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ユーロ圏への投資資金の流入に よるユーロ相場へ
みずほインサイト マーケット 2014 年 7 月 23 日 ユーロ圏への投資資金の流入に よるユーロ相場への影響 市場調査部主任エコノミスト 細沼めぐみ 03-3591-1248 [email protected] ○ 2013年以降のユーロ高を招いた要因として、ユーロ圏の経常収支の改善や低インフレの継続、EC BのBS縮小などが挙げられるが、中でもユーロ圏への投資資金の流入による影響が注目される ○ ユーロ圏資産への投資が復調した背景には欧州債務問題への警戒感の後退が挙げられ、投資環境が 大幅に改善する中で資金流入が継続した ○ 今後はユーロ高要因の影響力が緩和する一方、金利差の拡大によるユーロ安要因の影響力が強まる ことから、ユーロ相場には徐々に下落圧力がかかっていく見込みである 1.堅調に推移するユーロ相場 2013年以降のユーロドル相場は、多くの市場参加者の予想に反してユーロが堅調な推移をみせた。 「予想に反して」というのは、欧州債務問題への懸念が後退する中で一定のユーロ買戻しこそ想定さ れていたものの、ユーロ圏経済の脆弱さや金利差を要因にユーロ安が見込まれていたからである。し かし実際には、独米国債利回り差(独<米)が拡大しユーロ安要因となっていたにも関わらず、ユー ロ高基調が継続した(図表1)。金利差の推移から乖離してユーロ高が進展した背景には、金利差以外 の為替相場の決定要因が影響していたことが考えられる。具体的には、ユーロ圏への投資資金の流入、 図表 1 独米金利差とユーロドル相場 (ドル/ユーロ) 1.6 図表 2 (独-米、%) 2.0 ユーロドル相場 ユーロ圏への証券投資とユーロドル相場 債券投資 株式投資 ユーロドル相場(右目盛) (10億ユーロ) 独米10年国債利回り差(右目盛) 60 ←資金流入 独米2年国債利回り差(右目盛) 1.5 1.0 ユーロは 堅調 (ドル/ユーロ) 1.50 40 1.40 1.4 20 0.0 1.3 0 1.2 ▲ 20 利回り差拡大 (ユーロ安要因) ▲ 2.0 08 10 12 14 (年) → 1.1 06 1.30 資金流出 ▲ 1.0 ▲ 40 1.20 09 10 11 12 (注)債券投資及び株式投資は6カ月平均値 (資料)ECBよりみずほ総合研究所作成 (資料)Bloombergよりみずほ総合研究所作成 1 13 14 (年) ユーロ圏の経常収支の改善やディスインフレの継続、ECBのバランスシートの縮小など様々な点を ユーロ高要因として挙げることが可能である。中でもユーロ圏への投資の復調に伴うユーロ高の圧力 は注目されており、フランス中銀のノワイエ総裁も4月に「ユーロがなぜ強いのか。それは世界中の投 資家がユーロ圏に戻っているためだ。」と指摘している1。 海外投資家によるユーロ圏への証券投資は、欧州債務問題への懸念が強まる中で2011年末から2012 年初にかけて引き揚げが続いたものの、2012年半ば以降は復調している(前頁図表2)。証券投資を債 券投資と株式投資に分けてみると、債券投資は時期によって金額の増減がみられる一方、株式投資の 金額は比較的安定して推移している。またヘッジファンドの地域別の資金流出入動向をみても、欧州 への資金回帰の傾向が確認できる(図表3)。2011年末にかけて欧州からのヘッジファンドの資金流出 額が拡大したが、2012年に入り資金流出額は徐々に縮小している。さらに2013年になるとヘッジファ ンドは欧州への投資を再開しており、資金流入額も急速に拡大した。足元では欧州への資金流入額の 拡大は一服しているが、北米など他の地域への資金流入額も減少している点を勘案すると、欧州への 積極的な投資が継続していると評価することができる。 本稿ではまず、海外投資家によるユーロ圏資産への投資が復調した背景について整理する。さらに 今後のユーロ圏資産への投資動向を展望することにより、投資資金の流入がユーロ相場へ及ぼす影響 について考えてみたい。 2.欧州債投資が復調した背景と今後の見通し (1)債券相場の回復に伴い、海外投資家の欧州債投資が復調 ユーロ圏各国の10年国債利回りの推移をみると、ユーロ導入後はファンダメンタルズ格差があるに も関わらず各国の利回りが収れんする傾向がみられたが、リーマン・ショックや欧州債務問題の発生 を受けた投資家のリスク意識の高まりから、投資資産に対する選別色が強まった(図表4)。一時はユ 図表 3 ヘッジファンドの資金流出入動向 図表 4 (10億ドル) 20 ←資金流入 アジア 欧州 南米 北米 各国 10 年国債利回りの推移 ← ①危機前 → ← ②危機発生 → (%) ← ③危機後 → 10 15 ドイツ 欧州 債務危機 フランス 10 8 イタリア スペイン 5 ポルトガル 6 資金流出 0 ▲5 4 → ▲ 10 2 ▲ 15 10 11 12 13 14 リーマン・ ショック (年) 0 (注)1.6カ月平均値 2.欧州には非ユーロ圏も含まれる (資料)Eurekahedge 05 06 07 (資料)Bloomberg 2 08 09 10 11 12 13 14 (年) ーロ分裂懸念まで取沙汰されるなど債務問題が深刻化する中で南欧債の利回りは急上昇したが、2012 年夏場頃をピークにその後は低下基調が続いており、足元では欧州債務問題発生前の水準を下回って いる。利回り低下の背景としては、ユーロ圏の市中銀行や海外投資家による南欧債の需要が回復した ことが挙げられる。スペイン及びイタリアにおける市中銀行の自国国債保有額は2012年に入って増加 しているが、それをもたらしたのはECBによる大規模な資金供給であった(図表5)。ECBは2011 年12月と2012年2月に合計で1兆ユーロ規模となる銀行システムへの資金供給を実施した(3年LTRO2)。 市中銀行は貸出需要が伸び悩む中で供給された資金を自国の国債購入に充てており、こうした動きは 国債利回りの低下をもたらす一因となった。南欧債券相場の回復が進む中で、海外投資家も南欧債へ の投資を徐々に活発化させている。海外投資家によるスペイン債・イタリア債の保有残高は2011年か ら2012年半ばまで減少したものの、その後は増加に転じた。特にスペイン債への投資の増加は顕著で ある。但し、海外投資家の中でも早い段階から南欧債への投資を積極的に行っていたのはヘッジファ ンドなど限られた投資家であったことが推測される。例えば日本のユーロ圏主要国向け債券投資の動 向をみると、欧州債務問題への懸念の後退に伴いユーロ圏への投資は復調しているが、その投資先に ついてはフランスやオランダ、ルクセンブルクなどが中心である(図表6)。南欧債へ投資するリスク はとりにくい一方で、世界的な金利低下が進展する中でより高い利回りを享受しようとする投資スタ ンスが窺える。但し、スペインやイタリアを中心とする南欧債への投資も2013年末頃より復調する傾 向が確認でき、またドイツ債については利回りの低下が進む中で2014年に入って大幅に売られるなど 足元で投資スタンスに変化がみられる。 南欧債への投資の拡大は、「資金流入の増加によるパフォーマンスの改善」と「パフォーマンスの 改善による更なる資金流入の増加」が相互に作用することでもたらされたものであるといえる。以下 ではリスク調整後リターンを示す指標としてシャープレシオ(=リターン÷ボラティリティ)を用い、 南欧債のパフォーマンスの推移を確認していきたい。南欧債のリスク調整後リターンは、欧州債務問 図表 5 主体別の国債保有残高 (スペイン) 図表 6 (イタリア) (ユーロ圏主要国) (10億ユーロ) (10億ユーロ) (10億ユーロ) 300 800 500 700 400 600 300 500 200 250 日本の対外債券投資 200 (億円) 10,000 ↑ 売却 (資金流入) PIIGS ドイツ フランス 合計 ベネルクス 5,000 0 150 ▲ 5,000 海外投資家 100 海外投資家 スペイン市中銀行 08 09 10 (資料)スペイン中銀 11 12 13 14 (年) ▲ 10,000 イタリア市中銀行 (右目盛) 400 50 08 09 10 11 12 13 取得 (資金流出) ↓ 09 100 14 (年) (資料)イタリア中銀 3 10 11 12 13 14 (注)1.2014年以降は国際収支マニュアル第6版に準拠した数値であり、 2013年以前と比較する際には幅を持ってみる必要がある 2.6カ月平均値 (資料)財務省「国際収支統計」 (年) 題に対する警戒感が強まる中で2011年半ばにかけて低下し、リターンがマイナスとなる局面もみられ た(図表7)。前述の通り、南欧債利回りが低下するきっかけとなったのは市中銀行による国債購入で あり、続いてヘッジファンドを中心とするリスク選好度の高い投資家が投資妙味の高さを見込んで南 欧債への投資に参入したと考えられる。南欧債への資金流入が続く中で債券価格の上昇やボラティリ ティの低下が進展し、リスク調整後リターンの改善は継続した。また、南欧債の投資環境の改善が継 続することで、ヘッジファンド以外の機関投資家も南欧債への投資を再開し、投資家層は次第に広が っていったと推測される。こうした傾向が続く中で南欧債のリスク調整後リターンは改善が続いてい る。 (2)今後の欧州債への投資動向 では、今後も海外投資家による欧州債への投資は継続するだろうか。図表4で確認できるように欧州 10年国債利回りは既に低位にあることから、キャピタルゲインを狙った欧州債への資金流入は限定さ れるであろう。一方、現在のようにボラティリティが低い環境では、インカムゲインを狙った欧州債 への投資需要は維持され、欧州債への資金流入は今後も一定程度見込まれるであろう。但し、資金流 入の規模については、欧州債務問題への警戒感の後退によりユーロ圏へ投資資金が回帰した頃と比較 すると小さいものとなろう。 他方、南欧国債利回りの反発リスクには留意しておきたい。図表8は、南欧3カ国の格付と対独国債 スプレッドの推移を示したものである。対独国債スプレッドはドイツ国債利回りを基準として各国の 国債利回りと比較したものである。これによると、足元の利回り水準は各国とも格付対比では過大評 価されているとみることもできる。一方で債券市場参加者は将来における格付の改善を見越して南欧 債への投資を進めているという見方もあろう。実際、景気悪化に歯止めがかかったことや金融市場の 安定化が評価されて南欧債の格下げは一巡している。スペインやポルトガルでは小幅に格付が改善す 図表 7 南欧債のシャープレシオ 図表 8 南欧債の格付とスプレッド (スペイン) 2.0 (イタリア) (ポルトガル) イタリア (bp) スペイン 1.5 ポルトガル (bp) 7 700 スペイン対独スプレッド 600 1.0 0.5 0.0 ▲ 0.5 スペイン格付(右目盛) 500 BB+ 11 400 BBB 13 300 A15 200 A+ 17 100 AA 19 AAA 21 0 ▲ 1.0 05 06 07 08 09 10 11 (注)1.シャープレシオ=リターン÷ボラティリティ 2.月次データ、直近は2014年6月 (資料)Citi group 12 13 9 14 (年) ▲ 100 23 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 (年) (注)格付は3社平均。グラフ目盛はS&Pの定義で表示。 (資料)S&P、ムーディーズ、フィッチ、Bloomberg 4 (bp) 7 700 1,400 ポルトガル対独スプレッド -7 -5 9 600 1,200 -3 イタリア格付(右目盛) -1 BB+ 11 500 1,000 1 3 BBB 13 400 800 5 7 A15 300 600 9BBBB+ 11 A+ 17 200 BBB 400 13 15 AAA 19 100 200 17 A+ 19 AA AAA 0 21 21 0 AAA 23 25 ▲ 200 23 ▲ 100 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 (年) 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 (年) イタリア対独スプレッド ポルトガル格付(右目盛) る傾向もみられる。しかし、南欧諸国は依然として経済の脆弱性や財政再建など幅広い課題を抱えて おり、格付の大幅な改善には時間を要するであろう。今後、南欧諸国の脆弱性が意識された際には国 債利回りが反発する可能性があり、それを契機として南欧債への資金流入が減少するリスクが考えら れる。最近では、6月半ば以降は南欧国債利回りの低下が一服しており、こうした傾向が続けばリスク 調整後リターンの改善傾向にも歯止めがかかるであろう。また、7月に入ってポルトガル大手銀行の信 用不安を受けて南欧債が売られる局面がみられた。問題とされたのは同銀行の親会社であり、同銀行 自体の支払い能力には懸念がなく財務状態も大幅に改善されているとの見方からグローバルな金融市 場への影響は限定的であったが、これまで楽観ムードが強かった金融市場の調整を促す一因になった 可能性もあろう。 3.南欧株を中心に高まる割高感 欧州各国の株価は2011年半ばから2012年半ば頃をボトムに、その後は欧州債務問題への懸念が後退 する中で回復が継続しているが、欧州株への資金流入が今後も続くかどうかを占う上で、足元の株価 をバリュエーション面から評価してみたい(図表9)。まずドイツ株は、2010年から2011年半ばにかけ て上昇した後に2011年末には2010年初の水準をわずかに下回る程度まで下落したが、その後上昇が続 いており足元では2010年初の1.7倍を上回る水準となった。次にフランス株は、2010年から2011年半ば にかけて横ばい圏で推移し2012年半ばにかけて2010年初の8割程度まで下落したが、足元では2010年初 の1.2倍の水準まで回復した。最後にイタリア、スペイン、ポルトガルの南欧3カ国については概ね似 通った推移を示している。2012年半ばには2010年初の6割を切る水準まで低下したものの、足元にかけ 図表 9 欧州各国株価とPER (株価) (PER) (倍) 25 (2010年1月=100) ドイツ 180 フランス イタリア 20 スペイン 140 ドイツ フランス イタリア 160 (倍) 30 25 スペイン ポルトガル ポルトガル(右目盛) 120 15 20 10 15 100 80 60 5 40 10 11 12 13 14 10 10 (年) 11 12 13 14 (注)ドイツDAX、フランスCAC、イタリアFTSEMIB、スペインIBEX、 ポルトガルPSI (資料)Bloombergよりみずほ総合研究所作成 (注)ドイツDAX、フランスCAC、イタリアFTSEMIB、スペインIBEX、 ポルトガルPSI (資料)Bloombergよりみずほ総合研究所作成 5 (年) て回復基調が続いている。ドイツ株は株価自体の水準から判断すれば上昇が目立つが、企業の利益水 準を反映したPER(株価収益率)でみれば過去の水準から大きく乖離しているとはいえず、企業業 績の改善を伴った価格上昇であり必ずしも割高感が意識されるレベルにあるとはいえない。一方で南 欧株については利益水準が改善していないにも関わらず株価の上昇が続いたため、PERでみた際の 株価の割高感が高まっているといえる。 今後については、世界経済の回復期待を背景に欧州企業の業績改善期待が高まる中では欧州株への 投資は継続することも考えられよう。但し、南欧株を中心に割高感がみられることを勘案すればこれ までほどの投資の勢いはみられない可能性があろう。 4.今後のユーロ相場をどうみるか 以上でみてきたように、今後も海外投資家によるユーロ圏資産への投資は継続しやすいが、欧州債 や欧州株の見直し買いが進展した局面と比較すると今後の投資額は小さい見込みであり、ユーロ圏へ の投資資金の流入に伴うユーロ高圧力は緩和する見通しである。本稿の冒頭では、ユーロ高の要因と して投資資金の流入以外にユーロ圏の経常収支の改善やディスインフレの継続、ECBのバランスシ ートの縮小を挙げたが、これらの要因は今後のユーロドル相場にどのような影響を及ぼすであろうか。 まずユーロ圏の経常収支については、今後も黒字が続きやすくユーロ高要因となる見込みである。 ユーロ圏の経常収支の改善には、これまで経常赤字を計上していた南欧諸国が経常黒字へ転じたこと が大きく寄与しているが、南欧諸国の一部では競争力の改善を背景に今後も輸出の回復を期待するこ とができ、内需の回復により輸入が増加しても経常収支が悪化しにくいことが想定されるからである。 次にインフレ率についても、引き続きユーロ高要因となるであろう。ECBが発表した四半期毎の 経済見通しによると2014年のインフレ率は+0.7%、2015年は+1.1%であり、米国と比較して低調に 推移する見通しである。尚、インフレ率格差は為替相場の長期トレンドを把握する際に参考にされる ものであり、短期でみた場合の為替相場への影響は限定されよう。 またECBのバランスシートについては、3年LTROの前倒し返済によって2013年以降縮小基調が続い ており、FRBがバランスシートを拡大してきた影響も加わって両者のバランスシート格差の拡大が ユーロ高の一因とみなされてきた。今後は、仮にECBが量的緩和策を導入すればバランスシートは 拡大していくことが見込まれるが、既に実施しているマイナス金利政策は超過準備の保有に対してコ スト負担を生じさせるためバランスシートを縮小させる効果が見込まれ、量的緩和策とマイナス金利 政策の両立が可能なのか、またその場合にどのような影響がみられるかといった不透明な部分がある。 一方、FRBが量的緩和策を終了させることにより欧米のバランスシート格差の拡大傾向は一服する ことが見込まれ、少なくともユーロ高圧力は徐々に緩和していくであろう。 最後に図表1でみた独米金利差については、ユーロ安要因になると考えられる。米国では景気回復が 続き、金融緩和の出口へ向かう中で金利の上昇基調が継続するであろう。ドイツ金利は米国の金利上 昇に連動する形で次第に上昇圧力がかかるものの、ECBが金融緩和を続けることから上昇幅は抑制 され、金利差は拡大していく見込みである。 6 以上を総括すると、ユーロ圏の経常黒字や低インフレがユーロ高要因として残存するものの、ユー ロ圏への投資資金の流入や欧米中銀のバランスシート格差拡大によるユーロ高の圧力は徐々に減退し ていく見込みである。ユーロ高をもたらす要素による影響力が緩和する中で、拡大基調で推移する独 米金利差によるユーロ安要因の影響力が強まっていくことから、ユーロ相場は徐々に下落基調へ向か うことが想定される(図表10)。 図表 10 ユーロドル相場の変動要因(現状と先行きの変化) 現状 先行き ユーロ高要因 ユーロ安要因 ユーロ高要因 ユーロ安要因 経常黒字 ○ 金利差拡大 ○ 経常黒字は継続 金利差は更に拡大 ◎ ○ 投資資金の流入 ◎ 欧米B/S格差拡大 (米>欧) ○ ユ ー ロ高 から ユ ー ロ安へ インフレ率の低下 △ 投資資金の流入は 継続も勢いは 徐々に減退 ○ 欧米B/S格差縮小 又は拡大一服 ○ 低インフレは継続 △ (注)下段は通貨への影響の度合いを示す。◎>○>△ (資料)みずほ総合研究所 1 4 月 8 日のLCIテレビのインタビューでコメントした。 Long-Term Refinancing Operations の頭文字をとった略称で、長期資金供給オペレーションである。ECBが民間銀行の資金 過不足を調節する公開市場操作の一つであり、民間銀行はECBへ国債を中心とする債券など担保を差し出すことにより資金供 給を受けることができる。3 年 LTRO は期間 3 年で供給額無制限であり、このオペによって金融システム不安が抑制された。 2 ●当レポートは情報提供のみを目的として作成されたものであり、商品の勧誘を目的としたものではありません。本資料は、当社が信頼できると判断した各種データに 基づき作成されておりますが、その正確性、確実性を保証するものではありません。また、本資料に記載された内容は予告なしに変更されることもあります。 7