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第7管理基準編(PDF:919KB)
土木工事施工管理基準 昭和 57 年5月1日制定 昭和 61 年5月1日改正 平成4年4月1日改正 平成8年5月1日改正 平成 15 年 10 月1日改正 平成 21 年4月1日改正 平成 23 年4月1日改正 この土木工事施工管理基準は、埼玉県土木工事共通仕様書第1編1-1-27 「施 工管理」に規定する土木工事の施工管理及び規格値の基準を定めるものである。 1 目的 この基準は、土木工事の施工について、契約図書に定められた工期、工事目 的物の出来形及び品質規格の確保を図ることを目的とする。 2 適用 この基準は、埼玉県が発注する土木工事について適用する。ただし、設計図 書に明示されていない仮設構造物等は除くものとする。また、工事の種類、規 模、施工条件等により、この基準により難い場合は、監督員と協議して他の方 法によることができる。 3 構成 工程管理 施工管理 (工事写真を含む) 4 出来形管理 品質管理 管理の実施 (1) 受注者は、工事施工前に、施工管理計画を定めなければならない。 (2) 受注者は、当該工事の施工内容を把握し、適切な施工管理を行わなけれ ばならない。 - 157 - (3) 受注者は、測定(試験)等を工事の施工と並行して、管理の目的が達せ られるよう速やかに実施しなければならない。 (4) 受注者は、測定(試験)等の結果をその都度逐次管理図表等に記録し、 適切な管理のもとに保管し、監督員の請求に対し直ちに提示するととも に、検査時に提出しなければならない。 5 管理項目及び方法 (1) 工程管理 受注者は、工程管理を工事内容に応じた方式(ネットワーク(PERT)又 はバーチャート方式など)により作成した実施工程表により行うものとす る。 ただし、応急処理又は維持工事等の当初工事計画が困難な工事内容につ いては、省略できるものとする。 (2) 出来形管理 受注者は、出来形を出来形管理基準に定める測定項目及び測定基準によ り実測し、設計値と実測値を対比して記録した出来形管理図又は出来形表 を作成し管理するものとする。 ただし、測定数が3点未満の場合は出来形成果表のみとし、出来形図の作 成は不要とする。 (3) 品質管理 ① 受注者は、品質を品質管理基準に定める試験項目、試験方法及び試験基 準により管理し、その管理内容に応じて、工程能力図又は、品質管理図表 (ヒストグラム、χ-R、χ-Rs-Rmなど)を作成するものとする。 ただし、測定数が3点未満の場合は品質管理表のみとし、管理図の作成 は不要とする。 この品質管理基準の適用は、下記に揚げる工種(イ)、(ロ)、(ハ)の条件に該 当する工事を除き、試験区分で「必須」となっている試験項目は、全面的 に実施するものとする。 また、試験区分で「その他」となっている試験項目は、特記仕様書で指定 するものを実施するものとする。 (イ) 道路土工、河川土工、砂防土工 土量 3,000m3 未満の工事 ただし、道路工事の路床については、3,000m3 未満であってもす べて実施する。 - 158 - (ロ) 路 盤 維持工事等の小規模なもの(施工面積が 1,000m2 以下のもの) (ハ) アスファルト舗装 維持工事等の小規模なもの(同一配合の合材が 100t 未満のもの) ② 受注者は、セメントコンクリートの適用に当たり、無筋コンクリート 構造物のうち重力式橋台、橋脚及び重力式擁壁(高さ 2.5m を超えるも の)については、鉄筋コンクリートに準ずるものとする。 6 規格値 受注者は、出来形管理基準及び品質管理基準により測定した各実測(試験・ 検査・計測)値は、すべて規格値を満足しなければならない。 7 工事写真 受注者は、工事写真を施工管理の手段として、各工事の施工段階及び工事完 成後明視できない箇所の施工状況、出来形寸法、品質管理状況、工事中の災害 写真等を土木工事写真作成要領により撮影し、適切な管理のもとに保管し、監 督員の請求に対し直ちに提示するととともに、検査時に提出しなければならな い。 ※この基準は、国土交通省関東地方整備局「土木工事施工管理基準及び規格値」(H21.4)を一部改 変。 - 159 - 土木工事写真作成要領 1 制定 昭和 44 年 11 月5日 改正 昭和 61 年5月1日 改正 平成4年4月1日 改正 平成8年5月1日 改正 平成 15 年 10 月1日 改正 平成 21 年4月1日 改正 平成 23 年4月1日 趣旨 (1) この要領は、「土木工事施工管理基準」7に定める土木工事の工事写真(電 子媒体によるものを含む)の撮影に適用する。 (2) この要領は、埼玉県が行う土木工事の適正を期するため、工事写真につい て必要な事項を定めたものである。 (3) 工事写真を電子媒体で納品(以下「電子納品」という。)する場合は、本 要領並びに埼玉県電子納品運用ガイドラインに則り電子成果品を作成する。 2 工事写真の分類 工事写真は、次のように分類する。 (1) 着手前及び完成写真(既済部分写真等を含む) (2) 施工状況写真 (3) 安全管理写真 (4) 使用材料写真 (5) 品質管理写真 (6) 出来形管理写真 (7) 災害写真 (8) 事故写真 (9) その他(公害、環境、補償等) 3 工事写真の撮影基準 工事写真の撮影は以下の要領で行う。 - 497 - (1) 撮影頻度 工事写真の撮影頻度は別紙撮影箇所一覧表に示すものとする。 (2) 撮影方法 写真の撮影にあたっては、次の項目のうち必要事項を記載した小黒板を 文字が判読できるよう被写体とともに写し込むものとする。 ① 工事名 ② 工種等 ③ 測点(位置) ④ 設計寸法 ⑤ 実測寸法 ⑥ 略図等 なお、小黒板の判読が困難となる場合は、別紙に必要事項を記入し、写 真に添付して整理する。 特殊な場合で監督員が指示するものは、指示した項目を指示した頻度で 撮影するものとする。 4 写真の省略 工事写真は次の場合に省略することができるものとする。 (1) 品質管理写真について、公的機関で実施された品質証明書を保管整備で きる場合は、撮影を省略するものとする。 (2) 出来形管理写真について、完成後測定可能な部分については、出来形管 理状況の分かる写真を細別ごとに1回撮影し、後は撮影を省略するものと する。 (3) その他監督員が認めた場合。 5 写真の色彩 写真はカラーとする。 6 写真の大きさ 写真の大きさは、サービスサイズ程度とする。ただし、次の場合は別の大き さとすることができる(電子納品は除く)。 (1) 着手前、完成写真等はキャビネ版又はパノラマ写真(つなぎ写真可)と することができる。 - 498 - (2) 監督員が指示するものは、その指示した大きさとする。 7 工事写真帳の大きさ 工事写真帳は、4切版のフリーアルバム又はA4版とする(電子納品は除く)。 8 工事写真の提出部数及び形式 工事写真の提出部数及び形式は次によるものとする。 (1) 工事写真として工事写真帳と原本により提出することができる。その場 合は、工事完成時に各1部提出する。原本としては、ネガ(APSの場合 はカートリッジフィルム)または電子媒体とする。 (2) 工事写真を電子納品する場合は、電子媒体(CD-R)を正、副1部ずつ提 出する。その場合は、紙媒体での納入を要しない。 9 工事写真の整理方法 工事写真の整理方法は次によるものとする。 (1) 工事写真の原本をネガで提出する場合は密着写真とともにネガアルバム に、撮影内容等がわかるように整理し提出する。APSのカートリッジフ ィルムで提出する場合はカートリッジフィルム内の撮影内容がわかるよ うに明示し、インデックス・プリントとともに提出する。 (2) 工事写真帳の整理については、工種毎に別紙撮影箇所一覧表の提出頻度 に示すものを標準とする。 なお、提出頻度とは受注者が撮影頻度に基づき撮影した工事写真のうち、 工事写真帳として貼付整理し提出する枚数を示したものである。 (3) 電子納品の工事写真の整理方法は、埼玉県電子納品運用ガイドラインに 則るものとする。 10 電子媒体に記録する工事写真 電子媒体に記録する工事写真の属性情報等については、「埼玉県電子納品運 用ガイドライン」によるものとする。 11 留意事項等 別紙撮影箇所一覧表の適用について、次の事項を留意するものとする。 (1) 撮影項目、撮影頻度等が工事内容により不適切な場合は、監督員の指示 - 499 - により追加、削減するものとする。 (2) 施工状況等の写真については、ビデオ等の活用ができるものとする。 (3) 不可視となる出来形部分については、出来形寸法(上墨寸法含む)が確 認できるよう、特に注意して撮影するものとする。 (4) 撮影箇所が分かりにくい場合には、写真と同時に見取り図等をアルバム に添付する(電子納品の場合は、参考図として定められたフォルダに格 納する)。 (5) 撮影箇所一覧表に記載のない工種については監督員の承諾を得て取り扱 いを定めるものとする。 12 用語の定義 (1) 代表箇所とは、当該工種の代表箇所を示すもので、監督員の承諾した箇 所をいう。 (2) 適宜提出とは、監督員が指示した箇所を提出することをいう。 (3) 提出頻度の不要とは、原本は提出するが、工事写真帳として貼付整理し 提出する必要がないことをいう。 平成○○年度 工事写真帳 工 事 名 工事箇所 受 注 者 ○○事務所 図1 写真帳の表紙例 - 500 - 撮影時の一般的注意事項 1 工事着手前及び完成写真の撮影には、起終点(必要に応じて中間点)に必ず ポール等の目印を立て、同一方向、同一箇所により撮影する。 2 寸法確認等の写真は、被写体に対するカメラの位置によって、極端に映像が 変わる。寸法を表示する写真を撮影する場合は、測定尺とあて木に対するカメ ラアングルが悪いと、写真に正確な寸法が表示できない。測定尺とカメラの位 置は水平になるようにし、被写体の中心で、しかも直角の位置から写すことが 原則である。 3 基礎工等のような地形上どうしても水平に撮れない場合、あて木を極薄いも のにするか、糸を張って撮るとか工夫して寸法が正しく読み取れるようにする。 4 フラッシュ撮影をする場合は、反射光を受けない角度で撮影する。 5 同種類の工種の写真を撮影する場合は、測点、周囲の地形、地物、測点杭等 を背景に入れる等、写真の中で位置がはっきりするよう工夫する。 なお、小黒板を活用することは言うまでもない。 6 河川工事等で締切内で施工したもの又は、構造物等の施工で完成後に埋戻し するものは、特に撮影時期を失わないように注意する。 7 細部を撮影する場合は、位置が不明確になりやすいため、同一被写体で遠近 の組写真にする等の工夫が必要である。 8 工種ごとの写真については、細部を撮影した写真のみになりがちなので、一 工種1枚は全景写真を撮影するのが望ましい。 9 写真を撮影したらできるだけ早く、撮影した写真が目的に合った写真に撮れ ているか、否かを調べるようにする。 10 写真撮影の計画及び写真が出来上がった場合には、監督員に意見を聞くこと が望ましい。 - 501 - 撮影箇所一覧表 区分 着手前・完成 工種 着手前 完成 施工状況写真 工事施工中 品質管理写真 出来形管理写真 災害 事故 その他 着手前1回 〔着手前〕 施工完了後1回 〔完成後〕 月1回 〔月末〕 着手前 1枚 施工完了 後 1枚 不要 摘要 適宜 図面と現地と の不一致の写 真 各種標識類の 設置状況 各種保安施設 の設置状況 監視員交通整 理状況 安全訓練等の 実施状況 必要に応じて 〔発生時〕 不要 各種類毎に1回 〔設置後〕 各種類毎に1回 〔設置後〕 各1回 〔作業中〕 全景1枚 実施毎に1回 〔実施中〕 不要 実施状況資料 に添付する。 各品目毎に1回 〔使用前〕 検査実施状況 各品目毎に1回 〔検査時〕 別添 品質管理写真撮影箇所一覧表に記載 別添 出来形管理写真撮影箇所一覧表に記載 被災状況 被災状況及び その都度〔被災前〕 被災規模等 〔被災直後〕 〔被災後〕 事故報告 事故の状況 その都度〔発生前〕 〔発生直後〕 〔発生後〕 補償関係 被害又は損害 その都度〔発生前〕 状況等 〔発生直後〕 〔発生後〕 環境対策 各施設設置状 各種ごと1回 イメージアップ等 況 〔設置後〕 不要 品質証明に添 付する。 図面との不一致 使用材料 全景又は代表 部分写真 全景又は代表 部分写真 全景又は代表 部分の工事進 捗状況 施工中の写真 提出頻度 工種、種別毎に設計 図書に従い施工して いるとが確認できる ように適宜 〔施工中〕 高度技術・創意工夫 ・社会性に関する実 施状況が確認できる ように適宜 〔施工中〕 使用材料、仮設 1施工箇所に1回 状況、形状寸法 〔施工前後〕 仮設(指定仮設) 安全管理 撮影項目 写真管理項目 撮影頻度〔時期〕 安全管理 使用材料 形状寸法 - 503 - 不要 高度技術・創意工 夫・社会性等に関 する実施状況の 提出資料に添付 する。 代表箇所 1枚 工事記録 に添付す る。 適宜 適宜 適宜 適宜 着手前は 付近の写 真でも可 品質管理基準 目次 1 セメント・コンクリート -------------------------------------- 366 2 ガス圧接 ---------------------------------------------------- 374 3 既成杭工 ---------------------------------------------------- 376 4 下層路盤 ---------------------------------------------------- 378 5 上層路盤 ---------------------------------------------------- 382 6 アスファルト安定処理路盤 7 セメント安定処理路盤 8 アスファルト舗装 -------------------------------------------- 388 9 転圧コンクリート -------------------------------------------- 396 10 グースアスファルト舗装 11 路床安定処理工 ---------------------------------------------- 410 12 表層安定処理工 ---------------------------------------------- 412 13 固結工 14 アンカー工 -------------------------------------------------- 414 15 補強土壁工 -------------------------------------------------- 416 16 吹付工 17 現場吹付法枠工 18 河川土工 ---------------------------------------------------- 430 19 砂防土工 ---------------------------------------------------- 432 20 道路土工 ---------------------------------------------------- 434 21 捨石工 22 コンクリートダム 23 覆工コンクリート(NATM) ------------------------------------ 446 24 吹付コンクリート(NATM) ------------------------------------ 452 25 ロックボルト(NATM) 26 路上再生路盤工 ---------------------------------------------- 460 27 路上表層再生工 ---------------------------------------------- 462 28 排水性舗装工・透水性舗装工 29 プラント再生舗装工 30 ガス切断工 31 溶接工 32 工場製作工(鋼橋用鋼材) 33 既設橋梁落橋防止装置設置工 34 下水道編 ------------------------------------ 384 ---------------------------------------- 386 -------------------------------------- 404 ------------------------------------------------------ 414 ------------------------------------------------------ 418 ---------------------------------------------- 424 ------------------------------------------------------ 438 -------------------------------------------- 438 ---------------------------------------- 460 ---------------------------------- 466 ------------------------------------------ 474 -------------------------------------------------- 476 ------------------------------------------------------ 476 ------------------------------------ 480 ---------------------------------- 480 ---------------------------------------------------- 482 365 4.2.8 塗布型ライニング工法の完了検査 (1)受注者は、防食被覆層の施工完了後、防食被覆層の品質について、書類検 査及び現場検査を行い、監督職員の確認を受けなければならない。 (2)受注者は、検査に専門技術者を立ち会わせなければならない。 (3)受注者は、書類検査で書類の不備などが認められた場合や、現地検査で不 良箇所が認められた場合は、必要な処置を速やかに講じた後、監督職員の 確認を受けなければならない。 (4)完了検査における検査項目、判定基準及び検査方法等は、表 4-9 及び表 4-10 による。 表 4-9 書類検査項目 検査項目 判 定 基 準 検査書類名 使用材料の品種別受入量が、適正な範囲であるこ と。 納品伝票綴 使用材料の施工区分別、工程別使用量が適正な範 材料搬入報告書 使用材料の数量 囲であること。 使用材料の品質 防食被覆材料製造業者の定める品質規格に適合 し、品質に異状がないこと。 製造ロット別 品質証明書綴 材料搬入報告書 工 程 管 理 各工程が良好な管理状態にあり、異状に対しても 適切な処置が取られていること。 工程管理記録 品 質 管 理 各工程毎の品質管理が良好な管理状態にあり、異 状に対しても適切な処置が取られていること。 品質管理記録 (施工環境管理 記録を含む) 完 成 状 況 設計図書に基づき、適正な範囲と仕様の施工がな されていること。 完成図 協議書類 表 4-10 現地検査項目(塗布型ライニングエ法) 検査項目 外 接 着 強 判 観 さ 防食被覆層の 施 工 厚 定 基 準 検査の方法 表面に防食性能を損なう欠陥や塗りむらがなく 平滑に仕上がっていること注1),2)。 目視による ピンホールがないこと。 ピンホール試験又は目 視注 3),4) 樹脂硬化不良がないこと。 指触、打音による 3個の試験値の平均値が 1.5N/mm2 以上。ただし、 接着強さ試験注 5),6) いずれの試験値も 1.2N/mm2 以下のものがあって (付属資料 4) はならない。 3個の試験値の平均値が防食被覆材料製造業者 の定める設計厚以上。ただし、いずれの試験値も 設計厚の 2/3 以下のものがあってはならない。 492 防食被覆層の施工厚試 験注 5),6) (付属資料 4) 注 1)防食被覆層の外観検査は、良好な防食性能の確保を目的として行うものであるた め、多少の色相差、軽微な樹脂ダレ等は、美粧性を損なうものであっても、防食性 能上欠陥とならないものは不合格としない。ただし、極端な色むら、塗りむらは不 合格とする。 注 2)防食性能を損なう防食被覆層の欠陥には、ピンホール、硬化不良などがあり、防食 被覆層の浮き、ふくれ(ブリスター)などの接着不良部分も防食被覆層の耐久性を 損なうものとして不合格とする。 注 3)ピンホール試験は、C種及び D1種について行う。また、試験可能なものについて は、原則として防食被覆層全面について行うものとする。 注 4)ピンホール試験は、コンクリートの通電状況や防食被覆層の種類や施工厚さによっ て、試験が実施できない場合がある。その場合は、監督職員と協議のうえ、目視検 査等によりピンホールがないことを確認する。 注 5)接着強さ及び防食被覆層の施工厚の試験頻度は1回/500m2 とする。ただし、施工 面積 500m2 未満の場合には監督職員と協議のうえ決定する。 注 6)現場条件等により施工完了後の防食被覆層に対する試験が困難な場合には、監督職 員と協議のうえ、施工と同時に現場で作製し現場養生を行った試験板に対する試験 とすることができる。なお、試験板の作製頻度は、注 5)に準じるものとする。 【解説】 (1)について 防食被覆層の施工完了後に行う完了検査は、完成した防食被覆層が、設計図書 や施工計画書等のとおりに仕上がっているかについて、施工記録等の「書類検査」 及び防食被覆層の「現地検査」により確認することを目的とする。 (2)、(3)について 受注者は、書面検査に専門技術者を立ち会わせるとともに、検査に必要な施工 計画書や協議事項確認書、施工管理記録類等を整備し、検査に支障のないように、 予め準備しておかなければならない。また、書類に不備が認められた場合は、速 やかに書類の整備を行わなければならない。 また、受注者は、現地検査にも専門技術者を立ち会わせ、防食被覆層の仕上が り品質について確認するとともに、不良箇所など異状が認められた場合は、処置 方法について監督職員の確認を得たうえ、速やかに必要な処置を講じなければな らない。 なお、受注者は、書類の整備や不良箇所に対する必要な処置を行った後、監督 職員の確認を受けなければならない。 (4)について 塗布型ライニング工法の完了検査における書類検査、現場検査における検査項 目、判定基準及び検査方法は、それぞれ表 4-9、表 4-10 に示すとおりとする。な お、現場検査における試験は、 「付属資料4施工管理・検査における試験方法」 の規定により行う。 また、検査において、不合格の判定や、不良部分や指摘事項があった場合は、 前項(3)の規定 l に より処置する。ただし、軽微な防食被覆層の欠陥は、監督 員の確認を得て、直ちに手直しし、前記の処置を省略することができる。 ピンホール試験については、C種及び D1種についてのみ行うものする。なお、 ピンホール試験の試験電圧は、防食被覆層の種類や層厚により適正な電圧が異な り、高すぎると防食被覆層を破損するおそれがあるため、留意が必要である。ま た、ピンホール試験は、コンクリートの通電状況や防食被覆層の種類、層厚によ り、試験できない場合がある。その場合には、監督職員と協議のうえ、目視検査 等によりピンホールがないことを確認するものとする。 493 4.3.4 シートライニング工法の完了検査 (1)受注者は、防食被覆層の施工完了後、防食被覆層の品質について、書類検 査及び現場検査を行い、監督職員の確認を受けなければならない。 (2)受注者は、検査に専門技術者を立ち会わせなければならない。 (3)受注者は、書類検査で書類の不備などが認められた場合や、現地検査で不 良箇所が認められた場合は、必要な処置を速やかに講じた後、監督職員の 確認を受けなければならない。 (4)完了検査における検査項目、判定基準及び検査方法等は、表 4-9( 「4.2.8 塗 布型ライニング工法の完了検査」参照)及び表 4-12 による。 表 4-12 現地検査項目(シートライニング工法) 検査項目 判定基準 シートの表面の状況 コンクリート躯体の構造に影響を及ぼす凹凸が ないこと。 目視 メジャー測定 シート継目部の状況 防食性能を損なう欠陥がないこと。 目視 注 1)に示す方法 シート背面にコンクリート(型枠工法、埋設型枠 工法の場合)又は充填材料(後貼り工法(-部)の 場合)が空隙なく充填されていること。 注 2)に示す方法 コンクリート等の 充 填 程 度 検査方法 注 1)シート継目郎の目地処理を樹脂系目地材の溶接により行う場合は、ピンホールテスター によって放電チェックを行う。この時の電圧は、サンプルテストにより判断し、監督職員の 確認を得るものとする。 注 2)テストハンマー又は打診器によってコンクリート又は充填材料の充填程度を検査する。 【解説】 (1)について 防食被覆層の施工完了後に行う完了検査は、完成した防食被覆層が、設計図書 や施工計画書等のとおりに仕上がっているかについて、施工記録等の「書類検査」 及び防食被覆層の「現場検査」により確認することを目的とする。 (2) 、 (3)について 受注者は、書面検査に専門技術者を立ち会わせるとともに、検査に必要な施工 計画書や協議事項確認書、施工管理記録類等を整備し、検査に支障のないように、 予め準備しておかなければならない。また、書類に不備が認められた場合は、速 やかに書類の整備を行わなければならない。 また、受注者は、現地検査にも専門技術者を立ち会わせ、防食被覆層の仕上が り品質について確認するとともに、不良箇所など異状が認められた場合は、処置 方法について監督職員の確認を得たうえ、速やかに必要な処置を講じなければな 494 らない。 なお、受注者は、書類の整備や不良箇所に対する必要な処置を行った後、監督 職員の確認を受けなければならない。 (4)について シートライニング工法の完了検査における書類検査、現場検査における検査項 目、判定基準及び検査方法は、それぞれ表 4-9、表 4-12 に示すとおりとする。 また、検査において、不合格の判定や、不良部分や指摘事項があった場合は、 前項(3)の規定により処置する。 495