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英語版 May 2011 に対応 QIAamp® UCP Pathogen Mini プロトコールとトラブルシューティング 全血、スワブ、培養液、体液からの微生物 DNA 精製 Sample & Assay Technologies 目次 プロトコール 400 µl の全血からの病原体 DNA の前処理 (機械的な前溶解処理プロトコール) 400 µl の全血からの病原体 DNA の前処理(前溶解処理なしプロトコール) 3 5 体液あるいは培養液からの微生物 DNA の前処理 (機械的な前溶解処理プロトコール) 6 (バクテリア 2 x 109、酵母 5 x 107 まで) 体液あるいは培養液からの微生物 DNA の前処理 (バクテリア 2 x 109 あるいは酵母 5 x 107 まで) (前溶解処理なしプロトコール) 8 眼、鼻、咽頭やその他のスワブからの微生物 DNA の前処理 (機械的な前溶解処理プロトコール) 9 眼、鼻、咽頭やその他のスワブからの微生物 DNA の前処理 (前溶解処理なしプロトコール) 11 病原体および微生物 DNA 精製(吸引プロトコール) 12 病原体および微生物 DNA 精製(スピンプロトコール) 14 トラブルシューティング 2 16 QIAamp UCP Pathogen Mini プロトコールとトラブルシューティング 05/2011 プロトコール:400 µl の全血からの病原体 DNA の前 処理(機械的な前溶解処理プロトコール) 本プロトコールでは、全血から病原体 DNA を精製するために Pathogen Lysis Tube を用いて機械的溶解を前もって行ないます。 実験開始前の準備事項 ■■ 検体を室温(15 ∼ 25℃)に戻します。 ■■ Buffer ATL または Buffer APL2 中に沈殿物が形成されている場合は 56℃で溶解 してください。 ■■ プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製(12、14 ページ)で使用する ために、ウォーターバスまたはヒートブロックを 56℃に加熱してください。 ■■ ウォーターバスまたはヒートブロックを用意し、両病原体および微生物 DNA 精製用プロトコールのステップ 4 用に 70℃に加熱します。 ■■ “プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製(吸引プロトコール)”のステッ プ 12、 “プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製(スピンプロトコール)” のステップ 13 で使用する溶出用 Buffer AVE を室温(15 ∼ 25℃)に戻します。 ■■ 英語版 Handbook 14 ページの説明に従って Buffer APW1 および Buffer APW2 を調製したことを確認してください。 ■■ 使用前に、100 µl の Reagent DX を 15 ml の Buffer ATL に添加します。少量が 必要な場合は、1.5 ml の Buffer ATL を滅菌済みの 2 ml 容器に入れてから 10 µl の Reagent DX を添加します。Reagent DX を添加後、よく混和します。調製し た溶液は室温(15 ∼ 25℃)で 6 ヶ月安定です。 操作手順 1. 100 µl の Buffer ATL(Reagent DX 含有)を新しい Pathogen Lysis Tube に添加する。 血液中のバクテリアおよび真菌の溶解には Pathogen Lysis Tubes(L)を推奨し ます。 2. 400 µl の血液を添加し、10 秒間ボルテックスする。 3. Pathogen Lysis Tube を Microtube Foam Insert にセットし、最高スピードで 10 分間ボルテックスする。 代替方法:Pathogen Lysis Tube を TissueLyser LT にセットして 50 Hz で 10 分 間破砕するか、あるいは FastPrep-24 instrument を使用して、6.5 m/s の速度 で 45 秒間の振蘯を 5 分間のインターバルをおいて 2 回行なってください。 QIAamp UCP Pathogen Mini プロトコールとトラブルシューティング 05/2011 3 4. ボルテックス終了後 Pathogen Lysis Tube を取り出し、蓋内側の液滴を回収する ために 8,000 x g で 5 秒間チューブを遠心操作する。 5. ステップ 4 の上清 400 µl を新しい 2 ml のマイクロ遠心チューブに入れる。 6. 4 12 ページの“プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製(吸引プロトコー ル)”、あるいは 14 ページの“プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製 (スピンプロトコール)”に続ける。 QIAamp UCP Pathogen Mini プロトコールとトラブルシューティング 05/2011 プロトコール:400 µl の全血からの病原体 DNA の前 処理(前溶解処理なしプロトコール) 本プロトコールは全血からの病原体 DNA の精製用です。 実験開始前の準備事項 ■■ 検体を室温(15 ∼ 25℃)に戻します。 ■■ Buffer ATL または Buffer APL2 中に沈殿物が形成されている場合は 56℃で溶解 してください。 ■■ プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製(12、14 ページ)で使用する ために、ウォーターバスまたはヒートブロックを 56℃に加熱してください。 ■■ ウォーターバスまたはヒートブロックを用意し、両病原体および微生物 DNA 精製用プロトコールのステップ 4 用に 70℃に加熱しておきます。 ■■ “プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製(吸引プロトコール)”のステッ プ 12、 “プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製(スピンプロトコール)” のステップ 13 で使用する溶出用 Buffer AVE を室温(15 ∼ 25℃)に戻します。 ■■ 英語版 Handbook 14 ページの説明に従って Buffer APW1 および Buffer APW2 を調製したことを確認してください。 操作手順 1. 2. 400 µl の血液を新しい 2 ml チューブに入れる。 12 ページの“プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製(吸引プロトコー ル)”、あるいは 14 ページの“プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製 (スピンプロトコール)”に続ける。 QIAamp UCP Pathogen Mini プロトコールとトラブルシューティング 05/2011 5 プロトコール:体液あるいは培養液からの微生物 DNA の前処理(バクテリア 2 x 109、酵母 5 x 107 まで) (機械的な前溶解処理プロトコール) 本プロトコールでは、体液あるいは培養液(バクテリア 2 x 109 、酵母 5 x 107 まで) から微生物 DNA を精製するために、Pathogen Lysis Tube を用いて機械的溶解を前 もって行ないます。 実験開始前の準備事項 ■■ 検体を室温(15 ∼ 25℃)に戻します。 ■■ Buffer ATL または Buffer APL2 中に沈殿物が形成されている場合は 56℃で溶解 してください。 ■■ プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製(12、14 ページ)で使用する ために、ウォーターバスまたはヒートブロックを 56℃に加熱してください。 ■■ ウォーターバスまたはヒートブロックを用意し、両病原体および微生物 DNA 精製用プロトコールのステップ 4 用に 70℃に加熱しておきます。 ■■ “プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製(吸引プロトコール)”のステッ プ 12、 “プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製(スピンプロトコール)” のステップ 13 で使用する溶出用 Buffer AVE を室温(15 ∼ 25℃)に戻します。 ■■ 英語版 Handbook 14 ページの説明に従って Buffer APW1 および Buffer APW2 を調製したことを確認してください。 ■■ 使用前に、100 µl の Reagent DX を 15 ml の Buffer ATL に添加します。少量が 必要な場合は、1.5 ml の Buffer ATL を滅菌済みの 2 ml 容器に入れてから 10 µl の Reagent DX を添加します。Reagent DX を添加後、よく混和します。調製し た溶液は室温(15 ∼ 25℃)で 6 ヶ月安定です。 操作手順 1. 1.5 ml までの体液あるいは培養液を Pathogen Lysis tube に入れて最高速度で 5 分間遠心操作する(>14,000 x g)。 2. 上清を除去し棄てる。必要ならば、ステップ 1 および 2 を繰り返す。 ピペットを用いて上清を慎重に取り除きます。ガラスビーズを一緒に除去しな いように気をつけます。 3. 6 500 µl の Buffer ATL(Reagent DX 含有)を添加し、ペレットを再懸濁する。 QIAamp UCP Pathogen Mini プロトコールとトラブルシューティング 05/2011 4. Pathogen Lysis Tube を Microtube Foam Insert にセットし、最高スピードで 10 分間ボルテックスする。 代替方法:Pathogen Lysis Tube を TissueLyser LT にセットして 50 Hz で 10 分 間破砕するか、あるいは FastPrep-24 instrument を使用して、6.5 m/s の速度 で 45 秒間の振蘯を 5 分間のインターバルをおいて 2 回行なってください。 5. ボルテックス終了後 Pathogen Lysis Tube を取り出し、蓋内側の液滴を回収す るために 8,000 x g で 5 秒間チューブを遠心操作する。 6. Pathogen Lysis Tube から上清 400 µl を新しい 2 ml のマイクロ遠心チューブに 入れる。ガラスビーズを上清と一緒に取り出さないように気をつける。 7. 12 ページの“プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製(吸引プロトコー ル)”、あるいは 14 ページの“プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製 (スピンプロトコール)”に続ける。 QIAamp UCP Pathogen Mini プロトコールとトラブルシューティング 05/2011 7 プロトコール:体液あるいは培養液からの微生物 DNA の前処理(バクテリア 2 x 109 あるいは酵母 5 x (前溶解処理なしプロトコール) 107 まで) 本プロトコールは、体液あるいは培養液(バクテリア細胞 2 x 109 あるいは酵母 5 x 107 まで)からの微生物 DNA の精製が可能です。 実験開始前の準備事項 ■■ 検体を室温(15 ∼ 25℃)に戻します。 ■■ Buffer ATL または Buffer APL2 中に沈殿物が形成されている場合は 56℃で溶解 してください。 ■■ プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製(12、14 ページ)で使用する ために、ウォーターバスまたはヒートブロックを 56℃に加熱してください。 ■■ ウォーターバスまたはヒートブロックを用意し、両病原体および微生物 DNA 精製用プロトコールのステップ 4 用に 70℃に加熱しておきます。 ■■ “プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製(吸引プロトコール)”のステッ プ 12、 “プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製(スピンプロトコール)” のステップ 13 で使用する溶出用 Buffer AVE を室温(15 ∼ 25℃)に戻します。 ■■ 英語版 Handbook 14 ページの説明に従って Buffer APW1 および Buffer APW2 を調製したことを確認してください。 操作手順 1. 1.5 ml までの体液を 2 ml チューブに入れて、最大速度(>14,000 x g)で 5 分間遠心操作する。 2. 上清を除去し棄てる。必要に応じてステップ 1 および 2 を繰り返す。 3. 400 µl の Buffer ATL を添加し、細胞ペレットを再懸濁する。 4. 8 12 ページの“プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製(吸引プロトコー ル)”、あるいは 14 ページの“プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製 (スピンプロトコール)”に続ける。 QIAamp UCP Pathogen Mini プロトコールとトラブルシューティング 05/2011 プロトコール:眼、鼻、咽頭やその他のスワブからの微 生物 DNA の前処理 (機械的な前溶解処理プロトコール) 本プロトコールでは、眼、鼻、咽頭、その他スワブから微生物 DNA を精製するた めに、Pathogen Lysis Tube を用いて機械的溶解を前もって行ないます。 実験開始前の準備事項 ■■ 検体を室温(15 ∼ 25℃)に戻します。 ■■ Buffer ATL または Buffer APL2 中に沈殿物が形成されている場合は 56℃で溶解 してください。 ■■ この前処理プロトコールのステップ 3 および両病原体および微生物 DNA 精製 用プロトコールで使用するため、サーモシェーカーを 56℃に加熱しておき ます。 ■■ ウォーターバスまたはヒートブロックを用意し、両病原体および微生物 DNA 精製用プロトコールのステップ 4 用に 70℃に加熱しておきます。 ■■ “プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製(吸引プロトコール)”のステッ プ 12、 “プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製(スピンプロトコール)” のステップ 13 で使用する溶出用 Buffer AVE を室温(15 ∼ 25℃)に戻します。 ■■ 英語版 Handbook 14 ページの説明に従って Buffer APW1 および Buffer APW2 を調製したことを確認してください。 ■■ 使用前に、100 µl の Reagent DX を 15 ml の Buffer ATL に添加します。少量が 必要な場合は、1.5 ml の Buffer ATL を滅菌済みの 2 ml 容器に入れてから 10 µl の Reagent DX を添加します。Reagent DX を添加後、よく混和します。調製し た溶液は室温(15 ∼ 25℃)で 6 ヶ月安定です。 操作手順 1. スワブの先を切り落として 2 ml のマイクロ遠心チューブに入れる。 2. 650 µl の Buffer ATL(Reagent DX 含有)を添加する。 3. サーモシェーカーにチューブをセットして、600 rpm で振蘯させながら 56℃ で 10 分間インキュベートする。 4. 2 ml のマイクロ遠心チューブを開いて全溶液を慎重に Pathogen Lysis Tube へ 移す。 5. Pathogen Lysis Tube を Microtube Foam Insert にセットし、最高スピードで 10 分間ボルテックスする。 代替方法:Pathogen Lysis Tube を TissueLyser LT にセットして 50 Hz で 10 分 間破砕するか、あるいは FastPrep-24 instrument を使用して、6.5 m/s の速度 で 45 秒間の振蘯を 5 分間のインターバルをおいて 2 回行なってください。 QIAamp UCP Pathogen Mini プロトコールとトラブルシューティング 05/2011 9 6. ボルテックス終了後 Pathogen Lysis Tube を取り出し、蓋内側の液滴を回収す るために 8,000 x g で 5 秒間チューブを遠心操作する。 7. Pathogen Lysis Tube から上清(約 400 µl)を新しい 2 ml のマイクロ遠心チュー ブに入れる。ガラスビーズを上清と一緒に取り出さないように気をつける。 8. 12 ページの“プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製(吸引プロトコー ル)”、あるいは 14 ページの“プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製 (スピンプロトコール)”に続ける。 10 QIAamp UCP Pathogen Mini プロトコールとトラブルシューティング 05/2011 プロトコール:眼、鼻、咽頭やその他のスワブからの 微生物 DNA の前処理(前溶解処理なしプロトコール) これは、眼、鼻、咽頭、その他スワブから微生物 DNA を精製するためのプロトコー ルです。 実験開始前の準備事項 ■■ 検体を室温(15 ∼ 25℃)に戻します。 ■■ Buffer ATL または Buffer APL2 中に沈殿物が形成されている場合は 56℃で溶解 してください。 ■■ この前処理プロトコールのステップ 3 および両病原体および微生物 DNA 精製 用プロトコールで使用するため、サーモシェーカーを 56℃に加熱しておき ます。 ■■ ウォーターバスまたはヒートブロックを用意し、両病原体および微生物 DNA 精製用プロトコールのステップ 4 用に 70℃に加熱しておきます。 ■■ プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製(吸引プロトコール)のステッ プ 12、プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製(スピンプロトコール) のステップ 13 で使用する溶出用 Buffer AVE を室温(15 ∼ 25℃)に戻します。 ■■ 英語版 Handbook 14 ページの説明に従って Buffer APW1 および Buffer APW2 を調製したことを確認してください。 操作手順 1. スワブの先端を切り落として 2 ml のマイクロ遠心チューブに入れる。 2. 500 µl の Buffer ATL を添加する。 3. サーモシェーカーにチューブをセットして、600 rpm で振蘯させながら 56℃ で 10 分間インキュベートする。 4. 2 ml のチューブを開いて全溶液を慎重に新しい 2 ml のチューブに移す。 5. 12 ページの“プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製(吸引プロトコー ル)”、あるいは 14 ページの“プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製 (スピンプロトコール)”に続ける。 QIAamp UCP Pathogen Mini プロトコールとトラブルシューティング 05/2011 11 プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製 (吸引プロトコール) 本プロトコールは、吸引法(推奨)を用いて、前処理した 400 µl サンプルから微 生物 DNA を精製するためのものです。前処理した 400 µl のサンプルからのスピン プロトコールを用いた DNA 精製は、14 ページのスピンプロトコール“プロトコー ル:病原体および微生物 DNA 精製(スピンプロトコール)”をご覧ください。 操作手順 1. 40 µl の proteinase K を添加し、10 秒間ボルテックスして検体を混和する。 2. 検体を 56℃で 10 分間インキュベートする。 3. 検体に 200 µl の Buffer APL2 を添加する。蓋を閉めて、パルスボルテックスで 30 秒間混和する。 注:効率的に病原体を溶解するためには、検体と Buffer APL2 を十分に混和し、 完全に均一な溶液を形成することが重要です。 4. 70℃で 10 分間インキュベートする。 5. チューブをスピンダウンし、蓋の内側に付着した溶液を回収する。 6. 300 µl エタノールをライセートに添加する。蓋を閉め、15 ∼ 30 秒間パルス ボルテックスして完全に混和する。 7. QIAamp UCP Mini Column の Tube Extender にステップ 6 のライセートを慎重に アプライする。真空ポンプのスイッチを入れる。すべてのライセートがカラム を通過した後、真空ポンプのスイッチを切り、吸引力を 0 mbar にする。Tube Extender を慎重に取り外し、廃棄する。 クロスコンタミを回避するために、Tube Extender を取り除く際に隣接する QIAamp UCP Mini Column の上を通らないように注意します。 8. 600 µl の Buffer APW1 を QIAamp UCP Mini Column に添加する。カラムの蓋を 開 け た ま ま で 真 空 ポ ン プ の ス イ ッ チ を 入 れ る。 す べ て の Buffer APW1 が QIAamp UCP Mini Column を通過した後、真空ポンプのスイッチを切り、吸引力 を 0 mbar にする。 9. 750 µl の Buffer APW2 を QIAamp UCP Mini Column に添加する。カラムの蓋を 開 け た ま ま で 真 空 ポ ン プ の ス イ ッ チ を 入 れ る。 す べ て の Buffer APW2 が QIAamp UCP Mini Column を通過した後、真空ポンプのスイッチを切り、吸引力 を 0 mbar にする。 10. QIAamp Mini Column の蓋を閉める。吸引マニホールドから取り除き、VacConnector は捨てる。QIAamp UCP Mini Column を新しい 2 ml コレクションチュー ブに移し、最高速度(20,000 x g;14,000 rpm)で 3 分間遠心操作する。 11. QIAamp UCP Mini Column を新しい 2 ml のコレクションチューブにセットする。 蓋を開き、56℃で 3 分間インキュベートして、メンブレンを完全に乾燥させる。 12 QIAamp UCP Pathogen Mini プロトコールとトラブルシューティング 05/2011 12. QIAamp UCP Mini Column を新しい 1.5 ml 溶出用チューブに移し、コレクショ ンチューブは捨てる。20 ∼ 100 µl の Buffer AVE を QIAamp UCP Mini メンブ レンの中央に慎重にアプライする。蓋を閉め、室温で 1 分間インキュベート する。 重要:溶出バッファーを室温に戻したことを確認します。少量(50 µl 未満) で溶出を行なう場合は、メンブレンの中央に溶出バッファーをアプライするこ とで、カラムに結合した DNA が完全に溶出されるようにします。溶出バッ ファーの量は、ダウンストリームのアプリケーションでの必要性に応じて調節 可能です。回収される溶出液量は、カラムにアプライした溶出用バッファー量 よりも 5 µl(最高)少なくなります。 13. 最高速度(20,000 x g;14,000 rpm)で 1 分間遠心操作し、DNA を溶出する。 14. ステップ 12 および 13 を繰り返す。 QIAamp UCP Pathogen Mini プロトコールとトラブルシューティング 05/2011 13 プロトコール:サンプル調製(スピンプロトコール) 本プロトコールは、マイクロ遠心機を用いて、前処理した 400 µl サンプルから微生 物 DNA を精製します。吸引プロトコールを用いた前処理した 400 µl サンプルから の DNA 精製は、12 ページの“プロトコール:病原体および微生物 DNA 精製(吸 引プロトコール) ”をご覧ください。 操作手順 1. 40 µl の proteinase K を添加し、10 秒間ボルテックスする。 2. 検体を 56℃で 10 分間インキュベートする。 3. 検体に 200 µl の Buffer APL2 を添加する。蓋を閉めて、パルスボルテックスで 30 秒間混和する。 注:効率的に病原体を溶解するためには、検体と Buffer APL2 を十分に混和し、 完全に均一な溶液を形成することが重要です。 4. 70℃で 10 分間インキュベートする。 5. チューブをスピンダウンし、蓋の内側に付着した溶液を回収する。 6. 300 µl のエタノールをライセートに添加する。蓋を閉め、15 ∼ 30 秒間パルス ボルテックスして完全に混和する。 7. ステップ 6 の混合液 600 µl を QIAamp UCP Mini Spin Column(2 ml コレクショ ンチューブ中)にカラムの縁を濡らさないように注意してアプライする。蓋を 閉 め て 6,000 x g(8,000 rpm) で 1 分 間 遠 心 分 離 す る。QIAamp UCP Mini Spin Column を新しい 2 ml コレクションチューブ(付属品)に移し、ろ液の入っ ているコレクションチューブは廃棄する。 遠心分離中のエアゾール形成を避けるために、各スピンカラムは密閉してくだ さい。 8. QIAamp UCP Mini Spin Column にステップ 6 の残りの混合液をアプライし、 ステップ 7 を繰り返す。 9. QIAamp UCP Mini Spin Column を慎重に開き、カラムの縁を濡らさないように 600 µl の Buffer APW1 を添加する。蓋を閉めて 6,000 x g(8,000 rpm)で 1 分 間遠心分離する。QIAamp UCP Mini Spin Column を新しい 2 ml コレクション チューブ(別途準備)に移し、ろ液の入っているコレクションチューブは廃棄 する *。 10. QIAamp UCP Mini Spin Column を慎重に開き、カラムの縁を濡らさないように 750 µl の Buffer APW2 を添加する。蓋を閉めて最高速度(20,000 x g、14,000 rpm)で 3 分間遠心分離する。 * フロースルー液は Buffer APL2 あるいは Buffer APW1 を含んでいるので、 漂白剤と一緒にしないでください。 “Safety Information”は英語版 Handbook 7 ページをご覧ください。 14 QIAamp UCP Pathogen Mini プロトコールとトラブルシューティング 05/2011 11. 推奨:QIAamp UCP Mini Spin Column を新しい 2 ml のコレクションチューブ(別 途準備)にのせ、ろ液の入っている古いコレクションチューブは廃棄する。最 高速度で 1 分間遠心操作を行なう。 このステップにより Buffer APW2 のキャリーオーバーの可能性を排除するこ とができます。 12. QIAamp UCP Mini Column を新しい 2 ml のコレクションチューブにセットする。 蓋を開き、56℃で 3 分間インキュベートして、メンブレンを完全に乾燥させる。 13. QIAamp UCP Mini Column を新しい 1.5 ml 溶出用チューブに移し、コレクショ ンチューブは捨てる。20 ∼ 100 µl の Buffer AVE を QIAamp UCP Mini メンブ レンの中央に慎重にアプライする。蓋を閉め、室温で 1 分間インキュベート する。 重要:溶出バッファーを室温に戻したことを確認します。少量(50 µl 未満) で溶出を行なう場合は、メンブレンの中央に溶出バッファーをアプライするこ とで、カラムに結合した DNA が完全に溶出されるようにします。溶出バッ ファーの量は、ダウンストリームのアプリケーションでの必要性に応じて調節 可能です。回収される溶出液量は、カラムにアプライした溶出用バッファー量 よりも 5 µl(最高)少なくなります。 14. 最高速度(20,000 x g;14,000 rpm)で 1 分間遠心操作し、DNA を溶出する。 15. ステップ 13 および 14 を繰り返す。 QIAamp UCP Pathogen Mini プロトコールとトラブルシューティング 05/2011 15 トラブルシューティング コメント 微生物・病原体 DNA が溶出液にほとんどあるいは全く溶出されていない a) 採血管に EDTA 以外の 抗凝固剤が入っている EDTA 以外の抗凝固剤では血液中の DNA が急速に分 解する可能性がある。新しい検体で精製操作を再度 行なう。 b) 病原体の機械的な 溶解が不完全 Pathogen Lysis Tube を Vortex-Genie の Microtube foam insert を用いて 10 分間ボルテックスするか、TissueLyser LT にセットして 50 Hz で 10 分間破砕するか、または FastPrep-24 instrument を使用し、45 秒間の振蘯を 5 分 間のインターバルをおいて 2 回行なったことを確認 する。 c) 96 ∼ 100%ではなく 低濃度のエタノールを 使用 新しい検体と 96 ∼ 100%エタノールで精製操作を 繰り返す。メタノールやメチルエチルケトンのよう な物質を含んだ変性アルコールは使用しない。 d) Buffer APW1 あるいは Buffer APW2 の調製が 不正確 オリジナルの Buffer APW1 および Buffer APW2 濃縮 液をエタノ−ルで正確に希釈したか確認する(英語 版 Handbook 14 ページ参照) 。新しい検体で精製操 作を再度行なう。 e) Buffer APW1 あるいは Buffer APW2 を 70%エタノールで調製 オリジナルの Buffer APW1 および Buffer APW2 濃縮 液を 96 ∼ 100%エタノ−ルで正確に希釈したか確 認する(英語版 Handbook 14 ページ参照) 。新しい 検体で精製操作を再度行なう。 f) QIAamp UCP Mini Column を 室温(15 ∼ 25℃)で 1 分間インキュベート しなかった Buffer AVE を添加後、QIAamp UCP Mini Column を室 温で 1 分間インキュベートする。 16 QIAamp UCP Pathogen Mini プロトコールとトラブルシューティング 05/2011 コメント 溶出した核酸を用いたダウンストリーム実験で良い結果がでない a) 溶出液中に DNA が 少ないか皆無 “微生物・病原体 DNA が溶出液にほとんどあるいは 全く溶出されていない” (16 ページ)の項で原因を 調べる。可能なら、アッセイに使用する溶出液量を 増やす。 b) 使用した溶出液量が 適切でない ダウンストリーム反応に適した溶出液の最大量を決 める。それに従って、ダウンストリーム反応に加え る溶出液量を増やすか減らす。それに従って溶出に 用いるバッファー量を調節する。 c) バッファー類を完全に 混和していない 洗浄用 Buffer APW2 の塩分およびエタノール成分が、 次の実験まで長期間放置されたために分離した。各 精製実験前に、常にバッファーを完全に混和する。 d) Buffer APW1 と Buffer APW2 の順番を 間違えて使用 Buffer APW1 と Buffer APW2 をプロトコールの順序 に従って使用したか確認。新しい検体で再度精製を 行なう。 e) ダウンストリーム反応 の感度が低下 ダウンストリーム反応にテンプレートとして添加す る溶出液の量を調節する。 f) 溶出溶液中に エタノールが残留 それぞれのプロトコールに記載されている乾燥ス テップを行なう。 Buffer APL2 の添加後、白色沈殿物を形成 Buffer APL2 の添加後、 白色沈殿物を形成 ほとんどの場合、Buffer APL2 の添加後に形成した沈 殿物は 70℃でのインキュベーション中に溶解され る。この沈殿物は操作やその後のアプリケーション に影響しない。 Buffer ATL あるいは Buffer APL2 中の白色沈殿物 白色沈殿物は低温での 保存あるいは長期保存 により形成される Buffer ATL あるいは Buffer APL2 中のほとんどの沈殿 物は 56℃でのインキュベーションにより溶解され る。この沈殿物はキットの性能に影響しない。沈殿 物を高温で溶解しても、精製される核酸の収量ある いは品質に影響を及ぼさない。 QIAamp UCP Pathogen Mini プロトコールとトラブルシューティング 05/2011 17 コメント メンブレンが目詰まり a) 吸引力が –800 ∼ –900 mbar に達して いない 吸引マニホールドをしっかりと閉じていない。吸引 装置のスイッチを入れた後、吸引マニホールドの蓋 を下に押す。吸引力が十分であるかチェックする。 QIAvac 蓋のガスケットが劣化している。吸引マニ ホールドのシールをチェックし、必要なら交換する。 VacValve に 欠 陥 が あ る。VacValve を す べ て 取 り 外 し、VacConnector を直接 luer extension に挿入する。 QIAamp UCP Mini Column を VacConnector に 挿 入 し、カラムの蓋を閉じ、真空ポンプのスイッチを入 れる。吸引力が十分であるかチェックする。必要な らば VacValve を交換する。 真空ポンプへの連結部で漏れがある。Luer cap で luer extension をすべて閉じて、真空ポンプのスイッチを 入れる。ポンプのスイッチを入れた後(かつ vacuum regulator valve を閉じた後) 、吸引力が安定している かをチェックする。必要ならポンプと吸引マニホー ルドの連結部を交換する。 上記全てをチェック後、吸引力が十分でない場合は、 より吸引力の強い真空ポンプと交換する。 b) タンパク質分解が 不完全 18 Proteinase K を長時間・高温度で保管した場合、活性 が低下することがある。新しい検体と新しく調製し た Proteinase K を用いて操作を繰り返す。 QIAamp UCP Pathogen Mini プロトコールとトラブルシューティング 05/2011 コメント c) メンブレンが目詰まり VacValve(使用している場合)を閉じて、 Tube Extender の ラ イ セ ー ト が 漏 れ な い よ う に Tube Extender、 QIAamp UCP Mini Column、VacConnector、VacValve を QIAvac 24 Plus マ ニ ホ ー ル ド か ら 取 り 外 す。Tube Extender に残っているライセートを、新し い 2 ml チューブに慎重に移す。装置(上記参照)か ら QIAamp UCP Mini Column を取り外し、2 ml のコ レクションチューブにセットし、1 分間あるいはサ ンプルが完全にメンブレンを完全に通過するまで最 高速度で遠心操作する。QIAamp UCP Mini Column、 Tube Extender、VacConnector お よ び オ プ シ ョ ン の VacValve をもう一度組み立てる。残りのサンプルラ イセートを Tube Extender に移し、吸引ポンプのス イッチを入れ、VacValve を開き、残りのライセート を QIAamp UCP Mini Spin Column に通過させる。 QIAamp UCP Mini Spin Column の目詰まりが続く場 合、上の操作を繰り返す。 QIAamp UCP Pathogen Mini プロトコールとトラブルシューティング 05/2011 19 Trademarks: QIAGEN®, QIAamp® (QIAGEN Group); TurboMix® (Bete Fog Nozzle, Inc.). 本文に記載の会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。 記載の QIAGEN 製品は研究用です。疾病の診断、治療または予防の目的には使用することはできません。 © 2011 QIAGEN, all rights reserved. www.qiagen.co.jp 株式会社 キアゲン ■ 〒 104-0054 ■ 東京都中央区勝どき 3-13-1 ■ Forefront Tower II Tel:03-6890-7300 ■ Fax:03-5547-0818 ■ E-mail:[email protected] 2301871 06/2011 Sample & Assay Technologies