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附属演習林 - 鹿児島大学農学部

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附属演習林 - 鹿児島大学農学部
鹿 児 島 大 学 農 学 部
附
属
演
習
自己評価報告書
平成24年 9月
林
目
次
第1章
附属演習林の現況及び特徴・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
第2章
附属演習林の使命,理念,目的・・・・・・・・・・・・・・・
1
第3章
附属演習林の組織・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3
第4章
附属演習林における教育・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4
第5章
附属演習林における研究・・・・・・・・・・・・・・・・・・
8
第6章
附属演習林の社会貢献・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11
第7章
附属演習林の施設・設備・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16
第8章
附属演習林の管理・運営・・・・・・・・・・・・・・・・・・
18
第9章
附属演習林の財務・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
23
第 10 章
附属演習林の将来構想・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
24
演習林規則・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
鹿児島大学農学部附属演習林長及び動物病院長選考規則・・・・
鹿児島大学農学部附属演習林生産品取扱内規・・・・・・・・・
26
29
30
巻末資料
第1章
附属演習林の現況及び特徴
鹿児島大学農学部附属演習林は、農学部の前身である国立鹿児島高等農林学校の 1909
年 12 月に高隈演習林及び佐多演習林が設置され、1949 年の学制改革を経て鹿児島大学農
学部附属施設となり現在に至っている。両演習林の他に学内苗畑、唐湊林園、桜島溶岩実
験場、垂水実験地の付属地を保有管理している。
高隈演習林は、大隅半島の北部、桜島東方に位置する南北に長く伸びた一団地であり、
面積は 3,060.86 ha である。標高 100m~885mで、標高 500mを越えるところが半分を占
め、急傾斜地も多い。地質は、中世代の四万十層、新生代の花崗岩及び溶結凝灰岩が分布
し、地域全体に火山灰土及び降下軽石が堆積している。年平均気温は 14~15℃、年平均降
雨量は 2,800mm 程度で、特に霧が多く湿度が高いことが特徴である。現在、高隈演習林に
は 1,512 ha の人工林と 1,470 ha の天然林がある。人工林の大部分はスギ・ヒノキ・アカ
マツ・クロマツなどで良好な生育を示しているが、一部では適地の選択を誤った所など成
績不良な林分も見られる。天然林の大部分は広葉樹林で学術参考林や保護林を除けば萌芽
による二次林で占められている。
佐多演習林は、高隈演習林から南へ直線で約 50 km の大隈半島南端、肝属郡南大隅町(旧
佐多町)に位置し、霧島・屋久国立公園第 2 種特別地域内にある。面積は 299 ha で、標高
は最高点で 212 m、東側、西側及び南側一部が海に面し、複雑な地形を呈している。基岩
は推積岩(砂岩及びシルト岩)で土壌は浅い。年平均気温 19℃、年平均降雨量は 1,500 mm
程度で、海沿いのため、風の影響を強く受けている。当初はクロマツと常緑広葉樹の点在
する原野であったが、亜熱帯有用植物等の栽培を経て、現在では亜熱帯樹種を含む暖帯南
部特有の林相になっている。
学内苗畑は、郡元キャンパス北側の一角を占め、緻密な実験観測を必要とする研究試験
に必須の場を提供している。林木の育苗、育種、苗害虫の防除など、主に造林学および育
種保護学に関する研究教育によく利用されている。
唐湊林園は、農学部の西方 2.5 km に位置し、林木育種及び樹芸試験を行うための実験
圃場としての役割を果たしている。
桜島溶岩実験場は、桜島の南西海岸にある溶岩台地で、1914 年の桜島大爆発により以前
は海であったところが溶岩台地となったところである。この実験場は、超長期的視点から
不毛の新生溶岩台地が森林化していく過程を観察していく岩石地であり、現在はクロマツ、
イタドリ等がまばらに点在する程度の植生が進行中である。
垂水実験地は、垂水市街地近くの本城川沿いにある。ここは昭和 34 年から昭和 60 年ま
で高隈演習林の貯木・販売を行う貯木場として利用されていたが、販売事務の簡素化のた
め委託販売方式に切り替えたため、その貯木場としての役目を終えた。その後は、イヌマ
キ・アメリカフウ・イジュ等の造園用樹種を展示し、学生実習等に利用している。
第2章
附属演習林の使命・理念・目的
演習林は農学部の林学に関する教育研究施設として、大学設置基準により、全国 27 大
学に設置されている。鹿児島大学演習林は全国でも有数の歴史(開山 101 年)と規模(面
-1-
積は 27 大学中 5 番目)を持つ演習林として、旧制高等農林学校時代から林学教育・研究の
場として活用されてきた。さらに、木材価格が高かった時代には、演習林での林業生産は
大学の収入にも大きく貢献しており、演習林は歴史的には大学の資産としての役割も果た
してきた。
この 20~30 年の間に、全国の大学で林学科という名称が無くなり、木材価格の低迷とと
もに産業としての林業を柱とした林学教育は衰退してきた。代わりに森林の生態、環境保
全、水土保全など、森林の持つ公益的機能を重視した、いわゆる「森林科学」の教育研究
が中心となり、それに呼応するように、演習林の経営もかつての大規模生産-造林事業が
次第に縮小されていった。
また、大規模な面積を有する演習林の利用拡大や大学の社会貢献の重要性等が問われる
中、この 10 年の間には、子どもたちや市民を対象とした体験学習の場として、森林環境教
育プログラムを提供するようになった。学内においても、共通教育や森林科学以外の他学
科、他学部を対象とした授業など、林学の専門教育以外の全学的な利用が盛んに行われる
ようになってきた。さらに、全国的に衰退してきた林学教育の中で、これから迎える国産
材時代に備えた新たな林業技術者養成を行うべく、鹿児島大学が 2007 年より全国に先駆け
て社会人を対象とした「林業生産専門技術者養成プログラム」を実施するようになった。
以上のように、鹿児島大学演習林の使命・目的は、設置当時と比べて時代とともに社会
的なニーズに対応しながら変化してきている。演習林の管理運営を考える上での基本的な
理念について、現管理計画(2006~2015)では以下のようにしている。
①高隈演習林の資源を最大限に活用
高隈演習林は大隅半島に 3000 ヘクタールの広大な面積を持ち,南九州に残された貴重な
自然植生である照葉樹二次林,演習林創設当時から積極的に導入されたヤクスギおよびケ
ヤキの人工林,さらに鹿児島特有の火山噴出物地域で涵養される豊富で良質の地下水等,
森林と自然環境に関する多くの貴重な資源を有している。さらに,森林に対するこれまで
の人為記録の蓄積や,さまざまな長期的試験地の存在等,フィールド科学の教育・研究の
場としての価値は計り知れない。この高隈演習林の貴重な資源を,かけがえのない大学の
財産として最大限に活用し,そのことを全学的に,そして社会へアピールする。
②全学の教育研究のためのフィールド
森林をとりまく社会的関心は,森林科学(農学部)の範囲を大きく超えている。地球環
境問題を広範に扱う環境科学分野,人間社会と森林や動植物との共存を扱う社会科学的分
野や環境教育分野,野外教育分野など,学部・学科の枠を越えた広範な関心の対象となっ
ており、さまざまな分野の教育研究のフィールドとして,演習林は活用される。
③地域社会に大きく貢献
大学の使命は教育・研究と社会貢献である。演習林には,貴重な資源を生かしたさまざ
まな社会貢献が求められている。森林と環境問題に関する市民の関心は高く,また学校教
育でも森林・自然体験のプログラムが求められている。また,地域の見本となる先端的林
業技術の普及,地域の事業体・研究機関との共同研究等も求められている。地域住民やボ
ランティア等とともに持続可能な社会づくりへの貢献も求められている。これらの地域社
会への貢献は演習林の大きな使命である。
④森林科学の教育研究
-2-
演習林は森林科学(林学)のための教育研究施設として設立されている。利用範囲が拡
大しても,森林科学の専門教育と研究のフィールドという位置づけは変わらない。これま
でにも増して,森林科学に関する実習の場,研究の場としての役割を果たしていく。
第3章
附属演習林の組織
演習林の現在の組織は、演習林会議と演習林運営委員会を設置し、演習林長を委員長と
して、演習林管理運営の両輪と位置づけている。また、演習林長を補佐する次長と主任を
配置しており、主任は高隈演習林に配置されている。管理運営の主たる組織は高隈演習林
にあり、事務職員 1 名(事務係長)と技術職員 5 名及び事務補佐員と技能補佐員が1名ず
ついる。また、演習林本部(学内)には専任教員(演習林長または次長)1 名と事務補佐
員1名がいる。林長の任期は1期2年で演習林の業務を掌理し、管理運営全般を統括する
と共に森林・林業に関連する実習教育及び試験・研究に関してその遂行の任に当たる。演
習林次長は、演習林長を補佐し、演習林の業務を処理し演習林長に事故のあるときはその
職務を代行する。演習林主任は、演習林長及び演習林次長の指示に従い、所属職員を統括
し業務の処理運営に当たる。また、技術職員は5人全員が高隈演習林に配置され、演習林
主任の指揮のもと教育実習及び試験研究の補助、育林及び生産業務、林道、境界の保守・
管理、地域貢献事業等に従事しており、技能補佐員はその補助をしている。事務係長及び
事務補佐員は、前述の諸々の業務が円滑に遂行できるように庶務、人事、会計等の事務全
般を担っている。下記に演習林が所掌する2つの会議について概略を記す。図 3.1 には演
習林の組織を、表 3.1 には演習林の職員構成を示す。
演習林会議
演習林会議は演習林における最高議決機関であり、演習林長を委員長とし、演習林次長、
演習林主任、生物環境学科 4 名(森林管理学講座2名、地域資源環境学講座1名、環境シ
ステム学または生産環境工学講座1名)、生物生産学科1名、生物資源化学科、獣医学科1
名および事務長の 11 名で構成される。演習林の管理運営、学生実習、教員人事、予算決算、
概算要求に関する事項を審議する。
演習林運営委員会
演習林運営委員会は、演習林長を委員長とし、演習林次長、演習林主任、森林管理学講
座および地域資源環境学講座教員、農学部事務長代理、演習林事務係長、技術総括の 14
名で構成される。演習林の経営、技術職員人事、予算決算、学生実習指導、試験研究、演
習林の生産品に関する事項を審議する。
演習林長
演習林次長
演習林本部
実験苗畑
演習林会議
唐湊林園
(主任)
高隈演習林
演習林運営委員会
桜島溶岩実験場
垂水実験地
図 3.1 演習林組織図
佐多演習林
-3-
表 3.1 職員の構成
(H24.4.1 現在)
区
分
教
授
准教授
特任講
事務職
技術職
師
員
員
非常勤
計
演習林本部
1
-
1
-
-
1
3
高隈演習林
-
1
-
1
5
2
9
計
1
1
1
1
5
3
12
第4章
附属演習林における教育
演習林は、森林・林業に関する実習施設として設置されており、旧制高等農林学校時代
から林学科(現森林科学コース)の専門教育における実習の場として利用されてきた。森
林科学コース(生物環境学科)の学生は、卒業までに 5~8 回程度の実習を行い、樹木、育
林、森林計測、砂防などさまざまな分野を学んでいる。また、近年では共通教育の授業や
他大学の実習等にも多く利用されるようになった。演習林での実習は、その大部分が夏季
及び春季休暇期間中に、演習林宿舎に宿泊して行われている。
表 4.1 は、演習林の実習利用者数を年度別に示した。また、表 4.2 は実習一覧を示して
いる。平成 16 年以降、実習参加学生数は増加傾向にある。
表 4.1 年度別実習利用者数と内訳
農学部
他学部
他大学
合計
学生
教員
学生
教員
学生
教員
学生
教員
合計
平成 16 年度
1028
101
126
10
129
6
1283
117
1400
平成 17 年度
1018
110
183
12
93
6
1378
128
1506
平成 18 年度
1189
97
133
21
150
6
1472
124
1596
平成 19 年度
1261
134
190
19
183
3
1634
156
1790
平成 20 年度
1183
117
266
15
117
6
1566
138
1704
平成 21 年度
1045
88
230
18
126
12
1401
118
1519
平成 22 年度
1116
82
236
11
195
12
1547
105
1652
平成 23 年度
1113
82
261
11
110
0
1484
93
1577
以下に、演習林の特徴ある実習例を紹介する。
暖帯林概論は、1979 年より岩手大学と本学の森林系コースの間で行われるようになった交
換実習である。これは岩手大学農学部と本学農学部が前身である旧制国立高等農林学校の姉
妹校の関係にあることから始まったもので,毎年岩手大学の学生(20~30 名程度)が鹿児島
大学演習林で鹿児島大学教員の指導による実習を行っている。この実習は、北国の学生に南
国の暖帯林を実地に体験させる(逆に鹿児島大学の学生には北国の温帯林を体験させる)こ
とにより、森林系の学生には大きな教育効果がある。
-4-
森林環境教育実習(旧森林教育入門講座)は、森林環境教育の指導者養成を目的とした授
業・実習で、小中学生を対象とした演習林での 2 泊 3 日のキャンプを学生が企画・運営する
表 4.2 年度別実習一覧
期 日
実
習
名
森林生態学実習
林産学実習
8/3~8/6
卒業論文
地域資源環境学特別研究
8/9~8/11 環境植物学実習
5/14~5/16 森林教育入門講座
8/14~8/18 野外教育実習(教育学部)
4/30
平
成 8/23~8/27 森林基礎講座
16 8/30~9/1 暖帯林概論
年 9/8~9/10 生物生産学特別実習(前期)
度
砂防学実習
9/15~9/22
地形測量実習
9/27~9/30 樹木実習(Ⅱ)
2/21~2/25 森林総合実習(Ⅱ)
森林計測学実習
生物生産学特別実習(後期)
森林生態学実習
林産学実習
8/2~8/5
卒業論文
地域資源環境学特別研究
8/9~8/11 環境植物学実習
2/28~3/4
3/8~3/10
5/13
平
成
17
年
度
5/13~5/15
6/17~6/18
7/9~7/10
8/15~8/19
8/29~9/2
9/5~9/7
8/23~8/25
森林教育入門講座
野外教育実習(教育学部)
森林基礎講座
暖帯林概論
生物生産学特別実習(前期)
9/14~9/21 砂防学実習地形測量実習
9/26~9/29 樹木実習(Ⅱ)
2/20~2/24 森林計測学実習
2/27~3/3
森林総合実習(Ⅱ)
生物生産学特別実習(後期)
森林生態学実習
林産学実習
8/1~8/4
卒業論文
地域資源環境学特別研究
8/2~8/4
自然体験入門講座
8/9~8/11 環境植物学実習
3/7~3/9
5/12
5/19~5/21
7/1
8/10~8/11
8/14~8/18
8/22~8/24
8/28~9/1
平
成
18
年
度 9/4~9/6
森林教育入門講座
野外教育実習(教育学部)
生物生産学特別実習(前期)
森林基礎講座
暖帯林概論
(高隈9/4~6・屋久島9/6~8)
砂防学実習
9/14~9/21
地形測量実習
9/26~9/29 樹木実習(Ⅱ)
2/19~2/23 森林総合実習(Ⅱ)
2/26~3/2
3/6~3/8
森林計測学実習
生物生産学特別実習(後期)
コ
ー
ス
森林管理学(必修)
地域資源環境学(必修)
木質資源利用学研究室
生物環境学専攻
南九州大学環境造園学部
森林管理学(選択)
地域資源環境学(選択)
生涯教育総合課程
共通教育
岩手大学農林環境科学
生物生産学科(必修)
地域資源環境学(必修)
森林管理学(選択)
森林管理学(必修)
地域資源環境学(必修)
森林管理学(必修)
地域資源環境学(必修)
森林管理学(必修)
生物生産学科(必修)
森林管理学(必修)
地域資源環境学(必修)
木質資源利用学研究室
生物環境学専攻
南九州大学環境造園学部
森林管理学(選択)
地域資源環境学(選択)
生涯教育総合課程
3
3
4
院
3
曽根晃一・畑 邦彦
延
学
生
24
服部芳明
104
4
108
馬田英隆・長谷川二郎(南九大)
45
6
51
3
井倉洋二・枚田邦宏・福満博隆
141 26 167
2
1
枚田邦宏・井倉洋二
馬田英隆・井倉洋二
井倉洋二
下川悦郎・地頭薗隆・寺本行芳
175 10 185
84 6 90
42 3 45
学年
3
2
2
2
1
3
3
4
院
3
担当教員
米田健・水永博巳
水永博巳・馬田英隆
井倉洋二
寺岡行雄
井倉洋二
曽根晃一・畑 邦彦
人 数
教
計
員
2 26
176 24 200
144
8
152
180 15 195
135 10 145
33 3 36
25 2 27
田中千秋・服部芳明
95
8
103
馬田英隆・長谷川二郎(南九大)
84
6
90
3
井倉洋二・枚田邦宏・福満博隆
169 40 209
2
1
枚田邦宏・井倉洋二
馬田英隆・井倉洋二
井倉洋二
150
93
39
3
下川悦郎・地頭薗隆・寺本行芳
136 24 160
2
米田健
152
4
156
2
寺岡行雄
160
5
165
2
馬田英隆・井倉洋二・館野隆之輔
215 15 230
1
3
3
4
院
井倉洋二
曽根晃一・畑 邦彦
60
27
6
2
66
29
田中千秋・服部芳明
96
8
104
3
福満博隆
馬田英隆・長谷川二郎(南九大)
39
66
9
9
48
75
3
井倉洋二・枚田邦宏・福満博隆
222 29 251
生物生産学科(必修)
共通教育
1
井倉洋二
枚田邦宏・井倉洋二
45
185
7
8
52
193
岩手大学農林環境科学
2
馬田英隆・井倉洋二
84
6
90
3
下川悦郎・地頭薗隆・寺本行芳
168 16 184
2
米田健・館野隆之輔
152
2
馬田英隆・井倉洋二・館野隆之輔
175 11 186
2
1
寺岡行雄
井倉洋二
165
48
共通教育
岩手大学農林環境科学
生物生産学科(必修)
地域資源環境学(必修)
森林管理学(必修)
森林管理学(必修)
地域資源環境学(必修)
森林管理学(必修)
森林管理学(必修)
地域資源環境学(必修)
生物生産学科(必修)
森林管理学(必修)
地域資源環境学(必修)
木質資源利用学研究室
共通教育
南九州大学環境造園学部
森林管理学(選択)
地域資源環境学(選択)
生涯教育総合課程
地域資源環境学(必修)
森林管理学(必修)
森林管理学(必修)
地域資源環境学(必修)
森林管理学(必修)
地域資源環境学(必修)
森林管理学(必修)
生物生産学科(必修)
-5-
9
6
3
8
5
6
159
99
42
160
170
54
4/14~4/15
4/28
5/11
5/13
6/10
7/31~8/3
平
成
19
年
度
森林計測学特論
森林経済学特論
森林計測学特論
森林生態学実習
森林管理学特論Ⅰ
森林管理学特論Ⅰ
林産学実習
卒業論文
地域資源環境学特別研究
自然体験活動入門講座
環境植物学実習および演習Ⅰ
森林教育入門講座
野外教育実習・調査(教育学部)
8/2~8/4
8/8~8/10
5/18~5/20
8/13~8/17
ほか8間
8/20~8/24 森林基礎講座
8/25~8/26 森林経済学特論
8/27~8/29
暖帯林概論
(高隈8/27~29・屋久島8/29~31)
生物生産学特別実習(前期)
砂防学実習(森林測量学実習)
地形測量学実習
樹木実習Ⅱ
製材および木材の乾燥について
森林計画学実習
森林総合実習Ⅱ
森林計測学実習
生物生産学特別実習(後期)
新2年生オリエンテーション
森林計測学特論
森林計測学特論
森林計画学特論
森林環境学特論
森林経済学特論
樹病学特論
自然体験活動入門講座
環境植物学実習
森林環境教育演習・実習
野外教育実習・調査(教育学部)
9/5~9/7
9/14~9/16
9/17~9/20
9/25~9/28
9/29~9/30
11/1
2/18~2/22
2/25~2/29
3/11~3/13
3/18~3/19
4/26~4/27
4/30
5/10~5/11
5/21~5/23
6/28~6/29
7/14
8/6~8/8
8/10~8/12
5/9~5/11
7/11~7/13
8/13~8/18
8/258/29
森・ひと・体験
平
成
暖帯林概論
20 9/1~9/3
(高隈9/1~3・屋久島9/3~5)
年
度 9/8~9/10 生物生産学特別実習(前期)
9/11~9/13 砂防学実習
9/14~9/16 地形測量学実習
9/24~9/27 樹木j実習Ⅱ
10/16
森林計画学実習
10/20
水文学特論
2/16~2/20 森林総合学実習Ⅱ
2月23日
農・食・命・環境フィールドワーク
2/23~2/27 森林計測学実習
3/3~3/5
生物生産学特別実習(後期)
3/12~3/13 森林科学コースオリエンテーション
大野ESD自然学校
4/18~4/19 森林計測学特論
5/15~5/17 森林環境教育演習
8/15~8/19 野外教育実習・調査
8/9~8/11 自然体験活動入門
照葉樹自然林およびスギ人工の森林
8/11~8/13 構造および森林植物の調査・観測
8/25~8/27 かごしまフィールドスクール
平
暖帯林概論2009
成 8/31~9/2
(高隈8/31~9/2・屋久島9/2~4)
21
年 9/7~9/111 森・ひと・体験
度 9/14~9/18 砂防学実習及び地形測量学実習
9/24~9/27 樹木実習Ⅱ
1/14
森林計画学実習
2/15~2/19 森林総合実習
2/22~2/26 森林計測学実習
2/24
農・食・命・環境フィールドワーク
3/1~3/2
林産学実習
3/10~3/11 森林科学コースオリエンテーション
大野ESD自然学校
再チャレンジ森番人
再チャレンジ森番人
森林管理学(必修)
再チャレンジ森番人
再チャレンジ森番人
地域資源環境学(必修)
木質資源利用学研究室
生物環境学専攻
共通教育
南九州大学環境造園学部
森林管理学(選択)
地域資源環境学(選択)
生涯教育総合課程
共通教育
再チャレンジ森番人
院1 寺岡行雄・枚田邦宏
院1
3
院1
院1
3
4
院1・2
8
4
12
寺岡行雄
曽根晃一・畑 邦彦
竹内郁夫
館野隆之輔
4
24
7
4
1
2
1
4
5
26
8
8
服部芳明
88
4
92
57
126
9
3
66
129
福満博隆
3・4 馬田英隆・長谷川二郎(南九大)
3
井倉洋二・枚田邦宏・福満博隆
枚田邦宏・井倉洋二
院1 枚田邦宏・寺岡行雄
237 31 268
140 14 154
22 6 28
岩手大学農林環境科学
2
馬田英隆・井倉洋二
57
6
63
生物生産学科(必修)
地域資源環境学(必修)
森林管理学(選択)
森林科学(必修)
再チャレンジ森番人
森林管理学
森林科学(必修)
森林科学(必修)
生物生産学科(必修)
森林科学
再チャレンジ森番人
森林管理学
再チャレンジ森番人
森林管理学・地域資源環境学
再チャレンジ森番人
再チャレンジ森番人
共通教育
南九州大学環境造園学部
森林科学(選択)
生涯教育総合課程
1
井倉洋二
45
6
51
3
下川悦郎・地頭薗隆・寺本行芳
112 21 133
2
院1
3
2
2
1
1
院1
院1
院1
院1
院1
院1
米田健・館野隆之輔
服部芳明
竹内郁男
馬田英隆・井倉洋二・館野隆之輔
寺岡行雄
井倉洋二
館野隆之輔
寺岡行雄
寺岡行雄
竹内郁雄
井倉洋二
枚田邦宏
畑邦彦
福満博隆
3・4 馬田英隆・長谷川二郎(南九大)
3
168 8 176
8
4 12
15 1 16
175 9 184
210 5 215
63 6 69
64 11 75
6
2
8
6
1
7
18 2 20
21 3 24
8
6 14
4
1
5
117 3 120
36 9 45
井倉洋二・枚田邦宏・福満博隆
132 30 162
井倉洋二
108
5
113
共通教育
岩手大学農学部
共生環境課程
生物生産学科
2
馬田英隆・井倉洋二
81
6
87
1
井倉洋二
69
6
75
森林科学(必修)
3
下川悦郎・地頭薗隆・寺本行芳
204 18 222
森林科学(必修)
森林科学(選択)
地域資源環境学
森林科学(必修)
共通教育
森林科学(必修)
生物生産学科
森林科学
共通教育
再チャレンジ森番人
森林科学(選択)
生涯教育総合課程
生涯学習課程教育総合課程
南九州大学環境造園学部
垂水市大野と鹿屋市やねだ
んに見る地域活性化への挑
戦
岩手大学農林環境科学
共生環境課程
共通教育
森林科学(必修)
森林科学(必修)
生物環境学科(必修)
森林科学(必修)
森林科学(必修)
共通教育
2
3
院1
2
米田健・舘野隆之輔
竹内郁雄
地頭薗隆
馬田英隆・井倉洋二・館野隆之輔
馬田英隆・井倉洋二
2
寺岡行雄
1
井倉洋二
1
寺岡行雄
井倉洋二・小栗有子・福満博隆
院1 寺岡行雄
3
3
2
1・2
3
院1
3
2
2
1・2
3・4・院2
森林科学
共通教育
1
-6-
164
12
4
190
11
225
51
72
27
6
8
1
1
9
2
5
6
9
5
2
172
13
5
199
13
230
57
81
32
8
井倉洋二・枚田邦宏・福満博隆
105 27 132
福満博隆
75
12
87
馬田英隆・長谷川二郎(南九大)
51
6
57
井倉洋二・高橋まり子・木根主税
48
9
57
馬田英隆・井倉洋二
48
6
54
井倉洋二
下川悦郎・地頭薗隆・寺本行芳
米田健・館野隆之輔
竹内郁雄
馬田英隆・井倉洋二・館野隆之輔
寺岡行雄
馬田英隆・井倉洋二
西野吉彦
寺岡行雄
井倉洋二・小栗有子・福満博隆
110 5 115
180 13 193
172 8 180
9
1 10
183 9 192
229 5 234
26 2 28
20 2 22
66 7 23
73 4 77
5/14~5/16
8/15~8/19
8/6
8/8~8/10
8/11~8/13
8/25~8/27
平
成
22
年
度
8/30~9/1
9/5~9/10
9/13~9/17
9/21~9/24
9/27~9/29
10/14
10/26
2/14~2/18
2/21~2/25
2/28~3/1
3/10~3/11
8/9~8/11
5/13~5/15
8/14~8/18
9/5~9/7
平
成
23
年
度
9/12~9/16
9/17~9/20
9/20~9/22
9/22~9/27
9/26~9/30
2/13~2/17
2/20~2/24
2/27~2/28
3/8~3/9
森林環境教育演習/実習
野外教育実習・調査(教育学部)
森林総合実習(Ⅱ)下刈り実習
自然体験活動入門講座
環境植物学実習
戦略的大学連携支援事業
「かごしまフィールドスクール」
暖帯林概論
(高隈 8/30~9/1・屋久島 9/1~3)
森・ひと・体験
砂防学実習・地形測量実習
樹木実習(Ⅱ)
生物生産特別実習
森林計画学自習
森林生産学演習
森林総合実習
森林計測学実習
林産学実習
森林科学コースオリエンテーション
大野ESD自然学校
森林総合実習(Ⅱ)
森林環境教育演習・実習
野外教育実習・調査(教育学部)
暖帯林概論
公開森林実習 「かごしまの森林」
(高隈9/5~7・屋久島 9/7~9)
砂防学実習
地形測量実習
樹木実習
自然体験活動入門講座
森・ひと・体験
公開森林実習
「木材流通及び林業生産」
森林総合実習(Ⅰ)
森林計測学実習
林産学実習
森林科学コースオリエンテーション
大野ESD自然学校
森林科学(選択)
生涯教育総合課程
森林科学(必修)
共通教育
南九州大学環境造園学部
共通教育
県内学生
岩手大学農学部
共生環境課程
共通教育
森林科学(必修)
森林科学(必修)
生物生産学科
3
井倉洋二・枚田邦宏・福満博隆
128 24 152
3
井倉洋二
福満博隆
馬田英隆・長谷川二郎(南九大)
井倉洋二
高島まり子・木根主税(鹿女短)
35
102
48
1
3
3
36
105
51
72
3
75
2
馬田英隆・井倉洋二
90
6
96
3
2
1
井倉洋二
下川悦郎・地頭薗隆・寺本行芳
米田 健・舘野隆之介
井倉洋二・冨永茂人
126 6 132
180 12 192
176 5 181
72 6 78
森林科学(選択)
3
竹内郁雄・枚田邦宏
30
2
32
森林科学(必修)
森林科学(必修)
森林科学(選択)
森林科学(必修)
2
2
3
1
森林科学(必修)
森林科学(選択)
生涯教育総合課程
岩手大学農学部
共生環境課程
全国農学系学部生
3
馬田英隆・井倉洋二・舘野隆之介
寺岡行雄
西野吉彦
地頭薗隆
井倉洋二・小栗有子・福満博隆
井倉洋二・服部芳明・枚田邦宏
178
200
44
66
9
105
9
5
2
7
2
4
187
205
46
73
11
109
3
井倉洋二・枚田邦宏・福満博隆
126 23 149
2
井倉洋二・馬田英隆
102
森林科学(必修)
3
下川悦郎・地頭薗隆・寺本行芳
170 14 184
森林科学(必修)
共通教育
共通教育
2
米田 健
福満博隆
井倉洋二
176
132
138
4
3
6
180
135
144
8
4
12
165
225
30
72
35
9
5
2
7
6
174
230
32
79
41
3
1
岡 勝・奥山洋一郎
森林科学(必修)
森林科学(必修)
森林科学(選択)
森林科学(必修)
共通教育
2
2
3
1
岡 勝・井倉洋二・馬田英隆
寺岡行雄
西野吉彦
森林科学教員
井倉洋二・小栗有子・福満博隆
6
108
ことにより、総合的な実践経験を積むという内容である。4 月の授業で企画内容を説明し、
必要な座学を講義する。その後、学生達の手で企画の立案と準備作業に取り組む。本番は 8
月後半に行われ、キャンプ終了後は、レポート書き、参加者への文集作り、参加者と保護者
へのアンケート、報告書作りなどを経て、10 月に学内報告会を行い、半年間に及ぶ実習を終
了する。この実習をやり遂げることにより、学生達は大きな達成感と自信を得る。さらに子
供への意識が変わり、仲間との人間関係を学び、環境教育の重要性を体感するなど、森林環
境教育や野外教育の手法という狭い範囲の学びにとどまらない、大きな収穫を得ることの出
来る授業である。
公開森林実習は、全国大学演習林協議会での長年の検討を経て、全国の森林科学分野を有
する農学系学部間の単位互換協定により他大学学生向けの実習を行うものである。鹿児島大
学では 23 年度から 2 つの科目「かごしまの森林」および「木材流通及び林業生産実習」を開
講している。前者は、屋久島も含めた鹿児島の森林を全国に紹介するもっともふさわしいプ
ログラムとして、岩手大学学生を対象とした「暖帯林概論」と併催し、23 年は 4 大学から 11
人の学生が受講した。後者は、木材流通や林業生産の現場を学ぶ内容で、社会人を対象とし
た林業技術者養成プログラム(第 6 章に詳述)の一部と併催し、23 年度は 1 大学から 2 人の
学生が受講した。
-7-
第5章
附属演習林における研究
演習林におけるこの 8 年間の研究トピックスとして次の 4 点をあげる。1 点目は,大面
積皆伐試験地の創設(H17-18 年度)である。これは,約 12ha の森林を一斉に伐採して,
面積の半分には植林をし,残りの半分には施業をせずに,その後の遷移を観察するための
試験地である。2 分割したそれぞれの小流域にダムを設け,伐採後の流量や水質を今後 100
年間にわたって継続調査するほか,スギ人工林の植栽密度試験および保育作業の省力化試
験,皆伐前後の植生や土壌調査等,いくつもの研究課題が各研究室によって設定され,利
用されている。
2 点目は,森林地理情報システム(GIS)の導入/利用(H16-18 年度)である。これによ
り森林の資源量や分布が把握しやすくなり,施業計画の樹立等にも利用しやすいデータベ
ースを構築することができるようになった。また,学生や研究者へのデータ提供の質量が
ともに向上したと考えられる。
3 点目は,演習林における野生動物の調査である(H19 年度から継続中)。これは,森林
内の 5 カ所に自動撮影カメラを設置して,主に哺乳類の生息状況を観察するものである。
4 点目は,航空レーザー測量を用いて,詳細な地形測量と林分測量を 3 次元的に把握可
能となったことである(平成 23~25 年度実施)。23 年度時点では地標高測量,樹冠測量は
済んでおり,今後図化し県の地域森林計画に整合した林小班名にする。また,これまで不
明であった作業道の位置を地形図 3 次元データとして GIS に取り込むことで,より正確な
森林データを得ることができ,高隈演習林の森林管理計画や詳細な施業計画の策定に資す
るものである。
演習林を利用した研究成果は,7 年間(H16-22)で 220 件あった(表 5-1)。内訳は,学
会発表 69 件(31%),論文 43 件(20%)だった。また,修士論文と卒業論文をあわせて 85
件(39%)と,学生による研究も多くみられた。発表された研究数は年平均 31 件程度で推
移している(図 5-1)。
表 5.1 演習林を利用した研究成果
発表年度
学会発
表
論文
(件数)
研究報
博士論
修士論
卒業論
研究資
告等
文
文
文
料
合計
H16(2004)
9
3
3
0
2
6
2
25
H17(2005)
9
3
1
0
3
13
3
32
H18(2006)
2
2
2
0
2
11
2
21
H19(2007)
10
10
0
0
1
4
6
31
H20(2008)
14
3
0
0
0
0
0
17
H21(2009)
2
2
0
0
2
10
4
20
H22(2010)
9
6
0
0
5
13
2
35
H23(2011)
-
-
-
-
-
-
-
-
合計
69
43
6
0
15
70
17
220
%
31
20
3
0
7
32
8
100
-8-
図 5.1 年度別の研究数と内訳
演習林を研究目的で利用した人数は,8 年間で延べ 5,672 人(平均 709 人/年)だった。
その多くは学生による利用で 67%を占めたが,教職員による利用も 23%あった。(表 5-2.
図 5-2)。利用者を所属別に見ると,農学部による利用が 80%と大半を占めている(所属別
割合は平成 19 年度以降の値を集計したもの)。
表 5.2 研究利用者数と内訳
年度
H16(200
4)
H17(200
5)
H18(200
6)
H19(200
7)
H20(200
8)
H21(200
9)
H22(201
0)
H23(201
1)
利用
日数
計
備
考
そ
の
他
教職
員
199
-
-
-
-
-
-
761
603
155
3
190
-
-
-
-
-
-
604
456
148
0
604
187
-
-
-
-
-
-
519
321
198
0
519
153
272
93
29
7
29
24
3
330
124
3
457
158
386
140
5
1
0
1
0
391
142
0
533
242
561
165
6
0
10
6
131
577
171
131
879
310
530
234
0
5
12
8
128
542
247
128
917
551
114
0
1
6
2
328
557
117
328
1,00
373
2
2,30
746
40
14
57
41
2,47
3,77
1,30
4
7
2
0
所属別の内訳(2007-2009 年)
3,046
54
98
80
1
3
-9-
593
5,67
2
学生/教職員等別
2,47
3,777
4
%
合
内
761 訳
不
明
1,81
2
合計
農学部
教
学生 職
員
利用者数(延べ人数)
利用者の内訳
他学部
他大学
教
教 その 学生
学
学
他
職
職
生
生
員
員
16
67
1,30
59
5,67
2
3
2
23
10
〃
〃
図 5.2 年度別の研究利用者数と内訳
専任教員 2 名の主な研究テーマは,「キノコなどの菌類の研究」,「省力化林業のための
直挿苗木の育成」,「森林環境教育の実践的研究」等であり,南九州にある広大な天然林/
人工林という立地を活かした研究を行ってきた。森林環境教育分野の研究では,多様なフ
ィールドを活かした体験型環境教育プログラムの実践と,地元集落の活性化,それらを通
じた学生教育等ともリンクさせながら進めている。
専任教員の 1 人は H21 年度末に退職し、23 年度から赴任した新たな専任教員の研究テー
マは,林業の生産システムに関するもので,路網と機械のマッチングによる適正伐出シス
テムの選択と作業効率評価,伐出にともなう残存木損傷軽減,機械等を活用した省力的初
期育林作業システムの構築など、演習林での生産業務と直結した研究を行っている。
利用者の研究活動の対象となった場所は,高隈演習林が一番多く(163 件・73%),次い
で郡元キャンパス内に所有する学内苗畑(30 件),桜島溶岩実験場(30 件)の順だった(表
5-3)。
表 5.3 研究活動の対象地
年度
H16(2004)
H17(2005)
H18(2006)
H19(2007)
H20(2008)
H21(2009)
H22(2010)
H23(2011)
合計
%
高隈
演習
林
学内
苗畑
21
25
17
23
12
17
28
3
4
1
4
4
2
2
163
73
30
13
桜島
溶岩
実験
場
1
5
3
4
1
3
6
30
13
唐湊
佐多
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
25
34
21
31
17
22
36
0
0
223
100
-
0
0
合計
*総数の違いは,研究対象地が複数にまたがるため
演習林は,教育と研究のために大学が所有する森林であり,その全域(3,060.86ha)が
研究対象林である。しかし,長期的なデータを収集する試験地や,教育のために特に見本
- 10 -
とするべき場所,様々な品種を植林した場所など,多数の研究用地 100 カ所(合計 227.16ha)
を別に指定し管理している(表 5-4)。研究用地には,試験地 61 カ所(176.23ha),見本林
25 カ所(23.67ha),間伐プロット設定林 10 カ所(38.54ha)などがあり,必要に応じて調
査や手入れを行っている。そのほかに,高隈演習林では気象観測を継続的に行っており,
森林の基礎的データとして研究者等へ提供している。
表 5.4 高隈演習林の研究用地の内訳
間伐
学術
研究用地の 試験地 プロ
ット
参考
種類
設定
林
林
小班数
61
10
3
小班面積
176.23 38.54 33.37
(ha)
%
64
14
12
見本
林
25
23.67
9
展示
林
1
合計
100
5.35 277.16
1.9
100.0
高隈演習林は,キャンパスから船を利用して 90 分ほどかかる遠隔地にあるが,以上の
ように様々な研究に利用されている。これは,多様な研究目的に応じることができる多様
な山林を擁しているからであり,また,通常の山林では行うことのできない実験的な林業
/森の取り扱いが可能だからである。そして演習林は,数十年という長期間にわたって森
林の動態を継続的に調査することが可能である。これは,演習林という場所と専属のスタ
ッフがいてこそ実現することであり,ここに演習林の存在価値があるといえる。
なお,演習林を利用した研究成果の一部は毎年発行している「演習林研究報告」に掲載
しているほか,研究タイトル一覧として整理している。
第6章
附属演習林の社会貢献
演習林は 3000 ヘクタールの広大な面積の森林である。これまで農学部の森林・林業に
関する専門教育と研究の場として利用されてきたが、近年の森林をとりまく状況を考慮す
るとき、一般市民や子供達を対象とした体験学習の場としての利用も、これからの演習林
にとって重要なことであると考えられる。100 年の歴史を有する演習林の豊かな資源を活
用するために、1999 年より地域の子どもたちや市民を対象とした森林環境教育プログラム
を実施している。
取組内容は、小中学生を対象とした森林・自然体験プログラム、小中学校と連携して「総
合的な学習の時間」を使って行う体験授業、教員を対象にした指導者向け研修など多岐に
渡っている。特に夏休みの子ども対象のキャンプ「我ら森人」や、地元小学校の 5 年生の
総合学習「こども森林教室」は、沢登り、森の探検、林業体験等を通じて、子供達に水の
循環や生き物のつながり、人と森の関係や森の利用について理解させる教育を行っている。
これらはいずれも 10 年の実績があり、本学学生が指導者体験や企画作りをする授業(森林
科学の専門科目及び修士科目)としても定着している。
また、2006 年からは、演習林が所在する垂水市と連携し、地元大野地区住民との協力の
もとでさまざまな体験型環境教育プログラムを提供する「大野ESD自然学校」をスタートさ
- 11 -
せた。閉校した大野小中学校の施設を拠点として、演習林と大野地区をフィールドとした
体験型環境教育活動を実施し、大学の教育研究と地域の学校教育・社会教育および地域活
性化に貢献する新しい自然学校は、全国的にも例の無いユニークな存在である。市の職員
2 名が専従にあたり、それまで演習林で行ってきた森林環境教育事業は自然学校へ引き継
ぐとともに、自然学校の活動に参加・協力する形で演習林の社会貢献活動を引き続き行っ
ている。
一方、2007 年度からは、社会人の林業技術者を対象とした「高度林業生産システムを実
現する林業生産専門技術者養成プログラム」を実施している。これは、林業生産に携わる
現業従事者を対象に、高性能林業機械を用いた新しい林業生産技術の実践的講習(120 時
間)を行うものである。本プログラムは、学校教育法に基づき、鹿児島大学の特別の課程
における履修証明プログラムとして、社会人からの多様なニーズに応じた体系的な教育及
び学習機会の提供を促進するために創設された制度を利用している。学長名で発行される
履修証明書により、
「林業技士」の受講資格が短縮されたり、国有林野事業の入札要件に加
点されるなどの特典がある(なお、2009 年度には、この事業を核として、九州森林管理局
と鹿児島大学との間に「九州の林業再生を担う人材の育成等に関する協定」が締結された)。
本プログラムは、2007 年度より 3 年間は文部科学省の「社会人の学び直しニーズ対応事
業」として、2010 年度には林野庁の委託事業「林業経営者育成確保事業」として実施した。
2011 年度以降は演習林独自の主催事業として引き継がれ、5 年間で合計 94 名が履修した。
受講者は県内だけでなく九州全域から集まっている(表 6.2)。国産材時代を迎える林業界
にとっても新たな試みとして高く評価されている。
表 6.1 に年度別の社会貢献活動参加者数を示す。大野ESD自然学校がスタートした平成
18 年度から、参加者が飛躍的に増加していることがわかる。表 6.2 は林業技術者養成プロ
グラム 5 年間の全受講者の県別居住地(勤務先の所在地)を表している。図 6.1、6.2 はそ
れぞれ森林環境教育プログラムと林業技術者養成プログラムの実施の様子を示す。表 6.3
は 21 年度の事業一覧である。なお、学生数、教職員数は事業の実施者(企画、指導、補助)
として携わった人数を表している。
表 6.1 高隈演習林の社会貢献活動参加者数(延人数)
児童生徒
平成 16 年度
一般
565
学生
教職員
計
24
13
602
平成 17 年度
387
191
109
85
772
平成 18 年度
622
327
201
166
1316
平成 19 年度
657
478
223
186
1544
平成 20 年度
795
879
189
239
2102
平成 21 年度
825
711
163
142
1841
平成 22 年度
683
548
109
125
1465
平成 23 年度
728
677
235
116
1756
- 12 -
表 6.2 林業技術者養成プログラムの全受講者の勤務先所在地
受講生の県別勤務先
計
鹿児島
40
宮崎
15
大分
15
熊本
14
福岡
5
佐賀
3
長崎
1
その他(広島)
1
合計
94
図 6.1 高隈演習林における森林環境教育プログラムの様子
- 13 -
図 6.2 林業技術者養成プログラムの様子
- 14 -
表 6.3 高隈演習林の社会貢献事業一覧(平成 23 年度)
番
号
参加者数(延人数)
主催者
(依頼者)
期 日
事 業 名
児童
生徒
一般
鹿大
学生
鹿大
教職員
1 4/16(土)
大野ESD自然学校
自然学校指導者養成研修
0
2
8
1
2 4/27(水)
新和技術コンサルタント
カーボン・カウンセラー養成講座
0
30
0
1
3 4/30(土)~5/1(日)
たかくま森人クラブ
高隈演習林山開きキャンプ
6
8
10
4
4 5/25(水)
協和小学校
宿泊学習(沢登り)
19
5
2
1
5 6/14(火)~15(水)
垂水小学校
総合的な学習の時間 「川の源流探検」
65
9
10
6
6 7/2(土)
鴨池小学校
沢登り
42
12
5
0
7 7/10(日)
大野ESD自然学校
自然学校指導者養成研修
0
2
16
1
8 7/15(金)
水之上小学校
3・4年生総合的な学習の時間
20
4
4
1
9 7/17(日)
ボーイスカウト鹿児島第18団
沢登り
37
24
4
0
10 7/24日(日)
大龍土曜クラブ
沢登り
31
31
5
0
11 7/26(火)
串良地域子ども会育成連絡協
沢登り
議会
16
5
2
1
12 7/28(木)
鹿児島県林業労働力確保
支援センター
平成23年度「緑の雇用」現場技術者育成
事業 フォレストブロック研修
0
33
0
1
13 8/2(火)
熊本YMCA
大自然フィールドキャンプ(沢登り)
19
8
2
1
14 8/2(火)~4(木)
演習林/大野ESD自然学校
森林環境教育ワークショップinたかくま
0
52
6
13
15 8/7(日)
桜丘東小おやじの会
沢登り
20
16
3
0
16 8/10(水)
大野ESD自然学校
おおの探検隊(沢登り)
15
2
4
0
17 8/16(火)~18(木)
演習林/大野ESD自然学校
キャンプ「我ら森人」
78
0
30
6
18 8/18(木)
垂水市保健福祉課
高齢者健康ウォーキング
0
25
0
0
19 8/20(土)
鴨池小学校
沢登り
38
12
5
0
20 8/26(木)
垂水メジャーボーイズ
沢登り
21
6
3
1
21 8/26(木)
こどもエコクラブ交流会
「川の源流体験~森・水・人のつながりを
知る~」
40
16
3
3
22 8/27(金)~28(土)
野外教育研究所
猿ヶ城渓谷リバートレッキングプログラムの
検討会
0
10
4
2
23 9/10(土)~11(日)
演習林/大野ESD自然学校
秋空キャンプ ~森の新発見!気持ち再発
見!~
36
0
30
4
24
新城小学校
沢登り(秋の体験学習)
27
8
6
1
25 9/27(火)~30(金)
演習林
「林業生産専門技術者」養成プログラム
(第1週)
0
54
8
13
26
垂水高校
沢登り 1年生(総合学習)
30
9
5
1
27 10/12(水)~14(金)
演習林
「林業生産専門技術者」養成プログラム
(第2週)
0
52
0
9
28 10/16(日)
ジャパンファーム
沢登り(ジャパンファーム社員研修)
0
42
7
3
29 10/31(月)~11/2(水)
演習林
「林業生産専門技術者」養成プログラム
(第3週)
0
43
3
10
30
鹿児島大学教育学部附属中学
林業体験(1年生宿泊学習)
校
40
2
2
6
9/16(金)
9/30(金)
11/4(金))
31 11/15(火)~11/16(水)
垂水小学校
総合的な学習の時間 「森のたんけんた
い」
65
7
11
4
32 11/16(水)~11/17(水)
アジア・太平洋農村研修セン
ター
JICA青年研修(ベトナム環境保全)
0
34
0
2
33
12/4(日)
大野地区公民館
大野原いきいき祭り
「演習林森林散策ツアー」
3
23
0
2
34
12/7(水)
アジア・太平洋農村研修セン
ター
JICA青年研修(ラオス環境保全)
0
15
0
1
35
1/24(火)~25(水)
垂水小学校
総合的な学習の時間「はじめての林業体
験」
60
6
5
12
36 2/14(火)
アジア・太平洋農村研修セン
ター
JICA青年研修(インドネシア教育行政)
0
20
0
1
37 2/18(土)~19(日)
たかくま森人クラブ
森人クラブ5周年記念イベント
0
30
29
2
38
かごしまみどりの基金
かごしま森林(もり)の学校
0
20
3
2
3/18(日)
計38件 57日間 延べ人数 1756人 (児童生徒 728人・一般 677人・学生 235人・教職員 116人 )
- 15 -
第7章
附属演習林の施設・設備
高隈演習林管理棟は昭和 55 年に現在の場所に建築された。建物内外は経年による老朽
化が進み、また増加する女子学生に対応できなくなっていた。このため、平成 19 年度に女
性専用の浴室とトイレを新設し、平成 20 年度に建物の外装塗装を、平成 21 年度には内装
の全面改修工事を行った。内装工事では、演習林産のスギやヒノキで床や壁を、学生宿泊
室の壁板には、秋田スギ・青森ヒバ、木曽ヒノキなど、全国各地の銘木を使い、木材の教
材としての役割も果たしている。表 7.1 に施設概要を示す。
表 7.1 高隈演習林の施設
高隈演習林 宿泊収容人数:50 名
管理棟
宿舎内有線、無線 LAN あり
建物の内装には、演習林産のスギ、ヒノキ、全国各地の銘木を使い学生の教
材としての役割も果たしている。
・講義室:50 名収容
プロジェクター、音響設備
・食堂:50 名収容
壁板には演習林産ヒノキを、床には演習林産スギ、天井には集成材を使用し
ている。
薪ストーブを設置してバイオマスエネルギーの教材として利用している。
・学生宿泊室
定員 6 名(5 室)8 名(1 室)10 名(1 室)
学生宿泊室にはそれぞれの部屋の壁に、秋田杉・青森ヒバ・木曽ヒノキ・東
濃ヒノキ・南部アカマツ・リュウキュウマツを使い、材の標本の役割も果た
している。
・教員宿泊室
定員 1 名(和室 1 室・洋室 1 室)
・展示室
パネル展示、材の標本展示など
・浴室
男性用 1 ・女性用 1
・トイレ
男性用 2 ヶ所・女性用 2 ヶ所
- 16 -
図 7.1 高隈演習林の食堂
図 7.2 高隈演習林の宿泊室
高隈演習林の主な設備は表 7.2 に示す通りである。平成 16 年度に森林 GIS システムを
導入した。これにより個別に管理されていた地形図、森林調査簿等を一元管理することが
出来るようになり、演習林の管理・運営、学生への資料提供等幅広い分野で活用されてい
る。気象観測機器は平成 22 年に更新され、雨量、気温、温度などのデータを蓄積し、研究
に役立てている。更新後は、気象データを演習林ホームページでリアルタイムに公開して
いる。
表 7.2 高隈演習林の設備
品
名
台
試 験 研 究 機 器
森林 GIS システム
気 象 観 測 機 器
自
動
車
マイクロバス
乗
用
車
〃
商
用
車
〃
ト ラ ッ ク
ダンプトラック
単
車
数
形
式
等
1
1
1
1
1
1
1
1
1
3
日産 シビリアンSX (29 人乗)
日産 グロリア
トヨタ
RAV-4 4WD (本部)
トヨタ プラド 4WD
日産 ピックアップ 4WD
日産 (2.9t吊クレーン付) 6.5t
日野 4t 4WD
ホンダ スーパーカブ 50 カスタム
大 型 機 械
バ ッ ク ホ ウ
ミニバックホウ
ブルドーザー
林 内 作 業 車
1
1
2
1
住友 S260F2(南星油圧ウインチ PW-01 付)
神鋼 SK45SR(南星油圧ウインチ PW-01 付)
三菱 BD2G,CATERPILLAR D3G
イワフジ U-2
機 械 器
林 内 作 業
集
材
耕
転
芝
刈
発
電
2
1
1
2
1
チクスイ BY1201,日研精工 NC1500DE-2WD
和田鉄工所 HC-800ARD
ヤンマー YC70D-G
共立 RM86A 共立 GM100B
北越工業 SDG12S
具
車
機
機
機
機
( セ
ン)
ダ
( S
U
V)
(小型トラッ
ク)
- 17 -
図 7.3 大型油圧ショベル
第8章
図 7.4 林内作業車
附属演習林の管理・運営
高隈演習林は 3000 ヘクタールの森林があり、スギ・ヒノキなどの人工林が約 4 割を占
め、残りが二次林を含む広葉樹等の天然林が占めている。100 年の歴史を持つ森林とそれ
らを結ぶ道を適正に管理しながら、森林関係の教育研究に利用することが演習林の使命で
あり、そのために 5 名の技術職員(うち 4 名は技術専門職員)が管理・運営の実務を担っ
ている。技術職員の責任者である技術総括は、次長や主任(教員)の指示の下、他職員と
の連携をとりながら業務全体を指揮している。
広大な面積の演習林を維持管理するために、技術職員は各自がそれぞれの担当の部門を
持っている。年度ごとの演習林の収入を担う生産部門、調査研究や実習等に支障がないよ
うに林内の既存の林道の維持管理(路面手入れ、排水路埋設等)や作業道開設を担当する
土木部門、人工林の保育と種苗を担当する造林部門、演習林の境界管理(高隈演習林・佐
多演習林・桜島溶岩実験場・垂水育苗実験地を含む)を受け持つ境界部門、学生実習の対
応を行う実習部門、演習林管理棟及び周辺の環境整備に関する維持管理部門、演習林を利
用した市民向け公開講座や自然学校活動への対応、及び林業技術者養成プログラム等を担
当する社会貢献部門などがあり、各担当者は年度当初にそれぞれの業務に必要な人数や予
算案を作成する。これらの計画案は、演習林内部の業務会議で検討され、演習林会議及び
教授会の承認を経て実行されている。業務会議は演習林長を含む全教職員が参加して毎月
1 回行われ、月単位で業務進行状況を確認すると共に、演習林の様々な課題を議論・検討
する場となっている。また、日々の業務内容と安全管理に関しては、毎日の朝礼において
全職員で確認している。
表 8.1~表 8.4 は、高隈演習林における 6 年間の生産事業、造林事業、種苗事業、土木
事業のそれぞれの内容一覧を示している。また、表 8.5 及び図 8.1 には、部門毎の業務割
合(職員のエフォート)を示している。
- 18 -
表 8.1 生産事業の数量及び収入一覧
生産
年度
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
皆伐/間伐
樹種
皆 伐
-
H16
間 伐
スギ
風倒木処理 スギ・ヒノキ・サワラ
皆伐(直営) スギ゙
スギ
皆 伐
ヒノキ
H17 (立木処分)
広葉樹
スギ
間 伐
ヒノキ
スギ
皆 伐
ヒノキ
H18
スギ
間 伐
ヒノキ
広葉樹
スギ
H19
間 伐
ヒノキ
皆 伐
ヒノキ
H20
スギ
間 伐
ヒノキ
皆 伐
スギ
H21
スギ
間 伐
ヒノキ
スギ
皆伐
ヒノキ
H22
スギ
間伐
ヒノキ
皆伐
スギ
H23
間伐
スギ
-
13.52
16.82
0.38
4.49
2.75
4.18
5.38
1.00
0.02
面積(ha)
小計
-
13.52
16.82
0.38
11.42
6.38
0.02
9.42
9.42
9.36
1.15
7.11
1.44
22.55
6.18
1.34
4.95
1.53
10.65
9.36
1.15
7.11
材積(販売)(m 3)
小計
計
-
-
30.34
621.358
423.244
621.358
198.114
171.479
171.479
1,403.410
45.020 2,517.270
18.18
3,086.367
1,068.840
291.422
291.422
106.196
106.196
3.029
15.201
12.172
9.44
817.604
731.687
802.403
69.883
0.833
641.182
9.36
651.608
651.608
10.426
278.339
278.339
8.26
881.470
602.748
603.131
0.383
計
1.44
28.73
30.17
1.34
6.29
4.95
1.53
10.65
12.18
計
-
5,238,981
3,861,346
5,238,981
1,377,635
1,295,190 1,295,190
766,500
2,126,744
1,112,423
31,094
220,098
6,187,323
493,913
6,559
6,029,085
79,427
1,164,112
4,907,134
2,096
766,500
8.657
564.868
28.839
430.571
5.123
545.846
741.261
8.657
5,300,857
3,239,167
251,192
6,938,987
6,687,795
6,108,512 6,108,512
1,164,112
4,909,230
1,003.740 1,003.740 1,003.740
6,073,342
7,507,676
8.657
3,982,782
294,982
4181343
435.694
47348
545.846
4770461
1,287.107
741.261
6197461
593.707
※ただし、平成21年度のヒノキについては、内装材としての伐出なので、生産数量としては上がるが無収入。
- 19 -
収入(円)
小計
-
4,277,764
1,029.401
8,506,455
4,228,691
4,770,461
10,967,922
6,197,461
表 8.2
造林事業の内容及び数量一覧
造 林
年 度
細別
苗畑
補植
2004
H16
保育
共通
保護
苗畑
更新
2005
H17
保育
共通
保護
苗畑
更新
2006
H18
保育
共通
保護
苗畑
2007
H19
更新
保育
共通
保護
苗畑
2008
H20
更新
保育
共通
保護
苗畑
2009
H21
更新
保育
共通
保護
苗畑
2010
H22
更新
保育
主 な 事 業
床替 スギ5種3,104本 ヒノキ8種734本
挿し付 スギ610本
補植 スギ200本 ヒノキ840本 2.30ha
1,000本
下刈7.30ha 除伐1.32ha
除間伐91.75ha 間伐121.74ha
造林地測量、請負事業監督及び検査
なし
床替 スギ2種3,259本 ヒノキ7種673本
挿し付 スギ2種695本
地拵 2ヶ所 1.32ha
植付 0.32ha 1,000本
下刈7.09ha 除伐2.52ha
つるきり1.85ha 枝打2.57ha
除間伐91.75ha 間伐29.20ha
造林地測量、請負事業監督及び検査
なし
床替 スギ3種1,854本 ヒノキ9種657本
挿し付 スギ1種785本
地拵 2ヶ所 4.21ha
植付 5.21ha
下刈 8.87ha 除伐 2.28ha
つるきり1.00ha 枝打 0.82ha
除間伐 35.82ha
造林地測量、請負事業監督及び検査
なし
床替 スギ6種1,103本
挿し付 スギ793本
除草外700㎡
地拵・植付 0.60ha
下刈9.97ha 除伐1.38ha
つるきり0.46ha 枝打0.37ha
除間伐30.09ha
造林地測量、請負事業監督及び検査
なし
床替 スギ(オビアカ他)2,411本
挿し付(オビアカ他)2,380本
除草外700㎡
地拵・植付 2.27ha
下刈7.52ha 除伐2.02ha
枝打1.50ha 除間伐7.90ha
造林地測量、請負事業監督及び検査
なし
床替 スギ(オビアカ)763本
挿し付 スギ7種(オビアカ他)1,440本
除草外700㎡
地拵・植付 1.13ha
下刈6.82ha 除伐0.14ha
間伐28.73ha
造林地測量、請負事業監督及び検査
なし
床替 スギ・ヒノキ(オビアカ他)827本
挿し付 スギ(オビアカ他)600本
除草外700㎡
地拵・植付 1.30ha
下刈 7.20ha 除伐 2.55ha
除間伐
2011
H23
除間伐
学生実習
学生実習を含む
学生実習
学生実習を含む
学生実習
学生実習
学生実習を含む
学生実習
学生実習を含む
学生実習
学生実習を含む
学生実習を含む
学生実習
学生実習を含む
2.28ha 間伐 9.47ha
共通
造林地測量、請負事業監督及び検査
保護
なし
苗畑 床替 スギ・ヒノキ(オビアカ他)613本
挿し付 スギ3種(オビアカ他)
1,270本
除草外700㎡
更新 地拵・植付 1.23ha
保育 下刈 7.83ha 除伐 1.23ha
共通
保護
備 考
10.67ha 間伐 2.82ha
造林地測量、請負事業監督及び検査
なし
- 20 -
一部学生実習
学生実習他
表 8.3 種苗事業の植付品種及び数量一覧
種苗
年度
2004 H16
2005 H17
2006 H18
2007 H19
2008 H20
2009 H21
2010 H22
2011 H23
苗木
品種
オビアカ
伊佐
2.30
カゴシマ2
ヒノキ
アイラ28
アイラ29
0.32
スギ
オビアカ
オビアカ
スギ
黄金スギ
川 辺
5.21
アイラ28
ヒノキ
アイラ29
サツマメアサ
大王スギ
0.60
スギ
万代スギ
縄文スギ
カゴシマ7
スギ
黄金スギ
伊 佐
2.27
ヒノキ
南郷ヒノキ
アイラ21
サツマメアサ
オビアカ
万代スギ
スギ
黄金スギ
大王スギ
1.13
オキナスギ
木富太郎
黄金スギ
スギ(補植)
大王スギ
万代スギ
ヒノキ(補植)
アイラ21
サツマメアサ
オビアカ
縄文スギ
スギ
天然ヤクスギ
1.30
黄金スギ
姶良3号
スギ(補植) オビアカ
天然屋久桧
ヒノキ
南郷ヒノキ
オビアカ
スギ
タノアカ
1.53
姶良3号
縄文スギ
スギ(補植)
万代スギ
植付面積
(ha)
樹種
スギ
本数
200
200
350
180
110
1,000
14,736
92
130
80
75
12
1,719
37
51
12
16
250
4,000
1,200
2,639
1,800
1,800
50
273
33
100
80
250
52
50
154
1,200
450
108
31
36
507
76
3
1,500
1,300
2,500
497
139
27
- 21 -
計
200
200
350
180
110
1,000
14,736
92
130
80
75
12
1,719
37
51
12
16
250
4,000
1,200
2,639
1,800
1,800
50
273
33
100
80
250
52
50
154
1,200
450
108
31
36
507
76
3
1,500
1,300
2,500
497
139
27
備考
ただし補植ヶ所
ただし補植ヶ所
ただし補植ヶ所
ただし補植ヶ所
ただし補植ヶ所
直挿試験堀取苗
直挿試験堀取苗
直挿試験堀取苗
直挿試験堀取苗
H21年度用
H21年度用
H21年度用
H21年度用
H21年度用
H21年度用
H21年度用
H20年度17林班り小班用
H19年度6林班つ小班用
H19年度6林班つ小班用
H20年度17林班り小班用
H22年度用
H22年度用
H21年度6林班の小班用
H22.2新採穂園用
H22.2新採穂園用
H22年度用(コンテナ苗)
H21年度2林班わ小班用
H22.2新採穂園用
H22年度用
H23年度用
H23年度用
H22年度用(コンテナ苗)残り苗
H21年度6林班の小班用
H21年度2林班わ小班用
表 8.4 土木事業の内容一覧
土 木
細 別
年 度
2004
H16 林道
作業道
歩道
2005
H17 林道
作業道
歩道
2006
H18 林道
作業道
歩道
2007
H19 林道
作業道
歩道
2008
H20 林道
2009
作業道
歩道
H21 林道
2010
作業道
歩道
H22 林道
2011
作業道
歩道
H23 林道
作業道
歩道
作 業 内 容
路面補修、排水路手入れ、刈り払い 33,440m
新設 500m
新設 200m、路面補修及び刈り払い
路面補修、排水路手入れ、刈り払い 33,440m
新設 400m
新設100m、路面補修及び刈り払い
路面補修、排水路手入れ、刈り払い 33,440m
新設 300m
路面補修及び刈り払い
路面補修、排水路手入れ、刈り払い 33,440m
新設 300m 路面補修及び刈り払い 2000m
路面補修、排水路手入れ、刈り払い 32,411m
側溝埋設(七ッ谷林道) 65m
玉谷林道新設 130m 新設 20m、 路面階段補修850m、刈り払い 2100m
路面補修、排水路手入れ、刈り払い 32,411m
側溝埋設(長谷林道) 76m、 寄宿舎林道(追分入口)横断側溝
およびコンクリート舗装
岳野林道(10-ろ) 180m
路面補修及び刈り払い 1500m
路面補修、排水路手入れ、刈り払い 32,411m
側溝埋設(トベイ林道) 148m、 横断側溝埋設
5林班ゐ、む小班 450m ・8林班ほ2小班 250m ・10林班ろ小班
路面補修及び刈り払い 3800m
路面補修、排水路手入れ、刈り払い 32,411m
長谷林道 横断側溝埋設
1林班や1小班 500m ・3林班そ小班 200m
路面補修及び刈り払い 5460m
表 8.5 部門毎の業務割合(職員のエフォート)
部 門
職種別
生 産
職
員
(
%
)
苗畑・造林
業
務
委
託
(
%
)
パ
ー
ト
(
%
)
パ
ー
ト
(
%
)
職
員
(
%
)
土 木
業
務
委
託
(
%
)
業
務
委
託
(
%
)
パ
ー
ト
(
%
)
職
員
(
%
)
調査・研究
業
務
委
託
(
%
)
パ
ー
ト
(
%
)
職
員
(
%
)
学生実習
業
務
委
託
(
%
)
パ
ー
ト
(
%
)
職
員
(
%
)
地域貢献
業
務
委
託
(
%
)
パ
ー
ト
(
%
)
職
員
(
%
)
維持管理
職
員
(
%
)
パ
ー
ト
(
%
)
業
務
委
託
(
%
)
平成16年度
14
16
0
15
33
0
9
6
0
11
1
0
5
5
0
7
0
0
40
39
0
平成17年度
25
0
14
13
16
69
11
0
8
8
0
2
7
9
0
6
1
2
30
74
4
平成18年度
17
0
20
6
13
60
13
0
10
6
0
2
6
11
0
10
0
8
41
76
0
平成19年度
29
0
2
2
13
65
12
0
13
8
0
0
5
11
0
9
0
20
36
76
1
平成20年度
26
0
9
3
12
54
12
0
6
5
0
8
6
10
0
7
0
18
41
78
5
平成21年度
30
0
1
2
14
82
17
0
13
3
0
0
3
9
0
6
0
0
39
76
4
平成22年度
32
0
12
7
15
54
6
0
29
6
0
1
5
10
0
11
0
0
34
75
4
平成23年度
25
0
3
3
13
56
13
0
31
6
0
3
6
11
3
5
0
0
43
76
4
26.3
0.0
8.7
0.0 15.7
6.0
0.0
2.3
5.4 10.1
0.4
7.7
0.1
6.9 37.7 75.9
3.1
7ヶ年平均
5.1 13.7 62.9 12.0
※平成16年度までは、現場作業のパート職員を雇用しており、17年度以降は業務委託に切り替えた。そのため、全体平均は16年度を除く5ヶ年で求めた。
- 22 -
業務割合
業務委託%(7年平均)
業務割合
職員%(7年平均)
維持管理
37.7
地域貢献
7.7
維持管理
3.1
地域貢献
6.9
調査研究
生産
26.3
業務割合
パート%(7年平均)
生産
8.7
苗畑造林
14
学生実習
10.1
2.3
土木
15.7
苗畑造林
5.1
土木
12.0
維持管理
76
苗畑造林
63
地域貢献
0.1
学生実習 調査研究
5.4
6.0
図 5.1 部門毎の業務割合(職員のエフォート)
第9章
附属演習林の財務
(1) 演習林の予算・決算について
農学部附属演習林の予算は,農学部の学部共通経費及び附属施設経費(運営費)から配
分されている。農学部附属演習林の演習林経費の 5%を農学部の共通経費へ供出している。
演習林の予算及び決算は,演習林長が議長となり演習林運営委員会及び演習林会議での策
定・承認後,学部運営会議で承認され、最終的に農学部教授会で承認される。
演習林の予算及び決算を下表に示す。附属演習林の予算の執行については、演習林長の下、
事業計画に沿った適切な管理・運営がなされていると判断される。
表 9.1 演習林の予算・決算
年 度
予算・決算額(千円)
平成16年度
43,760
平成17年度
47,187
平成18年度
50,678
平成19年度
47,884
平成20年度
62,249
平成21年度
53,086
平成22年度
48,671
平成23年度
52,963
(2) 演習林の収入について
農学部附属演習林は生産している素材(スギ、ヒノキ)の販売を鹿児島県森林組合連合
会に委託して木材市場で入札にかけている。下表がその販売量(材積)と収入額である。
販売時期により材の価格の変動がある。
- 23 -
表 9.2 演習林の生産数量と収入
年 度
第 10 章
収入額(千円)
材積(m3)
平成16年度
5,239
621.358
平成17年度
5,301
3,086.367
平成18年度
7,308
817.604
平成19年度
6,109
651.608
平成20年度
6,073
881.470
平成21年度
1,003.740
平成22年度
7,508
8,507
1,029.401
平成23年度
10,968
1,287.107
附属演習林の将来構想
演習林の将来構想については、農場と一緒になったフィールドセンター化など、様々な
議論があったがいずれも実現していない。演習林を取り巻く学内状況や社会環境は刻々と
変化しており、将来構想の議論も時代に応じて変化してきている。したがって現時点では
演習林の将来構想としての成案は存在しない。演習林は農学部の教育・研究のために設置
されており、学部・大学院の教育・研究のための実習及び研究活動の場として利用するこ
とは将来に渡って変わらないが、加えて共通教育をはじめとする全学的な教育・研究利用
もおおいに期待されている。したがって演習林所属の教職員は教育・研究支援に加えて、
現場実行能力も含めて高隈演習林の森林経営・管理能力を高めることが求められる。
このような従来からの利活用に加えて、近年の取り組みの経緯を踏まえて、特に社会貢
献と共同利用の面での今後の方向性について以下のような概要を示しておきたい。
①林業技術者教育分野での共同利用の推進
文科省が昨年度から認定している教育関係の共同利用拠点に演習林も含まれており、鹿
児島大学は第三次公募に高隈演習林を申請したが、残念ながら認定されなかった。本申請
では、「林業技術者教育」をテーマとしている。現在、国の森林・林業政策は 2009 年度に
農水省が発表した「森林・林業再生プラン」に基づいて進められており、この中では日本
型林業技術者の育成が提示されている。今後国産材時代を迎える我が国の林業界で、これ
から求められる新しい林業技術者を養成するための実践的授業を行っていく計画で、その
ための支援体制構築、技術職員の業務内容の改革や指導力の向上、実習対象林分の拡大な
どが求められる。平成 19 年度から社会人を対象とした技術者養成プログラムを実施してお
り、これまでに九州各県から 100 人を超える受講生が学び、それぞれ現場においてリーダ
ーとして活躍している。今後はこの実績を踏まえつつ、農学部および演習林の将来も見据
えながら、学生教育・社会人教育の両面で林業技術者教育を進めることが重要であり、演
習林の教育・管理運営上の大きな柱となることは間違いない。
②森林環境教育分野での地域貢献
- 24 -
この 12 年間演習林が行ってきた森林環境教育活動は、6 年前から地元垂水市や大野集落
と連携した大野 ESD 自然学校の創設へ繋がり、森林環境教育という森林科学の一分野に留
まらず、環境教育や ESD としての広がり、全学的な教育研究への発展、地域の学校教育・
社会教育への貢献、地域交流を通じた農山村地域の活性化や新たなソーシャルビジネスの
創造など、現代社会が求める様々なニーズに対応した、無限の可能性を秘めた地域貢献活
動であり、同時に鹿児島大学の教育研究活動である。将来の演習林においても、林業技術
者教育分野での共同利用と並んで重要な分野であるといえる。
- 25 -
巻
末
資
料
1)演習林規則
鹿児島大学農学部附属演習林規則
平成 16 年 4 月 21 日
農規則第 9 号
第 1 章 総則
(趣旨)
第 1 条 鹿児島大学農学部附属演習林(以下「演習林」という。)の組織及び運営その他必
要な事項について定めるものとする。
(目的)
第 2 条 演習林は、森林・林業に関連する実習教育及び試験・研究に供することを目的と
する。
第 2 章 施設及び業務の運営
(施設)
第 3 条 演習林は、次の位置に施設を置き業務を行う。
(1) 演習林本部 鹿児島市郡元一丁目 21 番 24 号
(2) 実験苗畑 〃
(3) 唐湊林園 鹿児島市唐湊三丁目 1141
(4) 桜島溶岩実験場 鹿児島市桜島横山町字鶴崎 1722―2
(5) 高隈演習林 垂水市海潟 3237
(6) 佐多演習林 肝属郡南大隈町佐多大字馬籠 349
(7) 垂水実験地 垂水市本城港平 3975―1
(職制)
第 4 条 演習林の管理運営の組織は、次に掲げる者をもって組織する。
(1) 演習林長
(2) 演習林次長
(3) 演習林主任
(演習林長等)
第 5 条 演習林長の選考については、鹿児島大学農学部附属演習林長及び動物病院長選考
規則(平成 16 年農規則第 4 号)の定めるところによる。
2 演習林次長は、演習林教員のうちから鹿児島大学農学部教授会(以下「教授会」という。)
の議を経て農学部長が命ずる。
3 演習林主任は、演習林教員のうちから教授会の議を経て農学部長が命ずる。
4 演習林次長が欠員の場合は、演習林主任が兼務できるものとする。
(職責)
第 6 条 演習林長は、演習林の業務を掌理し、第 2 条の規定による使命遂行の任に当たる
とともに、演習林の管理運営の全般を統括する。
2 演習林次長は、演習林長を補佐し、演習林の業務を処理し、演習林長に事故のあるとき
は、その職務を代行する。
3 演習林主任は、演習林長及び演習林次長の指示に従い、所属職員を統括し、業務の処理
運営に当たる。
第 3 章 演習林会議
(演習林会議)
第 7 条 演習林の管理運営並びに教育実習に関する事項を審議するために、演習林会議を
置く。
(委員)
- 26 -
第 8 条 演習林会議は、次の委員をもって構成する。
(1) 演習林長
(2) 演習林次長
(3) 演習林主任
(4) 学部選定委員 7 名
イ 生物環境学科 4 名(森林管理学講座 2 名、地域資源環境学講座 1 名、環境システム学講
座・生産環境工学講座 1 名)
ロ 生物生産学科 1 名
ハ 生物資源化学科 1 名
ニ 獣医学科 1 名
(5) 事務長
(審議事項)
第 9 条 演習林会議は、次の事項を審議する。
(1) 演習林の管理運営に関すること。
(2) 学生実習に関すること。
(3) 教員の人事に関すること。
(4) 予算及び決算に関すること。
(5) 概算要求に関すること。
(6) その他演習林長が必要と認めた事項
(委員長)
第 10 条 演習林会議に委員長を置き、演習林長をもって充てる。
2 委員長は、演習林会議を招集し、その議長となる。
(議事)
第 11 条 演習林会議は、構成員の過半数の出席により成立し、議事は、出席者の過半数で
決し、可否同数のときは、議長がこれを決する。
(委員以外の者の出席)
第 12 条 演習林会議が必要と認めたときは、委員以外の者を出席させ、意見を聴くことが
できる。
(委員の任期)
第 13 条 第 8 条第 4 号の委員の任期は、2 年とし、再任を妨げない。ただし、委員に欠員
が生じた場合の補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
第 4 章 演習林運営委員会
(演習林運営委員会)
第 14 条 演習林に、管理運営並びに教育実習の円滑を期するため、演習林運営委員会を置
く。
(委員)
第 15 条 演習林運営委員会は、次の者をもって構成する。
(1) 演習林長
(2) 演習林次長
(3) 演習林主任
(4) 森林管理学講座及び地域資源環境学講座教員
(5) 農学部事務長代理
(6) 演習林事務係長
(7) 技術総括
(協議事項)
第 16 条 演習林運営委員会は、次の事項を協議する。
(1) 演習林の経営に関すること。
(2) 技術職員の人事に関すること。
(3) 予算及び決算に関すること。
(4) 学生実習指導に関すること。
- 27 -
(5)
(6)
(7)
試験研究に関すること。
演習林の生産品に関すること。
その他演習林長が必要と認めた事項
(議長)
第 17 条 演習林運営委員会は、演習林長が招集し、その議長となる。
第 5 章 雑則
(報告)
第 18 条 演習林長は、演習林管理運営上重要な事項について、学部長に報告するものとす
る。
(生産品)
第 19 条 演習林生産品の取扱いについては、別に定める。
(施設の利用)
第 20 条 学部講座が教育又は研究の必要上、演習林施設の使用又は生産品を利用する場合
は、別途これを定める。
(会議の事務)
第 21 条 演習林会議及び演習林運営委員会の事務は、演習林事務係が行う。
附 則
この規則は、平成 16 年 4 月 21 日から施行し、平成 16 年 4 月 1 日から適用する。
附 則
この規則は、平成 17 年 4 月 1 日から施行し、改正後の第 3 条第 4 号の規定は、平成 16
年 11 月 1 日から適用し、改正後の同条第 6 号の規定は、平成 17 年 3 月 31 日から適用する。
附 則
この規則は、平成 18 年 9 月 20 日から施行し、平成 18 年 4 月 1 日から適用する。
附 則
この規則は、平成 19 年 6 月 20 日から施行し、平成 19 年 4 月 1 日から適用する。
- 28 -
2)鹿児島大学農学部附属演習林長及び動物病院長選考規則
鹿児島大学農学部附属演習林長及び動物病院長選考規則
平成 16 年 4 月 21 日
農規則第 4 号
(趣旨)
第 1 条 鹿児島大学農学部附属演習林長及び動物病院長(以下「施設長」という。)の候補
者は、この規則により選考する。
(選考の時期)
第 2 条 鹿児島大学農学部教授会(以下「教授会」という。)は、次の各号の一に該当する
場合において、施設長候補者の選考を行う。
(1) 施設長の任期が満了するとき。
(2) 施設長が辞任を申し出たとき。
(3) 施設長が欠員となったとき。
(候補者の推薦)
第 3 条 前条の候補者は、まず関係部局において関係教授又は准教授のうちから 1 名又は
2 名を選定し、教授会に推薦するものとする。
(候補者の決定)
第 4 条 教授会は、推薦された候補者につき次により決定する。
(1) 推薦の候補者 1 名の場合は、教授会出席教員の過半数の同意を得た者を当選者と
する。
(2) 推薦の候補者 2 名の場合は、単記無記名投票により得票数上位の者を当選者とす
る。
(任期)
第 5 条 施設長の任期は、2 年とする。
附 則
この規則は、平成 16 年 4 月 21 日から施行し、平成 16 年 4 月 1 日から適用する。
附 則
この規則は、平成 17 年 4 月 1 日から施行する。
附 則
この規則は、平成 19 年 4 月 1 日から施行する。
- 29 -
3)鹿児島大学農学部附属演習林生産品取扱内規
鹿児島大学農学部附属演習林生産品取扱内規
平成 16 年 4 月 1 日
定
制
(趣旨)
第 1 条 鹿児島大学農学部附属演習林(以下「演習林」という。)における生産品の取り扱
いについては、法令又はこれに基づく特別の定めのある場合のほかこの内規の定めると
ころによる。
(生産品)
第 2 条 この内規において生産品とは、演習林において生産された林産物および林産物を
加工したものをいう。
(事務担当者)
第 3 条 生産品についての事務は演習林事務係(以下「事務担当者」とい。)で行う。
2 事務担当者は、生産品の管理及び売払い等に関する事務を行うものとする。
(生産担当者)
第 4 条 演習林施設において生産を行う職員(以下「生産担当者」という。)が林産物の生
産を行ったときは、その都度生産伝票を作成し、事務担当者に報告しなければならない。
ただし、素材の販売委託契約に基づく生産品については素材運送状(別紙様式1号)に
替えるものとする。
(物品管理役への報告)
第 5 条 事務担当者は、前条に基づき速やかに生産品報告書(別紙様式2号)を作成し物
品管理役(以下「管理役」という。)に報告するものとする。
(生産品の使用)
第 6 条 生産品は次の各号に掲げる目的に使用する場合は、これを譲渡することができる。
(1)実習用
(2)実験用
(3)研究用
(4)調査用
(譲渡のための請求)
第 7 条 前条により生産品を使用する者は、生産品報告書(別紙様式3号)により管理役に
対し譲渡請求を行うものとする。
(売払代価の収納)
第 8 条 生産品の売払代価は、生産品を引き渡すときまでに完納させなければならない。た
だし、販売委託契約にかかるものはこの限りでない。
(変質等の報告)
第 9 条 事務担当者は、生産品に変質・損耗等が生じたときは、その都度管理役に報告しな
ければならない。ただし、自然災害の場合は数量が確定したときに報告するもする。
附 則
この規則は、平成 16 年 4 月 1 日から施行する。
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