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みどり ∼豊かな緑の形成∼ 見沼田圃シンボル軸づくり 緑のシンボル核
5 みどり ∼豊かな緑の形成∼ 首都圈の広域的な環境保全の役割を担っている見沼田圃と荒川・元荒川は、緑のシンボルとなる大きな骨格を形成しています。 また、盆栽村・氷川神社周辺からさいたま新都心一帯の区域は、緑豊かで風格を感じさせるまちなみが形成された、本市を象徴す る区域となる、緑のシンボル核を形成しています。 さらに、びん沼川・鴨川・鴻沼川・綾瀬川などは、緑の骨格軸となるものです。 これらの緑の軸と核については、保全・活用・整備によって機能を強化し、緑のシンボルの形成に努めています。 ■見沼田圃シンボル軸づくり ■緑のシンボル核づくり 見沼田圃と斜面林を本市の緑のシンボルとして、市民・団体・行 見沼田圃や大宮公園・盆栽村を含めた区域について、歴史・文化 政が一体となって保全・活用・創造し、世界に誇る「見沼の緑」をつ 資源と新しい都市空間のさまざまな緑が融合する緑のシンボル くります。 核をつくります。 セントラルパーク構想の推進 エリア内に合併記念見沼公園が竣 工しました。現在、セントラルパーク の次期整備のあり方について、整備 手法を含め実現に向けた検討を進めて います。 見沼田圃加田屋新田付近(見沼区) 合併記念見沼公園(H19年度竣工) 5−1 ◇詳しくは都市公園課へ◇ ■荒川シンボル軸づくり ■元荒川シンボル軸づくり 荒川の河川空間を・県・近隣市との連携により、 豊かな水と緑をたたえた元荒川の河川空間を優 優れた自然環境のシンボルとして、自然とのふれ れた自然環境のシンボルとして、緑の保全・活用 あいや緑に親しめるレクリエーション空間として に努めるとともに、市民が水辺に親しめる空間と の活用に努めています。 します。 荒川(西区) 荒川周辺の農地(西区) 元荒川(岩槻区) ◇詳しくはみどり推進課へ◇ 5−2 緑の空間は、憩いとうるおいを与え、また災害時の際には避難 地となったり被害の拡大を抑えるなど、安全でゆとりある都市生 活に不可欠なものです。本市では、主に不足地を重点とした「都 市公園等の整備」、老朽化した「既存施設のリフレッシュ」及び 屋上緑化等の「建築物の緑化」の取り組みを進めています。 ■都市公園の整備 本市の市民一人当たりの都市公園 面積は5.04㎡で、全国平均(10.2㎡、 H26年度末)を大きく下回っており、 配置にもかたよりがみられます。本市 では、現在、都市公園の適正配置に向 け、公園不足地域の重点的整備を進め るとともに、借地や市有地の活用等に よる様々な公園整備手法について検討 しています(身近な公園整備事業)。 また、開園中の公園で、施設の老朽 化や周囲の環境の変化等により、再調 整が必要な公園について改修を行い、 質的レベルアップを図っています(公 園リフレッシュ事業)。 主な公園と緑地の分布 都市公園の紹介 写真の位置 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ①鴨川みずべの里(西区) ②大宮公園(大宮区) ③常盤公園(浦和区) ④千貫樋水郷公園(桜区) ⑤つつじヶ丘公園(北区) ⑥与野公園(中央区) ⑦別所沼公園(南区) ⑧岩槻城址公園(岩槻区) ⑨七里総合公園(見沼区) ⑩さぎ山記念公園(緑区) 5−3 ■環境空間の整備 本市では、高架(新幹線等)の両側の空間について、JR東日本との合意に基づき、新幹線沿線地域の暮らしの安全性や快適性の向 上を図るため、公園または緑道等の「環境空間」として整備を行っています。 ・整備箇所:下落合環境空間緑道 1.91ha ・事業期間:平成19∼23年度 下落合環境空間緑道の園路と休養施設 ■公園施設の改修(芝の張替え等) ○駒場運動公園競技場(浦和駒場スタジアム)改修事業 駒場運動公園競技場は、昭和42年に埼玉国体サッカー会場として整備され、昭和 57年には、陸上トラックを増設し、陸上競技場としても使用されてきました。また、 平成5年からは、Jリーグのホームスタジアムの一つとして利用されてきました。 本事業では、 地盤の不等沈下やグラウンドの芝荒れ等の機能低下の現状を踏まえ、 サッカーグラウンドの芝及び陸上走路等の全面改修を行いました。 ・事業内容:地盤改良、芝の張替え等の全面改修(修繕)、陸上競技の第3種公認取得 ・事業期間:平成21∼23年度 駒場運動公園内のスタジアムの改修 ◇詳しくは都市公園課へ◇ ■建築物緑化等による緑の創出 緑の減少が著しい市街地内などにおける緑の創 出及び確保を図るため、「さいたま市建築物緑化 推進制度」を平成20年3月に策定し、建築物の屋上 や壁面を利用した新たな緑を創出しています。ま た、平成24年4月には、従来の「建築物緑化助成事 業」の助成対象に「沿道緑化」を加え、「みどり の街並みづくり助成事業」として、市街地の緑化 の推進に取り組んでいます。 8階∼10階の一部を屋上緑化した複合公共施設 コムナーレ(浦和区) 壁面緑化をしたさいたまスーパーアリーナの外壁 (中央区) ■公共施設の緑化 公共施設が率先して緑化を図るための手引書と なる「さいたま市公共施設緑化マニュアル」を平 成18年3月に策定し、公共施設の緑化に努めていま す。 ◇詳しくはみどり推進課へ◇ 屋上緑化などによる緑が豊かな大宮聖苑(見沼区) 緑区役所の外周部の高木緑化(緑区) 5−4 緑の保全の取組み ■歴史・文化を伝える緑や貴重な植物 市内には、古くから人々の生活が営まれていたことを示す遺跡など が分布しています。歴史・文化資源と一体となった社寺林などの緑は、 一部には自然林として残っているものもみられます。貴重な植生とし て、荒川周辺市内のサクラソウ自生地がありますが、湿地の減少など によって、国の天然記念物として指定されている「田島ケ原サクラソ ウ自生地」など一部に残るのみとなっています。このほかの天然記念 物として指定されている植物自生地には、国指定の「与野の大かや」、 県指定の「大久保の大ケヤキ」「久伊豆神社の大サカキ」、市指定の 「御蔵のクマガイソウ」「セイコノヨシ自生地」などがあります。 国指定特別天然記念物の 田島ケ原サクラソウ自生地(桜区) 国指定天然記念物の与野の大カヤ(中央区) ■制度による緑の保全 市内の優れた自然環境は、法律や条例に基づいて指定することにより、緑の保全をはかっています。 ※指定状況は平成28年5月現在 根拠法・条例 さいたま市 みどりの条例 名 称 目 的 本市の指定状況 自然緑地 良好な自然環境を有する樹林地、水辺地など、一 定の条件に該当する緑地を保全するために、市長 が指定するものです。 23地区 保存緑地 228地区 環境緑地 緑化された環境を得る目的で創出された一団の緑 地で、公共の利用に供する土地を市長が指定する ものです。 1地区 市民緑地 市と緑地の所有者が契約を交わして借り受け、一 定期間、市民に開放する緑地です。 2地区 特別緑地 保全地区 良好な自然環境となる緑地において、建築行為な どを制限することにより現状凍結的に保全する制 度です。 8地区 首都圏近郊緑地 保全法 近郊緑地 保全区域 首都圏の近郊整備地帯において、相当な規模を有 し良好な自然環境を形成している緑地を保全する 制度です。 1地区 都市計画法 風致地区 都市における自然的な要素に富んだ土地の良好な 景観を維持するために都市計画に定めるものです。 1地区 生産緑地法 生産緑地地区 市街化区域内において、緑地機能や多目的保留地 機能の優れた農地等を計画的に保全することによ り、良好な都市環境の形成を図る制度です。 1426地区 都市緑地法 市街地にのこる屋敷林(北区) ■大和田緑地公園特別緑地保全地区 大和田緑地公園特別緑地保全地区は、見沼田圃の周辺斜面林として良好な景観を 維持しており、市街化区域内に残された貴重な緑地として、平成18年12月さいたま市 として初めて都市緑地法に基づく特別緑地保全地区として指定されました。緑地内 では、草木の希少種が保護され、カワセミ等の鳥類も確認されており、地域のふれ あいの場として親しまれながら、ボランティア団体が中心となり、緑地の保全を行政 と一体となり推進しています。 大和田緑地公園特別緑地保全地区(見沼区) 5−5 緑を育む意識づくり 市民が緑に親しみ、身近に感じることができる機会として、さまざまなイベントや緑とふれあうことのできる事業などを実施してい ます。 ■主なイベント 時 期 イベント名 会 場 4月中旬 さくら草まつり 市役所、桜草公園 5月上旬 花と緑の祭典 市民の森・見沼グリーンセンター 10月中旬 さいたま市みどりの祭典 市民の森・見沼グリーンセンター さいたま市みどりの祭典 花と緑の祭典 ■市民・団体・事業者との協働による花と緑づくり ○緑のボランティア・団体などの育成・支援 花と緑のまちづくりを先導する「花いっぱい運動推進会」などの市民ボラン ティアの活動を支援しています。 ←「花いっぱい運動推進会」の活動 花と緑の豊かなまちづくりを推進するために集まった花を愛するボランティア 団体で、約210の団体が、駅前、公園などの市民花壇において、春と秋の2回行う 植え替えのほか、日常の維持管理を行っています。(会員数約3,800名) 「みどり愛護会」の活動→ さいたま市が管理する雑木林などの緑地において、下草刈りや 枝打ちなどの保全作業、環境教育や体験学習の支援、広報紙の発 行などを行っています。(会員数約250名) ◇詳しくはみどり推進課へ◇ 5−6 見沼田圃基本計画は、これまでの土地利用規制方策や農業振興策の推進を基本 としつつ、耕作者・土地所有者、行政、来訪者など、より多くの関係者が積極的 に連携・協働・交流を図りながら、農、自然環境、歴史・文化、観光・交流、教 育市民活動など、見沼田圃及びその周辺地域の保全、整備及び活用に係る様々な 取組を総合的・一体的に推進していくことを目的としています。 ■見沼田圃基本計画アクションプラン ○アクションプランの位置づけ アクションプランは、見沼田圃基本計画に示された施策を着実に実施していく ため、地区・分野を横断する市民プロジェクトおよび、特に重点的・優先的に取 り組むべき施策について、その具体的な内容や方法等を定めたものです。 ○市民プロジェクト 基本方針を推進するための牽引役となる、地区・分野を横断するリーディングプ 見沼田圃の位置 ロジェクトを「市民プロジェクト」を位置づけ、アクションプランの計画期間にお いて、重点的に施策を展開します。 プロジェクト1「地域資源情報発信」 見沼田圃の多様な地域資源情報を発信するため、市民と連携して既存の情報 を整理するとともに、情報を調査・収集してデータベース化し、ホームページ やガイドブック等で見沼田圃のブランド力を発信します。 プロジェクト2「見沼散策環境向上」 見沼田圃における散策の環境向上に向け、市民と連携して散策ネットワーク 見沼田圃の様子 を考え、歩行者が快適に散策を楽しめるように、車止めによる一般車両の通行 規制等を行います。 プロジェクト3「新たな交流の場の創出」 誰もがいつでも立ち寄れる見沼田圃とするため、既存施設等を利用し、情報 発信や休憩、農作物直売等の機能を持たせた、新たな交流の場を創出します。 ○重点的・優先的に取り組む施策 見沼田圃基本計画に示された多くの施策を着実に実施していくためには、 重点的・ 優先的に取り組むべき施策から段階的に取り組んでいく必要があります。 見沼田圃基本計画アクションプランでは、44の分野別施策のうち、重点的・優 先的に取り組む18施策について、具体的内容や方法等を6つの分野別に示してい ます。(33事業) 市民プロジェクト2により設置したベンチ 見沼田んぼをステージに「日本一の桜回廊づくり」の実現を目指し、桜に囲 まれた魅力ある都市空間づくりを推進し、地域の活性化につなげていくことを 目的としています。 ■「日本一の桜回廊」の実現 市民、団体、事業者等と行政の地域社会の多様な主体との関わりにより、見沼田 んぼをステージに見沼代用水西縁・東縁を結び「日本一の桜回廊」を作り、桜に囲 まれた自然環境豊かな魅力ある都市空間づくりを推進し、地域の活性化につなげて いきます。また、桜の植樹に合わせ、見沼代用水沿いの桜回廊景観や散策環境の向 上を目指します。 見沼代用水縁の桜回廊 ◇詳しくはみどり推進課見沼田圃政策推進室へ◇ 5−7