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また,社会的スキルの定義を見てみると,相川(2000)は「ソーシャル

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また,社会的スキルの定義を見てみると,相川(2000)は「ソーシャル
健康レクリエーション研究会雑誌 Vol. 7, 1-2 (2011)
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ごあいさつ
健康レクリエーション研究会雑誌第 7 集の発刊に当たり
平成 22・23 年度版,健康レクリエーション研究会雑誌・研究論文集/実践報告集第 7
集を発刊しましたので,ご高覧ください。この研究論文/実践報告集の表題の冠が「健康
レクリエーション研究会雑誌」になりました。
私が非常勤所長をしております岐阜産業保健推進センターという機関があります。こ
こでは産業保健に関する専門的相談事業,産業医や衛生管理者への研修事業,各企業へ
産業保健に関する情報の提供事業を展開しております。そのうち,専門的相談事業で圧
倒的に多いのはメンタルヘルス不調者への対応に関する相談です。そのようなことから,
2008 年 10 月から全国 47 都道府県にある産業保健推進センターには,一律,メンタル
ヘルス対策支援センターが併設され,メンタルヘルス対策促進員などがメンタルヘルス
不調者の発生した事業場ごとに出向き訪問指導しております。
メンタルヘルス不調に対しては,三つの大きな対応があります。一つは①不調者の職
場復帰への対応:三次予防,二つめは②不調者の早期発見・対応:二次予防,三つ目は
③未病の段階での対応:一次予防ですが,職場では,一つ目の三次予防,すなわち,メ
ンタルヘルス不調者で休職していた労働者の職場復帰問題が産業保健問題となっている
ようです。私自身としましては,三次予防や二次予防よりも一次予防に重点を置きたい
と常々考えて参りました。つまり,メンタルヘルス不調者を一人も出さないような産業
保健活動を推進すべきだと思ってきたわけです。そもそもメンタルヘルス不調は不況,
リストラ,希薄な人間関係,パワハラ,セクハラ,モラルハラなどで,仕事や職業生活
に関する強い不安,悩み,ストレスから生じます。これらのことに,どのように対処し
たらよいか,大変難しい問題ですが,とにかく,一次予防をすすめる必要性があります。
職場では,心の健康づくり計画を策定することになりしょう。その中で,まず,希薄な
人間関係を打破することが大切になりますが,それにはコミュニケーションを高めるこ
とではないでしょうか。
コミュニケーションは定義的には,複数の人間が感情,意志,情報などを受け取り合
うこと,伝え合うことですので,コミュニケーションを快適に持続可能にするにはレク
リエーションが挙げられるのではないでしょうか。それに一次予防の段階でのレクリエ
ーションといえば,まさに健康レクリエーション,そのものです。もちろん,健康レク
リエーションといいましても未病の段階の健康者のみを対象とするのではなく二次予防,
三次予防の対象者にも十分,適応できます。
健康レクリエーションは,
平成 19 年度版の本研究会雑誌の巻頭言でも記述しましたよ
うに,五感健康法とほぼ同一と考えていますので,五感健康法を推進することが一次予
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健康レクリエーション研究会雑誌 Vol. 7, 1-2 (2011)
防となろうかと思います。
ファイザーヘルスリサーチ振興財団のヘルスリサーチニュース,2009 年 10 月号の巻
頭言に,
「五感健康法の有効性のエビデンスを得るヘルスリサーチは?」について所感を
述べましたので,その全文をここに掲載し,健康レクリエーション研究の方向付けに応
用して頂ければ幸甚です。
『 』内の五感健康法を健康レクリエーションと読み替えてく
ださい。
『
『五感健康法』というものがある。これは「五感を刺激することにより脳を活性化さ
せ,恒常性を維持し,自然治癒力を高め,心身の健康保持・増進を図る方法」と定義さ
れている。園芸,旅行,ウォーキング,料理などの趣味,娯楽の類である。心身障害者
などに対して臨床医学的にエビデンスが得られている色彩療法,音楽療法,アロマテラ
ピー,食療法,温泉療法などがある。エビデンスが得られている療法であれば,当然,
健康者にも有効であろうとの発想で提唱されたのが色彩健康法,音楽健康法,芳香健康
法,食健康法,温泉健康法で,これらを統合して五感健康法と称されている。しかし,
健康法としてはエビデンスがない。エビデンスがないだけに説得力がなく,啓蒙普及し
にくい。健康であることは五感からの外的環境,あるいは内的環境に対して恒常性が維
持されている状態といわれている。五感健康法を日常励行していれば,絶え間ない環境
の変化に対して,生体の形態的,機能的状態が恒常性の範囲内に保持されているかどう
か(健康保持)
,否,むしろ恒常性の範囲を広げる作用を示すかどうか(健康増進)のエ
ビデンスを得ておきたいものである。しかし,そのためのヘルスリサーチを行うことは
至難の技である。
(仕方がないので)ある健康障害に対し治療効果が上がり,機能修復が
できた療法を健康者用にリ・アレンジして,それを健康法として,それが健康保持・増
進に役立つかどうかのヘルスリサーチができればよいのだが。
』
2011 年 3 月 1 日
岐阜県健康レクリエーション協会顧問
本巣レクリエーション協会会長
東海学院大学教授・健康福祉学部長
岐阜産業保健推進センター所長
岐阜大学名誉教授
岩 田 弘 敏
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