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地域再生計画 1 地域再生計画の名称 ~観光から移住へ~ 新見市定住
地域再生計画 1 地域再生計画の名称 ~観光から移住へ~ 新見市定住者確保推進計画 2 地域再生計画の作成主体の名称 新見市 3 地域再生計画の区域 新見市の全域 4 地域再生計画の目標 4-1 地域の現状 本市は、岡山県の西北端、高梁川の源流域に位置する自然豊かな中山間都 市であり、農林業を主要な産業の1つとして発展してきたが、社会情勢の変 化や販売価格等の低下などの影響から急激な若者の農林業離れが進み、他産 業での雇用を求める若者の市外流出が増加し、近年では、毎年200人を超 える転出超過の状況が続いている。さらに、自然減と社会減を合わせて年間 600人前後の人口が減少し続けており、現状のままでは、2060年には 現在の半数以下にまで減少すると推計されている。 また、本市は、平成17年の1市4町の合併により、県下第2位となる広 大な面積を有する都市となったが、それぞれの地域に伝承される伝統文化や 観光資源などが市内各地に点在していることから、これらを結ぶ周遊ルート が確立できていない。さらに、公共交通機関を利用して訪れる都市圏の人や 若い世代の人が市内を自由に移動できる手段も十分に確保できていないこと に加え、地域の特産物を使った特産品(おみやげ)や飲食店が少なく、観光 客に対する“おもてなし力”が欠けている。そのため、観光客の市内滞在時 間は短時間に留まり、観光客の市内消費喚起につなげることができていない ほか、本市の魅力を十分に伝えきれておらず、観光客の新規開拓やリピータ ーの確保による交流人口の増加を図れていない。 4-2 地域の課題 自然志向など田舎暮らしへの関心の高まりや温暖な気候、災害の少なさな どの理由から岡山県への移住希望者は増加傾向にあり、本市においても移住 希望者への支援を強化することにより定住人口の増加を図ることが求められ る。 1 移住者を確保するためには、移住するまでの支援をはじめ、住居の確保支 援や地域住民との関係をサポートする体制、移住後も安定した生活を送るた めの働く場の確保や安心して子育てできる環境づくりなど、移住者一人ひと りに寄り添い、包括的かつ継続的に支援する体制づくりが必要である。 また、本市の特色ある自然や文化、食などの魅力を独自にPRする発信力 の強化に加え、観光施設の環境を整備することで、多くの観光客を誘客し、 交流人口の増加を図るとともに、事業者や地域住民等と連携した地域全体で のおもてなしにより、田舎ならではの人の温かさなどを伝えることで、魅力 的なまちとして田舎暮らしを希望する人の移住先に選ばれるまちになる必要 がある。 4-3 目標 本事業は、移住定住支援事業と地域資源を活用した観光振興事業を一体的 に実施することにより、観光から移住、移住から定住へと着実に人口増加を 図ることに加えて、田舎ならではのゆったりとした環境の中で、新たな働き 方の提案など個々のライフスタイル・ライフプランに合わせた支援を実施し、 若者が安心して幸せに暮らせるまちづくりを進めることにより、人口減少に 歯止めをかけることを目的とするものである。 【数値目標】 目標1 社会増減 転入超過△227人(H26年度) →転入超過 1 人以上(H31年度) 目標2 主な観光施設の入り込み客数 32万人(H26年度) →35万人(H31年度) 5 地域再生を図るために行う事業 5-1 全体の概要 本事業は、本市の地域資源を活用した観光事業と移住者一人ひとりに寄り 添った移住定住支援事業を一体的に実施することにより、観光から移住、移 住から定住へと着実な人口増加を図ることを目的とするものである。 観光事業では、地域の事業者や住民の参画による地域全体でのおもてなし に取り組むとともに、効果的なPRや観光施設の環境整備、特産品(おみや げ)の開発などにより、観光地としての魅力をこれまで以上に高め、新たな 観光客やリピーターの確保を図る。 2 また、移住定住支援事業では、移住体験ツアーの開催やお試し暮らし支援 など移住するまでの支援をはじめ、空き家を活用した住居の確保支援や観光 協会や商工会議所・商工会、ハローワークや金融機関など各種団体と連携し た就労支援や起業支援に加え、移住者支援拠点施設の設置、サポーターの配 置などにより、移住後も移住者を継続的に支援する体制づくりを確立する。 5-2 第5章の特別の措置を適用して行う事業 地方創生推進交付金【A3007】 1 事業主体 新見市 2 事業の名称及び内容:来て観て住んで にいみ定住者確保プロジェクト 本事業は、移住定住支援事業と地域資源を活用した観光事業を一体的に 実施することにより、観光から移住、移住から定住へと着実に人口増加を 図ることに加えて、田舎ならではのゆったりとした環境の中で、新たな働 き方の提案など個々のライフスタイル・ライフプランに合わせた支援を実 施し、若者が安心して幸せに暮らせるまちづくりを進めることにより、人 口減少に歯止めをかけることを目的とするものである。 (事業内容) ○観光発信力・魅力度アップ事業 市観光協会や高梁川流域圏域自治体などと連携し、本市の魅力を市外へ 広く発信することに加えて、市内の観光施設を結ぶ周遊ルートの確立、イ ンバウンド観光の促進による新たな観光客の誘客を図ることで、交流人口 の増加を図る。 ○特産品開発および販路拡大事業 A 級グルメをはじめとする本市の特産物を活用した 「おみやげ(加工品)」 の開発・製造や飲食店等で提供する新たなメニューの開発などを進め、市 内観光施設や飲食店・商店等で一体的に販売・提供することにより、市内 消費を促進し、地域経済の活性化を図る。 また、これらの特産品を都市圏や海外などでPR・販売し、新たな販路 を開拓することにより、本市特産品のブランド化・高付加価値化を目指す。 ○移住者確保支援事業 市観光協会やハローワーク等と連携し、田舎暮らしを希望する人に対し て、田舎で暮らすための「移」・「職」・「住」を包括的にサポートする体制 3 を整備し、移住者の増加を図る。 「移」・・・移住を促進するための事業 移住希望者の案内、空き家の管理、空き家借上げ改修によるお 試し住宅整備、広報プロモーション活動、地域おこし協力隊支援 事業 等 「職」・・・就労、起業をサポートする事業 シェアオフィスの展開、フリーで仕事を行う人等へのワーキン グスペースの提供、リミットワークス(限定的な仕事)情報の提 供、特産品加工等に向けた厨房施設等の貸出 等 「住」・・・移住後の定住支援サポート 移住者コミュニティ支援、田舎暮らし道具のレンタル、DIY ラボの提供、コミュニティカフェの運営、多目的スペースの解放 等 ○地域応援人材活用事業 市や地域のPRをはじめ、外国人観光客の通訳・案内など専門的な知識 を有する人材を確保・登用し、各種関連事業のブラッシュアップを図る。 3 事業が先導的であると認められる理由 【官民協働】 観光協会、ハローワーク、商工会議所、商工会、JA、JR、金融機関、 地域団体等と連携し、移住者拠点施設や観光協会などの移住希望者や観光 客と直接関わることができる窓口に「観光」 「移住」 「職(就労・起業)」 「住 居」などの情報を集約化することで、移住者を包括的に支援する体制を整 備する。 【政策間連携】 (観光×移住) 誘客活動および移住施策を一体的に行うことにより、交流人口および定 住人口が相乗的に増加する。 (観光×農林業) 本市の特産物を使用した特産品(おみやげ)等の開発により観光客の市 内消費を促進し、地域経済の活性化を図る。 (移住×起業・就労) 移住者や若者に対して新規創業の支援や新たな働き方の提案を行い、 個々のライフスタイル・ライフプランの希望を叶え、地域定着を図る。 4 【自立性】 移住者拠点施設については、将来的に、移住者等で構成される民間事業 者による運営体制を目指している。その中で、お試し住宅の運営や農機具 等の貸し出し、ワーキングスペースの提供など独自の視点から移住者を支 援する取り組みにより自主財源を確保していく。 また、観光事業については、観光客等の市内消費拡大により、地域経済 が活性化され、各事業者の自立的な運営につながっていく。 4 重要業績評価指標(KPI)及び目標年月 事業 KPI 観光発信 特産品開発 力・魅力度 および販路 アップ事業 拡大事業 休日の滞在 新規 人口率 特産品数 (RESAS) (累計) 移住者確保 地域応援人 支援事業 材活用事業 新見市への ツアー参加 移住者数 者の満足度 年月 申請時 - 0 品目 121 人 72% H28.3 初年度 1.45 倍 1 品目 213 人 74% H29.3 2年目 1.50 倍 2 品目 213 人 76% H30.3 3年目 1.55 倍 3 品目 213 人 78% H31.3 ○休日の滞在人口率については、地域経済分析システム(RESAS)の 観光マップ 滞在人口率により把握する。指標の設定には2014年休 日滞在人口率1.38倍を参考としている。 ○新規特産品数については、事業実績により把握する。 ○新見市への移住者数については、転入者アンケート調査により把握する。 ○ツアー参加者の満足度については、市内で開催されたツアー参加者への アンケート調査により把握する。 5 評価の方法、時期及び体制 毎年度、3月末時点のKPIの達成状況を地域創生・人口減少対策室に おいて取りまとめ、本市総合戦略推進組織である新見市人口減少問題対策 会議において事業結果の検証を行い、次年度の事業改善等を図ることとす る。検証結果については、市ホームページ上で公表する。 6 交付対象事業に要する費用 ①法第5条第4項第1号イに関する事業【A3007】 ・総事業費 249,371 千円 5 7 事業実施期間 地域再生計画認定の日から平成31年3月(3カ年度) 5-3 その他の事業 5-3-1 地域再生基本方針に基づく支援措置 該当なし 5-3-2 支援措置によらない独自の取組 ○「林×バイオ×農」連携によるにいみのお宝まるごと活用プロジェクト 豊富な森林資源や里山、耕作放棄地などを活用し、自伐型林業支援体制 の整備や林地残材の利活用、農産物の品質向上や6次産業化による特産品 開発など、農林業を核とした「しごとづくり」に取り組むもの。 事業実施主体:新見市 事業実施期間:平成28年3月から平成29年3月まで ○創業支援事業 独自の技術及びアイデアを生かした商品若しくは技術の開発又はサービ スを提供する事業を行う創業者に対して、創業に要する経費の一部を補助 することにより、新たな需要および雇用の創出を促進し、本市経済の活性 化を図るもの。 事業実施主体:新見市 事業実施期間:平成27年11月から平成32年3月まで ○空き家活用推進事業 空き家の有効活用による本市への移住・定住促進及び地域の活性化を図 るため、空き家活用に要する経費の一部を補助するもの。 事業実施主体:新見市 事業実施期間:平成28年4月から平成32年3月まで ○お試し暮らし支援事業 本市への移住を支援するため、移住希望者が一定期間、本市での生活体 験ができるよう、市内での宿泊に要する経費の一部を補助するもの。 事業実施主体:新見市 事業実施期間:平成27年4月から 6 6 計画期間 地域再生計画認定の日から平成31年3月31日まで 7 目標の達成状況に係る評価に関する事項 7-1 目標の達成状況に係る評価の手法 毎年度、事業の指標(KPI)に対する実績値を公表するとともに、本市 総合略推進組織である新見市人口減少問題対策会議において事業結果の検証 を行い、次年度の事業改善等を図ることとする。 目標1 社会増については、岡山県毎月流動人口調査年報により把握する。 目標2 主な観光施設の入り込み客数については、市内10施設の入り込み客数 調査により把握する。 7-2 目標の達成状況に係る評価の時期及び評価を行う内容 目標2 主な観光施設の入り 込み客数 目標 目標1 転入超過 申請時 △261 人 30 万人 H28.3 初年度 △135 人 33 万 2 千人 H29.3 2年目 △90 人 33 万 8 千人 H30.3 3年目 △45 人 34 万 4 千人 H31.3 年月 7-3 目標の達成状況に係る評価の公表の手法 目標や指標の達成状況について、毎年度検証後、速やかに市ホームページ 上で公表する。 7