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ロンドン ウェットランドセンターの施設概要等について

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ロンドン ウェットランドセンターの施設概要等について
海外調査依頼内容
1
回答日:平成 25 年9月3日
2
依頼者名:宮城県支部
3
調査依頼事項:ロンドン ウェットランドセンターの施設概要等について
4
調査対象国又は対象地域等:イギリス
5
調査の趣旨(調査結果の利用目的・時期を含め具体的に):
伊豆沼・内沼サンクチュアリセンターの展示内容を充実させるため、平成 25 年度に
基本設計及び実施設計、平成 26、27 年度にリニューアルを計画している。
昨年度、検討会を開催したところ、委員の方から、ロンドンのウェットランドセン
ターの展示がユニークであり、参考にしてみてはどうかとの意見があったことから、
今回の調査を依頼するもの。
6
調査内容
(1) 施設概要
(2) 施設内ビジターセンターの概要及び展示内容の状況(写真等)
(3) センターでのイベント等の活動内容
WWT London Wetland Centre
(ロンドン・ウェットランド・センター)施設概要等について
2013 年 8 月 29 日
(財)自治体国際化協会ロンドン事務所
目次
概要 .......…………………………………………………………………………………
2
(1)施設概要 ……………………………………………………………………………
2
……………………………………………………………………………
2
………………………………………………………………………………
3
(4)センター全体図 ……………………………………………………………………
4
施設内容 …………………………………………………………………………………
5
(1)ビジター・センター(Visitor Centre) ………………………………………..
5
1
(2)開園時間
(3)入場料
2
(2)西ルート(West route) …………………………………………………………. 13
(3)南ルート(South route) ………………………………………………………... 22
3
主なイベント等の活動内容 ……………………………………………………………. 34
4
その他のサービス …………………………………………………………………………36
【参考資料】 …………………………………………………………………………………. 39
1
1
概要
(1)施設概要
名
称 WWT London Wetland Centre(ロンドン・ウェットランド・センター)
所在地 Queen Elizabeth’s Walk, Barnes, London SW13 9WT, UK
設立者 Wildfowl & Wetlands Trust (WWT)1
協
力 Thames Water 社、Berkeley Homes 社
開園日 2000 年 5 月 25 日
総面積 約 42 ヘクタール(0.42k㎡)
連絡先 電話:+44 (0) 20 8409 4400 / メール:[email protected]
その他
・WWT が運営する英国に9つある湿地センターの一つ。
・都市部に設置することで、多くの人々に美しく多様な湿地・野生生物を鑑賞し、世界の湿地保
護の問題を理解してもらうことを目的として、英国南部の水道会社テムズ・ウォーター
(Thames Water)社が所有していたロンドン南西部バーンズ(Barnes)にある約 53 ヘクタ
ールの余剰貯水池が湿地センターに改装された。
・1995 年に改装着手され、開園までの総費用 1,600 万ポンド(当時の為替レートで約 26 億円)
は、英国の大手建設企業バークレー・グループ(Berkeley Group)から資金提供を受けた。
・年間で、約 180 種類の野鳥、8 種類のコウモリ、500 種類以上の蝶・蛾、7 種類の爬虫類・
両生類、21 種類のトンボが観測される。
・ハシビロガモ、オカヨシガモが多数飛来し、越冬する重要な場所として、Sites of Special
Scientific Interest (SSSI)2に指定されている。ラムサール条約に係る湿地の登録はされていな
い。
・英国の自然や田舎生活を取り上げる人気雑誌「Countryfile Magazine」における公募により、
2012 年「英国の好きな自然保護地」部門で第1位に選ばれている。
(2)開園時間
・毎日開園(12 月 25 日を除く)
・夏期営業時間(2013 年 10 月 26 日まで)
9 時 30 分~18 時(入園は 17 時まで)
・冬季営業時間(2013 年 10 月 27 日~2014 年 3 月 29 日)
9 時 30 分~17 時(入園は 16 時まで)※12 月 24 日は 15 時で閉園
1
2
世界最大の湿地・野生生物保護活動団体。1946 年に英国で設立されて以来、世界各地で活動しており、
現在、会員は 20 万人を超えている。英国の認定慈善団体。
野生生物や地質学的に重要な保護地として、自然環境に関する英国政府諮問機関の Natural England
が指定したもの。現在、イングランド地方に 4,100 箇所以上ある。
2
(3)入場料(2013 年 1 月 4 日~)
ギフトエイド3寄付有
ギフトエイド寄付無
£11.65
£10.59
割引(65 歳以上、フルタイム学生、無職)
£8.70
£7.91
子供(4~16 歳)
£6.50
£5.91
£32.50
£29.55
大人
家族(大人 2 人、子供(4~16 歳)2 人)
子供(4 歳未満)
、障害者付添の方
無料
※£1(1 ポンド)= 約 152 円(2013 年 8 月 20 日現在)
※16 歳以下の子供は、大人の同伴が必要。割引の場合は、各種証明書の提示が必要。
●グループ割引(12 人以上、各人料金)
大人
£9.75
割引(65 歳以上、フルタイム学生、無職)
£7.40
子供(4~16 歳以上)
£5.50
※2 週間前までの予約により、主催者の入場料及び事前来園が無料になる。
●スクールビジット(学校からの訪問、各人料金)
①4 歳未満
②4~16 歳
③17 歳以上
大人(引率者)
ガイド授業なし
£3.00
£5.55
£7.45
£9.75
30 分ガイド授業付
£5.60
£5.60
£7.55
£9.75
1 時間ガイド授業付
なし
£6.00
£8.00
£9.75
2 時間ガイド授業付
なし
£6.80
£8.90
£9.75
※ガイド授業については、項目3(6)参照。
※2012 年 9 月から 20%以上の生徒の給食費が政府から援助されている公立学校は無料。
※以下の割合の人数の引率者は無料になる。
引率者:①の生徒 =1:3、引率者:②の生徒 =1:5、引率者:③の生徒 =1:10
ギフトエイド(Gift Aid)とは、英国で所得税等を納付している者が、英国の認定慈善団体に寄付を行
った際に適用される、寄付金に対する税金の控除の仕組み。
3
3
(4)センター全体図
4
2
施設内容
(1)ビジター・センター(Visitor Centre)
ウェットランドセンターの窓口、ギフトショップ、観測施設、カフェ等が集まった、中心とな
る施設群。
④
③
⑥
⑤
②
①
1
サー・ピーター・スコットの像(Sir Peter Scott statue)
WWT の創始者サー・ピーター・スコットの像が、センター入口付近に設置されている。
センター出入口にかかる橋
橋の途中にある像
5
2
ギフトショップ・観測用機器販売所(Gifts and optics)
センターの窓口となっている2階建の建物。1階ギフトショップでは、野生生物に関する本、
アウトドア用品、カード、マグカップ、アクセサリー、ぬいぐるみ等、各種お土産品が販売され
ている。
建物外観(南側から)
窓口・ギフトショップ内
6
ギフトショップから続く階段で2階に上がると、センターの紹介ビデオが上映されているスペ
ースと観測用機器販売所がある。販売所では、観測用の双眼鏡、望遠鏡、付属品が販売されてい
る。
ビデオ上映スペース
観測用機器販売所内
建物外観(中庭から)
7
3
中庭(Courtyard)
・劇場(Theatre)
建物に囲まれた中庭は、テーブルや椅子があり休憩スペースであるとともに、散策ルートやガ
イドツアーなどのスタート地点になっている。中央の東屋には、センター全体の地図と、その日
のイベント情報が掲示されているほか、常駐ボランティアがセンターや野生生物に関する質問に
答えてくれる。
劇場では、WWT の湿地保護活動について学べるビデオが上映されており、初めてセンター訪
問する方に最適。また、法人向けに貸出もされており、プレゼンテーション等の目的で利用でき
る。
中庭と劇場(後方)
中庭中央にある東屋
東屋の中にある地図
劇場内部
8
4
観測所(Observatory)・塔(Tower)
大きな一面のガラス窓から、ロンドンの街並みを背景に美しい湿地の様子を一望できる。タッ
チスクリーンで野鳥を検索できるほか、最新の野鳥情報リストがある。1、2階合わせて 180
名ほど入る広さがあり、一般者がレセプション用に借りることもできる。
隣接の塔の最上階の部屋は、野鳥の絵が壁一面に描かれており、一般者向けに貸し出されて子
供たちの誕生日会イベント等が行われている。
左が観測所、右隣が塔(中庭から撮影)
観測所内(1階)
タッチスクリーンが複数ある
観測所内(2階)
観測所から湿地を一望できる
隣接の塔の最上階の部屋
9
5
ディスカバリー・センター(Discovery Centre)
湿地に関する学習施設。1階は、マングローブ湿地、サンゴ礁、密林の展示の中を探検しなが
ら、湿地に関する知識を学ぶスペースになっている。
外観(中庭から撮影、右側の建物)
入口(隣接の塔内から入る)
1階の様子
10
2階に上がると、様々なアトラクションがあり、湿地が野生生物や人々の生活にとっていかに
重要かを、遊びながら学ぶことができる。
2階の様子
湿地が水の流れを調整していることを学ぶア
トラクション
湿地のフィルターとしての役割を学ぶアトラ 家の生活と水との関係を学ぶアトラクション
クション
湿地が多くの生物の住処として重要であるこ 湿地が身近の様々な製品と関係していること
とを学ぶアトラクション
を学ぶアトラクション
11
6
ウォーターズ・エッジ・カフェ(Water’s edge café)
ビーフバーガーなどのメインの食事から、スープ、サンドウィッチ、お菓子などの軽食、コー
ヒー、ワインまで楽しめるカフェ。毎日、冬期は 17 時、夏期は 18 時まで営業(ラストオーダ
ーは閉店 30 分前まで)
。センター中心の湖に面しており、外のテラス席では野鳥観察をしなが
ら食事を楽しめる。2階の Water’s Edge Room は、結婚式やパーティ等の用途で一般者向けに
貸し出されている。
カフェ入口(塔内部から入る)
1階カフェの様子
テラス席の様子
2階 Water’s Edge Room の様子
12
(2)西ルート(West route)
●世界の湿地帯(Wetlands of the world)
ビジター・センターの劇場と観測所の間にある西ルートの入口を通ると、まず初めに世界各地
の湿地帯を再現したエリアに入る。世界各地のカモ、ガン、ハクチョウなど様々な野鳥が生息し
ている。
↗↗ W
Wiillddssiiddee
⑪
⑨
⑧
⑦
⑫
13
⑩
7
寒帯ツンドラ湿地帯(Frozen wetlands of the tundra)
世界の湿地帯への入口を通ると、まず初めに、地下に永久凍土が広がり降水量が少ない、寒帯
ツンドラ地域の湿地帯に入る。道の右側は、不毛な草地、断崖壁が再現された「ノルウェー領ス
ピッツベルゲン島」エリア、道を挟んで左側はドラムリン(氷堆丘)が再現された「シベリア北
部」エリアになっている。それぞれ、アオガン、カオジロガンなどの野鳥が生息している。
前方に進み、十字路の前方右手に見える芝生がかった石垣で囲まれた「アイスランド」エリア
では、コハクチョウを観測できる。
世界の湿地帯への入口
「スピッツベルゲン島」エリア
「シベリア北部」エリア
「アイスランド」エリア
14
8
北部森林湿地帯(Northern Forest / Wooded wetlands)
石垣で囲まれたアイスランドエリアの北側の十字路を西に入ると、針葉樹林が特徴的な北部森
林湿地帯に入る。目の前に見える「ザ・ロッジ(The lodge)
」は、北アメリカの湿地によく見ら
れる住居で、木の幹を重ね、隙間を泥で固めて作られている。中には湿地生活に必要な道具が展
示されている。
ロッジを西側に出て左手には、針葉樹が植えられ、ミコアイサ、クサカゲロウなどの野鳥が生
息する北ヨーロッパの「スカンディナビア」エリアがあり、右手はオウギアイサ、アメリカオシ
ドリなどの野鳥が見られる「北アメリカ」エリアとなっている。
ザ・ロッジ(東側から撮影)
ザ・ロッジ内部の様子
「スカンディナビア」エリア
「北アメリカ」エリア
15
9
氾濫原湿地帯(Flood plains)
ザ・ロッジの西側から右回りで本道に戻り、十字路を東側にまっすぐ横切ると、氾濫原湿地帯
に入る。
まず左手に見える「南西アジア」エリアでは、丈の長い葦(アシ)が生い茂るイラクの湿地帯
に、カオジロオタテガモが生息している。
ヘッドリー・ディスカバリー・ハイド(Headley discovery hide)手前の西側には「アフリカ」
エリアがあり、甲高く騒がしい鳴き声を発するシロガオリュウキュウガモが生息している。
ヘッドリー・ディスカバリー・ハイドの北側には「南アメリカ」エリアがあり、ユネスコの世
界遺産に登録されているブラジルのパンタナール湿地が再現されている。赤いくちばし、脚で特
徴的なカモハクチョウや、コガモなどが観察できる。
本道に戻り、十字路を左に曲がると、左手に「東アジア」エリアが見える。水田が再現されて
いて、赤いくちばしと顔・首周辺の赤みを帯びた羽毛が特徴的なオシドリを観測できる。
氾濫原湿地帯の様子
「アフリカ」エリア
「南アメリカ」エリア
「東アジア」エリア
16
10
ヘッドリー・ディスカバリー・ハイド(Headley discovery hide)
近年新しく改装された観測所。中には望遠鏡、双眼鏡が複数あり、センター中央の湖、葦のベ
ッド(Reedbeds)
、アジサシ用の浮島(Tern rafts)の様子を一望できる。マガモ、コガモなど
の多彩なカモをはじめ、冬には稀なサンカノゴイ、夏にはアサザシなど、様々な野鳥を観測でき
る。
また、観測所の中に設置してある液晶画面では、観測所付近にあるカワセミの巣に設置された
小型カメラの映像を楽しめる。野鳥を紹介するパネルや本もあり、観察しながら野鳥を知ること
ができる。
外観(西側から撮影)
観測所内
中央の湖の様子が一望できる
カワセミの巣に設置されている小型カメラの
映像
17
11
島・熱帯湿地帯(Islands and tropical wetlands)
野生の湿地帯(Wildside)の出入口手前の十字路を西側に入ると、年中温暖で降水量が多い島・
熱帯の湿地帯に入る。
入ってすぐ右手に見える「沿岸湿地」エリアでは、頭・首が黒いクロエリハクチョウが観測で
きる。左手には「オーストラリア」エリアがあり、洞窟壁画や、黒いハクチョウのコクチョウが
観測できる。
道なりに進むと右手の方に「ハワイ」エリアがあり、ハワイガンが生息している。さらに奥に
進むと、モンゴル大草原の遊牧民の居住施設「ユルト(Yurt)(ゲル)」があり、学校児童や、
家族向けのイベントの際に使用される。
島・熱帯湿地帯の様子
「沿岸湿地」エリア
「オーストラリア」エリア
ユルト(ゲル)
18
12
カワウソ(Otters)
東南アジアの湿地に生息する世界で最も小さいカワウソのコツメカワウソを鑑賞できる。この
種類は、東南アジアにおける開発汚染の影響で数が急速に減少しており、WWT で保護活動をし
ている。
北側から撮影
コツメカワウソの様子
南側から撮影
19
●野生の湿地帯(Wildside)
夏には多くの花が咲く、美しい野生の湿地帯。両生類、トンボ類、ミズハタネズミなどが生息
する。
⑰
⑮
⑬
⑭
⑯
13
ワイルドサイド・ハイド(Wildside hide)
徒歩で散策できる最北端の場所にある2階建の観測所。葦のベッド(Reedbeds)、貯水潟湖
(Reservoir lagoon)、牧草湿地(Grazing marsh)の様子を観察できる。
外観(西側から撮影)
観測所内から撮影した Reedbeds
観測所内から撮影した Grazing marsh
観測所内から撮影した Reservoir lagoon
20
14
葦のベッド(Reedbeds)
葦が一面に生い茂り、
越冬するサンカノゴイ、クイナなどの野鳥の避難地になっている。また、
葦の根が栄養素、汚染物質を取り除き、周辺の水を浄化する役割を果たしている。
15
貯水潟湖(Reservoir lagoon)
テムズ川からの水が最初に到達する潟湖。カンムリカイツブリなどの野鳥が魚を採るために水
の中に飛び込む姿を観測できる。
16
牧草湿地(Grazing marsh)
干拓地に多く見られる平坦な牧草湿地草原。汽水溝がところどころに見られるのが特徴。様々
な野鳥のほか、昆虫を常食とする牛(ハイランドカトル)を観察することができる。
17
夏ルート(Summer route)
夏期(5 月~9 月)に開かれる散策道。多種のトンボの他、低い灌木帯では、ズクロムシクイ、
ノドジロムシクイなどのウグイス類を観察することができる。冬の間(10 月~4 月)は、貯水
潟湖縁に渡来するアヒルの生活を妨げないために、閉鎖される。
夏ルート入口
緑豊かな夏ルートの様子
21
(3)南ルート(South route)
31
29
35
30
28
22
⑲
25
24
⑱
⑳
34
27
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23
26
22
32
33
18
デジタル・ポンド・ゾーン(Digital pond zone)
南ルートの門をくぐると、右手に3つの展示からなるポンド・ゾーンがある。
新石器時代の家屋をモデルにした独特な丸い建物「デジタル・ポンド・ゾーン」の中は、水面
下の世界が再現されている。隣接する小さい池では、池を網ですくう「ポンド・ディッピング」
が行われ、サソリ、スベイモリ、トンボの幼虫などをすくって観察できる。
南ルート入口
デジタル・ポンド・ゾーン外観
デジタル・ポンド・ゾーン内装
ポンド・ディッピングの様子
23
19
ポンド・サファリ(Pond safari)
隣接の池の中に設置されている水中カメラの映像で、池の中の生物を観察するスペース。
外観
20
水中カメラの映像を観察できる
ダウン・ザ・プラグホール(Down the plughole)
排水溝の中を再現したアトラクション。流し台やトイレから湿地へ汚染物が排水される仕組み
を知り、湿地を守るために日常生活で必要なことを学ぶことができる。
外観
中の様子
家庭排水が及ぼす影響を知る
湿地を守る方法を学ぶ
24
21
ダック・テイルズ(Duck tales)
農家の石垣の庭を再現し、アヒルを住まわせている。孵化が始まる春が見どころ。
外観
22
中の池の様子
ウェットランド・リビング(Wetland living)
英国の湿地の住居を再現した古小屋。魚を採るための手作り罠や、丸木船、長銃など、湿地で
日常的に使う道具が展示してある。結婚式、レセプション等の用途で一般者向けに貸出されてい
る。
外観
中の様子
25
23
サステナブル・ガーデンズ(Sustainable gardens)
周辺環境に優しく、最小限の資源で持続可能な庭を再現し、訪問者に提案している。粘板岩を
装飾に活用した庭(Slate garden)、雨水を保水する庭(Bog garden)
、雨水を吸収し、洪水を
防ぐために船荷コンテナを利用した庭(RBC Rain garden)
、の3つの庭がある。
入口
Slate garden
Bog garden
RBC Rain garden
26
24
フリティラリー・メドウ(Fritillary meadow)
チェッカード・リリーが咲く草原地帯。その他、ウマノアシガタ、ラン、多年草などが開花す
る4月~7月が見頃。
25
ダルバートン・ハイド(Dulverton hide)
センター中央の湖沼や周辺の小さな砂利浜島群を観測できる観測所。冬にはハシヒロガモ、コ
ガモなどの小さいカモの集団が冷たい風から身を守るために群れている姿を見ることができる。
外観
内装
27
26
エクスプロア・アドベンチャー・エリア(Explore Adventure area)
子供向けの湿地探検アトラクションが集まるエリア。
入口
中の様子
ミズハタネズミの巣のアトラクション
渡り鳥の気分を味わうアトラクション
28
27
サクセッション・トレイル(Succession trail)
英国の湿地の変化の過程(水辺→湿地→森林)を表現している道。
28
WWF ハイド(WWF hide)
センター中央の湖を一望できる観測所。この観測所の目前の水かさの浅い地帯には、アカアシ
シギ、タゲリ、ユリカモメなどの渡り鳥が集まる。
外観
内装
29
ピーコック・タワー(Peacock tower)
29
3階建、エレベーター付きの最も人気のある観測所。西側は Main lake、北側は Grazing marsh、
東側は Wader scrape、南側は Sheltered lagoon が観測でき、センター全体を見渡すことができ
る。
外観
西側の景色(Main lake)
北側の景色(Grazing marsh)
東側の景色(Wader scrape)
南側の景色(後方が Sheltered lagoon)
30
30
サンド・マーティン・ネスト・バンク(Sand martin nest bank)
夏に最も人気のある渡り鳥、ショウドウツバメのために作られた人工の巣。中に入ると、大き
い巣箱の中で行われる、巣作り、飼育などの様子を小型カメラの映像で見ることができる。毎年
4 月~8 月にかけて、およそ 80 組の夫婦が巣を作り、子育てをしている。
31
入口
壁の向こう側が巣になっている
人工巣内の映像を見ることができる
巣から飛び立つショウドウツバメの様子
ウェイダー・スクラップ(Wader scrape)
渡り鳥が越冬するための沼地。アカアシシギ、タゲリ、ハジロコチドリの巣がある。
多くの渡り鳥が渡来する春から秋には、オオソリハシシギ、アオアシシギ、ダイゼン、ソリハシ
セイタカシギなどの他の珍しい野鳥も渡来する。川の干満を再現するため、適宜水位を調節して
いる。
31
32
ウェイダー・スクラップ・ハイド(Wader scrape hide)
ウェイダー・スクラップ用の観測所。
観測所内から見た Wader scrape の様子
外観
33
バークリー・バット・ハウス(Berkeley bat house)
環境に優しい素材を用いて作られたコウモリ用の住居。デザインは公募により決定。2009 年
に設置。
外観
説明書き
32
34
シェルタード・ラグーン(Sheltered Lagoon)
四方を木々、生い茂る草で囲まれ保護されたカモの越冬用の居住地。カンムリカイツブリの巣
が中心にある。
35
ターン・ラフツ(Tern rafts)
4月に越冬から戻ってきたアジサシが巣を作るための浮き島。
33
3
主なイベント等の活動内容
(1)ガイドツアー(Guided Tour)
(2016 年 12 月 31 日まで)
・毎日 11:30、14:30 の2回、所要時間約 1.5 時間、無料(入場料別)
。
・予約不要で、上記時間にビジター・センターの中庭に集合。
・主に西ルートを回りながら、センターの歴史や、施設、生息する生物について説明を受ける。
(2)野鳥観察ウォーク(Personal birding walk)(2016 年 12 月 31 日まで)
・野鳥の知識や観察技術向上のためのガイド付き観測ツアー。
・電話で2週間前までに事前予約が必要。毎日対応可。
・所要時間 2 時間、2 人分 70 ポンド(入場料含む)。会員は 65 ポンド。
(3)野鳥餌やり(Bird Feed With a Warden)
(2017 年 12 月 31 日まで)
・係員と一緒に野鳥に餌を与えるイベント。
・毎日 15 時から、無料(入場料別)。
・事前予約不要で、上記時間にビジター・センターの中庭に集合。
(4)カワウソ見学(Meet the Otters)
(2017 年 12 月 31 日まで)
・カワウソに餌をやる時間に合わせて、カワウソを見学するイベント。
・毎日 11 時、14 時の2回、無料(入場料別)。
・事前予約不要で、上記時間にビジター・センターの中庭に集合。
(5)プライベートグループツアー(Private Group Tour)
・ガイド付きのグループツアー、電話による事前予約が必要。
・1グループ最大 20 人、所要時間 1.5 時間、1回 20 ポンド(入場料別)
。
(6)ガイド授業(Learning sessions)
・スクールビジットの際に行われる生徒用の学習プログラム。
・火~金曜実施、1回の来園につき、授業は1回のみ。
34
・事前予約が必要。授業最小 12 人、最大 30 人で実施。
・主な授業内容は以下のとおり。
・池網すくい(Pond dipping)
・野鳥餌やり(Feeding birds)
・野鳥探索(Looking for birds)
・湿地生物探索(Looking for wetland life)
・湿地生物の音鑑賞(Listening for wetland life)
・住み家の調査(Survey habitats)
・保護活動とは(Exploring conservation)
・持続可能性とは(Exploring sustainability)
(7)子供たちの誕生日会(Children's Birthday Parties)
・土、日曜の 10 時 30 分~13 時に開催。
・5~12 歳の子供対象。最低開催人数は、子供 5 名、大人 1 名。
・10 時 30 分~12 時は野外活動(4つのオプションの中から1つを選ぶ)、12 時~13 時はビジ
ター・センターの塔の最上階の部屋で昼食。
・2 週間前までの事前予約が必要。
・料金は以下のとおり。
基本料金(大人 2 名、子供 10 名分)
£265/1 回
子供追加料金(最大 20 名まで)
£16/1 名
大人追加料金
£9.75/1 名
ただし、子供 5 名につき 1 名無料
ビュッフェ形式の昼食
£4.95/子供1名
※事前予約時に、返金不可の前金£125 の支払が必要(カード、小切手)
。
※10 日前までに参加人数、野外活動を確定し、合計金額の支払が必要。
(8)その他
・季節限定のイベント(夏休みやクリスマスの家族向けイベント、季節限定の野鳥観察など)
・野鳥観察、写真撮影などの講習会(有料)
35
4
その他のサービス
(1)貸出施設容量(人数)
劇場型
施設
ロの字型
(theatre style) (boardroom style)
Water’s Edge Room
円形机型
立席
(cabaret style)
(standing)
150
50
110
200
会議室(Meeting Room)
-
25
-
-
劇場(Theatre)
80
-
-
-
塔(Tower)
25
-
20
35
観測所(Observatory)
-
-
-
180
Wetland living
30
-
-
50
(2)施設貸出料金(VAT4を除く)
施設
月~金
Water’s Edge Room
土、日
£1,200
£1,500
£900
£1,000
£1,900
£2,200
Wetland living
£500
£600
塔(Tower)
£400
£500
追加料金(23 時以降、毎 1 時間)
£200
£300
観測所(Observatory)
上記2部屋パッケージ
※センター入場料、駐車料、ガイドツアー、机、椅子の料金を含む。
※備品追加料金
・椅子カバー(1枚)
£3
・カラーリボン付椅子カバー(1枚)
£5
・有人荷物預かり(1時間)
£15
・ワイン等持込時の栓抜き料(1人)
£7.50
・追加のテーブルクロス(1枚)
£13
VAT(Value Added Tax)は、日本の消費税に相当する付加価値税で、2013 年 8 月現在、英国で
は 20%となっている。
4
36
(3)法人向けサービス(料金は VAT を除いた金額)
●施設貸出料金
施設
1日(9 時~17 時)
Water’s Edge Room
半日(4 時間まで) 夜間(18 時~23 時)
£1,400
£750
£1,400
£500
£300
£500
£1,200
£700
£700
塔(Tower)
£400
£250
£400
観測所(Observatory)
£900
£500
£900
会議室(Meeting Room)
劇場(Theatre)
£150
追加料金(毎1時間)
※観測所は、他の施設を借りた場合の休憩スペースとして£200/1休憩で借りることができる。
※料金には、入場料、無料駐車、フリップチャート、筆記用具、無料ガイドツアー(センターや
Wi-Fi に係る説明、要2週間前予約)が含まれている。
※備品追加料金
・プラズマスクリーン
£100
・プロジェクター
£80
・ノートパソコン
£60
・フリップチャート
£20
・コピー代(1枚)
£0.40
・テーブルクロス(1枚) £13
●グループサービス(40 人以上)
内容
1日コース
施設1日(最大 8 時間、好きな部屋を選べる)
○
施設半日(最大 4 時間、好きな部屋を選べる)
軽食(紅茶 or コーヒー、ビスケット)3 回提供
半日コース
○
○
軽食(紅茶 or コーヒー、ビスケット)2 回提供
○
昼食
○
○
水、コーディアル(果汁飲料)
○
○
視聴器具(人数分)
○
○
フリップチャート、筆記用具
○
○
センター内ガイドツアー
○
○
料金(70 人まで、1 人あたり)
£60
£40
料金(71 人以上、1 人あたり)
£50
£30
37
(4)結婚式サービス(VAT 除く)
料金は、以下の内容を含んだ 50 名分パッケージ料金で、土、日曜は£4,325、平日は£4,025。
50 名を超える人数や、追加の料理、飲み物等で追加料金が発生する。
・観測所 or Wetland living におけるセレモニー
・Water’s Edge Room におけるレセプション
・3 コース or 2 コースのディナー
・紅茶、コーヒー、ミント
・ケーキスタンド、ナイフ
・控室、アシスタント
・クラシック音楽、スピーカー
・イベントマネージャー、スタッフ
・バー設備
・会場の装飾
・食器、テーブル、テーブルクロス、椅子カバー
・センター無料ガイドツアー
・無料駐車1泊分
(5)通夜サービス
観測所もしくは Water’s Edge Room における通夜サービス。料金は、以下の内容を含み、
2時間で£400。料理等は別料金。
・挨拶レセプション
・追悼用の装飾
・飲み物(コーヒー、紅茶、オレンジジュース、水)
・椅子、ビュッフェ用テーブル、テーブルクロス、食器
・駐車料金
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【参考資料】
●WWT ロンドン・ウェットランド・センター ウェブサイト
http://www.wwt.org.uk/visit/london/
●WWT ロンドン・ウェットランド・センター ガイドブック「Walkabout guide」£2.50
(ビジター・センターで販売)
【調査協力】
WWT ロンドン・ウェットランド・センター Ms. Catherine Beazley 氏
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