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SEN抜粋 - NPO法人ワーカーズ・コレクティブ協会

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SEN抜粋 - NPO法人ワーカーズ・コレクティブ協会
■理事研修報告
理
事
研
修 報
告
2015・9・3
今年度の理事研修は広く呼びかけ、午前、午後あわせて 70 名ほどの参加がありました。
利用者128人。その内訳15歳〜40歳
男性92人、
女性36人。以前と変化したこととして、心身、発達障
「居場所から見える働き場」
2015・9・3
引きこもりの若者たちの置かれている状況と社会参加、
就
害が原因で引きこもりという状況が起こる事例が増加
労への課題 どんな働きが望ましいのか、事業所として考
しているとのこと。引きこもりの問題の核心と当事者の
えます。
苦しみに触れ、まず「生きていてくれてありがとう」
「誰
講師:武藤 啓司(NPO法人リロード代表)
第2研修 横浜就労準備支援事業から見えた課題
だってダメな時もあるよ、がんばったよね。失敗ばかり
じゃない良いところもあるよ」といった武藤さんの優し
い言葉に胸打たれました。
報告:岡田 百合子
当たり前が当たり前でいいのか?一人一人の若者が
第3研修:貧困問題【特に子どもや女性】
抱えている課題に耳を傾け、その躓いているところ、壁
をテーマにした学習会
となっているものを共に乗り越えていくこと。
講師:阿部 裕子
それぞれの多様な個性、特性にふさわしい支援、される
(スペースみずら理事、インクル共同代表)
第1研修
相手の側にたって考えることの大切さを改めて考え
「居場所から見える働き場」からの報告
上田
祐子
今から15年前。武藤さんが横浜で引きこもりの若者
の支援を始めた当時は役所のどこに行っても、学校にも、
させられました。最後に武藤さんの地道な取り組みに
対して敬意を表し、だれもが地域で安心して暮らせる
社会づくりに向けて、さらにワーカーズ・コレクティ
ブの運動をすすめてゆく必要があると感じました。
仕事にも付いていない引きこもりの若者について相談
に応じてくれなかったそうです。学校や企業に所属して
いないと存在として「いない」ことになってしまう現実
に何とかならないのか?という問題に対して、武藤さん
はリロードを立ち上げ、神奈川県青少年課と協働事業に
より「引きこもりの若者とその家族への支援」を開始。
中身は①居場所活動②面接相談③フォーラム④調査研
究部会(大学との連携)です。
当時、横浜市内には引きこもりの若者が推計 8,000
人。2007年に横浜市は福祉と教育の課題解決をはか
講師
:武藤啓司さん
NPO法人リロード代表
るため「こども青少年局」を創設。課題を抱えるこども・
フリースクール楠の木学園学園長
若者支援のための「よこはま地域西部ユースプラザ」を
のとき、神奈川県ボランティア基金
開設し、概ね15〜40歳未満の社会的自立を目指す青
21 の助成を得て、神奈川県青少年
少年とその家族を対象に相談対応、引きこもり、不登校
課との協働事業として引きこもりの若者たちを支援す
などの総合相談、回復期にある若者の居場所、社会体験、 る活動を始め、NPO 法人リロードを立ち上げ、その代
就労支援、地域における支援ネットワークの構築等の拠
表となる。そののち横浜市の若者支援プロジェクトであ
点となり、先駆けとなったこの取り組みの運営を担った
るユースプラザの立ち上げからかかわり、現在はよこは
のが NPO 法人リロードです。
ま西部ユースプラザを中心に活動されています。
西部ユースプラザの今年4〜7月利用状況としては、
第3研修
任は重大だと思います。私たちが持っているネットワー
「女性と子どもの貧困の現状」現場からの報告
クの総力を挙げて、将来の日本社会を担っていく子ども
講師
たちへの支援を真剣に考えていきたいと改めて深く思
:阿部 裕子さん
わされました。
1990 年
当面、すぐに取り組めそうなことは、「食」のサポー
かながわ女のスペースみずら設立
ト、夕方から夜、保護者の帰るまでの子どもたちの居場
内閣府
所づくりなど…具体的に一歩を踏み出せれば、と思いま
男女共同参画会議
女性に対する暴力に関する専門調査委員会
委員
す。
かながわ人権製作推進懇話会委員
川崎市男女平等推進審議会委員
(一般社団)インクルージョンネット横浜共同代表
(一般社団)神奈川人権センター事務局次長
特定非営利活動法人かながわ女のスペースみずら理事
第3研修に参加して
増田
由紀子
最近、マスコミに取り上げられることが増えてきた
『女性と子どもの貧困』問題については、少なからず関
当日の
アンケートから
心を持っておりましたが、この度、25年間、現場で女
性問題を中心に向かい合って来られた阿部裕子さんの
・働くということが成果を上げる事だけでなく、人と人
お話を伺う機会を得、たいへん多くの事を考えさせられ
とのつながりを作るという言葉が印象に残った。
ました。
・メンバー間で「ありがとう」「助けて」「お願い」と伝
女性の貧困の原因の一つに「同一労働同一賃金ではな
え合える関係作りが大切だと思った。
い」ことがあり、この根底には、旧来の男尊女卑の思想
・ひきこもり問題の核心が若者の側にあるのではなく社
が今だに幅を利かせていることに大きな憤りを感じま
会の方にこそあると捉えれば、身近な地域の中で人間ら
す。先進国に名を連ねている日本でこのような現状を改
しく居られる場、働き方を作るワーカーズ・コレクティフの
の必要性
善できないでいることに情けなさと恥ずかしささえ感
は増している。
じます。同一労働同一賃金の実現によりすくわれる女性
・現在起きていることだけでなく、背景にある環境や経
たちは多いのではないでしょうか。これは単に女性だけ
過があって現象が出ていることに気付かされた。
の問題ではないと思います。
・子どもは独立した人格ということを胸に刻み、応じて
また、様々な実状の報告を通じて女性の貧困にDVと
いきたい。
シングルマザーの問題も深くかかわっていることを改
・様々な事件があり、片側からしか見ないところでの判
めて知らされました。DV被害にあっている女性の保護
断は危ないものであるし、差別にもつながると思った。
については、かなり取り組みも進んでいる状況があると
・シングルマザーへの周りのサポートをすることが大事。
思いますが、シングルマザーの子どもたちの貧困問題は、 メンバーの共育をどのようにしたら出切るか考えたい。
このところ急速に知れ渡るようになり、まだ、対策が追
・自分たち自らが、制度や支援機関などしっかり学んで
い付いていないように思います。未来のある子どもたち
いくこと。
の健やかな育ちをどのようにして支援していけるか、子
・女性と子どもの貧困が負の連鎖に陥らないよう学習支
どもは親を選べないわけですから、周りの大人たちの責
援について考えたい。
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