...

55 ar` 60b 26b 48 ab 58 b 25 b 50 ab 58 b 26 b 20c 20c 12c

by user

on
Category: Documents
27

views

Report

Comments

Transcript

55 ar` 60b 26b 48 ab 58 b 25 b 50 ab 58 b 26 b 20c 20c 12c
東北農業研究 (Tolloku Agnc Res)59,95-96(2CX16)
フェス トロリウム選 抜 系 統「盛 系 1号 」の 生 育 特 性
米丸淳一 。久保田明人・ 上山泰史
(東 北 農 業 研 究 セ ンタ ー )
Growth habit of Festuloliun strain 'Morikel-1" bred by mass selection
Junichi YONEMARU, Akilo KUBOTA and Yasufumi UEYAMA
(National Agricultural Research Center for Tohoku Region)
び2006年 N:P205:K20=05105:0 5 kg/a), 各刈取 り
1 はじめに
回刈 り N;P205;K20=06:06:0 6 kg/a),(多 回
メ」り NIP20,;K20=03:03:0 3 kg/a),刈 取 り月 日―表
後
東北地域 の経年化 した採草地 の大半で単位面積あた り
の生草 (乾 草)収 量が低下 して いると予想 される。収量
(少
2と 表 3を 参照。
増 のためには草地更新が有用な手段であるが,高 額な経
調査項 目 :各 表 を参照。
費が伴 う。比較的安価な追播 による簡易更新な どもある
統計検定 :正規性 ・等分散 を前提 とした一 次元分散分
が,一 般的に永年性 の寒地型イネ科牧草 は初期生育が不
析 (自 由度=3)と BonferrOni法 による多重検定 を行 つた。
良である ことか ら追播 には注意 を要す る。
著者 らは採草 に適 し,優 れた初期生育を示す ライグラ
3試 験結果および考察
ス類 と越冬性 の良好なメ ドウフェスクの交雑後代による
フェス トロ リウムが ,初 期 生育および東北地域における
初期生育 に関す る特性結果 (少 回刈 り区のみ)を 表
環境適応性 (越 冬性 や越夏性)に 優れた中長期利用可能
に示 した。フェス トロ リウム の初期生育 は,ペ レニ アル
な採 草 用の新 草 種 として有望な ことか ら,5年 前 よ り育
ライグラス品種 「ヤツカゼ」 と同様 な特性を示 し,ハ イ
種 を開始 している。現在 まで,既 存品種を用 いた生産力
い
検定 や越夏性 の選抜効果 とそれが収量性に及ぼす影響
プリッ ドライグラス品種 「ハ イフロー ラ」 とオーチャー
「盛系 1号 」
ドグラス品種「オカミドリJの 中間であつた。
4)を
調査 し,既 存品種 は利用形態な どに応 じた グルー プ
の初期生育は,既 存品種およびペ レニ アル ライグラスと
分けが可能で,選 抜が有効 であることを明 らか にした。
同等 であ り,追 播時 における雑草 との競合 に有利である
本試験で は,エ バー グ リー ン,タ ンデムなどの既存品
1
と考え られた。
種 か ら越夏性や耐病性な どで 1回 集団選抜 して育成 した
表 1 播 種 当年 における初 期 生 育 に関 する特 性
試験系統 「盛系 1号 Jの 特性を生産 力検定試験 にて調査
発芽 良否
品種・系統
し,収 量関連特性な どか ら育種選抜の効果 を明 らかにす
2004/9/28
る 目的で行 った。また ,少 回と多回刈 りの両試験区を設
盛系1号
定 し,採 草 と放牧 の両条件下 にお ける特性 をオーチャー
エバーグリーン
′ヽ
一フェスト
ドグラスな どの既存草種 と比較 し,追 播用草種 としての
ハ イフローラ
有用性 を初期 生育の観点か ら検討 した。
ヤツカゼ
オカミドリ
分散分析
2試 験方法
定着 時革 勢
1:不 良-9:良 1:不 良-9:良
55 ar'
48 ab
45 b
65a
2004/10/26
60b
58 b
58b
80a
50 ab
20c
58 b
20c
Pく 0001
Pく 0001
定着 時軍 文
にm)
2004/9/28
26b
25 b
25 b
37 a
26 b
12c
Pく 0001
5%水 準て有意差無し)
1)Bonferr。 市補正を行つたt検 定(同 一文字は、
利 用 1年 目お よ び 2年 目初期 にお け る収 量 関 連 特 性 につ
材料 :フ ェス トロ リウム 3品 種 ・系統 (「 盛系 1号 」,「 エ
バーグリー ン」および 「バー フェス ト」),ハ イブ リッ ド
いて 表 2と 表 3に 示 した 。「 盛 系 1号 Jの 出穂始 日は ,他 の
ライグラス品種 「ハ イ フ ロー ラJ,ペ レニ アル ライ グラ
ス品種 「ヤツカゼ」およびオーチ ャー ドグラス品種 「オ
徴 を示 した (表 2)。 少回刈 り区の「盛 系 1号 」の収量 は
オーチ ャー ドグラス に比べて有意 に高かったが ,他 品種
カミ ドリJ。
と有意差 はみ られなかった。 しか し,「 バー フェス ト」
およびペ レニ アル ライグラスと比較 してやや収量が高 い
生産力検定試験
:処 理区 ―乱塊法
24m2(刈 取 り面積
フェス トロ リウム 2品 種 と同程度であ り,や や晩生 の特
,
基肥 ―炭カル 20kg/a,よ う燐 5kg/a,化 成肥料 N:P200
傾向がみ られた ことか ら,採 草 に向 くと考え られる。多
回刈 り区の結果では,有 意差 はみ られな いが少回刈 り区
,K20=06:06:0 6 kg/a,追 肥 ―早春施肥 (2005年 およ
とは逆 に 「バ ー フェス トJや ペ レニ アル ライグラスが高
;12m2)× 4反 復,播 種 日-2004/9/10,播 種量 -2g/m2,
-95-
東 北 農 業 研 究
59号
第
(2006)
表 2利 用 :年 目および2年 目初期 における収量関連特性 (少 回刈 り区) 表4_利 用 1年 目における葉腐病および冠さび病抵抗性
品薇・系薇
1モ 車
月日
2016年
2005年
6/9
7/10
Bノ 29
合ll
6/1,
2005/10/17
35
35
33
39
38
Pく 0001Pく 0001Pく 0001Pく 0 001 NS
1)8● nfer,on補 正 を行 つたt検 定 (同 一 文 字 は 、5X水 準 て有 意
NS,有 意 差 無 し
NS Pく
し)
呂穂・系繊
(91)
113 349 . 83 ab
115 346 a 85 a
112 332. 93.
109 368 a 69 b
107 338. 906
547a ワib 30 b 43 8_11___1璧 ___壁 1_ユ _… 11_■ __
5/26 bl) 112
5/26 b 138
オカミドリ
7
10/〔
. 2? bc 32 b
s 2? bc 3l b
5/28h 135 a 22c 28b
5/26b 143 a 46 a 3l b
5,/26 b 139 s 23c 31 b
!l*1+
rt|-rt)->
/l-7rzl.
,\.12a-.
+ttQ
分散分析
2■ 草 3番 草 4番 草 1番 草
0001 Pく 0001
21X15/3/1'
2∞
5/10/1'
少回刈り 多回刈り 少回刈り 多回メlリ
I*1fl
,r;_rtu_,
,l_7J'fut
t\i7a_'(yrl
,r:F!
分核分析
1)8o●
f●
NS有
=無
冠きび病抵抗性
葉腐病抵抗性
秋期刈取
り0歓 魔
屹わ菫 (kg/81
出●綸曰
7.3. 8.3 ab
7.6 ab
4.5 b
7.5 b
4.0 b
0.3. 8.8.
6.E .b s.5 .b
7.0 a
8.0 ab
br' 6.3
6.8
1.5 b
6.0
t.a a
8.b
6.3
5.8 b
6.5 b
7.8
65
u" o
Pく 0
01
NS
Pく 0001
,‐ 市補正を行 ったt検 定 (同 一 文字 は、5"水
Pく 005
準で有意を彙 し)
意菫無し
表 3利 用 1年 目および2年 目初期 における収量関連特性 (多 回刈り区 )
秋期刈 取
り後歓度
乾物重 (kg/a)
品種・系統
1番 草 2番 草 3番 草
5/9
6/9
6/29
4番 草
5番 草 6番 草 7番 草 8番 草 1番 草 2番 草
(%)
合lf
2006年
2005年
7/22
8/29
9/26
10/17
11/14
5/10
2tX15
10/17
6/10
382 abl)33J abc399 ab 77 b 189 b 158 o l15 8 97 ab l16 b 324 219 o
397 3 333 bc 80 b 203 b 172 o 104 ab 85 ab l15 b 323 213 ab
パーフェス ト 389 ab 357 ab 377 b 32 b 200 b 162 8 11l a 98 8b 94 bc 001 220 8
ハ イフローフ 41l a 244 bc 452 a 105 b 263 3 194 a l16 a l13 a 47 d 281 223 a
3748b 303 abc404 ab 100 b 201 b 189 8 110 3 110 ab 81 c 329 221 8
ヤツカゼ
盛 系 1号
工′ヽ
一 グリーン 317b
オカミドリ
,)書 史
′)ホ 斤
109c 228c 295c 180a 263a 1423 82b 74b 2048 298
Pく 0001 Pく 0001 Pく 0
011l Pく
0001 Pく 0001 Pく 005 Pく 001 Pく 005 Pく 0 001
190b
NS
86 a
91 a
94 a
69 b
93 a
86a
Pく 001 Pく 0001
1)BonferrO市 補正を行つたt検 定 (同 一文字 は、5%水 準て有意差無し)
N SI有 意 差無 し
くなる傾向がみ られた
(表
3)。
しか し,「 盛系 1号 」 は多
回刈 り区で も「バー フェス ト」 と同程度 の収量性 を確保
て いる。今後は,病 害多発期 も含め ,各 番草 の栄養価 を
調査す る必要がある。
した ことか ら,採 草 と放牧 のいずれにも利用可能 と考 え
4ま とめ
られた。
表 4に ,葉 腐病 および冠 さび病抵抗性 の調査結果 を示
ο
″′
a sOル 777に よる
した。厳密 には,葉 腐病 とは動 ルθσ′
追播適性 に必 要な初期 生育に優れ ,中 長期的 に利用
葉枯れ症状 のみを指すが, ここでは葉枯れ症状全般 を評
可能な新草種 としてフェス トロ リウムが期待 される。越
夏性 な どで選抜 した 「盛系 1号 」を用 いて ,既 存 のフェ
点 で評価 し葉腐病抵抗性 とした。
多回刈 り区では,明 確な抵抗性 の草種・ 品種間差 がみ
られなかった。 この理由として,少 回刈 り区に比べ地上
部現存量が減少 し,ム レな どによる病害発生が低下する
,
ス トロ リウム品種 および既存草種 と少回および多回刈 り
区で比較を行 い,育 種 による選抜効果 と追播用草種 とし
て有効性 を検証 した。その結果 ,「 盛系 1号 」 はオーチヤ
病徴が拡大す るまでの時間が短 くなるな どが考 え られ
た。一方 ,ハ イプ リッ ドライグラス品種「ハ イ フロー ラ」
ー ドグラスに比べて有意に初期生育に優れ るほか,刈 取
は,多 回刈 り区でも安定 した抵抗性を示 した。同品種は
や冠さび病 に対 しても優れた抵抗性がみ られ ,優 れた特
冠 さび病や葉腐病 に対する抵抗性について選抜 されてお
性を持 つ ことを確認 した。
り条件の回数に関わ らず安定 した収量性を示 し,葉 腐病
2),そ
り
の選抜結果が本試験 でもみ られたと考えられ る。
「盛系 1号 」は,少 回刈 り区 の冠 さび病 抵抗性 で ,他
引用文献
のフェス トロ リウム品種 と比較 して有意に優れ ,ま た有
意差 はみ られな いものの葉腐病 も含め全体的 に夏期か ら
1)井 沢弘 一 。西原夏樹 (1975)草 地試研報
越夏後 の病害 に強い傾向がみ られた。病害 の発生程度 と
2)田 瀬和浩 ら (2002)山 梨酪試研報 14■ 31
少回刈 り区の収量性 (表 2)と は,本 試験では特 に関連
1)は
冠さび病 の発生がイ
はみ られかったが,井 沢 と西原
3)米 丸淳一 ら (2003)東 北農業研究 56:103104
4)米 丸淳 一 ら (2004)日 草誌 50:415-420
タ リアンライグラスの栄養価 を低下 させることを指摘 し
-96-
6:8794
Fly UP