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2008年度(平成20年度) 理数科 課題研究

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2008年度(平成20年度) 理数科 課題研究
2008年度(平成20年度)
研究生徒
40名
男子22名
研究テ-マ
1
理数科
女子8名
内
課題研究
研究班数
容
バクテリア
微生物の歴史は人間の歴史よりはるかに長く、人間は微生物の恩
UV ダメ-ジ
の実態の現れとしては、一人の人間は約60~100兆個の細胞
「紫外線による
細菌類の形質に
及ぼす影響」
8
恵を受けており、微生物がいないと生きられないとも言える。そ
で構成されており、わが身を舞台にして、細胞とほぼ同数の微生
物と共生しているとのことである。微生物、とりわけその中で細
菌類(バクテリア)は地球上の生態系における物質循環において
分解者として生産者である植物に栄養塩類を提供する重要な役
割を担う。また古くから発酵などを通して食品の栄養に欠かせな
い面や、近年では遺伝子組み換え技術を駆使し医薬品の生産にも
重要視されている。微生物が地球上に存在しなければ地球環境及
び豊な人間生活の維持は不可能である。このような微生物、昨今
地球規模の環境問題としてとりわけ懸念されている要因である
紫外線の増加によってどのように影響を受けるのか、具体的には
「紫外線が細菌類の増殖と形質に対してどのような影響をおよ
ぼしているか。」を納豆菌とビフィズス菌について研究をした。
この研究によって紫外線照射が細菌類にいくつかの変化が認め
られており環境問題に対する危機感を、我々に訴えかけている。
2
光触媒
環境問題が世の中で騒がれる中、少しずつ注目され始めている光
触媒。光を使用するだけで水や汚れを分解できる環境に優しい方
法である。しかし、可視光での反応効果は悪く。コストが高いと
いうデメリットを持っているため、大規模な製品化は難しいとさ
れている。そこで、私たちは代表的な光触媒である酸化チタンを
用いて、もっと簡単にその効果を引き出すことができないかと思
い研究を進めた。研究の目標と内容の概要は下記に記した。
(1) 酸化チタンをペ-スト状に焼成し、酸化チタンの超親水
性を調べる。雫の接触面積や接触角の測定によって比較
検討する。
(2) 酸化チタンの抗菌作用(白金担持酸化チタンとの比較)
寒天培養で生育した菌のコロニ-の株数を数えて比較
検討する。
(3) 分光光度計を利用した光触媒による色素の分解
日光の紫外線やブラックライト照射による色素分解に
注目し実験した。
(4) 光触媒による油脂・酢酸の分解
油脂については質量の変化、酢酸については中和滴定に
よる濃度変化を測定し追究した。
(5) 光触媒による水の浄化実験
(6) 光触媒による水の光分解実験
(5)(6)については信州大学繊維学部の宇佐美研究室
で実証実験をさせていただいた。
研究テ-マ
3
フィボナッチ
内
容
私たちは数学を 9 年間学んできている。その数学は紙と鉛筆を使
いながら頭の中で想像し理論を展開させていくものである。そこ
数と黄金分割
には想像でしかありえないような事柄が少なくない。例えば、
(数
~自然界に
ら直線は幅を持っていてはならず、どんな細い鉛筆で書いてもそ
現れる数学の
ない。こういった見方をすれば数学とは超現実的なものに思え
神秘~
界に影響を受け続けてきた。一見現実とは関係ない数学も自然界
学で言うところの)直線を忠実に表現する事は不可能だ。なぜな
れは直線とは言えない。人間の想像の中にしか存在する事ができ
る。しかし、数学とは人間が作り出した概念であり、人間は自然
に姿を現しているに違いない。私たち数学班は数学的に定義され
た概念が、自然現象に表出している例として「フィボナッチ数」
「黄金分割」について調査を行い、数学と自然界の関係の一端を
垣間見る事を目標に研究を着手した。
研究の目的としては」フィボナッチ数に関わる諸定理を証明する
事により「フィボナッチ数」と「黄金分割」の性質について理解
を深める。具体的には、
①フィボナッチ数及びリュカ数に関する基本定理の証明を
通してその性質や独自性を知ること。
②黄金分割についての基本的な性質とフィボナッチ数との
関係を知ること。
基本性質からより発展的な分野について学ぶと同時にこれらの
性質が自然界のどのようなところでみられるか調査する。
①実際に自然現象に現れている性質をさがす。
②その現象に表れる理由を考える。
最後に研究したことを踏まえて、自然と数学との関係について、
自分たちの感性でまとめ上げている。
4
戸台層
地球が生まれてから46億年、そして多細胞生物が生まれてから
化石研究
らしを営んできた。しかし私たち人類が地球に生まれてからまだ
6~10億年、その長い年月の中では多種多様な生物が様々な暮
10万年しか経っていない。そのような人類がどうやって恐竜や
その他の古生物の存在や生態を知ることができたのか。それは化
石とそれが産出された地層の研究によっている。今暮らしている
この上伊那が、はるか昔にどのような環境にあり、またそこにど
のような生物が生息していたかということに興味を覚えた。その
中で伊那市長谷の山中の戸台層から産出される化石を調査して
それを手がかりに戸台層が生成された時代のこの地域の環境を
調べている。特に産出個体数が多い微化石に注目して調査研究を
深めている。
研究テ-マ
代替エネルギ
5
内
容
1765 年の産業革命以降、今日に至るまで我々人類は大量のエネ
ルギ-を消費するようになり、エネルギ―資源や環境問題など
-の星
様々な課題を抱えている。環境問題、資源、エネルギ-問題など
バイオ燃料
利用し循環できるようなエネルギ-の流れを新たに開発しなけ
私達が直面している問題を解決するためには限りある資源を再
ればならない。そこで、今日世界中で使用されていて大量の二酸
化炭素を排出する石油の代替エネルギ-として注目を集めてい
るバイオ燃料の中でも本来捨てられるはずの廃食用油から生成
できるバイオデ イ -ゼルや間伐材などから生成できるバイオ-
ルについて研究を進めた。内容的には廃食用油の改質化を図りバ
イオデイ-ゼル燃料(BDF)の生成し、化学的・物理的性質、燃焼
実験等の評価実験を試みている。更にバイオエタノ-ル生成につ
いてはセルロ-スの形態、前処理の仕方の違いや薬品や酵素によ
る加水分解の方法によってアルコ-ルの収率にどのような影響
を及ぼすか対照実験を積み重ね、収率向上のためのセルロ-スか
ら生成物のアルコ-ルに到るまでの最適条件は何かを模索し総
合的に考察を進めた研究である。
6
生分解性プラ
現在、私たちの周りはプラスチック製品であふれている。
スチック
種類をあげたらきりがない。軽量な上に様々な用途で使えるプラ
ペットボトル、お皿、ビニール袋、サランラップ
などなど・・・、
スチックという素材は大変便利なものだ。しかし、たくさん使用
すれば使用するほどゴミはたくさん出てしまう。リサイクルされ
ているものもあるが、ごく一部に過ぎない。また、リサイクルの
際にもエネルギーを使ってしまう。
この閉塞した状況を打ち破るもの・・・・・「生分解性プラスチ
ック」!!
生分解性プラスチックについて興味を持ち研究をすることで、
今抱えている環境問題の解決策を見つけたいと考えた。バイオテ
クノロジーとの連携による新しい高分子材料の開拓という大き
な方向の中で、地球上の自然な物質循環に調和した社会を作り上
げていくことは、解決していかなければばらない課題だ。この問
題を解決するために生分解性プラスチックが有効な手段になら
ないかという考えを基に私たちは研究を始めた。研究の内容とし
ては合成と分解の両方向から、環境に優しいプラスチック=生分
解性プラスチックの化学的・物理的な特性等についての実験観察
を試み、生分解性プラスチックの今後の方向性について考察を加
えている。
研究テ-マ
7
小惑星を見つ
けよう!!!
内
容
JAXA の小惑星発見ソフト(このソフトをステラハンタ-という)を使い、
小惑星を発見することで、地球に衝突する可能性のある小惑星をいち早
く発見し長い年月をかけて小惑星の動きを確認する。それにより 衝突す
るのを未然に防いだり、対策をとったりすることができるからである。
また、命名には長い年月がかかる。そのため昨年度先輩方が行なってい
た研究を我々が受け継ぎ、さらに後輩に受け継いでもらうことによって、
今まで発見した小惑星の命名を実現することが可能であるからである。
小惑星の衝突の例として 2008 年 10 月 アフリカ スーダン 上で小惑星
が爆発した。今回は、前日にすでに衝突が予測されていたため安全であ
った。小惑星衝突の予測が的中したのは今回 初めてであった。また幸い
にもこの小惑星は地表に激突する前に大気圏で消滅してしまい、大事に
はいたらなかった。しかし発見されていない小惑星が太陽系にたくさん
あるということはいつでもどこにいても小惑星衝突の危険を帯びてい
る,といえるだろう。ゆえに私たちが小惑星を発見することは少なからず
地球での危機を減らすことができるのだという認識の立ってこの研究を
始めた。入笠山光学観測所に於いて CCD カメラで夜空を撮影しパソコン
上で地道デ-タ処理や解析作業を進め新惑星を探索した。3月年度末に
は 8 個の小惑星の仮符号取得した。
8
燃料電池
人類は、今まで燃料を大量に消費してきた。その結果燃料の枯渇は目前
に迫り、多くの二酸化炭素や有害物質が撒き散らされてしまった。それ
が、燃料問題・地球温暖化などの環境問題という形で現れている。私た
ちは、性急にこれを解決しなければいけない。しかしながら、大抵の人
は今の生活が当たり前になってしまっており、自然に負荷をかけている
と知りながら現状から抜け出すことはできないだろう。文明は不可逆な
ものなのだ。それならば私たちは新しい技術をもって、これにあたるべ
きである。現在、燃料電池が上記の問題を解決する新エネルギーのひと
つとして注目されている。古くはサターンロケットの主電源など特殊な
分野で使われ始めた発電装置であるが、環境に優しいという性質が認め
られたことがきっかけとなり、最近は身近に見られるようになった。ハ
イブリッドカーなどはその典型例と言える。それだけではなく、燃料電
池は「電池」としての役割も果たせる。例として、太陽電池や風力発電
などとの連携を挙げてみよう。太陽電池、風力発電は非常にクリーンな
エネルギーだが、天候に左右される。しかし、発電できるうちにその電
力で水素を作り出しておけば、その化学エネルギーを利用した燃料電池
で、いつでも電気供給が得られる。両者がより効率的に動けるのだ。私
達も今回、環境問題対策という視点で燃料電池に興味を持った。単独で
も連携でも環境問題解決に一役買ってくれそうな燃料電池であるが、果
たして本当に次世代のエネルギーたりえるのだろうか。机上の理論では
ない結果を自分たちの手で確かめようと、私たちは研究を始めた。
今回は、信州大学の繊維学部と提携して、燃料電池が高い性能を発揮で
きる周辺環境の研究を目的とした。まず燃料、電解液、電極について、
それぞれ最も効率がよくなる試料やその性質を調べることを目的とし
て、比較実験を行った。その後発電効率をさらに引き上げるため、新た
な手立ての検討・実験に移行し、それぞれのデータをまとめた。周辺環
境による差異に最も注目しようと考えたので、高い値が容易に出ると考
えられる高価な触媒(白金など)は使用しなかった。
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