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和歌山大学 塚田恵佑 コンピエーニュでよかった!! 本当に多くの出会い

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和歌山大学 塚田恵佑 コンピエーニュでよかった!! 本当に多くの出会い
和歌山大学 塚田恵佑
コンピエーニュでよかった!!
本当に多くの出会いがあり、多くのことを学ばせていただいた留学であった、というの
が留学を終えての率直な感想です。語学力、価値観の違い、さまざまな国との交流を通し
ての異文化理解、留学で体験したものは、これからの自分の糧になる、まさに一生モノの
財産であったといえます。
私は一年間フランスのコンピエーニュという小さな町にある UTC(コンピエーニュ工科
大学)に留学しました。町は穏やかで自然が多く、またパリから電車で一時間と比較的ア
クセスも便利でした。大学でも日本人は少なく、四六時中フランス語に常に触れられる、
またとない環境でした。その分初めは苦労しました。日本語に頼れない環境で、議論形式
で進む授業にはついていけず、生活の中でも言いたいことがなかなか伝わらない。自分の
語学力のなさを痛感する日々が続き、悔しい思いを何度もしましたが、友人や、先生方な
ど周りの人のアドバイスや相談が自分を支えてくれました。彼らともっと話をしたい、彼
らに自分の思いや日本の文化を伝えられたらという思いが、自分の語学の大きなモチベー
ションになりました。単語だけでも自分の伝えたいことを伝えようとすること、それが大
切なのだと学びました。
またさまざまな国とのカルチャーショックも経験しました。相手に気を遣う日本人に対
して、主張が強く自分の感情をストレートに表現するフランス人。日本人とほぼ180度
異なる性格であることは聞いていましたが、現実の違いの大きさに驚きました。またほか
の国の留学生とも価値観の違いから口論になり、喧嘩に発展してしまうなどといったこと
もあり、異文化理解の難しさを実感しました。しかしそれらを経験することで、自分が今
まで日本人の視点でしか問題をとらえてなかったことに気がつきました。それと同時に、
自分の持つ価値観だけでなく、フランスから見た日本についても考えるようになり、視野
が広がったとともに、日本の文化や現状を見つめなおす機会にもなりました。カルチャー
ショックによって得たこれらのこと。それらが自分にとっての一番の収穫であったと感じ
ています。
留学中には思っていた以上に多くの出会いがありました。アフリカ人のルームメイト、
留学生の友人、フランスの友人、先生方、店の人、旅行先でたまたま知り合った人。彼ら
との出会いが自分の価値観、生き方をも変えてくれました。本当に自分にとっての一生の
財産です。とくにルームメイトには感謝しています。ともに笑い、時には泣き、時には喧
嘩など、まるで兄弟のように生活できたことは本当にかけがえのない思い出です。彼のお
かげでこの留学をなし得たといっても過言ではありません。
留学先がコンピエーニュでよかった。心からそう思えた一年間でした。しかし、この留
学を今後に生かすかどうかは自分次第。自分を支援してくれた人たちに恩返しができるよ
う、この経験を日本で生かしていきたいです。
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