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(1) 駐車場整備の 原則 (2) 利用者別の 駐車場整備 (3) 民間事業者の

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(1) 駐車場整備の 原則 (2) 利用者別の 駐車場整備 (3) 民間事業者の
2.
自転車等駐車対策(とめる)
(1)
駐車場整備の
原則
• ① 需要発生施設の設置者による整備
• ② 自転車等利用実態調査
• ③ 駐車場整備計画に基づく整備
(2)
利用者別の
• ① 商業施設等利用者用駐車場
• ② 鉄道利用者用駐車場
駐車場整備
(3)
民間事業者の
育成・支援
(4)
区営駐車場の
改善
(5)
放置対策
の改善
68
VI
• ① 助成制度の利用促進
• ② 助成対象の要件の検討
• ③ 事業成立の環境整備
• ① 料金制度・料金体系の見直し
• ② 防犯性・利便性の向上
• ③ 委託・指定管理者による管理
• ① 放置禁止区域の見直し
• ② 駐車場への案内・誘導の充実
• ③ 返還業務の効率化
計画推進のための施策 VI.2 自転車等駐車対策(とめる)
(1)
①
駐車場整備の原則
需要発生施設の設置者による整備
公益的施設や大量の駐車需要を発生する施設の利用者用駐車場は、その施設の設置者
が整備することを方針とします。
これ以外の一般公共用駐車場は、区又は道路管理者が整備することを原則とし、鉄道
事業者は、協力を求められたときはこれに積極的に協力します。
鉄道駅周辺には、鉄道利用者以外の自転車等も集中
鉄道駅周辺には、官公署、学校等の公益的施設、大型商業施設、金融機関、遊技場、通勤
者の勤務先施設などが立地しており、これらを目的とする多くの自転車等利用者が集中して
います。
これら特定の施設利用者の自転車等は、本来は当該施設の設置者が整備する利用者用駐車
場に駐車されるべきですが、実際には一般公共用駐車場に駐車され、又は路上に放置されて、
放置自転車問題の要因の一つとなっていることが想定されます。
したがって、鉄道駅周辺の駐車場利用者及び放置者の目的地別の実態と施設利用者用駐車
場の実態を把握し、これに基づいて、これらの施設の利用者のための駐車場を整備すること
が必要です。
駐車需要発生施設の設置者による駐車場整備
自転車法では、公益的施設の設置
自宅
P
者及び大量の駐車需要発生施設の設
直行型
置者は、その施設利用者のために必
要な駐車場を当該施設、その敷地内
直行型
直行型
・・・駅周辺へ
商業施設 P
通勤・通学者の
正利用・・・駅へ
勤務先・学校
P 公益的施設
又はその周辺に設置するよう努めな
ければならないと定めています。
商業施設 P
本計画では、公益的施設や大量の
公益的
P
施設
駐車需要を発生する施設の利用者用
駐車場は、その施設の設置者が整備
通勤・通学者の
逆利用・・・駅から
駅周辺
駅近
P
マンション等
勤務先
P
P
鉄道駅
することを方針とします。
駅ビル
P
区は、鉄道事業者の協力を得つつ、
一般公共の用に供される駐車場の設
置に努めるとともに、各駐車需要発
生施設設置者が利用者のために行う
駐車場整備に必要な支援、環境整備、
P
駐車需要発生
施設(駅周辺)
駐車需要発生施
設(駅周辺以外)
自転車利用動線
駐車場の
必要な場所
図 VI-10 駐車需要の発生施設=駐車場の必要な場所
のイメージ
調整等を行うこととします。
VI
計画推進のための施策 VI.2 自転車等駐車対策(とめる)
69
②
自転車等利用実態調査
区内全鉄道駅周辺において、同じ内容で自転車等利用実態調査を実施し、将来駐車需
要台数の推計を行います。
駅周辺において駐車対策を行うためには、駅ごとに異なる駐車需要の特性を把握すること
が必要です。また、区全体の観点から的確に施策を展開するためには、区内全駅周辺の駐車
需要の特性と課題を一元的に把握整理した資料が必要です。
このため、これまでに一部の駅周辺で行われている実態調査を踏まえ、区内の全鉄道駅周
辺において、同じ内容で自転車等利用実態調査(既存駐車場実態調査、将来駐車需要推計を
含む)を行います。また、必要に応じて随時更新して、地域間や時系列での比較が可能なデ
ータの蓄積を図ります。
i) 自転車等利用実態調査
自転車等駐車・放置実態調査により駐車場や路上における時間帯別車種別駐車・放置台数
を把握し、自転車等駐車場調査により自転車等駐車場の管理方式、収容台数、利用台数、利
用者の地理的分布等を整理します。
自転車等利用者意向調査により、自転車等の利用実態(利用目的、駐車後の目的地(鉄道
利用の有無)、利用時間・頻度等)、走行空間や駐車場の整備等の施策に係るニーズ・意向
を把握します。
自転車等利用実態調査の出力内容
駐車・放置自転車等分布
平日・休日別、時間帯別、車種別の分布
自転車利用発生地分布
自転車等駐車場調査、意向調査等から自転車利用の発
生地分布を把握
自転車利用駅勢圏
自転車利用発生地分布、駅間競合、地形条件、自転車
利用動線等から自転車利用駅勢圏を把握
ii) 将来駐車需要台数の推計
現況の駐車・放置実態調査、自転車等利用者意向調査の結果を基に、自転車利用マネジメ
ントの検討を踏まえ、人口の動向、その他の要因を勘案して計画年次における将来駐車需要
台数を算定します。
将来駐車需要は、目的別、利用形態別(鉄道利用有無別)、エリア別に把握します。
目的別・利用形態別の駐車需要の分類
通勤・通学(鉄道利用者)
通勤・通学(非鉄道利用者=直行型利用者)
買い物等 (鉄道利用者)
買い物等 (非鉄道利用者=直行型利用者)
70
VI
計画推進のための施策 VI.2 自転車等駐車対策(とめる)
iii) 既存駐車場の計画年次における収容台数
既存(整備予定を含む。)駐車場の計画年次における収容台数を確認、把握します。
駐車場収容台数は、目的別、利用形態別(鉄道利用有無別)、エリア別に把握します。
目的別、利用形態別の駐車需要に対応する駐車場の分類
通勤・通学(鉄道利用者)
区又は道路管理者が、鉄道事業者の協力を得て設ける
一般公共用駐車場
通勤・通学(直行型利用者)
勤務先企業・学校等の目的施設の設置者が設ける施設
利用者用駐車場
買い物等 (鉄道利用者)
区又は道路管理者が、鉄道事業者の協力を得て設ける
一般公共用駐車場
買い物等 (直行型利用者)
商業施設等の目的施設の設置者が設ける施設利用者
用駐車場
図 VI-11 自転車発生地分布図(蒲田駅)
出典)平成 19 年自転車等駐車実態調査
VI
計画推進のための施策 VI.2 自転車等駐車対策(とめる)
71
③
駐車場整備計画に基づく整備
区は、道路管理者、鉄道事業者、商業施設等の設置者等の関係者と協議して自転車等
駐車場整備計画を作成し、情報を共有します。
自転車等駐車場整備計画では、将来駐車需要推計等を基に、目的別、利用形態別、整
備主体別、エリア別に整備目標台数を定めます。
整備目標台数の確保に向けて、関係者と連携し、整備を進めます。
i) 自転車等駐車場整備計画の策定
区は、道路管理者、鉄道事業者、商業施設等の設置者、民間自転車等駐車場事業者など駐
車場整備に係る関係者と協議して自転車等駐車場整備計画を策定し、情報を共有します。
自転車等駐車場整備計画では、将来駐車需要台数、既存駐車場の計画年次における収容台
数を基礎とし、目的別・利用形態別・整備主体別・エリア別に整備目標台数を定めます。
72
VI
計画推進のための施策 VI.2 自転車等駐車対策(とめる)
<例:蒲田駅周辺地区における整備目標台数の考え方>
下図に整備目標台数の考え方として、蒲田駅周辺の例を示します。
同駅周辺地区については平成 19 年度実態調査で、「通勤・通学」と「買い物等」別の将来
駐車需要台数が推計されていますが、駐車後の目的地(鉄道利用の有無)は未調査のため、
現状では「鉄道利用」と「直行型利用」別の需要は把握されていません。
このため、下図では「目的別・利用形態別台数」を実数でなく代数で示しています。今後、
利用目的別の需要を把握し、目的別・利用形態別・整備主体別の整備目標台数を定めます。
下図において、企業等による整備(G 台)や商業施設等による整備(H 台)が進むと、公
共駐車場の必要整備台数が減少して余裕が生まれることになります。この余裕は急激な需要
の変動や、改修工事時の施設の閉鎖等に対応する緩衝機能を果たすことができます。
(平日9時から15時の駐車増加台数を基に推計)
(平日9時の駐車台数を基に推計)
需将
要来
台
数
通勤・通学者
【10,405台】
合計15,290台
買い物等利用者
【4,885台】
自転車等利用者アンケート調査等により駐車後の目的地を把握 *1)
態目
別的
需・
要利
台用
数形
既
存
駐
車
場
収
容
台
数
整目
備的
目施
標設
台に
数よ
る
通勤・通学者
(直行型利用者)
【 A台】*2)
通勤・通学者
(鉄道利用者)
【 B台】*2)
既存の企業・
学校・官公署
等駐車場
買い物等利用者
(鉄道利用者)
【 C台】*2)
既存の商業
施設等の利
用者用駐車
場(附置義
務を含む)
【F台】*2)
既存一般公共
駐車場(公営・民
営)
【10,611台】
【E台】*2)
廃止予定一般公共
駐車場
【-0台】*4)
事業化予定一般公
共駐車場
【320台】*3)
*5)
*5)
商業施設・商
店街等による
整備
【 H台】 *2)
企業・学校・官
公署等による整
備
【 G台】
︵
る区
整
ま
備た
目は
標民
台営
数
に
よ
買い物等利用者
(直行型利用者)
【 D 台】*2)
区・ 道路管理
者等が整備
【 A- E-G台】
鉄道事業者の協力の下
区・ 道路管理者等が整備
【 B+ C-10,931台】
区・ 道路管理
者等が整備
【 D- F-H台】
︶
公共(区営・民営)駐車場の整備目標台数
【4,359-E-F-G-H 台】
図 VI-13 蒲田駅周辺地区における整備目標台数算出の考え方
出典)平成 19 年自転車等駐車実態調査
VI
計画推進のための施策 VI.2 自転車等駐車対策(とめる)
73
*1 駐車後の目的地別需要は未調査。今後の調査により、目的別・利用形態別需要を把握
*2 実数を把握していないため、代数で表記
*3 「蒲田五丁目 45 番自転車駐車場」(平成 22 年度新設)の収容台数
*4 廃止予定駐車場なしと仮定した場合
*5 通勤・通学者(直行型利用者)及び買い物等の施設利用者用の駐車場は、当該施設設置者等が施設直近
(約 50m以内)に設けることを基本とするが、すぐに設置できないなどの状況に応じて、区又は道路管
理者が補完することや暫定的に整備することを検討
ii) 整備の実施
整備計画に基づき、整備目標台数の確保に向けて道路管理者、鉄道事業者、商業施設等の
設置者等の関係者と連携、協力して整備を進めます。
74
VI
計画推進のための施策 VI.2 自転車等駐車対策(とめる)
(2)
①
利用者別の駐車場整備
商業施設等利用者用駐車場
商業施設等設置者による利用者のための駐車場の整備促進を図るため、自転車条例の
附置義務条項の見直しを検討します。
商店街における駐車空間の整備の支援、路上駐車場の整備を検討します。
区営自転車等駐車場や自動車駐車場の休日開放を促進します。
i) 附置義務条項見直しの検討
附置義務条項について、対象となる施設用途の範囲、対象と
なる施設の規模、対象となる行為、設置すべき駐車場の規模等
に関し、規定の内容が適切で有効に機能しているかを実態調査
し、課題の整理を行い、対象の拡大や規定の追加を含めて見直
しについて検討します。
条項施行前の既存施設における駐車場整備の支援、附置義務
駐車場の一般開放の促進への支援、附置義務駐車場の集約化
(隔地駐車場規定の準用)等に関しても検討します。
表 VI-1 現行自転車条例における附置義務駐車場の規定
図 VI-12 銀行の駐車
場事例(足立区)
施設の用途
施設の規模
自転車駐車場の規模
パチンコ店、ゲームセンター
店舗面積が 300 ㎡
店舗面積 15 ㎡ごとに1台(1台に満
その他の遊技場
を超えるもの
たない端数は切り捨て。以下同じ。)
百貨店、スーパーマーケット
店舗面積が 400 ㎡
店舗面積 20 ㎡ごとに1台
その他の小売店及び飲食店
を超えるもの
銀行、信用金庫その他の金融
店舗面積が 500 ㎡
機関
を超えるもの
スポーツ、体育、健康の増進
運動場面積が 500
を目的とする施設
㎡を超えるもの
学習、教育、趣味等の教授を
教室面積が 300 ㎡
目的とする施設
を超えるもの
店舗面積 25 ㎡ごとに1台
運動場面積 50 ㎡ごとに1台
教室面積 15 ㎡ごとに1台
(大田区自転車等の放置防止及び自転車等駐車場整備に関する条例
第 23 条)
ii) 商店街における駐車空間の整備支援
商店街における駐車空間の整備に対しては、個々の商店が駐車空間を確保することには困
難な面が多々あるため、支援について検討します。
民間事業者の育成・支援策の一環として、区の民営自転車等駐車場育成補助金制度の対象
規模等の要件について検討します。
VI
計画推進のための施策 VI.2 自転車等駐車対策(とめる)
75
iii) 路上自転車等駐車場の整備
路上駐車場の整備については、歩行者空間の確保を前提に、道路管理者、交通管理者と協
議の上、整備が可能な道路での実施を検討します。
iv) 区営自転車等駐車場の休日開放
区営自転車等駐車場の休日の利用率は約半分と低く、有効活用がなされていません。一方
で、休日の放置比率は平日に比べて高くなっています。
休日の買い物客等の駐車需要にこたえるために、区営自転車等駐車場の休日開放の実施に
ついて検討します。
...
v) 自動車駐車場の開放
...
公的機関や金融機関などの自動車駐車場を、買い物等利用者のための自転車等駐車場とし
て休日や業務時間外に開放すること(又はデッドスペースとなっている部分を業務時間中に
開放すること)を関係者と協議し、実施について検討します。
76
VI
計画推進のための施策 VI.2 自転車等駐車対策(とめる)
②
鉄道利用者用駐車場
区又は道路管理者は鉄道駅周辺における一般公共用駐車場の設置に努め、鉄道事業者
は協力を求められたときはこれに積極的に協力します。
区は、鉄道事業者が鉄道利用者用駐車場の整備を行う場合はこれを支援します。
i) 区又は道路管理者と鉄道事業者の協力による整備
区又は道路管理者は鉄道駅周辺における一般公共用駐車場の設置に努め、鉄道事業者は協
力を求められたときは用地の提供等によりこれに積極的に協力します。
ii) 鉄道事業者による整備の支援
区は、鉄道事業者が自ら旅客の利便に供するために行う駐車場の整備を、民営自転車等駐
車場育成補助金制度等により支援し、鉄道利用者用駐車場整備の促進を図ります。
表 VI-2 鉄道事業者による駐車場設置状況(抜粋)
用地提供
事業社名
地方公共団体
自己経営等
その他
東京急行電鉄
19
面積
箇所数
(㎡)
6,600
0
京浜急行電鉄
33
13,246
JR東日本
508
188,757
箇所数
その他
(委託経営等)
自己経営
面積
(㎡)
箇所数
面積
箇所数
(㎡)
0
32
合 計
面積
箇所数
(㎡)
27,446
51
面積
(㎡)
34,046
0
0
1
418
0
0
8
4,128
42
17,792
45
32,039
1
830
14
7,798
568
229,424
出典)国土交通省ホームページ(平成 19 年末)から抜粋
図 VI-13 鉄道駅周辺(鉄道高架下)の駐車場事例(北区)
(鉄道事業者が用地提供。自治体が公営駐車場を、
鉄道事業者の関連会社が附置義務駐車場を整備)
VI
計画推進のための施策 VI.2 自転車等駐車対策(とめる)
77
(3)
民間事業者の育成・支援
区の民営駐車場助成制度の活用により、民間事業者の育成を積極的に推進します。
放置禁止の徹底、区営駐車場の料金体系の見直しを図り、民間事業成立のための環境
整備を行います。
自転車等駐車場の整備は、区又は道路管理者、大量駐車需要発生施設の設置者が行うこと
が原則ですが、自転車等駐車需要の多い地域において、自転車等駐車場の整備・運営が民間
事業として定着している事例も多くみられます。
一般公共用自転車等駐車場の整備・運営は、これまで区が中心的な主体者として行ってき
ました。今後は、自動車駐車場と同じように、民間事業として成立する条件下では中心的な
役割は民間に任せ、区は環境整備や調整、必要な場合の支援等に主力を注ぐことが望ましい
と考えられます。
この観点から、区は民間自転車等駐車場事業の支援について検討します。
①
助成制度の利用促進
区の民営自転車等駐車場育成補助金制度は、他自治体と比較して遜色のない内容であり、
当制度活用促進のためのPRを積極的に行います。
【例:足立区では、銀行と連携して事業者向けに経営セミナーなどを行っており、設置箇
所と収容台数の拡大につながっています】
②
助成対象の要件の検討
現在、民営助成制度の補助対象規模(収容台数)は 50 台以上と定められています。
駅周辺の限られた空間で民営駐車場事業を育成するには、「建物敷地内の空きスペース」、
...
「自動車駐車場のデッドスペース」等の小規模土地の有効活用を促進する必要があります。
このため、対象規模等の要件の緩和などについて課題の整理を行い、検討を進めます。
図 VI-14 個人経営の小規模駐車場事例(足立区)
78
VI
計画推進のための施策 VI.2 自転車等駐車対策(とめる)
③
事業成立の環境整備
放置防止の徹底
民営自転車等駐車場の経営を成立させるために、自転車等の放置防止を徹底し、必要に応
じて放置禁止区域の見直しを検討します。
区営駐車場の料金体系の見直し
区営自転車等駐車場が、駐車場の位置や施設・サービスの内容にふさわしい料金よりも低
い料金で運営されることは、民間事業の圧迫要因、参入障壁となります。
区営駐車場の料金制度・料金体系の見直しを検討する際には、民営駐車場事業の健全な育
成と運営にも配慮します。
表 VI-3 民営助成制度の比較(大田区と足立区)
大田区
自治体名
運営期間
可
鉄道駅から
300m以内
5・7・10年以上
可
鉄道駅から
300m以内
5年以上
30台以上
収容台数
50台以上
( 原動 機付 自転 車1
台は自転車1.5台とし
て換算)
鉄道事業者
範囲
補
助
対
象
足立区
(1)建設等経費の
実費に対して
建設等経費の
建設等経費の
実費の1/2
実費の1/3
建設費補助
25,000
20,000
(1)か(2)の金額のうち (2)-1平置式
補
上限無
5,000,000
どちらか低い額
助
50,000
33,333
(2)-2立体自走式
内
上限無
10,000,000
(地上)
上段:1台当たり補助
容
150,000
33,333
(2)-3立体自走式
額(自転車)
上限無
10,000,000
(地下)
下段:上限額
125,000
33,333
(2)-4機械式
上限無
10,000,000
昭和63年
昭和58年
発足年度
実
奨励策対策箇所数(平成21年8月現在)
8か所
72か所
績
(収容台数)
2,582台
16,346台
出典)補助対象・内容:大田区民営自転車等駐車場育成補助要綱
足立区民営自転車等駐車場補助金要綱
実績:大田区:平成 22 年度 都市基盤整備部事業概要 大田区
足立区:平成 21 年度 駅前放置自転車の現状と対策 東京都青少年・治安対策本部
表 VI-4 民間自転車駐車場補助金対象事業一覧(大田区)
駅名
武蔵新田駅
雑色駅
大鳥居駅
大鳥居駅
蒲田5丁目サイクル24h
武蔵新田駅
洗足池駅
大鳥居駅
合計
出典)平成 22 年度
VI
補助金額
20,650 千円
7,825 千円
8,700 千円
2,250 千円
22,307 千円
7,500 千円
4,125 千円
6,412 千円
79,769 千円
設置業者
東京急行電鉄株式会社
京浜急行電鉄株式会社
京浜急行電鉄株式会社
京浜急行電鉄株式会社
有限会社五丁目開発
東京急行電鉄株式会社
東京急行電鉄株式会社
京浜急行電鉄株式会社
都市基盤整備部事業概要
収容台数
自転車763台、原付42台
自転車313台
自転車348台
自転車258台
自転車143台、原付5台
自転車300台
自転車165台
自転車245台(増設)
自転車2,535台、原付47台
大田区
計画推進のための施策 VI.2 自転車等駐車対策(とめる)
79
(4)
①
区営駐車場の改善
料金制度・料金体系の改善
買い物等目的利用者の駐車空間確保等の方策として、短時間無料制を検討します。た
だし、短時間無料場所の通勤・通学者による長時間駐車を防止するために、無料時間後
は時間制課金システムも検討します。
駅からの距離ゾーン別利用形態の導入を検討します。
駐車場利用料金の基準を見直し、利用率を平準化し、駐車場ストックの有効活用を進
めることを検討します。
i) 時間制課金システムの導入
通勤・通学利用者により早い時刻に駐車場が埋まってしまうため、買い物等目的利用者が
駐車する空間がなく、放置につながることが大きな問題となっています。
このため、買い物等目的利用者の駐車空間確保と駐車場利用の促進の方策として、一定の
駐車場で、短時間無料制を導入することを検討します。ただし、短時間無料の駐車場所に通
勤・通学者が長時間駐車することを防止するため、無料時間経過後は時間制課金システムを
検討します。
ii) 駅からの距離ゾーン別利用形態の導入
駅直近の土地は、土地利用ニーズが集中して地価も高く、高度利用が求められる貴重な財
産であるといえます。このことから駅直近の駐車場では、一定の料金で特定の方の長期占用
となる「定期利用」を主とすることは、あまり適切でないと考えられます。
このため、駅直近の駐車場は一時利用を主として多くの利用者の利用に対応し、駅から離
れた駐車場は需要に応じて通勤・通学者等の定期利用に対応する駅からの距離ゾーン別利用
形態の導入を検討します。
料金体系の考え方
ゾーン
C
ゾーン
B
ゾーン
A
駅
◆主な対象
◆通勤・通学目的の鉄道利用者
長時間駐車で利用頻度が高いた
め、駅から少し離れた場所で定期
的な利用が可能な駐車場とする。
定期利用
主体
◆鉄道利用者と買い物利用者
利用頻度にばらつきのある鉄道利
用者も利用できるように、一時利
用可能な駐車場とする。
定期・一時
混合
◆主に買い物利用者
駅周辺の短時間駐車者に対応でき
る駐車場とする。
一時利用
主体
図 VI-15 駅からの距離ゾーン別利用形態の考え方(例)
80
VI
計画推進のための施策 VI.2 自転車等駐車対策(とめる)
iii) 駐車場利用料金の基準見直し
通勤・通学利用者は、駅に近く駐車の所要時間が短い駐車場に多く集中し、駅に遠く所要
時間の長い駐車場は敬遠する傾向があります。
このことから、主に通勤・通学利用者等を対象とした定期利用料金については、実態調査
と課題の整理を行った上で、駐車場の位置と駐車所要時間、施設の内容や管理体制等に応じ
て、きめ細かく設定するよう基準の見直しを行うことを検討します。これにより、利用率を
平準化して既存駐車場ストックの有効活用を進めることを目指します。
また、当日利用についても、立地条件等に基づいて基準の見直しを行うことを検討します。
<通勤・通学者(鉄道利用者)用駐車場の定期利用料金の基準見直しの考え方>(例)
利便性、快適性、防犯性等の評価項目を設定し、状況に応じて配点基準を定め、各駐車場
の評価点数に応じて統一的に料金設定を行うことを検討します。
配点
評価項目
利便性
5
距離
階層
4
3
2
1
0
100m以内 200m以内 300m以内 400m以内 500m以内 500m以上
1階
±0.5階
±1階
±2階
±3階
±4階
ー
ー
ラック有り
平置き
屋根
ー
ー
ー
有り
ー
営業時間
ー
ー
ー
ー
24H
防犯カメラ
ー
ー
ー
ー
有り
無し
管理人
ー
ー
ー
常駐
一部常駐
無し
ラック
駐車ス
快適性
防犯性
ラック下段 ラック上段
ペース
無し
図 VI-16 自転車等駐車場評価点の配点の考え方(例)
VI
計画推進のための施策 VI.2 自転車等駐車対策(とめる)
81
②
防犯性・利便性の向上
自転車等駐車場の防犯性の更なる向上を図るとともに、利便性の向上策について検討
します。
i) 防犯性の向上
駐車場内での犯罪防止、利用者の安心感の増進ため、自転車等駐車場の防犯性の更なる向
上を図ります。そのため、自転車等駐車場内外の見通し・照明などによる明るさの確保、防
犯設備の設置、管理体制等の改善に努めます。
ii) 利便性の向上
自転車の点検等のサービス、トイレ・ロッカー等
の設置、駐車場満空状況の情報提供、電子決済の導
入等、駐車場の利便性向上策について検討します。
図 VI-17 電子マネー精算機事例
(足立区)
図 VI-18 電子マネー精算機事例
(足立区)
③
委託・指定管理者による管理
委託による管理の改善、指定管理者による管理の推進を検討し、サービスの向上と経
費の削減を図るとともに、多様化する利用者ニーズに効果的、効率的に対応することを
目指します。
現在、ほとんどの駐車場ではサービスの向上と経費の削減を図るため、委託による管理を
行っています。今後は、委託による管理の改善に加え、指定管理者による管理の推進も検討
し、民間のノウハウを活用しながら、更にサービスの向上と経費の削減を図るとともに、多
様化する利用者ニーズにより効果的・効率的に対応することを目指します。
82
VI
計画推進のための施策 VI.2 自転車等駐車対策(とめる)
(5)
放置対策の改善
放置禁止区域の指定について、必要に応じて見直しを行います。
駐車場の情報提供を拡大し、指導員業務を見直して、利用者が自発的に適切な駐車を
するように努めます。
撤去自転車等の引き取りやすさの向上、撤去後の情報提供など返還業務の効率化を図
るとともに、撤去能力の維持・強化のため、保管スペースの確保に努めます。
①
放置禁止区域の見直し
i) 既存の放置禁止区域指定の見直し
既存の放置禁止区域については、自転車等駐車場の整備状況に合わせ、必要に応じて拡充
も視野に入れて見直しを検討します。
ii) 放置禁止区域の新規指定
放置禁止区域未指定の地域において、自転車等
の放置により通行への著しい障害又は災害時の緊
急活動及び避難行動に支障があると認められる地
域については、地域住民や関係者と協議の上放置
禁止区域の新規指定について検討します。
放置禁止区域の指定には、放置自転車等の周辺
区域への拡散、撤去費用の増大、駐車場整備ニー
ズの増大、自転車等による商店街来訪者の減少な
どの影響もあるため、総合的な観点から検討を行
います。
なお、放置禁止区域外については、自治会・町
図 VI-19 放置禁止区域外の放置自転車
(蒲田駅周辺)
会等、地域と連携して放置防止対策を検討し、合同による普及啓発活動を実施します。必要
に応じて、自転車条例の規定による放置禁止区域外の撤去の実施についても検討します。
②
駐車場への案内・誘導の充実
自転車等駐車場マップの作成・配布
区民が広く自転車等駐車場を知るためのきっかけとして,駅や主要施設までの徒歩所要時
間や利用料金を記載した自転車等駐車場マップの作製・配布を実施します。
携帯端末向けホームページへの掲載
利用者がいつでも手軽に情報を取得できるよう、携帯端末向けホームページに、自転車等
駐車場等の位置等の情報を掲載することを検討します。
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計画推進のための施策 VI.2 自転車等駐車対策(とめる)
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指導員業務の見直し
指導員の業務についても、
ではなく、利用者に対する
自転車等を放置しないでください
説得的
と「注意・指導」するの
...
なコミュニケーションを通じて、利用者が自発的に自
転車等駐車場に駐車するよう「案内」していくような内容に見直します。また、名称につい
ても、現在の
放置防止指導員
から、新たな名称への変更を検討します。(下記「コミュ
ニケーションによる駐輪場への誘導」参照)
案内看板の設置
放置禁止区域周辺に、放置禁止の警告だけでなく近隣の自転車等駐車場の位置を示す看板
を設置し、自転車等駐車場へ誘導しやすい環境を整えていきます。
③
返還業務の効率化
i) 返還業務の効率化
撤去自転車等の引き取りやすさの向上
撤去場所と返還場所の近接化、返還場所係員の駐在時間の拡大、コールセンターの設置等、
利用者の引き取りやすさの向上策を検討し、撤去自転車等の返還率の向上を目指します。
撤去後の情報提供
撤去実施後、撤去日時と場所の情報を区のホームページ上に掲載し、撤去したことを知ら
せる利用者への情報提供について検討します。
ii) 保管スペースの確保
現在、撤去した放置自転車等の保管スペース不足が問題となっていますが、放置禁止区域
の拡充や撤去活動の強化をした場合、更に撤去台数が増加することが想定されます。
このことから、撤去能力の維持・強化を担保するため、保管スペースの確保に努めます。
コミュニケーションによる駐輪場への誘導
駐輪施設近辺や街頭に
コミュニケータ
(案内者)を配置し、放置しようとしている利用者とのコ
ミュニケーションを計り、駐輪場に誘導することで、放置駐輪が削減することが確認されています。
<コミュニケーションの手順>
.....
・放置駐輪者へ挨拶から開始。(対等な立場でのコミュニケーション)
....
・駐輪場以外は放置禁止であることを柔らかく伝える。
.....
・チラシや口頭で、最寄りの駐輪場の情報を提供する。(チラシの例は、p. 91 を参照)
....
・「自転車」から「徒歩」への転換を促し、あいさつでコミュニケーションを終える。
..........
※放置駐輪に対する注意・勧告は行わない
<結果>
•このような説得的コミュニケーションによっても、放置駐輪が削減することが確認された。
•その効果は、駐輪場を整備するのみの効果と同等、もしくはそれ以上であることが分かった。
(「三木谷智, 羽鳥剛史, 藤井聡, 福田大輔: 放置駐輪削減のための説得的コミュニケーション施策の
集計的効果の検証:東京工業大学大岡山キャンパスにおける実施事例, 土木計画学研究・論文集, Vol. 27,
No. 4, pp. 757-765, 2010.」から作成)
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