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低体温の温度チャート

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低体温の温度チャート
-総説
脳梗塞超急性期における新しい治療の試み
-脳保護剤を用いた逆行性脳濯流法の存用性一
井上信博九 Y
.LucasYamamoto
ヘ 長 尾 建 様3)
上回
孝九吉岡
進九永康信治ヘ生塩之敬
6
)
要 旨
脳虚血超急性期における病態生理および脳虚血中の神経細胞の保護を目的とした治療法の研究の現況
を概説するとともに,筆者らが行っている"逆行性脳潅流出'について紹介した.病態生理については,
これまで病理学的検討はもとより生化学的にもさまざまのことが解明されてきた.動物を用いた実験研
究では脳虚血により細胞死が生じる機序のーっとして,興奮性神経伝達物質であるグルタミン酸などが
神経前終末より大量に放出され,その結果,神経後終末で細胞内カルシウム濃度が急激に上昇し,不可
逆的変化が生じるとされている.セカンドメッセンジャー系であるタンパク質リン酸化酵素活性,フリー
ラジカル産生,ミトコンドリアのチトクロ}ムオキシダーゼ活性などの細胞内での変化は,以前から特
に注目されてきた.治療については,脳エネルギー代謝障害による組織傷害を防ぐためにも超早期から
a
'
+措抗剤,フリーラジカルスカベンジャー, NMDA桔抗
の血流改善が望まれている.実験的には, C
剤
, NO合成酵素阻害剤など各種の脳保護剤の全身投与の試みがなされているが,効果を得るには治療
}
慣行性の血流が遮断さ
条件が非常に限られている.以上のように,いかに良好な薬剤が開発されても, I
れている限り有効な結果を得るにはその投与の時期が限られている.実際の臨床では,技術,体制の問
h
e
r
a
p
e
u
t
i
ct
i
m
ewindow (治療可能時間)が 6時間までと非常に狭い.しかしその根拠は
題もあり, t
明確なものとは言えない.そこで私達は,超急性期治療を効果的にすることを目的として脳表静脈を介
整流する,
して脳保護剤 (LY231617:フリーラジカルスカベンジャー)を逆行性に投与し虚血領域を i
いわゆる逆行性脳潅流療法の検討を行ってきた.動物実験の結果では,中大脳動脈閉塞開始 3時間後の
時間後からの治療開始でも脳血流量の低下,プロテインキナーゼ C(
P
K
C
)活性の変化,
みならず, 5
l
o
o
db
r
a
i
nb
a
r
r
i
e
r (BBB) の透過性の変化は改善され本法の有用性が示さ
梗塞体積,及び血液脳関門 b
れた.すなわち本法は虚血領域の再開通がなされるまでの脳保護法の補助手段として有用であり治療可
能時間を延長させうることが示唆された.
0:149~167, 1
9
9
8
)
(脳循環代謝 1
キーワード:逆行性脳潅流,脳虚血,急性期脳梗塞治療可能時間,プロテインキナーゼ C,チトクローム Cオ
キシダーゼ
脳虚血超急性期における病態生理
1)大分県立病院脳神経外科
干8
7
0大分市ぶにょう 4
7
6
2
)モントリオール神経研究所
3
)東邦大学大森病院脳
神経外科 4)社会保険宮崎江南病院脳神経外科 5)徳
島大学脳神経外科 6)熊本大学脳神経外科
脳虚血によるエネルギー枯渇に伴う ATPの 減
少,嫌気的解糖,その結果としての乳酸,ピルビ
ン酸などの蓄積によるアシドーシスなどは古くか
-149-
脳循環代謝第 1
0巻 第 2号
9
9
1
までの膨大な研究の蓄積がまとめである. 1
lHypothetical Vicious Circlel
・
回a
m
p
l
e
t
r
o1990)
(
R
e
p
r
o
d
u
c
e
df
r
o
mP
e
l
l
e
g
r
i
n
年
,
Snyder らのグループがグルタミン酸神経毒
性が NOにより仲介されることを発表21して以来
非常に多くの研究がされてきた. NO活性は虚血
急性期において一過性に上昇することが認められ
ている 3.41 その引き金には,グルタミン酸の放出
2
の克進が NMDA受容体にはたらき Ca
+の流入と
EAAr
e
c
e
p
t
o
rs
t
i
m
u
l
a
t
i
o
n
臥 f
onNMDA問 C叩 t k ¥
(NM
いった一連のカスケードが回転し始める 5.61 さら
L
o
s
s01Ca2• h
o
m
e
o
s
t
a
s
i
s
に NOとフリーラジカルとの関係においては注目
-M
e
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a
b
o
t
r
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p
i
cr
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c
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p
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o
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n
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t
r
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p
i
cr
e
c
e
p
t
o
r
.
2
Ca • 両可
すべき点が多々ある 7.81 脳虚血後にヒドロキシラ
¥
~
/ メ Phospholip脚
ジカル,スーパーオキサイドなどの活性酸素種が
C→DG
増加,細胞膜の障害などを介して細胞を傷害する.
、
'
NOの毒性の一つは,スーパーオキシドアニオン
EAA
:E
x
c
i
t
a
t
o
r
yaminoa
c
i
d AA:A
r
a
c
h
i
d
o
n
i
ca
c
i
dDG:Diacyl~glycerol
細胞の保護作用として働いているとの報告91もあ
図1
. 脳虚血の際の現在まで解明されている細胞内で
の viciousc
i
r
c
l
巴の一部.
特に興奮性アミノ酸の分泌,それによる Ca'+の細
り,脳にとり NOは保護作用と傷害作用の明確な
叩 h
o
l
i
p
a
s
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s
I
l
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a
c
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AA
A
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I~~<~~~~~
~~,__,__<~ ~
AAcascadet
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n副 C…寸
I
P
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o悼 a
I
E
n
d
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n
u
c
l
e
a
s
e
s
と反応してベルオキシニトレートとして細胞を傷
害することにある.しかしその反面 NOには神経
両極面性を有する 101 このように NOは,脳虚血
において重要な働きを有していることは判ってい
胞 内 へ の 流 入 を 引 き 金 と し た secondmessenger
system (プロテインキナーゼ C の活性化に膜のリ
ン脂質に存在する diacylglycereol=DGは不可欠で
ある)を介する生化学的な変化のーっとしてのプロ
テインキナーゼ Cの活性化,さらにフリーラジカ
ルとの関係を模式化した< (文献口)より改変引用)
るが,その両極的作用のために問題解決を複雑に
している.
図 1は,脳虚血の際の病態生理について,現在
まで解明されている細胞内での悪循環の一部を示
す111 脳虚血により,放出される興奮性アミノ酸
の一つであるグルタミン酸を引き金としたセカン
ら知られている.また神経細胞に壊死を生じる虚
ドメッセンジャーを介する細胞内での生化学的な
血中心部とは異なり,虚血周辺部や虚血後に再謹
変化が知られており,なかでもプロテインキナー
流を来した部位では,興奮性神経伝達物質の放出
ゼ C (PKC) の 関 与 は 以 前 よ り 注 目 さ れ て い
による神経毒性,カルシウムーホメオスターシス
る 12~23)
の不均衡の発生,すなわち Ca 流入によるイオ
リーラジカルスカベンジャー (LY231617=抗酸
ンチャンネルの活性化,セカンドメッセンジャー
2
化剤)であるため,特にフリーラジカル及び Ca
+
2
+
今回の総説にて報告する脳保護剤がフ
の増減,遺伝子の発現による遅発性神経細胞壊死,
流入による細胞内での機構を強調した.過剰に生
虚血耐性の獲得,一酸化窒素 (
N
O
) やプロスタ
じたフリーラジカルによる不飽和脂肪酸の過酸化
グランジンなどの障害因子の発現,アポトーシス
の誘導,炎症細胞(サイトカイン)の誘導などに
反応が細胞膜機能不全を惹起し神経細胞傷害にい
たる過程が証明されてきた 15.24-却に以上の事実は,
よって組織は壊死とは異なった過程をたどって傷
興奮性アミノ酸放出を引き金とした PKCの活性
害されたり,あるいは回復したりするといわれて
上昇とフリーラジカルの形成がそれぞれ相互に関
いる.
与しながら細胞傷害へと働いていることを示して
いる山5.
17
.1脚 担 1
脳虚血急性期において時間経過とともに動的に
変化するパラメーターが病態生理を把握する上で
次の項で示す我々の三つの実験はラット中大脳
必要である. NOについては田中1)の総説にこれ
動脈の永久閉塞モデルにおける虚血巣での病態生
-150一
!脳梗窓越急性卿l
における新しい治療の試み
理を示したものである.観察に用いたパラメー
以後減少していったという.このように PDBu
ターは,脳虚血時にその動的な変化が確立されて
結合量を観察することで,組織学的に変化が認め
いる酵素のプロテインキナーゼ C とチトクロー
られない超急性期における虚血細胞内での情報伝
ムオキシダーゼ Cを用いた.
達の異常を把握することが可能になったことには
1
. プロテインキナーゼ C活性
多くの研究者が注目してきた.私達は,プロテイ
PDBu (
3H
p
h
o
r
b
o
l1
2
.
l3
d
i
b
u
t
y
r
a
t
e
) は,ジ
ンキナーゼ C の超急性期における変化を局所脳
アシルグリセロール (
D
G
) と構造上類似し DG
i
m
ec
o
u
r
s
eで
虚血モデルを用い,さらに細かい t
の代わりに PKCに特異的に結合するため,その
PDBu結合量を観察することは, PKC活性の間
接的な把握となりうる. Tanakaら2
2
.
2
3却のスナネ
2時間後に一過性の PDBuの結合量の上昇を認め
m
i
d
d
l
e
観察した.ラ ッ ト中大脳動脈の永久閉塞 (
c
e
r
e
b
r
a
la
r
t
e
r
yo
c
c
l
u
s
i
o
n
:MCAO)制を開始後, 1
時間, 3時間, 5時間及び 7時間目に "
C
i
o
d
o
a
n
t
i
p
y
r
i
n
e(
l'
C
・
IAP) の mVlvoオ ー ト ラ ジ オ グ ラ
フィ一円隣接切片は, W
orleyら3
6
)の考案した方
6時間以降は低下の傾向を示している.また実験
法に従い3
H
p
h
o
r
b
o
I
1
2
.
l3
d
i
b
u
t
y
r
a
t
e (PDBu) 結
ズミを用いたー側総頚動脈結紫モデルの観察では
へHaraら加)
noderaらl
モデルは全く異なるが O
nv
i
t
r
oa
u
t
o
r
a
d
i
o
g
r
a
p
h
yから,それぞ
合を行い i
0分間の全脳
によって報告されたスナネズミの 2
れ局所脳血流量L
o
c
a
lC
e
r
e
b
r
a
lB
l
o
o
dFlow
虚血後の,特に海馬における経時的な観察では,
(LCBF) 及 び PKCの活性を測定した. PKC活
再開通後 6-12時間後にその結合量は最大に達し
性は, Tanakaら盟2
3
.
3
3
}の方法を参考にして PDBu
図2
. 体性知覚領野と線条体を含む冠状断の a
u
t
o
r
a
d
i
o
g
r
a
p
h
y
.
向かつて左側が虚血側で,上段が"
'
C
i
o
d
o
a
n
t
i
p
y
r
i
n
eを用いた局所脳血流量 (
A
.
B
.
C
)
の変化,下段がそれぞれの連続切片上で行った '
H
P
D
B
ub
i
n
d
i
n
g(
D
.E
.F
)
. それぞれ
の経時的変化を示す _Aと Dがコントロール鮮で,中大脳動脈閉塞を施さなかった
1
1
寺問自のもの.上段の L
CBF
もの, Bと Eが閉塞開始後 3時間日のもの, Cと Fが 7
は,時間の経過とともに減少を示していたが 3時間目においてはまだ皮質領域は幾分,
血流が保たれていた_ 7時間目に至って,皮質,線条体とも広汎な血流低下が認めら
れた.それに比し P
DBub
i
n
d
i
n
gは
, 3時間目においてその b
i
n
d
i
n
ga
c
t
i
v
i
t
yの上昇を
呈し,その後漸減していくものの 5-6時間目まで皮質,線条体ともコントロールと
ほぼ同値の活性を保 っていた. (文献3戸より引用)
-151
第1
0巻
脳循環代謝
a
られなかった.逆に PDBubindingactivityは
,
Sen
s
o
r
l
m
o
t
o
rCo
同e
xL
e
v
e
l
(
C
o
目e
x
)
1400
日
!o
180
四司ロ回 C回-2S2EPR-zq{
暗ヨ阜、ョ由}
200
1200
1000
800
g
100
E
出
U
J
80
600
60
400
40
200
20
。
。
2
3
4
1000
l~O
h
a
z一司令ヨo之ヨ由)
l-220
800
8
100
E
80
600
60
400
'
bindingも減少した(図 2,3
)
. 梗塞の体積は, 1
時間後に比し 3時間後から有意に増大した (
pく
0
.
0
1
).特に線条体内の梗塞体積は著明な増大を
るチトクローム C オキシダーゼ (CO) 活性を脳
z
a
3由
図司ロ回 E 田-
.
5
ι
2
と PDBubindingとの関係は,鏡像的関係を示し
ていた.その後 5時聞から 7時間にかけて, PDBu
ミトコンドリア内の電子伝達系の最終酵素であ
S
e
n
s
o
r
i
m
o
t
o
rC
o
r
t
e
xL
e
v
e
l(
S
t
r
l
a
t
u
m
;l
a
t
e
r
a
l
)
2001
事
.
r1400
1200
出
ら有意に上昇 (
pく0
.
0
1
) し始め 3時間後にピーク
に達した. MCAO 開始 1~3 時間後では, LCBF
2
. チトクローム Cオキシダーゼ活性
!
:
:
E
どの領域においても control群に比し 1時間後か
呈した 37)
5
D
u
r
a
t
i
o
n01MCAO(
h
r
)
b
第 2号
40
200
20
。 。
。
2
3
4
虚血組織で観察することは,エネルギ一代謝の病
態生理を知る上で一つの手掛かりになる.これま
での報告によれば,脳虚血及び低酸素の条件下に
お い て 脳 組 織 CO活 性 は , 著 明 に 減 少 し て い
た恥叫. 特に Ginsberg38) ら
,
Dimlich
叫ら及び
Wagner
胡らは,虚血によりチトクローム系基質
(
a,b,c
) がいずれも低下することによる CO活
性の低下を指摘している.私達は,同じく局所脳
虚血モデルを用いて先の PKCの実験と同様に細
5
D
u
r
a
t
l
o
n01MCAO(
h
r
)
かい時間系列をとり MCAO後
, 0時間(コント
図3
. 図 2の a
u
t
o
r
a
d
i
o
g
r
a
p
h
yを画像解析して LCBF
(局所脳血流量)と PDBuの結合量を定量した.そ
れらの経時的変化を皮質領域と線条体領域に分けて
グラフ化したもの(.一一・)の示す折れ線グラ
ロール群), 1時間, 2時間, 3時間, 4時間,及
び 5時 間 後 に Wong-Rileyら の 方 法4日に基づき
CO活性の酵素組織化学染色を行い,隣接する切
片を Nissl染色に供した.
フは LCBF を,また(~)は PDBu の結合量を
[
0h
o
u
r(
n
=
6
),1h
o
u
r(
n
=
6
),3h
o
u
r(
n
=
6
),5hour (
n
=
1
0
),7hour (
n
=
1
0
)
]
<
0
.
0
1s
i
g
i
n
i
f
i
c
a
n
td
i
旺e
r
e
n
c
ef
r
o
mc
o
n
t
r
o
lg
r
o
u
p
. (文献叩よりヲ l
用)
byo
n
ewayANOVA
示す
CO酵素活性は,染色標本上の濃度を測定後,
、
卒
虚血側/非虚血側の比として求めた.その結呆,
体性知覚領野の皮質における CO活性は, 1時聞
から 3時間目まで有意に上昇し (
p
<
O
.
0
1
),この
の結合量を fmol
/
mgとして定量した.組織は,
間は組織学的変化(神経細胞傷害)は認めなかっ
別の同じモデルで作成した切片を Nissl染色にて
た(図 4,5
)
. 線条体の CO活性は, 1~2 時間後
観察した.
に上昇しだ (
pく 0
.
0
1
)
. 3時間目ではやや減少傾
結果を,図 2,3に示す. LCBFは
, MCAO1
向を示した.この時点では既に中程度の組織学的
変化を認めた. CO活性は,皮質,線条体のいず
~3 時間後において著明な減少を示した.特に,
親条体(穿通枝領域)において著しい減少を認め
れにおいても 4時間以降は減少し, 5時間目で非
た (7~23 ml
/100g/min). 皮質領域では,側副
虚血側と同程度となった 46). COはミトコンドリ
血行の発達のため,ある程度の血流は保たれてい
ア内の電子伝達系の重要な酵素で ATP産生に関
た (43~46 ml
/
l
O
Og/min). しかし虚血開始から
5時間以後には,いずれの領域も殆ど血流は認め
わっており,虚血,低酸素などのエネルギー不全
一1
5
2
の影響を PKCよりもより過敏にとらえているた
脳相~~基超急性期における新しい治療の試み
--,_r----~c、
0n
t
r
oI
¥
〈
/
-~j
図4
. 体性知覚領野と線条体を含む冠状断のチトクロ ーム Cオキ シダーゼ (
C
O
)の
酵素組織化学の経時的変化.
向かつて右側が虚血側. aは,コントロール. b.c
. dは,それぞれ中大脳動脈閉
塞後 1
.3
. 5時間自のもの. COa
c
t
i
v
i
t
yは,虚血側,皮質,線条体において 1-3
時間日にかけて著明な上昇を呈し. 5
1
時間目では非虚血側に比して軽度減少を示し
た. (文献抑よりヲ │
用)
LCBFは著明な減少を示したのに対し,
めと思われた.このように私達の結果は,多くの
にかけて,
確立されてきた所見と異なる病態を示した.この
PDBu結合量は上昇の パターンを,また CO活性
考察として一過性の代謝充進が出現したのか,あ
も上昇を認めた.超急性期虚血巣において脳は低
るいはエネルギー不全に陥ったミトコンドリア内
湛流の状態にもかかわらず,酵素活性が一過性に
n
c
o
u
p
l
i
n
gも考えた.つまり 5時間
での酵素の u
上昇していたことは,神経細胞が s
e
c
o
n
dm
e
s
s
e
n
-
以降は減少したものの超急性期においてこれまで
g
e
rを介し代謝充進の状態にあったのではないか
の多くの報告ト州と逆の結果を認めたわけである
と考えられた.この聞は梗塞領域において,虚血
が,私達と同意見の論文47,;18>もある .Hamberger
性組織変化を伴わないが,酵素活性は充進状態と
らや S
i
m
i
a
l
e
kらは,虚血,低酸素中に酸素消費
なっておりその生物活性の存在の証しと考えられ
及びロイシンの取り込みの上昇を認め,それらが
i
n
d
i
n
g活性は, 5~6 時間で,一方 CO
た. PDBub
代謝充進の傍証になるとしている.
活性は 4~5 時間で下降の傾向をとったことは,
3
.小 括
もはや神経細胞活性が低下していく過程を示して
いるものと恩われる.図 3に示すように, 5~6
以上の結果から, MCAO1時聞から 3時間 後
1
5
3
脳循環代謝
第1
0巻
第 2号
時間以降は Nissl染色上,組織学的に皮質領域で
経細胞活性は,可逆的な状態におかれている可能
は不可逆的脳梗塞に陥っているにもかかわらず,
性が示唆された.無論ヒトとラットでは,解剖学
見かけ上 PDBu結合量自体は虚血前値を保って
的,生理学的にも厳密な意味で同等に比較するこ
いた.しかしこの時期には, PKC活性自体は,
とはできないが,我々の基礎実験結果は,臨床上
かなり抑制されていると考えられ,残された
提唱されている超急性期の脳梗塞において 5~6
PDBu結合能力は PKC活性を正確には反映して
時間以内が therapeutictimewindow (治療可能
いない可能性もある.しかし,パラメーターの違
時間)であることの一つの傍証になるになるので
い,虚血巣内での局在の違いによって酵素活性の
はないかと考えられた.
上昇,低下の経過は多少異なるものの, 5~6 時
治療法開発の現況
間までは,酵素活性が残存しているという点で神
Co
代e
x(somat
田 e
nsory)
動物実験的には, Ca2+措抗斉]
1
4
捌},フリーラジ
カルスカベンジャ _51ぺ
5
. NMDA桔抗剤田,日), N O
開発,及びそれらの全身投与による治療の試みな
とo
Z
¥
ω 司窃u-E2詰一}
司窃ωE2uE
﹃
d .0.U 凶Zトu
h
o
o
-﹄'︿出
ω
(トヒ﹀一﹄・u
合成酵素阻害剤田周jなど各種の新しい脳保護剤の
どがなされているが,その有効性を得るには治療
の条件が限られている.すなわち脳保護剤を用い
た治療実験では,脳保護剤を前投与するか,血管
閉塞後少なくとも 2時間以内にそれらを投与しな
ければ脳保護の有効性が得られないと言われてき
た4畑,57) しかもこれまで報告されている治療実験
。
では,薬剤の投与経路は,経静脈的あるいは経口
1
2
3
4
的全身投与で、あった.しかしながら実際の臨床で
5
(
n
=
3
) (
n
=
5
)(
n
=
5
) (
n
=
5
) (
n
=
5
)(
n
=
3
)
は,このような治療は不可能に近い.現に NIH
DURA
羽ONOFMCAO(
h
聞
の
の臨床試験58) (
図6
) でも示されたが,発症後施
設に搬入され,しかるべき鑑別診断の後適切な治
Striatum(
d
o
r
s
c
トJ
a
t
e
r
a
J
)
図5
. 図 4に お け る CO活 性 比 (
d
e
n
s
i
t
yo
fi
s
c
h
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m
i
c
h
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m
i
s
p
h
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/
d
e
n
s
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t
yo
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o
n
i
s
c
h
e
m
i
ch
e
m
i
s
p
h
e
r
e
)を
d ﹃.
トヒ﹀﹄﹄目U
0
.
U 凶Zト LOO a
︿出
﹄
一
官官目的邑EωzumEoZ冶 司 窃 ωE
ZU綿一}
一O
求めて,皮質領域,と線条体領域に分けて,経時的
に棒グラフにした. aの皮質では, CO活性比は, 1
-3時間にかけて有意の差をもって上昇した. 4時
間目以降は,コントロールに比して有意の差はある
5時間目では,コントロー
ものの減少傾向をみせた .
ルと殆ど同値を示した. bの線条体では, CO活 性
比は,やはり 1-2時間目において有意の上昇を見
せたが,その後 4時間目にかけて減少はするものの
依然コントロールに比して高値であった. 5時間目
では,有意差をもって減少した.
o
1
2
3
4
[
0h
o
u
r(
n
=
3
),1h
o
u
r(
n
=
9
),2h
o
u
r(
n
=
5
),3
h
o
u
r(
n
=
9
),4h
o
u
r(
n
=
5
),5h
o
u
r(
n
=
7
)]
ホp
く0
.
0
広 場 、<
0
.
0
1s
i
g
i
n
i
f
i
c
a
n
td
i
旺
'
er
e
n
c
efromc
o
n
位。1
g
r
o
u
pbyo
n
ewayANOVA
. (文献46
)
よ
り
ヲl
用)
5
(
n
=
3
) (
n
=
5
)(
n
=
5
) (
n
=
5
) (
n
=
5
)(
n
=
3
)
DURATIONOFMCAO(加叫
1
5
4ー
脳梗塞超急性期における新しい治療の試み
パ
﹁
4
.
0
時間
百
刀身空色
仁
べ
ご
乙 ff
(40%)
2
③
4
⑤
発症からの経過時間
図6
. 脳梗塞超急性期における治療可能時間.
NIHの e
m
e
r
g
e
n
c
yt
e
a
mの t
r
i
a
lで,脳卒中超急性期
の患者が発症後施設に搬入される最も早かった群(1.5
時間以内)は 24%,次に 4時間以内が 40%であった
という.残りの 36%は,治療可能時間以内に施設に
到着できえなかった群.鑑別診断の後,的確な治療を
受けるまでに要した時間,しかも神経学的改善度にお
いても有効で、あった治療可能時間を示す.図に示すご
〆/
とく,いかに早くても発症後 3~5 時間目であること
が判る. (文献剖より改変引用)
療を開始できるまでに,いかに早くても 3~5 時
間という時聞が既に経過していたという.このこ
とは,発症後数時間以内に適切な治療が開始でき
うる症例は非常に限られていることを示してい
る.
図7
. 逆行性脳潅流法の手技の s
c
h
e
m
a
.
オス S
p
r
a
g
u
eD
a
w
l
e
yラ ッ ト 左 側 の s
q
u
a
m
o
u
sb
o
n
e
のp
o
s
t
g
l
e
n
o
i
df
o
r
a
m
e
nの丁度後方に d
e
n
t
a
ld
r
i
l
lを用
いて小尖頭を設けその直下の硬膜を開けると i
n
f
e
r
i
o
r
e
e
c
e
r
e
b
r
a
lv
e
i
nが露出される.そこに, 30ゲージの n
d
l
eにて小穿孔を加え先を t
a
p
e
r
e
dした PE10t
u
b
eを
挿入し K
r
a
z
yg
l
u
eにて固定する.
一方,中大脳動脈の本幹が閉塞するような,
心原性脳塞栓やアテローム血栓性脳梗塞 (
a
r
t
e
r
y
害に対する「発症後 3時間以内」血栓溶解薬, r
e
-
t
oa
r
t
e
r
yembolism) などで,発症後 6時間以内
combinantt
i
s
s
u
eplasminogena
c
t
i
v
a
t
o
r(
r
t
PA)
に血管内手術による選択的血栓溶解療法により血
静注療法の有効性が確認された.この臨床試験は
流を再開通させ得れば,虚血細胞が壊死に陥るこ
あくまで再開通させることを前提としたものであ
となく神経脱落症状の発生を防ぎうるとされてい
り,再開通による出血性梗塞の危険性はあるもの
る.この t
h
e
r
a
p
e
u
t
i
ctimewindow (治療可能時
の神経学的長期予後を考えた場合,より早期の線
i
n
g
l
e
p
h
o
t
o
ne
m
i
s
s
i
o
n
c
o
m
p
u
間)59-61)の存在は, s
溶療法が有効であったと結論している.以上のよ
t
e
dtomography (SPECT) を用いた結果からも
うに,これまでの治療法は再開通を主眼としてお
裏付けられている回日)しかし限られた症例の中
り,この方法では順行性投与による penumbra
で幸いに発症後超早期に治療が開始できた症例で
領域の脳保護に頼らざるを得ないのが現状であ
も必ずしも数時間以内に再開通させ得るとは限ら
る.しかし,血流の自然再開通ならぴに線溶療法
ず,閉塞時間の延長とともに神経細胞傷害, b
l
o
o
d
による再開通あるいは,何らかの血行再建術がな
I
b
r
a
i
nb
a
r
r
i
e
r (BBB) の破壊が進行していること
されるまで虚血領域の神経細胞傷害をできる限り
も事実である.最近 1
9
9
5年 米 国 NINDSrt-PA
抑制するには,脳保護剤の順行性投与以外の別の
S
t
r
o
k
eStudyGroup
臼)によって,虚血性脳血管障
投与経路あるいは投与方法が必要と考えられる.
-155
脳循環代謝第 1
0巻 第 2号
著者らのグループは,虚血領域へその脳表の静脈
脳表の静脈 G
n
f
e
r
i
o
rc
e
r
e
b
r
a
lv
e
i
n
)へ PE1
0t
u
b
e
から選択的に脳保護剤を瀧流する“逆行性脳湛流
を挿入し,虚血領域へ逆行性に脳保護剤を投与す
法"という新しい脳保護法を考案しラット脳にお
る(図 7
)
. ラットの i
n
f
e
r
i
o
rc
e
r
e
b
r
a
lv
e
i
nは
,
いてその有用性を報告してきた小曲
ヒトの l
a
b
b
e
'
sv
e
i
nに相当し,主に中大脳動脈の
支配領域からの静脈濯流に関与している.脳の静
逆行性脳濯流法とその治療実験
脈には弁がなく表在静脈同士,さらに皮質,深部
白質静脈同士の c
o
l
l
a
t
e
r
a
lが発達しており,最終
この方法は,心筋虚血急性期の心筋保護作用を
的には他の大きな静脈から静脈洞へと流出してい
目的として Mohlら酬によって考案された冠静脈
く玖この豊富な静脈側副血行を介して虚血領域
系からの間駄的逆行性瀧流法をヒントに,脳虚血
)
. この方法
を湛流するのが RPCVである(図 8
への応用として発想されたものであり,まずラッ
による瀧流領域の範囲を調べるために,ラットの
r
e
t
r
o
ト脳虚血モデルにおいて逆行性脳濯流法 (
MCAO後
, i
n
f
e
r
i
o
rc
e
r
e
b
r
a
lv
e
i
nから l
"
C
d
e
o
x
y
-
gradep
e
r
f
u
s
i
o
no
ft
h
ec
e
r
e
b
r
a
lv
e
i
n:
RPCV) と
して開発された附
g
l
u
c
o
s
eと v
e
r
a
p
a
m
i
lを混じた i
韮流液で RPCVを
1
.方 法
した(図 8A,B
)
.i
藍流圧は 150mmHgで,こ
ラッ ト中大脳閉塞モデル (MCAO)を作成し,
行い, 5分後に断頭しオートラジオグラムを作成
れは BBBを破壊せず又 LCBFも低下させない圧
図8
. 逆行性脳 i
産流によって虚血領域が, 1
整流されていることを示す冠状断の a
u
t
o
r
a
d
i
o
g
r
a
p
h
y
.
向かつて左側が虚血似U
. 全身投与 (A) では i
盤流液 (
"
C
D
G
) が虚血領域に行き届いていないのに比
B
) によって豊富な静脈問士の c
o
l
l
a
t
e
r
a
lを介して虚血皮質及び,線条体領域がi
整流され
し. RPCV (
ているのが判る. (時)は.逆行性に海流した方向と准流された領城を示す. (1) は,中大脳動脈
問墓古1位.
-156一
1
削更 '
!
E趨急性}羽における新しい治療の試み
である 65;J)
d
e
o
x
y
g
l
u
c
o
s
e は, d
e
o
x
y
g
l
u
c
o
s
e
6
-
では,全身投与群に比し有意の LCBF上昇と梗
p
h
o
s
p
h
a
t
eとして一方向的に脳細胞に取り込ま
れ,その後細胞質内に 30-45分の比較的長時間
塞体積の減少が認められた 67)
安定した代謝によって留ま っているので,蓄積の
始後 5時間目より行い, 2時間の RPCVを行い,
程度と分布を観察するトレーサーとして使用し
つまり MCAO開始後 7時 間 目 に 効 果 を 判 定 し
た.全身投与(経大腿静脈から)の場合は,虚血
e
r
a
p
a
m
i
lの単独投与, v
e
r
a
p
a
m
i
l
た.その結果 v
次に治療開始時聞をさらに遅らせて MCAO開
-A). それ
領域をほとんど溢流していない(図 8
とd
examethasoneの併用, v
e
r
a
p
a
m
i
lと m
a
n
n
i
t
o
l
に対し RPCVでは,虚血に陥った中大脳動脈支
の併用などでは改善効果が認められなかったが,
配領域の皮質のみならず,線条体をも選択的に濯
B
)
. この結果を踏
流しているのが分かる(図 8
v
e
r
a
p
a
m
i
l,dexamethasoneに m
a
n
n
i
t
o
lを 加 え
た 3剤併用により, LCBFの改善のみならず, BBB
まえ,実際の治療実験では, RPCVの瀧流圧を 1
5
0
透過性の克進や梗塞体積の減少,及び脳浮腫の軽
mmHgに保ちつつ,流速を約 5ml
/
h
r (=86μ1
/
減が認められた倒.以上の結果は, RPCVによる
m
i
n
) として行った.
脳保護を施すことにより,発症後 3時間目のみな
2
. 治療開始時間と治療効果
らず 5時間目以降に治療を開始しでも,その治療
2
まず MCAO開始 3時 間 後 に v
e
r
a
p
a
m
i
l(
C
a+
可能時間を延長させ得る可能性を示唆した.
桔抗剤)による RPCVを開始し 2時間行った群
L
Yー I
V
群
コントロール群
B
LY-RPCV
群
C
図9
. 体性知I
党領野と線条体を 含む冠状断の a
u
t
o
r
a
d
i
o
g
r
a
p
h
y
.
l
句かつて左が虚血側 .上段(A.B
.
C
)が "
'
C
i
o
d
o
a
n
t
i
p
yr
i
neを用いた LCBF,下段 (
D
.
H
P
D
B
ub
i
n
d
i
n
g
. A と D (=コントロール;A
l
t
f
),Bと E(
=LY-IV;
B
E
.
F
)が'
群
)
, Cと F(
=LY-RPCV;D群)はそれぞれ連続切片. LCBFでは A:
t
手.B群とも
PDBub
i
n
d
i
n
gでは i
s
c
h
e
m
i
cc
o
r
e
以外の部位において非虚血側に比べ b
i
n
d
i
n
ga
c
t
i
v
i
t
yの上昇を認める .D群ーでは,
L
CBFの改善が皮 質はもとより線条休部にも認められる. PDBub
i
n
d
i
ngでは
, A
.B
群で認められた上昇がt
!ilえられ減少している. (文献出より引用)
著U
f
Jな血流の低下を皮質および線条体領域に認め,
一 157ー
脳循環代謝第 1
0巻 第 2号
• CONTROL
図I
V
~ RPCV
S
E
N
S
O
R
I判O
T
O
R~
C
O
R
T
E
X
A
N
T
E
R
I
O
R
P
A
R
I
E
T
A
LC
O
R
T
E
X
L
A
T
E
R
A
L
o
2
0
0
4
0
0
6
0
0 8
0
0 1
0
0
0 1
2
0
0 1
4
0
0 1
6
0
0
P
D
B
uB
I
N
D
I
N
G(fmol/mg)
図1
0
. 図. 9における虚血側の PDBub
i
n
d
i
n
gの結合量をいくつかの関心領域において,
, (竪麹)が
それぞ、れの群で比較した棒グラフである. (-)がコントロール ;A群
L
Y
I
.V
.
:
B群
, (墜~)が LY-RPCV;D 群.
PDBu結合量は, A
.B群の虚血側において高値の傾向を示しているが, RPCV群にお
いて,その上昇が抑えられているのが判る.特に,線条体背外側部においては,有意差
PDBu結合量を抑えている.
[CONTROL(
n
=lO),L
Y
I
V(
n
=
1
0
),LY-RPCV (
n
=lO)J
女;s
i
g
n
i
f
i
c
a
n
td
i
妊
'
er
e
n
c
ef
r
o
mg
r
o
u
p
sAa
n
dBb
yo
n
ewayANOV
A (文献叩よりヲ│用)
をもって
3
. 抗酸化剤による RPCV
ターは, LCBF
,
PDBub
i
n
d
i
n
g,梗塞巣の体積(隣
接切片を C
r
e
s
y
lV
i
o
l
e
tと L
u
x
o
lf
a
s
tb
l
u
eで染色
病態生理の項でも述べた如く,虚血神経細胞に
した)である.結果を図 9に示す.
おいて過剰に産生されるフリーラジカルは Vl-
c
i
o
u
sc
i
r
c
l
eの 大 き な 因 子 の 一 つ で あ る . LY
2
3
1
6
1
7(
2,
6b
i
s(
l
,
ld
i
m
e
t
y
l
e
t
h
y
l
)4
-[(
l
e
t
h
y
l
)
a
m
i
n
o
]
m
e
t
h
y
l
p
h
e
n
o
lh
y
d
r
o
c
h
l
o
r
i
d
e
) は,鉄イオ
・
コントロール群では,虚血側線条体に著明な
LCBFの低下を認め,皮質血流は幾分保たれてい
た. PDBub
i
n
d
i
n
gは,線条イ本の i
s
c
h
e
m
i
cc
o
r
eの
部分で b
i
n
d
i
n
ga
c
t
i
v
i
t
yの欠如はあるものの,図
2,3で示したごとく虚血側の PDBub
i
n
d
i
n
ga
c
t
i
v
i
t
yの増加が認められた. LY-IV群においても同
様の傾向を示し, LY2
3
1
6
1
7の全身投与群では治
・
ン依存性の脂質過酸化とアラキドン酸カスケード
を抑制するといわれる新しい抗酸化剤 (
f
r
e
er
a
d
i
c
a
ls
c
a
v
e
n
g
e
r
) である町2) ラット中大脳動脈問
塞モデルにおいてこの薬剤による RPCVを行っ
た.
療効果は得られなかった.
一方, LY-RPCV群では, LCBFの改善と PDBu
b
i
n
d
i
n
g活性の上昇の抑制あるいは変化の抑制が
得られた.虚血側半球の各領域における PDBu
結合量を計算すると, LY-RPCV群は,コントロー
ル
, LY-IV群に比して全領域で減少傾向を示した
(
図1
0
)
. 特に線条体背外領J
I部においては有意に
ラットに治療を何も施さず MCAOのみ 5時間
のコントロール群, MCAO開始 3時間後から LY
, 3
2
3
1
6
1
7の全身投与を 2時間行った LY-IV群
時間後より生理食塩水を用いた RPCVを 2時間
行った生食-RPCV群
, 3時間後より LY2
3
1
6
1
7
(
1
0mg/kg/hr
,
f
l
o
wr
a
t
e:
8
6
μl
/
m
i
n
)を用いた
RPCVを開始し 2時間治療を行った LY-RPCV群
減少した (
pく0
.
0
5
)
. この結果は選択的に擢流し
の 4群に分け,各群聞で比較した 72) いずれも 5
た LY2
3
1
6
1
7が,フリーラジカルや興奮性アミ
時間後における判定である.評価したパラメー
ノ酸,およびそれに関与する PKCの虚血巣での
1
5
8
脳梗~超急性期における新しい治療の試み
コントロール群
LYーI
V
群
LY-RPCV
群
A
図1
1
. 体性知覚領野と線条体を含む冠状断の a
u
t
o
r
a
d
i
o
g
r
a
p
h
y
.
向かつて左が虚血側.上段 (
A
.B
.C
) が“C
i
o
d
o
a
n
t
i
p
y
r
i
n
eを用いた L
C
B
F
. 下段 (
D
.
E
.F
) が'
H
P
D
B
ub
i
n
d
i
n
g
. A と D (=コントロール ;A群). Bと E(=LY-IV;B
群). Cと F(
=
L
Y
R
P
C
V
;D群)はそれぞれ連続切片. LCBFでは .A群 .B群と
も図 9における低下の程度以上にさらに,著明な血流の低下を皮質,および線条体領
域に認めた. P
DBub
i
n
d
i
n
gでは. i
s
c
h
e
m
i
cc
o
r
eでは,図 9とは逆に,特に線条体領
域で非虚血側に比べ広汎な結合量の低下を認める .D群では. L
CBFの改善が,皮質
はもとより線条体音1
1
にも認められる. P
DBub
i
n
d
i
n
gでは,コントロール群や L
Y
I
V
群のような低下を示さず,虚血側の結合量は非虚血側とほぼ同様であった. (文献叩
より引用)
2
3
1
6
1
7を用いた RPCVの治療が閉塞開始後 3時
(TTC) を経心臓的に潅流して染色した.また '
4
C
_
α.
a
m
i
n
o
i
s
o
b
u
t
y
r
i
ca
c
i
d(
A
I
B
)を用いた i
nv
i
v
oa
u
i値
t
o
r
a
d
i
o
g
r
a
p
h
yにより BBBの透過性変化を K
として求めた 74' コントロール群では, LCBFの
i
n
d
i
n
g
著明な低下と脳浮腫が観察され, PDBub
a
c
t
i
v
i
t
yも線条体と皮質で広汎な低下を認めた.
LY-IV群においても LCBFの著明な低下を認め
間目からでも有効であったことを示している.一
たが,コントロール群に比して皮質の内側部では
方前三群間で、
は有意差を認めなかった.
幾 分 LCBFは保たれていた. L
Y-IV群の PDBu
v
i
c
i
o
u
sc
i
r
c
l
eを抑制していることを示唆してい
る.梗塞巣の体積は,コントロール群(=1
0
6
.
1
:
:
t2
6
.
3mm3),LY-IV群 (=9
9
.
7:
t3
5
.
6m m3),生
食 -RPCV群 ( =1
0
4
.
0士 2
4
.
2mm3), LY-RPCV
群 (=3
6
.
6:
t9
.
2mm3) であり, LY
・
RPCV群で有
意に梗塞体積の減少を認めた (
pく 0
.
0
1
)
. LY
さらに治療開始時間を虚血開始から 5時間目と
s
c
h
e
m
i
cc
o
r
eを
b
i
n
d
i
n
gは,やはり線条体部の i
3
1
6
1
7による RPCV法の効果を検
遅らせて LY2
含め広汎に低下していた.一方, LY-RPCV群で
討した叩.グループ分類の 4群,及び実験方法は,
は
, LCBFは皮質のみならず皮質下において多少
ほほ前述のものに従った.治療は, MCA05時
i
n
d
i
n
ga
c
t
i
v
i
t
yの低下は抑制され
増加し PDBub
間後に開始し, 2時間の治療の後評価した.前述
ていた(図 1
1,図 1
2
)
. すなわち本治療は,神経
の評価項目に加え,梗塞領域の観察をより明瞭に
細胞活性を MCA07時間後においても減少させ
するため,
2
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ることなく保持させうる可能性を示唆した.
159-
脳循環代謝
第1
0巻
第 2号
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正
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CONTROL
図I
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POSTERO
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LATERAL
PORTIONOF I
CAUDO.PUTAMEN
。
200
400
600
800
PDBu BINDING (
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)
自
}R
附
1000
1200
図1
2
.図1
1における虚血側の PDBuの結合量をいくつかの関心領域において,それ
ぞれの群で比較した俸グラフである.
, (匿麹)が LY-IV:B群
, (璽~=虚血側,[コ
(-)がコントロール ;A群
=非虚血側)が LY-RPCV:D群.
PDBuの結合量は, A.B鮮の虚血側において低下の傾向を示していたものが, LYRPCV群において,その結合量の低下が,各領域で有意の差 (
pく0
.
01)をもって抑
えられているのが判る.
[CONTROL (n=l
O
),IV (
n=l
O
),RPCV (
n
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)
]
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fRPCV
groupbyonewayANOVA (文献叩よりヲ│用)
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YーI
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群
生食 RPCV
群
LY-RPCV
群
図1
3
. TTC染色の体性知覚領野と線条体を含む冠状断で B群 (=LY-IV),C群(=
生食-RPCV),及び D群 (RPCV) のものを示す.
向かつて右側が虚血側.左から B群
, C群 (RPCV法により生理食塩水を i
整流し
たもの), D群 (RPCVi
去により LY2
3
1
6
1
7を潅流したもの).染色されず,白く
抜けているところは,ミトコンドリアの酵素が失活していることを示す. B.C群
において目立っている非染色領域が, D群において著明に減少しているのが判る.
拡叩より引用)
(
文i
-160一
脳梗塞超急性期における新しい治療の試み
3は
,
図1
TTCの経心臓的潅流法による染色に
の悪循環を妨げうる有用な薬剤である可能性が示
てミトコンドリア内の dehydrogenase活性を観
唆された.
察したものであり,染色されないところはミトコ
4
. 臨床応用への可能性
ンドリアが死に陥り活性を失っていることを示
この逆行性脳濯流法は,一時的にしても虚血脳
す. LY-RPCV群では著明に非染色領域が減少し
を保護しうる方法であり,自然または選択的線溶
治療効果を示している.梗塞巣体積は,コントロー
療法により血流が再開通するまで,あるいは何ら
3
6
6
.
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1
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.
7m m
Y-IV群(=1
4
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.
5:
1
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8
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ル群(=1
かの血行再建術がなされるまでの補助手段として
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)
m m ,LY-RPCV群(=1
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.
4:
1
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3m m であり,
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有効であり t
LY-RPCV群でコントロール, LY-IV群に比して
うる可能性がある.今回呈示した実験結果はすべ
有意に減少していた(:p<0β1).コントロール
て超急性期における評価である.臨床で重要とさ
群と LY-IV群 聞 に 有 意 差 は な か っ た . さ ら に
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れるのは,再開通されてからの r
BBB透過性の変化を示す Ki値はコントロール群
(出血性梗塞)の出現の有無, delayedneuronal
3
)
に比して LY-RPCV群の各領域において低値であ
death (遅発性神経細胞壊死)の問題,及び神経
り,治療により BBB破壊の程度が抑制されてい
学的長期予後である.これらの問題を回避できる
た(図 1
4
)
.
か否かが今後の重要な課題である.すなわち本治
これらの結果は, LY231617一剤のみでも,
療法を実際の臨床に応用していくには,多くの手
RPCVによる治療法が有効であることを示した.
技上あるいは理論的な問題を克服するための基礎
抗酸化剤としての LY231617は虚血脳組織に対
実験が残っているのは事実である. BBBに対す
してフリーラジカルのスカベンジをはじめ,様々
る安全性を確かめたものには,我々の論文即
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図1
4
. BBB透過性の変化 (
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) を比較した棒グラフ. (-)は .A群(=
コントロール)で(露盤)は, D群 (=LY-RPCV). 各領域において LY-RPCV群
がコントロール群に比して有意差をもって BBB透過性の充進を抑制していること
が判る.
[
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),G
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ANOVA. (文献却よりヲ│用)
-161
脳循環代謝第 1
0巻 第 2号
示したラットの実験以外に 1
9
9
0年 Frazeeら75)に
察と梗塞面積を検討し有効な結果を得た 79) この
よる Baboonを用いた実験がある.これは中大脳
方法の効果の機序として虚血中に発生するフリー
動脈閉塞モデルに対して両側の横静脈洞にカニュ
ラジカル,乳酸,ピルビン酸などをはじめとする
レーションして,そこから大腿動脈より脱血した
嫌気的解糖により生じた有害な代謝産物を
自己血を逆行性に送血した.その間,脳波モニター
washeso
u
tしたことによると考えた田 回.また,
上改善を認め,その後の脳組織検査では脳実質出
虚血領域の BBBの保護,引いては微小循環の構
血性病変や脳浮腫がみられなかったとしている.
成単位である血管内皮の保護につながるとも考え
我々の用いた動物と実験モデル,方法が違うので
ている.現に本法を用いることにより超低体温下,
同じ比較はできないがこの際の潅流圧は,流量を
循環停止のみの群に比し虚血に脆弱であるといわ
50ml
/
minとし 0-149mmHg (平均 27mmHg)
れている線条体,海馬の虚血障害を軽減させるこ
とができたという間.すなわち本法により再開通
にされていた.
局所脳虚血とは分野が異なるが,最近の心臓血
後の出血性梗塞を軽減させうると信じている.ま
I
Il行性脳分離体外循環が不
管外科領域において, I
た washo
u
tのみならず,低温の潅流液使用によ
可能なヒト胸部大動脈癌(特に上行性
る低脳温化による治療効果も期待できる.
弓部)症
例の置換術中に超低体温に加え脳保護を目的とし
今後,実際の脳虚血超急性期の臨床症例への適
て逆行性脳濯流の手法が取り入れられている.こ
用方法としては,血管内手術手技を応用したカ
の方法は本邦の心臓血管外科医である Uedaら76)
テーテルを用いる方法が考えられる.対象患者搬
の考案により現在では心臓血管外科の領域で,よ
入後, CTにて出血を除外した後,直ちに血管撮
0分以上安全に行
く施行され,循環停止時聞を 6
影室にて動脈,静脈いずれにもカニュレーション
えるようになったとしている.この手法の場合順
し閉塞血管の同定と静脈洞(理想的には両側の横
行性の循環は全停止でしかも大動脈弓部は,開存
静脈洞部)へもカニュレーションしバルーンを膨
されている.よって脳虚血モデルよりもより高い
らまし固定,動脈側から再開通の手技を続行しつ
湛流圧をかけることは可能と思われるが,原法76)
i
から間歌的に低温な脳保護
つ,その一方で静脈領j
に従い 20-25m mHg程度が至適濯流圧とされ
剤あるいは自己血(酸素を高濃度に飽和した)を
てきた.しかし最近マイクロスフェア一法による
逆行性に濯流する.無論ヒトに適用するには,こ
実験的検討間や,術中モニターの結呆78)などより
れまで述べてきたように安全性及び至適な濯流条
少なくとも 40m mHg以上でなければ十分な潅
件を確定するためにさらなる基礎実験が必要で、あ
流圧といえないのではないかとの報告も散見され
ると考えている.
るようになってきた.このように潅流圧の問題は,
総 括
まだ十分検討する事項が残っている. ~藍流圧を一
定に規定できていない大きな要因として脳の静脈
における静脈同士の豊富な吻合の存在,さらに内
脳虚血急性期の病態生理を,特に治療可能時間
頚静脈部より濯流しでも veno・venousshuntによ
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ewindow)に注目して検討した.
り他の静脈および単に静脈同士の吻合により盗血
脳梗塞発症後,再開通あるいは血行再建術がなさ
される可能性もある.逆行性に謹流した,脳保護
れるまでの脳保護の新しい補助手段として,
剤,自己血などが神経細胞まで実際に十分に到達
行性脳濯流法"を検討する価値があることを示し
し代謝を可逆的なものに保っているか否かという
た.
“
逆
有用な術中モニターも今後期待される.最近我々
は再開通モデルを用いて血管閉塞をしている時間
謝辞:実験材料として LY2
3
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6
1
7 (抗酸化剤)を提供して
中に RPCVを行ったラットで,再開通後一週間
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-162一
脳梗塞超急性期における新しい治療の試み
文 献
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-166一
脳梗塞超急性期における新しい治療の試み
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-167
.原著
PaCU変動負荷による脳血流量の変化と
2
血球速度及び血球濃度との関係
ーレーザ}ドツプラー血流討を用いたラット脳表微小循環測定一
桔倉健一九調
千江九松滞哲也九藤田英明九菅野
巌
2
)
要 旨
PaC02変動負荷時の脳血流量変化に対し,血球速度及び血管容積のいずれが寄与するかをレーザー
L
D
F
) を用いて検討した. 6匹の雄 S
p
r
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u
e
D
a
w
l
e
yラットを関頭し,体性感覚野
ドップラー血流計 (
上で測定を行った.換気量を 4分間隔で変化させ,各中間時点で採血 (
1
8回/個体)し, PaC02,Pa02,
pHを求めた.一方,採血を挟んだ、 l分間の F
l
u
x(血流量),V
e
l
o
c
i
t
y(血球速度),CMBC(血球濃度)
の平均値を各々の初期値で基準化し,同様に基準化した PaC02値との回帰を求めた.この結果,得ら
れた回帰直線は F
l
u
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0
.
9
0x
+
0
.
2
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0
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9
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5
),CMBCが
y
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0
.
1
4x
+
0
.
8
6(
r
=
0
.
7
2
0
) であった.一方, F
l
u
xと V
e
l
o
c
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t
yとの回婦は y
=
0
.
6
5x+0.
4
0(
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.
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6
5
),ま
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, F
l
u
xと CMBC聞は, y=O.
l7x
+
0
.
8
0(
r
=
0
.
8
3
3
) であった.この結果, PaC02
変動負荷時の脳血流
量変化は血球速度の寄与分が大きいことが確認された.
(脳循環代謝
1
0:1
6
8
1
7
5,1
9
9
8
)
キーワード:血流量,血球速度,血球濃度,三酸化炭素分圧,レーザードップラー血流計
LDF) 及びこれを他の方法とを組み合わせ評価
はじめに
しよう試みたもの 9)などがあった.ところが,
ト
レーサーを用いた方法では,脳血流量の変化を赤
過去, PaC0
2変 動 負 荷 に お け る 血 流 速 度 及 び
血球速度と血管容積の成分に完全に分離すること
血管容積の増加に関する評価は様々な手法を用い
はできず,また,光学的手法を用いた方法では測
て試みられた.トレーサを用いた方法で C
e
r
e
b
r
a
l
定対象が軟膜動脈に限定されてしまう場合が多
BloodFlow (CBF:脳血流量), C
e
r
e
b
r
a
lBlood
かった.一方, LDFに関しては,その後の機器
Volume (CBV:脳血液量), MeanT
r
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n
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tTime
lux(=b
l
o
o
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の改良により,当初得られなかった F
(MTT:平均通過時間)の関係を評価しようとし
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o
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l
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c
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t
y(
V
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l
o
c
i
t
y:
たものトヘ光電あるいは光学的手法を用いて評
赤血球速度), c
o
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fmovingr
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db
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価を行おうとしたもの4へさらに,レーザードッ
c
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s (CMBC:赤血球濃度), t
o凶 backs
c
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L
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rDopplerFlowmetry:
プラー血流計6-8) (
秋田県立脳血管研究センター内,科学技術振興事業団
1
)
干0
1
0
0
8
7
4秋田市千秋久保田町
(TB:全反射量)等の測定が可能になった.本研
究では LDFの特徴を生かすことにより, PaC0
2
変動負荷時の脳血流量変化において,赤血球速度
6-10
及び血管容積 (=赤血球濃度:以下 LDF用語に
2
)秋田県立脳血管研究センター放射線医学研究部
1
6
8
P
a
C
0
2変動負荷による脳血流量の変化と血球速度及び血球濃度との関係
従い赤血球濃度と記す)のいずれの要因が強く関
ラットはステレオ台 (SR-5N,成茂,東京)に
与しているかを毛細管レベルで測定し,解明する
固定後,歯科用ドリルを用いて開頭を行った.頭
ことを目的とした.
頂骨を直径約 1cmの大きさで除去し,硬膜は残
した.直径 1mmのニードル型プローブ (PF403,
方
法
Perimed,Stockholm,Sweden) はステレオ台上
に固定されたマニュピュレータ (SM-ll,成茂)
で保持した.細動脈及び細静脈の影響を避ける目
1
. ラット処置
6匹 の 雄 Sprague-Dawleyラ ッ ト (
C
h
a
r
l
e
s
的で,ニードル型プロープの先端を実体顕微鏡下
R
i
v
e
r,
270~320 g
) を用いた.導入時に N20/02
で確認しながら位置を設定した.同時に LDF
(70/30%) の混合気体と 4%のハロセン麻酔を用
(
P
e
r
i
F
l
u
x4000,Perimed) モニター上で Fluxを
いた.その後, N20/02 (70/30%) とl.5%のハ
確認し,得られた値が最も小さくなるような部位
ロセンで麻酔の維持を行いながら,右側大腿動脈
を探した.
.
c
h
l
o
及び尾静脈を確保した.気管切聞の後, α
Fluxの単位は P
.u
.(
P
e
r
f
u
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i
o
nUnit:信号強度
0
.
2mg/rat)
r
a
l
o
s
e(
8
0mg/kg),ミオブロック (
を表す無名単位)で表され,最大値 1000P.U.は
を静注した.この後,人工呼吸に切り替え, N20/02
装置からの出力電圧lOV に相当し, 1
0
0P
.
U
.は出
及びハロセンの吸入を停止した.実験中の麻酔維
力電圧 1Vに相当する. LDF値 が 100P
.u.未満
を示すことを確認10)し,その硬膜上に軽く接する
持及び体動抑制のため αc
h
l
o
r
a
l
o
s
e(
1
5mg/kg/
2mg/kg/h)を静注した.
h
),及びミオブロック (
平均動脈血圧,心拍数,呼気 C02濃度は経時的
にマックラブ・システム (MacLab/8e,
ADInstru-
状態で脳表と直角にプロープを固定した.
2
. LDFの設定
LDFは少なくとも測定開始 1時間前に電源を
ments,東京)を用いて収集した.また,ヘマト
投入し,機器の安定を待った.この後,付属の校
クリットは負荷前,中,後の 3回測定を行い,大
正用乳剤で実験ごとにキャリプレーションを行っ
きな変動がないことを確認した.ラット直腸温は
た.キャリブレーション終了後に再び校正用乳剤
0
を測定し, Fluxが 250:
t3P
.u
.
, V
e
l
o
c
i
t
yが 60:
t2
3
7
.
5:
t0
.
5C に保った.
圧E
図1
.D
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y,CMBC,a
-169
脳循環代謝
表1
.
PaCO
,
(mmH
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iqdoxU06
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第1
0巻
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.
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1
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y
.
p
Hv
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l
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sa
r
em
e
a
n
s:
tSD
P
.u
.
, CMBCが 4
0
0:
t5P
.
U
.以内であることを確
認した.なお,本装置で使用しているレーザー光
せた 2分後に大腿動脈より約 1
0
0
μ
lの採血を行
波長は 7
8
0nm,プローブ先端出力は 1mW以下
がほぼ一定値を維持するように
い
, PaC02
,
Pa02
,
pHを求めた.また,この間 Pa02
O2量を調節した.
である. LDFで得られた F
lux
,
V
e
l
o
c
i
t
y,
CMBC,
全測定はほぼ 9
0分で終了した.各血液サンプル
TBの各値を平均動脈血圧等と同時にマックラブ
の採取中間時点をマックラブ上にマーキングし,
システムに収集した(図 1
)
. Fluxと V
e
l
o
c
i
t
yは
データ解析時にこのマーキングを挟んだ 1分間の
サンプリングタイムを 0
.
0
3秒に設定した.ただ
は外光を遮断した上で室内蛍光灯を使用した.ま
平均値を得た.これにより各採血時の PaC0
濃
2
度とこれに対応した F
l
u
x,Ve
l
o
c
i
t
y,CMBC値
を得た.
た,室内蛍光灯が LDF値に影響を与えないこと
4
. データ処理
し
, CMBCに関しては 5秒の固定である.照明
は事前に確認した.振動はきわめて大きなアーチ
各測定値の処理はマックラブ付属のソフトウエ
ファクトを生ずるために,実験中は細心の注意を
ア「チャート」を用いて行った. F
l
u
x,V
e
l
o
c
i
t
y,
払った.
CMBCは各々初期値の 2データの平均を 1とし,
3
. 実験プロトコル
以降の値を相対値で表示した. PaC02は初期値
実験開始前,換気量(酸素:大気=1
.
1
:2
.
5
)は
6ml
/
minに固定した.呼吸回数は毎分 6
0固とし
で基準化したデータ及ぴ絶対値を用いたデータの
2種類を作成し ,LDF値との相関を比較した.
た.この状態で 8分間の F
lux,Ve
l
o
c
i
t
y,CMBC
の測定を行い,各値が安定していることを確認し
結
果
た.また,この間 2回の血液ガス分析 (
2分後と
6分後)を行い, PaC0
値に大きな変動がないこ
2
生理学的諸データを表 1に示す. MABP,
Hema-
とを確認した.血液ガス分析器は A
B
L
3
0
0
A
c
i
d
-
t
o
c
r
i
tは負荷前と中間時,負荷後の 3値を示した.
b
a
s
e
L
a
b
o
r
a
t
o
r
y(
R
a
d
i
o
m
e
t
e
r
,
Copenhagen,Denmark) を用いた. PaC02の調節は人工呼吸器の
換気量を 4分ごとに増減させる方法で、行った.換
また, PaC0
2は負荷前(初期値),最低値,最高
値,負荷後の 4値を示した.さらに pHについて
気量は当初の 6mlから次の 4分間で 10mlに増
偏差を示した.測定結果の 1例(表 1の D例)を
加させた.その後 1ml単位で減少させ, 3mlま
図 2に示す.
で減少させた. 3mlの状態で 8分間置いた後,
PaC0
6
.
1~46.8 m mHg (
3
6
.
6:
t
2の 初 期 値 は 2
7
.
2:
mean:
tS
.
D
.
)であった.一方,負荷時には 1
3
.
1
再度,増加させ, 10mlまで増やした後,初期値
は,全採血データ (21~22 回)の平均値と標準
の 6mlにもどし終了した.このようにして 1個
~1l 6.2mmHg となった.個体毎にそれぞれの初
体につき 1
8回の負荷を行った.換気量を変化さ
期値で基準化を行った F
l
u
x,V
e
l
o
c
i
t
y,CMBC
-170一
PaC02変動負荷による脳血流量の変化と血球速度及び血球濃度との関係
500
_ 400
~ 300
2200
100
5
ω
:
i 400
己 300
さ 200
主
100
500
_ 400
~ 300
~
o
200
100
700
600
コ 500
0.
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300
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30
50
70
60
8
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図2
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U
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l
y
z
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r
PaC02
,P
a
0
2
,a
n
dp
H
.
はそれぞれ 0.77-4.49,0.82-2.95,0.79-l
.60で
)
.
0
.
8
3
3
) であった(図 4
あった.また,同様に基準化を行った PaC02と
考
各 LDF値との回帰直娘は, Fluxが y=0.90x+0.26
察
(
r
=
0
.
9
4
8
),V
e
l
o
c
i
t
y治
宝y
=0.60x+0.55(
r
=
0
.
9
4
5
),
CMBCが y=O.
l4x+0.86 (
r
=
0
.
7
2
0
) であった.一
LDFは,レーザ一光が動いている赤血球と衝
方,絶対値表示した PaC02と各 LDF値との回帰
突する際,
r
=
0
.
8
2
7
),
V
e
l
o
c
i
t
y
直糠は Fluxが y=0.023x+0.28(
こす現象を利用している.平均シフト周波数は平
ドップラー効果により周波数変化をお
が y=0.017x+0.49 (r=0.903),CMBCが y=0.003
均血球速度 (
V
e
l
o
c
i
t
y
) に比例し,振幅は血球濃
x+0.89 (
r
=
0
.
5
1
7
) であった(図 3
)
. 基準化した
度 (CMBC) に比例する.また,この両者の積が
Fluxと V
e
l
o
c
i
t
y聞の回帰曲線は y=0.65x+0.40(
r
血流量 (
F
l
u
x
) になる.実際にはドップラー偏
=
0
.
9
6
5
),Fluxと CMBC問 は y=0.17x+0.80 (
r
=
位は広い周波数域にわたるため,血流量に相当す
-171
脳循環代謝第 1
0巻 第 2号
。
1
(
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5
F
l
u
x
。
V
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。
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。
。
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。
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y
CMBC
r=0
.
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,
、
F
l
u
x
。
。
n=330
PaC02(mmHg)
n=330
2 3 4
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dPaC02
図3
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r
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l
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0
.
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+
0
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0
.
9
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u
x
).
y
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0
.
6
0x
+
0
.
5
5
.r
=
0
.
9
4
5(
v
e
l
o
c
i
t
y
)
.andy=O.
l4x
+
0
.
8
6
.r
=
0
.
7
2
0 (CMBC).Thel
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t
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.
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u
t
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+
0
.
4
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=
0
.
9
0
3
.(
v
巴l
o
c
i
t
y
)
.y
=
0
.
0
0
3x
+
0
.
8
9
.r
=
0
.
5
1
7
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0
.
2
8
.r
=
0
.
8
2
7(
f
l
u
x
)
.y
=
0
.0
(CMBC).
5
る信号出力 (Vout) は
,
必崎町司
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u﹀問M
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Eロ
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曜
,
V
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C1
佃C
Vout=J
ωP(ω)dω
によって求められるべなお, ω は角周波数, P
(
ω
) はパワースベクトル密度関数である.また,
3
本装置では Velocity=Flux/CMBCによって血球
速度を求めている 11)
氏
、
r=0
.
9
6
5
LDFを用いることにより,きわめて狭い領域
の組織における微小循環動態を経時的かっ簡便,
ζ
弓
1
(
また非接触的に測定することが可能となる.今回
我々はこの特徴を生かし,各個体ごとに Flux,
l
噌
Velocity,CMBCの変化を確認しつつ, PaC02変
動負荷量を変えることにより合計 1
8回のデータ
。
n=220
サンプリングを行った.このように 1個体で多数
の測定を行え,しかも数種類の測定・計算値を同
時に得られることが本測定法の最大の利点といえ
NormalizedFlux
る.
図4
.R
e
l
a
t
i
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n
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pbetweenf
l
u
x and v
e
l
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y and
CMBC.
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y
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r
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l
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z
e
df
l
u
xandCMBCwere:
y
=
0
.
6
5x+0
.
4
0
.r
=
0
.
9
6
5
.y=O
.
l7x
+
0
.
8
0
.r
=
0
.
8
3
3
.r
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s
p
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c
t
i
v
e
l
y
.
LDFを用いた測定において最も問題となるの
が測定容積である.一般には測定容積はほぼ
1mm3程度と考えられている剖)
2 ただし,この
値は,光源の強度,分布,波長,対象物の色に影
-172一
PaC02変動負荷による脳血流量の変化と血球速度及び血球濃度との関係
a
r
i
a
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c
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l
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4
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0
4
0.
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0
.
0
3
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9
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0
.
0
2
2
0
.
5
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0
0
.
0
0
6
0.
155
0
.
0
2
6
1
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0
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0
2
0
0
.
7
5
4
0
.
0
0
4
0.
173
0
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響される.本実験においても,測定容積中に細動
よりも優位で、あることが示された.すなわち Flux
脈や細静脈を含んでいる可能性を否定はできな
の増加率に占める CMBCの増加率の寄与は約 17
い.ただし,今回使用したニ一ドル型プローブは,
%であった.過去トレーサを用いた実験では.1
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その発光部と受光部との距離から考え,測定面積
% の CBF 増加に対し 30% の CBV 増加
は 1mm2を上回らないこと,また,位置決め時
(GrubbJ
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)
. 27%の 増 加 (Smith2
)
)
. 14%の 増 加
に LDFでモニターをしながら,最小値を示した
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l が報告されている.我々の LDFの
CRisberg
ポイントで計測を行ったことから,測定値に含ま
結果は,これらトレーサによる脳組織血流量と脳
れる動静脈の影響を最小にした 10)と考えている.
組織血液量の関係とほぼ同等の値を示した.
ただし. C02負荷時には全身動脈圧は軽度なが
Totalbackscatter (TB) は,組織中で反射し,
受光部に戻った光の総量を示す. TB値は LDF
ら上昇をする.特に PaC02が 60-70mmHg以
装置の出力,アライメント,焦点,プローブの種
上になると動脈圧の増加は無視できなくなる.
類,及び測定容積中に含まれる赤血球濃度によっ
従って. CO2高負荷時の Velocityの増加には,
て変化する.ただし,赤血球濃度に関し,図 2に
血圧上昇の関与も考慮する必要があると思われ
示した測定例において CMBCと TBの変動係数
る.
を比較したところ 14.3%及び1.1%とその違いは
脳血流量の増加の原因として,従来より「毛細
大きかった.従って. TBは赤血球濃度の変動測
.及び「血液導通のなかった
管の血管径の拡張J
定に関し CMBCと比べその感度はきわめて低い
毛細管への新たな流入Jの 2つの可能性が指摘さ
ものと思われた.
れている.本実験からは. PaC02変動における
今回の実験では,負荷開始前の換気量を一定に
血流量増加の主要因は平均流速の増加と考えら
していたため,個体差によって PaC02の初期値
れ,この意味で毛細管の開閉モデル凶に対し,血
にばらつきが生じた.すなわち,等量の換気量に
流速度の高い毛細管に流速が揃うことによる平均
対応する PaC02レベルは個体によって違いがあ
16
)~こ近い解釈が可能と考えられ
速度上昇モデル 15.
り,この違いは,換気量変化をさらに増大させた
た.
時,相乗的な変化を示したと考えられる.従って,
PaC02を初期値に基準化することにより,個体
ごとのばらつきは小さくなり,データ解析上合理
文 献
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今回の実験の結果, PaC02の変化による Flux
増加の要因として. Velocity成分が CMBC成 分
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w
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.
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0
.
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0
.
6
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+
0
.
5
5,r
=
0
.
9
4
5(
V
),andy=0.
14
=
0
.
7
2
0 (CMBC).Thesed
a
t
as
u
g
g
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h
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hCMBC.
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so
fm
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c
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c
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l
a
t
i
o
n,a
-175
.原著
酵素電機を用いた微小還流透析法による
実験的低体温における復温の影響の検討
中村丈洋九宮本
修ヘ河井信行う
林田嘉焼却,板野俊文ヘ長尾省吾1)
"
'
要
日
実験的低体温における復温の影響について検討した.砂ネズミ一過性 5分間前脳虚血モデルを用い虚
0
0
o
d
e
r
a
t
eh
y
p
o
t
h
e
r
m
i
aとして脳温 3
0
.
5C,4時間, d
e
e
ph
y
p
o
t
h
e
r
m
i
aとして脳温 2
4C,
血直後より, m
2時間の低体温を行った.常温までの復温時間により m
o
d
e
r
a
t
eh
y
p
o
t
h
e
r
m
i
aで M
f
a
s
t群 (
1
5分
)
, Ms
l
o
w群 (
3
0分),また d
e
e
ph
y
p
o
t
h
e
r
m
i
aで
, D
f
a
s
t群 (
3
0分
)
, D
s
l
o
w群 (
6
0分)の合計 4群につい
て検討した.酵素電極にて細胞外グルタミン酸値および乳酸値を測定し, 1週間後に海馬 CA1領域の
組織学的検討を行った. D
f
a
s
t群では復温時にグルタミン酸値 (
1
4
.
3:
t4
.8μM.pく0
.
0
1
)および乳酸値 (
4
.
l
:
t0
.8μM.pく 0
.
0
1
) の上昇を認めた.組織学的検討では,正常群の細胞密度
(
2
1
4:
t2
4c
e
l
l
s
/
m
m
) と比
較し, D
f
a
s
t群のみに神経細胞の減少を認めた (
1
2
2:
t3
4c
e
l
l
s
/
m
m
.pく0
.
0
1
).砂ネズミにおいて 3
0C
0
以下の低体温からの短時間の復温は,グルタミン酸値や細胞外乳酸値が上昇することから,復温による
細胞障害が生じたものと考えられる.
(脳循環代謝
1
0 :176~182 , 1
9
9
8
)
キーワード:低体温,復温,グルタミン酸,乳酸,虚血性神経細胞死
な復温は脳酸素代謝の上昇を生じる報告6)もみら
目 的
れるが,復温中の病態変化については不明な点が
多い.今回,実験的に麻酔下で水冷ブランケット
近年,脳神経外科領域における低体温は,重症
moderateo
rmildh
y
脳損傷に対する軽度低体温 (
0
pothermia:
30-34C)1-3)および術中での深低体温
0
式の自動脳温制御システムを使用し正確な温度管
理の下,砂ネズミ一過性前脳虚血モデルにおける,
低体温後の復温の条件を変化させることにより生
(
d
e
e
phypothermia:15-25C
)
4
)の 主 に 2つ の 目
じる病態の変化,さらに神経細胞に及ぼす影響を
的で施行されている.低体温の有効性は,臨床的
観察した.今回の実験では,低体温中および復温
および基礎的にもこれまで数多く報告3.5)されてい
中の病態を把握する目的で,酵素電極による微小
るが,臨床において復温中の合併症などの問題点
還流透析法7.8)を用い,細胞外グルタミン酸値,細
も報告目されている.基礎的研究において,急速
1
) 香川医科大学脳神経外科
干7
6
1-07
9
3香川県木田郡三木町池戸
胞外乳酸値の変化を経時的に測定した.組織学的
検討は虚血後 1週間における海馬 CAl領域の錐
1
7
5
0
1
2
) 香川医科大学生物学, 3
) 産業医科大学応用生理学
体細胞数を算定し,神経細胞死との関連について
も検討した.
-176一
酵素電極を用いた微小還流透析法による実験的低体温における復温の影響の検討
部腹側正中切開を行い両側総頚動脈を露出させ,
方
動物は体重 60~80
脳動脈癌クリップ (
S
u
g
i
t
aC
l
i
p;
Mizuho,
Nagoya,
法
gの雄性砂ネズミ (Mongo-
]
a
p
a
n
) を用いた 5分間両側総頚動脈閉塞による
前脳虚血負荷を行った 10)
l
i
a
ng
e
r
b
i
l
;Seiwa,
Fukuoka
,
]
a
p
a
n
) を使用した.
体温は脳温を指標とし,フィードパック方式に
虚血 2目前に脳温測定のため,ベントパルビター
よる水冷ブランケット式自動脳温制御システムを
ル麻酔下 (30mg/kg腹腔内投与)に定位脳固定
用いて温度管理を行った.プログラムコントロー
装置 (
SR-5;
N
a
r
i
s
h
i
g
eS
c
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e
n
t
i
f
i
cInstrumentLab,
ラー (FP2
1;
Shimaden,
Tokyo,
]
a
p
a
n
) にプログ
Tokyo,
]
a
p
a
n
) を用い,線条体 (bregmaより前
ラムを入力し,コントローラーのフィードパック
方 0.5mm
, 側 方 2mm
, 硬 膜 よ り 下 方 2.5mm)
機能による冷水及び温水の 2台のポンプ (AC
の部位にテレメータ式脳温センサー (XM-FH;
2
1
1
0
;Atto,
Tokyo,
]
a
p
a
n
)のo
n
o
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f制 御 に よ り
M
i
n
i
M
i
t
t
e
r
;S
u
n
r
i
v
e
r,
O,
R USA) の 埋 め 込 み 術
脳温を目的の温度に制御した.低体温は,ペント
を施行した.術後は,虚血直前まで摂食飲水など
パルピタール麻酔下で行い,虚血直後より, mod-
自由としたペ
e
r
a
t
ehypothermiaと し て 脳 温 30.5t,4時間,
脳虚血は,ベントパルビタール麻酔下 (30mg
0
/kg腹腔内投与)にて脳温を 37C に維持し,頚
0
deephypothermiaとして脳温 24C,2時間施行
した.復温の条件により実験のグループ分け (
4
群)を行った. moderatehypothermiaから正常
体温への復温時間が 1
5分 (
M
f
a
s
t群
, n=15),30
4
0
υ
E
E
3
5
分 (M-slow群
, n=15), ま た deephypothermia
で
, 3
0分 (
D
f
a
s
t群, n=15), 60分 (
D
s
l
o
w群,
n=15),の合計 4群について検討した.なお,各
帽
~30
,.
群の脳温の変化を図 1に示した.
525
I
2
0
函
1
低体温中のモニタリングとして,酵素電極によ
i
s
c
h
e
m
i
a
0
4
0
る微小還流透析法制にて,同一条件の虚血負荷を
1
2
5
,
T血児 (
h
o
u
r
)
号3
5
J ト司
4
3
ルタミン酸濃度 (μM)及び細胞外乳酸濃度 (μM)
の経時的測定を行った(各群ともに n=5). 透析
i
言
プロープ (
M
i
c
r
o
d
i
a
l
y
s
i
sB
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o
s
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n
s
o
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n
t
e
r
n
a
t
i
o
n
a
lL
t
d
., London,UK) を 海 馬 CA1領 域
i30
(bregmaより後方l.7mm,側方 2mm,硬膜よ
.
5
2
5
』
I
:
Q
I
行った別の動物を用い,海馬 CA1領域細胞外グ
り下方l.5mm) に挿入し,目的とする物質の酸
i
s
c
h
e
澗 i
a
20+
一一一」トー
1
0
化酵素(グルタミン酸酸化酵素 (
G
l
u
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a
t
eo
x
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1
2
3
4
5
T
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)
d
a
s
e;
YamasaC
o
.L
t
d
.,
Chiba,
]
a
p
a
n
) または乳酸
酸化酵素 (
L
a
c
t
a
t
eo
x
i
d
a
s
e;
Sigmac
h
e
m
i
c
a
lC
o
.,
図1
. 各群における脳温の変化.
f
a
s
t群および M
s
l
o
w群の脳温変化. T
i
m
e
上段:M
“0
" より冷却を開始し, 1
5分で目標温度 (32C) に
到達させ,以後 4時間の低体温とした.復温は, M
f
a
s
t
群が 1
5分
, M
s
l
o
w群 が 3
0分で施行した.下段:D
s
l
o
w群の脳温変化. Time “0" より
f
a
s
t群および D
冷却を開始し, 3
0分で目標温度 (
2
4C) に到達させ,
以後 2時間の低体温とした.復温は, D
f
a
s
t群 が 3
0
分
, D
s
l
o
w群が 6
0分で施行した.
0
0
St
.Louis,
M O,
USA)を微小輸液ポンプ (
I
P
2
;B
i
o
ResearchCenterC
o
.L
t
d
.,Nagoya,
]
a
p
a
n
) にて毎
分0
.
2
μ
lの速度で還流した.なお,酸化酵素の濃
度はリン酸緩衝液を用いて希釈し,グルタミン酸
酸化酵素は 1
0
0U/ml,乳酸酸化酵素は 5
0U/ml
で、実験を行った市)グルタミン酸及び乳酸と酸化
酵素の聞で生じる酸化還元反応を微小透析プロー
1
7
7一
脳循環代謝
第 2号
第1
0巻
ブ内の電極で探知し,専用の増幅器 (EPS-800;
E
i
c
o
m
.Tokyo,
]
a
p
a
n
) にて増幅させ連続的に記
2
. 細胞外乳酸濃度
グルタミン酸値と同様に,復温時において D・
f
a
s
t群では他群と比べ有意な再上昇を認めた (
4
.
1
長議した.
組織学的検討は,微小透析プローブP刺入による
:
!
:
O
.
8
μ
M,
pく0
.
0
1
)(
図4
)
. 復温時での D
f
a
s
t群の
影響を考慮して微小透析測定とは別の動物を使用
乳酸値は,グルタミン酸値と比べ,上昇後も基礎
し(各群ともに n=5),虚血 1週間後にペントパ
値への回復が遷延しており細胞外に停滞する傾向
ルピタール麻酔下 (
5
0mg/kg腹腔内投与)経心
を示した(図 5
)
.
臓的に 4%ホルマリン液で還流固定後, 10μmの
3
. 組織学的検討
パラフイン切片を作成し, H
e
m
a
t
o
x
y
l
i
n
E
o
s
i
n染
色を行った.光学顕徹鏡下に背側海馬 CA1領域
における正常な錐体細胞数を測定し,細胞密度
(
c
e
l
l
s
/
m
m
) として評価した.統計学的解析は,
ANOVAF
i
s
h
e
r
'
sp
o
s
t
h
o
ct
e
s
tにて行った.
結
90 1
2
0 1
5
0 1
8
0 210 240
果
---nu
-一局
﹄
唱A
LO
3
0
.
0
1
)(
図2
)
.D
f
a
s
t群及び D
s
l
o
w群の脳内細胞
AHHH1
ぺ
中は虚血前値まで回復したが,復温時に D
f
a
s
t
群のみ有意な再上昇を認めた (
1
4
.
3
:
!
:
4
.
8
μ
M,
p<
ム0
一
・m
-Ed
一﹂
--一向-一-一 nu
d
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nU unuqJ ハ
U、
Hunu
LqL'i
、
戸
(
E
S
ω 百EE20
、
司
1
. 細胞外グルタミン酸濃度
各群とも虚血時に一過性の上昇を示し,低体温
T
i
m
e
(
m
i
n
)
外グルタミン酸の経時的変化を図 3に示す.両群
ともに虚血開始直後より急激な上昇を示し,虚血
終了とともに低下し,低体温中はほぼ虚血前値で
推移した.復温において D
f
a
s
t群では復温途中
より再上昇がみられた(図 3
)
.
•
M-f
,
剖t
D
s
l
o
w群 が 60分 で 施 行 し
l
!
!
ID・f剖 t
図 D
s
l
o
w
•
M
f
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s
t
口M
s
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i
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*
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a
1
'
“
ー
'
同
町
ー
一
一
」
一
一
ー
一
品
図3
. D
f
a
s
t群(上段)および D
s
l
o
w群(下段)に
おける脳内細胞外グルタミン酸濃度の経時的変化.
Time“0
" より冷却を開始し. 30分で目標温度 (
2
4
O
C
) に到達させ,以後 2時間の低体温とした.復i
昆
は
, D
f
a
s
t群 が 30分
,
た.
口M
s
l
o
w
L
90 1
2
0 1
5
0 1
8
0 210 240
r
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w
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(
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)
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c
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i
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e
n
do
f
rewarmmg
図2
.各群における脳内細胞外グルタミン酸濃度の変化.
• :pく 0
.
0
1 (各群閲で比較).
-178
図 D-f
,
剖
【
図 D
s
l
o
w
i
s
c
h
e
m
i
a
h
y
p
o
t
h
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r
m
i
a
e
n
do
f
rewarmmg
図4
. 各群における脳内細胞外乳酸濃度の変化.
• :pく 0
.
0
1 (各群聞で比較).
酸素電極を用いた微小還流透析法による実験的低体温における復j
Rの影響の検討
i
M 三│
l
j
人
3
0
ー
。
3
0
1
•
6
0
i
s
c
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m
i
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.
3
0
Time(min)
。
i
s
c
h
e
m
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a
9
0 1
2
0 1
5
0 1
8
0 210 2
4
0
3
0
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6
0
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n
g
一
•
【-'-問
i
9
0 1
2
0 1
5
0 1
8
0 210 240
Time(min)
r
e
w
a
r
m
m
g
図5
. D.fast群 (上段) お よ び D.slow群(下段)に
おける脳内細胞外乳酸濃度の経時的変化.
Time.
0
" より冷却を開始し. 30分で目標温度 (
2
4
'
C
) に到達させ,以後 2時間の低体温とした.復j
昆
は
, D
f
a
s
t群 が 3
0分
, D-slow群 が 6
0分 で 施 行 し
f
こ.
低体温により m
o
d
e
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a
t
eh
y
p
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t
h
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a群 及 び
d
e
e
ph
y
p
o
t
h
e
r
m
i
a群いずれにおいても虚血後低
体温非施行群 (
1
1:
t6c
e
l
l
s
/
mm) と比較して神経
細胞死抑制効果がみられたが (
pく0
.
0
1
),正常 (
2
1
4
:
t2
4c
e
l
l
s
/mm) と比較して D
f
a
s
t群のみ神経細
2
:
!
:3
4c
e
l
l
s
/mm.
胞 死 抑 制 効 果 が 減 弱 し た ( 12
pく 0
.
0
1
)(
図6
.
7
).
考 察
酵素電極による微小還流透析法は,目的とする
物質の酸化酵素(グルタミン酸酸化酵素,乳酸酸
化酵素)を還流することにより生じる酸化還元反
応を,透析プローブ内の電極が探知する仕組みで
ある加.この方法により,高速液体クロマトグラ
フィーによる微小透析法 11)とは異なり,リアルタ
イムでの連続的測定が可能となる.
脳虚血でみられる脳内細胞外グルタミン酸濃度
i
t
a
n
iらによる微小還流透析法での報告に
は
, M
よると,虚血開始直後から急峻な上昇を示し,再
図6
. 各群における虚血後 1週間での背側海馬 CA1
領域組織写真 (
x
4
0
0
)
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脳循環代謝第 1
0巻 第 2号
と思われる.復温時のグルタミン酸の上昇は,虚
血時と比較し 50%程度の上昇であるが,低体温
の効果を減弱させ得る量であると考えられる.
嫌気性解糖により産出される乳酸は,虚血時に
おける脳内アシドーシスの主な原因とされてい
るlぺ虚血中および虚血後に低体温を施すことに
より,脳内アシドーシスの抑制が報告されてい
る附)低体温の効果として,脳代謝克進の抑制
による乳酸産生の低下,またはグリア細胞による
乳酸の浄化作用などが報告されている 16) 今回の
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ともに減少を示し,基線レベルに復帰した.復温
時においては D-fast群のみに再上昇を認めた.
短時間の復温での乳酸の上昇は,グルタミン酸と
同様に脳代言拡充進による相対的虚血のため,嫌気
的解糖の克進またはミトコンドリアの障害による
温中のグルタミン酸濃度に関しては,虚血中低体
ものと考えられる.乳酸値においてもグルタミン
温と虚血後低体温に分けられる問)虚血中低体
酸値と同様に復温時の上昇は,虚血時と比較して
温では,虚血によるグルタミン酸放出が抑制され
相対的に低いものであったが,やはり神経細胞に
脳保護効果に関与している 13) 虚血後低体温の脳
影響し得る量である.乳酸上昇後の基線レベルへ
保護効果は,グルタミン酸放出後に起りうる細胞
の復帰は,虚血および復温においても,グルタミ
内カルシウム流入,及び各種酵素の活性化による
ン酸と比較してやや遅れる傾向を示した(図 4
).
神経細胞死への機序に関与していると考えられ
すなわち,ひとたび脳内細胞外領域に放出される
る5) 今回の実験では虚血終了直後から低体温を
と,しばらく停滞した後に漸減することを意味し,
開始しており,虚血負荷終了時より速やかなグル
脳内アシドーシスの遷延に関係しているものと考
タミン酸濃度の負荷前レベルへの復帰を認めた.
えられる.
よって虚血直後低体温は,虚血により放出された
組織学的検討からも, D-fast群で有意な神経細
細胞外グルタミン酸によって引き起こされる各種
胞死を認めた.虚血後の moderate及ぴ deephy-
酵素活性の抑制,およびグリア細胞がグルタミン
pothermiaいずれも 1週間後の神経細胞死抑制に
酸を取り込むことにより浄化作用を促進している
有効で、あったが,その後の復温の条件を変化させ
可能性などが考えられる.本実験において低体温
ることにより,低体温の効呆に影響を及ぼすこと
中はグルタミン酸の上昇を認めなかったが, D
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が示唆された.特に 3
0C 以下の deephypoyher-
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t群のみ復温時での再上昇を認めた.復温時の
miaから短時間に復温すると,低体温の神経細胞
病態として,低体温で抑制されていた脳循環およ
死抑制効果は減弱された.今回の検討では,微小
び脳代謝が,復温により回復すると考えられるへ
還流透析法及び組織学的検討のいずれにおいても
短時間の復温において,我々は脳循環が正常レベ
D
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t群のみに変化を認めた.脳代謝と脳温の関
ルまで回復しないことを確認しており,従って脳
係は,直線的な関係でなく S字状の関係を示す
循環と代謝との聞に不均衡が生じ,相対的虚血に
という報告もあり lぺ今回の結果と合わせると,
なり,その結果として ATPの低下により細胞膜
3
0C 以下に脳循環と代謝の不均衡が生じる結節
の脱分極が生じ,細胞外グルタミン酸が上昇した
点があるものと考えられる.以上のような復温中
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酵素電極を用いた微小還流透析法による実験的低体温における復温の影響の検討
の病態が考えられることから,復温の方法として
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