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MCクリップ工法
(高耐震及び脱落防止天井に対応) MCクリップ工法 標準施工要領書 (株)サンユー 技術部 目 次 1. 耐 震 補 強(耐震ブレ-ス)指 針 …… 1 2. 材 料 仕 様 …… 3 3-1 フローチャート …… 6 3-2 MCクリップ工法の施工要領 …… 7 全体図、配置例 …… 10 天井内耐震補強 詳細図 …… 11 壁際スリット詳細図 …… 12 下り壁 詳細図 …… 14 耐震金物取付 詳細図 …… 16 開口補強廻り詳細図 …… 19 大型開口補強廻り詳細図 …… 20 点検口補強廻り詳細図 …… 21 フトコロ高さとブレ-ス材の関係 …… 22 …… 23 3. 施 工 4. 耐震補強 詳細図 5. 品 質 管 理 5-1 自主検査表 1. 耐 震 補 強(耐震ブレ-ス)指 針 近年、地震に耐えうる天井を構築する為、様々な工法が開発されました。弊社も『MC耐震工法』を開発し、様々な 案件で御愛顧願って参りました。 さて、去る平成25年8月5日に国土交通省より告示第771号『特定天井及び特定天井の構造耐力上安全な構造方法を 定める件』が発令され、特定天井に関して新たな見解が示されました。 特定天井とは、①居室、廊下その他の人が日常的立ち入る場所であり、②高さが6mを超える天井の部分で、その水 平投影面積が200㎡を超えるものを含み、③天井構成部材等の単位面積重量が2㎏を超え20㎏を超えないもの、を何れ も満たす部位を指します。 その部位の天井として、A.支持構造部は十分な剛性及び強度を有するものとし、建築物の構造耐力上主要な部分に 緊結する事、B.斜め部材はV字状に配置した物を1対とし、定められた式により算出された組数の斜め部材をXY 方向に釣り合い良く配置する事、C.壁・柱等との取合いは6㎝以上の隙間を設けること。 が主な施工基準となります。 そこで、弊社と致しましてはAを満足する為に、野縁受けと野縁の緊結を完全に行える部材『MCクリップ』を開 発致しました。従来のクリップに緊結の為の工夫を施しただけで、その効果を十分に保持する事が出来ますので、 非常に使い易く経済的にも優しい商品となっております。 ここでは、『MCクリップ』を使用致しました『MCクリップ工法』について御説明させて頂きたいと思います。 ● 従来の天井下地組 ● MCクリップ工法 MCブレ-ス MCブレ-ス ブレ-ス材(X方向) (別途計算により選定) ①水平震度 吊ボルト MCクロス Sクリップ ブレ-ス材(X方向) (別途計算により選定) ブレ-ス取付用(Y方向) 補強野縁受け材 ハンガ-、ナット MCクロス ビス止め Wクリップ ブレ-ス材(X方向) (別途計算により選定) 検討後 天井用 野縁受 野縁 野縁受け 野縁 補強野縁受け MCクリップビス留め ②鉛直震度 MCクリップ工法のポイント 野縁受けとハンガ-の緊結 野縁受けと野縁の緊結 野縁受け 野縁受け~MCクリップビス留め (緊結) 野縁受け ビス付ハンガ- 野縁(Mバ-) 野縁~MCクリップビス留め (緊結) 野縁受け~ハンガ-ビス留め (緊結) ※ 補強野縁受け廻り、及び野縁受け方向ブレ-ス下端部 は野縁受けとハンガ-をビス留めする 1 MCクリップ工法とは ◆ 斜め部材の必要組数を求める公式 特定天井に対応!システム化された工法では無く、提案型! 特定天井の耐震工法として考えられた工法です。 限られた1つのシステム化された天井では有りません。 その時の条件を考慮した強度計算を行い、その結果 算出された各所の強度、補強の頻度を求める提案型 耐震天井なのです。弊社では推奨する部材での提案 をさせて頂いております。 Ⅰ.検討する項目 斜め部材の組数を算出する n kW = ・γ ・L 3αβ 3 b n:二本の斜め材から構成される組数 k:天井を設ける階に応じて設定される水平震度(別表参照) W:天井構成部材が負担する総重量 α:斜め部材の断面形状及び寸法に応じての係数(別表参 β:斜め部材の水平投影長さ γ:斜め部材の細長比 Lb :斜め部材の長さ ◆ 条件別による、kの算出方法 ① 水平地震力 天井を設ける階 ・ 右記の公式に各条件をあてはめて斜め部材の 単位面積当たりの必要組数を算出する。 ② 鉛直方向地震力 ・ 鉛直方向の地震加速度は影響が小さいので ①の水平地震力からの計算により検討する。 水平震度 (1) 0.3(2N+1)を超えない整数に1を加えた階から 最上階までの階 2.2r (2) (1)及び(3)以外の階 1.3r (3) 0.11(2N+1)を超えない整数の階から最下階ま の階 0.5 N:地上部分の階数 r:下記の式によって計算した数値 Ⅱ.仕様の決定 r = min ① 部材の選定 ・右記の公式での強度計算及び設計仕様から 適合する部材を選定する [ 1+ 0.125(N-1) 1.5 , 1.0 ] ◆ 斜め部材の断面形状及び寸法に応じて決まるαの設定方法 断面形状 ② ブレ-ス設置箇所の算出 ・Ⅰにてブレ-スの単位面積当たりの必要数が 算出されたら天井伏図等に落とし込み、問題 が無いかチェックする 高さ 寸法 幅 板厚 α (1) 溝型 38 12 1.2 0.785 (2) 溝型 38 12 1.6 1.000 (3) 溝型 40 20 1.6 4.361 (4) その他の断面形状又は寸法 I/0.108 I:当該断面形状及び斜め部材の弱軸周りの断面二次モ-メント (単位㎜4) ◆ 斜め部材の細長比に応じて決まるγの設定方法 ・ 単位面積当たりのブレ-ス組数 細長比 ・ ブレ-スの材料 λ<130の場合 ・ 各所の強度に応じた材料 が、決定します { 65 ( λ≧130場合 λ:斜め部材の細長比 2 18 λ 130 割増係数 3 2 2 +3 2 1- 5 } ) { 2 ( ( λ 130 λ 130 2 ) ) 1.000 2 } 2. 材 料 仕 様 天井下地材・耐震ブレ-ス部材 鋼製下地材は、JIS A 6517における規格品又は同等品とし、製品は亜鉛メッキ処理を 施したものとする。 材 料 名 天 井 下 地 材 耐 震 ブ レ ― ス 材 野縁受 ダブル野縁 シングル野縁 MCWクリップ MCSクリップ Wジョイント Sジョイント Cジョイント 吊ボルト ナット ビス付ハンガー チャンネルフリ-クリップ チャンネルホルダ- ブレースバ- [-40x20x1.6 C-45x30x7x1.4 C-50x30x10x1.4 MCブレース MCブレース・ストロング MCクロス MCクリップガード 呼 称 CC-19 CW-19 CS-19 WC SC WJ SJ CJ 規格・寸法 表 面 処 理 メ-カ-名 備 考 38x12x1.2 50x19x0.5 25x19x0.5 t=0.6㎜ t=0.6㎜ t=0.5㎜ t=0.5㎜ t=1.0㎜ 溶融亜鉛メッキ 関包スチ-ル(株) 通常天井下地組用 3分 8mm t=2.0㎜ 電気亜鉛メッキ ㈱サンメタルワ-ク 通常天井下地組用 電気亜鉛メッキ 〃 耐震天井用 溶融亜鉛メッキ 〃 水平補強用 溶融亜鉛メッキ (株)サンユ溶融亜鉛メッキ 能重製作所(株) 耐震ブレ-ス材 溶融亜鉛メッキ (株)サンユ耐震計算により 溶融亜鉛メッキ 麻布成型(株) 決定する 溶融亜鉛メッキ 関包スチ-ル(株) 溶融亜鉛メッキ 〃 溶融亜鉛メッキ (株)サンユ- 頂部ブレ-ス取付用 頂部ブレ-ス取付用 溶融亜鉛メッキ 〃 補強野縁取付用 溶融亜鉛メッキ 〃 ブレ-ス廻り補強用 溶融亜鉛メッキ 〃 25x25x5x1.0 40x20x1.6 45x30x7x1.4 50x30x7x1.4 固定部 t=1.6㎜・可動部2.3㎜ t=1.2㎜ t=1.6㎜ t=1.6㎜ 3 溶融亜鉛メッキ 〃 溶融亜鉛メッキ 〃 溶融亜鉛メッキ (株)サンユ溶融亜鉛メッキ 〃 溶融亜鉛メッキ 関包スチ-ル(株) 溶融亜鉛メッキ 〃 溶融亜鉛メッキ 〃 ★ 天井下地材 JIS 製品 JIS A 6517 種 類 部 材 名 記 号 寸 法 打 刻 表 形 状 シングル野縁 CS-19 25x19x0.5 KPS-DK 19 38 19 25 50 種 部 材 類 名 38型 野縁受け CC-19 38x12x1.2 KPS-DK 19型 ダブル野縁 CW-19 50x19x0.5 KPS-DK 12 エンドバ-(ランナ-20) 30x22x40x0.6 クリップ MCクリップ・S MCクリップ・W 40 22 形 状 t= 0.6 種 類 部 材 名 30 t= 0.6 ジョイント Sジョイント Wジョイント 野縁受ジョイント 形 状 t = 0.5 t = 0.5 部 種 材 名 形 状 全ネジボルト t t t 3分 吊ボルト部材 ビス付ハンガチャンネルフリ-クリップ t = 1.0 チャンネルホルダ- 六角ナット t = 1.2 4 t = 0.8 t = 2.0 ★ 耐震ブレ-ス部材 ブレ―ス材 ブレスバ- C-25x25x5x1.0 [-40x20x1.6 40 25 5 45 50 25 20 C-50x30x10x1.4 C-45x30x7x1.4 7 10 30 30 ~耐震ブレ-スに使用 (耐震計算により部材を選定)~ ブレ―ス材取付金物 MCブレ-ス・ストロング MCブレ-ス t=3.2 t=2.3 t=2.3 t = 1.6 t = 2.3 t = 1.2 ~天井吊ボルトの斜めブレ-ス上部に使用~ ~天井吊ボルトの斜めブレ-ス下部に使用~ ブレ-ス廻り補強部材 CC-19 38x12x1.2 MCクリップガ-ド MCクロス 38 12 ブレ-ス下部受け材 及び追加野縁受け ブレ-ス下部受け材 及び追加野縁受け 取付け部材 野縁滑り止め補強 5 3. 施 工 3-1 フローチャート 耐震補強方法の決定 (耐震計算書の作成) 施工要領書作成 施工要領書承諾 A.天井下地組 耐震仕様 墨 出 し 作 業 準 備 吊ボルト取付 野縁受け取付 ビス付ハンガ-にてビス留め(緊結) 野 縁 取 付 MCクリップにてビス留め(緊結) 開 口 補 強 B.耐震補強工事 自 主 検 査 手 直 し NO YES (1) ブレ-ス位置の確定 (2) ブレ-ス材の取付 元 請 検 査 ① ブレ-ス材と金物の取付 耐震補強工事へ X方向のブレ-ス材の取付 ② ブレ-ス下、ハンガ-と野縁受けビス留め(緊結) ③ Y方向のブレ-ス材の取付 ④ 必要数量のブレ-ス材の取付 ⑤ 補強クリップの取付 (3) 自 主 検 査 手 直 し NO YES 元 請 検 査 NO 工 6 事 完 了 3-2 MCクリップ工法の施工要領 ブレ-ス材を確定する 設計図の耐震ブレ-ス仕様又は新たに耐震計算にて算出した耐震補強方法を協議の上決定する。こ の時、使用する耐震補強部材を選定する。 A.天井下地組耐震仕様 天井下地組の施工要領に基づき天井下地を施工します。但し耐震仕様にする為、野縁と野縁受けを 緊結する事と、耐震ブレ-ス廻りの野縁受けとハンガ-を緊結する事が必須です。 (1) 野縁受け取付 (野縁受けとハンガ-の緊結、P11、P15参照) 天井下地施工時、吊ボルトに野縁受けを設置する際、選定されたビス付ハンガ-を用いる。野縁受 け設置後しっかりとビスを固定し、浮き上がり防止の処置を行う。 (2) 野縁取付 (野縁けと野縁受けの緊結、P11、15参照) 野縁を野縁受けに取付ける際、MCクリップを使用し野縁の側面に確実にビス固定する。又野縁受 けとの固定部は野縁受けの背部分に確実にビス固定する。 B.耐震補強工事 天井下地組が完了した後、予め算出された部材、数量に基づき耐震補強工事を行う。 (1) ブレ-ス位置を確定する 設計図の耐震ブレ-ス仕様又は新たに耐震計算にて算出された単位面積当たりのブレ-スの必要数 量(相対する2本をXY方向に設置したものを1対としたときの必要対数)に基づき、耐震ブレ- スの設置場所を確定する。この時ブレ-ス材の設置角度が30度以上60度以下になる様にまたブレ- ス材がダクト及び配管、ラック等に干渉しないように注意しバランス良く位置を確定する。 (2) ブレ-ス材の取付 (P.11参照) 基本的には、天井下地組時に吊ボルトの設置、野縁受け設置、野縁の設置及びレベルを固定が完了 した後に耐震ブレ-ス設置作業を行う。ブレ-ス材の設置は、吊ボルトの吊元から野縁受け方向 (X方向とする)は補強野縁受け材に固定し、野縁方向(Y方向とする)は別途に取付けた補強野 縁受け材に固定する。取付手順は下記①~⑤の手順で行う。天井内のフトコロ寸法が大きい場合は 吊ボルト設置時又は野縁受け設置時に吊元部分のブレ-ス材を取付けておき、野縁の設置及びレベ ルを確定した後、ブレ-ス材の下部の固定を行う。 ① ブレ-ス材と金物の取付 (P.16参照) 選定されたブレ-ス材を適切な長さに切断し、一方の端部に吊ボルトとブレ-ス材を固定する 為の金物(MCブレ-ス)をビス止め(2ヶ所)にて固定する。同じ物を適当数用意しておく。 7 ② X方向のブレ-ス材の取付 (P.11、20参照) 耐震ブレ-ス取付位置の吊ボルトの両隣の吊ボルトにブレ-ス材を取付ける。野縁受け方向の 隣の吊ボルトの吊元に①で用意した材料のMCブレ-ス部分を引掛けて固定し、他方は野縁受け にビス止め(2本止め)にて固定する。取付角度は30度以上60度以下になるようにする。相対す る逆隣の吊ボルトの吊元よりも同様の方法でブレ-ス材を取付ける。ブレ-ス材の取付位置はス ラブから50㍉以内又は吊ボルト上端部より50㍉以内とする。 ③ Y方向のブレ-ス材の取付 (P.11、20参照) 先ずはブレ-スを設置する吊ボルトの付近に、野縁受けに直交させてブレ-ス取付用の補強野 縁受け材を設置する。次に②の要領で吊ボルトの吊元にブレ-ス材を取付け、下部は先に取り付 けてある補強野縁受け材にビス止め(2本止め)にて固定する。取付角度は30度以上60度以下に なるようにする。相対する逆隣の吊ボルトの吊元よりも同様の方法でブレ-ス材を取付ける。 ④ 必要数量のブレ-ス材の取付 上記②と③で設置したブレ-ス材を1対とし、算出された単位面積当たりの必要対数のブレ-ス 材を設置する。 ⑤ ブレ-ス設置廻りの耐震クリップの取付 (P.11、15参照) ブレ-スを設置した付近の野縁と野縁受けの接合は地震力が集中する事を考慮し、通常に取付 けられたクリップの上から、カバ-クリップを取付けて補強する。更に野縁受けの水平方向へ のズレを防止する為に、ハンガ-の下部より、野縁受けの下部に対しビス固定を施す。 ※ 壁際廻りの工法説明 (P.12参照) 天井下地が壁と取合う際は、振動により壁への衝撃を吸収する為の処置として、スリットを設 ける必要がある。その幅は60㍉以上とする。(国土交通省より告示第771号による) その工法としては、野縁受けの端部が壁面に取合う場合は、壁面から60㍉以上離れる様に野縁 受けを設置又は切断し、その端部から150㍉以内に吊ボルトを設置出来る様に後打ちアンカ-等 で吊元を確保する。 野縁の端部が壁面に取合う場合は、野縁の両端部とも壁面より60㍉以上離れる様に設置する。 その際端部をエンドバ-等の通し材を使用すると、一定の幅を保ち易い。また、野縁の端部の 跳ね出しが150㍉以内になる様に吊ボルトを設置して野受けを取付けなければならない。 ※ 下り壁の工法説明 (P.13、43参照) 天井下地に段差が有り下り壁が生じる場合、地震時に下段の天井下地と上段の天井下地に異種 の振動が発生する為、下り壁部分で破壊が生じる恐れが有る為、下段と上段の天井下地が一体 にならない様な処置を施す必要がある。従って下り壁を下段の天井下地と一体化させ、上段の 天井とは一切干渉しない様にする必要がある。 上段の天井下地は、下り壁との取合いの端部は野縁受けの場合、野縁の場合共に跳ね出しが150 ㍉以内となる様に吊ボルトの設置を行う。下り壁は下段の天井下地の野縁受けの端部より立上 り用の野縁受けを取付け、その上部は補強用に持ち出された野縁受けに緊結するようにする。 その野縁受けに野縁をMCクリップを使用しビス止め併用にて取付ける。 下段の野縁受けの跳ね出しは、下り壁の野縁より150㍉以内とし、更に上部天井との振動による 干渉を防止する為、上部天井の野縁受け端部及び野縁端部より120㍉以上離れる様に吊りボルト の設置等を行う。 8 ※ 開口部補強の工法説明 (P.17~19参照) 照明器具並びに点検口に対する開口補強の要領は一般天井の工法と特に変える必要は無い。但 しファンコイル等の重量物や大型の開口等に対する開口補強時は、補強用の野縁はMCクリップに て野縁受けにしっかりとビス止め固定する。 (3) 自主検査 (別紙 参照) ブレ-ス材取付終了後、自主検査表に基づき自主検査を行う。不具合が生じた場合は速やかに 対処する。 9 4. 耐震補強 詳細図 全体図 MCブレ―ス MCブレ―ス ブレ―ス材(X方向) (別途計算により選定) MCクリップ MCクリップ+ カバ-クリップ MCクリップ ブレ-ス取付用 野縁受け材 耐震補強設置 例 Y方向ブレ―ス材 下り壁 X方向ブレ―ス材 壁際スリット MCクリップ MCクリップ+カバ-クリップ C-1 D-1 A E C-2 B J 壁際スリット F 点 I G 照明 H D-2 下り壁 耐震ブレ-スの必要本数は別途計算により設定する 10 天井内耐震補強 A 詳細図 Y方向ブレ―ス材 MCブレ-ス MCブレ-ス ブレ-ス材(X方向) (別途計算により選定) ブレ-ス材(Y方向) (別途計算により選定) ブレ-ス取付用(X方向) 補強野縁受け材 ブレ-ス材(X方向) (別途計算により選定) MCクロス 野縁 MCクリップビス留め +カバ-クリップ B ビス止め ビス止め 天井用 野縁受け カバ-クリップ X方向ブレ―ス材 MCブレ-ス MCブレ-ス ブレ-ス材(X方向) (別途計算により選定) MCクロス ブレ-ス材(Y方向) (別途計算により選定) ブレ-ス取付用(X方向) 補強野縁受け材 MCクロス ブレ-ス材(X方向) (別途計算により選定) ビス止め 野縁受け 野縁 MCクリップビス留め ビス止め 11 補強野縁受け 壁際スリット 詳細図 C-1 野縁受けと直交 L型塩ビ (フクビ程度) 21㍉程度 軟質部 75㍉以上程度 60㍉以上 150㍉以内 クリアランス部材(金物等) ビス付ハンガ野縁受け スリット 野縁 10㍉以上透かす MCクリップビス留め 変位吸収見切り クリアランス部材(塩ビ等) 野縁と直交 L型塩ビ (フクビ程度) 軟質部 21㍉程度 C-2 75㍉以上程度 60㍉以上 150㍉以内 クリアランス部材(金物等) ビス付ハンガ野縁受け スリット 10㍉以上透かす 変位吸収見切り クリアランス部材(アルミ等) 12 野縁 MCクリップビス留め 壁際スリット 詳細図 スリットとせず、振動吸収用の廻り縁にす 場合もあります。 野縁受けと直交 C-1 クリアランス部材(金物等) 60㍉以上 ビス付ハンガ野縁受け スリット 60㍉以上 150㍉以内 C-2 地震時干渉対策: 10㍉以上空ける MCクリップビス留め 野縁と直交 野縁 スリットとせず、振動吸収用の廻り縁にす 場合もあります。 クリアランス部材(金物等) 60㍉以上 スリット 60㍉以上 150㍉以内 ビス付ハンガ野縁受け 野縁 MCクリップビス留め 地震時干渉対策: 10㍉以上空ける 壁際取合いについて 特定天井に於いては、壁際の取合いは、地震時に天井下地材が変位する事で壁との衝突が生じて破壊する事を 考慮し、ある一定のクリアランスを設ける事としております。国土交通省より告示第771号におきまして、壁と クリアレンスは60㍉以上設けるとしております。上記詳細図に記した様に、野縁及び野縁受けの跳ね出しは150㍉ 以下となる様にします。また、スリット上部の目隠し材の有無は各現場毎の懸案事項となります。 13 下り壁 D-1 ① 詳細図 野縁受けと直交する場合 下り壁 H≦200の場合 ※ 高天井下地と下り壁下地は干渉させてはならない 120㍉以上 150㍉以内 150㍉以内 ビス付ハンガ干渉防止対策: スリット等を10㍉以上設ける MCクリップ(S)ビス留め 野縁(W) 野縁(S) 天井下地 野縁受け MCクリップ(W)ビス留め 下り壁用 野縁受け MCコ-ナ-クリップ(W) 低天井下地 野縁受け 下り壁 H>200の場合 120㍉以上 150㍉以内 野縁(W) 150㍉以内 ビス付ハンガ干渉防止対策: スリット等を10㍉以上設ける チャンネルフリ-クリップ 野縁 天井下地 野縁受け 野縁(S) 下り壁用 斜め補強 下り壁固定用 野縁受け 下り壁用 野縁受け 低天井下地 野縁受け 14 MCコ-ナ-クリップ(W) 野縁(W) D-2 ② 野縁受けと平行する場合 ※ 高天井下地と下り壁下地は干渉させてはならない 120㍉以上 下り壁 H≦200の場合 150㍉以内 150㍉以内 ビス付ハンガMCクリップビス留め 干渉防止対策: スリット等を10㍉以上設ける 野縁 チャンネルフリ-クリップ 高天井下地 野縁受け 補強野縁受け @900 野縁(S) MCクリップ(S)ビス留め 野縁 下り壁 野縁受け MCクリップ(S) 低天井下地 野縁受 下り壁 H>200の場合 MCクリップビス留め 120㍉以上 150㍉以内 150㍉以内 干渉防止対策: スリット等を10㍉以上設ける 野縁 チャンネルフリ-クリップ (又はチャンネルホルダ-) 高天井下地 野縁受け 野縁(S) 下り壁用 斜め補強 MCクロス MCクロス MCクリップ(S)ビス留め 下り壁 野縁受け MCクリップ(S) 低天井下地 野縁受け MCクリップビス留め 15 耐震金物 取付け詳細 E MCクリップの取付 野縁と野縁受けの緊結(Wの場合を示す) 背掛け部 腹掛け部 野縁受け~MCクリップビス留め 野縁受け~MCクリップビス留め (緊結) (緊結) 野縁受け 野縁受け 野縁~MCクリップビス留め (緊結) 野縁(Mバ-) F カバ-クリップの取付 野縁(Mバ-) 補強野縁受け部廻りの補強(Wの場合を示す) 背掛け部 腹掛け部 カバ-クリップビス留め (緊結) 野縁受け カバ-クリップビス留め (緊結) 野縁受け 野縁~MCクリップビス留め (緊結) 野縁(Mバ-) 野縁(Mバ-) 16 MCクロスの取付 G 背掛け部 野縁受けと補強用野縁受けの取付 腹掛け部 補強用野縁受け 補強用野縁受け 野縁受け 野縁受け MCクロス MCクロス MCブレ-スの取付 H ブレ-ス材を吊ボルトに取付 MCブレ-ス 吊ボルト固定用穴 ① MCブレ-スにブレ-ス材を取付ける ② ①を吊りボルトに取付ける 回転軸 ビス留め用穴 ブレ-ス設置方法 ① 選定されたブレ-ス材をMCブレ-スに取付ける この際、MCブレ-スに2ヶ所のビス穴が開いて いるので、それを利用し2ヶ所ビス留めにて固定する。 ② ①でセットされたブレ-ス材のMCブレ-ス部分を 吊ボルトの根元まで伸ばして行き、吊ボルトを引掛け る部分を吊ボルトにあてがい、ブレ-ス材を捻りなが 斜め下方へ引っ張るとしっかり固定されます。 17 H MCブレ-ス・ストロングの取付 ブレ-スの負担面積を増やす為のステップアップ イ) MCブレ-ス・ストロングにブレ-ス材を取付ける 選定されたブレ-ス材の先端部をMCブレ-ス・ストロング裏面の凸部にあてがい、ビス穴より側面、背面共に ビス2本留めにて固定する(図1)。腹面側への取付は、リブ部に取付用穴よりビス留めにて取付ける(図2)。 必ず2面固定とする。 取付け完了 図1 ブレ-ス固定部 凸部 図2 吊ボルト 設置部 回転蓋 バネストッパ- 側面 側面 側面 腹面 背面 背面 背面側への取付 腹面側への取付 ロ) ブレ-ス材を吊ボルト頂部に取付ける イ)でセットされたブレ-ス材を吊ボルト頂部に取付ける。 初めに、MCブレ-ス・ストロングに回転用スリングを回転蓋の耳部分に取付けておく(図3)。 MCブレ-ス・ストロングの吊ボルト設置部を吊ボルトに当てがい、頂部まで押し上げる(図4)。頂部に達したら、 回転用スリングを斜め下方に引き、回転蓋を回転させる(図5)。回転が完了すると同時にストッパ-が溝に 納まる(図6)。確実に留め付けられた事を確認したら、スリングの一方を引っ張り耳より取り外して完了(図7)。 図5 図4 図3 耳 吊ボルト設置部を吊ボルト に当てがい、そのまま頂部 まで押し上げる。 スリングを回転蓋の 耳部に図の様にして 取付ける。 斜め下方に引っ張り 回転蓋を回転させる。 図6 図7 取付け完了 回転 バネストッパ- カチッと止まる スリングを引き抜けば 取付け完了 18 I-1 天井開口補強廻り 照明開口補強 詳細図 吊りボルト 例 照 明 器 具 開 口 B 天井下地 野縁受け 補強用 野縁受け 補強用 Mバー(S) 天井下地用 Mバー(S) A ※ 開口補強用 野縁受けに対するクリップは通常品で可 MCクリップ 通常クリップ 断面詳細 A ※ W=400以下、h=125mm以下の照明器具にはMC-125Rが有効 (補強が間引ける) MC-125R 器具 補強用 野縁受け チャンネルホルダ-補強用 野縁受け (又はフリ-チャンネルクリッ 補強用 野縁受け 照 明 器 具 開 口 MCクリップ 断面詳細 B MCクリップ 通常クリップ 開口補強用Mバ- MC-125R ※ W=400以下、h=125mm以下の照明器具にはMC-125Rが有効 (補強が間引ける) 器具 チャンネルホルダ- (又はフリ-チャンネルクリッ 補強用 野縁受け 器具 開口補強用MバMCクリップ 開口補強用Mバ- 通常クリップ 19 MCクリップ I-2 天井大型開口補強廻り 詳細図 照明開口補強 例 吊りボルト B ファンコイル等開 口 天井下地 野縁受け 補強用 野縁受け 補強用 Mバー(S) 天井下地用 Mバー(S) A ※ 開口補強用 野縁受けに対するクリップはMCクリップ MCクリップ 断面詳細 A チャンネルホルダ- (又はフリ-チャンネルクリッ 補強用 野縁受け 補強用 野縁受け 補強用 野縁受け ファンコイル等 MCクリップ MCクリップ MCクリップ 開口補強用Mバ- 断面詳細 B チャンネルホルダ- (又はフリ-チャンネルクリッ 補強用 野縁受け FC 開口補強用MバMCクリップ MCクリップ 20 J 天井点検口廻り 照明開口補強 詳細図 例 吊りボルト 点検口 天井下地 野縁受け B 補強用 野縁受け 補強用 Mバー(S) 天井下地用 Mバー(S) A ※ 開口補強用 野縁受けに対するクリップは通常品で可 MCクリップ 通常クリップ 通常取付 タイプ(A方向よりの断面) 補強用 野縁受け 補強用 野縁受け 点検口 MCクリップ 通常クリップ 開口補強用Mバ- MCクリップ チャンネルキャッチ タイプ(B方向よりの断面) 点検口取付用 野縁受け チャンネルキャッチ金物 点検口 開口補強用MバMCクリップ MCクリップ 通常クリップ 21 K フトコロ高さとブレ-ス材の関係 ※ ブレ-ス材の設置角度が30度以上60度以下になるようにする。 ※ 耐震ブレ-スが設置出来る天井フトコロの長さは、原則として3.0mまでとします。(ブレ-ス強度の問題による) 530 フトコロ長さが3.0mを超えるような場所では、ブドウ棚の設置等の処置が必要となってきます。 野縁受け位置 1,500 ブレ-ス材 約60° ブレ-ス角度 約40° ブレ-ス材 3,000 天井内スラブから野縁受けまでの長さ(mm) 1450 ブレ-ス角度 約30° 野縁受け位置 吊ボルト 吊ボルト ブレ-ス角度 約60° 野縁受け位置 900 900 吊ボルト間隔 22 吊ボルト 5. 品 質 管 理 5-1 自主検査表 耐震補強工事 専門工事業者 品質管理担当者名 最 終 確 認 日 印 工事名称 施 工 業 者 名 部 位 自主管理責任者名 耐震補強 使用材 工 程 必要数 1対 検 査 項 目 耐震ブレ-スの材料は適正か ㎡ 検 査 基 準 計算により選定 ビス付ハンガ-を使用しているか 測定値 判定 目視 適 ・ 否 目視 適 ・ 否 適 ・ 否 ブレ-ス材の設置角度は適正か 30°~60° 実測 必要面積毎に1対のブレ-ス材が 耐震計算による 実測 必要数(対) 対 実数(対) 対 適 ・ 否 設置されているか 金物固定部にビス漏れはないか 目視 適 ・ 否 MCクリップを適正に使用して Mバ-との緊結 目視 適 ・ 否 いるか 野縁受けとの緊結 目視 適 ・ 否 ブレ-ス下端のハンガ-と野縁受け 目視 適 ・ 否 は下部よりビス留めしているか 耐震ブレ-ス設置部廻りにカバ- 目視 適 ・ 否 クリップは取付けてあるか 補強野縁受け取付部の野縁受けと ハンガ-は下部よりビス留めして 目視 適 ・ 否 目視 適 ・ 否 実測 適 ・ 否 目視 適 ・ 否 目視 適 ・ 否 いるか 下り壁は上下段の天井を縁切りして 上部天井~下り壁上部 いるか 10㍉以上 壁際はクリアランスを取っている 壁面~野縁受け・野縁共 か 60㍉以上 ダクト・配管・ラック等に 干渉していないか 総体の仕上げ状態は良いか 23 確認日 手直し記録