architecture 2002f 62 課題「サイボーグと高齢化社会」 • 人間が高齢化すると視力、聴力、体力、感覚などの機能が変化し ます。現在でもこのような変化に対応するさまざまなテクノロジが あります。 • 現在は、デジタルテクノロジ、新しいデバイス、そして、それらが相 互にコミュニケーション可能なインターネットを前提にできます。 • これからの社会は、1)人間を支援するテクノロジ、と2)私達の生 きる環境、を大きく変化させ、この高齢化社会に備えることになり ます。 • この1)と2)が具体的にどのような役割を担うべきかを: 最終課題 A) 明確なシナリオを記述して、新しいシステムを提案する。 B) そのシステムの構造(アーキテクチャ)を図で示す。 C) そのシステムが発展するための課題を明記する。 D) その課題の解決の方法を議論する。 というかたちでレポートとしてまとめなさい。 2004/1/9 Network Architecture 2002f 63 2004/1/9 Network Architecture 2002f 64 Network Architecture 2002f 66 課題の提出について • 〆切は1月17日 • SOIの課題提出システムを利用のこと • おしまい • 補足 – 分量は特に問わないが、出題に対して簡潔・明快に まとめられていることが望まれる。 目安としては図を含めA4で3頁前後。 – 参考にした文献はきちんと明記すること。 2004/1/9 Network Architecture 2002f 65 2004/1/9 11