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若月委員提出資料

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若月委員提出資料
資料7-1
平成 21 年 4 月 27 日
品川区教育委員会
教育長
若月
秀夫
品川区の児童・生徒の実態から今後の日本の英語教育を考える
Ⅰ.品川区の英語教育の実態
児童・生徒の実態
⑴
1.6 年生の実態
GTEC for Junior の結果
2.7 年生の実態
⑴ GTEC for Junior の結果
⑵
分野別 5 段階評価の結果
⑵ 分野別 5 段階評価の結果
⑵
分野別評価の結果①
英語好き・嫌いアンケート
の結果
⑶ 英語好き・嫌いアンケート
の結果
⑵
分野別評価の結果②
⑶
⑴
3.8 年生の実態
GTEC for Junior の結果
4.教員の実態
⑴ 英語教育について①
⑵
児童・生徒について①
⑴ 英語教育について②
⑵
児童・生徒について②
5.実践から得た成果と課題
Ⅱ.今後の日本の英語教育
1.目標とする校種別英語力
2.各言語で優先的に使われる
周波数
3.目標達成のための改革①
期待する校種別能力別英語力
【小学校】
3.目標達成のための改革②
期待する校種別能力別英語力
【中学校】
4.小学校段階で大切にしたい
こと
期待する校種別能力別英語力
【高等学校】
5.中学校英語教育で大切に
したいこと①
期待する校種別能力別英語力
【短期大学】
5.中学校英語教育で大切に
したいこと②
6.小学校における文字指導の
制限について①
期待する校種別能力別英語力
【大 学】
6.小学校における文字指導の
制限について②
7.今後の日本の英語教育の
ために
教育再生懇談会資料
平成21年4月27日
品川区の児童・生徒の実態から
今後の日本の英語教育を考える
品川区教育委員会
教育長 若月 秀夫
1
Ⅰ.品川区の英語教育の実態
~品川区の英語教育3年間の完全実施で、
現時点で見えるものして~
2
1.6年生の実態
⑴
GTEC for Junior(Benesse)の結果
18%
16%
14%
12%
10%
8%
6%
4%
2%
0%
2008品川
2007品川
2006品川
2008全国
2007全国
0-
10-
20-
30-
40-
50-
60-
70-
80-
90-
100-
110-
120-
130-
得点
○「GTEC for Junior」受験校の7~8割が私立学校であることを考える
と、全国平均は相当高いレベルである。(ベネッセ談)
○全国平均よりも高いレベルにある品川区は、英語力が高いと言える。
○Listening力は、年々能力を高め、得点分布は正規分布的になり、3年目
を迎えた今年度は、全国平均をはるかに超えている。
○また、上位に層が厚くなっている。
3
⑵
分野別5段階評価の結果
5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
0.0
2008品川
2007品川
2006品川
2008全国
2007全国
英語の言葉を
聞いてわかる
英語の音を
区別できる
英語の質問
に対する答え
がわかる
英語の長めの
話を聞いて
わかる
○「英語の質問に対する答えがわかる」「英語の長めの話を聞いてわか
る」で、大きな伸びが見られる。
○品川区の小学校英語カリキュラムでは、単語やセンテンス、文法より、
児童の生活に密着した表現や指導内容・活動内容をより重視している。
(「過去形表現」も「未来形表現」も必要に応じて触れるようにしてい
る)
○「音を聞く」「聞いて意味を類推する」「聞き取った文を一塊として
発話してみる」「相手の反応などを見て意味を確認」「内容を理解して
聞き取る」など言語習得の段階を考慮し、言語習得初期段階のもっとも
基盤となる「聞く力」「聞き取る力」の育成を重視してきた結果である。
4
⑶
英語好き・嫌いアンケートの結果
好き
2008全国
嫌い
2008品川
無記入
2007品川
2006品川
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
○「英語好き」の児童の全国平均が70.5%を考えると、区の平均が61.7%
はやや課題である。
○品川区で追跡調査をした結果、「英語嫌い」が増えている学校を見ると
「英語文字」や「短い文が書ける」かける児童が20%近くに増加してい
る。(ただし「GTEC for Junior」の結果は高くない)
○アルファベットと音韻の認識をPhonemic Awarenessから始め、
Phonics(アルファベット音韻指導)の初期段階指導を効果的に行って
いる学校では、20%以上が文字や英語の短い文が書けて、英語好きも
80%以上いる。
○「英語の学習経験のあり・なし」や「英語学習経験の長さ」による、
英語の好き・嫌いの相関関係は見られない。
5
2.7年生の実態
⑴
GTEC for Junior(Benesse)の結果
18%
2008品川
16%
2007品川
14%
2006品川
12%
2008全国
10%
2007全国
8%
6%
4%
2%
0%
0-
10-
20-
30-
40-
50-
60-
70-
80-
90-
100-
110-
120-
130-
得点
○全国平均とほぼ同じレベルである。(全国平均の約8割が私立学校)
○年々、下位の割合が減少している。
6
⑵
分野別5段階評価の結果
5.0
2008品川
4.0
2007品川
2006品川
3.0
2008全国
2.0
2007全国
1.0
0.0
英語の言葉を
聞いてわかる
英語の音を
区別できる
英語の質問
に対する答え
がわかる
英語の長めの
話を聞いて
わかる
○「英語の長めの話を聞いてわかる」が、全国平均を上回り、大きな伸び
が見られる。
○他の項目については、あまり変化が見られない。
7
⑶
英語好き・嫌いアンケートの結果
好き
2008全国
嫌い
無記入
2008品川
2007品川
2006品川
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
○「英語が好き」の生徒が、年々増えている。
○また、昨年度は、全国平均を上回った。
○3年間の実践から、小学校での英語指導が、中学校でも効果を上げ始めて
いる。
8
3.8年生の実態
⑴
GTEC for Students(Benesse)の結果
18%
2008
16%
2007
14%
2006
12%
10%
8%
6%
4%
2%
0%
0
30
60
90
120
150
180
210
240
270
300
330
360
380
390
420
440
得点
○2008年度の8年生は、6年生時に1年間の英語指導を受けている。
○8年生の英語力は、下位集団が年々少なくなり、底上げが見られる。
○約3割の生徒が、9年生卒業時の能力(250点以上)がある。
9
⑵
分野別評価の結果
●Listening力
2008
15%
2007
2006
10%
5%
0%
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
110
120
130
140
150
160
170
●Writing力
2008
25%
2007
20%
2006
15%
10%
5%
0%
10
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
●Reading力
15%
2008
2007
2006
10%
5%
0%
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
110
120
130
140
150
160
170
○分野別では、「Listening力」「Writing力」が伸びてきている。
11
4.教員の実態
⑴
英語教育について
はい
中学校教員
いいえ
2007
小学校教員
中学校教員
2006
2008
●小学校英語教育は必要か?
中学校教員
分からない
小学校教員
小学校教員
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
○小学校教員、中学校英語科教員とも、完全実施3年目が経った現在、
「小学校英語教育の必要性」を感じている。
○特に中学校英語科教員に大きな伸びが見られる。
12
●中学校英語教育は変わるべきか?(中学校英語科教員)
はい
2008
いいえ
分からない
2007
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
○6割を超える中学校英語科教員が、「中学校英語教育は変わるべき」と
感じており、前年より大きな伸びが見られる。
○ただし、「中学校英語教育は変わるべきではない」と感じている中学校
英語科教員も増加している。
13
⑵
児童・生徒について
●児童は自信や意欲をもって取り組んでいるか?
(小学校教員)
とてもそう思う
2008
思う
どちらかというと思わない
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
思わない
●児童は英語のコミュニケーション力が付いたか?
(小学校教員)
とてもそう思う
2008
思う
どちらかというと思わない
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
思わない
○「児童の取り組みかた」については、8割を超える小学校教員が成果を
感じている。
○多数の小学校教員は、児童の活動等の姿から小学校英語教育の成果を
14
感じている。
●小学校の英語教育で中学校での英語力が伸びたと思います
か?(中学校英語科教員)
2008
とてもそう思う
思う
どちらかというと思わない
思わない
分からない
検証できない
2007
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
○前年よりも倍以上の中学校英語科教員が、成果を感じている。
○ただし、依然として6割弱の中学校英語科教員が、「分からない」「検証
できない」と回答を保留している。
15
5.実践から得た成果と課題
【成果】
○着実に児童・生徒の英語力が伸びてきている(各学年とも全国平均もし
くは全国平均以上の英語力を身に付けている)
○小・中学校教員ともに、半数以上が「小学校英語教育の必要性」を感じ
ている
○「小学校英語教育で中学校での英語力が伸びた」と感じている中学校
教員が大きく増えてきている
【課題】
○小学校における「文字指導」で「英語嫌い」が、若干増えてきている
(ただし、指導方法を改善することで対応できる)
○「中学校英語教育は変わるべき」と感じている中学校教員が増加した
反面、「変わるべき」と感じていない教員も増加している
○小学校英語教育の成果と接続する中学校英語教育側からのアプローチが
重要ではあるが、いまだこれまでの中学校英語教育に固執する中学校
教員が多数存在する
16
Ⅱ.今後の日本の英語教育
発信力のあるコミュニケーション力
(話す・聞く・読む・書く)の育成
~グローバル化に対応した
コミュニケーションツール
としての英語~
17
1.目標とする校種別英語力
※TOEIC、英検、GTECによる
小学校
:児童英検Silver以上 GTEC
中学校
:英検3級以上
70/130点以上
GTEC
250/340点以上
高等学校:英検準2級以上
GTEC
450/800点以上
短期大学:英検2級A合格
TOEIC
400/990点以上
四年大学:学術論文の読解力
英検2級以上
TOEIC
500/990点以上
大学院
:学術英語を駆使した学会発表能力
TOEIC 550/990点以上
※高等学校のGTEC平均は、408点(2006年)
ただし、GTEC受験校の8割以上が私立高等学校
18
◎期待する校種別能力別英語力
※TOEIC、英検、GTECの『can do』より
【小学校】
Total
単語だけでも英語を使って、話しかけたり答えたりできる
Listening 簡単な応答が理解でき、その内容や求められていることが分かる
Speaking
自分たちの生活場面での簡単な応答ができたり、自分のことを簡単
に紹介したりできる
Reading
アルファベットの大文字小文字が識別でき、Phonicsでの認識もお
およそできる
Writing
アルファベットの大文字小文字が書け、簡単な単語を書こうとする
意欲が強くなる
19
【中学校】
Total
ホームページを見たりラジオを聞いたり、主体的な英語体験にトラ
イし、初歩的な英語を使って4技能を生かしたコミュニケーション活
動に意欲をもって取り組むことができる
ゆっくり、または繰り返して話されれば、興味関心のある話題につ
いて理解することができる
Listening
ラジオやテレビの英語ニュースを聞いて、どんな話題かくらいは分
かる
自分のことについて、簡単で短い内容であれば、話すことができる
Speaking 銀行や郵便局などでも簡単な内容を伝え、何とか用事を済ますこと
ができる
Reading
Mini worldやStudent Timesなど注釈のついた英字新聞などの興味
のある記事を辞書無しで理解できる
不正確になる場合もあるが、短くて、簡単な物語(簡単な伝記や童
話)を理解することができる
Writing
簡単な自己紹介や短い日記は書くことができる
英語の手紙やメールなどで、辞書を引きながら、書きたいことを何
とか書くことができる
20
【高等学校】
Total
英語圏へのホームステイや海外旅行に行って、生活体験をそれなり
に楽しめる
「NHKラジオ新基礎英語」の内容はテキストなしで、大筋理解でき
Listening る
簡単な道案内、簡単な内容の電話を理解することができる
Speaking
英語圏での買い物で、店員との会話もほぼできる
英語で話しかけられた時、簡単な内容なら英語で説明できる
Reading
Japan Timesなど日本の英字新聞で、興味のある記事は辞書があれ
ば理解できる
簡単な説明文、公共施設なのお知らせや注意事項を理解できる
Writing
身近な手紙やEメールを書くことができる
英語日記に自分の書きたいことを辞書を引きながら、書くことがで
きる
21
【短期大学】
Total
英語圏の2年生大学への留学に挑戦できる最低限のレベル
「NHKラジオ英語リスニング入門」の英語はテキストなしで理解で
Listening きるところがある
公共のアナウンスで、簡単なことは聞き取れる
Speaking
自己紹介など、メモを見ながら、5分程度のスピーチができる。
印象に残った出来事について、簡単に話すことができる
Reading
日本語の注釈付きの英語新聞の、興味のある記事は大体理解できる
ホームページ上で、理解できるところが増える
Writing
英語の手紙やメールなどで、辞書を引かなくても、書きたいことを
大体書くことができる
将来の夢や自分の生活について、ある程度書くことができる
22
【大 学】
Total
社会に出て、求められる必要最低ラインを突破
「NHKラジオ英語リスニング入門」の英語はテキストなしで大筋は
理解できる
Listening
日常生活の身近な話を理解でき、天気予報などの必要な情報も聞き
取れる
Speaking
英語圏での買い物で、店員との会話もほぼ問題なくできる。
自分の学校(会社)について、簡単な紹介ができる
Reading
Japan Timesなど日本の英字新聞で、興味のある記事は辞書なしで
大体理解できる
簡単な内容であれば、講義や研修なのでの資料や課題図書などの要
点を理解することができる
Writing
いろいろな紹介分を、メモなどを使って、大抵なことは書くことが
できる。
日常生活での話題(本や映画の感想)やある程度の長さのEメールを
書くことができる
23
2.各言語で優先的に使われる周波数(Hz)
※Tomatisのパスバンド論文より
12,000
4,000
3,000
2,000
1,500
1,000
500
250
125
イギリス アメリカ フランス ドイツ
日 本
ロシア
中 国 スペイン
○英語では、優先的に使われる周波数が高い。そのため、日本人は、英語
の子音が聞き取りにくい。(表には無いが、韓国語も周波数は高い)
○小学校英語では、「聞く力」の育成を重視し、「さまざまな生きた英語
表現」に触れさせ、「聞き取れた単語や文」を自分で考え、推理・思考
し、意味を把握していく過程が大切
24
3.目標達成のための改革
⑴
早期英語教育の開始時期は、小学校1年生から
音韻をそのまま真似ることができる(真似ることが好き
な年代)
⑵ ローマ字訓令式表記から、より英語表記に
近い「ヘボン式表記」への指導転換
3年生から始まるローマ字指導で、「ヘボン式」を初め
から教える
⑶
小学校英語教育は、「聞く力」の育成を重視
言語の習得順「聞く」「話す」「読む」「書く」の第一
段階
25
⑷ 中学校英語教育は、教え込み文法重視から
生きた英語の4技能(聞く・話す・読む・書く)
◎教え込みから「Try・Think・Use・Actなど」実践的
な学習へ
◎自ら学習しなければならない学習への展開
◎4技能の英語力を図る受験テストへの変更
◎今後インターネットの普及などを考えると「読み書き」
がとても大切になる
★最近の課題として、「Listening力」は伸びてきたが、
読解力が低迷
26
4.小学校段階で大切にしたいこと
⑴
言葉はコミュニケーションの道具であること
言葉が働く場面や機能を重視する
生きた英語が使える、自然な状況や活動と自己関与が
できる活動を重視する
⑵
音声言語を重視し、聞く英語を大切に
(無理に発話させない:発話したい教材の工夫)
「聞き取る力」の育成を大切にする。特に、「読む力」
「書く力」の育成を焦らない。
27
5.中学校英語教育で大切にしたいこと
⑴ フォニックス指導(アルファベットの音韻指
導)の導入と音韻から始める指導法の導入
⑵
多様な意味と使い方をもつ英語世界を(○×で
の評価からの脱皮できる学習内容:レポート等)
haveには、「持つ」「貸して下さい」「売っています
か」「手に入れる」「捕まえた」などの意味がある
⑶ 「文の構造順(トップダウン)で読む力」
「scanningやskimmingで、aboutに読みとる指導
=速読力」の育成
28
⑷
英語特有な論理構成での英作文指導
Topic sentence、説明や理由、具体例論拠、結論の順
でWritingやSpeakingを
⑸
「使える文法」の指導法改善(正しく、基本的で、
かつ実用に役立つ英文法を:受験文法でなく)
★教科書の例文のみに頼らない、生きた英語で指導する。
【好ましくない教科書例】※現実にはない事例
be+~ingの学習で、「Are you skiing now?」 や
「Are you playing soccer」など、電話会話の練習
29
6.小学校における文字指導の制限について
☆文字指導を高学年で開始すると、英語不得意な
教員も○×指導ができ、嬉々として取り組む
○児童も初めは学習した気持ちになるが、「英語嫌い」の
大きな要因となる
○品川区でも、「中学校の前倒し的文字指導」を導入して
いる小学校があり、児童は英語を書けると自信をもって
いるが、「Listening力」は伸びず、50%以上の「英語
嫌い」を育てている
☆中学校では文字が習えるという中学校英語教育
への期待感をもたせる
30
☆音声や音韻英語の十分な習得を
☆5・6年で、Phonemic AwarenessからPhonicsの
初期指導
○絵カードや板書で文字を表示していくと、教えられなく
ても、自然に読めるようになる
○高学年になると、自分で単語を書き写す児童も出てくる。
この主体性が大切
○この時期に、Phonemic Awareness からPhonicsを
始めると、効果的
31
7.今後の日本の英語教育のために
○「話せない・読めない・書けない」は、「正しい言い方は
一つ」「正しい英語以外は×」を土台に教え込んできた
弊害
○教え込むのではなく、生きた英語を使いたくなる授業展開
が必要
○自ら考えた英語を使う機会(自作クイズやShow and tell
等)を大切に
○小学校英語教育では、自己表現やかかわりを大切にし、
英語力育成だけをねらいとしない
○いろいろな形で生きた英語にふれるCommunicativeな
授業を大切にする
32
○簡単な小説の読み・レポート学習・E-mailの相互通信な
どの導入で、主体的自主的にトレーニングする習慣化を
○どのような英語力が必要かは、自らの人生設計上、自らが
決定すること
○検定試験で測る英語力は、ほんの軽い意味をもった目安で
しかありえない(コミュニケーション能力は、検定試験で
測りきれない。今の検定試験内容を超えた内面力が必要)
○検定試験合格や点数のために、勉強するのは本末転倒。
日本人の英語力が低い根拠として、TOEFLの点が提示さ
れるが、数字に惑わされてはいけない(受験者数と受験層
を考慮した比較が必要)
33
資料7-2
平成 21 年 4 月 27 日
品川区教育委員会
教育長
若月
秀夫
理科好きの子どもの育成に向けて
Ⅰ.理科離れの現状
①
理科の平均得点・順位
②
理科の勉強が楽しいと
回答した割合①
②
理科の勉強が楽しいと
回答した割合②
③
理科を学習する重要性の
意識
Ⅱ.品川区の取り組み
⑴
独自のカリキュラム
・副教科書
⑵
ものづくり教育の導入
(企業との連携)
⑶
品川区の現状から
① 東京都学力調査
(児童・生徒意識調査)から①
①
東京都学力調査(児童・
生徒意識調査)から②
① 東京都学力調査
(児童・生徒意識調査)から③
① 東京都学力調査
(児童・生徒意識調査)から④
Ⅲ.理科好きの子どもの育成に向けて
②
品川区立学校教員の
意識調査から①
②
品川区立学校教員の
意識調査から②
②
品川区立学校教員の
意識調査から③
教育再生懇談会資料
平成21年4月27日
理科好きの
子どもの育成に向けて
~「理科離れ」の現状と展望 ~
品川区教育委員会
教育長 若月
秀夫
1
Ⅰ.理科離れの現状
2
国際教育到達度評価学会(IEA)による
国際数学・理科教育動向調査(TIMSS)の結果から
①
理科の平均得点・順位
小学校4年生
日
本
国際平均
中学2年生
H19
得点
H19
順位
H15
順位
H19
得点
H19
順位
H15
順位
548点
4位
3位
553点
3位
6位
500点
-
-
500点
-
-
○日本は、小学校4年生が第4位(37カ国)、中学校2年生が第3位(50
カ国)であり、到達度については調査対象国の中でも上位グループに
位置している
3
②
理科の勉強が楽しいと回答した割合
【小学校4年生】
日
本
H7
H11
H15
H19
38%
-
45%
57%
44%
-
55%
59%
50%
-
36%
30%
39%
-
27%
24%
強くそう思う
国際平均
日
本
そう思う
国際平均
○理科の学習が始まった当初の小学校4年生は、「理科の勉強が楽しい」
と感じており、国際平均と同程度である
4
【中学校2年生】
日
本
H7
H11
H15
H19
8%
8%
19%
18%
23%
32%
44%
46%
45%
42%
40%
40%
49%
47%
33%
32%
強くそう思う
国際平均
日
本
そう思う
国際平均
○中学生になると急激に「理科が楽しくない」との回答が増える
○過去に比べ「強くそう思う」の割合が増えているものの、国際平均と
比べると非常に低い
5
③
理科を学習する重要性の意識「強くそう思う」
「そう思う」の割合(中学校2年生)
将来、自分が望む仕事に 日 本
つくために理科でよい
成績をとる必要がある 国際平均
理科を勉強すると
日常生活に役立つ
他教科を勉強するために
理科が必要だ
自分が行きたい大学に
入るために理科でよい
成績をとる必要がある
日
本
国際平均
日
本
国際平均
日
本
国際平均
H7
H11
H15
H19
40%
42%
39%
45%
62%
70%
66%
72%
-
-
53%
53%
-
-
84%
84%
-
-
24%
27%
-
-
69%
70%
-
-
49%
56%
-
-
74%
77%
○理科を学習する重要性に対する意識が、国際平均値と比べて極めて低い
6
Ⅱ.品川区の取り組み
7
⑴
独自のカリキュラム・副教科書
●品川区独自に発展的な内容のカリキュラムを追加
●独自の内容の指導については、7年生以上は副教科書「創造」、3~6年
生は「指導用資料」を活用し指導
●5・6年生の一部では、教科担任制を実施
学年
発
展
的
な
内
容
3年生
ものの種類について(物質の特徴)
4年生
金属の種類について
5年生
気象要素の変化と天気について
6年生
空気の重さについて
7年生
物質のすがた-溶解・状態変化と粒子-
植物の生活と種類-植物の分類-
8・9年生
細胞と生物のふえ方-進化-
9年生
生命の多様性と遺伝
原子・分子と物質概念
エネルギー概念
地球の姿・宇宙の姿
8
⑵
①
ものづくり教育の導入(企業との連携)
東京都立工業高等専門学校との連携
●八潮学園では、都立高専教員による小・中学生対象の「ものづく
り講座」を実施
小学生は、年間7時間程度(各学年)
7年生は、年間35時間
8・9年生は、ステップアップ学習(選択授業)で年間70時間
②
ソニーや明電舎によるものづくり教室の実施
●地元の企業との連携により、モーターを使った電子工作などの
講座を実施
理科や「ものづくり」に関する知的好奇心を高める
科学と日常生活との関連や将来の仕事に対する役立ち感を
高める
9
⑶
品川区の現状から
①
東京都学力調査(児童・生徒意識調査)から
●理科の授業は楽しいですか?
【5年生】
楽しい
H19品川区
少し楽しい
H19東京都
あまり楽しくな
い
H18品川区
楽しくない
H18東京都
不明
H17品川区
H17東京都
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
○品川区の独自の取り組みの成果により、「理科を楽しい」と感じている
割合が、過去三年間ともに東京都平均より高い
10
【8年生】(中学校2年生)
楽しい
H19品川区
少し楽しい
H19東京都
あまり楽しくな
い
H18品川区
楽しくない
H18東京都
不明
H17品川区
H17東京都
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
○品川区では、小学生と同様に東京都平均よりも「理科を楽しい」と感じ
ている割合が高いが、小学生に比べると、「楽しい」と感じている割合
が低くなっている
11
●理科の授業の内容は、どれくらい分かりますか?
【5年生】
よく分かる
H19品川区
どちらかという
と分かる
どちらかという
と分からない
H19東京都
H18品川区
ほとんど分から
ない
H18東京都
不明
H17品川区
H17東京都
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
○品川区の独自の取り組みの成果により、「理科の授業が分かる」と感じ
ている割合が、過去三年間ともに東京都平均より高い
12
【8年生】(中学2年生)
よく分かる
H19品川区
どちらかという
と分かる
どちらかという
と分からない
H19東京都
H18品川区
ほとんど分から
ない
不明
H18東京都
H17品川区
H17東京都
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
○品川区の独自の取り組みの成果により、「理科の授業が分かる」と感じ
ている割合が、過去三年間ともに東京都平均より高いが、小学生に比べ
ると「分かる」の割合が低くなっている
13
②
品川区立学校教員の意識調査から
●教科の指導(教科ごと)は得意ですか?(平成19年度小学校教員)
得意
国語
どちらかという
と得意
社会
どちらかという
と不得意
算数
不得意
理科
体育
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
○小学校教員が、最も苦手意識をもっている教科は「理科」であり、その
割合は約半数にものぼる
14
●専科が必要な教科(既存の専科教科を除く)は何ですか?
(平成19年度小学校教員)
男性
女性
合計
0%
10%
国語科
20%
30%
社会科
40%
算数科
50%
60%
理科
70%
体育科
80%
90%
100%
特に必要なし
○専科教員が必要な教科について、男女ともに6割を超える教員が、
「理科専科」の必要性を感じている
15
●演示実験を積極的に行っていますか?(平成18年度小・中学校教員)
行っている
7年生
6年生
どちらかといえ
ば行っている
5年生
どちらかといえ
ば行っていない
行っていない
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
●児童・生徒による実験を積極的に行っていますか?
(平成18年度小・中学校教員)
行っている
7年生
6年生
どちらかといえ
ば行っている
5年生
どちらかといえ
ば行っていない
行っていない
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
○「演示実験」「児童・生徒実験」ともに、理科専科教員が指導する7年
生の方が、担任が指導する小学校5・6年生に比べて、より積極的に
実験を行っている
16
Ⅲ.理科好きの子どもの
育成に向けて
17
⑴
小学校への理科専科教員の配置
○専門性をもった教員による質の高い授業
○実験や観察等の充実
⑵
小中一貫教育や学校連携の強化
○学習の円滑な接続や系統性のある指導
○中学校教員との連携による知的刺激の喚起
○理科に苦手意識をもつ小学校教員へのサポート
⑶
地域や社会との連携
○科学技術やものづくりへの興味関心を高める体験
○地域人材、企業、上級学校などとの連携を行う仕組み
づくり
18
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