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「第4回社会技術研究シンポジウム」 平成19年9月20日 リスクガバナンスに基づく減災社会システムの構築 独立行政法人 防災科学技術研究所 災害リスクガバナンス研究プロジェクト 1 防災政策上の課題 リスクガバナンスによる防災政策のイノベーション 災害リスクの不確実性への対応 ・ 想定外力を超える低頻度大規模災害への対策 ・ 防災から減災へ・・・被害が起こることを前提に被害を軽減 構造物によるハード対策の限界 ・ 技術的、財政的制約 技術的 財政的制約 土地利用規制・誘導の限界 ・ 合意形成(事前復興計画など) ・ 被災前の状態に戻すという発想から被災を契機に新たな社会システムやライフスタイルに再構築 警戒・避難体制等のソフト対策 警戒 避難体制等のソフト対策 ・ 予測技術・伝達技術の高度化と限界 ・ 災害心理 社会的・経済的脆弱性を考慮した対策(vulnerability) ・ 個人、世帯、地域コミュニティの社会・経済的脆弱性を考慮した対策 個人、世帯、地域コミュニティの社会 経済的脆弱性を考慮した対策 回復容易な社会システム(resiliency) ・ 被害を受けても中長期的に地域社会や被災者が復興・生活再建しやすい仕組みづくり 包括的な地域自治(community governance) ・ 地域社会の自己決定、過度な行政依存からの脱却 ・ 防災以外の社会・経済・文化的な価値への配慮(risk-benefit, risk-trade-off) 主体間、被災地内外の相互依存性を考慮した対策(interdependency) ・ 政策統合 ・ 公民のネットワ 公民のネットワークによるリスクガバナンス クによるリスクガバナンス ・ BCP,DCP 2 Risk Governance Risk management 防災機関を中 防災機関を中心とする対策 す 策 ☆垂直的・制度的な連携 ☆トップダウン ☆指揮命令 ☆公的資源の活用 役割の固定化 制度の形骸化 過度な行政依存 役割の曖昧さ 自治の基盤の脆弱性 調整・資源配分の正統性 不安定性(予見可能性、継続性) Risk governance ネットワークによる協働 ★水平的・非制度的 ★ボトムアップ ★自発性 ★社会関係資本の活用 3 災害リスクガバナンスの定義(仮) 災害リスクの不確実性、地域社会の特徴、価値 観の多様性を考慮し 防災関連機関に加え 市民 観の多様性を考慮し、防災関連機関に加え、市民、 コミュニティ、NPO、企業などの多様な主体による リ ク ミ リスクコミュニケーションを通じたリスクの協働 ケ シ ンを通じたリ クの協働 統治 防災関連機関によるリスクマネジメントに加 え、市民、コミュニティ、NPO、企業などにより平 時の地域社会に形成されるソーシャルキャピタル (人間関係や社会関係)と地域を越えた社会ネッ トワークを活用した統合的な防災戦略 ⇒ 事前の備えと事後の対応の高度化 4 リスクコミュニケーションを通じたリスクガバナンスの高度化 災害リスク評価、 災害リスクコミュ ニケーションを ニケ ションを 通じて個々のマ ネジメントを高 度化 主体ごとの災害 リスクマネジメント 国 機関・企業等 自治体 地域コミュニティ 住民 NPO・ボランティア等 協調・連携による防災・減災害活動 災害リスクコミュ ニケーションに よって生まれ統 合的防災戦略 防災分野以外の政策との統合 主体ごと 主体ごとの 災害リスク評価 災害リスクコミュニケーション 各種ハザード・リ スクを各主体の 視点で評価 eコミュニティ・プラットフォーム 災害リスク情報相互運用環境 「生活者の視点から政策統合」&「公民協働ネットワークに基づく包括的な自治」 =地域防災力の向上 災害リスクガバナンス・・・社会イノベーションの誘発 5 災害リスク情報の共有と活用のためのプラットフォーム 災害リスク情報の相互運用環境 研究機関等 究機関等 防災科学技術研究所(NIED) 各種災害に関する専門家・ DBおよび処理システム 地震 火山 風水害 水害 土砂災害 雪氷災害 etc. 災害リスク情報の相互運用環境 地域固有の 環境情報等 マルチハザード対応型リスク評価 /ハザード情報の詳細化/etc /ハザ ド情報の詳細化/etc. etc /ハザード情報の詳細化/ ド情報の詳細化/etc. 参加型 投稿情報 大学 国 地方自治体 他の地域コミュニティ 災害 対 災害状況情報 eコミュニティ・プラットフォーム ミ テ プラ トフ ム 策情 報 eコミュニティ 災害リスク コミュニケーション コミュニケ ション ヒアリハット情報 地域コミュニティ 自主避難情報 住民 災害ボランティア (地域の内外) 防災NPO (地域の内外) 災害 災害リスクガバナンスを支える 災害リスクガバナンスを支えるe クガバ を支 るeコミュニティプラットフォーム プ 6 eコミュニティプラットフォームの多様な運用形態 地域ポータルサイト としての利用 C M S と し て の 利 用 ポータルページ テ マペ ジ テーマページ マイページ イ ジ マイページ イ ジ グループ 個人ポータル 的な利用 マイページ マイページ テ マペ ジ テーマページ グループ グ テ マペ ジ テーマページ グループ グ グループ マイページ グループ グ グループ マイページ 地域SNS的な利用 マイページ S N S 的 な 利 用 インターネット公開・非公開の境界線 7 eコミュニティ・プラットフォームのサイト構成 参加型アーキテクチャー: ソーシャルタグ等による地域知、経験知、専門知、集合知の統合 8 eコミュニティプラットフォームの設計思想 1 現実社会の多様な社会関係やネットワーク上で新たに形成 さ された信頼関係に応じてコミュニケーションできる。 信頼関係 ケ シ る。 2 参加者が相互に関心領域や視点を共有できる。 3 試行錯誤や関係者間の相互作用の過程を可視化する。 4 情報やコミュニケーションに地域的・空間的な文脈を与える。 5 地域を超えた視点を取り込み、コミュニティを地域から解放 する。 する 6 分散相互運用環境とリンクし、国や自治体等の専門知と地 域固有の経験や知恵 暗黙知 参加型の集合知を統合的に 域固有の経験や知恵、暗黙知、参加型の集合知を統合的に 扱うことができる。 7 地域の共通課題の解決に向けて小さな知恵や自発的な汗 を少しずつ集め、多様な主体が協働する過程を支援する。 平時に形成される社会関係を地域防災力の資源とする 9 コミュニティポータルの例:eコミュニティしまだ 共有ポータル 交流会 参加 グループ 一覧 活動拠点 各セル(グループ)の 最新情報一覧 一覧化 コミュニティ セルのページ 管理人のぶろぐ この記事発見! 地図 ブログ リンク 10 eコミュニティしまだの利用状況 ◎参加セル数と種別 セルの参加数:31セル(H19 4 30現在) セルの参加数:31セル(H19.4.30現在) セルの種別:市民活動団体、お友達や趣味仲間、地区、 PTAなど など ※eコミュニティしまだではグループを 「セル」とよんでいます ◎セルの利用状況 アクセス数:44万ページビュー(H19.4/1~4/30) 訪問者数:11万人(H19.4/1~4/30 延べ人数) セル書き込み数:6件(1ヶ月1セルあたり平均) 11 災害リスク情報の共有・利活用上の課題 提供側(研究・行政)の課題 公開されず、防災に活かされな い情報が存在する 公開・配布するだけの情報提供 では認知されない 情報が散在しており、活用しがた い状況にある 災害リスク情報が活用できる状態 で提供されているとはいえない 災害リスク情報の共有 (分散・相互運用) 活用側(地域・市民)の課題 情報を十分に理解することがで きない 情報を自分や自分の地域に関 係するものとして認識できない 情報を防災行動に結びつけるこ とができない 災害リスク情報を活用できる社会 基盤が成り立っているとはいえない 災害リスク情報の活用 (リスクコミュニケーション) 提供側と活用側を 両側から近づけていくことが重要 提供側と活用側を、両側から近づけていくことが重要 12 災害リスク情報を社会で共有するための方法 災害リスク情報提供に関する現状の問題点 県が公開するハザード情報 研究機関が提供する災害調査結果 住民による参加型ハザードマップ × 市が提供するハザードマップ(紙) → これらの情報を使って、みんなで議論する場所がない → ばらばらに提供されていて、見るのも、使うのも、個別にしかできない 13 災害リスク情報を社会で共有するための方法 災害リスク情報の共有(統合利用、登録、集積、議論等)=相互運用 相互運用環境 地形図 ←国の機関 土石流危険箇所 ←県/市 県/市 空中写真 ←JAXA eコミュニティ・プラットフォーム 経験、知恵、最新情報等 ←住民 14 災害リスク情報の活用:リスクコミュニケーション 例えば… eコミュニティ・プラットフォーム 行政・専門家 行政・専門家は危険 と認識しているが、 地域住民は認識して いない箇所を発見! →地域住民に注意を 喚起 地域住民 地域住民は危険と認識しているが、 行政・専門家は認識していない箇所を発見! 双方向での「発見」と「議論」が可能 →行政・専門家に調査や対策を依頼 15 eコミュニティしまだの例:町内安全安心点検マップ テーマごとに 情報や意見を 出し合います 災害のテーマごとに 付箋の色を変えます。 付箋に情報を書き込み 付箋に情報を書き込み、 地図に貼り付けます 地盤が軟らか らか い 浸水被害に あったことがあ る 地域にどん な資格をt 持った人が いるのか知 りたいね。 この町内 は水害の 危険が 大きいね。 避難場所ま での経路は 安全? この橋は 大丈夫 だろう か? 色々な意見を 出し合います 防災倉庫 道が狭いので 火 火事が起きたら、 広がりそう パソコンで今日の 意見を見ることが できるようにします 追加もできます プリントアウトして掲示・配布 土砂災害で 通行止めの危険 危険 http://www.community-platform.jp/bosai_map/ 16 災害リスク情報の活用:リスクコミュニケーション 「フィールドワーク」と「ワークショップ」を介した災害リスクコミュニケーション 対策の実施 ハザードの認知 eコミュニティ・プラットフォーム リスクの評価 代表者による 町内ハザード点検 ザ フィールドワーク 対策案の検討 ワークショップに よる情報共有と 議論展開 17 災害ボランティアセンター情報班と自主防災組織との連携 大津地区自治会 コミュニティおおつ委員会 ◆町内安全点検地図 現地調査 チェック リスト 島田市 社会福祉協議会 第三小学校 避難所運営委員会 ◆災害ボランティア本部 立ち上げ訓練 ◆避難所立ち上げ訓練 ニーズ受付 情報整理・提供 情報整理 提供 ボランティア派遣 情報班による ニーズの発信 企画・運営支援 eコミュニティしまだ 地域防災企画・運営支援人 材の育成 【訓練ポイント】 (1)平時に蓄積された情報の活用 災害ボランティアがeコミュニティしまだに蓄積された情報をもとに現地に移動 (2)携帯電話を活用した情報発信訓練 現地までに必要なランドマークの投稿 (3)災害ボランティアセンターでの情報整理方法の検討 (4)地域で活躍する災害ボランティア (5)地域+自主防災組織+ボランティアの災害連携 (6)災害時の広域連携 18 災害ボランティアセンター情報班と自主防災組織との連携 【災害ボランティア本部】 【大津地区・第三小学校】 災害情報発信 2 9:00 地震発生 ¾機材設置(パソコン プリンタなど) ¾機材設置(パソコン、プリンタなど) ¾周辺被災情報(道路通行不能など) ¾ボランティア派遣要請 ¾町内安全点検地図点検情報 10:00 災害ボランティア本部開設 ボランテ ア派遣準備 ボランティア派遣準備 ¾ボランティア本部立ち上げ広報 ¾地図出力(ボランティア派遣用) 徒歩 自転車 1 ランドマ クや危険箇所のチ クと投稿 ランドマークや危険箇所のチェックと投稿 ¾被災地までの交通経路の確認 (町内安全点検地図参照) ¾ランドマ クの投稿 ¾ランドマークの投稿 ボランティア派遣 投稿情報の整理 目的地到着 3 ¾ニーズと災害情報の区分 ¾被災者とボランティアへの情報区分 ¾行政との連携情報区分 ¾必要な物資 資材の情報の投稿 ¾必要な物資・資材の情報の投稿 広域連携 地 域 社会福祉協議会 ¾地域外の情報員現地サポート ポ ¾Webを使った遠隔参加 19 リスクコミュニケーションを通じたガバナンス構造の再編 20 平時に蓄積された災害リスク情報を災害時に利活用 災害救援ボランティア センターの設置要請 避難施設の開設 と収容 市 社会福祉協議会 災害救援ボランティア センター設置 センタ 設置 救援状況把握 避難施設 救援マップと しての利用 避難・救援完了 通知 外部からのボランティア 災害救援ボランティアセンター ・災害ボランティアコーディネータ ・災害情報コーディネータ 災害情報 デ ネ タ eコミュニティ・プラットフォーム コミ ニティ プラットフォ ム 平時からハザード 地点やランドマー ク等を登録 (受援マップ作り) 住民 救援活動 情報収集 情報収集ボランティア 災害救援ボランティア 自主防災組織における災害時の情報共有訓練 災害ボランティアセンター情報班と自主防災組織との連携 21 受援マップづくりと地域コミュニティ単位の広域連携 ボランティアや物資等をスムーズに受け入れるための受援マップづくり 地域住民 自主防災 組織 防災ボランティア コーディネーター デ ネ タ 社会福祉 協議会 CVS等 民間事業者 ・住民による被害想定 ・行政等によるハザード情報 ・避難場所や本部 ・地域のランドマーク ・ボランティアセンターの立ち上げ場所 ・防災倉庫 ・必要な用具の貸与等の情報 ・道路の不通や建物崩壊情報 etc・・・ インターネッ ト ファイル転送 医療 +スタンドアロンGIS +ポスター 他地域へ 市町村 各種メディア CMS&相互運用型WEB-GIS 相互運用型 SNS&GPS対応携帯電話・メール 災害ボランティア 資料などに利用 平時から被害想定や土地勘を地域外が共有 (藤沢-島田市-つくば市ほか) 22 eコミュニティプラットフォームによる防災ネットワーク形成 多様な地域活動・社会関係が可視化 ↓ 活動間の相互乗り入れを促進 (公民連携による運営協議会) 例:社会福祉協議会、コミュニティFM、欽ちゃん球団応援団、レ スキューバイク、障害者の自立生活支援グループ、日本語教 育ボランティア アマチ ア無線 自主防災組織 大学 高校 育ボランティア、アマチュア無線、自主防災組織、大学、高校 行政、ほか ↓ 新たな防災ネットワークの形成と活動の連携 例 災害救援ボラ ティア 例:災害救援ボランティアセンターの立ち上げ訓練 タ ち げ訓練 ・・・ eコミュニティの参加グループほか、隣接社協、県社協も 参加 (茨城県で初の取り組み) 23 eコミュニティつくばのネットワークから生まれた 災害ボランティアセンター訓練(平成19年8月11日) 24 災害リスク情報のリアルタイムの相互運用 NIED 要援護者救援システム NIED 雨量(現況・予測) 浸水位・流速・危険度 (WCS) 推奨救援ル ト 推奨救援ルート 避難所 過去の被害状況 ボランティアへ救援要請 MPレーダ 市民 藤沢市 NIED 被災体験 現況レポート 空中写真・都市計画図(WMS) 浸水位(現況・予測)・流速・危険度(WMS) ふじさわ電縁マップ (市民参加型WEB-GIS) あめリスク・ナウ あめリスク ナウ (実時間浸水被害予測シミュレーション) 25 リアルタイム・ハザード情報の相互運用の例 26 eコミュニティによる台風による浸水被害調査 防災科研 インターネット 藤沢市 協力:藤沢災害救援ボランティアネットワーク 27 電縁マップとあめリスク・ナウとの相互運用の例(住民による被害調査) 28 地域コミュニティの協働による被害軽減の一例 地域で自主的に排水溝周辺の清掃 排水処理能力がありながら落ち葉のために床上浸水が生じた 地域では高齢で清掃が出来ない方の所も含めて協力して清掃 を行うようになった。 半地下駐車場の入口を改装 歩道からそのまま傾斜をつけて半地下駐車場を作ったため雨 歩道からそのまま傾斜をつけて半地下駐車場を作 たため雨 水が浸水して車が水没した。現在は歩道より入口付近を高くし雨 水の浸水を防ぐよう改装されていた。 浸水前に自家用車を移動 低地で冠水しやすい所の方は冠水の心配がない所の路上に車 低 冠水 す 所 方 冠水 な 所 路 車 を一時的に移動して駐車する。地域で申し合わせができており 付近の方からのクレームは無い。 協力:藤沢災害救援ボランティアネットワーク 29 シミュレーション⇔実績図⇔被害映像等による参加型リスク評価 都市型内水氾濫の被害 床上浸水311世帯、床下浸水148世帯、 道路冠水235箇所、崖崩れ20箇所などの被害 被災体験 共有 被災体験の共有 浸水実績 台風22号の浸水シミュレーション (2004.10.09 17:20) 地価への影響は? 被害実績は重要事項? eコミュニティプラットフォームで 災害映像のボトムアップ収集とおすそわけ 藤沢市片瀬地区内水氾濫状況(2004.10.09 17:36:45撮影) 30 ボランティアによる要援護者避難支援システム あめりすくナウ(リアルタイム浸水シミュレーションシステム)と連携する災害時要援護者避難支援システム 雨量観測レーダ 観 ⑤ ´対応 対応 災害情報 コーディネータ 行政担当者 ③ 救助不可能 ´ 状況連絡 ④ 救助状況把握 ´ 相互運用環境 浸水シミュレーションシステム 「あめリスク・ナウ」 要援護者救助支援システム 要援護者救助支援システム (行政側閲覧画面) ①救助要請 ③救助先決定 ④救助状況把握 救助先情報 相互運用環境 移動中 救助中 救助完了 ②対応可能状況通知 駆けつけ可能+ 現在位置( GPS) 要援護者 駆けつけ不可能 要援護者宅 避難所 コミュニティ・プラットフォーム e 平時対応 平時対応 ◎平時における 救助想定マップ作り 駆けつけ不可能 救助ボランティア 発災時対応 発災時対応 31 32 救援ボランティアの携帯電話画面イメージ 33 救援ボランティアの携帯電話画面イメージ 要援護者の詳細情報 避難支援に必要な情報を どこまで盛り込むか? 例:投薬、車椅子・ストレッ チなどの搬送具の必要性、 チなどの搬送具の必要性 認知症などコミュニケーショ ン能力 34 ボランティアセンター コーディネーター用画面 09:33 各要援護者への対応が自 動的に決定 →ボランティアが複数駆け つけ可能な場合、近いほう に「救助要請」 それ以外 に「救助要請」、それ以外 は「待機」となる(コーディ ネータから他の場所への 救助を要請する場合あり) →誰も駆けつけられない 場合、行政に通知される 護 ボ 氏名 □ □ □ 詳細 詳細 詳細 小林博 原信子 中山良助 状況 要救助 要救助 行政に通知 選択された要援護者を行政に通知 対応 指定救援 ボランティア 救助要請 石黒栄一 待機 水鳥健太郎 駆けつけ不可能 森清志 待機 敏 水木博敏 救助要請 浅野久美 返答なし 川村三枝 駆けつけ不可能 市川隆弘 返答なし 柳沢卓也 返答なし 大井次郎 非指定救援 ボランティア 対応 35 ボランティアセンター コーディネーター用画面 10:00 何らかの事情で救助が困 難とな た場合 難となった場合、コーディ デ ネータの判断で行政に通 知が可能 →チェックを入れてボタン チ ックを入れてボタン を押す 護 ボ 氏名 □ ■ □ 詳細 詳細 詳細 小林博 原信子 中山良助 状況 避難完了 行政に通知 行政に通知 選択された要援護者を行政に通知 対応 指定救援 ボランティア 避難完了 石黒栄一 待機 水鳥健太郎 駆けつけ不可能 森清志 待機 敏 水木博敏 待機 浅野久美 返答なし 川村三枝 駆けつけ不可能 市川隆弘 返答なし 柳沢卓也 返答なし 大井次郎 非指定救援 ボランティア 対応 36 災害時の情報集約と多メディア配信(藤沢市) 災害時に住民やボランティアが情報共有するための「災害情報センター」(仮称)について 検討し、市災害対策本部、 NPO と協力し情報集約・多メディア配信の実証実験を実施した。 災害情報センター 情報提供サイト 地域のeコミュニティ 災害情報コーディネータ 災害情報コ ディネ タ の養成 行政・公益企業 状況認識統一 (COP)支援システム 37 クロスメディアによる災害時の情報共有実験(実験体制) 地域内外 コミュニティサイト サポータ 入力 入 力 サポータ 自販機配信入力サイト 配信 自販機 MB入力サイト 配信 携帯配信入力サイト 入力 サポータ RSS配信 配信 RSSリーダーin 液晶モニタ 被災状況・復旧復興状況 投稿サイト(電縁マップ) 災害情報センター 災害情報センタ 公式サイト 記事選択・ 入力 防災科研 MB受信機 RSS配信 被災住民 入力 災害情報コーディネータ デ 入力 サポ タ サポータ 防災科研 パシコン 災害情報センター IT FSV FSV 防災科研 IT推進 推進会議 藤沢市 入力 災害救援ボランティア 藤沢市役所 入力 REIC 公益企業 38 クロスメディアによる情報集約・発信実験から得られた課題 災害情報センターの運営体制と運営手法 災害情報 営体 営 法 災害対策本部の災害広報、災害救援ボランティアセンター の情報班、避難所の情報班等との関係と位置づけ(住民等へ の周知) 情報集約・再配信の手法 速報性と時間フェ ズごとの集約 テ マ別 発信元別 被 速報性と時間フェーズごとの集約、テーマ別、発信元別、被 災地内受信地区別、被災外に向けた情報の集約・発信手法 不完全情報の確認 補充、複合情報の分割、情報の連続 不完全情報の確認・補充、複合情報の分割、情報の連続 性(続報)、対応責任機関への通知とフォードバック(対応状 況の確認)、広域連携のための状況認識の統一手法 ク スメデ アの多様性を考慮した集約手法 クロスメディアの多様性を考慮した集約手法 情報集約用のシステム環境 状況認識の統 (COP)の過程を支援するシステムづくり 状況認識の統一(COP)の過程を支援するシステムづくり 39 死蔵されている地盤データの社会的な相互利用と防災上の活用 新旧航空写真 切土・盛土分布 地形分類 ハザ ドの詳細化 ハザードの詳細化 リスク評価 ユーザ DBの利活用 (別紙にイメージ) 自治体、研究機関、住民 リスク評価プログラム (**) ユーザーデータ ザ デ タ 自治体等連携促進のための コンソーシアムの設立 他の相互運用データサーバ WebbGIS 地下構造モデル 地下構造モデル生成サーバ WebGIS(重畳表示) (重畳表 ) 相互運用型 選択 データベースサーバ連携システム (クリアリングハウスサーバ) 地盤情報検索用 (メタ情報 位置) (メタ情報、位置) 地盤データサーバ (*) WebGIS(データ検索) 地盤 XMLーDB 防災科 防災科研 データサーバ群 地図 新旧航空写真 行政機関 民間など 地形分類図 行政機関など 行政情報 (ハザードマップ他) 行政機関など 地表3次元 メッシュ 地盤データ 計測データ 国土地理院など 行政機関 公益企業ほか (*) オープンソースWebGIS ((**)世界標準プロトコル )世界標準フ ロトコル WMS,WFS, GMLほか 40 相互運用環境を用いたハザード詳細化・リスク評価手法 ユーザ (市民) 各種相互運用型データサーバ群 地形分類DB 盛土切土DB サーバ サーバ 相互運用型シミュレーション サーバ群 建物DB 建物リスク サーバ 評価サーバ リスク評価結果 eコミュニティ・ プラットフォーム インターネット回線 柱状図DBサーバ 表層地盤DBサーバ 地振動DBサーバ 公民連携によるリ クガバナ 公民連携によるリスクガバナンスの事例 事例 41 まとめ:災害リスクガバナンス研究が目指すもの 不確実性を孕む自然災害に対して、地域の防災 不確実性を孕む自然災害に対して 地域の防災 力を高めるために 社会経済的な脆弱性や相互依存性をも考慮した リスク評価・リスクコミュニケーションを通じて 防災関連機関、市民、コミュニティ、NPO、事業 防災関連機関 市民 コミュニティ NPO 事業 所などの個々のリスクマネジメントを高度化する とともに それらのネットワークによる統合的な とともに、それらのネットワークによる統合的な 防災戦略の構築と展開を促進する。 42