Comments
Description
Transcript
家 庭科 - 消費者庁
授業展開例 家庭科 本時の題目 高等学校学習指導要領 家庭総合 もし (3) 「生活における経済の計画と消費」 商品選択の意思決定と商品の取扱い及び消費者トラブルへの対処 本時の目標 単元設定 の理由 化に伴い、私たちの消費行動も変容している。多様な情報をどのように取捨選 学 習 指 導 課 程 時間 また、これから社会に出て行く高校生には、契約や消費者信用について学習 し社会人として必要な知識を十分身に付けさせる必要がある。さらに、消費者 の権利と責任に関して自らの消費行動が社会に及ぼす影響を理解し、よりよ い消費社会の実現に向けて行動する責任があることを理解させる。 理解させ、消費者としての権利と責任を自覚して行動できるようにする。 1 )変容する消費社会(1時間) 指導計画 (7時間) (ネットショッピング・電子マネー・消費者信用・多重債務等) 2 )商品選択の意思決定と消費者トラブル(2時間) おしゃれのリスク イ) 事例3 カラーコンタクトで目に傷が! 生徒が商品を購入する際の購 ワークブック P10,11 ○インターネットで商品やサー 入商品名や購入方法を引き出 教師用解説書 P6∼8 ビスを購入した経験(購入した し、 出された意見を板書する。 ワークブック P4,5 商 品 名 や 購 入 方 法) 、ネット ネットショッピングの利用増加 ショッピングでトラブルに巻き に伴い、 トラブルが多く発生し 込まれた事例等について話し ていることを確認する。 ○高校生に多いネット関連の消 ネットショッピ ングに よるト 費者トラブル事例について、 映 ラブル 発 生 は、どの ような と 「ネットショッピング」 像教 材を視 聴して以下の2つ ころに問題があったのかワー ワークブック P4,5 の事例を具体的に理解する。 クブックを参 考にグループで ①スニーカーの購入 話し合 い、まとめ るよう 指 示 ②コンサートチケットの購入 する。 映像教材 グループで話し合った内容を 結果を板書し発表する。 ま と め 事例2 代引きだから大丈夫!? ○本時の課題の確認 ○グループに分かれて話し合い、 ネットショッピングの落とし穴 ア) 事例1 ネットで注文したスニーカーは返品できる? 教材・資料 合う。 展 開 (2)消費生活の現状と課題、消費者問題や消費者の自立と支援などについて 指導上の留意点 教師用解説書 者として主体的に判断できるようにする。 第 1 時 間 目 教師用解説書 単元の 目標 主な学習活動 択し、意思決定し、何に留意していけばよいのかを考えさせる。 (1)消費行動における意思決定の過程とその重要性について理解させ、消費 ・インターネットによるショッピングや個人間取引における留意点を知りトラブルを回避 する方法を知るとともに、被害にあった時にどのような行動をとれば良いかが分かる。 契約の基本及び消費者の権利と責任 ネットショッピングをはじめとする商品の販売形態及び支払い形態の多様 もし あなたが消費者トラブルにあったら … 消費者センスを高めよう イ 消費行動と意思決定 ウ 消費者の権利と責任 ア)ネットショッピングの落とし穴 ・自らの消費行動における意思決定が重要であることを理解する。 導 入 あなたが消費者トラブルにあったら … 消費者センスを高めよう 単元名 2)商品選択の意思決定と消費者トラブル(1時間目) 事例4 カラーリング剤でやけど いくつかのグループに板書さ せる。 ○2つ の 事 例 の 問 題 点、ネット 映像教材のミニアドバイスの ショッピングの留意点、 トラブ 視聴またはワークブックP9を ルにあったときの対応につい 参照して、 前項の結論と照合し て考察し、 ワークにまとめる。 ワークにまとめさせる。 被害にあった時の解決事例や、 ワークブック P9 ワークブック P4,5 ワークブック P10,11 問題解決に向けての対処方法 や相談窓口を紹介する。 3 )契約の基礎知識(1時間) 4 )消費者信用1 クレジットとは、クレジットのしくみ、支払い方法と手数料等(1時間) ネットショッピング利用上の留意点や、トラブルを回避する方法について考え、まとめている。 5 )消費者信用2 多重債務と債務の整理(1時間) 6 )消費者の権利と責任(1時間) ※本書では、指導計画2)、3)、6)の授業展開例を掲載しています。 26 評価方法 〔思考・判断・表現〕 自らの消費行動における意思決定が重要であることを理解している。〔知識・理解〕 消費者トラブルにあった時どのような行動をとればよいのかを理解している。〔知識・理解〕 27 家 庭 科 本時の題目 もし 2)商品選択の意思決定と消費者トラブル(2時間目) 本時の題目 イ)おしゃれのリスク 安全性を確認すること及び取扱い上の注意事項を守ることの重要性を理解する。 本時の目標 ・リスクを回避する方法を知るとともに被害にあった時にどのような行動を取ればよいかが分かる。 主な学習活動 ・具体的事例に沿ってクーリング・オフを疑似体験し、実際の方法を理解する。 指導上の留意点 教材・資料 時間 主な学習活動 指導上の留意点 ○本時の課題の確認 生徒の経験談について発表さ ○カラーコンタクトやカラーリン せる。 (生徒自身だけでなく、 家 グその他の身近な商品で事故 族や友人の例などについても やトラブルを経 験したことが 考えさせる。あらかじめ、 教師 あるか話し合う。 自身が身近な事例を用意して と、 日常生活での約束と契約の おくと良い。 ) 違いについて理解させる。 グ剤の購入時や使用上の問題 点を考えさせる。 グループで話し合った内容を ②カラーリング剤でやけど いくつかのグループに板書し ワークブック P6,7 発表させる。 ○グループに分かれて話し合い、 結果を板書し発表する。 ○2つの 事例 の問 題 点、商品の 安全性の確認方法及び使用上 故に巻き込まれたりした時、 ど のような対応をすればよいか 考察し、 ワークにまとめる。 ○今後、消費 者の権 利と責任に える。 ワークブック P12 せる。 契約は口約束でも成立するこ ○契 約 の 解 除や 未 成 年 者 の 契 ワーク 「契約はやめることがで 約、 クーリング・オフはどのよ きるの?」 、 ワーク 「未成年者の うな場合にできるのか考える。 契約」 を考えさせる。 ○ネットショッピ ングの 場 合、 の事例を振り返り、 ネットにお クーリング・オフができないこ ける契約について整理する。 と、 返品特約を確認することに ワークブックP13 「クーリング・ ついて振り返る。 オフ」 の書面例を参考にして、 ワークブック P12,13 実際にクーリング・オフの書面 知を作成する。 を作成させる。 クーリング・オフができる条件 と方法を理解させる。 (時間が 映像教材 「もうけ話にご用心」 ある場合、 映像教材「もうけ話 ワークブック P10,11 にご用心」 も視聴する。 ) 行動すべきかを学ぶことを伝 ワークブック P6,7 考えさせ、 契約について理解さ ○実際に、 クーリング・オフの通 つて学び、 消費者としていかに ワークブック P9 ま と め ま と め の留意点、 被害にあったり、 事 映像教 材のミニアドバイスの 視聴または本書P9を参照して 前項の発表内容と照合しまと めさせる。 商品の使用にあたっては、 安全 性に関する情報収集や使用上 の留意点を守ることの他、 自分 の身を守り、 安心・安全な消費 社会を作るために自ら情報収 集や行動を起こすことの重要 性を自覚させる。 問題解決に向けての対処方法 や、 相談窓口を紹介する。 ワーク 「契約って何?」 について ○契約とは何かについて考える。 ネットショッピングの落とし穴 展 開 ①カラーコンタクトで目に傷が! 「おしゃれのリスク」 ○本時の課題の確認 教材・資料 教師用解説書 の2つの事例を具体的に理 解 映像教材 導 入 カラーコンタクトとカラーリン ワークブック P11 第 1 時 間 目 展 開 第 2 時 間 目 教師用解説書 ○映像教材を視聴しながら以下 する。 もし ・消費者トラブルを未然に防ぐため、契約の基礎知識を理解する。 学 習 指 導 課 程 学 習 指 導 課 程 時間 契約の基礎知識を身に付けよう あなたが消費者トラブルにあったら … 消費者センスを高めよう 本時の目標 導 入 あなたが消費者トラブルにあったら … 消費者センスを高めよう ・おしゃれ用品等を始めとする様々な商品に関して商品選択の意思決定の際に、その 3)契約の基礎知識(1時間目) ○契約をする際の注意点、 クーリ ング・オフについてまとめる。 契約をする際の注意点、 クーリ ワークブック P12,13 ング・オフについてまとめ、 安 易な契約は避けるよう伝える。 購入した商品に関して取扱い上の留意点及び、 事故を回避するための方法について考え、 まとめている。 評価方法 〔思考・判断・表現〕 商品選択の意思決定の際、安全性を確認することの重要性を理解している。〔知識・理解〕 評価方法 契約の基礎について理解している。〔知識・理解〕 消費者事故にあった時の解決方法について理解している。〔知識・理解〕 28 29 家 庭 科 本時の題目 6)消費者の権利と責任(1時間目) これからの消費社会を担うあなたへ もし もし 姿勢を養う。 時間 主な学習活動 指導上の留意点 ○本時の課題の確認 これまでの学習内容を振り返 ○消費者基本法の消費者の権利 り、 具体的事例と関連付けなが と消 費 者 の 責任について、関 ら消費者の権利と責任につい 連の深い事例と権利・責任を て、 まとめさせる。 線で結ぶワークを行う。 高校生も「消費者」 であること 教材・資料 ワークブック P14 <消費者庁教材検討委員会> を自覚させるために、 実例をあ 委員長 大竹美登利 (東京学芸大学副学長) 委 員 魚山 秀介 (帝京大学教職センター専任講師) ○グラフを見て分かることをま 20代の半数近くがどこにも相 とめ、 相談することの意味を個 談しないと回答していること 人の視点、 社会の視点から、 グ につ いて、相 談 することに よ ループで話し合い、 発表する。 り、個人的な問 題 解決 だけで 教師用解説書 葛西 光子 (公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会常任顧問) 展 開 教師用解説書 第 1 時 間 目 げて説明する。 あなたが消費者トラブルにあったら … 消費者センスを高めよう ・消費者の権利と責任を自覚し、自らの消費行動において社会的責任を果たす 学 習 指 導 課 程 導 入 あなたが消費者トラブルにあったら … 消費者センスを高めよう 本時の目標 坪内 恭子 (東京都立大江戸高等学校教諭) ワークブック P15 原田 由里 (一般社団法人EC-ネットワーク理事) オブザーバー なく、社 会 的に問 題のある事 角村 浩 (独立行政法人国民生活センター総務部広報室長) 樋口 雅夫 文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官 (国立教育政策研究所教育課程研究センター教育課程調査官・公民科) 業者の指導や制度改正により 社会からトラブルを減少させ 望月 昌代 文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官 (国立教育政策研究所教育課程研究センター教育課程調査官・家庭科) ることができることに気付か せる。 ま と め ○自分の今後の消費行動がどの 個人の消費行動やトラブルに ワークブック P14,15 ような社会的影響を与えるか 対する対応が社会的に影響を 教師用解説書 P21 を考え、 「消費者」 としての在り 及ぼすことを認識させ、 どのよ 方について自分の意見をまと うに行動をしたらよいのかを める。 考えさせる。 事務局 財団法人消費者教育支援センター 柿野成美(主任研究員)、宮川有希(研究員)、石井くるみ(研究員補) 映像制作:放送映画製作所 冊子編集:秋田協同印刷 ●映像教材、ワークブック、本書は消費者庁「消費者教育ポータルサイト」で見る ことができます。他にもたくさんの教材がありますので、ぜひご覧ください。 消費者の権利や消費者支援の制度に関心をもち、自立した消費者として行動しようとしている。 評価方法 〔関心・意欲・態度〕 http://www.caa.go.jp/kportal/index.php 消費者の権利と責任について理解している。〔知識・理解〕 30 31