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運動器 いけてないぷり
運動器のミニマム ~とりあえずとおればいいかな~ *しけたプリントを作りました。マイナーだし、整形にいかない予定のほとんどの人はそんなに勉強しないかなぁと 思って、簡単にまとめました。勉強を開始するきっかけにして下さい。上を目指す人は、自分頑張ってね。内容がお かしかったら自称 micchu までどぉぞ。 ★ コンパートメント症候群 四肢の骨と筋膜で構成されるコンパートメント(区画)の内圧が上昇して、神経および動脈の損傷、ひいては 筋肉の機能不全・壊死をひきおこす。 内圧上昇の原因は、外傷性の筋肉内出血、浮腫、圧迫包帯による絞扼等である。 (RICE で予防) 前腕屈筋群に生じたコンパートメント症候群を Volkmann 拘縮と呼び、小児の上腕骨顆上骨折に頻度が高い。 コンパートメント内圧:正常 0~8mmHg、要注意 30mmHg<、手術 40mmHg< 治療:早急に筋膜切開を行い除圧する!! ★ 腰椎椎間板ヘルニアの診断と治療 *問診 腰痛、下肢のしびれ、膀胱直腸障害の有無 *高位診断(下記の表は、参考までにのせました。時間がないし、覚えないで臨んでもいいと思うょ。 ) 障害椎間板 障害神経根 障害神経 深部腱反射 感覚障害 運動障害 L3/4 L4 大腿神経 膝蓋腱反射 下腿・足部内側 大腿四頭筋(足内反) L4/5 L5 大腿神経 下腿外側~足背 前脛骨筋(足背屈) L5/S1 S1 坐骨神経 足部外側 腓腹筋(足外反) アキレス腱反射 *下肢伸展挙上テスト(ラセーグ徴候をみる)・・・坐骨神経神経根の圧迫の有無 *大腿神経伸展試験・・・大腿神経神経根の圧迫の有無 *画像診断:Xp,MRI,CT,脊髄腔造影などが確定診断に必要 *治療:保存的治療が基本。(急性期は安静や除痛。亜急性期・慢性期はコルセット、理学療法、水泳療法な ど。) だめなら手術(Love 手術ほか)。 膀胱直腸障害や下垂足があれば緊急手術。 ★ 変形性膝関節症(横市整形の得意分野だから、ここはしっかり) 「膝関節の軟骨がすり減り、関節炎や変形を生じて、痛みなどが起こる病気」 分類 ❶一次性:加齢による退行性変化 ❷二次性:外傷など 一次性がほとんど。好発年齢は 50 歳以上で、肥満女性に多い。 *病態 長い期間ある部分(主に膝の内側)の軟骨を圧迫→その部位の軟骨の循環障害→軟骨が退行性に変性・破壊・摩 耗消失→関節裂隙が狭くなって骨と骨が限りなく接する→骨の増殖性変化がおきて、骨硬化。骨の関節面外側に は骨棘もでてくる→それに伴って軟部組織(関節包・靭帯)の肥厚・拘縮→滑膜の炎症を伴って関節水腫となる ことも。 ・・・・「磨耗・変性による関節軟骨の退行性変化から、軟骨下骨層の増殖性変化や骨棘形成がおこり、滑膜 にも肥厚や増殖がおこる。」 *症状:疼痛、運動制限、関節水腫、大腿四頭筋萎縮、内反変形(O 脚) *診断:Xp にて①骨棘の形成、②関節裂隙の極小化、③骨硬化および萎縮像が見られる。 *治療 1.保存療法 運動療法・減量:大腿四頭筋を鍛える筋力訓練。(水中トレーニングがよい。)膝の負担を減らす為に減量。 薬物療法:消炎鎮痛剤、湿布。 装具療法:膝サポーター、楔状足底装具など。 関節内注入療法:関節水腫を認める場合は、関節穿刺により関節液を排出し、ヒアルロン酸ナトリウムを注入。 2.関節鏡視下手術 関節鏡を用いて関節内を洗浄し、骨棘や滑膜を一部切除し、炎症性疼痛を減少させる。 3.高位脛骨骨切り術 内反変形があるが外側の軟骨が残っている60歳以下の軽症例では、脛骨の高位で骨切り術を行い、膝関節の アライメント(軸のあり方)を矯正する。痛みがかなり軽減され、変形性関節症の進行を遅らせることが可能。 4.人工膝関節置換術 関節軟骨が消失し歩行時痛が強い末期症例に適応。 ★ 変形性股関節症 変形性膝関節症を参考にしてください。違うポイントだけ書きます。 分類 ❶一次性:明らかな原疾患がないもの ❷二次性:先天性股脱臼蓋形成不全が 90%以上。 *症状 疼痛、運動制限、Trendrelenburg 跛行(股関節の脱臼や麻痺などで外転筋、すなわち中殿筋および小殿筋の 筋力が低下した時、患側の脚で立つと、骨盤は浮かせた脚側に沈み、バランスをとるために体幹は患側に振る。) *治療 保存的治療:減量、杖の使用、疼痛除去 手術:大腿骨骨切術、関節固定術、人工関節置換術 ★ 絞扼性神経障害 原因はさまざまで、慢性の機械的刺激によりおこる。 ①肘部管症候群 肘部管(@肘の内側)にて尺骨神経の圧迫麻痺→小指~環指尺側の知覚神経障害、鷲手、骨間筋萎縮、握力低下 ②手根管症候群 手根管にて正中神経の圧迫麻痺→母指~環指橈側の知覚障害としびれ、母指球の萎縮(母指の外転が制限され て猿手となる) ③ギオン管症候群 ギオン管(@手関節)にて尺骨神経の圧迫麻痺→肘部管症候群と類似。ただし、手背部の知覚枝はギオン管より近 位で分枝するから、障害されない。 ★ 徒手筋力テスト(MMT ) 筋力判定だけでなく支配神経の障害も見る。 5 normal 十分な抵抗に逆らって、関節を正常可動域いっぱいに動かせる 4 good 軽い抵抗に逆らって、関節を正常可動域いっぱいに動かせる 3 fair 抵抗を加えなければ重力にうちかって関節を正常な可動域いっぱいに動かせる 2 poor 重力が作用しなければ、関節を正常な可動域いっぱいに動かす筋力がある 1 trace 筋肉の収縮は認められるが関節運動は生じない 0 zero 筋肉の収縮が全くない ★ 病理(by 青木教授) 先生が出題するといったのは以下の3点。 1.軟骨性骨化・膜性骨化とそれぞれの成長過程を障害する疾患 2.腎性骨異栄養症 3.骨腫瘍(骨肉腫、軟骨肉腫、巨細胞腫)の好発年齢、好発部位 1. 軟骨性骨化・膜性骨化とそれぞれの成長過程を障害する疾患 軟骨性骨化:軟骨を経て骨におきかわるもの。長管骨の長軸方向の成長。 膜性骨化:骨芽細胞によって直接形成されるもの。長管骨の短軸方向の成長。 たとえば・・・・・軟骨発育不全 Achondroplasiaでは骨が太く短くなる。 骨形成とその障害について 骨形成の機序 ❶破骨細胞がいらない骨組織を吸収 ❷骨芽細胞がコラーゲンを形成 ❸コラーゲンが重合して膠原線維となる ❹ハイドロキシアパタイト(Ca+P+α)の結晶が形成され、骨ができる ・・・・骨は絶えずリモデリングされている 骨形成の障害 (プリントの図を見ること!!) ❶の障害 = 大理石病 Marble bone disease 骨吸収障害→骨が硬くもろくなる→病的骨折 →骨髄腔低形成→貧血 ❷の障害 = 骨形成不全症 Osteogenesis imperfectia コラーゲン形成不全→膜性骨化障害→骨が太くならない(長くはなる)→易骨折 →青色強膜、難聴 ❸の障害 = くる病 Rickets、骨軟化症 Osteomalacia Ca、Pの不足および VitD の不足→骨石灰化障害→類骨↑→骨の変形など この3つが理解できたら、授業プリントの図を覚えよう!!・・・丸暗記で OK。必ず覚えること。 ちなみに・・・・Achondrogenesis 軟骨形成不全, Achondroplasia 軟骨発育不全, Radiation injury 放射線による 障害, Chondrodystrophy 軟骨異栄養症, Rickets くる病, Syphilis 梅毒,Osteogenesis imperfectia 骨形成不全, Osteopetrosis 大理石病(Marble bone disease) 2.腎性骨異栄養症 renal osteodystrophy 腎不全 →高リン血症→PTH↑↑(二次性副甲状腺機能亢進症)→骨から Ca、Pi が溶出 → 線維性骨炎 →VitD 活性化不全→骨石灰化障害 → 骨軟化症 →(原因は複雑)骨の絶対量が減少 → 骨粗鬆症 腎性骨異栄養症は、線維性骨炎、骨軟化症、骨粗鬆症のからんだ病態。 3. 骨腫瘍(骨肉腫、軟骨肉腫、巨細胞腫)の好発年齢、好発部位 * 骨肉腫 Osteosarcoma 好発年齢:10 代 好発部位:膝のまわり(大腿骨遠位と頸骨近位)と上腕骨近位の骨幹端部 症状:運動痛、腫脹 血液生化学:ALP(アルカリホスファターゼ)の上昇 X 線所見:骨融解像、骨形成像、骨破壊像、骨膜反応(Codman 三角など) 肺転移しやすい 病理:類骨の形成 骨 Paget 病に続発することあり 治療:化学療法(メソトレキセート・アドリアマイシン・シスプラチン) 広範切除(マージンをつけてとる)、切断術 * 軟骨肉腫 好発年齢:40~50 代の男性 好発部位:脊椎・骨盤・肋骨の骨幹端部 X 線像:石灰化(石灰化を伴うのは、軟骨系腫瘍) 多発性骨軟骨腫の悪性化により発症することがある。 * 骨巨細胞腫 好発年齢:20~40代の女性 好発部位:大腿骨、頸骨の骨端部。 偏在性(骨の真ん中にできにくい。外側か内側にできやすい) 病理像:多核巨細胞(破骨細胞に似ている) 再発率高い * Ewing 肉腫 好発年齢:10代の男性 好発部位:骨幹部(骨肉腫を始めとするほとんどの骨腫瘍が、長管骨の骨幹端部におこるから特徴的) 炎症所見あり。 放射線感受性が最も高い。化学療法感受性も高い。 * ミニマムすぎかなぁ。わたしはこれ以上勉強しないょぉ。 あとは STEP や100%で確認して下さいね♥♥♥micchu