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タイ産業高度化におけるミッシングリンク調査事業

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タイ産業高度化におけるミッシングリンク調査事業
タイ産業高度化におけるミッシングリンク調査事業
Ⅰ.事業概要
①タイ国家経済社会開発委員会政策顧問(日本政府派遣)の松島大輔氏の協力を得て、現
地の泰日経済技術振興協会(TPA=タイの工業団体と連携)と、首都圏西部(TAM
A)地域企業の国際展開を推進している一般社団法人首都圏産業活性化協会(TAMA
協会)との、支援機関間の連携体制を構築する(長期的な交流・連携のための環境整備)
。
②松島氏およびTPAの協力により、専門家を活用して現地産業の技術センサス(技術力
調査)やミッシングリンク調査(現地の技術ニーズの分析・把握)を行う。
③現地調査、関係機関の協力による調査等の結果及び現地団体との協力関係の締結を広く
発信し、また現地のニーズに対するTAMA地域企業のソリューションを提案する報
告・意見交換会を実施し、本事業の成果普及活動を進める。
④以後、TAMA協会の自主事業や連携機関との共催事業、共催会議等を活用し、より広
く、調査結果の発信・普及を行う。
Ⅱ.事業内容
1.開催概要
①日程
調査事業:2014 年 6 月 22 日(日)~6 月 26 日(木)
報告事業:2014 年 10 月 20 日(月)
②場所
調査事業:タイ国内(詳しくは、下記参照)
報告事業:京王プラザホテル八王子 4F 宴の間(東京都八王子市旭町 14-1)
③主催、後援等
調査事業:主催-一般財団法人貿易研修センター、一般社団法人首都圏産業活性化協会
(TAMA 協会)
、関東経済産業局
後援・協力-タイ国家経済社会開発委員会政策顧問 松島大輔氏、泰日経済技
術振興協会
報告事業:主催-経済産業省調査チーム お互いプロジェクトチーム(事務局主幹:日経
BP)
共催-一般社団法人首都圏産業活性化協会
協力 一般財団法人貿易研修センター
④貿易研修センターの支援概要
調査事業の航空費、宿泊費、専門家謝金、通訳料、海外保険料の補助(387,839 円)
⑤関係団体
一般社団法人首都圏産業活性化協会、タイ国家経済社会開発委員会政策顧問 松島大輔氏、
泰日経済技術振興協会、経済産業省調査チーム お互いプロジェクトチーム、
⑥プログラム・参加者等
・調査事業
日
程:2014 年 6 月 22 日(日)~6 月 25 日(水)
参加者:岡崎英人 TAMA協会専務理事
高橋一彰 ㈱industria代表取締役社長
小林弘幸 TAMA協会事務局長
【1 日目】2014 年 6 月 22 日
18:30~
22:00
<タイ政策顧問 松島氏事務所>
・訪問先機関等の情報交換、訪問等のスケジュール再確認(最終調整)
・今後の交流事業計画に関する意見交換(特に、タイ側の構想等について)
【2 日目】2014 年 6 月 23 日
<タイ工業省産業振興局>(タイの工業振興と工業規則に関する政策を担当)
10:00〜
11:30
・タイの国家機関の産業振興に関する概要と日タイ産業連携に対する意見の収集
・BOI(タイ投資委員会)の方針策定状況についてヒアリング
・タイの産業の現況と、今後の展開に関する意見交換(タイは、「ビジネス」が不
足しており世界から技術を集めたい、AEC アセアン統合前に動き始めるべき)
<井野氏事務所>
(元デンソータイ工場技術責任者、タイものづくりの礎づくりに貢献)
13:00〜
・タイの技術の発展状況、技術課題に関する意見ヒアリング
15:00
・タイにおける事業活動に関する具体的な課題、問題点等のヒアリング
・タイの人材特徴、人材活用戦略に関する意見交換(人材の活用・見極めが重要)
、
(国の文化を知り、海外企業の生産方法を学ぶ(QCD→DCQ)
)
<泰日経済技術振興協会(TPA)>
(タイ国の経済発展を目的に技術者等の人材育成・タイ企業のPR等を実施、泰日
工業大学を設立) ※泰日工業大学代表者同席
16:30〜
18:20
・相互の産業支援活動紹介、成果、今後の戦略等に関する意見・情報交換
・TPAとTAMA協会の連携関係の具体化に関する意見交換(方針、方向性の確
認、具体的なアクションプランの検討)
・タイ現地企業の状況に関する情報収集
・首都圏西部地域企業のタイ進出、タイ企業との連携に対する支援方策の調査
(タイ企業とTAMA企業との交流に積極的、TAMA協会の連携先として有望)
【3 日目】2014 年 6 月 24 日
<Well field Corporation Ltd.>
10:00〜
11:50
(日系企業の現地進出成功企業の代表、宝石加工業、タイ起点のグローバル展開)
・タイにおける事業活動の状況ヒアリング、工場視察
・事業活動現場の具体的な課題、問題点、強み等のヒアリング
・日系企業のタイにおける事業活動について、意見交換
<一般財団法人海外産業人材育成協会(HIDA)>
(タイ等発展途上国の産業人材を対象とした研修および専門家派遣)
13:30〜
・現地人材の日系企業向けの「人材育成事業」調査
14:40
・タイおよび周辺諸国の人材関連情報のヒアリング(人的資源の特徴等)
・タイにおける中小企業の人材関連の対応状況に関する意見交換
(中小企業のHIDA事業活用が増えている。研修生:中国についで2位)
<Deloitte Tohmatsu>
(JICAプロジェクトにて産業・技術ミッシングリンク調査中、グローバルコン
サルティング企業で、タイでは特にトヨタのコンサル)
15:00〜 ・ミッシングリンク調査状況、具体的な調査成果(中間)についてヒアリング(現
17:50
時点の情報のプレゼン聴講、意見交換)
・産業クラスター形成構想に関する情報提供・提言(手法、ノウハウ等の提供)
・タイ、日両国(政府)に対する提案、政策提言等に関する意見交換、議論。
(中間調査報告資料入手=具体的なミッシングリンクの仮説、クラスター計画)
【4 日目】2014 年 6 月 25 日
<C.L.P. Engineering Co., Ltd.>
10:00〜
12:40
(現地企業:輸送用機械部品加工(ギア、筺体、フレーム他)、自社製品開発等)
・タイにおける事業活動の状況ヒアリング、工場視察
・事業活動現場の具体的な課題、問題点、強み等のヒアリング
・日系企業との協業などに関する意見交換
<タイサミットグループ>
14:00〜
16:20
(タイ最大の自動車部品メーカー、技術分野別に製造子会社)
・タイにおける事業活動の状況ヒアリング(現場情報収集)
・事業活動現場の具体的な課題、問題点、強み等のヒアリング
・日系企業等への販路開拓、現地外部企業との連携に関する情報収集、意見交換
・報告事業
日
程:2014 年 10 月 20 日(月) 14:00~17:30
※概要は別紙参照
2.目的・背景
今回調査を行ったタイは、世界でも有数の産業集積国であり、近年ではアジア向け車両
等の開発機能も急拡大するなど、新たな研究開発拠点としての役割も担ってきている。
一方で、他の新興国の成長や、2015 年のASEAN統合を目前にして、現在の製造・開
発拠点としての地位を維持・発展するためには、更なる国内産業の高度化・高付加価値化
が急務となっていた。
しかし現在のタイ国内産業には、技術分野や技術力の面で多数のミッシングリンク(国
内に存在しない、あるいは不十分な産業)が存在していると言われており、これらを補完
することがタイ産業の更なる発展において必要不可欠となっている。
また、産業集積地の特徴から、自然災害や政情不安などによるサプライチェーンの破損
リスクの問題も抱えており、代替生産の確立(製造拠点の分散化、複線化)も課題である。
以上のタイ産業界の抱える課題を解決するためには、あらゆる産業分野の技術的課題に
対応できるよう、幅広く多様な基盤技術を備え、かつ量産から高度な研究開発まで対応で
きる実績のある産業集積との連携が求められる。
そういったニーズに対し、首都圏西部(TAMA)地域の産業集積は、他地域の産業集
積とは異なり、自動車、電子分野など特定の業界の系列のみに属すことなく、各社幅広い
業種との取引を行っており、また研究開発型から多様な技術を保有する基盤技術型の企業
まで揃っていることから、タイ産業の抱える課題解決に最適であると想定された。
また、本事業での中心的役割を果たすTAMA地域の産業支援機関である一般社団法人
首都圏産業活性化協会(TAMA協会)は、海外展開支援においても、これまで現地支援
機関と連携しながら、商談から事業化までを成立させるという多くの好事例を産み出すス
キームを確立している。
こういった前提を踏まえ、将来TAMA地域のものづくり企業(技術)とタイ産業が交
流することによって、タイにおいては産業のミッシングリンク(例えば、熱処理、表面処
理、ビス、ばね等)解消や産業サプライチェーンの国際的複線化に貢献することを目指し、
TAMA地域ものづくり企業(群)においては、新たな需要や海外販路の確保を通じた更な
る発展・強化が見込まれ、互いに WIN-WIN の関係が成立する事を期待し、本調査及び普及
事業を行うものである。
また、本事業の成果を通じて、TAMA協会の行っているような海外展開スキームを、
他地域にも展開し、地域間で海外とつながり、互いに WIN-WIN の関係構築を行う事例が増
えていくことも期待している。
3.内容
調査事業については、上記行程を参照。報告事業については、別紙参照。
4.成果
①調査事業
・ミッシングリンクの具体的な情報を得られた(但し一部、現地調査事業の中間報告書を
入手)
。
・現地企業、現地産業支援機関の、日本の企業等に求めるニーズの概要情報を得た。
・現地企業の活動状況、現地産業の現況について、現場の真の(生の)情報を得た。
・現地企業・産業との交流、連携を実現するための基盤整備が進んだ(現地の公的機関、
現地企業とのネットワーク(交流関係)を築くことができた。
・特に、今後の両国地域間交流のカウンターパートと想定していた「TPA」との親密な
関係を築ことができた(現在、MOU等の締結に関して検討中)
。
・タイの産業構造の利点(集積が進んでいる)を活用した今後の構想が見えてきた。
・ASEAN統合など、タイの成長可能性、潜在的なポテンシャルを認識できた。
・現地現場「独自」のビジネス環境、商慣習、人材等の特性等に関する情報を得た。
・全般的、一般的な経済環境情報を得られた(投資動向の概略や人材課題への対応等)
②報告事業
・参加者:56 名
・すでに調査事業において意見交換を行っていることもあり、TPA、TAMA協会共に
双方との連携に積極的であるとの発信がなされた。TAMA会員企業のソリューション
提案についても、バンコク都庁、タイ自動車部品メーカー協会の出席者が興味を示して
おり、TAMA地域企業の技術力・製品の先進性、独自性を示すことができた。今後行
われるタイでの展示会出展のお誘いもあり、マッチング及びミッシングリンク解消への
第一歩を示すことができた。
※報道実績について、平成 26 年 11 月 18 日(火)現在ございませんが、会議に出席され
たタイラスTV(タイテレビ局)での放送及びお互いプロジェクト事務局の㈱日経B
P関連の媒体での掲載が予定されている、とのことです。
5.今後の展開
今回の調査により、今後の日本(首都圏西部地域)とタイとの地域間連携、企業・産業
間連携の発展の可能性を非常に感じたところ。
特に、以下のようなことから、タイと日本の産業交流の進展について、好感触を得られ
たと考えている。
1)タイには、多数の日系企業が進出しており、技術のレベルや集積構造が近いと考えられ、
日本の技術を展開しやすいと思われる。
2)産業集積が進んでいることから、連携先、販路開拓先が豊富にあると捉えることができ、
積極姿勢のある企業にとっては、連携(事業)の拡大、発展が期待できる(近隣国に比
べ、企業の拡がりと深さがある)
。
3)近い将来に、ASEAN統合による市場の拡大、事業環境の向上が想定でき、交流連携
の好機となっている。
4)タイ産業は、ASEAN地域工業の中心の地域を保持するため、技術等の高度化が必要
と考えており、外国、特に日本の技術力の展開のチャンスがある。
5)技術の高度化を進めれば、今以上に技術(産業)のミッシングリンクが増加、多様化す
ると考えられる。特にニッチ分野の技術・製品に対するニーズが大きくなると考えられ
る。
6)現地の公的支援機関、政府機関の、日本との連携に対する意欲の高さや、日系企業に対
する信頼感の高さが感じられ、交流連携の基盤ができている(交流のスタートアップ段
階では、特にこの点が重要と考えている)。
以上を受けて、今後の構想として以下の事業案を想定している。
①タイの一定レベルの産業集積ポテンシャルと高度化ニーズを活かした技術連携の具体化
(具体的な企業間連携、マッチングの支援)
②タイの現地企業(or 日系企業)と提携し、現地特有のニーズ(要求点)を的確に捉えた
「日本の既存技術・既存製品の改良開発」の推進、ソリューション提案
③類似する産業集積(自動車、電気が中心)を活用した製造工程の複線化の提案
④現地活動拠点の構築(ミニ TAMA 会(in Thailand)組成、タイ事務所開設)
上記の通り、今後のタイを含めたASEAN全体の経済環境の変化は、日泰両国にとって、
大きなチャンスとなることは間違いないと思われる。この機会を活かすためには、早急に
産業間の相互理解、マッチングの促進等の具体的な取り組みに進むことが重要と考えてい
る。
TAMA協会では、タイの公的支援機関等と共同で、下記の会議を企画し
ております。会議では、TAMA地域とタイ産業との連携を目指したTAM
A協会の取組みや日本の経済産業省等が支援しているタイと日本のクラス
ター間連携のプロジェクトの紹介、タイの中小企業から寄せられた連携相談
への提案(TAMA地域企業より)などを予定しています。 タイをはじめ
とした ASEAN 市場に対してご興味がある方は、どうぞ、ご参加ください。 【 TAMAータイ お互い様プロジェクト会議 】 □ 開催日:平成26年10月20日(月) 14:00開始(13:30受付開始) □ 場 所:八王子京王プラザホテル(JR八王子駅前) □ プログラム ・開会式(ご来賓・主催者挨拶、海外招待者等紹介) ・「お互い様プロジェクト」について:経済産業省・タイ国家政策顧問 松島 様 ・「タイ産業の挑戦」:TPA Executive Director Virach 様 ・「TAMA協会のタイ交流事業(ミッシングリンク調査)」について:TAMA協会 岡崎 ・タイ産業界等のニーズや課題に対するTAMA企業からの提案(プレゼンテーション) ・今後の構想について ・閉会式 □ レセプション(立食) 18:00〜19:00 (希望者のみ:有料) □ タイ関係の参加予定者(訪日) ・泰日経済技術振興協会(TPA)会長、副会長、幹部 ・タイ工業省幹部 ・タイ王国大使館公使参事官(予定) ・タイバンコク都庁関係者 ・タイ自動車部品メーカー協会(TAPMA)会長、幹部 ・タイ国家経済社会開発委員会政策顧問(経済産業省 松島大輔氏) ・タイラスTV □ 主催(共催):お互いプロジェクト事務局(日経 BP)、(社)首都圏産業活性化協会 □ 協力:一般財団法人 貿易研修センター ----- ----- ----- ----- ----- ----- ----- ----- ----- ----- ----- ----- <お問い合わせ先(ご参加申込先)> 一般社団法人 首都圏産業活性化協会事務局(担当:小林) メール:[email protected] 電話:042−631−1140 FAX:042−631−1124 (TAMAータイ お互い様プロジェクト会議) 貴社名: お名前(お役職): ご連絡先(メールおよび電話): 
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