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g. 弁なし波力発電方式に関する基礎も 究

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g. 弁なし波力発電方式に関する基礎も 究
9.弁なし波力発電 方式に関す る基礎研究
益 田 善 雄
横
溝
宏
典
海洋科 学技術 セ ンタ ーで ,昭和53 年度 から実海実験 を行っ てい る波 力発電装置 には,波 の上下動 によ る
空 気流 の往復運 動 を,一定 方向 に整流 す る弁 機構 を備 えてい る。
こ の弁 機構 によ る損失 を なくし,出 力および効率 の向上 を計 ること を目的として,弁 なし方式 タービ ン
の水槽実験 を行っ た。 その結 果,ウェ ルスタービ ンが,有望 であ ろ うと の結論 を得 たので ,報告す る。
The Basic Study for the Valveless Air Turbine Wave Power
Generator System
Yoshio Masuda,*2 Hiromichi
― "KAIMEI"
The
Yokomizo*
―experiences some
wave power generator system with air turbine
valve losses.
Taking these valve losses off enables us to improve its power and efficiency.In
this paper , we shall try to experiment on the valveless airturbineswith four small
models.
As the resalt, we obtained a conclusion that the Weils turbine and the Savonius
turbine were promising as valveless systems.
こ の過 程 の中 で ,弁 機構 とい うのは ,空 気 の往
1. は じ め に
復流 を タ ービ ンに対 して , 常 に一 定方向 の空 気流
海洋 の波 のエ ネルギ ーを利 用 す る発電 方式 は,
に整流 す る役目 を持つ もので あ る。 この機構 は,
数 多く の 考案 があり,種 々の 実験 が水槽 や 実海域
一 方向 性 し か持 た ない タ ービ ン にとっ て は, 必 要
で 行 わ れて い る。
不可 欠 なも ので あ る。
海洋科 学技術 セ ン タ ーで は ,波 の上 下 動 を空 気
も し, タ ービ ンが空 気 の往 復流 に対 して 常 に同
の往 復流 に変 換 し,空 気 タ ービ ンを回転 させ ,発
方向 に回転 す るなら ば,弁 機 構 は 必要 で なく ,構
電 す る空 気 タ ービ ン方式 を採 用 し ,昭 和53 年 度 に
造 の簡 素化 によ る保守 の簡 易 化 お よ びコ ストの低
は ,波 力発電 シス テ ム“ 海明” の 実海域 実験 を行
減 が計 れ, また弁 損失 の除去 によ る効 率 , 出 力の
っ た。
向 上 などの利点 がで てく る。
こ の システ ム構 成 は,下 記 の よ う に なっており ,
記載順 に波 のエ ネルギ ーの変 換 が行 わ れてい る。
こ の よ う な利点 を わ きま え,弁 なし波 力発電 方
式 と し て, 次 に述 べ る4種 類 の タ ービ ン につ い て
(1) 波 の上 下 運動
水 槽 試験 を行 っ た結 果, ウェ ルズ タービ ン方式 が,
(2)“ 海 明” 本体 ( 空 気 の往 復流 )
有望 で あ ろ うとい う,結論 が得 ら れたので 報 告 す
(3) 弁 機 構 (一 定 方向 の空 気 流 )
る。 また ,昭和53 年 度 ,補 助発 電 機 と して ,“ 海
(4) 空 気 タ ービ ン( タ ービ ン回転 数 )
明” にサ ーボ ニアス タ ービ ンを搭 載 し たので , そ
(5) 発電 機 (発電電 力)
の結 果 をも合 わせ報 告 す る。
海洋利用技術 部
Marine UtilizationTechnology Department.
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3
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2.
弁機構を有する空気タービン
弁機構には,1枚弁 方式と図1にあげる2方式
の合 わせて3方式 がある。“海明”では昭和53年
度 に2枚弁方式,昭和54年度には4枚弁方式 を採
用した。
図 2 ゛海明 ゛ の 空気 ター ビ ン
The airturbineon "KAIMEl"
図 1 弁機 構 を有す る空気 タービ ン
Valve mechaism
波の上昇行程では実線,下降行程では点線のよ
また,こ れに取 り付 け る空 気 タ ービ ン ノズ ルは ,
うに空気流 が生じ,矢印の先方のプロペラが回転
図 2 に示 す形状 のもので あ り,こ れは 波 力発電 航
する。プロペ ラは互いに逆ピッチであるため,往
路 標識 用ブ イに 用い ら れたも の を改 良 し たも ので ,
復空気流に対して常時同方向の回転が得られる。
衝 動十反動 型 タ ービ ンで あ る。 また, その効率 は
約60%で あ る。
3。2.
設計値 :
二重うずまき羽根方式
こ の方式 で は,図 4 に示 すよ う に,二 重プロ ペ
ノズ ル外径; 1350 m
ラ方式 のプ ロペ ラの代 わり に, ねじ れの異 な るう
ノズ ル枚 数;50 枚
ず ま き羽根 を取付 けたも のであ る。
ノズ ル面積; 0.2238m2
こ れも また二 重プロ ペ ラ方式 と同 じ要領 で , 常
ラン ナー外径; 1400 m
時 同 方向 に回転 す る。
ラ ン ナー枚数;60 枚
二 重プロ ペ ラ方式 と二 重 うず ま き羽根 方式 との
ラ ンナー面積; 0.3896m2
材 質; ア ルミ合金鋳物, AC 7
゛いず れ にも い え るこ とは ,上 と下 のプ ロペ ラ等の
AF (ヒ
ド ロ合金 )
3
3。1.
往復空気流用タービンの種類と原理
二重プロペ ラ方式
取 り付 け間隔 が重要で あ る。あ まり近づ け ると,
互い がブ レ ーキ作 用 をし ,遠 ざけ ると反 対 に出 力
が得 ら れなく なる。
3.3.
サ ーボニアスタービン方式
この方式のものは,図3に示すように,空気孔
サーボニアスタービンの構造は,図5に示すよ
をはさんで支軸の両端に,それぞれ逆ピ ッチのプ
うに, わん曲した2枚の羽根を鉛直方向 から2枚
ロペ ラが取付けられている。
の円板ではさみこんだ円筒形の回転体 からなる。
63
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図 4 二 重 う ず ま き羽 根 方 式 空 気 タ ー ビ ン
図3 二重プロペラ方式タービン
Double centrifugalblade mechanism
Double propella
mechanism
図 5 サ ー ボニ ア スタ ー ビ ン
Savonius rotormechanism
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こ の タ ービ ンは ,回転 軸 に対 して鉛 直 な空 気流
3.4.
ウェ ル ズ タ ービ ン方 式
で あ れば,どの よ う な方向 から の流 れで も , 常に
ウェ ルズ タ ービ ン は , 英 国 の北 ア イ ル ラ ンド の
同一
一方向 に回転 す る。 この と き,回転 に寄与 す る
ペ ルフ アス ト 市 ク イ ーン 大 学で , ア ラ ン・ ア ーサ
羽根 と反対側 の 羽根 ,つ まり流 れ に対 して,背 を
・ ウェ ルズ が開 発 し た も ので あ り ,現 在, ベ ッド
向 けてい る羽根 のブ レ ーキ作 用 を最小 にす るよう
フ ォ ード 大 学t CEGB
な設 計 を行 う必 要 があ る。
ウ ッド 研 究 所 など の協 力で , 研 究 が行 わ れて い る
こ の形 の タービ ンは,昭和53 年度, 消 波発電 船
“ 海 明” に補 助電 源発電 機 用 タ ービ ンと して,搭
(英 国 電 力 中央 局 )
, マチ
風 力発 電 の ダリ ウ ス型 に似 た 原理 の タ ービ ンで あ
る。
載 し た始 めて の往 復流 用 タービ ンで あ る。
構 造 は図 6 に示 す 。
寸 法及 び定格 は, つ ぎに示 す通 りで あ る。
(a) の形 状 の 水 平 対称 翼 を ,(b )の よ う に, 回
円 板直 径; 440mm
転 軸 を 中 心 に肉 厚 の厚 い 方 を同 方 向 に向 け て 4 枚
円筒 長 さ; 400mm
取 りつ け る。 さ ら に流 体 抵 抗 を小 さ く す る た め ,
羽根枚 数; 3枚
円 錐 体 を取 付 け , 横 か らみ る と (c) のよ うに な る。
発電 機; 0.8kW 円 誘 導子型 交流 発電 機
図6 ウェルズタービン方式
Wells turbinemechanism
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)
ピ ッ チ30 °と40 °の 2 種類 の 試験 を 行 っ た 。
(a) で空 気流 vが水平 翼 に鉛 直 な方向 から流 れ
プ ロ ペ ラ間距 離; 55. 0mm
てく ると,矢 印で示 す圧 力分 布 を作 り出 す。こ の
圧 力は, 曲率 半径 の大 き な方 が小 さ な方 よ りも小
(2 )
二 重 うず ま き方 式
さいので , その圧 力差 によ っ て回転 力F が生 じ ,
直 径;90.0 mmφ
回転 し始 め る。回転 を始 め ると,周速 u が働 き,
羽 根 間 距離; 35. 0tnra
空 気流 の絶 対流 速v と合 成 し た相 対流 速w が翼 に
(3)サ ー ボ ニ ア ス方 式
作 用す る。 その結 果,図 中 の(d) に示 すよ う に,
直 径; 68. 0mmφ
揚 力L お よ び抗 力D が生 じ,揚 力と抗 力の 水平 成
筒 の長 さ:108.0mm
分 回転 力F1 とF2と な る。
この翼 が回転 お よ び増速 す ると きの必須 条 件 は
同寸 法 で 2 枚 羽 根 と 3枚 羽 根 の 試験 を行 っ た 。
(4)ウェ ル ズ タ ービ ン方 式
翼 型; NACA 0021
Fi >F2 で あ る。
ロ ー タ ー直 径; 125 .0ram
φ
こ こで ,
肉 厚; 7.0mm
u: 周速 ,v: 絶 対流速 ,w:相 対流速 ,s:翼
の 表面積 ,α: 相対 流 速 迎角 ,L: 揚 力,
D: 抗 力 ,F1 : 回転 力(前向), F2 : 回転 力
( 後向), Cl :揚 力係 数, C D:抗 力係 数 ,
ρ:空 気 密 度 と す る。
以上 の よ う に,記 号 を 決 め る と, (d) で の揚 力,
抗 力,回転 力およ び推 進 力F は,下記 の よ う に な
る。
4。3. 計測項目および出力算出式
トルク; 摩擦ブレーキとばね計
回転数; 磁気誘導型デジタル回転計
波 高; 容量式波高計
空気圧; ストレングージ式圧力計
空気流速; 空気圧 から換算( 空気室内) およ
び熱線流速計( 空気室外)
上記の器具を用いて計測を行い,出力P( W)
は,トルクT (kgm), 回転数N (rpm) とすると,
下式で算出できる。
P=1.03TN( W)…………………………(7)
5
5。1.
実験結果
二重プロペ ラ方式
ピ ッチ角30 °のプロ ペ ラの方 が,40°よ りも良 好
し た がっ て, (6)式 が最 大 に な るよ う な迎 角 の場
合 には ,効率 最大 と なる。
な成績 だっ たので ,図 7 にピ ッチ 角30 °の グ ラ フ
を示 し た。 こ の形式 の タ ービ ンは, 試験 し た ター
ビ ンの中で , 最も 軽量 で ,回転 数 が2,000 ∼5,000
4.
実 験方 法
rpm の 高速 で あっ た。 ま た, ト ルクが小 さく,空
4. 1. 波の 条件
気 出 力の変 動 に きわめ て敏感 に対応 し ,変 動 が一
海洋 科 学技術 セ ンタ ーの波 動水槽 に,%空 気室
番 激 し かっ た。
モ デ ルを固 定 し,正 弦 波 の波 を下 記の 条件で 起 し,
5。2.
試験 を行 っ た。
波周 期; 1.5 ∼2.5s
(0.25s お きに 5点)
二 重 うず ま き羽 根方式
図8 にはその結 果を示した。
この方式は,フ ライホイール効果が顕著 に現 わ
波 長; 3.51 ∼9.75 cm
れ,変動する空気入力に対し,回転数の変動は少
波 高; 6.0∼20. 0cm
なく,波周期の変動 にも安定した回転数を保って
4。2.
いた。
しかし,回転数が小 さいため,ト ルクが得られ
タービンの種類及び寸法
(1)
二重プロペラ方式
直径; 80. m
0mφ
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ても,出力に換算すると低出力になってしまう。
66
出力であった。
図9は3枚羽根の結果を示す。この方式は,プ
ロペ ラやうずまき翼根よりも,ト ルクおよび回転
数がすぐれており,出力も大きい。
図 7 ピッチ角30 °の 二重プロ ペ ラ方式
空気 タービン
Double propellamecamsm
(pitch angle:30°)
図 9 サ ーボニ ア ス タービ ン(弁 なし
SavGcuous rotor^chamsm
Cvawe less)
回転数は大略2,000∼4 ,000rpmで,高速回転で
ある。今回は,回転 に寄与する羽根の方に空気流
を集め る空気流誘導弁 なるものを付けてみた。そ
の結果が認められず,むしろ出力低下の原因とな
った(図10参照)。
前述のように,昭和53年度,
“海明” に0.8kW
の小形モデルを搭載したので,その発電状況を述
べる。
図 8 二重うずまき羽根方式空気タービン
Double centrifugal blade mecnanism
5.3.
サ ーボニアスタービン方式
このタービンの試験は,2枚羽根と3枚羽根と
で行った。その結果,3枚羽根の方が全般的に高
67
1978年11月25日∼12月12日の発電量を他の一枚
弁方式の小形波力発電機定格60W および300W と
比較してみるため,蓄電池の充電電圧24V では,
つぎのようであった。
60 W; 399 Ah
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すれば,概略,現在の2倍の出力を得 ることがで
きるだろう。
5.4. ウェ ルズタービ ン方式
図11は風胴で行った一定空 気流に対するウェ ル
ズタービンの無負荷特性試験結 果である。
風
図10 サーボ=ア スタービン 方式 空気 タービン
(弁 付 き)
速wind velocity (m/s)
川 高 速 回 転 領 域11191。 uvりluliuri ala.
123 低 速 回 転領 域10 w revolui・on area.
Savonius rotor mechanism( with valve;
図11 一定風向によるウェルズタービ ンの
高速、低速回転領域
300W; 847Ah
サ ーボニアス; 425Ah
このときの平均波高の日数は下記のとおりであ
High and low revolutionarea of Wells turbine
in the constant directionwind
こ の図 によ れば, タ ービ ン が絶 対風 速 Vに対 し
る。
て 高速 回転 と低速 回転 の2領 域 のあ るこ と が わか
平均 波 高( m)
日 数( 日)
O ∼ 1
7
1 ∼ 2
7
2 ∼ 3
3
3 ∼ 4
0
4 ∼ 5
1
る。こ れは 水平 翼 の特性 からく るも の と思 わ れ る。
こ の0.8kW サ ーボ ニ ア ス タ ービ ン小 形 モ デ ルの
出 力 が,予 想 を下 回 わっ た 原因 には, 安 全性 を考
慮 し,空 気孔 よ りも タ ービ ンを離 しす ぎた こ と が
あ げ ら れ る。 その ため ,往 復 空 気流 の上昇 行 程 の
エ ネ ルギ ーし か得 ら れず ,下降 行 程 の利 用で きず ,
L: 揚 力111t lorcc.D: 抗 力drag 10 「cc.U: 周 速 ccr
cum vcloclly.
V:絶 体 周 速ab
匐1ul wind velocity. W: 相 対 周 速 「dative wind
ve10c11y.
D: 機 械 損 失machine loss
その結 果,発電 機 と タ ービ ンとのマ ッチ ン グ がと
れず ,出 力低 下 と なっ た。
その対 策 として ,空 気孔 の に ダクト を設 け, 夕
−ビ ン中 に入 れ,往 復 空 気流 が利用で きるよ うに
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図12 ウェルズタービンの迎え角と回転力
Wefls turbin incidence angle v$ revolution force
68
図12 に示 すよ うに,翼 には相 対 風速 の迎 え角 α
結果を示す。高速回転および高ト ルクについての
の関数 で あ る揚 力の 水平 成分L sinα と 抗 力 の水
平 成分D cos a十D/
(D/: 機械 損 失 ) が働 く。 こ
モデルを抜いて今回の試験では,最高出力が得ら
れた方式であるo
の2成 分 がつ り合 う点 が,A お よ び B 点 で あ る。
今後の課題としては,翼の形状,たとえば厚さ
A が高速回転領 域 (αが小 )
,B が低 速 回転領 域
などを変え,図12のAおよびB点が迎え角aの広
(αが大 )の安定 点で あ る。
範囲 にわたるようになれば,外部からの助力なし
静止状 態 からこ れらの領 域へ の移行 は,低速回
転 の 移行 は自 力で行 わ れるが, 高速 回転 へ の移行
には ,外部 からモ ー タ ー等で あ る回転 数 まで 回転
させ,迎 え角 αを一 度 小 さく し なけ れば なら ない 。
し力ヽし一 度 高速 にす ると, タ ービ ンは 自動的 に安
定状 態 を維 持 し よ うとす る。
で高速回転 に移 れるようになるなどを,実験を通
じて見出すことなどがあげられる。
6. 結 論
図14 には各種タービ ンの往復空気流 に対する出
力と波周期(波高15cm)のグラフの比較である。
た と えば, 高速 回転 の 安定点 A で 回転 し てい る
タ ービ ンにブ レ ーキ を かけた とす ると ,迎 え角 が
大 きく なり,揚 力も 大 きく な る。 し た がっ て,ブ
レ ーキ をふ り き る方向 へ と力 が働 く 。こ の作 用 は,
L sin aの カ ーブ の頂点 の迎 え角 の値 を越 え な い
限 り続 く。こ の性 質 は ,安定し た 回転 数 を得 るの
に有益 であ る。 また こ の タ ービ ンは回転 数 が きわ
め て大 きい ので ,発電 機 の小 形化 にも役 にたつ。
図13 は水槽 で 行 っ た往復 空 気流 によ る負荷 試験
図14 各種タービンの性能比較
Comparison of wave power of verious turbines
'wave hight; 15cm)
こ の 試験 に使 用 し た 空 気 室 のモ デ ルは ,“ 海 眤 ’
の% で あ る か ら波 高 を10 倍 ,周 期 を √3 倍 にして
み れば ,“ 海 明” の 実 海 域で の 条 件 に な る。
実 海 域で 多い 6S以 上 の 周期 ( 小 形 モ デ ルで は
図13 ウ ェ ル ズタ ービ ン
Wells turbinemechanism
69
2 S) にお い て も ウェ ルス タ ービ ン 方 式 , サ ーボ
ニ ア ス方 式 の順 に大 き な出 力 が得 ら れ, 特 にウェ
JAMSTECTR
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(I 979)
ルスタービ ンが弁 なし方式 として,有望であろう
と思 われる。なお,最良モデル設計では,さらに
詳細 なモデ ル実験 を行う必要があ る。
また,実海域の不規則波で,こ れら弁 なし方式
の運転状況は,“海明” 上でのサーボニアス方式
の結果を通じ,ある程度の成果を得た。が,さら
にウェ ルズタービ ン方式でも,小形モデ ルを海明
に搭載し,その特性 をみることが,必要と思われ
る。
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