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だいず通信 第2号

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だいず通信 第2号
~豆一俵物語・・反一俵の大豆の増収で会津を元気にしましょう!~
だいず通信
第2号
(平成21年6月23日)
発行:会津農林事務所農業振興普及部(TEL 0242-29-5308)
あ い づ 農 業 協 同 組 合(TEL 0242-37-2304)
1
大豆の生育概況
降水量(mm)
20
管内の大豆のは種作業は、5月23日に猪苗代で最初
2009年
のは種作業が始まり、天候に恵まれ6月15日頃にほぼ
平年
15
は種作業が終了しました。は種期間の降水量が少なか
10
った(5/21~6/20のAMeDAS猪苗代の降水量35mm、同AMe
DAS若松37.5mm)ために、5月下旬には種したほ場での
5
一部で、出芽が遅れたほ場が見られましたが、6月10
0
日の降雨により各地とも出芽揃いとなりました。
5/21 5/26 5/31 6/5 6/10 6/15 6/20
図1 は種後の降水量の推移(AMeDAS猪苗代)
現在、出芽の早いところで2葉期前後、6月上旬の
は種では初生葉~第1本葉展開期となっています。イネ科やタデ科の雑草が目立つほ場もあります
ので、多発しているほ場では中耕培土または除草剤の散布を早めに行いましょう。
2
当面の技術対策
(1)中耕・培土
中耕は、除草と作土の膨軟化による生育の促進を目的に行い、培土は不定根の発生促進・圃場の
排水・倒伏防止を目的とします。中耕培土の効果は、雨が多くて土壌が過湿気味の場合や土壌が重
粘で水はけが悪いような条件の場合に高くなります(表1)。また、中耕・培土は2回を標準に行
います。
表1 培土による湿害軽減および除草効果(福島農試、1989年)
生 育 お よ び 収 量
雑 草 重
主茎長 総節数 稔実莢数 子実重 100粒重
イネ科 非イネ科 合計
(cm)
(節)
(莢/㎡)
(g/㎡)
(g)
(g/㎡)
(g/㎡) (g/㎡)
培 土 区
50
32.1
530
255
22.5
98.5
2.0
100.5
無培土区
42
31.3
397
157
21.8
244.3
10.4
254.7
備考)湿害程度は「中」、8月9日に培土実施、無追肥。
①
第1回目中耕・培土
1回目の中耕は土壌処理除草剤の残効が切れる直前、発芽後20日頃の大豆3葉期を目安に子葉か
ら初生葉が隠れる程度に浅く培土します。
2葉期
1回目(3葉期頃)
図2
②
2回目(5~6葉期)
培土の時期と高さ
第2回目中耕・培土
2回目の中耕は5~6葉期に行い、第1本葉の節が隠れる程度まで培土します。培土は不定根が
発生してくる時期にしてこそ効果が大きく、あまりに遅い時期の培土は、むしろ断根によるマイ
ナス影響の恐れもあります。このため、遅くとも開花の10日前までには終わらせる必要がありま
す。コンバイン収穫時の汚粒発生防止のため、培土高ができるだけ一定となるよう作業を行いま
しょう。
(2)雑草防除
大豆をは種してから約30日間雑草の発生を抑えるようにすれば、雑草による大豆生育への影響を
ほとんど除くことができますが、1回目の中耕・培土を行っても畦間・株間の残草が見られる場合に
は、茎葉処理剤を散布します。茎葉処理剤の大豆バサグラン液剤は、広葉雑草でもタデ科、キク科、
アブラナ科には効果が高いものの、アカネ科やアカザ科、マメ科など効果の劣るものもあるため、
散布の際は草種を確認して散布して下さい。
土壌処理剤
除草剤の土壌吸着性を利
用して、雑草の発芽層に
分布させ除草効果を発揮
させる。
中耕培土
3葉期
中耕培土
5~6葉期
必要に応じて
必
要
に
応
じ
茎葉処理剤
①土壌の種類に左右されない ②発生雑草の種類・
密度を確認してから処理ができる ③散布期に幅が
ある、④土壌中での残留が短い
イネ科雑草3~5葉期
ナブ乳剤(1回)
ワンサイドP乳剤(1回)
イネ科雑草3~8葉期
ポルトフロアブル(1回)
雑草生育初期~6葉期まで(大豆2葉期~開花前)
大豆バサグラン液剤(1回)
非選択制茎葉処理剤
作物薬害を回避することで畦間の雑草を処理する。
大豆畦間処理剤(雑草生育期、草丈20cm以下)
ハービー液剤(2回以内) バスタ液剤(3回以内)
雑草の防除体系(括弧内は使用回数)
図3
(3)排水対策
6月10日に梅雨入りし、今後梅雨明けまで降雨が多くなると予想されます。そのため、降雨時または降雨
後、明きょや排水路を点検し、ほ場の停滞水を防ぎましょう。明きょと排水路への接続がなく、明きょ中に水
がたまっているほ場では、畦畔を切除し確実に排水路に停滞水を排出させましょう。排水が特に不良な場合
では、明きょを増やしましょう。
☆ミニ情報 小さいけど手強い「フタスジヒメハムシ」
猪苗代町現地ほ場にて、子葉および初生葉がかなり被害を受けたほ場があり、症状からしてタ
ネバエ?!と思ったら、夏から秋にかけて繁殖し、未熟莢を食害し、子実の黒斑や腐敗粒の元に
なるフタスジヒメハムシの食害でした。
成虫はわずか4mmほどですが、畑や畦畔の草間に潜んで越冬
し、越冬後子葉や葉を食害し、大豆の株元に産卵します。幼虫は
土中に潜り、根粒を食害すると言われます。水稲に対するイネミ
ズゾウムシによく似た生活環をもった害虫です。連作を避けるこ
とが第一ですが、発生状況によっては播種時の防除など必要にな
るかもしれません。写真フタスジヒメハムシの子葉食害の様子
ひとこと
作物担当の小森です。平成21年の豆作りがスタートしました。まずは、順
調に播種作業が行われ一安心です。しかし、これだけ多くの播種機械が使われ
ながら、播種機の線引き用マーカーなど農家が自作しなければならないなどお
や?と思うこともあります。
大豆栽培の最新情報をお知らせします。ご不明な点はどうぞ気軽にお問い合
わせください。
経営支援課 TEL:0242-29-5308
~会津農林事務所農業振興普及部のホームページにも掲載しています~
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