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二国間交流事業 共同研究報告書
(様式4-1) 二国間交流事業 共同研究報告書 平成26年4月10日 独立行政法人日本学術振興会理事長 殿 共同研究代表者所属・部局 駒澤大学・法学部 (ふりがな) なかの 職・氏 名 1. 事 業 名 相手国( フランス 2. 研 究 課 題 名 )との共同研究 ゆうじ 教授・中野裕二 振興会対応機関( ANR ) 地域における外国人支援と排除に関する日仏比較研究 3. 全 採 用 期 間 平成 23 年 9 月 1 日 ~ 平成 26 年 3 月 31 日 ( 2 年 7 ヶ月) 4. 経 費 総 額 (1)本事業により執行した研究経費総額 7,337,119 円 初年度経費 2,417,170 円、 2年度経費 2,500,000 円、 3年度経費 2,417,989 円 (2)本事業経費以外の国内における研究経費総額 300 千円 5.研究組織 (1)日本側参加者(代表者は除く) 氏 名 所 園山大祐 大阪大学・准教授 森千香子 一橋大学・准教授 浪岡新太郎 明治学院大学・准教授 鈴木美奈子 一橋大学・大学院生 属・職 名 (2)相手国側研究代表者 所属・職名・氏名 フランス国立在外共同研究所 UMIFRE19・研究員・ティエリー・リボー (3)相手国参加者(代表者は除く) 氏 名 所 属・職 名 マルク・アンベール レンヌ第一大学・教授 エレンヌ・ルバイユ フランス国立在外共同研究所 UMIFRE19・研究員 ミッシェル・ルノー レンヌ第一大学・准教授 フロランス・ジャニ=カトリス リール第一大学・准教授 -1- 6.研究実績概要(全期間を通じた研究の目的・研究計画の実施状況・成果等の概要を簡潔に記載してくださ い。) 【研究の目的】 本研究は、日本とフランスにおける移民・外国人住民が生活する「地域」に注目し、諸分野で行われてき た様々な支援を再検討するとともに、これらの支援にもかかわらず、社会的紐帯(lien social)の変容などに伴 って新たに生まれるようになった排除(exclusion)の問題を明らかにし、このような問題に対して地域でどの ような取り組みが行われ、またどのような課題を抱えているのかについて、経験的かつ理論的に明らかにし ようとするものであった。具体的には、(ア)移民・外国人の住む「地域」で社会的紐帯がどのような理由によ り、どのように変容しつつあるのか、その変容に伴ってどのような排除が起きているのか、また、そのメカ ニズムは何か、(イ)外国人住民の多様化に伴いどのような新しいニーズが生まれているのかを明らかにするこ とである。そして、(ウ)こうした変化を前提として、各地域では排除を生まない取り組みがどのように実践あ るいは模索されているのか、そこにはどのような問題があるのかを明らかにし、そのうえで、(エ)排除を生ま ない概念や理論はいかに構築可能かを模索していくことである。 【研究計画の実施状況】 平成 23 年度の研究計画は、(1)先行研究の検討、(2)フランスでの現地調査、(3)研究会の立ち上げ、(4) ワークショップの開催を柱としていた。この計画に沿って、(1)フランス側メンバーと連絡を取りながら先行 研究の検討を進め、(3)3 頁「7.派遣・受入実績」のとおり調査を行い、(4)平成 24 年 1 月に「移民の参加と 排除に関する日仏研究会」を立ち上げた(第 1 回研究会開催)。そして、(4)平成 24 年 3 月 20 日~22 日の日 程で、フランス側メンバーの参加のもとワークショップを開催した(研究進捗状況報告会、荒川区役所訪問 等)。なお、研究活動の実績については、共同研究ホームページを立ち上げ公開している。ホームページにつ いては、次の URL を参照されたい。http://educational-policy.hus.osaka-u.ac.jp/chorus/index.html 平成 24 年度の研究計画は、(1)研究会の開催、(2)ワークショップでの研究発表、(3)フランスでの現地調 査実施を柱としていた。この計画に沿って、(1)研究会については、4 月に第 2 回(大阪大学) 、6 月に第 3 回 (日仏会館) 、12 月に第 4 回(一橋大学)を開催した(報告者・内容についてはホームページ参照)。また、 (2)平成 25 年 3 月 18 日~22 日にレンヌ、リール、パリでフランス側メンバーとワークショップを開催した。 その際、リール大学にて森千香子がパリ郊外再開発政策にみる排除について、パリ政治学院にて中野裕二が 日本の外国人の政治参加、鈴木美奈子が日本の難民政策について研究発表を行った。さらに、(3)現地調査に ついては、3 頁「7.派遣・受入実績」のとおりである。 平成 25 年度の研究計画は、(1)定期研究会の開催、(2)フランスでの現地調査、(3)研究成果公表のための シンポジウム開催を柱としていた。この計画に沿って、(1)研究会については、5 月に第 5 回(大阪大学) 、7 月に第 6 回(明治学院大学)、9 月に第 7 回(明治学院大学)、11 月に第 8 回(駒澤大学) 、12 月に第 9 回(駒 澤大学)、2 月に第 10 回(大阪大学)を開催した(報告者・内容についてはホームページ参照)。なお、研究 会の開催時期と会場は会場確保、報告者の準備状況を理由として実施計画と異なっている。また、(2)現地調 査については、3 頁「7.派遣・受入実績」のとおりである。なお、調査時期については、各メンバーの他研 究費による調査とのかね合いを理由として実施計画と異なっている。浪岡は、後述の 3 月 1 日シンポジウム の成果を踏まえ、計画中の図書出版に向けた追加の調査のために、実施計画と時期が異なっている。さらに、 (3)2 年 7 ヶ月の研究期間の総括として、平成 26 年 3 月 1 日に日仏全てのメンバーの参加のもと日仏会館に て「いま、どのように「排外主義」とたたかうか-現代フランスにおける排除、差別、参加-」をテーマと したシンポジウムを開催した。 -2-