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第2学年 道徳学習指導案

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第2学年 道徳学習指導案
第2学年
道徳学習指導案
平成27年6月12日(金)
第2学年2組 34名
授業者
1
主題名
友達と助け合う心
2
資料名
「森のともだち」(出典:東京書籍「みんなたのしく」)
3
主題設定の理由
川田 聡子
2-(3)信頼・友情・助け合い
(1)ねらいとする価値について
児童にとって、学校生活における友達とのかかわりは、社会において人間関係を築く上での基盤
となる。小学校生活にも慣れ、交友関係が広がり始めた児童にとって、友達とのかかわりは重要に
なってくる。しかし、学級の中には、それほど親しくなかったり、気が合わなかったりする友達が
いるのも事実である。そのために、互いの理解が不足するなどし、些細なことで意見がぶつかるこ
ともある。
信頼関係を築くためには、
互いの気持ちを考えながら、仲良く助け合っていくことが必要である。
学級で生活を共にしながら一緒に遊んだり、困っている友達を支えたり、互いに協力し合ったりす
る具体的な体験を積み重ねる中で、仲良く助け合っていこうとする心情を育てることが大切である
と考える。また、道徳学習で、友達の気持ちを深く考えることを通して、友達の大切さに気付かせ
ることが重要であると考える。
(2)児童の実態
本学級の児童(男子17名、女子17名、計34名)は、昨年度からの持ち上がりである。みんなで
仲良く一緒に何かをしたいという思いや意欲をもっている。昨年度から、遊び係を中心に『クラス遊
び』を行っており、学級全体の願いを知ることで誰もが楽しめる遊びにしようという意識が芽生えて
きた。また1 年生の12月に実施した「二わのことり」の学習では、困っている友達を助けようとす
る気持ちや自分から優しい気持ちをもつことの大切さを感じていた。
しかし、自分の思いを優先しがちなために、友達の思いを考えず協力できないことがある。また、
自分にとって不都合なことがあれば、そこから逃れるために、相手のせいにしてしまうこともある。
何か問題があれば、悪いのは相手だと訴えることが多いのもまた事実である。
そこで、クラスの仲間として児童一人ひとりがよりよい友達関係を築くために、誰に対しても、ま
ず相手意識を持ち、優しい気持ちで助け合っていこうとする心情を育てたい。
(3)資料について
本資料は、わがままで乱暴なきつねのこんきちがおおかみに捕まり、森の動物たちが力を合わせて
助ける話である。これまであまり仲良くなかったこんきちがおおかみに捕まった場面では、森の動物
たちの気持ちを中心に考えさせていく。迷いながらもこんきちを助ける動物たちの気持ちを考えさせ
ることで、動物たちの「友達と助け合う心」に共感させたい。同じ森に住む仲間だからこそ、力を合
わせて助けたいという動物たちの友情に対する価値観の高さに気付くことができる。
1
そして、資料の中心であるこんきちだけが逃げてしまった場面では、自分だけが逃げてしまったこ
とへの恥ずかしさや後悔する気持ちに共感させたい。助けてもらったことをきっかけに、こんきちの
内面の変容が見られる。このことから、自分勝手に行動せず、友達と仲良く生活することの大切さを
感じることができる資料である。
4
研究主題との関連
研究主題
自分を見つめ、友達の思いを大切にする子供の育成
-道徳授業の充実を通して-
研究主題に迫るために、2年生では子供たちの目指すべき児童像を
・自分の思いがもてる子
・友達の思いを聞ける子
とした。また、本時における目指すべき具体的な児童像を
・資料の世界観に浸り、登場人物に自分を重ね合わせながら、登場人物の思いを考えたり、自分の経
験と学習での気付きを踏まえて、登場人物に対して自分の思いがもてたりする子
・友達の発言やワークシートに書いたことに興味をもって聞く子
とし、以下のような手だてを考えた。
○話合い活動を充実させるための手立て
(1)発問の精選、発問構成の工夫
ねらいとする価値にかかわって、多様な感じ方や考え方を引き出すために、中心発問を設定した。
また、基本発問や補助発問を構成する際、ねらいとの一致の確認、児童の反応の想起を行い決定した。
(2)書く活動の工夫
話合いを活発にするために、中心発問に対して自分の考えをワークシートに書く活動を取り入れた。
自由な思考を促すために、挿絵を入れず、枠だけのワークシートにした。
(3)形態の工夫
1人1人が、自分の思いを相手に伝えたり、友達の思いに耳を傾けたりするために、隣の席のペア
で意見を交換する時間を設けた。また、安心して、多様な感じ方や考え方を全体の場で発表すること
ができるように、まずはペアでの話合いを取り入れた。
(4)板書の工夫
話合いの焦点化を図り、話合いを活発にさせるために、話合いの中心になる部分が板書の中心に
なるように構成した。また、多様な考えに気付かせるために、類別化、類型化して示すこととした。
さらに、学びの跡や考え方の変容などの心の動きが写し出される、構造的な板書を考えた。(チョ
2
ークの色分け(主題につながるような言葉は色付きチョークを使う等)や矢印など)
○ねらいとする価値に迫るための手だて
(1)
(2)
(3)
3
5
本時の授業
(1)ねらい
森の仲間の行動によって、こんきちの心が変容することに気付き、友達と仲良く助け合い、お互いを
大切にしていこうとする心情を育てる。
(2)展開
学習活動(○基本発問、◎中心発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点(★評価)
1 友達との助け合いについて、発表する。
・ねらいとする価値への方向付けを図
るために、友達と助け合った経験を
導 ○友達を助けたり、友達に助けられたりしたことはありま 発表する。
すか。その時、どんな気持ちでしたか。
入 ・けがをしたときに保健室に連れて行ってくれてうれしか
った。
・一緒に遊ぼうと声をかけてくれてうれしかった。
・勉強でこまっている友達に教えてあげてよかった。
2 資料「森のともだち」を読んで話合う。
・資料の世界観に浸らせるために、こ
んきちや動物たちの気持ちになっ
○こんきちが、「たすけてくれ。」とさけんだとき、動物 て、範読を聞くよう促す。
たちはどんなことを考えたでしょう。
・話合いを焦点化するために、挿絵を
展 ・かわいそうだから、助けなきゃいけない。
掲示しながら、範読する。
・困っているから当然だ。
・同じ森の仲間だから放っておけない。
・話合いでそれぞれの気持ちの変容に
開
気付かせるために、この出来事の前
・助けたいけど、おおかみが怖い。
の森の動物たちのこんきちに対する
・意地悪をされたからどうしようか。
思いやこんきちの動物たちに対する
・いくらわがままでも、おおかみに捕まったらかわいそう。 思いをおさえる。
・今まで乱暴だったから、助けない。
・友達だとは思わない。
・助けに行って自分が捕まったらいやだな。
・友達なら助けるのは当然、見捨てる
ことは友達としてできない、という
森の仲間の友情の価値観の高さに気
付かせるために、動物たちが何を考
えていたのかを話合う。
・助けると決心するまでに尐しの迷い
があったという葛藤を引き出すため
に、ペアで役割演技をする。
・助けると決心するまでの葛藤を引き
出すために、補助発問をする。
・同じ森に暮らす仲間を思いやる気持
ちに気付かせるために、どうして助
けたのかと問い返す。(補助発問)
「友達だから」というねらいとする
価値を中心に取り上げる。
4
◎逃げてきたこんきちは、どんなことを考えたでしょう。 ・森の仲間の行動によって、こんきち
の心の変容に気付かせるために、逃
<後悔謝罪>
げてきたこんきちの心情について話
・自分だけ逃げてしまったことがはずかしい。
合う。
・みんなにあやまりたい。
・自分のことしか考えていなかった。
・こんきちの心が徐々に変容していく
<感謝>
ことに気付かせるために、場面には
・みんな助けてくれてありがとう。
時間的経過があることをおさえる。
・みんな助けてくれてやさしいな。
<決心>
・話合いで自分の思いを伝えられるた
・これからはみんなと仲良くしたい。
めにワークシートに書く。
・せっかく助けてくれたからずっと友達でいたい。
・助けてもらったのだから、今度はみんなを助けたい。
<安堵>
・助かってよかった。
<恐怖>
・本当に怖かったな。
<迷い・不安>
・みんなのところへ戻ったらまた襲われるかもしれない。
・みんなどうしているかな。大丈夫だったかな。
・謝っても許してくれるかな。
・みんなが心配だな。
<疑問>
・なんでみんなはたすけてくれたのだろう。
・自分の考えを整理し全体の場でも発
表できるように、ペアで話合う。
・多様な意見を端的に示すために、話
合いの最後にまとめて板書する。
★話合いで、こんきちの変容に気付き、
友達の多様な感じ方や考え方に触れ
られたか。
・困っている相手を心配し、やさしい
気持ちで接することは、友達を変え
る力にもなることに気付かせるため
に、こんきちの心の変容にに十分ふ
〇どうして、こんきちの気持ちは変わったのでしょう。
・大変な思いをしてまで自分を助けてくれてうれしかった れた上で、こんきちを変えたのは何
なのかを問う。
から。
・友達が助けてくれたことがうれしかったから、自分も仲
良くしたいと思ったから。
・ねらいとする価値に迫るために、自
・みんながやさしかったから。
分の経験と学習での気付きを踏まえ
て、こんきちに教えたいことを書く。
3.これまでの自分の生活を振り返る。
○こんきちくんに教えてあげたいことはどんなことです
・ねらいとする価値に迫るために、こ
か。
んきちに託して自分自身に念をおし
・これからは、みんななかよくするんだよ。
ている児童を意図的に指名する。
・らんぼうしないようにしようね。
終 4.歌を歌って、余韻に浸る。
★友達と助け合うことの大切さに気付
末 「ともだちはいいもんだ」を、友達と助け合う心を感じな ・
友達と助け合う心をふくらませるため
き、その思いをワークシートに書け
に、歌詞を掲示する。
がら歌おう。
たか。
♪ともだちはいいもんだ 目と目で物が言えるんだ
困った時は力を貸そう 遠慮はいらない
いつでも どこでも 君を見てるよ
愛を心に 君と歩こう
みんなは一人のために 一人はみんなのために
みんなは一人のために 一人のために
5
(3)板書計画
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たすけ合う
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かうらおちて
らすんそくい
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たかうれがん
すらすてかだ
け、るしわか
らたかまいら
れすらうそた
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いたうも。け
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なよれ き
いうな ゃ
。。い 。
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(4)ワークシート(実際は B5 横サイズ)
表
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