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ベトナム短期語学研修 報告書 - 人文学部

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ベトナム短期語学研修 報告書 - 人文学部
2013 年度
ベトナム短期語学研修
報告書
2014 年 2 月 26 日~3 月 11 日
茨城大学・フエ大学
はじめに
茨城大学における「ベトナム学生交流の旅」は、2000 年度から 3 月に欠かすことなく実
施してきた。毎回、参加人数の多少の増減はあれど、十数人の有志の学生の参加があり、
この旅に参加することでベトナムに渡航した茨大生は延べ百数十人に上っている。この旅
への参加などがきっかけになってベトナムへの留学を果たした学生は 10 人を越えており、
それらの人たちは卒業後も「ベトナム」と関わり続けている人が少なくない。
3 年前の 2010 年度にも、11 回目となる同様の旅を企画し、やはり十数人の学生の参加申
込みがあり、2011 年 3 月 13 日の出発に向けて準備を進めてきた。そのときは初めて、開
港したばかりの茨城空港から韓国・インチョン経由でベトナムに飛ぶ予定を立てていた。
し
かし 2011 年 3 月 11 日に発生した東日本大震災によって中止を余儀なくされてしまった。
継続が途切れてしまったのは大変残念であったが、昨年度、再びこの旅を再開することが
できた。
2009 年度までは、ハノイにある協定校であるハノイ社会人文科学大学での交流がメイン
であったが、同大学との関係において昨年やや難しい問題が発生してしまい、2011 年度か
らそことの交流は断念した。そして、数年前から交流を少しずつ始めていたフエ大学外国
語学部との交流を中心とすることになった。同大学・学部とは、2013 年度に人文学部との
間で学術交流協定の締結なされ、今後のさらなる関係深化が期待されている。同大学にお
ける今回のベトナム語短期研修と交流は、またそのために大いに資するものとなった。
参加者と日程
2013 年 5 月の留学説明会で、この企画の広報をまず行った。そして、学内に参加者募集
のポスターを 2013 年 11 月に掲示し、また授業等でも可能な範囲で広報を行い参加者を募
ったところ、11 名の学生から参加申込みがあった。実際にベトナムに渡ったのはその学生
たち 11 人(うち 1 人は大学院生)と人文学部教員(伊藤哲司)1 人の計 12 人である。1
人の大学院生以外は人文学部および教育学部・理学部の 1~2 年生であり、人文学部生がも
っとも多い。なお実際の参加メンバーは、以下の通りである。
-1-
【参加メンバー】
鈴木 智香子
人文学部人文コミュニケーション学科1年
武田 佑穂
人文学部人文コミュニケーション学科1年
越智 温子
人文学部社会科学科1年
竹平 寛恵
人文学部社会科学科1年
大八木 亜実
人文学部人文コミュニケーション学科2年 副団長
八巻 なごみ
人文学部人文コミュニケーション学科2年 副団長
村松 栞
人文学部人文コミュニケーション学科2年
両角 智則
人文学部社会科学科2年
稲山 太郎
教育学部学校教育教員養成課程 2年 団長
沢村 浩平
理学部学際理学コース 2年
神山 拓哉
教育学研究科学校臨床専攻M2
伊藤 哲司
人文学部教授
実際の行程については、以下の通りとなった。当初から予定していたものに加えて、ベ
トナムに渡航してから決まった内容も含まれている。なお渡航以前には、数回のミーティ
ングを重ね、ベトナム語の基礎の基礎や、ベトナムのドキュメンタリー映画を鑑賞するな
どの事前研修も実施した。
2014年
2月
26 日(水)成田出発 ホーチミン市経由でフエへ
27 日(木)オリエンテーション、ベトナム語授業受講(3 コマ)
28 日(金)ベトナム語授業受講(3 コマ)
3月
1 日(土)日本語日本文化学科の学生たちとの交流会 ホームステイへ
2 日(日)フリー、夕方寄宿舎に戻る
3 日(月)ベトナム語授業受講(3 コマ)
4 日(火)ベトナム語授業受講(3 コマ)
5 日(水)ベトナム語授業受講(4 コマ、最終コマはテスト)
6 日(木)ベトナム文化に関わる講義受講(2 コマ)
7 日(金)ベトナム関連の授業を受講しての成果発表(2 コマ)
-2-
8 日(土)エクスカーション、夕方の便でホーチミン市へ移動
9 日(日)戦争証跡博物館等を見学
10 日(月)障害者・孤児職業訓練学校を見学 夜行便で帰国の途へ
11 日(火)早朝帰国
今回の旅の問題点
全体を通して目立った事故はなく、体調を崩して病院を受診するような学生はいなかっ
た。毎朝毎晩の検温と健康チェックシートへの記入を義務づけたこと、食事の前には必ず
除菌シートで手ふきをすることを徹底したことが功を奏したものと思われる。
ただし、
少々
お腹がゆるくなったり、微熱が出たりした学生はいたし、帰国後も若干の調子の悪さを訴
える学生がいた。帰国後数日後には全員の快復を確認している。
健康管理を徹底したものの、この程度のことは起きてしまうことを再確認することにな
った。今回初めて海外に渡航した学生もおり、このような環境に慣れていなかったという
こともあろう。
「清潔」な日本での環境で育ち、抵抗力が必ずしも高くないということもあ
りそうである。今後は、さらに飲食等に関して注意を促すといったことを徹底したい。ス
ケジュールが多少ハードだったと感じた学生もいたようなので、次回はその点について再
点検をして改善を図りたい。
学生たちが行動するときは、単独行動を避けることも指示し、学生たちはそれを遵守し
た。バイクの多いベトナムであるが、交通面ではとくに問題はなかった。宿泊したフエ大
学の寮で発生する若干の蚊やゴキブリなどに対しては、スーパーマーケットで買った蚊取
りマットや殺虫スプレーなどで対処することができた。不衛生で困るというほどではなか
ったものの、こうした虫の類いに弱い学生にとっては、やや厳しい宿泊環境だったかもし
れない。次回は、フエ大学側にも事前のこのことを伝え、可能な事前対処をしてもらえる
ようにしたい。
お金については、共通財布をつくり会計担当者がもつことによって、食事のたびの支払
いなどは比較的スムーズにいった。ただし、予想よりお金がかかったと感じた学生もいた
ようである。もう少し節約したかったという声も聞いているので、どのランクのレストラ
ンで食事をするかなどについて、次回はもう少し検討をしたいと考えている。
-3-
これら以外の点では、とくに問題はなかったと認識している。
今後の「ベトナム短期語学研修」に向けて
この旅に参加した学生たちが綴った文章を次ページ以降に掲載するが、それらを読んで
いただければ、この度のインパクトの大きさや教育的効果の大きさは十全にうかがえるだ
ろう。またベトナム側参加者・担当者のコメント等も載せた。交流会の内容などは、学生
たちが自ら企画し準備をしたものである。ベトナムに出発する前から、フエ大学の学生と
は Facebook 等を使って相談も進めた。それらは上手くいったと考えている。また今回、フ
エ大学側の全面的な尽力で、1 泊 2 日のホームステイが実現したのもよかった。そうした
よい面は今後も引き継ぎ、次年度以降の企画を立てていきたいと考えている。
なお末尾には、今回のベトナム語授業のシラバスと、各学生が最後にもらった修了証の
サンプルが掲載してある。
人文学部人文コミュニケーション学科教授 伊藤哲司
-4-
「ベトナム短期語学研修の旅」レポート 2014 年 3 月 20 日提出
ベトナムで得たものはたくさん!
12P2005A 稲山太郎
1.この旅に参加したきっかけ
2013 年の 12 月、水戸はすごく寒く、そして僕は年度末にむけてのレポートがたくさん
たまっている時でした。図書館は工事中で使えなく、僕はいつも過ごしている教育学部棟
から、少し離れた共通教育棟までわざわざ出向いてまでたくさんのレポートをこなす日々
が続いていました。レポート作成中、いつも通りお腹がゆるくなった僕はトイレに向かい
ました。しかし、トイレは空いてなくて仕方なく2階のトイレに行きました。トイレをす
まし、学生情報室に戻ろうとしたときに、大きいポスターが目に飛び込んできました。そ
こには「ベトナムに行こう」と書かれてありました。
「べとなむ?」僕は少しポスターを見
ることにしてみました。費用が 16 万円と書かれてありました。説明会の日程はあしたと
あさってでした。なんだか楽しそうだなという気持ちになりました。それと企画している
先生が伊藤先生ということで、きっと人文学部の人が多いんだろうなと思いました。教育
学部の世界に閉じこもっている僕にとって、人文学部の友達ができるかも、というのは魅
力的でした。次にゆうちょに行きました。残高を確認しました。16 万円でした。あれ、ベ
トナムにいけちゃいますね。でも、ベトナムにいったらお金がなくなっちゃいますね。し
かし、お金がどうこうというより、せっかくの機会に投資してみたいという気持ちが強く
なりました。
次の日の昼休みに説明会に行ってみました。
思ったより人が少なくてびっくりしました。
でも知り合いのなごみちゃんがいてほっとしました。先生から詳しく説明をうけて、でも
お金なくなっちゃうしな~とか思っていると、先生と安島さんが、絶対にいってよかった
って思うよ、と言っていたのが印象的でした。
ひとりではなかなか決められないと思ったので、ひとまず親に電話して相談することに
してみました。母親は、
「学生時代には借金してでも海外にいったほうがいいよ」と言って
くれました。その言葉が僕の決断の後押しになりました。
文章を見てもらってわかるとおり、僕はそんなに頭の良くない人間です。頭のいい人、
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頭いいぶっている人は、理由や動機を理論化する傾向があると思います。理屈だけいい理
由をあげて、何もしない人はたくさんいます。ぼくはこの旅に参加したきっかけの理由は
あまりあげられませんが、とにかく面白そうと思って行動に移してみました。
2.ベトナム語入門受講について
「その国を知るには、その国で話されている言語を知ること、勉強することが大切であ
る」とよく言われています。海外転勤の際、成功するカギは、その国の言語をいかに知ろ
うとするかというのを本で読みました。今は英語が主流といっても、世界の母国語はすべ
て英語ってわけではないですよね。現地の人々と円滑なコミュニケーションをとるには、
やっぱりその人の母国語をしゃべることが大切です。サッカーの川島選手は日本にいると
きから様々な言語を勉強し、いまでは4カ国語くらいのコミュニケーションができるそう
です。だから、ベトナムという国を知り、現地の学生と仲良くなるには、やっぱりベトナ
ム語を少しでも勉強することが大切なわけです。ここまではたてまえです。
ベトナム語の授業、めちゃめちゃつらかったです。ほんとベトナムに来てまでなんでこ
んなことやんなきゃいけないんだよって何度も思いました。なぜ辛かったのか、ポイント
毎に分けて説明をします。
① 6つの声調が全くできない。
ベトナム語には6つの声調があります。まー、まー、まー、まー、まー、まーです。こ
の違いは頭でわかっていても、全然発音ができないのです。ぼくが発音するとベトナム人
の美人な先生はよく嫌な顔をしました。きれいな顔が曇りました。本当に出来ていないん
だなと思いました。伊藤先生には何回も直されました。さらしものでした。自分が1番で
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きなかった自信があります。
② アルファベットと微妙に違う文字が全く覚えられない
ベトナム語表記はアルファベットとほぼ同じなのですが、帽子がついてたり、Dに横棒
が入っていたり微妙に違うのです。板書に非常に苦労しました。あと、英語には無い発音
がたくさんあり、自分はドヤ顔で発音して周りと違うことがたくさんありました。発音表
記はよく見ておいたほうがいいです。
③ みんな頭良くてついていけない
みんな頭良すぎです。すぐ覚えてきます。後ろに座ったほうが無難です。
ラン先生は僕たちのリアクションを見て、授業を進めてくれました。非常にありがたか
ったです。黒板の字はもう少し大きく書いた方がいいと思われます。
テストも易しくしてくれて、単位が取れた時はうれしかったです。こんなにうれしい2単
位は初めてです。ありがとうございました。
3.学生交流について
ベトナム人って面白いです。ほんとうに。そしてめちゃめちゃしゃべります。ばかみた
いにしゃべります。日本人はしゃべっているときに頭フル回転だと思いますが、彼らは頭
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使わず思いつくまましゃべります。日本人はついていけませんね。
最初、ホテルでベトナムの学生と面会したときは、正直そんなにしゃべる気はありませ
んでした。交流会などで関わっていけば少しずつ仲良くなっていけばいいや、そんな気持
ちでした。でもベトナムの学生はぐいぐい話しかけてきました。日本語がうまい、へた、
そんなの関係ありませんでした。彼女たちは僕たちにいろんな質問を投げかけてくれまし
た。ぼくも最初は質問に答えて返すのが精一杯でしたが、徐々にスムーズな会話ができる
ようになりました。
数々の交流のなかで一番印象に残ったのは、ホームステイでした。最初は、日本人と離
れてベトナム人と1日過ごすなんて大変だなと思っていました。でもその不安を僕と両角
くんのホームステイ先のフォンさんはすぐなくしてくれました。日本のことをたくさん質
問してくれたり、ベトナムのことを教えてくれたり、それ以上に友達として普通に会話が
できました。王宮や市場を案内してくれたり、ドラゴンボートに乗ったり、本当にいい思
い出ができました。
交流会や毎回の食事に付き合ってくれたベトナムの学生とは、深いつながりができたと
思います。ベトナムの良さは、彼ら、彼女らの人柄なんだなと感じました。日本にはおも
てなしの心がありますが、ベトナム人は、おもてなしということを特に意識せず、こころ
の奥でもてなすという意識が強く根付いています。もてなすと同時に彼らは全力で楽しみ
ます。
やっぱり、
人づきあいとは楽しむことが一番大切なんだなと彼らに教えられました。
日本ではコミュニケーション能力が大切だと言われます。教育学部の授業でもことばの
力という、コミュニケーション演習があります。いろんな人とうまく話すことを求められ
ます。
僕が感じたのは、
ベトナム語にはコミュ力みたいな定義はないんだなと思いました。
気になった人に話しかける、自分が話したいことを話す、聞きたいことを聞く。そして楽
しむ。僕もベトナムの人付き合いを少しでも見習えたらと思いました。
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4.今回のベトナム滞在で学んだこと
僕はこどもの家が印象的でした。こどもの家とは、親のいない子供たちを預かり、自立
させる施設です。創始者の小山道夫さんは東京で小学校の教師をしている際、ベトナムに
いき、ストリートチルドレンを見たときに心を動かされ、このような事業を立ち上げたそ
うです。活動をしている際、ベトナム共産党から「反政府運動容疑」をかけられたり、た
くさんの「想定外」の出来事を味わいながらも、このような事業を続けている小山さんの
話はとてもためになり、心に響きました。ただ子供たちを救いたいという一心で、日本か
ら遠く離れたベトナム・フエの地でこのような活動をしている日本人に出会えたことは僕
にとって、とてもいい経験になりました。そしてそんな小山さんを一生懸命支援している
日本人がとても多いことに大変感銘を受けました。僕も将来、何かしらの慈善活動を行い
たいと思いました。
ベトナム戦争の歴史も非常に感じることができました。世界史のなかでは、資本主義と
社会主義の対立を表す冷戦の代理戦争みたいに表されていましたが、ベトナムにとっては
民族同士で起きてしまった悲惨な争いでした。枯葉剤の影響を受けてしまった人たちの写
真をみて、戦争のむごさを実感しました。博物館の中には多くのアメリカ人がいて、泣い
ている人もいました。自国が行った残虐な行為をみるといのは、歴史を直視するうえで重
要だと思います。このような姿勢を日本人は見習うべきであるとも思いました。もっとベ
トナム戦争について知りたいです。
後輩へのメッセージとして、迷っているなら絶対にベトナムに行った方がいいです。毎
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日、毎時間に日本では味わえない貴重な体験がたくさん詰まっています。理由は漠然とし
ていてもかまわないと思います。僕はベトナムに来たおかげでたくさんのものの見方を得
ることができました。なにか自分を変えるきっかけになるかもしれません。
5.今後のこの企画への提言
日程が非常に詰まっているので、もう少し余裕をもったスケジュールを組んだほうがい
いと思います。夕飯ももう少し質素にしたほうがお金に余裕ができていいと思います。
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「ベトナム短期語学研修の旅」レポート 2014 年 3 月 20 日提出
初めての海外、初めてのベトナム
12L1160Y 村松 栞
1.この旅に参加したきっかけ
私はこれまで一度も日本から出たことが無く、飛行機にも乗ったことがありませんでし
た。そこで、時間に余裕のある学生のうちに一度は海外へ行ってみたいと思い、去年の春
に行われた留学説明会に参加しました。その時はカナダや中国など、さまざまな国への留
学について説明があったのですが、
私はベトナムに最も興味を惹かれました。
というのも、
ベトナム留学の紹介資料に、
“ベトナムから日本へ帰国した際に日本人があまりに疲れた顔
をしていることに驚いた”といった
意の伊藤先生の経験談が掲載されて
おり、自分も疲れた顔をしているこ
とに気付かされたからです。そんな
わけで、ベトナムという自分にとっ
ては予備知識もほとんど無い未知の
国へ行くことで、疲れた顔から活き
活きとした顔へと変わりたいと思い、
今回の旅に参加しました。
2.ベトナム語入門受講について
ベトナムに着いた翌日から始まったベトナム語の授業は、今振り返ってみると、すごく
新鮮で楽しかったです。全く知らない言語を一から学ぶという経験は久しぶりで、高校時
代ぶりに「私、勉強してるなぁ~」という感覚を感じてしまったことで、自分がいかに大
学の授業に身を入れていないかを痛感しました。私は勉強が大嫌いだと長年信じていまし
たが、久々の“勉強している感”を味わった時に嬉しさがこみあげてきたので、今になっ
てようやく学ぶことの楽しさ、ありがたさが分かるようになれたのかなと思いました。
そんな大切なことに気づかせてくれたベトナム語の授業ですが、ベトナム人の先生に教
- 11 -
わった後で日本人の伊藤先生から復習をしてもらうという授業体制が、とても良かったと
思います。まずはネイティブの発音を教わることで変な癖がつくことを防ぎ、その後ゆっ
くりと伊藤先生におさらいをしてもらうことで、きちんと頭の中で整理し理解することが
出来ました。また、ベトナム人の先生方は、案外スパルタな傾向にあるように思いました。
新出単語を 2 回ほど発音しただけですぐに暗記させて一人ずつ当てたり、上手に発音が出
来るようになるまで何度も発音させたりと、最初は「辛いな・・・」と感じていました。しか
し、厳しく指導して頂いたことで程よい緊張感を持って授業に臨め、しっかりと自分の実
になったと思うので先生方には本当に感謝しています。
改善すべき点としては、やはり昼食後すぐの授業は眠くなるので、現地の学校と同様の
スケジュールで進めて仮眠の時間を少
し取ったほうが、集中力も高まるし、
ベトナムの学校生活を体験することに
もなって良いのではないかと思いまし
た。また、発音ばかりを学ぶのではな
く、つづりなどの筆記にもより力を入
れて学んだほうが、レストラン等へ行
った際にメニューが分かりやすくなっ
たのではないかとも思いました。
3.学生交流について
ベトナムの学生と交流する中で、彼らの勉強熱心さを強く感じました。ベトナムでは夏
休みしか長期休暇が無く、休みの間でも多くの学生が塾へ通うという話を聞き、驚愕した
のを覚えています。しかし、日本人の私にとっては過酷だと感じる勉強量でも、彼らは楽
しんでいるようにも思えました。また、授業が始まる時間も日本より約 2 時間も早く、昼
寝が出来るよう昼休みは長いという、とても健康的な生活を送っているなと感じました。
私は遅寝遅起きという夜型の生活を送っているので、ベトナムの学生生活は理想的で刺激
を受けました。そんな勤勉で健康的なベトナムの学生ですが、彼らの間では Facebook が
流行っており、コミュニケーションの必須ツールとして不動の地位を確立していました。
どの学生に出会っても Facebook のアカウントについて聞かれるというのは、日本ではあ
まり出来ない経験で新鮮でした。
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彼らの Facebook を見ても分かるのですが、ベトナムの方々には“プライバシーを守る”
という意識が日本人に比べて非常に低いように感じます。Facebook に誰々と交際してい
るということを載せたり、電話がかかってきても席を外さずにそのまま会話を始めたりと
いったことが、ベトナムでは当たり前の様でした。そのためベトナムの学生と会話をして
いると、年齢や親の職業、将来の夢などの日本では尋ねることを躊躇するような質問も、
出会って数秒で聞いてくるのです。将来の夢を尋ねることが出来るのは、多くの学生が自
分の将来についてしっかりと考えを持っているからだと思います。同様に、大学での専攻
についてもよく聞かれたのですが、これも彼らが大学で何の為に何を学んでいるのかを自
分で理解しているからこそ出来る質問だなと感じました。私は正直、質問されて初めて人
文学部という学部で何を何の為に学んでいるのかということを、理解していないことに気
付かされた気がします。
つづいてベトナムの学生との交流で感じたことのひとつに、
“楽しむ力の凄さ”が挙げら
れます。ベトナムの学生は楽しんで勉強をしていると既に書いたのですが、その他にもあ
らゆる場面で彼らの楽しむ力を感じました。彼らとピクニックに行った際に行ったゲーム
では、彼らは本気でゲームを行い、全力でゲームを楽しんでいました。体を動かすタイプ
のゲームなんて、この歳にもなる
とほとんど日本ではやらないので、
久々すぎて本気でやることが少し
恥ずかしいと思っていました。で
すが、彼らの全力さに感化されて
本気でやってみると、恥ずかしい
と思っていたことが嘘のように楽
しかったのです。この経験で、何
事も殻を破って楽しんだ者勝ちだ
ということを教わった気がします。
4.今回のベトナム滞在で学んだこと
既にいくつか書いていますが、私は今回の旅で本当にさまざまなことを学ぶことができ
ました。それらはすべて、日本だけに居るままでは決して知り得ないことばかりだったと
同時に、ベトナムという国であったからこそ知り得たことだったと思います。そのなかで
- 13 -
も、
日本へ戻ってきてからも特に心に留めておきたいことは、
力の抜き加減についてです。
ベトナムの方々は、力を抜くところは抜いて、入れるところは入れるという加減がとても
上手だと思います。前述の通り勉強やゲームなどには力を注ぎ、他人や世間からの目は気
にしないといった具合に、上手にメリハリをつけているのです。一方で日本人の私は、勉
強をおろそかにして、他人とのコミュニケーション時には相手の気持ちにばかり気を遣っ
てしまいます。これでは力の入れ所が間違っていて、ただ気疲れするだけです。そのため
ベトナム滞在中には、日本で感じるような精神的な疲労をまったく感じませんでした。ベ
トナムの方々のオープンさがとても心地よかったのです。この感覚を日本で継続させてい
くのは難しいと思いますが、ベトナム人の力加減を見習うことで、以前よりもストレスを
軽減することが出来るのではないかと思いました。
また、旅の終わりに伊藤
先生も仰っていましたが、
今回の旅での学生生活では、
本当のベトナムの学生生活
が感じられたわけではない
と思います。
今回の滞在中、
ベトナムの学生たちは我々
を優しくもてなしてくださ
り、チヤホヤして頂きまし
た。しかし、それはたった
数日の滞在だったので良い所だけを見せてくれたのであり、1 年単位で留学をすればまた
違ったベトナムが見えてくるのだと思います。そのため今回の旅でベトナムを知った気に
なるのは大間違いだと思いますが、私はベトナムという国が好きです。初めての海外がベ
トナムという刺激的な国で、本当に良かったと心から思います。
5.今後のこの企画への提言
今回の旅で最も楽しかったことの一つは、ホームステイでした。正直ホームステイに行
く直前までは、不安しかありませんでした。なぜ伊藤先生はこんな過酷な試練を私たちに
与えたのだろうと、ひたすらため息をついていましたが、実際に行ってみると何もかも初
めてのことばかりでとても充実していました。伊藤先生に感謝の気持ちしかありません。
- 14 -
というわけで、ホームステイを
たった一泊だけではなくて、も
う少しやりたかったなと思いま
す。ベトナムは社会主義国家な
ので、ホームステイを一泊でも
実現させるのは大変なことだっ
たとは思いますが、ベトナムの
一般家庭に何日か泊まることで
さらに様々な発見があるはずで
す。伊藤先生、宜しくお願いし
ます。
ベトナム語の授業に関しては、あらかじめ日本でもっと基礎部分を学んでおいたほうが
良かったと思いました。発音だけでなく、レストランのメニューなどで見かけるような表
記ももっと学びたかったと前に書きましたが、やはり筆記まで深く学ぶには今回のスケジ
ュールでは時間が足りないと思います。なので、可能であればベトナム人の留学生に日本
で何回か授業を行ってもらえたら、より深い内容がベトナムで学ぶことが出来、レストラ
ンなど街中でもベトナム語と接する機会が増えたと思います。
- 15 -
「ベトナム短期語学研修の旅」レポート 2014 年 3 月 19 提出
ベトナムの旅を通じて感じたこと
13L2044T 越智温子
1. この旅に参加したきっかけ
学生の間に自分の見聞を広めるために色々な国に行きたいと考えていました。そして今
回のベトナムの旅が行われることを知り、自分一人ではなかなか行くことのできなさそう
な東南アジアのベトナムに行きたいと考え、この旅に参加しました。
またベトナム料理を日本で何度か食べたことがありましたが、
どれもおいしかったので、
本場と日本の味の違いを知ると同時にもっとたくさんの料理を食べてみたいと思ったから
です。
2.ベトナム語入門受講について
ベトナム語を学習してみて大変だったことは声調と発音です。声調の説明は高い、低い
と教えてくださるのですが、少しつかみづらかったです。また発音は先生と同じ発音をし
ているつもりでも、なかなか OK がもらえないことが多く苦労しました。そして文字はア
ルファベットに多くの記号がついているのでそれらを自分で書き、覚えることが難しかっ
たです。
しかし、ベトナム語は日本語のように 1 つの漢字に何通りも読み方があるのではなく、
文字に記されている記号すべて理解できていれば、意味が分からなくても発音できるとい
うのは素敵な言語だと思いました。
良かった点は、単語を覚えるときにイラスト付きのプリントを渡され、スペルを自分で
書き、何度も発音したので授業内で覚えることができたことです。また、ペアで例文を自
分たちで作り、実際に会話をし、全体に発表するということで文法と発音を覚えやすかっ
たです。
そして、宿題を取り組むことで自分でその日の授業で学習したことを確認でき、理解し
やすかったです。また授業は発音中心でしたが、筆記テストに向けてスペルを書く練習に
もなりました。
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改善すべき点は、テストが最終日にあるということもあるのでしょうが、内容があまり
実践的ではなかったという点です。もう少しものを尋ねる文を学習し、日常会話に生かし
たかったです。授業で学習した文の中で、実際の会話で一番役立ったのが、最初に学習し
た自己紹介の文でした。
下の写真はフエ外国語大学寄宿舎の正門の写真です。
3.学生交流について
交流会で一番感じたことはベトナム人の積極性です。日本語を数ヵ月しか学習していな
い学生さんでも、知っている言葉や辞書、ジェスチャーを駆使して積極的に話しかけてく
れました。また話す時も目をしっかり見て懸命に伝えようとしてくれました。
そして日本語がとても上手な学生はベトナムの文化や食事、習慣などたくさんのことを
語ってくれました。
ハイバーチュン高校の皆さんと食事をした時は、何人かの生徒さんが質問したいこと内
容の日本語を考え、私に多くの質問をしてくれました。また私が答えた日本語も一生懸命
ベトナム語に直しみんなで理解しようとしてくれました。そして食事中も料理の名前をた
くさん教えてくれました。
そのような積極性を私も見習って、これから生活していきたいと思いました。
またベトナム人の純粋さにも驚きました。フエ外語大学の学生さんと丘でピクニックを
行った時、様々なゲームで楽しませてくれました。みんなで楽しめるゲームをその場にい
る人数、ものを考えてすぐに思いつくことがすごいと思いました。特に飲み終わったペッ
トボトルを利用したゲームの発想がとても豊かでした。また全員が全力で楽しんでいたこ
- 17 -
とも印象的でした。
そして私が想像していた以上に日本語を勉強している人が多くて驚きました。日本語は
英語などに比べると公共語的な意味は少なく、また中国語のように話している人口が特別
多いわけでもありません。疑問に思い学生に理由を尋ねると、日本の文化、漫画、アニメ
が好きだから、日本に行ってみたい、留学したという人が多くいて、とてもうれしく思い
ました。そして一番印象に残っていることは「日本は GDP が世界第3位の経済大国じゃ
ないか」と言われたことです。日本人の自分自身が普段意識しない点を指摘され、とても
驚きました。やはり国内にいては見えてこないものが多く存在することを実感させられま
した。
また勉強熱心な人が多いと思いました。初めて聞く単語があればすぐに小さなノートに
メモを取り、覚える努力をしていました。また若者言葉にも興味をもっており質問してく
れたのも印象的でした。加えて日本語を教えてほしいと言われた時、日本人の私でも読め
ない地名やうまく説明できないことがありました。もっと自国のことを勉強しなければな
らないと思いました。
下の写真はハイバーチュン高校の学生と夕食の後に撮った写真です。
4.今回のベトナム滞在で学んだこと
人と人の距離がとても近いと感じました。積極性と似ていますが、すぐに連絡先を交換
して次の約束をしてくれます。日本だと遊ぼうと口約束してもその後、綿密な計画を立て
てようやく再び会うことが実現しますが、ベトナム人はすぐに実現するところが魅力的だ
と感じ、コミュニケーションの大切さを学びました。
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またベトナムの花である蓮の花は「純粋な美しさ」を表していると教わりましたが、ベ
トナム人の人柄をとてもよく表していると思いました。純粋な心で私たちに接してくれた
のが印象的です。
これから参加される皆様へ
出発前は多くの不安がありましたが、滞在日数を重ねるごとに楽しさへと変わり、帰るの
が悲しくなります。そんな素敵な経験をされる方がこれからも増え続けることを信じてい
ます。
下は実際にベトナムで咲いていた蓮の花の写真とフエ外国語大学で受講した文化の授業
で着せていただいたアオザイの写真です。
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5.今後のこの企画への提言
ホームステイができたことが一番印象深かったことです。ホームステイへ行くまでは不
安でいっぱいでしたが、実際終わってみると楽しかったことしか思い出がありません。ベ
トナムについて最初にバイクの多さに驚き、恐怖さえ感じましたが、実際に後ろにのせて
もらうと心地良く寝てしまいそうになりました。また、私が知らない食べ物があるとすぐ
に持ってきて、食べさせてくれたり、やってみたいといったことをすぐ一緒にやってくれ
たりしたことがうれしかったです。
そして学生のうちに見聞を広められたことが一番の利点でした。やはり文化、気候、食
事など日本とは多く異なる点がありますが、直接会うことを大切にしており、日本より人
と人の関係が濃厚であるように感じました。
改善すべき点は、予定がわからないという点です。その日の昼に午後の予定を決めるこ
とが多かったので、もう少し前にわかったらよかったなと思いました。
下はホームステイ中に頂いたとうきびのゼリーと私のベトナム語のプリントの写真です。
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「ベトナム短期語学研修の旅」レポート 2014 年 3 月 20 日提出
ベトナム短期語学研修に参加して
12L1031G 大八木亜実
1. この旅に参加したきっかけ
もともとベトナムに強い関心があった訳ではありませんでした。時間の取れる学生のう
ちに、一度は海外へ行ってみたい。これが今回私がこの旅に参加した一番の理由です。気
づけば大学生活も 2 年とあと少し。このチャンスを逃したら、これから先海外へ行くこと
はできないのではないかとも思い、とりあえずガイダンスに出席したのが始まりです。ベ
トナムというと、道路を走る車やバイクの交通量がものすごく多いことや、ベトナム戦争
のイメージくらいしかありませんでした。そのため、この機会にもっとベトナムのことい
ついて知ってみたいとも思うようになりました。
もちろん、初めは海外へ 2 週間も行くことに少なからず不安がありました。まして、そ
のうちの1日は現地の学生の家でのホームステイ。ベトナム語も全く分からないのに学生
の家に泊まって本当に大丈夫なのだろうかということや、ベトナム人の学生はもちろん、
一緒に旅をする日本人とも仲良くやっていけるのか、
といったことも心配でした。
ですが、
昨年この旅に参加していた同じサークルの 3 年生の先輩から、
「時間とお金があるなら絶
対行った方がいいよ。人生で一番楽しかったって言えるくらい楽しかったから。
」という話
を聞いて、思い切って参加を決めました。
今思うと、本当にただの思いつきと好奇心だけで参加してしまったと感じます。でも、
せっかく海外に行くことができるのだから楽しみたい。不安はたくさんあるけれど、きっ
と何とかなるだろう。そう信じて旅へと向かいました。
2. ベトナム語入門受講について
5 日間現地のフエ外国語大学でベトナム語を学んでみて気が付いたことが、発音の難し
さについてです。ベトナム語には声調が全部で 6 つもあり、声調に加えて微妙に異なる発
音を使い分けなければならないことに苦戦しました。声調の違いや簡単な挨拶などは、ベ
トナムへ行く前に日本で事前に軽く勉強していたので何とかなるだろうと思っていました
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が、全く伝わらなかったようです。また、自
分では先生と同じように発音したつもりでも、
先生には何度も何度も発音を直されました。
結局、どこが違うのか自分では最後まで分か
りませんでした。授業で習った自己紹介や単
語をベトナム人の学生に話しても、なかなか
理解してもらえないので、初めは本当に苦労
の連続でした。先生や仲良くなったベトナム人の友達の口の動きを見よう見まねで試して
みたり、上手く伝わらなくても習ったベトナム語を実生活の中で実際に使ってみたりと、
とにかく授業についていくことに必死でした。
しかし、11 人という少ない人数でベトナム人の先生が授業を進めるという環境は、ベト
ナム語を身につけるのに非常に良い環境だったと思います。
発音は何度も直されましたが、
フォン先生とラン先生 2 人の先生が一人一人の発音や授業の理解度を確認してくれること
で、少しずつ自信を持ってベトナム語が話せるようになっていきました。特にラン先生は
一人一人のノートを見て回ってスペルのチェックもしてくれたので、間違って覚えていた
単語に気が付くこともできました。日本で語学を勉強する場合は、こんなに丁寧に学生一
人一人のことを見て回ってくれることは少ないので、驚きました。さらに、伊藤先生とニ
ャーさんが午後にこれまでの授業の復習をしてくれたことで、習った内容を整理すること
ができたと思います。日本に帰国する頃にはベトナム人の学生に「ベトナム語しゃべって
みてよ。
」と言われても、簡単な自分の自己紹介くらいなら堂々と話すことができるように
なりました。
「発音がすごくきれい、上手。
」と褒められることも増えて、本当に嬉しかっ
たです。
今回は 5 日間という短い期間でしかベトナム語を勉強することができなかったため、最
低限の言葉しか覚えることができませんでした。そのため、ホームステイをした際にステ
イ先の家族から何かを聞かれたり、ベトナム人同士で話す会話の内容を聴き取ったりする
ことはできませんでした。もう少し実生活ですぐに役立つ言葉についても学ぶことができ
ればよかったとも思います。
3. 学生交流について
フエ外国語大学の学生やハイバーチュン高校の学生、そしてフエの街中で学生や社会人
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に日本語を教えるリエン先生の日本語教室に
通う学生。今回の旅では、こうしたたくさん
のベトナム人の学生達と交流することができ
ました。2週間で交流した年代は違いました
が、皆日本語がすごく上手で驚きました。
まず彼らと話してみて、ベトナム人は本当
に陽気で明るい人が多いと感じました。事前
に伊藤先生から、
「ベトナム人は人懐っこい人
が多いよ。
」
という話は聞いていたのですが、
いい意味で想像をはるかに上回るものでした。
初めて会うのに、ほとんどの学生が手を取って私達日本人を輪の中へと引き入れてくれま
した。自分から何か話を振ることができなくても、
「何歳ですか?」
「家族は何人ですか?」
といったことを聞いてきてくれるので、人見知りしてしまうことを心配していた私も楽し
く会話を進めることができたと思います。また、知り合ったすぐ後にも関わらず、
「これか
ら遊びに行かない?」
「私のバイクの後ろに乗っていいよ。
」
「Facebook はやってる?」な
どと、非常にフレンドリーに接してくれました。
フエ外大の学生とは、大学での交流会後に
ピクニックへ行って遊んだことが印象に残っ
ています。ピクニックで初めて顔を合わせる
学生も多かったのですが、お菓子を食べたり
皆で AKB48 のダンスを踊ったり、身体を動
かして遊んだりすることで、すぐに打ち解け
ることができました。このとき知り合った学
生の中には、その後大学で声をかけてくれる学生もいて、交流会以外の場でも友達をつく
ることができました。日本では友達と知り合ってから、こうした関係を築くのにはもう少
し時間がかかると思うので、文化の差を感じました。大学生になって、20~30 人もが屋外
で集まって遊ぶ機会も日本ではほとんどないため、本当に楽しかったです。
また、
多くのベトナム人学生が日本や日本語に強い関心を持っていることに驚きました。
日本に興味を持った理由や日本語を勉強している理由について聞いたところ、日本のアニ
メや漫画、アイドルの映像といった場合が多く、海外での日本のポップカルチャーの人気
の高さを改めて実感しました。ベトナムの学校では中学校の授業の一環で日本語を教えて
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いる学校も多いと知って、日本でしか話されない言語がどうしてここまで人気があるのか
不思議に思いました。この疑問をホーチミンの大学で日本語を教えている鈴木先生にこの
ことを質問してみたところ、
「日本毎月たくさんの会社がベトナムでも企業を展開している
よ。
」と答えてくれました。この話を聞いて、学生達の間で日本語が人気な理由として、日
本の文化に加えて日本企業の影響も関係しているのかもしれないと感じるようになりまし
た。
4. 今回のベトナム滞在で学んだこと
ベトナムへ行ってみて、時間通りに予定が
進まないことに初めは驚きました。空港で搭
乗手続きをしても、日本の空港よりはるかに
時間がかかったり、仕事中にも関わらず空港
で働いている人達同士が楽しそうに会話をし
ていたりする様子は意外でした。放課後に学
生とどこかへ遊びに行く場合も、彼らは時間
通りに来ることは少なく、予定通りに物事が進むということもほとんどなかったと思いま
す。
こうした様子に初めは戸惑いを覚えたものの、
2週間ベトナムでの生活をするうちに、
予定通りでなくても物事は進むということに気が付きました。何かが思うようにいかず、
初めは不安や不満があっても、なぜか最後には物事が丸く収まっているんですよね。
「日本
での生活は少し窮屈なものだったのかもしれない。
」
と日本人学生達と話すこともありまし
た。
ベトナムでの生活を終えた今、これまでの自分自身の生活や価値観を見つめ直してみた
いと感じています。時間を気にし過ぎたり授業や課題に神経質になり過ぎたりしてしまっ
ているのではないか、と。確かに、当たり前のことを当たり前にこなすことも大切なこと
です。でも、もう少し力を抜いて生活していくことも必要かもしれません。どちらが絶対
に正しい、間違っている、と決めることはできませんが、この2週間での経験はこれから
の大学生活や将来への見方を変えるきっかけになりました。完璧にこだわらなくても大丈
夫。そんなことを気にするより、もう少し楽しく笑って生活していきたいと思うようにな
りました。
特に深いことを考えずに参加した今回の旅でしたが、毎日が新しい発見と驚きの連続で
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した。生活文化の違いやベトナム人の優しさや温かさ。実際に現地に行って何かを学ぶこ
とで、こんなにもたくさんの収穫ができるとは思ってもいませんでした。この 2 週間の出
来事は言葉では表しきれないくらい充実したものでした。もし来年度のこの企画への参加
を考えている後輩がいたとしたら、はっきりした目的がなくても迷わず参加してほしいと
思います。
5. 今後のこの企画への提言
2週間という短い期間の中で様々な体験が
できるという点がこの企画の一番の魅力だと
思います。この旅の表面での目的は語学研修
かもしれませんが、他にも学生との交流やベ
トナムの歴史や文化に触れることができまし
た。一度アオザイを着てみたいと思っていた
ので、ベトナム文化の授業で学生達がアオザ
イを着せてもらったときは嬉しかったです。また、農村部の貧困の子ども達を受け入れる
施設や障害者の職業訓練施設といった社会施設を訪問して、ベトナムの社会問題について
も考えることができました。ただ、都市と農村での格差が今日のベトナムの課題とは聞い
たものの、農村部へ行くことはできなかったため、どのような様子なのかを実際に見るこ
とはできませんでした。こうした経済格差の現状について、もう少し見たり知ったりする
こともできたらと思いました。ホーチミンではベトナム戦争中にカメラマンとして活躍し
たクオンさんという方の話を聞いたことが印象に残っています。何度も政府に捕まり、戦
場へ行って怪我をしても、それでも真実を伝えたかったという気持ちが強く伝わってきま
した。
こうした経験は、いずれも観光でベトナムを訪れた場合にはおそらく体験できない貴重
なものばかりです。初めの頃の不安は、全て満足感や充実感へと変わっていました。非常
に中身のつまった企画に参加することができて本当によかったです。
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「ベトナム短期語学研修の旅」レポート 2014 年 3 月 20 日提出
2014 年ベトナム語学研修の旅
12S6014F 沢村浩平
1.この旅に参加したきっかけ
私がこのベトナム短期語学研修に参加したきっかけは複数あります。まず、大学時代に
海外に旅をしてみたい、海外を見てみたいというものがありました。高校時代から担当の
先生方の話に大学時代は長期休業中に海外に行っていたという話をよく聞きました。それ
を聞いて当時の私も大学生になったら休暇を利用して海外に行ってみたいと思っていまし
た。また、夏休みを利用してサマースクールに参加しようとも考えていました。しかしな
がら学部や単位の関係で(理学部なのでサマースクールに参加しようとすると必修のテス
トと時期が被り面倒なことになってしまいます)すこし難しくなります。なので、春休みの
中ごろの 2 週間の短期語学研修はちょうどよかったのです。これが今回の旅に参加した理
由のひとつです。
次に、アジアとくに東南アジアを見たみたい、文化に触れてみたいというものがありま
した。私は高校時代に海外へ行った経験があります。そのときは高校の SSH(Super
Science High school)の事業の一環でアラスカにオーロラの研究・観測で 1 週間ほど行って
いました。その時の旅もとても良い経験になりましたが、あまり日本と変わらない(先進国
なので)という印象でした。これだと私が知っている海外のイメージが固定化されてしまう
と考え、まだ見たことのない東南アジアを見て、そこの文化に触れて私が思う海外のイメ
ージや私の中の知識を幅広くしてみたいというのも理由の一つです。
次に、このベトナム短期語学研修の旅の企画者・責任者である伊藤哲司先生からのお誘
いがあったというのも理由の一つです。先ほども述べたように海外に行ってみたいという
思いがある中、ボランティア活動等で知り合いであった伊藤先生からのお誘いがあり、後
押しされる形で参加しました。
以上の点がベトナム短期語学研修に参加しようと思ったきっかけや動機です。
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2.ベトナム語入門受講について
ベトナム語入門については、ベトナム短期語学研修に行く前にベトナムに留学の経験が
ある方を講師にベトナムに今回の旅に参加するメンバーでベトナム語講座を 2 回ほど開き
ました。そこでは、ベトナム語に関することや本当に初歩の初歩について学びました。そ
こでは声調記号とかあるけど何とかなるでしょうと思っていました。
しかし、実際にベトナムに行ってベトナム語の授業を受けると大変難しいということが
即座にわかりました。まず、さきほども述べたように声調がとても難しいということがわ
かりました。私は大学で第二外国語としてドイツ語を履修していました。なので、今回の
語学研修で初めて声調というものを知りました。発音をリピートしていると先生に何回も
直されました。声調は本当に難しいなと思いました。声調の違いによって意味合いが全く
違ってくるというのは本当に難しいところだなと思いました。
また、発音も日本語にはない発音が多く特に「いいえ」を表す発音はよくつかわれるも
のでありますが、難しいものでした。ベトナム語の難しいところは声調や発音だと思いま
した。あと、ベトナム語の文字もいろいろと種類があり覚えるのが大変でした。
逆にベトナム語の文法は英語と似たようなところがあり比較的楽に覚えることができま
した。
今回のベトナム語の授業スタイルは現地の日本語ができるベトナム人の先生が教壇に立
っての授業でした。ノートに例文を書いてそこからは発音メインの授業でした。また、プ
リントを見てペアになり対話形式での発音練習もありました。現地の方から直接教わるの
で発音はやはり正確なものを覚えられた気がします(だいぶ先生に発音を直されましたが)。
また、現地に行っての授業なので覚えたものを即現地の学生やお店の方につかえて、それ
が通じた時の喜びは大きいものでした。
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現地の先生方の教え方もプリントを使ってのものや対話形式のものがありまた、しっか
りと教えてくれたのでよかったと思います。
改善点をあえて挙げるとすると、もっと現地で即使えるベトナム語やベトナム語の文字
をしっかりと教えてほしかったかなと思います。
3.学生交流について
ベトナムでの現地の学生との交流会は何回もありました。フエ外国語大学の生徒やリエ
ン先生の日本語教室の生徒、ハイバーチュン高校の生徒などなど幅広い層の学生達との交
流をすることができました。
ベトナム短期語学研修の初日の夕食から現地の学生との交流がありました。この時は夕
食時だけでしたがベトナム人学生は積極的に話してきてくれて驚かされると同時に日本で
はあまりないなと驚きました。また、楽しく会話をしながら夕食もしました。
ベトナム滞在 3 日目にはリエン先生というフエで日本語の塾を開いている先生もとに行
きました。そこでリエン先生の日本語教室の生徒と交流をしました。2 クラス分の生徒と
交流しました。生徒はみな目がキラキラしていて積極的に話をしてきてくれました。前半
のクラスで私が交流したのは割と日本語が話せる生徒でした。なので、様々な話ができま
した。しかし、後半のクラスでは日本語を学び始めて少しの生徒だったのであまり交流す
ることができませんでした。これは少し悔しい経験でした。
ベトナム滞在 4 日目では、フエ外国語大学の日本語学科の生徒とベトナム短期語学研修
に参加したメンバーの歓迎会兼交流会がありました。そこではお互いの学校の説明やパフ
ォーマンス、こちらはパフォーマンスとして AKB48 の「恋するフォーチュンクッキー」
を踊りました。現地の学生も混ざって踊ることができました。また、ゲーム(伝言ゲームや
籠の中の鳥というものやバンブーダンス、こちらが持って行った文字ぴったんなど)をして
親睦を深めました。
そのあとは浴衣の試着会やちらしずし・味噌汁の試食会を行いました。
私はそこで浴衣を着ていたのですが、ベトナム
の学生は日本人よりも距離が近くぐいぐいと来
て何回も写真撮影をしました。ここでも日本人
とベトナム人の文化というか考え方や距離感の
違いを見出せました。交流会はとても楽しいも
のとなり、学生と親睦を深めることができまし
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た。午後には交流会で知り合った学生たちの一部と一緒にピクニックへ行き軽食を取って
から様々なゲームをして遊びました。いわゆる外遊びを久々にやりました。ベトナムの遊
びや日本のだるまさんが転んだもやり、みんなかなり本気で遊びました。ここまで本気で
遊んだのは久々でした。ベトナムの学生は何事にも本気で楽しむのだなと思いました。
そののちに 1 泊だけですがホームステイに行きました。受け入れ先の子はダビット君と
いい 1 年生でとても面白い方でした。ホストファミリーは皆もてなしをしてくれました。
お母さんは「今日から私の家族だよ」と迎えてくれ、とてもうれしくまた安心しました。
夕食にはダビット君にバイクでフォーやチェ食べ物を食べに連れて行ってくれました。翌
日は別のステイ先にいる稲山君と両角君と二人の受け入れ先のホンさんたちと行動をとも
にしてフエの観光地である王宮やティンムー寺、ドラゴンボートを見学しました。ベトナ
ムの学生はみな私たちを楽しませてくれまし
た。また、日本人みたいな変な気遣い(気疲れ
をしてしまうやつ)がなくとても居心地がよ
かったです。
ベトナム語のテストを受けた翌日には再び
リエン先生の日本語教室に行きました。そこ
では前回のリベンジができました。今回も交流をしたのは日本語を学び始めて少しの生徒
でした。言葉を介した交流があまりできないので私が撮影した写真(山や実家の日本庭園の
もの)や相手が持っている写真を見せてもらいました。相手は楽しそうに見せてくれました。
言葉はあまり通じませんが交流することはできました。
これはとてもうれしいことでした。
その翌日にはフエにあるハイバーチュン高校の
学生と交流をしました。そこでは授業を見学して
お互いにプレゼンをしました。そのあとは交流を
してお土産ももらいました。そのあとは一部の生
徒と夕食に行きました。そこでも楽しく交流をす
ることができました。
全体を通してベトナムの学生は人懐っこくて、
いい感じに距離が近く、気疲れをしない感じで、本気で楽しんでいると交流をしていてひ
しひしと日本人との違いを感じて、こんな風にしてみたいなと思い、本当に良い経験とな
りました。
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4.今回のベトナム滞在で学んだこと
今回のベトナム滞在で学んだことはいくつかあります。
私がこのベトナム行きを決断した理由の中にあるベトナムの文化を見てきたいというも
のは達成されました。やはり東南アジアというだけあってバイクがすごいと思いました。
そこかしこにバイクがあふれていてクラクションも鳴り響いていてある種の活気であふれ
ていました。市場やそこにいる人々の顔も活気にあふれていました。
また、ベトナム人と日本人の考え方の違いも学ぶことができました。日本人は時間にと
らわれて過ぎているけれども、ベトナムの人はいい感じのいい加減さで、行き当たりばっ
たり的ではあるのでけれども、最終的には何とかなるという感じでした。確かに時間をき
っちりと正確に守るというのも大切ではあるけれど、それだと気疲れしてしまうのだなと
思いました。日本に帰ってきて「日本は息苦しい国だな」と思うこともありました。なの
で、適当にしても問題ないところは気楽にして生きてゆけたらよいなと思いました。
また、ベトナム人の距離感の近さには何回も驚かされることがありました。私は積極的
に行動する方ではないので、助けられることもあったし、私も自分からグイグイいけるよ
うになりたいと思いました。
次回このたびに参加する方へのメッセージは、自分の想定から大きく逸脱したハプニン
グが起こるのでそれを楽しめるようになれば勝ちだと思います。
あと、除菌シートは大量に持って行ったほうが良いです。
今回のベトナム滞在では本当にいろいろなことを学ぶことができ、
本当に良かったです。
おそらく私のこれからの人生で重要な役割を持つと思うほどの経験でした。
5.今後のこの企画への提言
全体を通して今回のベトナム短期語学研修の旅は成功して、良い経験になったと思いま
す。今後の提言をあげるとすれば、予定を詰め込みすぎて疲れたので、もう少し余裕を持
った日程にしてほしい、メンバー全体でとる休憩の日(何もしないで 9 時近くまでゴロゴロ
としていたい)をとってほしかったと思います。
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「ベトナム短期語学研修の旅」レポート 2014 年 3 月 20 日提出
ベトナムで 2 週間過ごしてみて
13L1118X 武田佑穂
1. この旅に参加したきっかけ
自分の常識の通用しない場所に行ってみたいという思いがあり、在学中にどこか外国に
行ってみたいと考えていました。自分が当たり前だと思っていることは他から見るとどう
見えるのかなど、日本にいては気づきにくいことに気づきたかったためです。また、他国
の生活や文化にどのようなものがあるのか知りたい気持ちもありました。日本には日本独
自の生活様式や文化があり、私たちはその中に身を置いています。他国で短期間でも生活
してみることで、
日本とは違った生活や文化に触れてみたかったのです。
それだけでなく、
他国にいることで見えてくる日本の姿を見たかったという思いもありました。
数ある国の中でベトナムに決めたのは、
伊藤先生からのお誘いがあったためでした。
元々
高校時代に世界史を学んでから東南アジアに関心はありました。大学に入学してからベト
ナムのお話をお聞きする機会が何度かあり、
ベトナムという国にも興味を持っていました。
比較的安価で語学研修ができたというのも理由の一つです。
このように、私はベトナムに行くことで自分の世界を広げたいと考え、この語学研修へ
の参加を決めました。
2.ベトナム語入門受講について
初めはベトナム語がどういうものかもわからない状態でした。
実際に受講を始めてみて、
日本とは違った発音や六種類もある声調に苦労しました。発音が違うと言われてもどこが
どう違っていて、どう直せばいいのかわかりませんでした。しかし授業内では実際に発音
をしてみる機会が多かったためわかりやすかったです。先生方も我々一人一人の発音を聞
いて何度も直してくださり、上達もしやすかったように思います。午前中はベトナム人の
先生に教えていただき、
午後からは伊藤先生と復習をするというスタイルもわかりやすく、
ありがたかったです。また、ベトナムで受講できたこと自体も良かったと思います。学ん
だことをすぐに外で生かす機会があったり、常にベトナム語に触れていられたりと授業以
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外でも多くの学びを得られました。ただ、板書の際に発音記号や声調の書き方を統一して
ほしかったとは思います。書き方が個人によって変わることはあると思いますが、見慣れ
ていない文字ではそれが何を表しているのか把握するのが困難になることがありました。
発音、声調は困難でしたが文法は比較的簡単だったように思います。ただ、若干ややこ
しい部分はあったと思います。そのため各自で復習する時間がもう少しあれば良かったの
ではないかと思います。毎日様々な予定があったため、自分で時間を取って復習するのは
難しかったです。
授業の様子
3.学生交流について
今回主に交流させていただいたのは、フエ外国語大学日本語学科の学生の皆さん、リエ
ン日本語教室の皆さん、
ハイバーチュン高校の皆さんでした。
どの学生も日本語が上手で、
積極的に話しかけてくれました。特にフエ外国語大学日本語学科の皆さんとは交流会をし
たりピクニックをしたりと、多くの関わりがありました。交流会はベトナムに行って日数
も経たないうちに行ったため、日本人学生は最初緊張していました。しかし、日本語学科
の学生が明るく何度も話しかけてくださったり、一緒にゲームをしたりするうちに心から
楽しめるようになりました。
用意してくださったゲームも言葉を使わない伝言ゲームなど、
みんなが楽しむことができる内容でありがたかったです。こちらで準備したゲーム「もじ
ぴったん」も、浴衣の試着も、ちらし寿司も好評でした。ただ、味噌汁は口に合わない学
生も多くいたようでした。
リエン日本語教室を訪問させていただいたこともとても良い経験になりました。私は二
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度訪問させていただきましたが、どちらもあたたかく迎えていただきました。クラスや人
によっては日本語が上手とは言えない方もいらっしゃいましたが、皆さん一生懸命に話そ
うとしてくださいました。活気やエネルギーを感じました。もちろん、伝わらないことも
多々ありました。ですが、スマートフォンに入っている写真を見せたり絵を描き合ったり
して交流することができました。言葉がなくともわかりあえる部分というものもあるのだ
と感じました。
ハイバーチュン高校の生徒との交流は短時間でしたが、様々な話をすることができまし
た。日本のアーティストが好きで、そこから日本に興味を持ったという話も聞きました。
実際に授業をしている風景も見せていただきました。皆さん一生懸命で、積極的に挙手発
言をしていた様子が印象的でした。交流のひとつとして東日本大震災についてのプレゼン
を行ったのですが、言葉が難しかったようでした。津波や地震の映像には大きな反応があ
り、皆さん真剣に見てくださいました。
フエ外国語大学での交流会
日本語学科の学生とのピクニック
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4.今回のベトナム滞在で学んだこと
ベトナムでは、予定通りにいかなかったり相手が時間に遅れたりということがよくあり
ました。初めはそれに気を揉んだこともありましたが、最後にはそれでいいのだろうなと
感じました。ベトナムではある程度の適当さが容認されているように感じました。それで
も問題なく社会は動いています。日本で感じることのある息苦しさは、あまりにきちんと
しすぎていることが一つの原因なのではないかと思いました。
今回のベトナム語学研修の内容はどれも面白いものでしたが、私個人としてはホームス
テイが特に印象的でした。受け入れ先の家族の方々はもちろん日本語がわかりませんでし
たが、何度も懸命に話しかけてくださいました。言葉が無くとも伝わるものはあると思い
ました。しかし、同時に言葉の壁の大きさも感じました。ホームステイ先の学生とは多く
のことを話しました。学校のこと、互いの国のこと、恋愛のこと、悩みなど話は尽きませ
んでした。ベトナムで出会った方々は皆明るく、いつも笑っている印象がありました。し
かし話しているうちに、ベトナム人の皆さんにも悩みや苦しみはあるのだという当たり前
のことに気づきました。
児童養護施設「子どもの家」の訪問も印象に残っています。生活が困難な子ども達を自
立させることが最終目的ですが、その施設の 3 分の 2 は音楽室や図書室などになっていま
す。勉強の得意な子どもは進学できるよう、苦手な子どもは手に職をつけさせて生きてい
けるように教育しています。代表者の小山さんが語った、
「衣食住だけではなく知識や教養
が必要だ」という言葉には本当に共感しました。すぐに役に立つかはわからないことを学
び、回り道をしながら自立させていきたいともおっしゃっていました。我々が今回学んだ
ベトナム語も、日本では「すぐに役に立つかはわからないこと」のひとつになると思いま
す。ですが、そのようなことを学んで自分を豊かにしていくことは重要だと思います。
ホームステイ先のリンさんと
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「子どもの家」の子ども達の部屋
5.今後のこの企画への提言
このベトナム語学研修という企画は本当に素晴らしいものだと思います。行ってよかっ
たと心から感じています。ベトナム語を学ぶだけでなく、交流したり様々な場所に行った
りと多くの貴重な経験ができました。ただ、スケジュールが若干過密だったようには感じ
ます。そのため、全ての予定を全員で動くのではなく、選択制にしてくださったのはあり
がたかったです。夜はもう少し早く寮に帰っても良いのではないかと思いました。
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「ベトナム短期語学研修の旅」レポート 2014 年 3 月 20 日提出
心の豊かなベトナム人
―多くの学生と交流してみて思うこと―
13L1100L 鈴木智香子
1.この旅に参加したきっかけ
私は、高校生のころからずっと、いつか外国へ行きたいと思っていました。そのため大
学に入ってから、さまざまな語学研修の情報を集めていました。アメリカ・カナダ・韓国
など、魅力的な語学研修の案内を知ってどこに行こうか迷いはじめていた7月ごろ、
「入門
心理学」の講義中に伊藤先生からベトナムのお話を伺い、そこで初めてこの旅の存在を知
ったのです。
日本人にはない、
ベトナム人独特の価値観に直接触れてみたいと思いました。
また、縁あって仲良くなったベトナムからの留学生3人がとても陽気で純粋で気のいい子
たちだったことも、ベトナム語学研修参加の理由の一つでした。
2.ベトナム語入門受講について
この講義を受講してみて初めて、語学を学ぶことの本当の面白さに触れられた気がしま
す。もちろん、慣れない声調や日本語にはない独特の母音には難しく感じる部分もありま
したが、フオン先生・ラン先生・伊藤先生・ニャー先生の熱心なご指導のおかげで、頑張
ろうという気になれました。またなによりも魅力的だったのは、簡単な挨拶や単語など、
覚えたベトナム語をすぐに現地で使ってみる楽しさを体感できたということです。現地の
人との会話に、講義で得た知識を少しでも生かしてみようとすることで、言語は大切なコ
ミュニケーションツールなのだと改めて感じることが出来ました。
3.学生交流について
ベトナムに滞在していた2週間は毎日予定がいっぱいで、ずっと充実していました。そ
の中でも特に、フエで過ごした10日間は忘れられません。フエは、
(ホーチミンと比べる
と)比較的静かで落ち着いた街ですが、現地の学生との交流がとても濃い思い出を作って
くれたのだと感じています。フエ外国語大学日本語学科の学生は、みんな「日本が大好き」
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な子たちばかりで、とても関わりやすかったです。加えて、ベトナム人は日本人よりも人
と人との距離感が近く、いつも笑顔で私たちに話しかけてきてくれたので、すぐに仲良く
なれたのがとても嬉しかったです。ホームステイで素敵なおもてなしをしてくれたグエン
ちゃんやその友達・ご家族。現地の人だからこそ知っている穴場の人気スポットにバイク
で連れて行ってくれたナーさん・タオさん・フンさん・ヨウさん。最近の日本の若者言葉
に興味津々で、フエのガイドが上手なヤンちゃん。毎日のように私たち日本人を案内して
くれたニーさんやチンさん。その他にも、ここには書ききれないほど多くの学生と交流す
ることが出来ました。もしこれが個人的な観光によるものだったとしたら、ベトナムのさ
まざまな名所を巡ることはできても、これほどたくさんの学生と友達になることは不可能
だったのではないでしょうか。日本に帰ってきた今でも彼女たちと連絡を取り合っている
現状を考えてみても、
やはりこのフエでの出会いはとても貴重なものになったと思います。
4.今回のベトナム滞在で学んだこと
この旅を通して、日本人もベトナム人のように、自分の気持ちに正直に生きられたらど
んなに楽だろうかと思いました。ベトナムの人は比較的、思ったことははっきり言葉にし
て相手に伝えるし、
「他人にどう思われるか」よりも「自分がどうしたいか」ということを
第一に考えて行動しているような気がします。時間やお金、他人の意見に振り回されるこ
となく、自分の思いのままを生きようとしている姿は、とても純粋で楽しそうでした。日
本人もあんな風にありのまま笑ったり怒ったりできたら、きっともっと生きやすい世の中
になると思います。私もベトナムで出会った人たちのように、前よりも少しは自分の気持
ちに正直にいられるように意識していきたいです。
5.今後のこの企画への提言
この旅では、
買ったホールケーキがカビていたり、
寮の部屋にスズメが住んでいたりと、
日本ではありえないようなハプニングが次々と起こりました。授業初日に寮の部屋のドア
が開かなくなって現地の先生方に助けに来ていただいたのも、今となってはとてもいい思
い出です。不慣れなことや不便と感じることがあっても、それをみんなで乗り越えようと
するたびに、茨大生やベトナムのみなさんと仲良くなることができました。この旅一番の
魅力は、ほとんど言葉のわからないベトナムで、その場にいる人たちととにかく密に関わ
りが持てることだと私は思います。心の豊かなベトナム人とたくさん話してたくさん遊べ
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るこの旅が、これからもずっと続いていくことを楽しみにしています。
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「ベトナム短期語学研修の旅」レポート 2014 年 3 月 20 日提出
ベトナムでの充実した日々
12L1161S 八巻なごみ
1.この旅に参加したきっかけ
この旅に参加したきっかけは、授業でベトナム人の留学生と知り合ったことです。彼女
たちは明るく陽気で、とてもフレンドリーでした。彼女たちからフエの魅力を聞いて、ベ
トナムに興味を持ちました。ベトナムの人たちが日本語や日本文化を学んでいることを知
りうれしく思っていましたが、一方で私はベトナムの文化をほとんど知らないということ
に気づきました。これではいけないな、と思っていたときに、留学生から旅の説明会につ
いてのプリントをもらいました。ベトナムへ実際に行って学んで来ようと思い、どんな旅
になるのか、他に誰が参加するのか、ほとんどわかっていませんでしたが、思い切って参
加することにしました。
2.ベトナム語入門受講について
ベトナム語には6つの声調があるということを知ったときは、とても難しそうに感じま
した。授業を修了した後でも、声調が一番難しかったと感じます。授業では、先生が何度
も発音してくれたり、口をはっきりと動かして発音してくれたりしたおかげで、発音や声
調の練習をしっかりと行うことができました。新しい単語を覚えるときも、ほんの 2・3
分で 10 個以上の単語を覚えられるのだろうかと思いましたが、
先生の作ってくれたプリン
トを利用して何度も発音することで、音で覚えることができました。ペアでの会話練習で
は、頭の中で文章を組み立てるのに苦労しましたが、上手く会話ができるととても楽しか
ったです。ベトナム語を学ぶ上で、声調の他に戸惑ったのは、アルファベットに付く「ひ
げ」や「帽子」のような記号です。先生がホワイトボードに書いた文字をノートに書き写
すのが大変で、筆記のテストでも苦労しました。
授業では、単語や文法だけでなく日常で使える表現や数字も学びました。外へ出て買い
物をしたり、学生と交流したりした際に、覚えた表現を実際に使えたときや、数字などを
聞き取れたときはとてもうれしかったです。
(Xin chào. が通じなかったり、ベトナムの学
- 39 -
生に tôi の発音を何度も直されたりしたときは心が折れそうになりましたが。
)
今回初めて
現地で現地の言葉を学び、その面白さや楽しさを知ることができました。
3.学生交流について
「ベトナム人は距離感が近い」ということは、ベトナムに行く前から聞いていましたが、
実際に現地の学生と交流して、その距離の近さに驚きました。初対面でもぐいぐい話しか
けてくれて、
すぐに仲良くなれました。
特に女の子たちは初対面でもスキンシップが多く、
日本人同士では考えられないことだと思いました。交流会で、初めてたくさんのベトナム
人学生に囲まれて、引っ張りだこになって写真をたくさん撮ったときは、少し戸惑ってし
まいました。
交流会の後のピクニックも、非常に印象に残っています。ピクニックで行ったゲームは
どれも単純なものでしたが、ベトナムの学生たちがとても陽気で、心からゲームを楽しん
でいて、とても盛り上がりました。日本人だけでするよりも何倍も楽しいだろうと思うく
らい、本当に楽しかったです。
ホームステイでは、数人のベトナム人学生と日本人学生で、市場やカフェなどいろいろ
なところに行きました。その際には、ベトナム人の学生が、人の多いところではぐれない
ように手を引いてくれたり、
「行きたい」と言ったところに連れて行ってくれたり、市場で
高い値段を言われないように代わりに買ってくれたり値切ってくれたりと、とても親切に
してくれました。最近の日本では「おもてなしは日本人の文化だ」と言われていますが、
それは「日本人だけが持っている心」なのではないということに気づきました。
- 40 -
4.今回のベトナム滞在で学んだこと
今回の旅で最も感じたのは、ベトナム人の距離感の近さです。ホームステイの際に、楽
しそうに話しながらとても仲が良さそうに歩いていた 2 人のベトナム人がいて、後からそ
の 2 人はその日が初対面だったと聞きとても驚いた、ということがありました。しかし、
驚いたということを本人に伝えると、彼女も私の発言に驚いていて、ベトナムではこれが
普通なのだと知りました。交流会で感じたことも加えて、
「ベトナム人には人見知りをする
人はいないのだろうか」と考えるようになりました。
次に、日本語を学んでいるベトナム人の数に驚きました。交流会には非常に多くの学生
がいて、
「この場にいる全員が日本語を勉強しているんだ」と考えてみると、驚きやうれし
さや、いろいろな気持ちが込み上げてきました。リエン先生の日本語教室では、中学生か
ら社会人まで、たくさんの人が日本語を学んでいます。生徒さんたちと話してみると、日
本や日本文化に興味を持ってくれている人が非常に多いことがわかりました。ハイバーチ
ュン高校で高校生たちと交流した際には、すでに日本への留学を考えて日本語を学んでい
る、という人が数人いて驚きました。その場にいた全員とは話せなかったので、まだまだ
何人もいるのかもしれません。日本のことや、茨城大学の留学生について、また日本のア
- 41 -
ニメやマンガ、芸能人について、さまざまな質問をされました。日本に興味を持ってくれ
て、日本でしか使われない日本語が学ばれている、ということがとてもうれしいです。こ
の気持ちはベトナムへ行く前からあったのですが、ベトナムで日本語を学んでいる人と実
際に交流したことで、より強くなったと感じます。
全体を通して学んだことは、ここには書ききれないくらいたくさんあります。私は 2 週
間も海外で生活するのは初めてで、初めは不安もありました。慣れない環境で戸惑うこと
もありました。しかし、そんな不安や戸惑い以上に毎日が充実していて、日本での生活を
忘れるくらい楽しかったです。後輩にも自信を持って勧められます。本当は欧米に行きた
い、と思っている人(実は私もそうでした。
)でも、一度はベトナムに行ってみてください。
この旅に参加して後悔することはないと思います。ベトナム、特にフエはとても良いとこ
ろです。私はいつかまた絶対にフエに行きたいと思います。
- 42 -
5.今後のこの企画への提言
この旅は、
「語学研修と観光だけ」ではなく、現地の学生との交流や施設の訪問・見学、
ホームステイなど盛りだくさんで、さまざまな経験ができました。伊藤先生のお知り合い
の方々から貴重な話を聞くこともできました。毎回の夕食にベトナムの学生を呼んで、一
緒に食事をしながら交流するのもとても良かったです。ただ、寮の部屋で休憩できる時間
がまったくなかった日は、疲れてしまいつらかったです。
ベトナム語の授業は、進度がちょうどよく、3 コマ目に伊藤先生が授業をしてくれたこ
とで、より内容を理解することができました。筆記のテストは、単語の音は覚えていても、
アルファベットに付く記号を覚えきれず苦労しました。
最後に、旅に参加した日本人学生の数が、多すぎず少なすぎず、ちょうどよかったと思
います。日本人同士が仲良くなれて、旅がさらに充実し楽しいものになりました。
来年以降参加する方にも、私が経験したような、またはそれよりも充実した楽しい旅を
してほしいと思います。
- 43 -
「ベトナム短期語学研修の旅」レポート 2014 年 3 月 20 日提出
ベトナム滞在から見えてきた発見点
-人々との交流を通じて-
12L2230A 両角智則
2. この旅に参加したきっかけ
私がこの「ベトナム語学研修の旅」に参加した理由は、以前から Fleur という団体で伊
藤先生と関わる機会があり、お誘いを受けたのもありますが、大きな理由としては自分の
大学生活においてやっておきたいことがあって、それは「日本の外に出てみる」というこ
とがあったからです。
初めて一人で海外に行ったのは、シンガポールに行ったちょうど 1 年前の 3 月のことで
した。やっと精神的にも大人になって初めての海外だったので、今までの日本での生活か
ら離れた人々の生活や言葉、いろいろな民族が交わる社会に、ものすごく新鮮な気持ちに
なりました。
この一人旅で経験したことで、ほかの国にも行ってみたいという気持ちが高まり、安い
時期に休みを取って海外に行けるのは学生にしかできないことだと思い、ちょうどいいタ
イミングでこの語学研修があり、ベトナムのことについては何も知らなかった状態でした
が行くことにより何か自分の中で新しいことを発見できるチャンスになるのではないかと
思い、参加を決めました。
2.ベトナム語入門受講について
最初は、
「こんにちは」も知らない状態でゼロからのスタートでした。ベトナム語は英語
と同じ「ABC」のようにアルファベットを使うので、簡単に読めるだろうと鷹をくくってい
ました。しかし、実際に学び始めると、母音にもいろいろな種類があったり、母音の頭に
ついている声調記号があるため、ひとつの単語を読むのにも一苦労でした。やはり思った
ことは一つの新しい言語を習得しようと思っていても、自分が使う言語と全く違うため、
自分の中の言語イメージをリセットしてゼロから学ぼうとしなければ全くといっていいほ
ど、身につかないということを感じました。
- 44 -
学習していて一番難しいと思ったのが、日本語にはない「声調」で、自分がいくら正し
く発音したと思っても何回も先生に直されたり、毎回ずれてしまっていたりととても苦戦
しました。しかしながら、フエ外国語大のフォン先生、ラン先生、ニャー先生は何回もゆ
っくりと繰り返して発音してくれたので、頭に入りやすかったです。あと、授業の際に単
語を覚えやすくするために、絵がのったプリントで絵と単語を結び付けやすくしようとい
うところはよかったと思います。
実際に町へ行って「ありがとう」とベトナム語で言ってみたりしましたが、それさえも
通じず、とにかく発音は慣れなければ伝わらないもので、日本人特有の持つものを払拭し
なければ伝わらないと思いました。現地の人々が話すベトナム語はフエ弁でしかも話すス
ピードが早い為もちろん何を言っているのかわからなかったですが、お店でお金を払うと
きの数字は聞き取ることができました。ちょっとしたことですが、自分が学んだことがほ
んの少しですが机上ではなく日常生活において通用して、嬉しい点でもありました。
次回への要望としては、教科書での「これは~です。
」のような文章ではなくて、
「ト
イレはどこですか。
」のような街に出てすぐ使えるベトナム語を中心としたことを重点
において行けば、学んですぐ使えるので学生のモチベーションが上がるし、街でのネ
イティブな発音に近づけられるのではないかと思います。
3.学生交流について
学生と交流してみて一番感じたことは、最初からの心理的・物理的距離が近いとい
うことです。
私の中のイメージですが、日本人同士で初対面で話するときは、自分と相手との間にパ
ーソナルスペースを設け、相手との距離をおきます。そしてお互い正面でやりとりし、相
手の顔を伺いながら少しずつ情報を得て
いきます。
しかし、ベトナム人と接してみると初
めから隣(横)で距離も近く、相手と話
していて、
初めて会ったのにも関わらず、
元から友達でいるような感覚でした。こ
の感覚の違いは、日本人とベトナム人に
おけるコミュニケーションのとり方の大
- 45 -
きな違いが 表れているものなのだろうと感じました。
私はいつもはそんなに自分から話しかけたりするタイプの人間ですが、せっかくの学生
交流の場なので、男女構わず色んな人に話しかけてみました。日本だったら、初対面でい
ろいろ聞かれたりすると多分相手としたら、
「何この人?」みたいに若干引かれることもあ
りますが、ベトナムの学生たちは、笑顔で質問に答えてくれたり、あって 30 分で facebook
の連絡先を聞いてきたりと、ものすごくコミュニケーションにおいて積極的でした。逆に
私たちからしたら、
「まだあって 30 分しか経ってないのに連絡先なんて交換していいの?」
というくらいにいろんな学生から聞かれました。今の facebook のタイムラインは、ベトナ
ム語で埋め尽くされている状態です。
私たちは、伊藤先生のお知り合いである、リエン先生という人が開いている日本語学校
へ行き、その生徒さんとも交流をしました。行って驚いたのが、小学生低学年くらいの子
達が日本語を勉強しているということです。大体どの国も、母国語教育でその次に世界の
公用語になりつつある、英語を勉強すると思いますが、この小学生の時点で第3の言語で
ある日本語を勉強しているということに驚きました。彼らの多くは日本のアニメや文化が
好きで、将来の夢を聞いてみると、多くが大学へ行き、医者になったり、通訳や、日本と
ベトナムとの架け橋になるような仕事がしたいといっていました。否定するわけでもあり
ませんが、日本の同じ年の子供に夢を聞いても多分そのような明確な目標をもって生きて
いる子は少ないと思います。やはり、大学進学率 15%のベトナムでは、大学まで通ってな
りたい仕事を目指す子供たちは他の子供たちと違って、意識が違うと思いました。
そのような、目標に向かってひた走っている子供たちを見ていると、自分は何のために
大学へ行き、何のために大学で勉強しているのだろうと、自問自答している自分がいまし
た。勉強というものは、自分がやりたいことに向けて、叶えるための努力であり、実際そ
れになれなくても続けていたものが実になる、そのことを改めて教えてくれたのが、日本
語を一生懸命勉強していた彼らでした。
4.今回のベトナム滞在で学んだこと
今回、ベトナムに 2 週間滞在させていただき、今まで海外をそんなに長い期間居たこと
はなくて、様々な障壁にぶち当たりました。例えば、トイレがその場しのぎのような穴を
空けて自分で流すようなものであったり、扉が一度閉まると、そのまま開くことが困難で
あったりすることで、今までの日本で暮らしていた生活がいかに便利であったかというも
- 46 -
のが思い知らされました。また、携帯
が壊れてしまい、外部との連絡がほと
んどとれないまま、2 週間を過ごしま
した。今まで、友達との連絡は当たり
前にとれていたのですが、当たり前の
ことが全くできなくなってしまうとい
う生活を 2 週間続けました。しかし、
そのような連絡をしなければならない
というわずらわしさから一気に解放さ
れ、ネットではない、面と面で直接話すという方法でコミュニケーションをとる、そのや
り方の方がネットでやりとりするよりも、相手のことをより多くしることができる、良い
やり方なのだと感じました。このことは、自分にとってマイナスではなく、逆にネットで
は知りうることできないいろんな表情を予想し、反応することができるという日本人に欠
けていたものを取り戻す機会になったと思います。
また、滞在して思ったこととして、とりあえずわからなくても声に出してみるといった
ことが大切だと思いました。発音があいまいだとしても、相手に伝えてみると意外に伝わ
ったり、相手が意思をくみ取ってくれることがありました。コミュニケーションは言語だ
けではなく、表情やジェスチャーでも伝わることができます。今回の滞在で、そのような
場面がいくつかありました。
相手の言っていることがよくわからない。しかしながら笑顔で返すことによってさりげ
なく自分の思いが伝わる。意外にそれはコミュニケーションであったりします。今まで日
本にいる中で伝えることのできなかった表情を相手に伝えることができました。コミュニ
ケーションとは何かと考えていく中で、言語だけではないということが考えられました。
それは、人と人との間での表情や表現でもつたえることができるということです。
たとえ、自分の発した発音が合っているかわからないとしても、必死に伝えていけば相
手に伝わるかもしれない。言語だけがコミュニケーションのツールになるとは限らないと
思いました。改めて、人と人とのコミュニケーションについて考えるよい機会になりまし
た。そして残りの学生生活でも、他の国へ行っていろんな人々と出会い、つながれたらい
いなと私は思いました。
- 47 -
5.今後のこの企画への提言
この企画で自分の価値観を変えることができて本当に参加して良かったと思うし、もち
ろん続けていってほしいし、多くの学生に体験してほしいです。
もっと授業よりも得られる、いろんな人々とのコミュニケーションの機会を増やしてい
くことによってさらに得られるものが増えると思いました。
- 48 -
「ベトナム短期語学研修の旅」レポート 2014 年 3 月 20 日提出
初めてのベトナム
―学生との交流を通して―
13l2125t 竹平 寛恵
1.この旅に参加したきっかけ
この旅のことを知ったのは前期に
開かれた留学説明会のときでした。
もとから東南アジアに興味があった
ためベトナムの旅にはとても惹かれ
ました。また、今まで海外にいった
ことがなく、大学生のうちに海外へ
行ってみたいという気持ちが強くあ
ったため一年生の春休みに参加しよ
うと思いました。一人や、友だちと
一緒に海外に行くというのもとても楽しいと思いますが、飛行機の手続きや、ことばに対
する不安が大きかったのでこのようなベトナムに詳しい先生が同行してくれる旅はとても
よいと思いました。
2.ベトナム語入門受講について
ベトナム語の授業については、
やはりとても難しく大変でした。
私はもとから言語に対して苦手意
識があり、今回の旅でも不安要素
の一つでした。予想していた通り
発音や声調にはとても苦労しまし
た。しかし、授業の人数が11人
ととても少なかったため、先生が
- 49 -
毎回一人ひとりの発音をチェックして直してくれたのがありがたかったです。大勢で一斉
に発音すると自分の発音がどのように間違っているのかがいまいちよくわかりませんが、
一人で発音することで、
自分の発音と先生の発音の違いに気付くことができました。
また、
習った言葉を使って友達と会話をすることで楽しく授業をすることができたと思います。
さらに、ベトナムで勉強するということにも大きな意味があったと思います。習った言葉
をお店などで使うことで、自分の発音で伝わればとてもうれしいし、伝わらなければこの
発音はなにが違ったのだろうかなどを自分で反省することが出来ます。伝わったときのう
れしさなどは、現地で勉強しない限り感じることができないと思うのでベトナムで勉強す
ることができて本当によかったと思います。
3.学生交流について
ベトナムの大学生や高校生
と交流することは私にとって
とても良い刺激になりました。
今回の交流で、日本人は人と
の距離が遠いとか、曖昧な表
現が多いとか言われる意味が
ようやくわかった気がします。
ベトナムの学生は物理的にも
心理的にも距離が近くてとて
も驚きました。写真を撮るときあまり話したことがないのに肩を組んできてくれたり、会
って数分で連絡先を交換したりなど、とても驚きましたが、この距離の近さはうれしいも
のでした。また、ベトナムの人は思ったことをストレートに伝えてくれるので、こちらも
会話をするときに気を遣わずに話すことができました。一日しか一緒に過ごすことができ
なかったにも関わらず、別れるときには「とても寂しいね。
」や、
「次はいつあえますか?」
などと言ってくれたのはとても嬉しかったです。日本でなら、
「社交辞令かな?」などと思
ってしまいますが、ベトナムの学生はその日のうちに連絡をくれるため「あの言葉は本当
だったんだ。
」と思い嬉しくなりました。さらに、タクシーの運転手やレストランの店員な
どと友達のように話している姿も印象的でした。日本では、店員や運転手などとは必要な
こと以外話さないことが多いのでとても驚きました。学生同士だけでなく、生活に関わっ
- 50 -
ているたくさんの人たちと和気あいあいと話している姿は見ていて、とても楽しそうだな
と思い、うらやましくなりました。
4.今回のベトナム滞在で学んだこと
ベトナムの生活は日本と違うことばか
りで驚きがたくさんありました。まず、
食文化です。ベトナムの料理にはたいて
い香草が入っていて独特の味がします。
この味は日本では食べたことがなかった
ので最初は驚きました。また、ベトナム
では生の魚や卵を食べる習慣がないため、
「生ってどういう意味?」と聞かれたとき日本との文化の違いを感じました。さらに、食
事をする場所がほとんどの場合屋外であるということにも驚きました。屋根はついている
が、外との仕切りである壁やドアがなかったりすることが多くありました。食事をする場
所だけでなく、家なども外との仕切りが少なく、とても開放的でした。ベトナムは物理的
にも心理的にもオープンなところだと感じました。さらに、学生はおもに電話でやり取り
していて、家にいても頻繁に友達と会話をしていて日本ではラインなどの文章ですませて
しまうことが多いのでとてもうらやましく感じました。このように、実際にベトナムに行
くことで、日本で勉強するだけでは気づけないようなことに気づくことができました。ま
た、文化の違いを実際に体験することで自分の今までの生活や習慣などを改めて考えなお
す良い機会になりました。日本の友達と実際に顔を合わせて会話する時間を増やしたいと
思ったし、日本は家もお店も区切られた空間ですが、ベトナムの人々のように心はオープ
ンに生活していきたいと思いました。
それと、私は伊藤先生の「この旅は教育実習のようなものかもしれない」ということば
になるほど、と思いました。この旅で私たちがみたベトナムは本当にごく一部であり、ベ
トナムについては知らないことばかりです。しかし、今回ベトナムに行くことでベトナム
に興味をもち、自分がベトナムのことをなにも知らないということに気づくことができた
ことはとても大きく、行ってよかったと思います。自分なりにベトナムについて勉強して
いきたいと思いました。
- 51 -
5.今後のこの企画への提言
今回の旅に参加することで日本では絶対にできない素晴らしい体験をすることができま
した。ベトナム語の勉強だけでなく、ベトナムの学生との交流ができたことは本当に良い
経験となりました。自分と同じ世代の人が、違う国でどのように生活を送っているかを知
ることは私にとってとても刺激になりました。私自身の反省点としては、ベトナムに行く
ための準備不足です。ベトナム語はもちろん、ベトナムの文化についてもっと勉強してい
けばよかったととても反省しています。日本について勉強している学生たちとの交流が多
かったため、たくさんの日本についての質問などをしてもらったにもかかわらず、何かベ
トナムについて質問はある?ときかれたときに、ベトナムに対する知識があまりないため
質問をするということすらできずもっと勉強してくればよかったと後悔しました。なにも
知らずにベトナムへ行くのと、きちんと勉強してベトナムに行くのとでは全然違うと思う
ので、準備期間はとても短いですが、力をいれるべきだと思いました。
- 52 -
とても濃かった 10 日間
グエン・ティー・チャー・ヤン,日本言語・文化学科 1 年生
3 月 8 日に茨城大学の学生達との交流プログラムが終了しました。この 10 日間は、毎日
たくさんの経験をすることができました。
大学生活の中でも濃い10 日だったと思います。
最初の日に、ホテルへ茨城大学の先生と学生たちを迎えにいって、それから水上レストラ
ンで一緒に夕飯を食べました。その機会に、先生と将来のことを相談したり、たくさん友
達ができたりして、幸せでした。
また、時間があるときに、友達をお土産を買いに連れていったり、フエ料理を一緒に食
べたり、コーヒーを飲んだりしました。フエ料理を食べたとき、友達は「とてもおいしく
て、たくさん食べたい」と言ってくれて、とても嬉しかったです。それから、コーヒーを
飲みながらいろいろな話をしました。友達に日本の文化や、日本人の大学生活や、若者が
よく使っている新しい言葉などを教えてもらいました。
みな親切で、
丁寧に教えてくれて、
心からありがたいと思います。
これほど長い時間日本人の学生達と一緒に過ごしたことがなかったので、とてもよい経験
になりました。ベトナム人とは違う考え方や価値観を知ることで異文化を肌で感じること
ができました。
日本人の友だちができたことが一番嬉しいです。フエ外国語大学と茨城大学の関係はさ
らによくなるはずです。次の交流会も期待しています。努力することで、日本へ留学する
夢がだんだん膨らみます。
伊藤先生と茨城大学生へ
グエン・ティ・ウエン・ニー, 日本言語・文化学科 3 年生
フエ外国語大学のニーです。みなさん ベトナム短期語学研修の旅、お疲れ様でした。フ
エ外国語大学生と十日間交流してくれて、ありがたいと思います。ベトナム語が結構難し
いですが、皆さんは最後まで頑張って勉強していました。私たちは日本語とベトナム語の
授業で忙しかったですけど、いろいろ話したり、食事したり遊びにしたりできて、本当に
よかったですね。私にとって茨城大学生との交流は楽しみなんです(笑)。皆さんが友達に
なってくれて、うれしいです。
ベトナム語本当に難しいですね。日本でも頑張って勉強してくださいね。今年の十月か
- 53 -
ら一年間私とチンちゃんと是非ベトナム語を使っていろいろおしゃべりしましょうね。頑
張りましょう。
ベトナム語とベトナム文化の授業の感想
グエン・ホアイ・スワン・フオン, 日本言語・文化学科講師
ベトナム語は文法が複雑だし、声調が難しいし、一週間で勉強するのは大変だと思いま
す。でも学生たちはよく頑張って、毎日宿題を必ず完成させて、授業に出席しました。私
は初めて短期でベトナム語を教えましたから、最初の授業の前に、学生たちはフエに来た
ばかりで疲れていて、まだベトナムの時間にも慣れなくて、難しいベトナム語を勉強する
のは大丈夫かなと心配していました。
それに、
ベトナム語がどんな言語か分かるかどうか、
フエ弁を話したまま教えてもかまわないかどうか、学生たちにが理解できるかどうか、不
安に思っていました。結局は大丈夫でした。みな最初はちょっと恥ずかしがっていました
が、徐々に慣れて、何度も練習して自己紹介して、グループでも発表しました。よかった
と思います。
初めてベトナムに来た日本の学生たちは、ベトナムについていろいろ印象的なことを面
白く話してくれました。実は私は、今回初めてベトナム文化を紹介しました。日本人の若
者が何に興味を持っているか、十分知りませんでした。単なるベトナム文化の紹介では、
つまらないかな、眠たいかなと思いましたから、ベトナムのアオザイ着る体験をしてもら
いました。女子学生たちは楽しそうで、とてもうれしかったです。もし男性用のアオザイ
を男子学生たちも体験できれば、もっと楽しくなりますね。日本の学生もたちも、ベトナ
ムの学生たちのように、写真を撮るのが大好きですね。とくに自分で撮ること。それは若
者の文化かな。
ベトナム語の授業を担当して
グエン・ヴ・ホアン・ラン, 日本言語・文化学科講師
フエ外国語大学日本言語・文化学科と茨城大学との交流関係は年々ますます発展してい
ます。両大学の先生と学生たちによって、いろいろな交流活動が行われています。今年も
茨城大学の学生が、ベトナム語を勉強すると同時に、日本言語・文化学科の学生たちと豊
- 54 -
富で有益な交流活動に参加するために、フエに 2 週間ぐらい滞在しました。このような活
動は、茨城大学の学生にとっても、日本言語・文化学科の学生にとっても、ベトナムと日
本の言語・文化・習慣を知るのに貴重な体験だと思っています。
ベトナム語は難しい言語だと言われています。特に、他の多くの言語と違って、ベトナ
ム語には声調があります。ベトナム語を勉強する外国人にとって、そのハードルが一番高
いのです。今回の茨城大学からの学習者も同じ問題を持っていました。ベトナム語を教え
る私は気をつけてそれを教えましたが、自分の教え方にはなお不十分なところがあったか
もしれません。学習者はまだ声調の区別が十分できるまでにはならず、少し残念に思って
います。これから、そのようなことを反省して、自分の教え方のまだよくないところを改
善できるようにしたいと思います。日本の学習者はまじめで、本気にベトナム語を勉強し
たい気持ちを持っており、短い時間にもかかわらず、新しい言葉やゼロから始める学習者
向けの文型などを一生懸命把握しました。授業の後、日本人の学習者がベトナム人の友だ
ちの簡単な会話を聞いて少し分かるようになったとか、レストランなどで店員と挨拶を交
わしたり、料理の名前と値段が少し話せたといった学習者からの感想を聞き、教える立場
としてとても嬉しかったです。茨城大学の皆さんが、今回のベトナム研修旅行をきっかけ
となって、ベトナム語だけではなく、ベトナムの文化・習慣に興味を持つようになったな
らば、自分が両大学の友好関係に貢献できということだと思います。
これからも、フエ外国語大学日本言語・文化学科と茨城大学の交流関係がますます発展
していくと思いますから、今後もこのような活動が広い範囲で行われるといいと思ってい
ます。両大学の学習者の交流の場を作って、今までの緊密な関係を一層固められると確信
しています。
初めてのベトナム語の授業で
グエン・タン・ルオン・ニャー, 日本言語・文化学科講師/茨城大学人文学部学部研究生
毎年、茨城大学とフエ外国語大学の交流という活動が行われていますが、今年は初めて
茨城大学の学生がフエ外国語大学で、文化交流とともに、短期でベトナム語を勉強しまし
た。日本人の 11 人のクラスでした。学生のみんなは、最初はベトナム語が何もできませ
んでしたが、短い時間の後、簡単な会話ができるようになり、不思議だなと思いました。
私は今回正式に授業を担当する教師ではありませんでしたが、教室の後で学生のみんなを
- 55 -
観察して、ときどき助手としての役割を果たしました。みんなの努力を見て、本当にうれ
しかったです。
私も外国語としての日本語を勉強してきましたから、外国語を勉強するのは大変難しい
ことが分かっています。特にベトナム語です。最後の日、学生の感想を聞いたとき、ほと
んどの学生はベトナム語で声調が一番難しいと言いました。やはりそれはそうです。どん
な言語でもその言語の特徴があります。声調はベトナム語の特徴です。声調は難しいと言
われましたが、日本人の学生がまったくできなかったわけではありません。みんなは積極
的に練習して、けっこうできたと思います。最後に行った会話テストのとき、みんなは質
問を聞いて理解し、返事できましたから。
私には今回の授業で、一番印象に残ったのは学生の勉強の態度でした。みんなはまじめ
に勉強してくれました。
短い時間でしたが、
たくさんの新しい言葉を頑張って覚えました。
それを見て、うれしかったです。
今回は短期で 10 日間しか勉強しませんでした。将来、もし半年間とか 1 年間ぐらい茨
城大学の学生が留学してくれたら、さらにうれしく思います。
Exchange program of Ibaraki Univ. and Hue Univ., College of foreign languages
Lai Quoc Loc, Deputy Head, International Cooperation Office
The exchange program was an opportunity for the students to learn about two
universities, students' lives, to make friends as well as visit the places of interests such
as the Citadel, Thien An Hill, Thien Mu Pagoda etc.
Since the beginning of the program, the students made acquainted with each
other quite quickly, and together had various activities, in and off schedule. The
cultural exchange on Saturday morning of March 1 was full of excitement and
friendship with music performances, games, preparation of traditional dishes. Most of
the students from Ibaraki University are friendly and enthusiastic in exploring about
the life in Hue, especially the home-stay program. As this was the first homestay
program ever carried out, there might have been some unexpected inconvenience,
which can surely be improved next time. Although the homestay was quite short
because of the tight schedule, the students could gain first-hand experience about
- 56 -
Vietnamese families. Next time, the home-stay program can probably be scheduled
longer so that the students will join more in host family activities.
The group of Ibaraki University students also participated in the Basic
Vietnamese Language Program, instructed by lecturers of Japanese Department.
Because the students had not learned Vietnamese before, the selected topics covered
basic aspects such as greetings, introducing, numbers, things, price, movement, place,
time, adjectives to describe things, people etc. It seemed that Vietnamese language was
rather difficult for the students, however, some of them made efforts to complete the
tasks well.
I hope the hospitable supports from HUFL students made a good impression on
students from Ibaraki University. The memorable moments of the exchange program
in Hue will help strengthen the cooperation of two institutions in such activities.
- 57 -
【シラバス】
【授業科目名】
ベトナム語入門
【担当教員】
フエ大学外国語学部講師(伊藤哲司も補助)
【概要】
フエ大学外国語学部で開講されるベトナム語入門の授業である。ベトナム語の初歩を学
ぶことを通して、漢字文化圏にあるベトナム語がどのような言語であるのか、またその
基本的な成り立ちについて理解をすると同時に、ごく基礎的なベトナム語の読み書き話
す力を身につける。同時にベトナム文化についても、理解が深められるきっかっけをつ
くる。
【キーワード】
ベトナム語、ベトナム文化、漢字文化圏
【到達目標】
①ベトナム語がどのような言語であるかを理解できる。②ベトナム語の初歩の読み書き
話す力を身につけることができる。③ベトナム文化についての理解の手がかりを得るこ
とができる。
【授業計画】
(1) オリエンテーション/ベトナム語とは
(2) ベトナム語の文字と表記
(3) 簡単な挨拶表現
(4) ベトナム語の表記に慣れる/ベトナム語の発音
(5) 名前を尋ねる/名を名乗る
(6) 出身を尋ねる/出身を答える
(7) 仕事について尋ねる/仕事について答える
(8) 語彙を増やす(1)
(9) 語彙を増やす(2)
(11) 肯定文・否定文・疑問文(1)
(12) 肯定文・否定文・疑問文(2)
- 58 -
(13) 自己紹介をする
(14) ベトナム語のことわざを知る
(15) まとめ
(16) 試験
【履修上の注意】
予備的な知識は基本的に必要ないが、渡越前に行われるベトナム語予習(3 回を予定、
伊藤担当)に参加していることを受講の条件とする。またベトナム語入門に続いてフエ
大学で行われる予定の「ベトナム文化に関わる講義」
「ベトナム関連の授業を受講して
の成果発表」にも参加をすること。
【成績の評価方法】
平常点(70%)+試験(30%)で評価する。16 回目に試験を行う。
【教科書・参考書】
教科書:五味政信著 『ベトナム語レッスン 初級1』スリーエーネットワーク、3000 円
参考書:特に定めないが、ベトナム関連の書籍を事前に読んでおくことが望ましい。
- 59 -
各学生が受領した修了証
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