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Page 1 Page 2 146 草木系バイオマス利用の展開 (I) 神奈川大学総合
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Title
Author(s)
Citation
草木系バイオマス利用の展開(III)
門屋, 卓
年報, 2003: 146-151
Date
2004-03
Type
Departmental Bulletin Paper
Rights
publisher
KANAGAWA University Repository
146
草木 系 バ イ オ マ ス利 用 の展 開(皿)
神奈川大学総合理学研究所
1.は
第1報
門屋
卓
じめ に
で は 最 近 の地 球 環 境 問題 に 関 連 して 関 心 が 高 ま っ て き た バ イ オ マ ス 、 特 に 草 木 系
バ イ オ マ ス に つ い て 概 要 を 述 べ 、 第II報 で は世 界 の エ ネ ル ギ ー 資 源 とバ イ オ マ ス との 関 連
に つ い て 世 の 中 の 動 向 に つ き概 要 を 紹 介 した。
第 皿 報 で は こ れ か ら の エ ネ ル ギ ー 問 題 の 一 端 を 担 う と見 られ る草 木 系 バ イ オ マ ス 、 特 に
当 協 会 が 指 向 して い る非 木 材 系 バ イ オ マ ス 利 用 の 状 況 に っ い て 展 望 し 、加 え て 平 成15年 よ
り施 行 され た 新 エ ネ ル ギ ー 法 に つ い て 若 干 触 れ る こ と にす る。
2.バ
イオ マ ス の エネ ル ギ ー 化
バ イ オ マ ス を 利 用 す る上 で の 長 所 、 欠 点 に つ い て は 第1報
で 列 記 した が 、 こ こで 示 した
い くつ か の 欠 点 を解 決 す る こ とに よ っ て 将 来 の新 た な 展 開 が 期 待 され る。 そ こ で これ を前
提 と して 、 まず バ イ オ マ ス の エ ネ ル ギ ー 化 に つ い て 取 り上 げ て み る。
バ イ オ マ ス の エ ネ ル ギ ー 転 換 に 最 も端 的 な の はそ の ま ま 燃 焼 す る こ と で あ り、 ま た 炭 化
に よ っ て 原 料 木 材 の 持 つ エ ネ ル ギ ー の 約1/2が 確 保 で き 、 単 位 重 量 当 た りで は 、 石 油 の 約
70%を 保 持 す る 固 体 燃 料 にす る こ とが で き る。 さ ら に化 学 ・生 物 学 的 手 法 に よ っ て 表1の
乾 燥 バ イ オ マ ス … ① 熱 分 解(Pyrolysis)→
木 炭 、 燃 料 油 、燃 料 ガ ス
② ガ ス 化(Gasificati・n)→
燃 料 ガ ス 、 メ タ ノ ール 、 メ タ ン
③ 完 全 燃 焼(Combustion)→
熱/ス
チーム
湿 潤 バ オオ マ ス …① 嫌 気 性 発 酵 → メ タ ン
② 酸 ま た は 酸 素 加 水 分 解 → 単 糖 →(発
表1バ
酵)エ
タ ノ ール
イ オ マ ス の エ ネ ル ギ ー 転 換1)
低 温 ガ ス化(ガ
ス)
熱 分 解(液 体燃 料)
直 接 液 化(液 体燃 料)
低 温 液 化(水 素 ・メ タ ン)
エ タ ノー ル 発 酵(エ
そ の 他(ご
図1バ
タ ノ0ル)
イ オ マ ス の 主 な エネ ル ギー 変 換
み 固形 化 燃 料
・
バ イ オデ イ ー ゼル)
「_
147
草 木 系 バ イ オ マ ス利 用 の展 開(皿)
よ うに 高 発 熱 量 の燃 料 に 転 換 可 能 で あ る。
図1に バ イ オ マ ス をエ ネ ル ギ ー 変 換 す る場 合 の諸 方 式 に つ い て 列 記 した 最 近 の 資 料 を 併
記 した 。
,一表1、 図1の
よ うに 、 バ イ オ マ ス を エ ネ ル ギー に 変 換 す る 技 術 と して は 、 エ タ ノー ル 発
酵 や メ タ ン発 酵 、 ガ ス化 な どの 方 法 が あ る。 発 酵 方 式 は 変 換 に 時 間 が か か り、 ガ ス 化 は 変
換 そ の も の に エ ネ ル ギ ー を 必 要 とす る な ど、 一 長 一 短 で あ る。 一 方 、 今 ま で 行 な わ れ て き
た よ うに そ の ま ま燃 焼 す る 方 法 に つ い て は 、 有 害 な ダ イ オ キ シ ン な どが 発 生 しな い よ うな
手 法 が 開 発 され 、 生 ごみ 発 電 や ごみ 固 形 化 燃 料(RDF)の
よ うな方 法 が 実 用 化 され 、 次
に 述 べ る コ ジ ェ ネ レー シ ョ ン とい う技 術 が 導 入 され 、 効 率 の 良 い エ ネ ル ギ ー 変 換 が 可 能 に
な って きた。
3.コ
ジ ェネ レー シ ョン に つ い て
く 分散型 エネ ル ギー の世紀 へ〉
今 ま で 述 べ た よ うに 、20世 紀 の 人 類 は 、化 石 燃 料 とい うエネ ル ギー を 手 に す る こ とに よっ
て 、 前 世 紀 とは 比 類 を 見 な い 進 歩 ・発 展 を た ど り、21世 紀 を 迎 え る に到 っ て い る。 一 方 、
こ の エ ネ ル ギ ー の過 度 な 消 費 は 、 地 球 存 亡 の 危 機 を もた ら し、 脱 化 石 燃 料 を 目指 して 世 界
は 大 き く転 換 しつ つ あ る。
現 在 の 人 類 の繁 栄 を も た ら した 化 石 燃 料 消 費 の 大 半 は 、 工 業 製 品 の製 造 と輸 送 動 力 で あ
り、 前 者 は 、 省 資源 、 省 エ ネ ル ギ ー や 前 途 の バ イ オ マ ス エ ネ ル ギ ー な ど を 導 入 し、 ま た コ
ジ ェネ レー シ ョ ン化 に よ る 活 路 を 開拓 中 で あ り、 後 者 の 輸 送 動 力 に は 、 バ イ オ ガ ス 、 ソー
ラ ー バ ッテ リー 、燃 料 電 池 な どの 導 入 が 進 み 、 分 散 型 エ ネ ル ギ ー とい う時 代 に入 っ て き た。
こ れ らの 中 で 、 燃 料 電 池 は輸 送 用 動 力 と して 最 適 で あ る と して 脚 光 を浴 び て い る。 しか
し、 発 電 に必 要 な水 素 の調 達 に つ い て は あ ま り論 じ られ て い な い 。 燃 料 電 池 に 不 可 欠 な水
素 の 調 達 に つ い て は 、 現 在 化 石 資 源 か ら得 る方 法 とバ イ オ ガ ス か ら得 る方 法 が 挙 げ られ る
が 、 これ らの 得 失 に つ い て は 十 分 な 論 議 は見 当 らず 、 これ に つ い て は 別 途 改 め て 論 じて み
たい 。
こ こ で は 、 主 と して 分 散 型 エ ネ ル ギ ー の一 つ で あ る コジ ェ ネ レー シ ョ ン につ い て紙 数 を
割 い て み よ う。
ジ ェ ル バ2002年8月
(cogeneration)と
号 に 簡 単 に 紹 介 され て い る よ うに 、 コ ジ ェ ネ レー シ ョ ン
は 、 最 近 注 目 され て き た 新 しい エ ネ ル ギ ー 供 給 ・利 用 シ ス テ ム の 一 つ
で 、 今 ま で わ れ わ れ の 消 費 す る電 力 は 、 電 力 会 社 が 膨 大 な発 電 所 を設 置 して 化 石 燃 料 や 原
子 力 を熱 源 と して 発 電 し、 消 費 者 に配 給 され て き た 。 そ の発 電 効 率 は40%程
度 とい われ 、
残 りは排 熱 と して 大 気 中 に 放 出 され 、 地 球 温 暖 化 に少 な か らず 影 響 を 及 ぼ す も の と され て
い る。
こ の こ とは 、 大 量 に 発 生 す る 局 所 的 な排 熱 を 、 遠 方 の 消 費 者 に 配 給 ・利 用 す るた め に は
設 備 ・コ ス トの 面 で 必 ず し も得 策 で は な い とい う見 方 に よ る も の で あ る。
148
年 報2003
コ ジ ェ ネ レー シ ョン シ ス テ ム は 、 これ に 対 して 小 規 模 の 発 電 シ ス テ ム を 分 散 的 に配 置 し、
電 力 と熱 源 を有 効 に利 用 し、 効 率 の 良 い エ ネ ル ギ ー を獲 得 ・利 用 し よ う とす る もの で あ る。
い ま 、 大 量 に排 出 され て い る 生 ご み(食 品 廃 棄 物 な ど)や 木 質 系 廃 材 な ど の 生 物 系 資 源 を
燃 料 と して コ ジ ェネ レー シ ョ ン シ ス テ ム で 発 電 し、 排 熱 を暖 房 や 給 湯 に利 用 す る場 合 を 計
算 す る と 、 熱 と電 力 の 総 合 効 率 は80%程
度 に な りエ ネ ル ギ ー の 有 効 利 用 に つ な が る。
これ を コ ジ ェ ネ レー シ ョン と称 し、 と くにバ イ オ マ ス を燃 料 と した 方 式 は カ ー ボ ン ニ ュー
トラル の 点 で 循 環 型 社 会 形 成 の 時 代 に適 応 す る もの と して認 識 され て き た 。
こ の 方 式 は 、 巨 大 な 発 電 設 備 に よ っ て 、 都 市 、 工 場 な どに 広 く電 力 を供 給 す る シ ス テ ム
で は コ ス ト高 に な る が 、 ビル 、 病 院 、 ホ テ ル な どの 小 コ ミ ュ ニ テ ィ0用 で は 十 分 成 立 し、
紙 パ ル プ 産 業 で は す で に 導 入 され て い る 。 す な わ ち 、 パ ル プ 化 工 程 に お い て 薬 品処 理 され
た 後 の廃 液(黒 液)は
、 濃 縮 ・燃 焼 して 自家 発 電 し、 工 場 全 体 の 電 力 と熱 資 源 を確 保 す る
もの で 、 黒 液 燃 焼 ・薬 品 回 収 の シ ス テ ム は以 前 か ら確 立 され て い る。 後 で 述 べ る よ うに 、
黒 液 とい う一 般 に は馴 染 み な い 言 葉 は 政 府 の 新 エ ネ ル ギ ー 政 策 の 中 に位 置 づ け られ て い る。
コ ジ ェネ レー シ ョ ン シ ス テ ム は 消 費 地 立 地 型 で 、 送 電 線 不 要 で 、バ イ オ マ ス や 生 物 系 廃
棄 物 を含 め 多 様 な エ ネ ル ギ ー を燃 料 と して 利 用 で き る 点 で今 後 注 目 され 、 非 木 材 資 源 も近
くそ の 一 端 を 担 うこ と に な る と予 測 され る。
4.非
木 材 の 視 座 か らの バ イオ マ ス エネ ル ギ ー
わ が 国 は 、2002年 の 政 令 改 正 に よ り、 従 来 ま で食 品廃 棄 物 や 木 くず な ど一 部 が 再 生 資 源
と し て新 エ ネ ル ギ ー 法 上 の廃 棄 物 発 電 と して分 類 され て い た が 、 家 畜 の ふ ん 尿 や 間伐 材 を
新 た に加 え 、 化 石 燃 料 以 外 の 動 植 物 に 由 来 す る有 機 物 の エ ネ ル ギ ー 源 と して の利 用 可 能 な
も の を す べ て バ イ オ マ ス の エ ネ ル ギ ー と して規 定 され た 。
ま た 、 そ の 後 政 府 は 平 成14年12月27日
の 閣 議 決 定 に よ り、76の 行 動 計 画 を 盛 り込 ん だ
「
バ イ オ マ ス ・ニ ッポ ン 総 合 戦 略 」 を と りま とめ た。
「
バ イ オ マ ス ・ニ ッポ ン 」 の総 合 戦 略 を 以 下 に 列 記 す る2)。
1)「 バ イ オ マ ス ・ニ ッポ ン 」 の進 展 シ ナ リオ
(廃棄 物 系 バ イ オ マ ス)〈 現 在 ∼2010年 頃 〉
∫.
廃 棄 され る紙 、 家 畜 排 せ つ 物 、 食 品 廃 棄 物 、 建 設 発 生 木 材 、 黒 液 、 下 水 汚 泥 の よ うな
廃 棄 物 系 バ イ オ マ ス の 活 利 用 は 比 較 的 早 く進 む
(未利 用 バ イ オ マ ス)<2010年
頃>
2010年 頃 に は 、稲 わ ら、 もみ 殻 等 の 農 産 物 非 食 品 用 部 や 林 地 残 材 な ど とい っ た 未 利 用
バ イオ マ スの活利 用 が進 む。
(資源 作 物)<2020年
頃>
2020年 頃 に は 、 資 源 作 物 が 栽 培 され 、 エ ネ ル ギ ー や 製 品 と し て活 利 用 され る。
(新作 物)〈2050年
頃 〉.'
2050年 頃 に は 、 海 洋 植 物 や 遺 伝 子 組 替 え植 物 とい っ た 新 作 物 に よ り、 バ イ オ マ ス 生 産
「_
149
草 木 系 バ イ オ マ ス利 用 の展 開(皿)
政 令 改 正(H14年1月)に
よ り、 バ イ
使用済物品
・包 装 用 プ ラ ス
オ マ ス の エ ネ ル ギ ー利 用 が 新 エ ネ 法
廃調理用油
古紙
食 品廃棄物
チ ック
・廃 タイ ヤ
上 の 新 エ ネ ル ギー 利 用 等 と して 追 加
され 、 再 生 資 源 の 一 部 は バ イ オ マ ス
と して位 置 づ け られ た。
木 くず
建築廃材
黒液
副産物
・プ ラス チ ッ ク屑
な お 、 これ ま で に 、 再 生 資 源 の エ
・ふ ん 尿
・稲 わ ら、 モ ミ殻
・エ ネ ル ギ ー 作物
ネ ル ギ ー利 用 につ い て は 、 廃 棄 物 発
電 や 産 業 物 熱 利 用 等 と して位 置 づ け
られ て い た。
バ イ オ マ ス位 置 づ け
図2
量 が 増 大 す る。
◎ 全 国 目標:2010年
を 目処 と し
て、廃 棄物 系バ イオ マス を炭
A
太陽 光発電
約500万kw
風 力 発電
約30万kw
約340万 台
素 換 算 量 で86%以
上 、未利 用
ク リー ンエ ネル ギ ー 自 動 車
バ イ オ マ ス25%以
上 を活利 用
廃 棄物 燃料 製造
廃 棄物 発電
す る。
以 下2)∼5)に
*約14万k1
温 度 差 エ ネル ギ ー
*約58万k1
天然 ガス コジェ ネ レーシ ョン
約455万kw
燃料 電池
約220万kw
項 目の み を こ こ に 示 す 。
イ オマ ス活利 用推進 全般 に
太陽 熱利用
つい ての具 体 的行動 計画
3)バ
約500万kw
廃 棄物 熱 利 用
わ た って行 動 計
画 が 示 され て い る が 、詳 細 は割 愛 し、
2)バ
*約189万kl
*約450万kl
*は 新エ ネルギー利用等の導 入量を原油の数値に換算
イ オ マ ス の 生 産 ・収 集 ・輸
表2新
エ ネ ル ギ ー 利 用 等 の 種 類 と 目標
送 に 関 す る具 体 的 行 動 計 画
4)バ
イ オ マ ス の 変 換 に 関 す る具 体 的 行 動 計 画
5)バ
イ オ マ ス 変 換 後 の利 用 に 関す る具 体 的 行 動 計 画
ま た 、 第II報 で も述 べ た よ うに 、 『電 気 事 業 者 に よ る新 エ ネ ル ギ ー 等 の利 用 に 関 す る 特
別 措 置 法(以
下 「RPS法」と い う。)』を施 行 し、2003年4月
に は2010年 ま で の シ ナ リオ が 表2の
項 目は 図2の
よ り発 足 して い る。RPS法 案 中
よ うに示 され て お り、バ イ オ マ ス エ ネ ル ギ ー に 関す る
よ うに 位 置 づ け られ て い る。
図2で 挙 げ られ て い るエ ネ ル ギ ー 作 物 とは 上 述 の 資源 作 物 と も関 連 し、 光 合 成 能 の優 れ
た 高 効 率 の栽 培 植 物 と見 な され る が 、 詳 細 は 解 説 され て い な い 。 しか し、 こ の表 現 の 中 に
は 当然 現 在 注 目 され て い る 草 木 系 バ イ オ マ ス 資 源 は 大 き な役 割 を 担 っ て くる も の と期 待 さ
れ る。,,
5.各
種 バ イオ マ ス の 発 熱 量
こ こ で 各 種 バ イ オ マ ス の 資源 の発 熱 量 を調 査 し、 化 石 燃 料 との 比 較 を表3、
に示 す 。
図3の
よう
150
年 報2003
まず 、 バ イ オ マ ス 資 源 め 代 表 で あ る
木 質 系燃 料 の 燃 焼 エ ネ ル ギ ー を表3に
示 す 。 木 質 系 燃 料 は材 の 種 類 、 組 織 及
針 葉樹
広葉樹
樹皮
4,960kcal/kg
4,730kca1/kg
5,230kcalikg
表3針
葉 樹 、 広 葉 樹 、樹 皮 の 乾 燥 状 態 の発 熱 量
び乾燥 状態 に よって異 な るが、大別 し
て針葉 樹 、広葉 樹 、樹皮 の乾 燥状態 の
発 熱f
(kcal/kg)
発 熱 量 を表 示 した 。
こ の よ うに3種 の発 熱 量 は 、 樹 皮 〉
針 葉 樹 〉広 葉 樹 とな っ て い る。
隔
6,000
5,000
4,000
次 い で 、 木 質 材 料 の 水 分 と発 熱 量 の
関 係 を 図3に 示 す 。 バ イ オ マ ス の発 熱
量 は含 有 水 分 に よ っ て 大 き く異 な り、
通常15%(ド
ライベ ー ス)約13%(ウ
ェッ
トベ ー ス)以 下 が 望 ま し く3)、 燃 焼 の
3,000
2,000
1,000
0
01020304050'60
効 率 化 に は何 らか の処 置 が 必 要 で あ る。
図4に
水 分%(ウ
は各種燃 料 の発熱 量 の比較 を図
図3木
エ ットベ ー ス)
材 の 水 分 と発 熱 量
示 した 。
6.代
表 的 エネル ギー 作 物 の 情 報
上 述 の よ うに、 新 ネル ギ ー 政策 の解 説
石炭
メタノール
に はバ イ オ マ ス資 源 の位 置 づ け の一 つ と
して 、 エ ネ ル ギ ー 作 物(energyplants)
エタノール
ガソリン
灯油
とい う用 語 を 加 え 表 示 され て い る 。 エ ネ
プロパンガス
ル ギ ー 作 物 と い う表 現 は す で に 欧 米 の 工
都市ガス{13A)
天 然ガス
ネルギー専門誌 に発表 されてお り1\2・・ 噸 謝
2年6月
の ジ ェル バ に も紹 介 さ れ 、 詳 細 は
省 くが 、 こ こで は 代表 的 エ ネ ル ギ ー植 物
15種 を 挙 げ 、 そ の 長 所 欠 点 を 論 じ る と 共
に単 位 面積 に換 算 した 場合 の オ イル 収 穫
木炭
稲わ ら
バガス
樹皮
木材
02,0004.0006,0008.00010,00012,000
kcal/kg
量 の 値 を 示 し て い る。 表4は
同文献に さ
らに ケ ナ フ を加 え て 作 表 した もの で あ る 。
表5にEUの
表5に
図4各
種 燃 料 の発 熱 量比 較
自然 エ ネ ル ギ ー 行 動 計 画 に つ い て 紹 介 され た 文 献 の 一 部 を示 す 。
よれ ば 、 設 備 費 、 発 電 能 力 、 原 単 位 な どを 比 較 す れ ば 、 バ イ オ マ ス発 電 は 最 も有
効 な エ ネ ル ギ`.得
法 で あ る と見 な され る。 しか し第1報
で も述 べ た よ うに 、 草 木 系 を利
用 した バ イ オ マ ス エ ネ ル ギ ー の 最 大 の 欠 点 は 広 大 な 面 積 に 分 散 して い る か さ 高 で 、 集 荷 、
貯 蔵 の難 しい 資 源 を如 何 に 効 率 よ く加 工 設 備 に 投 入 す る か で あ り、 今 後 は これ に 関 して 知
能 を 傾 けね ば な ら な い で あ ろ う。
「_
151
草木 系バ イ オ マ ス 利 用 の 展 開(皿)
7.終
わ りに.二・
以 上1∼ 皿 に
表4代
表的エネルギー植物 の種類 とヘ クタール換算 したオイル収穫量
工 冬ルギ ー植物 の種 類
これ か らの循 環
ヘ クタール 当た り
換 算 オ イル 収 穫 量
の 乾 燥 重 量(t/ha)(1/ha)
型 社会 の一 端 を
Miscanthus
担 う も の と期 待
Sweet/FiberSorghumモ
され て き た バ イ
ロ コ シ30t12,0001
一
Arounddonaxダ
ンチ ク
オマ スエネル ギー
Hemp,Sorre1麻
の 開 発 の動 向 に
、 カ タバ ミ
Topinambur
つ い て 資 料 を整
・
WholeplantGerminease'
理 ・包 括 した。
ReedCanarygrass
ただ 、 ここで は
Aprtina,Pancium20t・8,0001
実 際 の変換 技術
Knotweedた
Kenafケ
な どの 情 報 に つ
で類
ナ フ
レ
Poplar,Willowポ
いて は割 愛 した6
プ ラ、ヤ ナギ
Eucalyptusユ
ー カ リ
これ に つ い て は
Cereals(straw)穀
講 を改 めて ま と
草(わ
Flax,OilFlax亜
め る こ とにす る。
循 環型社 会 の
ら 類)
麻 、オ イル フ ラッ クス
lOtf4,0001
Rape,Mastard西
洋 アブ ラナ 、マ ヌ ター ド
Amaranthア
マ ランサ ス
・
推進 はまだ諸 に
着 い た ば か りで あ るが 、 今
一
表5EUの
自然エネル ギー利用行動計画の評価
太陽光 発電
後 急 速 に 拡 張 して い く もの
風 力 発電
バ イオマ ス発電
投 資 額(円)2100億1.4兆1300億
ど考 え られ る0こ の よ うな
設 備 規 模(kW)100万(推
定)1000万1000万
時代 に備 えて 、現 状 を認識 ・
年間 稼働 率(%)122070
理 解 す る こ とが 新 た な る展
年 間電力(kWh)11億175億617億
開 へ の 引 き金 とな る も の と
投 資 単 価(円/kW)190.983.411.9
思 わ れ る。.パ
、
・.・4'・
一
こ の よ うな分 野 で の 当協 会 の役 目は 時 代 と と も に 重 要 に な る も の と推 察 され 、 これ を視
座 と して 論 旨 を 構 築 した 次 第 で あ る。
参
考 文 献
1)林
3)新
3)「
産 工 業 に お け る 新 し い 加 工 利 用 技 術p.69日
本 木 材 学 会 編(1985)
エ ネ ル ギ ー 政 策 の 現 状 、 紙 パ 枝 協 誌57,5、2003;
木 材 の 辞 典 」 浅 野 猪 外 夫 編P435(1982)朝
倉 書 店
4)"N.Elbassam,'M.GraefandK二jakob,SUSTAINABLEAGRICULTUREFORFOOD,ENERGY
㌧AND-INDUSTRY
,873-875,1998、
・
.
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