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初期美空映画の特徴について
初期美空映画の特徴について 初期美空映画の特徴について 一役柄とパターンに関する一考察一 斎 藤 完 Characteristics of the Early Movies of Hibari Misora SAITO Mitsuru (Received September 24, 2010) 1.はじめに 本稿に先行する「美空ひばりの普及と初期映画の関係」では、映画作品中における美空ひば りの歌唱行動は物語に組み込まれている可能性を示唆し、さらには映画は美空ひばりを普及さ せたのみならず、観客が彼女や彼女の歌を受容する際の枠組みをも提供していたと推察した。 ここでは美空ひばりが出演した初期映画の内容を具体的に検討したうえで、歌唱行動との関 連を明らかにしたい。 2.先行研究の概観 美空ひばりが出演した映画の内容を分析した研究論文には、小川(2008)や板倉(2009)の ものがあるが、いずれも本研究が対象とする時期よりもあとに作られた作品(彼女の異性装時 代劇)について論じるのが主眼となっている①。とは言うものの、後者においては初期映画を も含む時期に関して次のような記述がある。 ひばりが演じた役柄の特徴を一言で言えば、親・兄弟や庇護者に対する愛情表現は存在 するが、異性に対する恋愛感情の表現を必要としない役であり、思春期に達する前の「子 役」としてキャスティングされていた(同前:58)。 そして、美空が「子役」としてキャスティングされたのは、親の不在によってもたらされた 「不幸な境遇にある子供」の役であるとしている。 板倉がこの指摘をする際に参照した「ひばりの十年とその役割」(柳 1958)を読むと、親 の不在とあわせて、ほかの特徴も示されている②。 ①ほかにも太田米男(2003)による「美空ひばりの映画『青空天使』(1950)について」があるが、これは同作品のフィ ルムを発見・復元したことに関連して、作品紹介が中心となっている。 ②音楽評論家の油井正一(1958)も、薄幸な「境遇にめげず、唄の天分を生かして成功するが、親を思い孝行心を生 かして成功するが、親を思い孝行心を発揮して両親の不和をまとめる。まことに日本の庶民的な生活感情に訴えられ ている」と指摘しているが、これが掲載されたのが『ジューク・ボックス』誌の1958年6月号であることを考えると、 柳の記事(『キネマ旬報』1958年4月下旬号)を参考にしたことが考えられる。いずれにしても映画に関しては柳と内 容的にほぼ同じである。 一一 @127 一 斎 藤 完 ほとんどが、利口な忍耐強い子供で、いかなる苦しみも小さな肩にせおってじっとこら えて切りぬけ、経済的にも精神的にも力になって親を助け、両親の間をまるくおさめる。 つまり親思いの親孝行者のひばりのいじらしさとすばらしさが強調されている。また、 人のためになる働きをもする感心な子だ。その上、まれにみる天分があり、それが成功 をもたらす力となる(64−65)。 映画評論家の川本三郎は「働き」に関してさらに具体的である。 美空ひばりの映画にはある共通のパターンがある。貧しい女の子がいる。たいていの 場合、親がいない。いても病気だったり、失職していたりする。それで女の子は、働こ うとする。幸い彼女は歌がうまい。近所にギターを弾く気のいい流しのおじさんがいる。 このおじさんと組んで歌を歌う。その歌が大変な人気を呼んでハッピーエンディングに なる。 たいていはこのパターンで物語が進行していく。貧しい女の子にとって歌が労働であ ることが明確にされている(1993:339)。 その一方で、井上ひさし(1990)は「ぼくたちみたいに施設にいるような子供にとっては、 夢のようなストーリーでした」と述懐しつつ、上の三人とは温度差のある「パターン」を指摘 している。 ひばりさんが演じ続けたのは、不幸な環境にいながら、歌を歌って他人や自分を励まし、 苦労に苦労を重ねたあげく、他人も自分も幸せになる、というパターンでした(同前: 9)o あるいは、映画評論家の山根貞男。『悲しき口笛』評において、上記とは異なる「筋立て」 を示している。 登場する小さな少女は、歌もうまいが演技も抜群で、兄を探してさすらう孤児の悲哀を じつに素朴に、みごとに演じきる。(中略)精魂の成功により、少女が肉親を求めてさ すらうという筋立ては、以後、ひばり映画の定番となった(1990:215)。 以上の差異からも察せられるとおり、作品を一つずつ見ていくと、それぞれが示す「パター ン」なり定番の「筋立て」なりに合致しない作品の存在に気がつく。たとえば、『鞍馬天狗 角兵衛獅子』や『月形半平太』で「親孝行者のひばりのいじらしさとすばらしさが強調」され ることはないし、『父恋し』や『ひばりの子守唄』などで美空が「労働」することはない。『泣 きぬれた人形』では「他人も自分も幸せになる」というわけではなく、『母を慕いて』や『あ の丘越えて』は「少女が肉親を求めてさすらうという筋立て」というわけではない。 果たして、これまで指摘されてきたパターンは、傾向としてどのくらい妥当なのだろうか。 そもそもパターンと呼べるものはあるのだろうか。 一 128 一一 初期美空映画の特徴について 3.本研究の目的 本稿は、まず、美空ひばりが出演した初期映画における役柄に関する共通項を明らかにした うえで、映画の物語展開上の傾向を示し、さらにそれらと歌唱場面の関係を表わすことで、初 期映画の特徴を導き出すものである。 4.初期美空映画の特徴 (1)役柄 美空ひばりが演じた役は幅広い。 のど自慢に出演する少女、河童の女の子、子だくさん一家の末っ子、浮浪児、悪の一味にさ らわれる子どもの友だち、本人役、角兵衛獅子の少年、若武者に恋心を抱く舞妓……③。 これらの多様性に目を奪われてしまうと、傾向を把握することは困難になる。 そこで、本稿に先行する拙稿「美空ひばりの普及と初期映画の関係」において指摘した、「出 演率が二割未満の作品」では「歌うことを主とするという傾向」に着目し、対象を美空の出演 率が二割以上の作品(すなわち、演技に〔も〕力点が置かれている作品)に限定してみると、 一定の傾向が現われてくる。以下、これらの作品は美空が主演ないし主演級の扱いを受けてい るものとみなし、「美空映画」④と称して論を進めていきたい。なお、映像では確認できなかっ 【表1】美空映画における美空ひばりの家族状況 作品名(公開順) ①ラッキー百万円娘 ②悲しき口笛 ③おどろき一家 ④憧れのハワイ航路 ⑤放浪の歌姫 ⑥青空天使 ⑦東京キッド ⑧とんぼ返り道中 ⑨父恋し ⑩泣きぬれた人形 ⑪鞍馬天狗 角兵衛獅子 ⑫母を慕いて ⑬ひばりの子守唄 ⑭あの丘越えて ⑮陽気な渡り鳥 ⑯月形半平太 ④作品冒頭での家族状況 親なし 親なし 父なし、母に捨てられる 親なし、姉と二人暮らし 両親が行方不明になる 父なし、母と逸れる 母子家庭、父の出現、母と死別 親なし 父なし、祖父と二人暮らし 親なし、兄と二人暮らし 親なし 親なし、養父母 父母離婚状態 ⑧家族状況の変化 父の出現 兄の出現 母と再会 母の出現 両親と再会 母と再会 父と再会(二度目) 母の出現 父出現するも死別 兄一時不在、再会、死別 親なし 母なし、婆やと同居 親なし、養父母 母の出現と死別、父の出現 父母復縁 父・継母出現、同居 父の出現 不明 不明 ③詳細は巻末の一覧表を参照のこと。 ④ただし、『唄祭り ひばり七変化』は既存の映画作品から歌唱場面だけを抜き出して作った作品なのでこれから除く。 また、資料的裏づけはないが『ヒットパレード』も同様とみなしてここには含めない。 一129一 斎 藤 完 たが、台本やプレスシートから『おどろき一家』『放浪の歌姫』『青空天使』での出演率も二割 以上であることが推察されたので、これらも美空映画として分析の対象に加えている⑤。 表1からも明らかなように、美空映画に顕著な傾向は、その冒頭において彼女に与えられた 役柄である。それを単純に言えば、血の繋がった親(両親、あるいは片親)のいない子ども役 となる。つまり、美空映画は、親のいない子どもの物語として始まるのである。上に示した16 作品における冒頭の設定で、両親がいない場合が9作品、片親がいない場合が6作品となって いる(詳細は巻末資料参照のこと)。 ・(2)物語の展開におけるパターン1 こうした役柄の設定は、「いなくなった人」と再会したり(③⑤⑥⑦⑩)、あるいは「いない はずの人」が現われたり(①②④⑧⑨⑫⑬⑭⑮)などといった物語の展開を可能にしている(表 1の⑧参照。詳細は巻末資料参照)。さらなる展開につながらないのは二例(⑪⑯)であり、 例外的なケースであると言うことができよう。もちろん、物語の展開は単純に「再会」や「出 現」という言葉では表現できないものもあり、たとえば便宜的に前者に分類した『⑦東京キッ ド』は、「父の出現→ひばりの失踪→父と再会(あるいは再出現)⑥」という展開となっている。 (3)物語の展開におけるパターン2 物語の展開としていまひとつ指摘したいのが、(1)で言及した冒頭での役柄(表1の④)、あ るいは(2)で示した家族状況の変化(表1の⑧)が、作中の美空の行動に対する理由づけとなっ ている場合が多いということである(表2参照。詳細は巻末資料参照)。 美空の行動を大きく分けると、働くこと(④)と、他人と共同生活すること(①③)になる のだが、この両者を兼ねるという場合が最も多い。両者を兼ねる場合は、さらに、共同生活が 先行するもの(②⑤⑥⑦⑩)と、労働と共同生活がほぼ同時に始まるもの(⑧⑪⑫⑮)に大別 される⑦。たとえば『②悲しき口笛』では、美空は孤児という身の上で、それを不急に思った 父娘のバラックで共同生活を営むようになる。美空が働き始めるのはその家族が窮状に陥って からである。一方、『⑮陽気な渡り鳥』では、養父母から邪魔者扱いを受ける生活を脱するために、 旅芸人の一座に加わり、労働と共同生活が同時に始められている。 (4)物語の展開におけるパターン3 以上の物語展開上の特徴は、じつは歌唱場面と密接な関連がある⑧。 ⑤台本によれば、『放浪の歌姫』『青空天使』における「美空が出演する場面数/全場面数」は、それぞれ「52/144」 「45/83」である。また、『おどろき一家』の台本は未読であるが、プレスシートに「出演者は入江たか子 美空ひば りを中心にく中略〉喜劇俳優がとりまき」とあり、小型ポスターにおいても入江と並んで主役扱いであることが判明 したので、これも美空映画としてみなすことにした。 ⑥具体的には「病身の母と二人暮らしのところへ蒸発した父が現われるが、母は父を許さないまま他界する。美空扮する 娘は母の遺志を継いで父を拒絶し姿を消してしまう。その父は娘を探し続けついには娘を見つけ出す」という筋立てである。 ⑦ただし、『⑧とんぼ返り道中』では、母の出現と直接的な因果関係を結ぶのは「旅立ち」という行動で、労働と共同 生活(旅芸人の一座)のきっかけとなるのは、道中で旅費をなくしたことにある。また、『⑫母を慕いて』では、養父 母のもとからそれまで見たこともなかった実母との生活へという変化を「他人と共同生活」の一バリエーションと捉え、 その後におこなわれる舞妓としての活動は労働とみなして、ここに分類した。 ⑧物語の進行と関連が薄い歌唱場面も存在する。たとえば、旅などの移動中で鼻歌(にしては、はっきりと歌っているが) を歌ったり、悲しみを歌で表現したり、団樂のひとときとして歌ったり、などである。 一 130 一一 初期美空映画の特徴について 【表2】美空ひばりの家族状況(表1の④/表1の⑤)と関連する行動 作品名(公開順) ①ラッキー百万円娘 ②悲しき口笛 ③おどろき一家⑨ ④憧れのハワイ航路 ⑤放浪の歌姫 ⑥青空天使 ⑦東京キッド ⑧とんぼ返り道中 家族状況、又はその変化 表1の④ 表1の④ 他人と共同生活 他人と共同生活→歌で見舞金稼ぎ 他人と共同生活 表1の④ 表1の④ 表1の④ 表1の④ 表1の③ 花売り娘 他人と共同生活→歌手 他人と共同生活→歌手 他人と共同生活→流しの歌手 他人と共同生活/旅芸人 ⑨父恋し ⑩泣きぬれた人形 ⑪鞍馬天狗 角兵衛獅子 ⑫母を慕いて ⑬ひばりの子守唄 特になし 表1の⑧ 表1の④ 表1の③ 表1の④ 他人と共同生活→歌手 他人と共同生活/大道芸人 他人と共同生活/舞妓 復縁させようと奔走 ⑭あの丘越えて ⑮陽気な渡り鳥 家族状況に起因する行動 特になし 表1の④ 他人と共同生活/旅芸人 ⑯月形半平太 特になし 【表31物語の展開と連動している歌唱場面 作品名(公開順) 再会の契機 経済行為 ①ラッキー百万円娘 ②悲しき口笛 他人との交流 ○ ○ ○ ○ ④憧れのハワイ航路 ○ ○ ⑤放浪の歌姫 ○ ○ その他 ぐ ③おどろき一家 ⑥青空天使 △ △ ⑦東京キッド ○ ○ ⑧とんぼ返り道中 ○ ○ ⑨父恋し ○ ⑩泣きぬれた人形 ○ △ ⑪鞍馬天狗 角兵衛獅子 ○ ⑫母を慕いて ○ ○ ○ ○ ⑬ひばりの子守唄 ⑭あの丘越えて ○ ⑮陽気な渡り鳥 ○/△ ⑯月形半平太 ○ ⑨歌唱場面についての詳細は不明。 一131一 ○ ○ 斎 藤 完 具体的には、美空の歌声が「いなくなった人」や「いないはずの人」との再会・出現のきっ かけとなったり(たとえば『⑨父恋し』では美空が口ずさむ歌によって、父が彼女を自分の娘 と認識する)、直接的・間接的に収入をもたらせたり(『⑤放浪の歌姫』では美空が歌手として 報酬を獲得し、『④憧れのハワイ航路』では花売り娘の美空が自らの歌によって花の売り上げ を伸ばす)、他人との良好な関係を構築したり(『①ラッキー百万円娘』では居候先の主人と歌 で交流を図っている)、という機能である(表3参照。詳細は巻末資料参照)⑩。換言すると、 本稿に先行する「美空ひばりの普及と初期映画の関係」で可能性として示唆したとおり、歌唱 行動が物語に組み込まれているのである。 5.まとめ 以上から、美空映画の特徴を要約すると次のようになるだろう。 ・血の繋がった親(両親/片親)のいない子どもという役柄 ・親との再会/親の出現という展開⑪ ・(子どもによる)労働/他人との共同生活という展開 ・物語の展開に組み込まれた歌唱場面(再会の契機・経済行為・他人との交流) 極論から言えば、これらの特徴一単独であれ複合的であれ、具体的であれ抽象的であれ一 一とそれに対する解釈が、美空ひばりとその歌を受容する際の枠組みの一つとなるのであろう。 もっとも、「2.先行研究の概観」で見たさまざまな見解のように、これらの何に着目する かについて個人差があるのは当然のことであり、同様に、着目した特徴をどう捉え、美空ひば りをどう受容するかについてもまたそれぞれである。 また、枠組みとなりうるのは映画の内容そのものだけとは限らない。 美空ひばりに出逢ったことの思い出をもう一つ書きとめておきたい。同じく孤島の小学 生であった頃の話である。潮風の吹き込む校舎の外で、これまで快調に音をたてていた 発電機の音が次第に低く途絶えがちになる。食い入るように見つめていた画面が薄灰色 にぼやけ、トーキーの音が間延びしてくる。やがて発電機は止まり、場内は闇につつま れ、途端に島の大人たちの吐息が場内に溢れる。(中略)島人たちはあちこちに提げた く不幸〉という名の禍々しい光を放つランプに体当たりを食らわす秋の虫を映画の続き を見る思いでみつめている……(齋藤2009:9−10)。 ⑩もっとも、母との再会を念じて歌手になるのだが、その目的は果たせなかったり(『⑥青空天側)、美空の歌という 利権をめぐって騒動が起きたり(『⑥青空天使』『⑩泣きぬれた人形』『⑮陽気な渡り鳥』)と、歌唱行為がプラスにな らない場合もある。だが、物語とは連動しているので、これらの場合については△を付している。 その他、物語と連動しているものとしては、警察の追及を逃れるために歌でカモフラージュする場面(『⑩泣きぬれ た人形』)、鞍馬天狗を救出するために歌で敵をひきつける場面(『⑪鞍馬天狗 角兵衛獅子』)、歌がきっかけとなって 継母の父に自らの素性が露見するという場面(『⑭あの丘越えて』)がある。これらは、表3の「その他」の項に反映 されている。 ⑪『②悲しき口笛』と『⑩泣きぬれた人形』においては、親ではなく兄が再会の相手となっている? 一132一 初期美空映画の特徴について しかしながら、こうした読みの多様性を念頭に置きながらも、「一般的」に(あるいは「社会的」 に)美空ひばりがどのように受容されたのかを理解しようとするにあたって、映画によって構 築されるであろう枠組みを考察することは無意味ではないだろう。もし仮に『美空ひばり公式 ウェブサイト』が言う「日本人の心を癒し、励まし、希望を与えるという大きな役割」⑫があ るとすれば、おそらくその一端をこれによって説明できるかもしれない。 いずれにせよ、こうした受容時における枠組みは映画だけに限られない。 今後、そうした多様性/重層性を視野に入れつつ、美空ひばりの受容について考えていきた い。 参考文献⑬ 板倉史明 2009 「視線と眩ts一一一一美空ひばりの異性装時代劇」四方田犬彦、鷲谷花編『戦う 女たち 日本映画の女性アクション』東京:作品社、56−83。 井上ひさし 1990 「孤児院で聞いた『悲しき口笛』」文藝春秋編『美空ひばり “歌う女王” のすべて』東京:文藝春秋、6−23。 太田米男 2003 「美空ひばりの映画『青空天使』(1950)について」『藝術:大阪芸術大学紀 要』26:144−158。 小川順子 2006 「チャンバラ映画と大衆演劇の蜜月一美空ひばりが銀幕で果たした役割」 『日本研究:国際日本文化研究センター紀要』第33集:73−92。 川本三郎 1993 「今ひとたびの戦後日本映画12 『働く子ども』のけなげさ」『世界』579号 (通号):338−347。 齋藤愼爾 2009 『ひばり伝 蒼弩流言商』東京:講談社。 ひばりプロダクション編 1958 『七彩の虹:美空ひばり芸能生活十周年記念写真集』東京: 那須書店。 柳真沙子 1958 「ひばりの十年とその役割」『キネマ旬報』1017号(通号):64−68。 山根貞男 1990 「悲しき口笛(フィルモグラフィ スクリーンのひばりは永遠に輝く)」文 藝春秋編『美空ひばり “歌う女王”のすべて』東京:文藝春秋、215。 油井正一 1958 「美空ひばり論」『ジューク・ボックス』第三号。再録:ミュージック・マ ガジン編『Noise』2号:42−49。 ワイズ出版編 2005 『女優 美空ひばり 東映映画出演作品集』東京:東映ビデオ。 著者不詳 1949 「エノケンの底抜け大放送(日本映画紹介)」『キネマ旬報』814号(通号): 47−480 著者不詳 1949 「のど自慢狂時代(日本映画紹介)」『キネマ旬報』790号(通号):27−28。 著者不詳 1950 「ホームラ.ン狂時代(日本映画紹介)」『キネマ旬報』808号(通号):29−30。 ⑫「ホーム」『美空ひばり公式ウェブサイト』(http://www.misorahibari.com/)。2010年5月14日13時27分受信。 ⑬参考文献・資料には巻末付録に関する文献・資料も含まれている。 一133一 斎 藤 完 参考資料 『青空天使』:台本(準備稿)、プレスシート 『唄祭り ひばり七変化』:台本(完成台本) 『黄金バット 摩天楼の怪人』:台本(準備稿)、プレスシート 『おどろき一家』:プレスシート 『戦後派親爺』:プレスシート 『放浪の歌姫』:台本(完成台本)、プレスシート 参考WEBサイト 「ホーム」『美空ひばり公式ウェブサイト』 (http://www.misorahibartcom/)。2010年5月14日13時27分受信。 一134一 初期美空映画の特徴について 鋼黛麹 》記◎ミ登簑ミ駅舎扁ミ蕪ミ》…ミ 鴇駕絶望蕪曇£3二藍登2獣麟翁三題頭嚢蜜譲 へ\桶ゑ並》一)3和お聖誕蝿艶嚢讐 ?遡e a》《 ^\1 C。辱 @舶ト ナ巽楚粒亭撫ζL.猷ミ蕊へ橘Q’翼 彫輯7活ピ 麟撫零騒士・く魯鞘1鞄梱e域。田R31・く櫛e開3蟹 ,:食翻3鰍 ∈)悩 ・蘇 ウ∼e 魯 щi ルi咲P ?r? i喫 k勾 旧馨四藩 Q卵住・e)細 g度,い卸\藩e・い㌣圃藩_∈)㌣“.燗鴇)淀10 ’いD ッ冠 O井 ?匝: 梱[唄 q糠蓼De o姻疎福耳eu 心藩まR蕩刃軽\鰹典勧e\誕蝦恒如巡勾く潤典噸聡 ? 1 ? . ミミ3 赶ヒ 戟t ?_) ?遜 9ゆ言ミ鐘虞e櫨悩司e掴蝿財9騒\橋 ‘ X ) 6Q 簑胴桐9承∼邸 , メい E22 レ。…週 チくロ墨 B藩 J如 `j《 羽 M子達腿羅卜、食皿降e 5 專 虞懸 赶F Z婆eg[ビ_魯鐸蕪’いe田er・く噌魯旱麟蘂1黒糎 。串歯面 ヨ9ゆ z巡順 ?等? 憎鰹 凵fいト3 「ト畷㌣ s 。麟 @,ゆ興 轄 怒 ラ書度一 9一 ?恒e ウ∼01 コ襲撃楚:蔭勃×園鰍蹄如。 t頼 @0く響 t 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