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資料4 NEDO技術戦略研究センター 松井委員 プレゼン
資料4 オープンエッジ構想 2016年6月21日 国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構 技術戦略研究センター 電子・情報・機械システムユニット ユニット長 松井俊浩 (工博) 分散WG1-4回のご意見 TSC Electronic, Information & Machinery Unit 情報のクラウド集中には危険もある。セキュリティが重要 時間的、空間的な局所性を重視すると、Fogが鍵なのでは? 急成長するサービスに進出すべき。サービスのプロデュース力が弱 い。ITサービサーは、製造(モノ)に接近している 製造へのIT導入で効率が高まる。分散・IoTではエッジ端末の組込みソ フトの高品質化と生産性向上が重要 アルゴリズムよりデータが重要になる。個々のデータ価値が不明の Exhaust dataもbigにすれば価値が見いだせる。 AIが急発展し、機器やサービスのインテリジェンスが人を超える。AIの 学習・教育法や安全性、知財価値の保護が重要。 価値観が多様化するので、ロングテールに注目すべき ギガ個を超えるエッジのTTPフリー認証には、block chainが有効 モノは売り切りでなく、その上のソフトウェアで成長する。資源の仮 想化が有効、ソフトウェアモジュールをマイクロサービス化すること で、ローカルなカイゼンを可能にし、再利用性を高める 2 分散戦略ー問題設定 TSC 人工知能 設備や材料・ 知財の蓄積 ソフトウェア Industrie4.0 製造業 (エッジ、分散型) サービス業 の下請け化 すり合せ力 海外勢優位の クラウド 情報流出 セキュリティ 生産性、信頼性、 安全性 軽量製造 Electronic, Information & Machinery Unit Fog ビッグデータ 巨大計算パワー サービス業 (クラウド、集中型) ネットワーク セキュリ ティ、帯域枯 渇 一つのイン ターネット 急成長する ITサービス 低い生産性 仮想化 SDN 3 日本の経済活動別国内総生産 TSC Electronic, Information & Machinery Unit 120,000 製造業 食料品 化学・石油・石炭製品 100,000 鉄鋼 金属製品 一般機械 80,000 電気機械 軸ラベル 輸送用機械 建設業 60,000 電気・ガス・水道業 卸売・小売業 金融・保険業 40,000 運輸業 情報通信業 サービス業 20,000 20,000 (億ドル) 0 16,000 2001 2010 2013 2014 12,000 国別製造業輸出額 75.6 兆円 8,000 4,000 0 出典:内閣府統計情報を基にNEDO 技術戦略研究センター作成(2016) 4 ICT企業の売上げ動向 TSC 企業(連結) 2008 売上げ(兆円) 2011 2015 企業(連結) 2008 Electronic, Information & Machinery Unit 売上げ(兆円) 2011 2015 米Apple 10.2 28.2 米Intel 4.1 4.2 6.6 韓Samsung 11.5 20.1 米CISCO 4.2 3.7 6.0 10.2 17.6 韓LG 3.8 6.0 7.6 13.1 富士通 5.3 4.4 4.7 米AT&T 12.3 米GE 米Amazon 1.9 3.8 12.8 米Oracle 3.0 3.0 4.4 NTT 10.7 10.5 11.5 三菱電機 2.8 3.6 4.4 米HP 11.5 10.2 10.6 KDDI 3.5 3.5 4.3 米MS 6.0 5.8 10.6 キャノン 4.1 3.5 3.8 日立 10.0 9.4 10.0 台TSMC 1.1 1.3 3.4 米IBM 10.3 8.5 9.8 NEC 4.6 3.0 2.8 米Google 2.2 3.0 9.0 独SAP 1.7 1.6 2.7 ソフトバンク 2.5 3.2 9.0 NTTデータ 1.0 1.2 1.5 ソニー 7.7 6.8 8.2 富士電機 0.5 0.8 Panasonic 7.7 7.8 7.6 富士ソフト 0.1 0.2 東芝 7.1 6.2 - 出典:各種公開情報を基にNEDO 技術戦略研究センター作成(2016) 2008年:100円/USD, 150円/EUR, 0.1円/KRW, 3円/TWD 2011年: 80円/USD, 110円/EUR, 0.07円/KRW, 3円/TWD 2015 年:120円/USD, 130円/EUR, 0.1円/KRW, 4円/TWD 5 製造業 ITサービス TSC 製造やモノが生み 出すデータにIT処理 設備を武器にし た製造業 Electronic, Information & Machinery Unit データと ソフトウェア モノも取り込ん だビジネス 情報や人材に 強いITサービス 出典:2016年1月25日 経済産業省 産業構 造審議会 新産業構造部会 資料を基に NEDO技術戦略研究センター作成(2016) 6 組込みシステム市場 TSC 品目 世界市場規 模(兆円) 日本シェア Electronic, Information & Machinery Unit コア技術 自動車 58.0 28% スマートフォン 30.0 4% タッチパネル、カメラ、液晶パネル 医療器具 20.0 4% 医療治験 複写機・プリンタ 6.7 45% 紙送りメカ、色再現性 工作機械 6.0 20% 位置精度、高速駆動 航空機装備品 6.0 3% ロボット 1.6 50% マニピュレータ、移動ロボット、認識技術 カーナビ 1.2 25% 経路探索、位置補正、システム連携 産業用PLC 1.1 10% 多品種システム、信頼性 デジタルカメラ 0.9 85% ズームレンズ、自動焦点、手振れ補正、画像処理 腕時計 0.9 38% デザイン、電波補正、防水、ソーラー、センサー ICカード 0.7 11% 省電力、高速読み取り 自販機 0.5 30% 紙幣識別、高効率冷却器 省エネ駆動制御、危険回避 軽量材料、信頼性 出典:NEDO 技術戦略研究センター作成(2016) 7 オープン戦略、クローズ戦略 TSC Electronic, Information & Machinery Unit 出典:『2013年版ものづくり白書』(経済産業省、厚生労働省、文部科学省、2013) 新しい技術の創造過程は、すりあわせ=特注品。産業のバラエティに 富んだ日本は、すりあわせによる新しい技術の温床 ビジネスの大規模な展開には、オープン化が不可欠 共通部分は共同開発して、車輪の再開発を排除 多様なエッジデバイスが急展開するIoTでは、真似できない摺合せに よるコア技術を国内に残しつつ、エッジ端末のフレームワークをオー プンに制定していかなければ、世界に取り残される 8 自動車のオープンなソフトウェア規格 TSC Electronic, Information & Machinery Unit 自動車のECUソフトウェアの共通フレーム ワーク、可換性と再利用性が促進され る。 出典:『AUTOSAR – An open standardized software architecture for the automotive industry』(AUTOSAR 、2008) 9 AUTOSAR Basic Software TSC Electronic, Information & Machinery Unit オープンなフレームワークを定める 出典:『AUTOSAR – An open standardized software architecture for the automotive industry』(AUTOSAR 、2008) 10 AUTOSAR Basic Software Modules TSC Electronic, Information & Machinery Unit 実装、組み合わせの中身は秘匿 出典:『AUTOSAR – An open standardized software architecture for the automotive industry』(AUTOSAR 、2008) 11 技術開発の方向 TSC Electronic, Information & Machinery Unit 環境を守り、社会と生活を豊かに – 豊かさは、モノではなく、人間の価値とサービス – 人間のファンクションモデルを基礎にしたサービスの創造 – AI活用による高度で安全なサービスの実現 製造とサービスの連携強化 – オープンなエッジソフトウェアの規格化とモジュール化で、開発と 水平展開を容易に – 両者をつなぐソフトウェアの品質と生産性の向上 – プログラムで成長するハードウェア機能を活用 – 小さなアイデアをdeployしやすいエンジニアリング環境を作る データを守る、セキュリティ – AIの学習データを守る、また集中機関のないアクセス制御 – 情報の自己修復や忘れるメモリ 12 オープンエッジ構想 (NEDO-TSC版) TSC Electronic, Information & Machinery Unit Over the cloud、Big Data連携、クラウド共生 クラウドがオープンにデータ収集 ・秘密計算、秘密分散 クラウドとエッジの連携 • • 分散人工知能、人工知能の民主制 人工知能の教育法 エッジデバイスの民主的な共生社会 • • 組込みソフト規格、開発ツール、システム検証、自己修復 ブロックチェーン、拮抗する人工知能 出典:NEDO 技術戦略研究センター作成(2016) リビングデバイスによる人間からの直接情報収集 13 オープンエッジ構想ーエッジ領域1 TSC Electronic, Information & Machinery Unit エッジ端末のソフトウェア・フレームワークを自動車、ロ ボット、家電、医療・健康機器、UAV物流など多業種で オープンに標準化し、さまざまな製品だけでなく、サービ スのプラットフォームとして活用 – 開発を効率化 – 機器の連携によるサービスの創造と拡張 – システム検証機能を持つソフトウェア開発ツールによる高品質ソフ トウェア標準により、IoTの安全な発展 – AIを当初から要素に組み込む ECUのようなエッジ端末のローカルなグループによりマイ クロクラウド(一種のFog)を構成 – エッジのリアルタイム処理を実現 – 計算パワーのダイナミックな割り当てを実現 – エッジ連携機能の学習、個人適合(カスタマイズ)、成長 14 オープンエッジ構想ーエッジ領域2 TSC AIのエッジ向きアクセラレータ ハイブリッドAIによるAIの安全化 Electronic, Information & Machinery Unit – DLNNにルール型AIで歯止めをかける – 拮抗する複数のAIによる民主的判断 公開鍵暗号や高機能暗号の実用化のためのハードウェア TTPフリーの認証・信用のため、ブロックチェーンの活用 – 情報量の圧縮、トランザクションの効率化が必要 リビングデバイスによる生体・行動情報活用 15 オープンエッジ構想ークラウド領域 TSC Electronic, Information & Machinery Unit 高機能暗号により、クラウドにおいて暗号化されたままの 情報処理を可能にする – エッジからの安全な情報収集を可能にする – サービスのグローバル展開を可能にし、より大きなbigdata収集 – 暗号計算またAIのための高速ハードウェア 忘れるメモリ – 情報の価値に応じて、自然に消去 クラウドとエッジの組み合わせの仮想化、分散化 – データの秘匿性の確保 – AI学習等の計算パワーの柔軟な割り当て クラウド間の、over the cloud連携 – ビッグデータの相互利用による新しいサービスの創出 – 日本版ナショナル・クラウド 16 ポジション分析 TSC Electronic, Information & Machinery Unit 今後重要度が高まると考えられる下記の技術領域例について、日本の技術力のポジショ ンに関する予備調査を実施 ①サービス設計 ②クラウドコンピューティング ③エッジコンピューティング フォグコンピューティング ④仮想化、仮想OS SDN NFV ⑤セキュリティ ⑥組込みソフトウェア関連 ⑦人工知能 ⑧自動車関連 ⑨Cyber-human simulator 社会Simulator ⑩ARVR他 ⑪アジャイル開発 ⑫データの自己修復 17 技術ごとの世界の発表数における日本のシェア(国別ランキングの高低) TSC 論文発表数 日本シェア ランキング 高 Electronic, Information & Machinery Unit Ultra HD 分散デー タベース 分散化 ハードウェア P2P マイクロコ ントローラ 暗号 セキュリティ システム化 アジャイル 開発 OLED Material OLED Display 映 像 表 示 AR/VR セキュリティ 仮想化、仮想 OS SDN NFV ディペンダ エッジコン ビリティ ピューティング 組込みシス ミドルウェア テム HMD Cyber-human simulator 社会Simulator データの 自己修復 クラウドコン ピューティング ソフトウェア モデル検証、 システム検証、形式手法 知能 自動運転 人工知能 サービス 工学 サービス 設計 低 18 技術ごとの世界の発表数における日本のシェア(国別パーセンテージの高低) TSC 高 Ultra HD 論文発表数 日本シェア% 映像表示 OLED Display HMD OLED Material ハード ウェア 分散デー タベース マイクロコ ントローラ 分散化 P2P 暗号 セキュリティ エッジコン ピューティング 低 Electronic, Information & Machinery Unit AR/VR ディペンダ ビリティ セキュリ ティ データの 自己修復 組込みシ ステム ミドルウェア Cyber-human simulator 社会Simulator システム化 仮想化、仮想 OS SDN NFV ソフトウェア モデル検証、 システム検証、形式手法 サービス工学 クラウドコン ピューティング 自動運転 知能 人工知能 サービス 設計 アジャイル 開発 19 まとめ TSC Electronic, Information & Machinery Unit 製造業が、サービスに展開しやすい環境を作る – 多様なエッジ端末に共通するソフトウェアのフレームワーク • コンポーネントを組み合わせてサービス創造が可能 – 高品質なエッジ向けソフトウェアの開発環境 – クラウドが収集する情報が漏洩しない IoTが急発展するAIと共に安全に展開できる環境を作る – すべての機器が民主的に接続される – AIの学習が、安全かつ、効率的に行われる – AIの独裁ではなく、AIの民主社会 人間の価値が最大限に発揮される – 人間のさまざまな情報が安全に獲得される – 人間の価値がIoTにつながる ご清聴ありがとうございました。 20