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Vol.35 2008年12月15日発行 FAJ鉢物レポート01月

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Vol.35 2008年12月15日発行 FAJ鉢物レポート01月
FAJ鉢物レポート1月
●発行日:平成20年12月15日
●発 行:(株)フラワーオークションジャパン
営業本部商品企画開発課
Vol.35
FLOWER AUCTION JAPAN, INC.
平成20年11月に開催された品評会受賞者のコメント
高橋
義治さん
日本ポインセチアフェア大賞
高橋
まだ独立して間もないので、
このたびは栄誉あるすばらし
い賞を受賞させていただき家
つもりでフェアに出展していま
族、スタッフ共々大変嬉しく
した。今回このようなすばらし
思っております。
い日本ポインセチアフェア大
これからもお客様に手にとっ
賞を受賞でき大変嬉しく思っ
ていただけるような商品創りと
ています。
品種改良に日々努力してま
て、また日本ポインセチア大
康弘さん
全国花き品評会鉢物部門(シクラメン)
農林水産大臣賞受賞
ベテランの方々に胸を借りる
これからも家族一丸となっ
品評会の結果は
2 ~ 3 ページに一挙掲載
いります。
ありがとうございました。
賞を受賞できるよう精進して
いきたいと思います。
平成 20 年度全国花き品評会鉢物部門(シクラメン)
総出品数: 296 点(新品種コンテストを除く)の中から
オールジャパンポインセチアフェア 2008
選ばれました。
総出品数: 207 点の中から選ばれました。
プリティープリンセス
高橋 康弘 6号(千葉)
エッケスポイント イチバン
高橋 義治 5号(埼玉)
Pick Up! Christmas Rose
花の写真はすべてイメージです。
出荷時に写真の品種が必ず入ると
は限りませんのであらかじめご了承
ください。
クリスマスローズ展示を
中央通路で行います。
鉢物営業からお知らせ
12 月 27 日 鉢物 止市
12 月 29 日 切花 止市
2009 年
1 月 3 日 洋花市
1 月 5 日 切花初市
1 月 6 日 鉢物初市
1 月 18 日~ 24 日 クリスマスローズ展示
中央通路にて
㊤出荷イメージ
㊤この株張りにご注目ください。
鉢物レポート Vol.35
All Japan Poinsettia Fair 2008 !
ポールエッケジュニア記念賞
㈲ヨネヤマ・プランテイション
米山由男賞
エッケスポイント
ウィンタローズシリーズ
松本 好高 4 号(東京)
共催:日本ポインセチア協会
デューメン賞
フィッシャー賞
松井紀潔賞
レッドフォックス
スポットライトダークレッド
篠田 柳耳 5 号(愛知)
ペルフィ ホワイトスター
古市 利夫 5 号(福島)
エッケスポイント
オレンジスパイス
篠 太一 5 号(埼玉)
月刊「グリーン情報」賞
豊明花き㈱社長賞
日本ポインセチア協会会長賞
FAJ 社長賞
エッケスポイント イチバン
市村 正義 5 号(茨城)
エッケスポイント
ビジョンオブグランデール
藤田 玄夫 4 号(福島)
(ミニ)
吉岡 麗子 3.5 号(埼玉)
レッドフォックス
プレミアムレッド
中島 有美子 5 号(埼玉)
エッケスポイント
エッケスポイント イチバン
高橋 義治 5 号(埼玉)
平成20年11月19日
アイスパンチ
笹川 久 5 号(新潟)
全国花き品評会鉢物部門(シクラメン)審査講評
審査長
腰岡
政二 (日本大学教授)
審査は大学および都県の普及機関や試験研究機
待できない中で、F1 系品種の増加がある。今年は
るのは常であるが、特別賞に選ばれた作品では両評
関の技術指導員や研究者など 12 人の審査員から
桃~紫系の花色が多く見られた反面、真紅や純白
価チームの評価がほとんど一致していた。一方、新
なる技術性評価チームと、流通や販売関係者およ
の花色が少なく、葉紋や葉色についてもバリエーショ
品種コンテストにおいては、両評価チームの評価が
び花に関わりのある出版や報道機関の関係者など
ンが少なかったのは残念である。
全く相反するものもあり、観点の違いに面白みを感じ
8 人の審査員からなる商品性評価チームの計 20
審査会においては見栄えのするものが上位入賞す
た。最後に、品評会であるからには、作品の出来そ
人により行われた。審査基準は、樹勢、花型・花色、
るのが常であるが、小さめの鉢でも大株に仕立てて
のものの評価が重要であることは言うまでもないが、
花と茎葉とのバランス、病害虫などを指標とした技術
見栄えのするものが出品されていた。
同時に、いわゆる商品としての評価も重要であること
性に 60 点、商品性に 40 点を配し、合計を 100 点
品評会ならではの作りであり、入賞するという意気
から、葉組み花組みや鉢の見た目など出品の仕方
満点とし、上位点を獲得したものについて合議による
込みが感じられた。技術性評価チームと商品性評
にも考慮すべきであるという意見も少なからずあった
審査を行った。毎年数名の審査員の入れ替わりが
価チームでは審査の観点に違いがあり、評価が異な
ことを報告する。
あり、今回も初めて審査に参加された方や数年ぶり
に復帰された方もおられたが、それぞれの専門性に
新品種コンテスト
基づき審査をスムーズに進行することができた。集
計段階で若干の齟齬が見られたものの、膨大な数
審査員特別賞 3 点
の審査を問題もなく実施できたのは、裏方としてご協
力を頂いた事務局の方々のお陰であり、この場をお
借りしてお礼を述べたい。
今回の出品総数は 296 点であり、昨年度の約
1/4 増ではあるがほぼ平年並みにであった。内訳は
4 号鉢以下仕立が 33 点、4.5 ~ 5 号鉢仕立が
115 点、6 号鉢仕立が 131 点、7 号鉢以上仕立
が 17 点あった。昨年同様に暑い夏であり、その影
響からか、開花揃いのばらつくものや葉の締まりの柔
たちばなひめ
保坂 正雄 5 号(千葉)
らかいものが見受けられ優劣が生じたが、平均的に
は昨年よりも出来が良いように思われた。暑さに対す
アマビーレピンク
高橋 昇 3 号(神奈川)
るわが国の栽培技術レベルの高さが伺われる。近年
の傾向として、パステル系品種が減少し新品種を期
Vol.35
Vol.19
フェアリーピコ(ミニシクラメン)
はら園芸 5 号(神奈川)
プラチナバイオレット
長谷川 康平 5 号(茨城)
FLOWER AUCTION JAPAN, INC.
オールジャパンポインセチアフェア審査総評
審査長
田中
耕次(㈱山手苑)
オイル価格の乱高下に翻弄させられた平成 20
エッケスポイント・オレンジスパイスなど数点があった
年。石油製品の全てが値上がりし、アメリカのサブプ
が未完成品の感じがあった。一方、4 年程前新品種
品種別では、エッケスポイント系 117 点、レッド
ライム問題から発生した全世界不況の波に曝されて
として登場したエッケスポイント・アイスパンチは出展
フォックス系 37 点、ペルフィ系 30 点の 3 系統が大
いる現状ではあるが、如何なる状況でも人類が緑や
数も 16 点でウィンターローズ、プレミアムレッドに続
半を占めており、中でも日本の気候風土に適応した
花を愛する感性を持ち続けている限り、我が園芸界
き 3 位であったが、総じて花苞はよく締まり、色彩の
品種がロングセラーとなっている。今回の最高賞「日
はそれらを満たす役割と責任がある。
対比、発色も素晴らしく、やはり新品種の栽培育成を
本ポインセチア フェア大賞」には数あるベテラン出
マスターするには 3 ~ 4 年は掛かることを示唆して
展者を抑え、埼玉県の高橋義治氏が獲得した。作
いる。
品は 5 寸のエッケスポイント・イチバン。よくピンチさ
今年は温暖化の影響が主産地である東日本では
9 月に降る秋雨前線が 8 月の 20 日前後の 10 日
しい傾向である。
間にずれ込みポインセチアの成長にも影響があるの
今回の出展数は 207 点 (昨年比マイナス 19
れバランス良く芽吹いた小枝が密に仕上がり、小さく
ではないかと心配された。だが、この時期はそろそろ
点)、地区内訳では埼玉県が 51 点、愛知県 35
まとまった花苞が品良く散らしたことが評価された。
遮光する時期でもあり、曇天や雨天の弱光はあまり
点、東京都 33 点、千葉、茨城、福島が続く。
おめでとうございます。
問題が無かったようで、出展されたものは良品が多く
規格別では、5 号が 78 点、4 号が 57 点の売れ
出展者の弛まぬ努力が感じられた。新品種として
筋が多く、9 号以上の 18 点はこれまでになく多く新
平成20年度全国花き品評会鉢物部門(シクラメン)平成20年11月26日
農林水産省生産局長賞
パープルビクトリア
峯崎 正春 5 号(群馬)
主催:(社)日本花き生産協会
ドイツ連邦共和国駐日大使賞
(社)園芸文化協会会長賞
長谷川四郎記念賞
ウィンクパープル
稲垣 忠之 5 号(群馬)
エタニティー
高橋 康弘 5 号(千葉)
セイントフレーム
高橋 康弘 7 号(千葉)
プリティープリンセス
高橋 康弘 6 号(千葉)
「日本農業新聞」賞
(社)日本花き卸売市場協会
会長賞
東京園芸市場協同組合
理事長賞
日本園芸商協会会長賞
「農耕と園芸」賞
カンパーナホワイト
露崎 久夫 5 号(千葉)
コンサートアポロ
石川 文雄 5 号(群馬)
ビクトリアクラウン
永岡 康夫 6 号(栃木)
ヨハンシュトラウス
根本 修二 7 号(福島)
Kカムリスプラッシュ
佐藤 幸一 5 号(福島)
FAJ 社長賞
月刊「グリーン情報」賞
「花時間」賞
Kカムリストロングピンク
佐藤 幸一 6 号(福島)
リップスピンク
根本 修二 7 号(福島)
豊明花き㈱社長賞
ロココ咲き ピンク
小河原 正純 6 号(埼玉)
花卉園芸新聞社賞
FAJ 社長賞
ミニシクラメン(スポット)
フルフルローズ
名取 功 4 号(山梨)
林 康夫 4 号(群馬)
ラティニアファンタジア
ディープパープル
露崎 久夫 6 号(千葉)
FAJ 鉢物レポート
生産者紹介
1 月号は南フランス・フレジュスにある世界№1 のシクラメン種苗メーカー モレルディフュージョン株式会社をご紹介いたします。
モレルディフュージョン株式会社
株式会社 モレルディフュージョンは、1920 年代
法によって品種開発を進めてきましたが、その後、
から代々園芸農家を営むモレル家の 4 人兄弟:
ギー・モレル(フランス国立園芸技術学校(ENITH)
ジャン=シャルル、ギー、ポール=オンリ、オリヴィエ
の資格を有する生物工学エンジニア)が新技術に
が共同経営する会社です。現在はシクラメンに取り
より F1 交配繁殖を開発しました。
モレル社では 1970 年から 1978 年の間に構築
組み 3 代目にあたります。
モレル家は、南仏にて 80 年以上にも渡り、シクラ
した 3 ヘクタールのガラス温室(子会社 SCEA of
メンの選択育種及び栽培を専門に行っています。
MONTOUREY に属する)のような効率的な施設を
1975 年までシャルル・モレル(2 代目)は従来の方
運営しています。
おすすめ商品
ミニ系のメティスシリーズより、‘フレームミックス’
ます。花持ちもとてもよく、特にガーデン、テラス、
がおすすめです。鮮やかできらめくようなキレイな
バルコニー等におすすめです。中でもファンタジア
色のミックスなのでこれからの時期、室内やガーデ
シリーズの持ちが良いので、今年の新品種の‘ファ
ンに鮮やかな色彩を与えてくれます。花数が豊富
ンタジア ディープマゼンタ’や‘ファンタジア
でコンパクトな品種です。
ディープパープル’が特におすすめです。両方とも
ミディ系のティアニスシリーズもおすすめです。生
育旺盛で開花期間が長く、次々に花が上がってき
左から順に
ギー(Guy)・ポール=アンリ(Paul-Henri)・
オリヴィエ(Olivier)・ジャン=シャルル(Jean-Charles)
(敬称略)
とても鮮やかな色なのでガーデンでのカラフル効果
を発揮します。
生産に対するモットー
長年に渡って培われた経験で、生産者および消
費者にクオリティを誓うことです。生産者の皆様に
とって、栽培しやすい品種、販売しやすい品種作り
を第一に心がけています。具体的に言うと、特に暑
さに強く、屋外でも長持ち、切り花としても長く楽しめ
る、連続開花性がある、早生であるなどです。
また弊社のシクラメン品種は最終消費者の手元に
渡ってからもとても花持ちが良いです。
㊤3ヘクタールのガラス温室の中のたくさんのシクラメン
ライフスタイルとシクラメン
フランスでもこの時期になると暗く、花色の選択
す。また、美食家のフランス人達は、食卓にもミニ
肢が少なくなります。しかしながらフランス人達は生
ブーケや小さな切り花を飾り、明るい食卓作りをす
活の中に鮮やかな色を取り入れる習慣があり、明
る人が多いのですが、シクラメンを切り花にして家
るく色幅の多いシクラメンは多くの人々に好まれて
庭の食卓でレストランのような雰囲気作りをする人
います。フランスでは室内、バルコニー、テラスは
も多いようです。
もちろんガーデンにも鮮やかな色をちりばめていま
フランスでのデコレーションアイディア
㊤フランスのお花屋さん。おしゃれな紙袋状の鉢カバーに
入っていて手提げ感覚で持って帰れます。
室内やガーデンなど生活の中に色を取り入れると
お花屋さんでもおしゃれな紙袋状の鉢カバーに入
言いましたが、花色や花形だけでなく鉢カバーや小
れて店先に置いているのを見かけます。お客様は
物を使ったデコレーションを楽しんでいる人が多い
手提げ感覚で鉢カバーごと買って帰り、家でもその
ようです。例えばガーデンでは、シクラメンをガーデ
カバーのまま飾っているので楽でおしゃれなデコ
㊧食卓にシクラメンの
切花を飾って楽しむ。 ンの草花と一緒にアレンジしたり、カラフルなバケツ
レーションを楽しむことができます。
やジョウロに入れて置いてみたり。インテリアでは色
㊦外の植え込みに使わ
彩と器をコーディネイトして楽しんでいます。 街の
れる
日本の皆様へひとこと
家庭にとって欠かせないシクラメンですが、忙しく働く人が増えてい
ているのも事実です。ご家庭で手入れに手間がかからず、花持ちが
長い、長く置いていても花色がふけない品種作りをモットーとしていま
す。また、室内でもガーデンでも楽しんでいただけるよう、耐暑性、耐
寒性が強いのも品種開発のポイントにしています。
定期的に日本へ行き、生産者様や販売店の方々と直接会って
ご意見やご要望をお聞きし、今後ともさらなる品種開発や改良に
Photos : ã CYCLAMENS MOREL / E. ULZEGA
http://www.faj.co.jp
努めていきます。
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