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1. Non-JGB マーケット

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1. Non-JGB マーケット
1. Non-JGB マーケット
ぞーさんのパオパオ NonJGB 講座
1.1. 今までのマーケット
Non-JGB は非上場のものは評価しなくてよいという特色を活かし、94 年頃まで独特な
動きをしていた。決算対策である。当時、単価調整にこれといったルールはなく、時価
から大幅に乖離したプライスで売買がされていた。つまり損の出ている債券を (例えば
時価 95 円) 100 円で売り、その 5 円分を買う非上場銘柄の単価に乗せていた。これによ
って本来出るはずの 5 円の評価損が消えることとなる。決算 1~2 ヶ月前になると NonJGB へのニーズが極端に強まり公営で JGB△5~△15bp、利金で JGB△20~△45bp 程度ま
で買われていた。この動きは完全に格付けを無視した、ただ決算をよく見せるためだけ
のもので、ほとんどの参加者がこのトレードをしていたし、それが通常の Non-JGB の
売買であった。その後、会計基準の変更や単価調整ルールの決定などからこの動きが収
まり始め 97 年度から JGB マイナスのトレードが全くなくなった。しかしマイナスには
ならないものの、99 年の単価調整が禁止になるまでずっと続いていた。
利金債は私が新日本証券で 88 年から市場で初めて利金のマーケットメイクをはじめた
ころはクーポンでトレードされており、償還や銘柄で利回りをはじき出す今のスタイル
とは似ても似つかないマーケットであった。一番ひどいものは残存が一年も違うのに同
じ利回り、しかも単利でトレードされていた。その後 92 年、ある生保が利信を売り込
んでから銘柄間に格差がつき始め、利信の次は利長、利連、利商、利東、の順で利興
(当時流動性がほかのものに比べきわめて高かった) から遅れていき、レートの決め方も
利興からどれだけ離れているかがレベルの目安であった。この時点でも格付はあまり意
識されておらず、どちらかと言えば流動性によって格差がついてきた。
97 年下旬に入ると山一破綻の影響でクレジットに対する考え方がかなり変わった。今
までは流動性重視だったものが格付重視へと変わりはじめ 98 年のロシアショックを経
て利回り格差は格付順になった。これにより利金債そのものの流動性が落ち、売買高が
減り始め今も減り続けている。
社債マーケットは基本的にバイ&ホールドのスタンスで売買されていたためセカンダ
リーマーケットの売買高が極端に少なく、ほとんど出合わなかった。玉がほとんどない
ため、すべての物が JGB スプレッドによりトレードされ、そのスプレッドも信じられ
ないほどタイトなレベルだった。97 年山一破綻、98 年ロシアショック、そして 97 年下
旬からの大量発行があったため大きく売られ、ある程度正当なレベルになったが発行が
減りはじめた 99 年には再びスプレッドは大きく戻し、97 年頃までのレベルに近づいた。
いつになったら正当になるのだろうか。
ぞーさんのパオパオ NonJGB 講座
1.2. 利回りの決定要因
1.2.1. 各種要因
A.
格付け
B.
流動性
C.
クーポン、単価 (カレントがよい)
D.
償還 (マーケットニーズにあってるゾーン)
E.
ロット
F.
銘柄(名前の良さ)
G.
顧客のニーズ
以上7つの要因により一般債の利回りはすべて出すことができる。この中でも特に重視す
べきなのは G である。
政保債、地方債、特殊債、社債の4つを A, B, F の 3 つの要素だけを考慮して順番をつけ
てみる。(下表) C, D, E, G はその都度違うので基本的には A,B,F での順番を頭に入れて
もけば、おのずとマーケットが見えてくる。
国債
政①
小
政②
政③
↑
スプレッド
↓
大
政④
地方①
電力、NTT 等、AAA
政⑤
地方②
↑
地方③
AA
特①
↓
特②
↑
特③
A
特④
↓
この順番はここ 2~3 年の平均である。
見方)上の方がスプレッドがタイト。①、②などの数字は第一格、第二格を示す。格の定
義づけは次章において示す。
地方①は、政⑤よりタイトで 社債 AAA と同程度のスプレッド。
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1.2.2. 顧客ニーズなどによる要因
特に G は、ほとんどこれによってカーブが作られているといって良いほど強く、1.2.1 の
表の次に考えなければいけない要因であるが、これは顧客へのくい込み具合がかなり大き
く影響する。JGB と違い決まった引け値がないため実際の引け値は顧客のニーズをつかん
でいるところと、つかんでいないところでだいぶ違う。前者のほうが当然強い引け値とな
る。
あえて言うなら、これがあって初めて店頭で売買できる。つまり良いトレーダーがいて良
いセールスがいてはじめて店頭マーケットが出来上がる。一般債の店頭売買高のほとんど
が対顧客で業者間売買はほとんど成立しないのが現実である。ニーズをつかんでないのに、
とりあえずポジションを作ってからなどと言っていると、よっぽど強いセールスがいない
限り投げて終わってしまう。その投げ方も楽ではなく、売られる時一瞬にして買いが無く
なってしまうし、業者にも当然投げられないので 10 bp はすぐにいってしまう。必ず顧客
ニーズ先行で動く。まずニーズを集めこれをワークするところから始まる。
C, D, E に関しては、特にマーケットでニーズが高まるゾーンで約 10~15 bp 程度強くなる
場合がある。
ぞーさんのパオパオ NonJGB 講座
1.2.3. ロットによる要因
すでに利回りの基本的な決定要因を示したが、それ以外にロットによる影響も関係してく
る。銘柄にもよるため平均的な話しかできないが通常マーケットで有効とされている引け
値は 10 億から 50 億程度のトレードのものと考えて良い。それゆえ 10 億割れ、5 億割れ、1
億割れにはハンデがついている。1 億割れは特にひどく、新発時には 10 から 20 銭だが既発
になると 8~12 bp の差がつき、ビッドが出ない場合がある。5 億割れの場合は 1~2 bp 程度、
10 億割れは 0~1 bp 程度である。ただブローカーが同じ銘柄を手持ちにしていたりするとマ
ッチング買いで当然値が上がる。
一般債の場合、国債と違いほとんど何千何万と端数がつくが投資家もこれは理解している
ためこれによって利回りに差がつくことはなく、普通に端数の付いたまま売買されている。
5 億、10 億単位でしか買わないなどと言っていると買いたいものも買えず何もできないこ
とを彼らは知っている。
1.2.4. 課税、非課税
日本のマーケットで Non-JGB は課税玉になると一気にスプレッドが異なってくる。実質
上は経過利息の課税分と非課税の差額を払ってやれば問題ないと思いがちだが実際は違う。
課税玉はセカンダリーで売買すると、いわゆる流動性が落ちる。これを投資家はもっとも
嫌う。そのため、当然のごとくハンデがついてくる。ロットや長さにもよるが、基本的に
は 10 bp 以上のハンデが付くのが普通になっている。
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1.3. オファー、ビッドスプレッド(平均的なマーケットレベル)
政保債
0.5 ~ 1 bp
地方債
0.5 ~ 1.5 bp
特殊債
2 ~ 4 bp
利金債
利興、利商、利農
1 ~ 2 bp
利長
5 ~ 10 bp
利信
5 ~ 10 bp
社債
電力、NTT
1 ~ 2 bp
AAA
1 ~ 2 bp
AA
2 ~ 3 bp
A
10 ~ 20 bp
これは、ここしばらくの平均であるが、業者が多く競争が激しいため徐々にタイトになっ
ていき、99 年後半の時点では 0.5 bp も無い。
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1.4. 発行残高
1.4.1. Non-JGB 全体発行残高
9903現在
(10億円)
国債
310,740
63.93%
21,156
10,917
13,536
34,022
42,652
44,959
8,116
4.35%
2.25%
2.78%
7.00%
8.77%
9.25%
1.67%
N onJG B 合計
175,358
36.07%
総計
486,098
100.00%
政府保証債
特殊法人債
地方債
公募
非公募
社債
利付金融債
円建外債
政府保証債
4.4%
特殊法人債
2.2%
円建外債
1.7%
社債
8.8%
利付金融債
9.2%
地方債
9.8%
国債
63.9%
発行残高は表のように全体の 3 分の 1 程度が Non-JGB で比率は地方債がもっとも多く
10%、次に利金債 そして社債と続く。発行残高の動きは年々利金の割合が減り、社債が銀
行社債の発行解禁で大量に増加していると言う形である。政地債に関しては JGB の残高の
増減率とほぼ同じで増加傾向にある。
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1.4.2. 政府保証債(以下、政保債と呼ぶ)
政府保証債全体発行残高
発行額
(百万円)
比率
政府保証債
政府保証債 (
運用部、郵貯、簡保 引受)
政府保証債 (
私募債)
21,156,990
8,960,614
95,300
70.0%
29.7%
0.3%
合計
30,212,904
100.0%
政府保証債
(私募債)
0.3%
政府保証債
(運用部、
郵貯、簡保
引受)
29.7%
政府保証債
70.0%
次にそれぞれの内訳を示す。
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政府保証債発行残高
発行額
(百万円)
比率
公営企業
道路
住宅都市整備
鉄道建設
東京湾横断道路
鉄道整備
中小企業
関西国際空港
電源開発
新幹線
首都高速道路
石油
東日本旅客鉄道
本州四国連絡橋
阪神高速道路
水資源開発
社会福祉、医療事業団
中部国際空港
海外経済協力基金
北海道東北開発
民間都市開発
15,265,700
1,382,580
781,780
572,000
486,620
485,250
400,350
335,260
290,820
273,720
207,860
152,470
142,260
120,250
80,150
50,000
40,020
26,630
25,000
20,000
18,270
72.2%
6.5%
3.7%
2.7%
2.3%
2.3%
1.9%
1.6%
1.4%
1.3%
1.0%
0.7%
0.7%
0.6%
0.4%
0.2%
0.2%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
合計
21,156,990
100.0%
鉄道建設
住宅都市整
備
3.7%
公営企業
72.2%
道路
6.5%
政府保証債発行残高 (私募債)
発行額
(
百万円)
比率
ほ号道路
95,300
100.0%
合計
95,300
100.0%
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政府保証債発行残高(運用部、郵貯、簡保 引受)
発行額
(
百万円)
比率
に号道路
特別鉄道建設
ろ号石油
い号東日本旅客鉄道
い号西日本旅客鉄道
は号石油
い号東海旅客鉄道
い号金属鉱業
い号日本貨物鉄道
8,274,350
165,226
140,642
110,682
89,502
64,534
56,993
30,703
27,982
92.3%
1.8%
1.6%
1.2%
1.0%
0.7%
0.6%
0.3%
0.3%
合計
8,960,614
100.0%
政保債は全体で 30 兆程度発行されており、このうち 21 兆程度がマーケットに流通して
いる。運用部、郵貯、簡保直接引受けとなっている 9 兆弱はマーケットにはでてこない。
21 兆のうち約 7 割以上が公営企業債となっている。つまり、ほとんどが公営でその他は道
路が 7%弱、住宅都市と続く。
99 年頃から、公社公団の赤字垂れ流しが議論され始め、財投機関債や財投債の発行が考
えられた。(後述)財投機関債は政府保証されず財投債はされる。現在発行されている政
府保証債で最も残高が多いのは公営企業金融公庫発行のものだが、これが非政保債となる
と大きく政保債の残高が減ることとなる。
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1.4.3. 特殊法人債(政府保証の付いていない政府系金融機関の債券)
特殊法人債全体発行残高
発行額
(百万円)
比率
特殊法人債(運用部、郵貯、簡保 引受)
特殊法人債(私募債)
29,085,335
10,917,174
72.7%
27.3%
合計
40,002,509
100.0%
次にそれぞれの内訳を示す。
特殊法人債発行残高 (運用部、郵貯、簡保 引受)
発行額
(百万円)
比率
い号道路
い号首都高速道路
い号住宅都市整備
い号阪神高速道路
い号中小企業
本州四国連絡橋
い号北海道東北開発
い号水資源開発
鉄道建設
い号新東京国際空港
ち号電源開発
い号船舶整備
地域振興整備
い号中小企業事業団
い号石油
い号運輸施設整備事業団
は号船舶整備
11,576,110
3,734,420
3,479,720
3,118,370
2,244,850
2,027,387
607,940
470,140
440,989
386,478
319,910
217,250
203,680
181,380
43,571
17,880
15,260
39.8%
12.8%
12.0%
10.7%
7.7%
7.0%
2.1%
1.6%
1.5%
1.3%
1.1%
0.7%
0.7%
0.6%
0.1%
0.1%
0.1%
合計
29,085,335
100.0%
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特殊法人債発行残高 (私募債)
発行額
い号公営企業
特別本州四国連絡橋
は号道路
特別公営企業
公営企業
ほ号特別鉄道建設
住宅金融財形住宅
雇用促進
住宅金融公庫住宅宅地(特別)
に号特別鉄道建設
特別関西国際空港
ろ首都高速道路
住宅金融公庫住宅宅地
ろ号特別阪神高速道路
に号石油
ろ号新東京国際空港
へ号道路
う号公営企業
特別石油
ろ号船舶整備
は号特別鉄道建設
特別住宅
ろ号住宅都市整備
特別地域振興整備
ろ号特別鉄道建設
は号特別阪神高速道路
ろ号空港周辺整備
ほ号空港周辺整備
合計
(
百万円)
比率
3,191,590
1,499,648
1,021,402
868,374
726,331
600,500
546,000
376,200
370,613
365,174
285,320
179,450
178,896
137,560
125,200
100,500
68,500
62,500
56,600
46,070
39,580
25,463
20,000
15,550
3,816
3,217
2,824
296
29.2%
13.7%
9.4%
8.0%
6.7%
5.5%
5.0%
3.4%
3.4%
3.3%
2.6%
1.6%
1.6%
1.3%
1.1%
0.9%
0.6%
0.6%
0.5%
0.4%
0.4%
0.2%
0.2%
0.1%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
10,917,174
100.0%
特殊法人債とは政府系金融機関が発行する政府保証の付いていない債券で、公社公団債と
も言われる。発行体はそのほとんどが政保債も同時に発行している形になっている。全体
で 40 兆あり、そのうち 10 兆程度がマーケットに流通している。こちらも政保債同様、公
営企業の残高がもっとも多く 3 割近くを占めている。
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1.4.4. 利付金融債
利付金融債発行残高
日本興業銀行債
商工中金債
日本長期信用債
農林中金債
日本債券銀行債
東京三菱銀行債
全信連債
合計
東京三菱銀
行債
7.2%
発行額
13,276.6
7,895.9
7,573.0
5,766.2
4,197.3
3,251.8
2,998.6
44,959.4
(10億円)
比率
29.53%
17.56%
16.84%
12.83%
9.34%
7.23%
6.67%
100.00%
全信連債
6.7%
日本債券銀
行債
9.3%
日本興業銀
行債
29.5%
農林中金債
12.8%
日本長期信
用債
16.8%
商工中金債
17.6%
利金債は Non-JGB の中で地方債に次ぐ大きな残高を持ち、全体で 45 兆ある。利興が一
番残高が大きく、30%。次に利商、利農、利長が 13~18%で、利信、利東、利連が次に続
く。99 年 10 月から利東は利金の発行をやめ、銀行社債にかえていることや利長や利信は
国の管理下にあるため全体の残高は減少傾向にある。
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1.4.5. 社債
社債発行残高
(10億円)
比率
発行額
電力、NTT
東京電力
中部電力
関西電力
東北電力
NTT
中国電力
北陸電力
北海道電力
四国電力
九州電力
電気
鉄道
商社
金属
電話
自動車
金融
その他、サービス
化学
ガラス、紙、ゴム、セメントなど
小売
不動産
運送
非鉄金属
食品
建設
機械
石油、石炭
医薬品
合計
5,720.0
2,311.7
1,823.5
1,562.7
1,383.7
1,263.6
578.1
468.0
450.0
181.9
13.41%
5.42%
4.28%
3.66%
3.24%
2.96%
1.36%
1.10%
1.06%
0.43%
3,997
2,864
2,030
1,976
1,881
1,793
1,739
1,375
1,248
1,213
1,124
1,068
1,054
883
789
750
603
376
147
9.37%
6.72%
4.76%
4.63%
4.41%
4.20%
4.08%
3.22%
2.93%
2.84%
2.63%
2.50%
2.47%
2.07%
1.85%
1.76%
1.41%
0.88%
0.34%
42,652.1
100.00%
その他
18.8%
化学
2.9%
電力、NTT
36.9%
その他、
サービス
3.2%
金融
4.1%
自動車
4.2%
電話
4.4%
金属
4.6%
商社
4.8%
鉄道
6.7%
電気
9.4%
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社債は全体で 42 兆残高があり、そのうち 16 兆弱、37%程度が電力、NTT が占めている。
個別銘柄で見ると東京電力が群を抜いて多く 6 兆弱となっている。99 年 9 月時点残高のた
め銀行社債の残高が入っていない。銀行社債は年 4 回大きな発行があり、1 回は約 5000 億、
一年で約 2 兆の発行が見込まれている。発行年限で最短が 3 年であるため、3 年後には少
なくとも 6 兆のマーケットになり、電力の次に大きなマーケットとなる。個別銘柄でもか
なり上位に位置することとなるであろう。
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1.4.6. 地方債
地方債発行残高
9906 現在(百万円)
公 募 債
東
大
大
横
愛
北
神
兵
埼
静
千
名
福
神
長
京
広
札
福
川
宮
京
新
秋
岐
岡
茨
広
滋
富
栃
山
長
奈
北
三
青
群
岩
愛
熊
福
仙
鹿
徳
福
山
香
和
千
高
鳥
山
島
宮
石
大
佐
沖
京
阪
阪
浜
知
海
奈
庫
玉
岡
葉
古
岡
戸
野
都
島
幌
岡
崎
城
都
潟
田
阜
山
城
島
賀
山
木
形
崎
良
九
重
森
馬
手
媛
本
島
台
児
島
井
口
川
歌
葉
知
取
梨
根
崎
川
分
賀
縄
合 計
都
府
市
市
県
道
川
県
県
県
県
屋
県
市
県
市
県
市
市
市
県
府
県
県
県
県
県
市
県
県
県
県
県
県
州
県
県
県
県
県
県
県
市
島
県
県
県
県
山
市
県
県
県
県
県
県
県
県
県
県
市
4 ,115,297
842,320
1 ,087,193
1 ,044,337
361,090
479,230
479,838
432,482
451,743
476,208
388,633
550,643
185,926
317,858
96,160
308,202
127,820
372,044
249,869
268,576
189,542
145,915
66,160
66,400
133,800
市
142,259
112,240
県
県
45,000
13,536,785
非 公 募 債 A
非 公 募 債 B
56,093
67,274
36,380
11,029
80,750
16,548
223,619
139,098
4,362
138,542
36,659
10,685
318,995
4,009
8,375
1,010
13,293
28,737
4,353
159,406
6,885
51,512
39,743
10,090
59,917
243,251
14,063
21,154
6,658
23,609
17,537
161,747
29,092
40,123
6,330
66,276
17,619
135,072
3,244
6,643
46,185
71,619
136,818
2,717
1,563
35,372
10,086
32,373
40,177
41,469
4,106
4,162
20,502
61,442
185,457
246,999
35,869
51,120
非 公 募 債
合 計
4,887,509
2,288,101
1,076,088
1,049,527
1,663,247
1,389,110
1,269,691
1,411,050
985,929
764,943
971,665
694,735
894,382
927,189
707,845
488,974
612,869
357,288
465,526
364,500
566,194
446,834
528,846
499,806
457,772
507,316
619,348
308,476
417,080
400,924
402,319
386,422
530,420
396,595
258,204
347,417
402,389
349,579
452,504
318,808
319,997
357,375
263,765
438,165
303,598
296,669
312,813
286,487
291,754
241,057
283,970
235,734
232,930
232,184
266,485
374,028
417,469
177,699
170,544
地 方 債
合 計
9,002,806
3,130,421
2,163,281
2,093,864
2,024,337
1,868,340
1,749,529
1,843,532
1,437,672
1,241,151
1,360,298
1,245,378
1,080,308
1,245,047
804,005
797,176
740,689
729,332
715,395
633,076
755,736
592,749
595,006
499,806
457,772
507,316
685,748
442,276
417,080
400,924
402,319
386,422
530,420
396,595
400,463
347,417
402,389
349,579
452,504
318,808
319,997
357,375
376,005
438,165
303,598
296,669
312,813
286,487
291,754
286,057
283,970
235,734
232,930
232,184
266,485
374,028
417,469
177,699
170,544
4,887,509
2,232,008
1,008,814
1,013,147
1,652,218
1,308,360
1,253,143
1,187,431
846,831
760,581
833,123
658,076
883,697
608,194
703,836
480,599
611,859
343,995
436,789
360,147
406,788
439,949
477,334
460,063
447,682
447,399
376,097
294,413
395,926
394,266
378,710
368,885
368,673
367,503
218,081
341,087
336,113
331,960
317,432
315,564
313,354
311,190
192,146
301,347
300,881
295,106
277,441
276,401
259,381
200,880
242,501
231,628
228,768
211,682
205,043
188,571
170,470
141,830
119,424
34,022,326
3,347,818
37,370,144
50,906,929
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比 率
17.7%
6.1%
4.2%
4.1%
4.0%
3.7%
3.4%
3.6%
2.8%
2.4%
2.7%
2.4%
2.1%
2.4%
1.6%
1.6%
1.5%
1.4%
1.4%
1.2%
1.5%
1.2%
1.2%
1.0%
0.9%
1.0%
1.3%
0.9%
0.8%
0.8%
0.8%
0.8%
1.0%
0.8%
0.8%
0.7%
0.8%
0.7%
0.9%
0.6%
0.6%
0.7%
0.7%
0.9%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
0.5%
0.5%
0.5%
0.5%
0.7%
0.8%
0.3%
0.3%
100.00%
地方債は全体で 50 兆円越えのマーケットで、今も増え続けている。非公募のほうが公募
より残高が大きく地方債全体の 7 割が非公募となっている。当然マーケットに流通してい
る玉も非公募が多くなる。非公募 A は、ほぼ一社引受けの債券で公募同様マーケットで売
買が盛んに行われている。非公募 B は一社引受けでローンに近いもので、実際にはマーケ
ットに流通することがない。通常私たちがマーケットで売買しているのは、この公募と非
公募 A である。又、地方債の公募 非公募は、発行形態が違うだけで実質上優劣があるとど
こにも明言されていない。
個別に見ると全体の 2 割が東京都債となっている。繰り上げ償還が行われ、問題になった
のは非公募 B のほうで実際にはマーケットに流通していない。ほぼ 1 対 1 の契約になって
いるので、お互いの了承の元この様な償還が行われた。
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1.5. 売買高
1.5.1. 国債売買高
(億円)
1990
1991
1992
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
超長期
102,209
169,584
174,680
428,195
443,343
486,380
314,659
544,224
715,581
569,976
長期
20,441,270
13,025,412
9,038,963
10,789,827
8,488,235
10,506,646
9,133,636
10,264,345
9,107,878
9,084,094
中期
102,707
77,607
54,034
72,920
296,845
451,177
441,211
414,086
375,367
684,058
合計
20,646,186
13,272,603
9,267,677
11,290,942
9,228,423
11,444,203
9,889,506
11,222,655
10,198,826
10,338,128
1.5.2. Non-JGB 売買高
1990
1991
1992
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
公募
地方債
38,444
44,730
64,822
67,430
52,635
80,468
80,044
72,925
67,858
60,868
非公募
地方債
34,403
45,345
97,385
161,599
175,141
326,263
278,730
256,913
216,813
165,100
政保債
利金債
NTT
電力
128,799
185,482
254,736
291,066
225,167
281,309
228,953
248,128
198,647
143,102
682,272
609,547
649,303
637,045
460,786
613,376
489,455
479,706
298,518
280,766
5,076
7,191
10,223
11,669
7,429
7,821
7,865
4,811
4,985
5,263
42,298
51,751
40,359
64,054
42,312
72,134
60,615
66,351
73,116
77,472
その他
社債
20,903
18,171
28,535
39,880
39,097
66,423
96,748
116,998
135,588
109,874
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その他 円建外債
非公募
23,935
17,582
29,542
31,013
35,258
28,352
29,704
39,341
31,312
30,904
26,894
40,547
25,829
56,335
25,054
54,236
20,288
18,727
21,655
29,568
(億円)
合計
993,712
1,022,772
1,208,973
1,341,788
1,064,783
1,515,235
1,324,574
1,325,122
1,034,540
893,668
1.5.3. 全体売買高に占める Non-JGB 売買高の比率
(億円)
国債
1990
1991
1992
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
20,646,186
13,272,603
9,267,677
11,290,942
9,228,423
11,444,203
9,889,506
11,222,655
10,198,826
10,338,128
合計
NonJGB
993,712
1,022,772
1,208,973
1,341,788
1,064,783
1,515,235
1,324,574
1,325,122
1,034,540
893,668
21,639,898
14,295,375
10,476,650
12,632,730
10,293,206
12,959,438
11,214,080
12,547,777
11,233,366
11,231,796
平均売買高比率
比率
4.59%
7.15%
11.54%
10.62%
10.34%
11.69%
11.81%
10.56%
9.21%
7.96%
9.55%
Non-JGB の売買規模は表のように JGB の売買高の 10%程度となっている。JGB と違いほ
とんどが実需であり、短期的な売買がほとんどないため JGB の短期売買と自己トレーディ
ングを除くとその比率はかなり高いものとなるのは間違いないところだ。つまり、この
Non-JGB を売買できないと投資家は業者として認めてくれないと言うことだ。また、JGB
よりも動きや特徴が難しいので理解するのに時間がかかり、実行するにも時間がかかる。
つまり、理解してしまえば強い業者になれるということになる。
97 年まで JGB を含む中期セクターの中心だったのが利金債で、利金債の動きが中期セク
ターを動かしている状態であり Non-JGB 全体の 40%を占めていた。98 年以降日債銀がおか
しくなってから売買高は減り始め今も減り続けている。逆に、社債は発行残高の増加とと
もに急速に売買高が増えている。今後もこの流れが続いていくと思われる。
ぞーさんのパオパオ NonJGB 講座
1.6. 公社債基準気配
90 年代から証券業協会が基準気配というものを出し始めた。もともと、Non-JGB マーケ
ットはほとんどすべてのトレードが店頭売買であり、業者間トレードがほとんどない。
JGB のように引け値が存在しないマーケットのため適正なプライスがわかりにくかった。
一部のトレーダー、ディーラーのみしか正当なプライスを出すことができなかった。これ
をよりわかりやすくすることと、適正なプライスで売買し不正なトレードをなくす目的で
この基準気配制度が始まった。
基本的には複数の業者が決まった銘柄の気配を協会に報告し、これを協会が平均して出し
たものである。当初は週一回の報告で銘柄も少なく、しかもマーケットとかなりかけ離れ
ていた。証券会社はこの気配を基準に個人の本券での売買の基準にしていたため、個人か
らの売りを安く買うために、故意に安くしていた向きもある。
97 年中頃から毎日の報告になり銘柄もかなり増えた。(現在 Non-JGB 約 3500 銘柄)ここ
最近実際のプライスに少しずつ近づいて来ているものの、まだまだずれは大きく政保債、
利金債は大体あっているが、社債はまったくずれている。あれだけ大量の債券を本当に毎
日、Non-JGB トレーダーが値付けすることはできない。基本的に Non-JGB をこれから勉強
する人間にやらせているのが現状で、基準気配をデータにしたりすることはまったく無意
味である。使うとしたらスプレッドを見るより、そのトレンドを見るだけに抑えないと痛
い目にあう。日本のマーケットは、格付けによってだけでなく業種や名前によってまった
く値が違う。また、同格、同銘柄でも単価によってスプレッドが違うため、すべての銘柄
の値を出すことは不可能である。これが可能になるまでは基準気配は信用できない。10 年
以上このマーケットにいる私でもしっかりすべての値をつけるのに、少なくても半日はか
かるだろう。ただ、この気配を評価に使っている投資家も多いので、マーケットが気配よ
り安い場合急に買われることもある。
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1.7. 基本的なトレードスタイル
売り買いが顧客の運用に直結している。短期的な売買、自己トレーデング的なものがほ
とんどないため、顧客からの信頼やマーケット、そして債券の知識が高いレベルで必要
となる。会社の力よりセールス個々人の力が物を言う。
(1) 顧客のニーズを集めそれに合わせたポジションをとっていく。業者間マーケットがほ
とんど存在しないため、店頭でニーズのないものはポジションにできない。顧客のニ
ーズが多くそのプライスをしっかり把握した業者がマーケットを支配できる。セール
スとトレーダーの協力が必要だ。
(2) ささいなことでもマーケットの情報をとって欲しい。これにより、より正確なプライ
シングが出来、トレードに結びつく。
(3) 現在、政保、地方、利金(東、興、商、農、連)、そして A+(RI)、Baa2(MDY)
以上の社債 以外はビッドをすぐに出せるブローカーはいない。顧客のニーズをつかま
えているところのみである。つまり、すぐにプライスを出さなくても名前が落ちるこ
とはなく、逆に強気で「そんな債券はすぐに売れないから預けてください」という態度
で接してよい。ただ、上記の債券はスピードが重要。
(4) 政府保証債、地方債、利金債、電力債、NTT などある程度流動性のある銘柄でも、基
本的にオーダーはゾーンと格(格については、後に説明する。)で出される。例えば、
残存 5 年の地方債が買いたい場合、『残存 4.5 ~ 5.5 年のローカル県債 50 億買いた
し』などとオーダーされるのが慣習となっている。Non-JGB は、個々の銘柄の流動性
は極めて低いため、ゾーンと格で売買することにより流動性をあげている。銘柄指定
でのオーダーのできる可能性は極めて低い。
例 1)残存 4.5 ~ 5.5 年 政府保証債
例 2)残存 3 ~ 4 年 地方債 第 1 格 (東京都)
例 3)残存 6 ~ 7 年 IBJ
例 4)残存 3 ~ 7 年 電力債(電力債はどの電力もハンディーキャップなし)
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1.8. 日本証券業協会資料
(1) 公社債投資家別売買高
投資家別の売付額と買付額がでている。 1. 公社債投資家別売買高 から 2. 短期証券投資
家別売買高を除くと 誰が何をやっているかよく分かる。 差引のマイナスは買い越しを意
味する。
(2) 公社債店頭売買高
それぞれの債券の店頭売買高がのっている。実際の売買高は、これから現先売買高を
除く。
これらの資料は毎月 前月の結果が発表される。これらを見ることによって、今マーケ
ットで誰が何をしているのか? そして、どんなトレンドがあるのか? すぐにわかる。毎
月チェックしてマーケットから取り残されないようにする。自分の知らない事が起こっ
ていたら 真摯に受け止め 次へのステップにする。
(3) インターネットのアドレス www.jsda.or.jp/
(4) 上の資料の他に、以下の情報が見られる
統計情報
公社債市場
株券貸借取引状況
公社債基準気配検索
取引所市場外取引 相場表
格付マトリクス表検索
取引所市場外取引 相場表
公社債現先売買参考利回り表
証券投資信託受益証券の売買等状況
起債情報
外国投信の運用成績一覧表
公社債市場の動向
公社債種類別店頭売買高
公社債投資家別売買高
公社債投資家別現先売買月末残高
債券貸借取引状況
選択権付債券売買取引状況
国内CP等及び私募社債の取引状況等
全国公開会社のエクイティファイナンスの状況
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