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プレゼンテーション資料2 [PDF:728KB] - RIETI

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プレゼンテーション資料2 [PDF:728KB] - RIETI
日本の中小・ベンチャー企業のサービスモデル革新に向けて
(
事業・機能・グローバルな市場の新視点から見た先進事例
-
)
19年度先進事例22ケース -
2008年2月5日BBLセミナー
一橋大学客員教授
(独)中小企業基盤整備機構
経営支援情報センター
シニアリサーチャー 三本松
進
1
目
①
次
人的・施設提供サービスのケース
No.
企業名
1
やさしい手㈱
(No3)(訪問介護)
人的サービス
介護師対顧客
(国内フランチャイズ)
(介護師の全人格的サービスを評価)
人的サービス
2
キュービーネット㈱
(No5)(高速ヘア
カット)
人的サービス
3
㈱公文教育研究
会(No6)(学習・教
育)
笹屋ホテル
(No7)(旅館)
施設提供サービス
㈱サンフォーレ
(No4)(長期施設
介護)
施設提供サービス
4
5
機能分類
(東アジアフランチャイズ)
(グローバルフランチャイズ)
(単独)
(主に直営チェーン、フラ
ンチャイズを開始)
顧客接点のプロセス
サービス供給上の
優位性の構築領域
ページ
新サービス開発
供給主体の仕組上
に優位性構築
6
理髪師対顧客
(顧客は削除されたサービスを評
価・これに満足)
供給主体の仕組上
に優位性構築
8
世界各地の教室の授業での指導
者と受講者の接点(受講者、家族
の満足が重要)
供給主体の仕組上
に優位性構築
10
顧客は館内でのスタッフによる部
屋、食事等のサービス提供を経験
(接点順の顧客満足が重要)
供給主体の仕組上
に優位性構築
12
施設での長期入居者とスタッフの
日々の生活動線の全て(長期入居
者の満足が重要)
供給主体の仕組上
に優位性構築
15
2
事業所支援サービスのケース
ページ
②
新サービス開発
No.
企業名
機能分類
6
㈱メディヴァ(No1)(病
院コンサル)
コンサルティングサービ
ス(単独)
コンサル窓口対開業予定医師(ワンストップ
サービス供給)
提供サービス内容上に
優位性構築
17
7
コンサルソーシング㈱
(No11)(人材研修)
コンサルティングサービ
ス(単独)
コンサル窓口対顧客企業の研修対象者(ワン
ストップサービス供給)
提供サービス内容上に
優位性構築
19
営業創造㈱(No8)
人の使用権提供サービ
ス(人材派遣、単独)
派遣IT営業社員対顧客企業(派遣者の全人
格的評価)
供給主体の仕組上
に優位性構築
21
㈱グローバル・パッセ
ンジャー(No9)
人の使用権提供サービ
ス(人材派遣、単独)
派遣されるインド人IT技術者対顧客企業(派
遣者の全人格的評価)
供給主体の仕組上
に優位性構築
23
三技協㈱(No12)
通信・IT エンジニアリン
グサービス(海外子会社)
本企業の受注窓口対顧客の発注窓口(ワンス
トップサービスの評価重要)
供給主体の仕組上
に優位性構築
25
オーテック㈱(No13)
物作り支援サービス
本企業の受注窓口対顧客の発注窓口(ワンス
トップサービスの評価重要)
供給主体の仕組上
に優位性構築
27
配達員の新型通い箱(ICタグ付き)の移動対
貨物・顧客(ITサービスは24時間対応)
提供サービス内容上に
優位性構築
29
パソコンのITプラットフォーム対顧客(24時間
対応)
提供サービス内容上に
優位性構築
31
提供サービス内容上に
優位性構築
33
供給主体の仕組上
に優位性構築
35
8
9
10
11
(海外子会社)
顧客接点のプロセス
12
スターウエイ㈱
(No18)
物流支援サービス
13
イー・トラック㈱
(No19)
物流支援サービス
14
㈱ウム・ヴェルト・ジャ
パン(No21)
資源リサイクルサービス
(単独)
本企業の販売・回収窓口対顧客の購入・廃棄
窓口(ワンストップサービスの評価重要)
㈱タカギ(No22)
屋上緑化の統合工事・
管理サービス(単独)
工事後はメンテナンスサービス窓口同士が接
点。(ワンストップサービスの評価重要)
15
(ASP、中国子会社)
(ASP、単独)
サービス供給上の
優位性の構築領域
3
③ ITインフラ・システム財供給・プラットフォームサービスのケース
No.
企業名
機能分類
顧客接点のプロセス
サービス供給上の
優位性の構築領域
ページ
新サービス開発
16
㈱メディアラボ
(No10)(ソフト
ウェア)
システム財供給サー
ビス(海外子会社)
ソフトウエアベンダー企業対本企業の
窓口(ワンストップサービスの評価重
要)
供給主体の仕組上
に優位性構築
37
17
GDH㈱(No20)
(グローバルコ
ンテンツ企業)
システム財供給サー
ビス(内外子会社)
現地の販売業者、TV放送企業、等と
その視聴者等が顧客接点を形成(視
聴者満足を現地企業から代理聴取)
供給主体の仕組上
に優位性構築
39
18
ヴァイタス㈱
(No2)(医療情
報サービス)
ITプラットフォーム・
ソフト提供サービス
特別の液晶パネルのITプラットフォー
ム対患者(24時間対応)
供給主体の仕組上
に優位性構築
41
㈱ドリコム
(No16)(ブログ
供給)
ITプラットフォーム・
ソフト提供サービス
パソコンのITプラットフォーム対顧客
(24時間対応)
供給主体の仕組上
に優位性構築
44
㈱インフォマー
ト(No15)(食品
のEコマース)
ITプラットフォーム・
ソフト提供サービス
パソコンのITプラットフォーム対顧客
(24時間対応)
提供サービス内容
上に優位性構築
46
ビジネスオンラ
イン㈱(No14)
(ASP記帳サー
ビス)
ITプラットフォーム・
ソフト提供サービス
パソコンのITプラットフォーム対顧客
(24時間対応)
提供サービス内容
上に優位性構築
19
20
21
(ソフト提供・ASP、単独)
(ソフト提供・ASP、単独)
(ASP、単独)
48
(ASP、単独)
4
④
物財販売サービスのケース
ページ
新サービス開発
No.
企業名
㈱フレスタ(No17)
22
機能分類
小売サービス
(食品スーパー・直営
チェーン)
顧客接点のプロセス
顧客とスタッフの店舗への入室から商
品選択、レジ、退出、等のプロセス(購
入者の満足需要)
サービス供給上の
優位性の構築領域
供給主体の仕組上
に優位性構築
50
(注):左端の番号は、機能別モデル分類における新たな順番で、企業名の中でのNoの順番は本文のケース番
号の順番である産業・事業別分類における順番である。
5
1.やさしい手㈱
(ケース3)
1
会社概要 ( 設立年 本社所在地 資本金 従業員数 )
平成5年 東京都 4億8,989万円 516人
2 事 業 内 容 ( 機能分類 )
主に訪問介護サービス ( 人的サービス、フランチャイズチェーン )
3 着
想
いつでも、どこでも客の要望に沿って速やかに介護・看護サービスを提供
4 サービスモデル
専門スタッフの学習・研修、ITを通じて継続的な支援サービスをモデル化
5 新サービス開発
(1)顧客接点のプロセス
介護師対顧客 (介護師の全人格的ホスピタリティーを評価)
(2)経営管理対応 ( 供給主体の仕組上で優位性構築 )
①フランチャイズチェーンシステムを活用して、規模の経済と生産性向上、サービス品質の維持するため,
ⅰ 本企業、オーナー企業、介護スタッフ、顧客の機能チェーンの全体最適化に向けた仕組構築して、優位性構築、
ⅱ 各参加者の間でWIN-WINな関係を構築・運用
②顧客接点のマネジメント
電子カルテを導入し、お客様各自の介護予防サービスについて目標とその達成度についてPDCAサイクル的に実践して、
個別の顧客満足度を高める。
6 サービスモデル革新の内容
主に伝統的な訪問介護サービスにおいて、フランチャイズチェーンシステムを導入して、本部と各営業店の効果的、
効率的なサービス提供をASPサービスを活用した顧客単位の組織的なサービスマネジメントで実現。
7 成功の要因
(1)情報システムのスピードが格段に向上し、全国を高速につなげられるようになり、
本部と全国の各営業拠点のヘルパーさん達とが、常時、個別に確認できる。
(2)各営業拠点の中で、小さいセル型の多能工化した3人位の集団で業績の設定、達成、管理を自ら戦略形成して実践している。
(3)この提供するASPシステムによる管理ツールで間接業務に従事する管理職が付不要となり、生産性向上、コスト削減を実現。
(4)今回の介護予防サービスについても、電子カルテを導入し、お客様各自の介護予防サービスについて目標と
その達成度についてPDCAサイクル的に実践して、個別の顧客満足度を高めるようにして、
このようなサービスマネジメントが、顧客の支持を得ている。
6
やさしい手㈱のフランチャイズイメージ
5 4 3 2 1
1 2 3 4 5
5 4 3 2 1
顧客
顧客
顧客
顧客
顧客
顧客
顧客
顧客
顧客
顧客
顧客情報・売上情報発信
フランチャイズ契約
顧客
顧客
顧客
顧客
顧客
1 2 3 4 5
ASPサーバー
顧客電子カルテ
売上管理
スタッフ
A1
A2
A3
S2
A4
S3
A5
フランチャイズオーナー
1 2 3 4 5
顧客
顧客
顧客
顧客
顧客
B6
5 4 3 2 1
ステーションA
S1
顧客
顧客
顧客
顧客
顧客
B5
1 2 3 4 5
顧客
顧客
顧客
顧客
顧客
S3
5 4 3 2 1
(顧客満足)
顧客
顧客
顧客
顧客
顧客
B4
1 2 3 4 5
顧客
顧客
顧客
顧客
顧客
S2
5 4 3 2 1
顧客
顧客
顧客
顧客
顧客
B3
1 2 3 4 5
顧客
顧客
顧客
顧客
顧客
フランチャイズオーナー
B2
S1
派遣介護師
顧客
顧客
顧客
顧客
顧客
B1
顧客
顧客
顧客
顧客
顧客
ステーションB
A6
5 4 3 2 1
顧客情報・売上情報発信
フランチャイズ契約
経営管理
7
資料:筆者作成
2.キュービーネット㈱
(ケース5)
1
会社概要 ( 設立年 本社所在地 資本金 従業員数 )
平成7年 東京都 2億3,560万円 53人
2 事 業 内 容 ( 機能分類 )
短時間のヘアカットチェーン ( 人的サービス、フランチャイズチェーン )
3 着
想
「時間」の価値をリーゾナブルに提供
4 サービスモデル
顧客の出来るサービスを除外してヘアカットに特化し、提供機能をコア機能に絞り込むモデルを創造
5 新サービス開発
(1)顧客接点のプロセス
理美容師対顧客 (顧客は差別化されたサービス提供を評価)
(2)経営管理対応 ( 供給主体の仕組上で優位性構築 )
①フランチャイズチェーンシステムの巧みな活用により、規模の経済、生産性向上、品質維持を図るための本企業、オーナー企
業、カットスタッフ、顧客の機能チェーンの全体最適化に向けた仕組を構築して、優位性構築
②顧客接点のマネジメント
削減した機能に対応して、時間短縮のメリットに応じ、顧客の限定された満足とサービスプロセスへの参加を仕組化
6 サービスモデル革新の内容
成熟産業である理美容業において、高速ヘアカットの業態を創造し、国内のみならずシンガポール、香港、タイに
フランチャイズチェーン展開を行っている。
7 成功の要因
(1)時間ビジネスの価値を見出し、新サービスとして価値創造につなげた。
(2)サービス内容について、カット業務に集中しその他サービスを削ぎ落として、10分間の中に顧客の必要なニーズを
適正な価格でサービス供給する新モデルを市場に新規投入して、顧客の支持が得られた。
(3)本企業が本企業をコア企業とするバーチャルな企業体を組織形成して、その全体最適に向けたサービス供給の仕組みを形成し、
全国で均質なサービス供給に成功し、結果として来客者増・売上増を示し、①本部、②FCオーナー、③カットスタッフ
(給料アップ、シャンプーやパーマ液による手荒れなどの職業病なし)、④資材の供給元の中小メーカーのそれぞれの利益拡大
が図られるWIN-WINな関係を構築、運用しえた。
8
キュービーネット㈱のフランチャイズイメージ
( ポイント)
1.理髪師は、顧客データを本部へ入力後、各顧客対応に専心
2.本部、フランチャイズオーナー、理髪師、資材供給企業のwin-win関係維持
店舗A
資材供給
資材供給
C1
顧客
顧客
A1
C2
顧客
顧客
A2
C3
顧客
顧客
A3
売上・顧客情報発信
店舗D
資材発注依頼
資材発注依頼
資材供給
D1
顧客
D2
顧客
資材供給企業
A
B
資材供給
理髪師
売上・顧客情報発信
店舗B
顧客
B1
顧客
B2
顧客
B3
フランチャイズオーナー
フランチャイズオーナー
店舗C
資材管理
D3
売上・顧客情報発信
資料:筆者作成
顧客
資材発注依頼
フランチャイズ契約
売上・顧客管理
資材発注依頼
売上・顧客情報発信
経営管理
フランチャイズ契約
9
3.㈱公文教育研究会 (ケース6)
1 会社概要 ( 設立年 本社所在地 資本金 従業員数 )
1962年 東京・大阪 44億1,800万円 2,678人(KUMONグループ全体)
2 主な事業内容 ( 機能分類 )
算数・数学、英語、国語、フランス語、ドイツ語、日本語、書写等のプログラム教材の研究開発、制作、指導法の研究、ならびに教室の
設置・運営管理 ( 人的教育サービス、グローバルチェーン )
3 着
想
公文式教育法は、創業者である公文公氏が、独自の算数・数学教材を作成したことが原点。
4 サービスモデル
ⅰ公文式教育法は、人材育成・能力開発の差別化された仕組みであり、本質的に、人類共通に適用可能なものである。
ⅱグローバルに普遍的な指導・教室運営方式を確立しており、本方式に基づき参加国・指導教室数を増やすことが可能。
5 新サービス開発
(1)顧客接点のプロセス
世界各地の教室での指導者と受講者の接点( 受講者、家族の満足が重要 )
(2)経営管理対応 ( 供給主体の仕組上で優位性構築 )
国内でベースとなる教材開発、指導者の養成システム、教室での教育方法、等を確立・形成してコアのサービス供給システムを形成。
そのシステムを民族文化の異なる諸国にネットワーク展開し、本社と地域本社、各国法人、各教室との間で、機能チェーンの全体最適化
に向けた教育支援上の仕組・システムを形成し、差別化された高い優位性のある教育サービスの供給を行っている。
6 サービスモデル革新の内容
国内でベースとなるコアのサービス供給システムを形成。これによって、各国における学習者の自学自習の能力形成を促し、その学習者の
成長を体感した家族の満足・感動を引き起こし、さらなる学習者の持続的能力向上を実現するという成果をうみ出し、新たな学習者を呼び
込み、グローバルな経営上の好循環を生み出している。
7 成功の要因
(1) 公文式が普遍的な要素を持ったユニークな人材育成の方式であること。
(2) 経営者、社員、教室の指導者が、現場からの智恵・経験に学びつつ、互いに手を取り合って発展させてきたこと。
(3) 成功・発展へのサイクルを「教室発展サイクル」として、見える化して、受講者・家族の顧客満足に向けて努力してきたこと。
(4)グローバルなネットワークをうまく機能させてこれたこと。
10
KUMONグループ組織図(略図)
公文式教室
くもんスピードリーディングセンター
くもん学習療法センター
公文エルアイエル
くもん出版
くもんサービス
北米公文
南米公文
日本公文教育研究会
アジア・オセアニア公文
中国公文
ヨーロッパ・アフリカ公文
公文公教育研究所
くもん人財開発センター
くもんファシリティーズ
11
2007年3月現在
資料:会社資料
(持株会社)
公文教育研究会
(事業会社)
(地域本社)
(機能会社)
務 局
事
4.笹屋ホテル (ケース7)
1
会社概要 ( 設立年 本社所在地 資本金 従業員数 )
1903年 長野県 ㈱八光のホテル事業部 63人
2 事 業 内 容 ( 機能分類 )
旅館サービス ( 施設提供サービス )
3 着
想
より心豊かなひとときを創り出す。団体客対応から個客の差別化されたニーズへの対応
4 サービスモデル
ITシステムにより情報共有と高いサービス品質と生産性の向上を目指す旅館モデルの構築
5 新サービス開発
(1)顧客接点のプロセス
顧客は館内での部屋、食事等のサービス提供を経験(接点順の顧客満足が重要)
(2)経営管理対応 ( 供給主体の仕組上で優位性構築 )
① 2004年から第2次館内システムを運用して、縦割りの各業務に、個客単位で横串を刺して、業務効率化・生産性向上とサービ
ス品質向上のため、機能チェーンの全体最適化に向けた仕組構築し、優位性構築
② 顧客接点のマネジメント
今回の業務改革・IT導入で、女中さん達が若返り個別客のニーズに応じたきめ細かなおもてなしサービスが可能となった。
6 サービスモデル革新の内容
皇族方も泊まられた伝統的な長野の中規模旅館運営において、旅館業務改革と連動する館内ITシステムを構築して、きめ細か
な顧客管理、効率的な内部管理、外部顧客に対するきめ細かなホスピタリティーのあるサービス提供を実現している。
7 成功の要因
(1)業務のルーティーンの内、女性従業員の業務を接客業務と作業業務に区分し、接客業務に専念できるようにした。
情報共有して個人対応からグループでの対応にして、個別客への対応へのバリエーションが拡大し、サービス品質向上/と
生産性の向上が可能となった。
(2)業務改革の手段としてITを使い、若い人材で対応可能な仕組作りを行い、結果として従業員数の減少(20名減)が達成。
(3)経営者のIT活用に対する認識の先行と現場人材のオペレーション能力の高さが上げられる。
12
笹屋ホテルの「サービス供給システム」における「機能連鎖」のイメージ
チェック
イン
予約受付
顧客受付
部屋サービス
食事サービス
会 計
コンシェルジュ
業務事前配備
業務開始
部屋メンテナンス・資材管理
搬送ー調理ー物資調達
代金受領・業務完了チェック
付加サービスアレンジ
食事
予約
フロント
旅館の
宿泊
サービス
認知
マーケティング活動・事務処理
顧客接点
提供機能
広告提供
顧客
行動
提供機能
チェック
アウト
退出
オフィス
サービス
供給シス
テム
バック
オフィス
13
笹屋ホテルシステム概要
(PC:パーソナ・コンピュータ、P:プリンタ(A4))
杏苑厨房
杏苑レストラン
フロント
コンシェルジュ
PC×1
PC×2
P×2
PC×2
PC×2
P×2
P×1
売店
カップ&グラス
PC×1
PC×1
食事処
1F
PC×1
和食厨房
PC×1
P×3
情報の共有・全体最適化
2F
館内インフラ/顧客管理/予約管理/フロント管理/配膳
サーバ×2
サーバー×2
PC×1
P×1
客室水屋
清涼館
PC×5
フロントバックオフィス
P(A3)×1、P(カラー)X1、カラー複合機1台
資料:会社資料
経理
営業
予約
PC×3
PC×3
PC×3
リネン室
事務室
PC×1
P×1
万松閣
PC×2
支配人
用度
豊年虫
PC×1
PC×1
PC×1
14
5.㈱ サンフォーレ (ケース4)
1 会社概要 ( 設立年 本社所在地 資本金 従業員数 )
1988年 神奈川県 5,500万円 210名(2007年4月現在)
2 事 業 内 容 ( 機能分類 )
小規模シニアホーム付多機能ケアシステムの運営・管理、及びこれに関するコンサルテイング・オペレーションサーポート
サービスの提供 ( 長期の施設提供サービス、直営チェーン )
3 着
想
社長は家族の在宅ケアを26年も行い、これを契機に新時代のケアを地域社会のコミュニティーで解決する方法をライフワークで取
組む夢を持った。
4 サービスモデル
ⅰ 自由で、楽しく、生きがいあるシニアライフを実現する「いつくしみのスキル」を形成。
ⅱ 連続20年黒字経営のサンフォーレウェイ「小規模多機能」ビジネスモデル
5 新サービス開発
(1)顧客接点のプロセス
全ての介護スタッフが分担・連携して施設での長期入居者の毎日の動線の維持を介護する。
(2)経営管理対応 ( 供給主体の仕組上で優位性構築 )
地域密着型の事業運営において、顧客情報共有をベースとし、本部と各施設の間で生産性向上、サービス品質の向上、ブランド向
上、等のため、機能チェーンの全体最適化に向けた仕組・業務運営システムを構築して、供給上の優位性を構築、
さらに適切な顧客接点管理を設計。
6 サービスモデル革新の内容
本企業のサービスモデルの基本は、フロントオフィスの顧客接点でのプロセスの管理は、各施設で分散してサービス供給。
バックオフィスの見えないサービス業務は本部での集中処理実施。
各施設で食事、掃除、洗濯、お風呂、等の生活サービスを供給し、特に食事の調理は各施設で行い、温かい食事を提供。また、顧客参
加の各種の行事等のアクティビティーの実施。
7 成功の要因
(1) 経営者の体験、先見性、危機感から本サービスモデルが形成され、その人らしい老後を送れるよう支援してきている。
(2) この差別化モデルを20年間実施して、地域での評価を得て、20年間黒字経営できた。
(3) 平等の介護からその人らしい老後の実現にむけての介護への転換を世の中の流れより早く実践して、最近、やっと社会、制度が追
いついてきた。
15
㈱サンフォーレの直営ネットワークイメージ
職員のプール管理
食材・資材調達
生活サービス(現地対応)
食事サービス(現地対応)
(顧客満足)
食材・資材調達
生活サービス(現地対応)
食事サービス(現地対応)
(顧客満足)
食材・資材調達
生活サービス(現地対応)
食事サービス(現地対応)
(顧客満足)
食材・資材調達
生活サービス(現地対応)
食事サービス(現地対応)
(顧客満足)
16
部
本
資料:筆者作成
食材・資材
供給企業
介護拠点D
介護拠点C
介護拠点B
介護拠点A
食材・資材管理
経営管理
6.㈱メディヴァ
(ケース1)
1
会社概要
( 設立年 本社所在地 資本金 従業員数 )
平成12年 東京都 7,900万円 12人
2 事 業 内 容 ( 機能分類 )
小型病院の新規開業支援、病院経営改革支援サービス
( コンサルティングサービス )
3 着
想
患者視点の医療改革
4 サービスモデル
成功する新規開業支援、既存病院改革のモデルを構築し、支援する
5 新サービス開発 ( 新規開業支援のケース )
(1)顧客接点のプロセス
コンサル窓口対新規開業予定医師(ワンストップサービス供給)
(2)経営管理対応 ( 提供サービス上で優位性構築 )
豊富な支援サービス等を駆使し、新病院の効果的な開業のための機能チェーンの全体最適化に向けた仕組みを構築、支援す
る能力をコンサルタントに保持させて対応している。
6 サービスモデル革新の内容 ( 新規開業のケース )
従来例のない成功する病院開業支援サービスを創造。また、地域内関係病院連携システムと患者への電子カルテ提供システ
ムを新規開発して、開設後の病院への支援サービスをメニュー化。
7 成功の要因
新規のクリニック、診療所、小型病院の開業の際の成功の主要因は以下の通り。
(1) 情報の開示(オープンカルテ)=診療の品質管理
(2) 最新機器の導入=高機能な医療を実現
(3)「データに基く診療」の実施=個々の患者様にあった治療
(4) 社会への貢献=地域活動への貢献
(5) レセコン一体型の電子カルテ(小規模)を採用し、スタッフ数を詰める一方で、少人数、チームワーク組織の形成
(6) 施設では、待合室をゆったり取り、患者の居心地の良さに配慮したレイアウト形成
(7) スタッフはクリニックの顔であり、受付応対などのホスピタリティ必要。採用段階から人当りの良さを意識し、人材育成
17
新型小型病院開業までのプロセス
対象の開業希望医師と以下の4フェーズでのコンサル業務を通じて、
市場で成功する開業を支援する。
第1フェーズ
第2フェーズ
第3フェーズ
第4フェーズ
開 業
マーケティング
現場での作りこみ
施設開発
企画調査
18
資料:会社資料
7.コンサルソーシング㈱ (ケース11)
1 会社概要 ( 設立年 本社所在地 資本金 従業員数 )
設立2004年(営業開始 2005年) 名古屋市 300万円 6名(コンサルタント3名)
2 事 業 内 容 ( 機能分類 )
マネジメント・コンサルティング、研修・セミナー、マネジメントクラブ、企画・運営支援 ( コンサルティングサービス )
3 着
想
従来、企業が社内で人材育成を行ってきたが、最近ではこれを怠っている。この人材育成分野は重要で、企業内人材を鍛え良くしていく
ため、自分たちとして、実践的で独創的な人材育成を行うよう企業を支援していく。
4 サービスモデル
本企業は、新サービスとして「ストア管理」をサービスメニュー化しているが、これは自動車関連の製造現場で使われている「かんばん方
式」からその根幹を成すトヨタ流のDNAを抽出し、事務、管理、開発部門、等の業務管理に適用させたものである。
5 新サービス開発
(1)顧客接点のプロセス
コンサルタント対企業の研修対象者
(2)経営管理対応 ( 提供サービス上で優位性形成 )
コンサルタントチームとしてホワイトカラー業務の業務プロセスの最適化に向けた「ストア管理」方式の提供と提供品質管理を実践
6 サービスモデル革新の内容
今回の新サービスモデルのポイントは、サービス業務の内、営業、開発、サポートサービス、管理業務、等の多様な事務処理について、
トヨタ生産方式のベースとなるコンセプトを抽出して、その業務プロセスの連鎖において、品質と生産性の向上等を目指し、成長と変動
への対応を中心としたダイナミックに全体最適な仕組の形成・運用により、改善基盤の構築とITに頼らないでPDCAサイクルを踏んだ
業務プロセスを跨る業務改善を持続的に行うことにある。
7 成功の要因
(1) 顧客企業の人材育成ニーズに合致していること。
(2) コンサル内容の構成要素を「見える化」出来ていること
(3) 顧客企業の組織管理者が改善の成果を実感できていること
19
コンサルソーシング㈱の提案する改善塾の概要
(1)
(2)
改善塾とはトヨタ系列の企業の製造現場で行われていた自主研活動を参考に、
企業の営業・開発・事務部門などへ適用し、改善活動を全社的に広めるための人
材プログラムである。
本企業は担当のコンサルタントを派遣してこの改善塾の運営サポートを実施。
伝道師型改善塾
ねらい
対象者
人づくり
組織作り
基盤文化作り
将来の
管理者
(組織マ
ネジメン
ト力を有
する者)
資料:会社資料抜すい
改善領域
意識改善
行動改善
作業改善
仕組改善
スタイル
成果イメージ
他人に成果を
出させるマネジ
メントに基づい
て他の改善職
場に改善を伝
達し、自ら改善
を行う人材と組
織作りを行い、
現場に成果を
出させる。
バラツキが少ない
極めて高い改善成
果も出ないが、何
も動かない職場が
出るリスクも少ない。
20
8.営業創造㈱
(ケース8)
1
会社概要 ( 設立年 本社所在地 資本金 従業員数 )
2002年 大阪市 1億5,800万円 35人
2 事 業 内 容 ( 機能分類 )
主にIT営業アウトソーシング ( 人の使用権提供サービス )
3 着
想
自分の経験からどのIT企業も新規営業人材を必要
4 サービスモデル
人材派遣において派遣者を社員にしてIT・営業の知識・技能を習得させて派遣するモデル創造
5 新サービス開発
(1)顧客接点のプロセス
派遣IT営業社員対顧客企業(派遣者の全人格的評価)
(2)経営管理対応 ( 供給主体の仕組上で優位性の構築 )
全社的なバランストスコアカード(全体、事業部、社員)による情報共有と全体最適な企業経営手法により
派遣人材を養成・研修して、顧客ニーズに即応した最適化した人材として供給する仕組を構築して、優位性構築
6 サービスモデル革新の内容
単純なIT営業人材派遣を脱して、社内研修後のIT新規営業アウトソーシングサービスを創造。
社長自らが日本で初めて中小企業の経営革新用のバランスト・スコア・カード活用のためのソフトを新規開発し、販売。
7 成功の要因
(1)IT営業アウトソーシング事業
通常の人材紹介派遣サービスとは違い、IT業界の新規顧客獲得の営業マンの不足に対する潜在需要を顕在化し、
また、派遣営業マンの技能のレベルは高く、人材養成にかかる時間も短く、人材のコストが低く能力が高いので
生産性も向上する。このサービスはIT業界全体の構造変化、製品供給体制の弱体化を支援するもので社会的価値もある。
(2)戦略創造事業(バランスト・スコア・カード事業)
他のシステムソリューションに比べ極めて安く、その中小企業向けの導入ステップに対応したものは他に例が無く、
新規性がある。その意味で中小企業の潜在需要を顕在化させてきている。今の所ノンクレームで、早く操作出来、安く、
中小企業経営における生産性向上効果、経営戦略形成効果も高い。これで日本の中小企業経営の能力水準が
上がれば社会的な効果も出てくる。
(3)共に先を見通して、ビジネス展開してきたこと。タイムリーな支援、出資、融資を受けることが出来たこと。
21
営業創造㈱のIT営業人材派遣のイメージ
顧客企業群
外部人材
入社
人材派遣
( 社内研修 )
IT営業アウトソーシング事業
戦略創造事業 他
バランス・スコアカード経営
営業創造㈱
資料:筆者作成
22
9.㈱グローバル・パッセンジャー (ケース9)
1 会社概要 ( 設立年 本社所在地 資本金 従業員数 )
2005年 東京 3人の経営チーム
2 事 業 内 容 ( 機能分類 )
IT技術者派遣サービス、オフショアサービス等 (人の使用権提供サービス、請負サービス)
3 着
想
顧客と雑談中に「ITエンジニアの人手不足で困っている」という話をよく耳にしていた。
当初はボランティア的に知り合いを紹介していたのだが、いっそのこと海外に人材を求めていったらどうだろうかと考えた。
4 サービスモデル
日本語の話せるインド人IT技術者による①高い技能、②低コスト、③日本語による業務遂行という利便性の提供、の差別化の仕組を導入。
5 新サービス開発 ( 人材派遣のケース )
(1)顧客接点のプロセス
派遣されるインド人IT技術者対顧客企業(派遣者の全人格的評価)
(2)経営管理対応
( 供給主体の仕組上で優位性構築 )
本企業は、顧客企業のソフトウエア開発上の機能チェーンの連鎖において、顧客企業の不足するIT人材の補完供給業務を、インド
を始めとする外国企業と顧客企業との間に入り、これを最適に運営する仕組を形成して、優位性を形成している。
6 サービスモデル革新の内容
日本市場に特化したインド企業と提携することで、優秀なインド人技術者派遣や高い品質を誇るインドITソリューションの導入を本企業が
契約者として人材派遣又は業務請負している。世界中から熱い注目を集めるインドITであるが、導入に際する実際のノウハウやケースス
タディなど、具体的な情報が不足していることから不透明な部分が多く、知られざるポテンシャルがまだ国内ではあまり認知されていない
のが現状である。
本企業はこうした発注側の顧客と、開発を行うインド企業との間に入り、きめ細かなコンサルティングとコーディネートを行いながら、豊富な
プロジェクトの成功実績を積んできている。
7 成功の要因
(1) 提携先インド企業のITレベルの高さ、作業品質の高さ
(2) 同社の親日的で誠実な対応とこの企業との信頼関係
(3) 長年の営業経験から、顧客のIT技術以外のインド人とのインターフェース管理、コミュニケーション支援の必要性に気付き、これらへの
対応に心がけてきていることが顧客の信頼を獲得して、短時間での顧客企業の獲得に成功している。
23
㈱グローバル・パッセンジャーのサービスモデルイメージ
日本
インド
人材
代金
現地
開発
チーム
アウトソース業務
代金
人材
代金
アウトソース業務
代金
顧 客 企 業
人材
本 企 業
インド
IT企業
インド人で
日本語の
できる
IT人材派遣
ITビジネス
アウト
ソース
請負
日本側窓口
資料:筆者作成
24
10.㈱三技協
(ケース12)
1
会社概要 ( 設立年 本社所在地 資本金 従業員数 )
1965年 横浜市 2億9,600万円 221人(単体)
2 事 業 内 容 ( 機能分類 )
オプティマイゼーションサービス(衛星、モバイル、IT) ( 通信・ITエンジニアリングサービス )
3 着
想
衛星・通信工事からIT,モバイルへとディジタル対応し、総合通信・ITエンジニアリングサービスを事業化。
4 サービスモデル
顧客の業務について、ネットワークコンバージェンスを実現し、ビジネス・業務・作業の視点での
最適化ビジネスモデルを創造。
5 新サービス開発
(1)顧客接点のプロセス
本企業の受注窓口対顧客企業の発注窓口 (ワンストップサービスの評価重要)
(2)経営管理対応 ( 供給主体の仕組上で優位性構築 )
社内に蓄積されたナレッジをベースに全社的なナレッジマネジメントシステム(IT経営情報システム)を構
築して、これをベースとした部門横断型の全社的な情報共有と機能チェーンの全体最適化に向けた経営上の仕
組を構築して優位性構築
6 サービスモデル革新の内容
衛星、モバイル、ITの単体のサービスから、顧客ニーズに対応した顧客のビジネス、業務、作業の視点で、
これらを最適化した統合サービスを創造
7 成功の主要因
(1)独自のナレッジマネジメントの仕組であるサイバーマニュアルにより、
①経営者の理念、経営戦略の見える化と、②経営者と社員間の経営の仕組情報の共有がなされ、
経営者と社員間での全体最適な組織経営が実現。
(2)この結果、①上下の意思決定のスピード向上と例外業務処理のスピードの向上に効果があり、
②ノウハウ・暗黙知の共有による部門を跨る新たなソリューションの方向の発見、
③間接部門の業務処理が効率化して、組織構造がスリム化する、等の効果が見られる。
25
㈱三技協の活用するPBTのイメージ
(1)PBT(Performance Break Through)は天才の有する直接的分析力や創造性を、一般グループに
持たすべく、体系化・構造化した業務改革の手法(Methodology)
(2)対象とする問題が下図のどこに位置するかを明確化した上で、マップ、プロセスチャート、ツリー等の
可視化ツールを駆使して現状を把握し、確認し合いながら議論を深め、問題を分析・評価し、あるべ
き姿とのギャップを明確化し、ギャップを埋めるための方策を見出して最適化する。
AⅢ
B:問題分析
BⅠ
BⅡ
BⅢ
C:再設計
(最適化)
CⅠ
CⅡ
CⅢ
資料:会社資料抜すい
アクションプランニング
AⅡ
再設計(最適化)
AⅠ
見通し
A:現状分析
評価
Ⅲ:作業
分析
Ⅱ:業務
対象設定
Ⅰ:ビジネス
26
11.オーテック㈱
(ケース13)
1
会社概要 ( 設立年 本社所在地 資本金 従業員数 )
1995年 大阪府 2億7,000万円 52人
2 事 業 内 容 ( 機能分類 )
デジタルデザインプロダクションサービス ( 物作り支援サービス )
3 着
想
一般に日本企業のコスト競争力は中国に勝てない。日本の優位性とうまく組合わせたモデル作りたい
4 サービスモデル
中国のコスト競争力上の優位性を活用して日本のディジタルな知的資産とを組合わせた統合的生産供給モデルを創造
5 新サービス開発
(1)顧客接点のプロセス
本企業の受注窓口対顧客企業の発注窓口 (ワンストップサービスの窓口サービス重要)
(2)経営管理対応 ( 供給主体の仕組上で優位性構築 )
① 東アジア大でのバーチャルな企業体を形成して、自社で開発・設計等の上流工程を行
い、生産を中国・韓国企業に行わせる仕組を構築して東アジア最適に向けた優位性構築
② 顧客接点のマネジメント
顧客との受注窓口を一本化した組織体制として、スピードの経済を実践している。
6 サービスモデル革新の内容
従来の下請け形態からメーカーの事業化、量産化の機能チェーンの一部をアウトソーシング形態、
さらにはODM形態での東アジア企業連携による物作りサービスを創造
7 成功の要因
(1)開発設計面の要因としては、先端的なディジタル・インターネット技術に対応する設備と知識・技術の蓄積をベースに、
プログラム、ソフト、データの蓄積による自社独自の知的資産にある。これらが同社の高い組織的
サービスイノベーション能力の技術上のコアの要素であり、これらをベースに設計面でのイノベーション上の優位性を
形成して、高度情報通信技術を使ってグローバルに共有して、案件毎の付加価値提供の源泉。
(2)生産機能面で見ると、中国等の工場単位でのコスト上の優位性に加え、QCDE面での指導、連携により、
自社のサービス供給能力の形成と連携した企業グループでのバーチャルな組織的製品供給能力を形成し、
これらをベースに物作り・製品供給面での優位性を形成。
27
㈱オーテックの東アジア最適生産・販売モデルイメージ(例示)
中国
日本
グローバル企業
中国子会社
本企業の業務プロセス
①営業
②発注
⑥代金回収
⑤納品
中国生産企業
代金回収
④現地生産依頼
調整
設計
⑦生産費用支払
中国子会社
現地生産依頼
③受注
受注
⑥代金回収
資料:筆者作成
28
12.スターウエイ㈱
(ケース18)
1
会社概要 ( 設立年 本社所在地 資本金 従業員数 )
1999年 東京都 3億5,030万円 13人
2 事 業 内 容 ( 機能分類 )
環境配慮型物流サービス ( 物流支援サービス )
3 着
想
工場のIC輸送容器の廃棄を見て、資源の有効利用から見て勿体ない。元々の事業のICトレイのリユースを着想
情報通信機器メーカーの担当から修理品の環境物流に問題があると聞いて、新事業を着想。
4 サービスモデル
新事業で特許化したダンボールの物流の通箱をリユースさせ、IT管理して、トレース可能なモデル創造
5 新サービス開発
(1)顧客接点のプロセス
配達員による新型の通い箱(ICタグ付き)の循環 対 顧客・貨物 (ITサービスは24時間対応)
(2)経営管理対応
( 提供サービス上で優位性構築 )
新型の通箱をベースとしたリユースのビジネスモデルを構築して、環境配慮型の環境負荷低減、関係者間の業務効率化・生
産性向上、等のための機能チェーンの全体最適化に向けた仕組構築して、優位性構築
6 サービスモデル革新の内容
家電等の修理品を対象に、従来の単なる搬送サービスから、環境負荷を低減させた物流革新システムを、
ASPシステム・RFIDチップを活用して、創造し事業化。
7 成功の要因
(1)環境保全、修理・メンテナンス、物流は永遠の課題であること。
(2)先端のIT技術を使って企業の壁を越えての全体最適な環境物流システムが構築でき、環境上のメリットに加え、
ユーザー企業、個人消費者、本企業間のWIN-WIN関係が出来たこと。
(3)出資、融資、新連携支援等、関係者のタイムリーな支援が得られたこと。
29
㈱スターウェイの環境負荷低減物流革新システムのイメージ図
家電メーカー
(ICタグ活用)
家電修理品の
梱包・運送を請負。
運送企業
修理・物流
情報総合管
情報の入出力
理システム
(ASP)
家電量販店
情報の入出力
依頼
対応
ユーザー
資料:会社資料
30
13.イー・トラック㈱ (ケース19)
1 会社概要 ( 設立年 本社所在地 資本金 従業員数 )
1999年 東京都 1億5,900万円 15名
2 事 業 内 容 ( 機能分類 )
ASPによる物流・ロジスティクスの効率化支援ソリューション ( 物流支援サービス )
3 着
想
物流の世界の非効率なサービス、IT化の遅れに気付いていた。ブロードバンドの到来を予想して、これら課題解決に向けてのソフト
のサービス提供を考えていた。
4 サービスモデル
配車計画分野でASP方式のサービス提供をしているのは本企業のみである。 ビジネスモデルの特許を所有している。
5 新サービス開発
(1)顧客接点のプロセス
契約後は、顧客企業は24時間何時でも、端末上のフォーマットに入力するだけで配車計画のソリューションを画面上で受領
(2)経営管理対応 ( 提供サービス上で優位性構築 )
顧客企業の本来業務であったトラック配送における従来の個別事業部門・工場単位での個別最適な配送計画策定・実行業務について、
本企業が新規事業創造したASP方式での差別化したソフトウエアを時間貸しの形で顧客企業にサービス提供することにより、ユーザー
企業の自社内・関連企業間での統合輸配送業務を可能とし、顧客企業の業務生産性向上、サービス品質向上、等のための機能チェー
ンの全体最適化に向けたな仕組を構築、運用する支援を行っている。
6 サービスモデル革新の内容
完全Web対応の配車支援・配送計画ASPサービスで、お客様の注文データをもとに、最適な配車・配送計画を自動計算し、車両の積載
効率向上と車両の回転率向上を実現する。根底に特許化したオペレーション・リサーチ手法での最適化計算プログラム内蔵。
7 成功の要因
(1) 顧客の課題・ニーズに真剣に向き合い、短いタクトタイム(開発期間)でサービス内容に反映させ、これが顧客感動を呼び、
口コミでの顧客拡大につながっている。
(2) 先見性のある出資者に恵まれ、タイムリーに資本提供を受けたこと。
(3) IT化の遅れた業界であったが、先入観を持たず諦めずにチャレンジしてきたこと。
(4) 事業環境変化、ブロードバンド環境の成熟等、見通しが的中してきたこと。
31
イー・トラック㈱のサービスモデルイメージ
Internet・Web
倉庫
ユーザーA
の端末
受注データ
メーカー
ユーザーB
の端末
E-TRACK
サーバ
倉庫
受注データ
e-SMAR
基幹
基幹
TRACK
システム 最適配車計算
最適配車計算 システム
メーカー
(ORによる最適化計算)
データセンター
トラック
85台
出所:会社資料を修正
共配
170台
150台
トラック
85台
32
14.㈱ウム・ヴェルト・ジャパン
(ケース21)
1
会社概要 ( 設立年 本社所在地 資本金 従業員数 )
2002年 埼玉県 1,000万円 7人
2 事 業 内 容 ( 機能分類 )
廃蛍光管リサイクルサービス ( 資源リサイクルサービス )
3 着
想
産業廃棄物で廃棄される廃蛍光管のリサイクルがなされれば地球環境、資源再利用の観点から適切。
4 サービスモデル
このための安全なリサイクルモデルを創造
5 新サービス開発
(1)顧客接点のプロセス
本企業の蛍光管の販売、回収窓口対顧客の購入、廃棄窓口 (ワンストップサービス供給)
(2)経営管理対応 ( 提供サービス上で優位性構築 )
産学連携で新技術を開発し、蛍光管ユーザーの購入、使用から回収、安全処理の安全で効率的な処理のための
機能チェーンの全体最適化に向けた仕組を構築して優位性構築
6 サービスモデル革新の内容
従来ゴミにしていた廃蛍光管を、安全で効率的な廃蛍光管リサイクル事業を研究、開発し、事業化して有効活用。
今後、国内他地域、東アジア地域への展開も視野に入れている。
7 成功の要因
(1)産学連携を活用して、廃蛍光管の安全なリサイクル処理技術開発に必要な基礎技術を迅速に開発できた。
(2)本新技術を使って、蛍光管の販売、廃蛍光管の回収、リサイクルを実施する新しいサービスモデルを
短時間で立ち上げ、2006年4月、この操業を開始している。
(3)本サービスは、蛍光管リサイクル事業における地球環境、ユーザー企業、本企業との間の全体最適な仕組によるもので、
参加者間のWIN-WINな関係の構築、運用が見られる。
33
㈱ウム・ヴェルト・ジャパンの蛍光管リサイクルフロー図
ユーザー企業
本 企 業
粒度別ガラス選別
水銀回収
品目別破砕処理
理
事前選別
処
用
付
廃蛍光管
回
収
使
据
新蛍光管販売
新蛍光管供給
資料:筆者作成
本企業
蛍光管メーカー
水銀販売
ガラス再利用
34
15.㈱タカギ
(ケース22)
1
会社概要 ( 設立年 本社所在地 資本金 従業員数 )
昭和36年 北九州市 4億9,800万円 343人
2 事 業 内 容 ( 機能分類 )
屋上緑化のための省エネ・低コスト型管理システム ( 屋上緑化の統合工事、管理サービス )
3 着
想
潅水製品の機器メーカーが事業多角化し、顧客ニーズに対応したカスタマイズされた屋上緑化工事サービスを開発したい。
4 サービスモデル
水分感知型の自動散水システム付の屋上緑化工事提供サービスモデルを創造。
5 新サービス開発
(1)顧客接点のプロセス
工事中は、本企業の窓口と建物の施設管理者とが接点、工事後はメンテナンスサービス窓口同士が接点。
(工事サービスから保守サービス)
(2)経営管理対応
( 供給主体の仕組上で優位性構築 )
新連携により、①水分感知の潅水タイマーを開発するとともに、②供給チームには造園工事等各分野での市場での
優位性を持つ企業をネットワーク化して新商品機能を形成して、連携体による効率的な工事・管理サービス提供のための
機能チェーンの全体最適化に向けた仕組を構築して、優位性構築
6 サービスモデル革新の内容
最近大都市でニーズの高まっている屋上緑化について、従来型の導入工事サービスに比し、
水分感知の潅水タイマー・センサー使用の高品質・省エネ・低コストの導入工事サービスを開発し、事業化に成功している。
7 成功の要因
(1)コア企業が水分自動感知型の潅水タイマー装置の開発・販売から、有能な造園工事業者のリクルート、等の
全体をワンセット化して統合サービスシステム化し、また、その需要家を確保しているが、
このようなコア企業の連携体における位置取りが適切。
(2)短時間でのシステムアップと経営力の高さ。
(3)今後の政策支援として、国、地方から屋上緑化促進のための補助金等の支援が出るかで、屋上緑化の普及のスピードが変わる。
35
㈱タカギの新サービスモデルイメージ
新連携による優位性のある新サービスモデルの形成
土壌技術開発
㈱マサキ・エンヴェック
・天然土壌への有機肥
料の開発・生産
プリント基板開発
灌水タイマーの開発・販売
サン電子工業㈱
コア企業㈱タカギ
・水分感知潅水タイマー開発
・散水パーツの開発・生産
・自動潅水システム一式の販売
・水分感知センサー対応
造園・施工・宣伝
造園・施工
㈱木村植物園
・植栽の選定、育成緑化
・造園施工、管理
資料:会社資料
湘南グリーンサービス㈱
・植栽の選定、育成緑化
・造園施工、管理
・NHK「趣味の園芸」講師
36
16.メディアラボ㈱ (ケース10)
1 会社概要 ( 設立年 本社所在地 資本金 従業員数 )
平成3年 東京都 1000万円 45名
2 事 業 内 容 ( 機能分類 )
病院情報システム、病院情報システム導入支援、看護師シフト管理、インシデント管理、等 ( システム財供給サービス )
3 着
想 ( オフショアリング )
自社のソフト開発の需要の高まりの中で、SEやプログラマー等の慢性的な人材不足の問題や、低コスト要請の高まり等から日本だけ
での開発に限界を感じ、海外への進出を考えていた。社長の知人でベトナムへ進出した企業があり、2004年12月からベトナムでのソフ
ト開発を検討し始めた。
4 オフショア開発に向けた経営管理対応 ( 供給主体の仕組上で優位性構築 )
自社のソフトウエア開発上の機能連チェーンの形成において、ベトナムでの人件費格差を活用して、自社のベトナム子会社にその詳細
設計等の機能を生産工程間分業の形で補完的に分担させて、内外の自社グループ企業間でこの統合業務の全体最適化に向けた仕
組を形成して優位性を形成している。
5 サービスモデル革新の内容
現地に日本人マネージャーを置き、その下で自社パッケージソフトを開発している。
日本側で商品の企画、基本設計を行い、ベトナムで詳細設計等の開発を行っている。
開発単位で、日本人SEが適時現地に赴きプロジェクト管理をしている。
6 成功の要因
(1) ベトナム人通訳がまとめ役となっている。
(2) 最後まであきらめないこと。
(3) 2005年までに現地で会社設立できたため、4年間、法人税の免除を受けたが、早い決断がよかった。
(4) 異文化マネジメントへの配慮を行い、グローバルな意識を持って現地従業員と接してきていること
37
メディアラボ㈱の生産工程間分業のイメージ
要求分析
↓
システム設計
↓
評細設計
↓
コーディング
(含む単体テスト)
↓
結合テスト
↓
システムテスト
↓
運用テスト
ベトナム
開発業務
代金
ベトナム子会社による設計等開発
本企業のソフト開発プロセス
市場
資料:筆者作成
日本
38
17.GDH㈱ (ケース20)
1 会社概要 ( 設立年 本社所在地 資本金 従業員数 )
2000年 東京都 28億6,100万円 55名
2 事 業 内 容 ( 機能分類 )
グループ企業の経営戦略及び企画制作策定と実行、グループ全体財務経営管理、コンテンツ投資・作品投資、版権管理、ワールドワイ
ドなコンテンツ開発、ニューメディア向け事業展開、等
( システム財供給サービス )
3 着
想
日本に優位性があり、デジタルサービスと親和性のあるものとしてゲーム、アニメを想定し、 2010年までにこの業態でグローバルな市場
での第1人者になっていたい。
4 サービスモデル
グローバルな市場・顧客を想定して日本に優位性のある多様かつ独創的なアニメコンテンツを創造して、これを垂直統合的に市場へ供給
して、グローバルな顧客満足・感動を得る。
5 新サービス開発
(1)顧客接点のプロセス
主に現地の販売業者、TV放送企業、等とその視聴者等が顧客接点を形成。
(2)経営管理対応
( 供給主体の仕組上で優位性構築 )
従来の分断されて部分最適な業務体制から、グローバルな事業持株会社制度を採用して、①世界各地域の顧客情報を日本に還流
して制作に反映させる仕組を作り、②機能チェーンの全体に対し、自社として効果的に影響力を及ぼして、流通・販売を含めた全体
的な付加価値形成の最大化を目指した機能のオーケストレーションによるグローバル最適化に向けた仕組を構築してきている。
6 サービスモデル革新の内容
このような事業持株会社制度を活用してのグローバル最適な仕組により、グループ内の効果的・効率的な分業体制による独創的なアニ
メ作品の制作とその高い提供品質と生産性の向上を実現させてグローバルな顧客の満足・感動の確保してきている。
7 成功の要因
(1) 経営者のリーダーシップ
(2) クリエイティブ、プロデューサー、財務、技術の機能部門別の専門人材が集まったこと。
(3) コンテンツというグローバルな成長市場で、会社としてタイムリーなグローバル化・組織化戦略が奏功した。
39
GDH㈱のサービスモデルイメージ
グローバルな事業持株会社制度による垂直統合的な対応
(
(
)版権収入管理
ネット配信)への展開
、ケーブルテレビ、
)2次市場( DVD
)テレビ放映、劇場上映
)ポストプロダクション
音響、音楽、編集、録音、等
3 ディストリビューション
(
特殊効 果、CG 、美術、コンポジット
絵コンテ、制作進行、原画、動画、彩色、
監督・プロデューサーによる制作
)メインプロダクション
(
(
(
)マーケット調査
)企画開発
事業スキームの組成
)プロデューサーによる
(制作委員会方式、ファンド形成、融資、等)
③ファイナンシャルスキーム組成
②スタッフ構成
①シナリオ調達
2 プロダクション
(
40
3
1 プレ・プロダクション
資料:筆者作成
(
3
2
1
2
1
2
1
18.ヴァイタス㈱
(ケース2)
1
会社概要 ( 設立年 本社所在地 資本金 従業員数 )
2004年 東京都 2億5,750万円 13人
2 事 業 内 容 ( 機能分類 )
ヘルスケア・ポータルサービス ( ITプラットフォーム・コンテンツ提供サービス )
3 着
想
患者中心の医療、看護サービス環境の実現
4 サービスモデル
患者の医療・健康・アメニティー情報を一元管理できるワンストップなITプラットフォームモデル構築
5 新サービス開発
(1)顧客接点のプロセス
特別の液晶パネルのITプラットフォーム対患者(24時間対応)
(2)経営管理対応 ( 供給主体の仕組上で優位性構築 )
①新連携スキームにより
ⅰ本ITサービスの新機能形成・サービス提供に必要な各種能を全体最適化に向けて連結する仕組を構築して、優位性構築
ⅱ各参加者の間でWIN-WINな関係を構築・運用
②顧客接点のマネジメント
ベッドサイド液晶端末における人に優しいユーザーインターフェースと24時間使用可能な仕組の形成。
6 サービスモデル革新の内容
従来不満の大きかった病院内の入院患者への医療・看護情報提供、
アメニティー提供等のためのIT活用のプラットフォームサービスを創造。
7 成功の要因
(1)本サービスは、①患者、②病院内の医師、看護師、③病院経営者、等のこれまでの病院モデルへの不満、
ニーズを深く把握して、従来の病院モデルにおける提供者の人員と時間の制約から解放された
ワンストップオペーレーション可能なプラットフォーム(端末)の運用により、
日本で初めての統合的な上記サービスの供給を実現。
(2)この提供する差別化されたユニークなサービス価値に関しては、サービス供給サイドの①病院経営に関する専門知識・技能の
存在、②病院の患者、医師、看護師、等へのホスピタリティーの心、等により形成されている。
41
㈱ヴァイタスの新サービスモデルイメージ -その1
新連携による優位性のある新サービスモデルの形成
ハードウェアの
開発・保守
ゴールデン・マイクロ・
システムズ㈱
・サーバー及び端末機器
の開発、製造
・サーバ及び端末の保守
販売チャネルの提供
VOD関連機器販売
コア企業㈱ヴァイタス
・医療機関への営業活動
・電子カルテメーカーとのインテグ
レーション
コンテンツの調達・
管理・提供
㈱TBSビジョン
・VOD配信用コンテン
ツの調達、管理、提供
・TBS関係地方局関連企
業を活用した販売促進
支援
アプリケーションの
開発・保守
アクシスソフト㈱
・サービス専用ブラウザの開発、保守
・Web型医療情報システムの開発
・VOD関連アプリケーションの開発、保守
資料:筆者作成
42
㈱ヴァイタスのサービスモデルイメージ図 - その2
笑顔
•ポータルサービス
医療機関向けVOD配信をはじめ、インターネットやメール、施設
案内、医師・スタッフの紹介、食事の選択、さらにベッドサイドにお
ける電子カルテの閲覧など、院内アメニティ環境と医療環境の融
合を図る
患者
医療機関 地域社会
•ストレージサービス
セキュリティを確保した独自回線で専用データセンターへ医療情
報のストレージを行う
•ネットワークサービス
個人情報保護法に準拠した地域医療ネットワークを構築・運営
•コンディショニングサービス
リハビリセンターにおけるコンディショニング・プログラムを提供
ヘルスケア・ビズサービス
「ME&i 」
ME&i
ポータル
サービス
ME&i
ME&i
ME&i
ストレージ ネットワーク コンディショニング
サービス
サービス
サービス
Vitas
43
資料:会社資料
19.㈱ドリコム (ケース16)
1
会社概要 ( 設立年 本社所在地 資本金 従業員数 )
2001年 東京都 4億300万円 148人
2 事 業 内 容 ( 機能分類 )
ブログの法人・個人向けサ-ビス ( ITプラットフォーム・コンテンツ提供サービス )
3 着
想
独自の日記サービスを開発していたが、ブログの先進性に着目
4 サービスモデル
ブログシステムの独自開発と市場供給を行うモデルを構築。
5 新サービス開発
(1)顧客接点のプロセス
パソコンのITプラットフォーム対顧客(24時間対応)
(2)経営管理対応
( 供給主体の仕組上で優位性構築 )
新ソフト開発において、企業内の営業と開発がチーム体制を組んで、情報共有し、高速の事業化のための機能チェーンの全体
最適化に向けた仕組みを構築して優位性を構築
6 サービスモデル革新の内容
ブログシステムという新サービスを国内で他社に先駆けて市場に供給し、最近ではASPシステムを活用した
ブログサービスを導入して、中小企業者等へのサービス導入の拡大を図る。
7 成功の要因
(1)当初から、内外の新技術、新サービスの動向にアンテナを張り巡らし、新動向を素早くキャッチし得た。
(2)新ソフト開発において、営業と開発がチーム体制を組んで、情報共有し、全体最適な仕組みで、高速の事業化に成功
(3)これに加え、ブログの開発・販売企業の中にあって、ユニークに新規ドメイン参入フェーズ、製品化フェーズ、
拡販フェーズと、事業フェーズを段階的に分けてロードマップを描いて素早いビジネス展開をして、
市場創造型企業としての事業化に成功してきている。
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㈱ドリコムの新製品開発チームのイメージ
新製品開発チーム体制
製品企画 ( 開発又は営業のどちらか得意な方が担当 )
人材供出
開
資料:筆者作成
発
開発
営業
顧客情報共有による
手もどりのない最適な
新製品開発システム
人材供出
営
業
45
20.㈱インフォマート
(ケース15)
1
会社概要 ( 設立年 本社所在地 資本金 従業員数 )
1998年 東京都 9億3,885万円 125名
2 事 業 内 容 ( 機能分類 )
フード業界企業間電子商取引支援プラットホームの運営 ( ITプラットフォーム・コンテンツ提供サービス )
3 着
想
日本中の食と食、企業と企業を結びつける。業界標準型プラットフォームを考え全企業同条件での利用。
4 サービスモデル
このためのIT利用のフード業界の企業間電子商取引支援プラットホームのモデルを創造
5 新サービス開発
(1)顧客接点のプロセス
パソコンのITプラットフォーム対顧客 (24時間対応)
(2)経営管理対応
( 提供サービス上で優位性構築 )
毎日食材を仕入れる企業のその取引先との受発注業務に関し、本部、各店舗、納入先との間の会計事務について、ASP活用に
より、業務効率化・生産性向上のための機能チェーンの全体最適化に向けた仕組みを構築して、優位性を形成。
6 サービスモデル革新の内容
従来の地域完結型の食材市場から、全国ベースの食品食材市場(新規取引先の発掘)、
ASP受発注システム(日々の受発注業務の効率化)、FOODS信頼ネット(安心・安全の仕組み作り)、ASP商談システム、
の4システムを関係企業と連携して創造。
7 成功の要因(ASP受発注システム)
(1)システムが、使いやすく、費用対効果が高く、豊富な機能を持っており、顧客の支持を得ている。
(2)以下の外食業界に共通の悩み・問題点をシステムと仕組み上で解決したことにある。
本システムでは、①取引実績データを取引先と共有できるのでミスがない。②帳票への入力作業は不要で、
経理システムとの連動も可能。 ③データベース化しているため、仕入・単品管理ができ、分析・戦略に役立つ。
④本システムでは受発注データを共有するため取引先との月次がすぐ締まる。
(3)買手企業として新規に本システムに参加する場合、売り手企業の全社が参加することとなるが、
既に売り手企業が多数参加しているので、自社への売り手企業の賛同が得やすい。
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ASP受発注システム運用イメージ
ASP受発注システム
買い手企業
(店舗)
受発注業務
発注
納品
棚卸データ
商品データ
受発注データ
受領
売り手企業
(取引先)
A社
情報把握・共有
B社
C社
締め処理
買い手企業
(本部)
取引額集計
取引額確認・承認
支払い
資料:会社資料
D社
E社
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21.ビジネスオンライン㈱
(ケース14)
1
会社概要 ( 設立年 本社所在地 資本金 従業員数 )
平成12年 東京都 2億7,858万円 35人
2 事 業 内 容 ( 機能分類 )
ASP会計サービス「ネットde記帳」等、提供 ( ITプラットフォーム・コンテンツ提供サービス )
3 着
想
東商IT化支援エキスパートの経験から中小企業の会計処理のIT化の遅れを痛感
4 サービスモデル
本企業のライセンス供与により、各県の商工会連合会はその記帳機械化システムを、本企業の構築・
提供したASP使用の新モデル「ネットde記帳」に置換え、新しい記帳ビジネスを展開。
5 新サービス開発
(1)顧客接点のプロセス
パソコンのITプラットフォーム対顧客 (24時間対応)
(2)経営管理対応
( 提供サービス上で優位性構築 )
各県の商工会連合会は、傘下の商工会、個別の事業者との間で、本システムを導入してその記帳事業を安価で簡易にネット
ワーク化するビジネスモデルを構築して、業務効率化・生産性向上のための機能チェーンの全体最適化に向けた仕組を構築
して、優位性構築
6 サービスモデル革新の内容
従来の分断された手作業での会計サービスから、IT活用のASP会計サービス「ネットde記帳」のビジネスモデルを関
係組織体と連携して創造し、各県の商工会連合会にソフトのライセンス供与を行い、統合的な新プラットフォーム上で彼らが
新しい記帳システムを構築運用。
7 新しい記帳サービスの成功の要因
(1)導入企業側には、①会計ソフトの購入(導入)不要、②バージョンアップ、バックアップの必要なし、
③リアルタイムな情報把握、④指導員によるリアルタイムな確認、指導のメリットがある。
(2)商工会側にも、①操作するパソコンにソフトの導入の必要なし、②記帳業務の効率化、③会員企業によるスムーズな
自計処理の実現、④会員企業とのコミニュケーションアップ、のメリットがある。
(3)この記帳会計システムの仕組の導入により、従来の枠組みを超えて、会員企業、地域の商工会、都道府県の商工会連合会、
本企業のそれぞれが本サービスに参加して、それぞれWIN-WINな関係の構築、運用ができている。
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「ネットde記帳」による会計業務処理のイメージ
会計ソフトをインストールせず、
インターネットで繋いで使う
利用企業
自宅や営業所
経理担当者
社長
インターネット
インターネット
社長が出張先で確認したり、奥様
が自宅で伝票入力したりする
商工会指導員
ネットde記帳
会計DB
県商工会連合会
資料:会社資料
商工会指導員等が事務所で、入力内容
を確認したり、修正したりする
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22.㈱フレスタ (ケース17)
1 会社概要 ( 設立年 本社所在地 資本金 従業員数 )
昭和26年 広島市 9,300万円 3,600名(内正社員610名)
2 事 業 内 容 ( 機能分類 )
総合食料品・日用品雑貨販売のスーパーマーケット(43店舗)、ITを活用したネットスーパー(生鮮宅配事業)を広島市内へ展開
( 小売サービス、直営チェーン )
3 着
想
会員カード導入により、より細かな顧客ニーズを把握することができ、様々な検証結果により、新たな顧客ニーズが浮かび上がるとともに
人口減少社会に対応できるサービスとして、生鮮宅配を中心とするマルチフォーマットを着想。
4 サービスモデル
マルチフォーマットの仕組により、生鮮宅配事業をはじめとして大・中・小規模店舗、コンビニ、等で様々なサービスを提供する。
自社センターを備えた本格的な宅配事業を有するスーパーマーケットは存在しない。
5 新サービス開発
(1)顧客接点のプロセス
各店舗における入室から商品選択、レジ、退室、等のプロセス。
(2)経営管理対応
( 供給主体の仕組上で優位性構築 )
ディマンドチェーン経営をベースとする経営モデルでは、店舗、本部、各ベンダーが顧客情報を共有して、商品の売れ残りロス、販売
機会の消失のロスの減少にむけての連携する取組を実施して、共に経営上の成果を上げてきている。
これは、本企業の生産性向上、品質向上等に向けた顧客、店舗、本部、ベンダー、等の各参加者間での機能チェーンのサイクルでの
ダイナミックな全体最適化に向けた仕組形成による優位性構築とその運用。
6 サービスモデル革新の内容
このデマンドチェーンの仕組にマルチフォーマットのコンセプトを追加して統合化して、サービスの供給ソースをマルチなチャネルに拡
大して、ロイヤリティーの高い顧客の商品購入プロセスにおけるダイナミックな生涯価値の最大化を目指す。
7 成功の要因
(1)時代に合致した明確な経営理念とコンセプト、(2)競争力のある店舗フォーマット確立(ハード・ソフト)、(3)商品開発力の優位性(PB
商品・推奨品)、(4)営業を支える情報システムの優位性、(5)出店を支える人材確保と人材育成、(6)120年の歴史に裏打ちされる地場
での知名度
50
㈱フレスタのサービスモデルイメージ
売場計画・販促計画
支払
顧客
売場提案・商品提案
販売情報
店舗
発注
分析情報
発注
ベンダー
本部
商品購入
支払
納品データ
発注データ
在庫データ
商品
資料:会社資料
物流
センター
商品
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