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ファイルのダウンロード - ISAKプロジェクトネパール
財務報 告書#1
平成 27 年 12 月
ISAK プロジェクト ネパール
目次:
• ISAK プロジェクトネパールについて
• プロジェクト概要
• プロジェクトタイムライン
• 財務報告詳細
ISAK の ProjectNEPAL の支援を受けていますというカードを掲げている生徒たち(2015 年 7 月 ネパール)
ISAK プロジェクトネパールについて
ISAK プロジェクトネパールは 2015 年 4 月 25 日に発生したネパール大震災を受けて、インターナショナル
スクール・オブ・アジア軽井沢 (ISAK) の生徒達がネパールの被災者をサポートする為、震災 2 日後に発
足させた非営利団体です。震災発生直後、私たちはただ心配することしかできていませんでしたが、ISAK
生徒達の力を借りれば母国を助けることができるのではと思い、「ネパール大震災被災者の苦難を少しで
も和らげ、前進を応援しよう」というミッションの元に活動を行っています。
プロジェクト発足当時、集めた義援金をネパール現地の信頼ある責任者を通して、初期に必要とする支援
物資等を被災者に提供できればとは思っていたものの、それ以降の大きな目標はありませんでした。しかし
、小林りん ISAK 代表理事との会話を終えたのち、私たちの目標は非常に大きなものに一変しました。小林
理事には目標を高く、大きく持つことを勧められました。さらに同時期に ISAK の理念を追求する授業の一
環として行われているプロジェクトウィークで学んだ、「Big Hairy Audacious Goal」大きくて困難で達成しが
たいがチャレンジのしがいのある大胆な目標、という考え方にインスパイアされ、人生で初めて大きな責任
を取ることになるこのプロジェクトへの自信と忍耐と安心を与えてくれました。
ISAK プロジェクトネパールは主に 2 つの目標がありました:
•
短期目標:都心部などはすでに必要な支援を多く受け取っている。そこで、地震のため交通網等が
遮断されて適切な支援を受けることのできていない農村地帯を中心に初期支援物資などを提供す
る。
•
長期目標:農村地帯の教育・医療機関及び世界遺産の復興を支援。(プロジェクトが進展するに
つれ、自分たちにとって最も大切なことは何かと問いかけた結果、学校建設などの教育機関と医
療機関の復興支援に力を入れることにしました。しかし、世界遺産等はすでに他の組織によって
再建が開始していたため今プロジェクトのフォーカスからは外すという判断をしました。)
現在上記の目標は大きくは変化していませんが、現地の人々や専門家とのインタビュー、現地訪問など
から必要な支援が何かを判断し、目標の方向性は随時調整しています。資金調達と送金の際には結果
として初期支援を遅らせざる負えなくなったいつくかの困難がありましたが、それを乗り越えて短期目標
は達成できたと実感しております。
ISAK プロジェクトネパール 財務報告書 #1 2015 年 12 月
2
プロジェクト概要
6ヶ月前にプロジェクトが発足してから、寄付をしてくださった方々を始め、多くのサポーターやアドバザー
の支援のもと多くのことを成し遂げることができました。以下がすでに完了したプロジェクトと現在進行中の
プロジェクトの詳細です。
第一段階:完了済みのプロジェクト
現時点までに他のボランティアグループを全面的または部分的に支援し、以下を成し遂げました:
• 仮設学校 13 校の建設– ネパール議員が代表を務め、首都カトマンズに本部を置く、「Let’sBuild
SchoolsCampaign」(www.letsbuildschools.org)を支援。被災した子供達が学べるよう、学校が被災
したカトマンズ周辺の農村地帯を中心に 13 校の仮設学校建設を金銭面で援助、現地でもサポート
しました。
倒壊した学校
•
学校再建を手伝うメンバー
無料メディカルキャンプの支援–現地被災地支援グループの「PhulpingEQReliefProject」と現地
の僧侶らと共に医薬品をツム渓谷、ゴルカ郡、シンドゥーパルチョク郡で配布するための支援を行
いました。私たちは医薬品の一部を購入するだけの資金を寄付、購入された医薬品は上記の場所
にて開かれた無料メディカルキャンプにて配布されました。また、その他妊婦や新生児用の特別な
物資も購入・配布しました。
ISAK プロジェクトネパール 財務報告書 #1 2015 年 12 月
3
•
修道院共用キッチンの再建設 – 当初ネパール以外の被災地を支援する予定はありませんでした
が、インドダージリンの修道院からキッチンの大きな被災で調理に支障が出ているとの連絡を直接
受けたため、ネパール内だけでは無く、今地震の被災地全域に支援の手を差し伸べることに目標
を変更しました。最終的にはキッチン再建設の費用を支援、100人以上の僧侶の食を確保しました。
第二段階:現在進行中のプロジェクト
シンドゥーパルチョク診療所の再建設–このプロジェクトが現在最初の主なプロジェクトとな
ります。病院を運営できる状況にない多くのネパール農村地帯では小さなクリニックのよう
な診療所が良く見られます。このプロジェクトでは診療所を最も被災した地域であるシンドゥーパ
ルチョク群に建設します。
なぜ再建設の必要があるのか
大震災で最も被害のあったプルピングカティ、シンドゥーパルチョク群では震災直後の洪水や地滑りが追
い打ちをかけ、群唯一の診療所が破壊されてしまいました。今夏、私たちは現地でこの問題にすで取り組
んでいたシンドゥーパルチョク群出身のメンバーに会うことができ、どう支援が行えるかなどを話し合いまし
た。結果、耐震性のある診療所の建設費用を全面的に我がプロジェクトが負担するということが決定しまし
た。
•
ISAK プロジェクトネパール 財務報告書 #1 2015 年 12 月
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ネパールの他の多くの農村と同じように、10 の小さい群・村から成るプルピングカティ集落も山の上にありま
す。近代的な医療と医療施設からは遠く離れた場所にあるため、そこまでは危険な道のりを旅しなければ
なりません。そのため、数年前に小さな診療所が建設されましたが、4 月の大震災の際に倒壊したため、そ
の診療所をより良いものに再建する計画となっています。
現在はどのように必要な医療を行っているのか?
現在、仮設のメディカルテントが設置され、村民の最低限の医療を公衆衛生従業員が行っております。
度重なる地滑りや通行止め、そしてネパール情勢から高騰する石油価格により、現時点まで建設が遅れ
ていましたが、診療所の必要性から建設を開始することを決定しました。現地スタッフが追加の石油の値段
を計算し、近日中に新たな費用詳細を受け取る予定となっております。
ISAK プロジェクトネパール 財務報告書 #1 2015 年 12 月
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診療所建設費用詳細
Rate
品目
セメント
レンガ
砂利
鉄柱
コンクリート
合 計 金 額 (NRs)
合 計 金 額 (¥)
900/p
15/p
1700
7900
7900
7500
数量
種類
小計金額(NRs)
425 袋
6500
20トラック分
400ポンド
200ポンド
35トラック分
グレード A
1No.
---4mm
2mm
382,500 ルピー
97,500 ルピー
34,000 ルピー
47,400 ルピー
262,000 ルピー
823,000 ネパールルピー
919,482.16 円
建設中の診療所の様子
ISAK プロジェクトネパール 財務報告書 #1 2015 年 12 月
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倒壊前の診療所の様子
新診療所設計図・完成予想図
ISAK プロジェクトネパール 財務報告書 #1 2015 年 12 月
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プロジェクトタイムライン
日付
活動等
2015 年 04 月 27 日
ISAK プロジェクトネパール発足
2015 年 05 月 01 日
クラウドファンディングサイト「GoFundMe」でキャンペーン開始
2015 年 05 月 25 日
第一目標である 15,000 カナダドル達成
2015 年 06 月 15 日
常設学校の再建設を現地責任者プルバ・シェルパと検討開始
2015 年 06 月 20 日
現地責任者プルバ・シェルパとの会議
常設学校の再建設の全面支援を決定
2015 年 07 月 04 日
医薬品提供の為、「NepalEQReliefProject」 への資金援助開始
2015 年 07 月 15 日
「Let’sBuildSchoolsCampaign」 への資金援助開始
インド ダージリンの修道院共用キッチン修繕の資金援助
2015 年 07 月 26 日
現地僧侶と共に、ツム渓谷とゴルカに一週間
無料メディカルキャンプ用の医薬品を提供
2015 年 07 月 29 日
現地僧侶と共に、シンドゥーパルチョク群用の医薬品を購入・送付
ISAK プロジェクトネパール 財務報告書 #1 2015 年 12 月
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財務報告詳細
プロジ ェクト
配 分 ・使 用 され た
金 額 (¥ )
ネパール現地
パ ー トナ ー
詳細
医薬品の提供
26,967.26
Phulping EQ
Relief Project
プルピングカティ集落 シンドゥーパルチョク群に
医薬品を提供
進捗状況
完了
仮設学校の建設
574,676.35
Let's Build
Schools
Campaign
農村地帯で 13 校の
仮設学校を建設
完了
無料メディカル
キャンプの提供
114,935.27
Wangchuk
Rabten
ツム渓谷、ゴルカ村に
医薬品の提供
完了
共用キッチンの再建
45,625.49
Dechen Pema
Choling
monastery
インドの修道院
キッチンの再建設
進行中
医薬品の提供
診療所建設
資金
合計
(¥)
57,467.64
919,482.16
GoFundMe
サイト
1,858,782.27
ISAK ファウン
ダーの皆さん
1,450,000
合計
3,308,371.27
Wangden
Sherpa (Monk)
プルピングカティ集落 シンドゥーパルチョク群に
医薬品を提供
Mingmar Sherpa
プルピングカティ集落に
診療所の再建設
完了
建設中
注釈:
配分・使用された金額
の合計(¥)
1,739,153.68
資金の残金(¥)
1,569,217.52
ISAK プロジェクトネパール 財務報告書 #1 2015 年 12 月
資金の寄付は日本円、アメリカドル、カナダドルなど様々な国の通貨で行わ
れました。短簡に表すため、すべて日本円に置き換えて計算しました。交換
レートは 2015 年 10 月 22 日のものになります。
通貨の交換レートは随時変化しますが、現在この変化を踏まえた経理の手
段を見つけられずにおります。金銭的に細かな部分が曖昧であることを心
からお詫び申し上げます。
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第三段階:常設学校建設の全面負担
常設学校
このプロジェクトは現在行ってきた中で最も大きく重要なプロジェクトです。ネパールの信頼ある責任者と共
に、ナラヤンサン・シンドゥーパルチョク群に常設学校を再建設することを計画しています。震災で倒壊す
る以前はその学校は小学校3年生までしか受け入れられませんでしたが、私たちのプロジェクトで小学校5
年生までの受け入れを可能にします。
なぜ建設の必要があるのか?
シンドゥーパルチョク群に常設学校の建設を決定したのは街からの遠さにあります。この村の親の世代は教
育を受けることができておらず、もし現在の子供たちにも学校がない状況が続いてしまうと、次世代も今と同
じ貧しい生活を送らなければならなくなってしまいます。若い現地責任者プルバ・シェルパとのインタビュ
ーで彼は、「農村地帯への学校の建設は、人々の教育と発展に対する考え方を大きく変革させるでしょう。
いわば、革命のようなものです。」と、教育の質を上げることは子供達のためだけでなく、教育のコンセプト
自体を覆す大きく必要な変化であると述べています。
新校舎と旧校舎の違い
旧校舎は泥と石で作られていましたが、新校舎は耐震性を上げるためにも鉄筋コンクリートの校舎
を建設します。このプロジェクトも建設費用を全面的に我がプロジェクトが負担するということが決定しま
した。またネパール政府とも交渉を続けており、教師の派遣、家具、教科書などは政府により提供される見
通しが立っています。
今までの公立学校の問題点:
• 遊牧民族の子供たちは一箇所にとどまるのが難しいため、学校に通っていなかった。
• 他の村から通う生徒は何時間もかけて危険な通学路を通らなければならない。
今回の新校舎建設では上記の問題を解決することも視野に入っており、最大 15 名の生徒が生活できる寮
の機能も兼ね備えた校舎を建設する予定です。これにより、遊牧民族や遠くの村からの子供たちにも平等
な教育の機会が与えられると考えています。この学校は建設するだけではなく、長期的かつ継続的な支援
を続けていければと思っています。
常設学校プロジェクトに必要な金額は2,986,853.53ネパールルピー、日本円でおよそ
3,450,674.183 円となります。しかし、現在他のプロジェクトに配分された金額を引くと
1,569,217.52円しか資金がありません。(詳しくは財務報告詳細を参照)よって、このプロジ
ェクト実行には残り1,881,456.66 円の資金が必要となります。
ISAK プロジェクトネパール 財務報告書 #1 2015 年 12 月
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常設学校
建設に必要な金額(¥)
使用可能な資金(¥)
3,450,674.183
1,569,217.52
1,881,456.66
さらに必要な資金(¥)
以下が常設学校建設に必要な費用の内訳となります。
No.
品目・作業
金額 (NRs)
1
E/winexcavationforFoundation
19,937.35
2
DryStoneSoling
15,645.96
3
StoneMasonrywallin1:6c/smortar
160,912.64
4
PCCworkin1:2:4forRCC
513,717.26
5
ReinforcementworkforRCCstructure2%
749331.86
6
FormWork
132,422.00
7
BrickMasonrywallin1:4c/smortar
276,401.68
8
LocalHardwoodwork
252,793.43
9
Drystonesolingworkforfloor
87,885.10
10
PCCworkin1:3:6forfloor
218,860.32
11
12.5mmthickcementplasterwork
385,505.60
12
PaintingWork
73,401.69
13
Collapsiblegate
20,000.00
14
ElectrificationWork
80,038.64
合計金額
NRs.2,986,853.53
¥3,450,674.183(2015 年12 月 2 日の交換レート)
ISAK プロジェクトネパール 財務報告書 #1 2015 年 12 月
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被災した学校の様子
資金源:
主に2つの資金源があります。(詳細は財務報告詳細参照)
• ISAK ファウンダーの皆さん
• クラウドファンディングサイト 「GoFundMe 」
*多くのファウンダーも GoFundMe を通して寄付していただきました。
その他の資金源
• 他の学校が独自に支援を募りプロジェクトに寄付
• ISAK 生徒、スタッフ、その他関係者による現金での寄付
さらに必要な資金への対応(詳細は第三段階参照)
現時点では以下の方法やイベントで資金を集めています。
• 「GoFundMe」サイト
• 軽井沢ウィンターフェスティバル クリスマスマルシェ
• CEP クリスマス会
• その他個人からの寄付
以上
ISAK プロジェクトネパール 財務報告書 #1 2015 年 12 月
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